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暴食のオーグルメ

それもそうか…トーチからすれば反乱を起こしたギャクギューは敵の敵、つまりは味方と言うことにもなる、放っておくわけはないよね。


「通せ」と短く返事をするギャクギュー


「いや、しかし…」


と入り口の前で戸惑う配下の人。普通は個別に会うわな、聞かれたら不味い話しとかもあるだろ。


「かまわん、通せ!」


と再度、力強く命令するギャクギュー


「ハッ!」


慌てた様に外に出る配下の人


「くっ…では、私達はこれで…」と言ってメグリ王子と俺が退出しようとした時だった。


「待て!」とギャクギューに呼び止めれた。


「何か?」と返事をするメグリ王子、なんだろ?


「ちょうど良い、君達も一緒に話を聞いてくれ」


とギャクギュー


「それはどういう…」と言いかけた時だった。


「入るわよ!」


バキッと言う音と共に扉を破壊して入って来たのは巨大なオークだった。


普通のオークはデカイと言っても2メートルそこそこの大きさだが、こいつは3メートル近くある、それだけなら大した事は無いが、横にすごく太い。


オークは豚に似た亜人モンスターだが、太ってはいない、むしろ筋肉質なのだ…しかし、このオークは太っている、しかも化粧をしてパツパツの赤いドレスを着ているのだ。


そして入ってくるなり、テーブルに置かれたクッキーや紅茶を食器ごとムシャムシャバリバリと頬張りだした。


「あんたがギャクギューとか言うやつ?」


食べながら太ったオークが聞いてきた。


「フッ初めましてマダム、今はギューオンと名乗っている、メグリやケンシン殿も、そう呼んでくれたまえ」


とギャクギュー改めギューオンは言った。


どっちでも良いわよと言いながらソファーに腰を下ろす太ったオーク。


ぶふぅと言いながらソファーに座るがバキバキッと音を立てて真ん中から割れて壊れた。


「ふう…ボロい椅子ね!」


と立ち上がる事もせずに壊れたソファーに座ったまま文句を言うオーク。


「フッ…すまない人間用に設計された椅子でね、貴方の様な方がくると分かっていれば、それなりの物を用意させたのだがな」


と首をすくめてフウと言ったポーズをとるギューオン。


「それで?私の名前はギューオン、そして、こちらにいるのがセントラル…いやハイマツ第一王子メグリ殿と軍師のケンシン殿だ」


ギューオンは自分と俺達の紹介をする。


太ったオークは一瞬驚いた顔をしたが俺達の方を見ると


「ふーん、ハイマツ王子?どうでも良いけど、そっちの王子は可愛くて美味しそうね!髪の長い方は肉が筋張ってて、あんまり美味くなさそうだわ…私の名前は暴食のオーグ、ルメよ」


美味しそうねって、そのまんまの意味かい!名前もおーグルメってそのまんまだな。


「で?本日はどう言ったご用件かな?」


「ふんっ!どういったも糞もないでしょ?トーチ帝国から貴方を勧誘に来たのよ」


「条件は?」


「そうね…モトーチ王子から預かって来たのよ」


と言うと、オーグルメは上を向き口を開けると肘で腹を押した!するとポンッと言う音を立てて表彰状の入っている包の様な物が出てきた。それを手に取ると隣に立っていたギューオンの部下に渡す。


ギューオンの部下は包をハンカチで拭くと中の書類を取り出して、ギューオンへと渡した。


それを読んだギューオンは


「ほう…随分と高く評価されてるのだな」


「ふんっ!感謝なさい、モトーチ王子は貴方に南部をそのまま任せてくれる、それだけでなく大臣や将軍の座を用意しても良いと言ってるのよ!」


「ふむ、ありがたい…だが、断る!」


やっぱりね。


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