海賊王黒髭
名前を呼ばれて気がついたが、アトラさんはボロボロになっている。
いつもはきちんとセットされた髪型が少し乱れ、口からは血を、それにしても怪我しても絵になるねえ…それに比べて
「何て事をしてくれたんだ?!もうすぐ天国への階段が!」
黒髭に頭を掴まれ叫んでいるマゾーカさん、黒髭は大きく振りかぶると、マゾーカさんを俺に向かって投げつける
野球のボールを投げるかの様に気軽に軽々と190センチは有ろうかと言うマゾーカさんをだ、スピードも野球のピッチャー並かそれ以上と言った所か…
と言っても今の俺には通じない、そこまでする必要はないが軽く超クイックを使ってかわした
「ぐぎゃあぁぁ~いいぃぃ~」
と言いながら俺が登ってきた下の下水道へと落ちていく変態、正にゲスい道と言った所か…
「何者だ?」
黒いコートにバンダナを巻いたダンディボイス&髭の男が、俺を誰何した。
「ふん!人に名前を聞くときは自分から名乗る物だぜ!あと人を投げつけてくるな!」
と言い返した。
どこから取り出したのかシュボッとジッポライターで口に咥えた葉巻に火をつけると、ゆっくりと煙を吐き
「ふぅ~すまんな…なんか気持ち悪かったんで、つい、な?」
まあ、その気持ちは分からないでもない…俺もかわしたしな!アトラさんなら受け止めていたと思う。
「おやおやケンシンさんたら、私もマゾーカをやめてケンシンさんに乗り換えましょうかね」
起き上がれないのか顔だけを上げて、こちらへフフフと笑顔を向けるアトラさん…久しぶりの読心術やめて!
「俺の名は海賊王黒髭だ!聞いたことくらいはあるだろ?」
「そういや、何か聞いたことはあるかも」
漫画やゲームで出てきた様な?
黒髭は葉巻を吹かしながら俺を下から上まで舐め回す様に見つめ品定めをすると
「ふん、まあ良い、それよりお前良い男だな俺の物にならないか?」と言った。
「悪いが断る、趣味じゃない」そう俺はゲイじゃない!
ふぅ~と煙を吐くと、黒髭はピンと指で葉巻を上に投げ捨て
「なら死ねい!」
と言ってサッとコートの中から古今東西の様々なピストルを8丁取りだした。
どうやっているのか分からないが両手で持っている2丁以外は空中に浮いている…
ゲームで見た事のある、西部劇で使われる様なピストルから某ゾンビゲームにも出てきそうな最新式のアメリカ海軍が使用していそうな物まで様々だ!
そして、色々な銃があると言う事は弾の速度が各々に違うと言うことだ…普通なら別に関係ないが(滅茶苦茶早いので)俺は全ての弾が千分の1の速度で見えるので速さが違うと逆にかわしづらい時間差攻撃は有効なのだ…と言ってもかわすけど!
そして黒髭に反撃しようとして気づいたが消えていなくなっていた!
俺は超タイムを使って周りを見渡したが、どこにも見当たらない
「くそ何処だ!?」
一旦、超タイムを解いて辺りを見渡す。
ケンシンさん!とアトラさんが叫ぶと同時に
「後ろだ!」と低く渋い声が聞こえ
え?と思っていると
ドコーンと背中に丸太を打ち付けられた様な強い衝撃を感じる
俺は壁へと吹き飛ばされた。




