本気だったさ
「ふー、なかなか腕を上げた様だな」
息を整えて超龍が言う
「ハー、は…ん、言ったろ、ガキ扱いすんなって」
遅れて息を整えたヒュドーが言う
「なるほど…ならば少し本気を出すか」
ふんっ、と超龍が言うと体が、と言うよりは筋肉が引き締まり、ややマッチョから、やや細マッチョになり姿を消す。
「なに?!」
急に目の前に現れた超龍に驚くヒュドー
「はあっ!」
ドコッと言う音がして殴り飛ばされるヒュドー
「ガハッ、バカな!?今までは本気じゃなかったってのかよ!」
倒れこみ軽く吐血して驚くヒュドー
コキコキと首を鳴らし、軽くストレッチする超龍
「本気だったさ、子供と遊ぶ用のな!」
と言うと、またもや姿が消える
「ふんっ」
「グハッ」
「そおら!」
「グフッ」
「せいっ!」
「グボハッ!」
一方的に殴る蹴るされるヒュドー
「どうした?そんな物か?」
立ったまま腕を組み、倒れたヒュドーを見下ろす超龍
「そんな物!そんな物だとぉ!俺の10年がそんな物だとおおおぉぉ!」
勢い良く立ち上がり、うおおぉぉ!と叫び声を上げるとヒュドーの体が金色に輝き出した。
「お前が変身するのを待っていてやったが、もう我慢ならねえ!龍人形態」
そう言うと、ヒュドーの手が足がボコン、ボコンと音を立てて膨らみ、龍の爪が生えてきた!そして
「むん!」と言う掛け声と共にお尻の辺りから尻尾がビュルルと生えてきた。
試す様に尻尾を二回、三回とビタンビタンと地面に打ち付ける辺りの砂が尻尾が打ち付けられた所だけローラーで固められたかの様になった…凄まじい圧だ。
手足と尻尾以外は、そのまま、いや筋肉が増大している!戦闘前の超龍とヒュドーの体型は逆転していた。
はあっ!と叫ぶと超龍の顔面を右手の龍の爪で上から殴り、いや切りつけるヒュドー、それを左で咄嗟にガードする超龍
「くっ!」
超龍の顔は驚きに包まれていた!想定よりも速く強い攻撃だったのだろう…左手には深々と爪が刺さっている。
ひゅう!
その声と共に尻尾が超龍を吹き飛ばす、王墓の内の一つに辺りボウリングのストライクの様に墓が吹き飛ぶ。
ヒュドーは爪に付いた血をベロッと舐めて言った。
「この姿になったら、もう手加減は出来ねえぞ!お前もさっさと変身しろ!」
破壊された王墓に砂煙が舞っている…その中から、ゆっくりと姿を現す超龍
立ち上がりパンッパンッと砂ぼこりを手で払ってから言った。
「それは出来ん!」
「はあ?なぜだ?」
「俺は角がないからだ」
「な、なんだとおおおおおぉぉ!」
ヒュドーが超龍を良く見てみると超龍には、在るはずの金色に輝く両角がなかった…そう、ヒュドーはバカではないが、ウッカリさんだったのだ。




