BOMB《バァム》
「カアッー!」
いきなり口から火の玉を吹き出すヒュドー
驚くべきは、その大きさとスピードだろう…とても口から出したとは思えない大きさだった。
熊が玉乗りで乗る玉ほどの大きさの火の玉が、燕よりも早く飛んでいく。
「フンッ!」
その火の玉を右手一本で受け止める超龍
それを見てニヤリと笑うヒュドー、そして顔の前で握りしめた手を広げて「BOMB」と呟く
すると火の玉は見る見る内に巨大化していく
「なっ?!」
もはや熊どころか象が乗っても大丈夫な大きさまで膨らんだ火の玉を受け止めきる事が出来ず、仕方なく玉を弾いて反らした。
ドゴオーンと言う音を立てる火の玉、そこにはコンクリートで出来た3階建ての庁舎が有ったが二階部分は吹き飛んで三階だけが、かろうじて柱で立っていた。
壁や窓を失った三階部分は、やがて重さに耐えきれずガラガラと崩れ落ちた。
「フンッ少しは腕を上げた様だな?」
ボロボロになった右手の鎧の小手を外し放り投げ手をブラブラさせながら言う超龍
「いつまでもガキ扱いしてんじゃねえよ!そう言うところがムカつくんだよ!」
自分を下に見ている、そう思い憤るヒュドー
今にも飛びかかりそうな勢いだったが
「ヒュドー!ここで貴方達に暴れられたら私は兎も角、海賊兵士達がもちませんよ」
とディーンに言われてハッとする。
先ほどのラプツェルのライジンによって倒れているが、まだ息はある海賊兵士達がかなりいる、生命力は人間の兵士とは比べ物にならないのだろう、しかし、そうは言ってもである。
超龍とヒュドーと言うS級を軽く越える者同士の戦いに巻き込まれれば今の瀕死状態でなくとも被害が出ることは明白であった。
「ちいっ…フー…超龍、場所を変えるぞ!」
息を整えて気持ちを落ち着かせて何とか自制する
「ああ、良いだろう」
バサッと翼を広げて飛び立つ二人の龍人
その時、町の中からワーと言う歓声と悲鳴が上がった。
「なに?町で一体何が?」と慌てるマゾーカ
「くそっ!ここは陽動ってのは本当だったのか」
とマーリー、それに答える様にディーンが
「ええ、そもそも海賊兵士には船は必要ありませんからね、海に面しているところなら何処からでも侵攻できます」
「海賊は船で攻めてくるものと言う先入観を利用したと言うわけか…ここは俺に任せて先に行け!」
とラプツェルがマーリーとマゾーカに告げた。




