策謀と怠惰が魔方陣がグルグル
場内は悲鳴や怒号が鳴り響く
「何の真似だ、奴隷めが」
とリーブスに向かって言った腹の出た中年の男は人形の黒い影に手刀で胸を貫かれ息絶えた。
「ひいあっ」と悲鳴を上げる周囲の貴族。
パンッ
「黙らないと次は、そいつがそうなる」
とリーブスが柏手を打ち言う。
場内は静まり帰った。
「これは私の能力だ、お前達には黒子を埋め込んだ、もし御前達が私に逆らえば、そして今からここで起こる事を漏らせば、黒子はお前達に刑を執行するであろう」
「ひぃ」と一瞬驚きの声を上げそうになる者もいたが、誰も死にたくは無いから直ぐに静かになった。
パンパンパンと拍手が鳴り響く
「素晴らしい!これで色々と手間が省けた。面倒が無くなった」と喜ぶ男が1人…王である。
リーブスは黙って王を見ると手の平から火玉を発生させ王へと放った。
「ぐおおおぉぉ」
と悲鳴を上げて燃え上がる王、誰もが動けずに見守る。
そして、その炎が消えると角を生やした醜い悪魔の姿へと変わる。
「もう少しだった物を、貴様いつから、この天魔王七つの大罪《怠惰》の計画に気づいていた?」
悪魔、いや怠惰は取り繕う事もせず、リーブスに言う。
「ふん!ハイマツに旅立つ前から気づいていたとも…」
「な、何だと?それならば何故今なのだ?ハイマツに旅立つ前なら王はまだ生きていたのだぞ?」
「はあ、面倒くさい…」とリーブスがため良いをつく
「なに?」と怠惰
「元々、王には死んでもらうつもりだった…アイツでは、これから訪れるであろう戦いを乗り切れるとも思えなかったからな」
と言い切るリーブス、会場には動揺が走る。
「ま、まさか知っていて…」
「その方が都合が良かった、ファグリは兎も角メグリは父親殺しなど認めんだろう…しかし父親が魔物に殺されたなら仕方ないだろう?」
「くそ!こうなったら、お前達!」
と言うと、妃と息子が怠惰に似たような魔物に変化する。
しかし、リーブスがパチンと指を鳴らすと、白い炎が3体の魔物を包み、一瞬にして灰にした。
「フッ…これで綺麗になったな、他にも掃除されたい奴はいるか?」
それに答える様な貴族は誰も居なかった。
時は少し遡り
ケンシン視点
「ケンシンさん、上の階から悲鳴や怒号が聞こえます!」
「その様ですね…では、ふん!」
俺は牢屋の鉄格子を素手でねじ曲げた。
「ば、馬鹿な…アダマンタイト製の特殊鉄格子を簡単に曲げるなんて、ひいぃ」
と言って、腰を抜かす衛兵。
「行きましょう王子!」
俺達は衛兵を無視して出口へと向かう、そこには…
「大人しくしていろと言ったはずだ…」
扉の前にはファグリ王子が立ちはだかっていた。
「兄上、通してください!」
「ならん!」
「何故ですか?」
「お前は見ない方が良い、もうすぐ終わる…」
一体何が起こっているのだろうか?メグリ王子がしつこく食い下がるがファグリ王子は答えない。
「王子、これ以上言っても無駄です」
「ケンシンさん、そうは言っても…」
「そう、言っても無駄なら拳で語るまでです!」
バッ!俺はダークレッサードラゴンのコートを脱ぎ上半身裸になる。
「こ、これは…背中にリーブスと同じ様な魔法陣が」
とメグリ王子が驚いている。
そう、俺はセントラルに向かう船の上でリーブスに特訓を受けていたが…
「うん、間に合いそうに無いから改造」
と言われて背中に魔方陣を刻まれたのだ、デザインは円の中に五芒星と双剣が描かれている…
「フッ…その通りだ!」
とファグリ王子が叫ぶと彼も緑色のコートを脱ぎ背中を向ける、そこには俺と同じ様に五芒星と大剣が刻まれていた。




