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72人の黒子

「どういう事ですか?!」


メグリ王子が王様に向かって叫ぶ


「はあ、面倒くさいのお…リーブス」


「はっ」


と返事をした後でリーブスが言う


「我々セントラルは、トーチ帝国と同盟を結ぶ事になった。従って敵国の第一王子であるメグリには捕虜になってもらう!」


何だって?さっきまで仲良かったと思ったのに…


「ファグリ、連れて行け!」


「ハッ」と言うとファグリと部下の兵士が近寄って来た、そして俺達を拘束して手錠をはめる時に


「兄上、なぜ?なぜこの様な事を?」


と必死でファグリ王子に話しかけるが、ファグリは何も答えない。


そのまま、俺達は地下に有る牢に連れていかれ奥の牢屋に入れられた。


「大人しくしておけ…」ファグリ王子は、それだけを言うと、入口の方へと戻っていった。


その後、しばらくはメグリ王子は叫んでいたが、誰も相手にしてくれない事を悟ると、俺に向かって謝罪をしてきた。


「申し訳ありません…私の家族、いえ私のせいで…」


とても、か細く申し訳なさそうな声だ、さっきまで港でドヤ顔で自慢していたのが嘘の様な。


「ハハハ、捕まるのは慣れっこですよ!それにお兄さん達が裏切るとは思えませんしね」


メグリ王子は、そうだと良いのですが…とだけ答えた。


???視点


一方その頃、王は重臣達を集めて宴を開いていた。


その内容は


第三王子の王位継承権の繰り上げと、トーチ帝国との同盟を祝う物だった。


「今宵はよくぞ集まってくれた、今夜は思う存分楽しんでくれ!」


そして乾杯が終わり、各々が席に着く。今集まっているのは、王の側近の貴族ばかり、その殆どが王族の血筋にあたるものだ。


「ふう、面倒くさいのお…」


と王が呟く、「王様」とリーブスがたしなめる


それを見て、近くに座っていた有力な貴族であるマツサンと言う男が


これはこれは我ら王族の宴に何故か奴隷が混じっている様ですな


とリーブスを見て言う。すると会場中はどっと笑いに包まれる。


王の横に座っていた妃と思われるドレスを着た金髪のロン毛の男が


「まあまあ、お父様、良いでは有りませんか、この男は役にはたつのですから」


とホホホと笑顔を浮かべている。


「私の様な穢らわしい者に…ありがとうございます」

と深く頭を下げて御礼を言うリーブス。


「いえいえ、分を弁えていれば良いのよ!ねえ、オグリちゃん」


と妃が隣に座っていた金髪の男の子に話しかける、はい母上と返事をする男の子、そこには表情らしき物が全くない、まるで人形の様だった。


マツサンは立ち上がり、これからは我々が王を、この国をもり立てていかねばならん!


と叫ぶと、周りからオオーと言う声が部屋中に響く。


続けてマツサンは


「新奴隷法案が通れば、これからは森の民を自由に捕らえ、タダで使う事が出来る様になる、森の民は野蛮で下品な奴らだが、こいつの様に役にたつ!」


とリーブスを指差す。すると部屋中に喝采と笑いが巻き起こった。


そして、マツサンはリーブスの隣に行き持っているワイングラスを頭からかけた。


会場中に笑いが響き渡る、マツサンはワイングラスを床に投げつけて割り、舐めて綺麗にしろとリーブスに向かって叫ぶ。


会場は拍手で舐めろコールに包まれる。


リーブスは、それに答える様に左手を上げて…


そのままマツサンの首を手刀で落とした。


首がポロっと落ちると、一瞬、会場が静まりかえり…その後悲鳴や怒号が鳴り響く。


「静まれい!計略 72の黒子シャドウエンフォーサー


とリーブスが叫ぶと黒い影の様な人の形をした物が物が会場内の人間の中から出て来て、全員に黒い刃物の様な物を突き付けた。


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