神出鬼没の海賊
ハイマツ城にて
王の執務室にマゾーカが飛び込んできた
「大変だ!海賊王の黒髭が攻めて来やがった」
アトラ王はマゾーカの報告にも慌てる事はなかったが悔しそうに
「くっ!やはり災厄王のファラオが居なくなったのが大きいか…しかも今はケンシンさん達もいない」
と独り言の様に呟くが
「超龍さんは?」とマゾーカに聞いた。
「アイツならとっくに迎撃に向かったぜ」
ホッと息をつくアトラ、超龍は強いが気まぐれだ、有事の際に必ずしも計算できる戦力ではない。
ケンシンが居ない今は最強とも言える駒が、しっかりと機能すると言うことは作戦を立てる上で楽になる。
「そうですか…なら直ぐにどうこうと言うことはないでしょう」
と言うが、それに反してマゾーカは気まずそうに
「いや、それが…」
「どうしたのです?」
「1人の相手にかなり手こずっている、戦っているのは同じドラゴニュートみたいなんだが…」
「ドラゴニュート同士が?仲間ではないのですか?」
「いや、それが因縁がありそうでな…まあ、それは良いんだが二人は離れた所で戦っているが、俺達が入っていける雰囲気じゃない」
「それなら、他の敵は?」
「ちょうど、哨戒中だったラプツェルとマーリー達が兵士と共に抑えてくれている」
「それで?海賊王は?」
「それが見当たらないんだ!船は確かに奴の船、リヴァイアサンズリベンジに間違いないんだがな…」
それは見間違える訳もないとマゾーカは思った。
あの黒く巨大な恐ろしい船を
「海賊王は潜伏が得意な特殊なモンスターの王です。神出鬼没な男で、ゲリラ戦が得意で、場合によっては何処からともなく現れ、単独で敵の首領を倒し、もしくは捕獲して財宝を奪うのが奴の得意とするところ…では、まさか?」
「ああ、そのまさかだ!」
バンッと扉が開くと何もない所から透明な人形の影の様な物が表れ、やがてハッキリと人が姿を表す。
その男は黒いコートに身を包んでいた、そしてコートをバサッと羽ばたかせると、その中には銃弾が巻き付けられたリングベルトを腰に巻いている。
コートには銃やナイフ、手榴弾まで大量に入っている…そしてコートから葉巻を取り出し、短くダンディに切り揃えられた髭の中にある口に咥えると言った。
「さて、お前は何を望む?銃弾か降伏か二つに一つだ」




