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No.24 いつか……

久しぶりの更新です!そして、今回は少し糖度高め?かも…です。

 宇宙に漂う、無数の残骸が散らばってそれが偶に当たっては艦内の中から微かな高い音が響いてくる…。その音は、どこか…小さな楽器のようで私は目を閉じて誰もいない場所で壁に耳を当ててる…また、高く響くこの音に小さな頃、買って貰った宝石箱を思い出した……。


 あの頃は、お母さんがいてお父さんがいて…私が小学校の入学祝いの誕生日にお母さんから少し大きめの、宝石箱を買って貰ったな…開けると中から綺麗な音色のオルゴールがなって、私はその音楽が止むまでずっと聞いていた…鳴らなくなると、後ろのネジを回して聞いて…今はもう、壊れてしまって鳴らなくなってしまったけれど宝石箱は今でも使っていた……。


 目を閉じて、もう一度耳を澄まして壁に寄りかかるようにその音を聞いていると……


「……ナナミ?」


 その、聞き慣れた声に振り返るとすっかり見慣れてしまった人が少し離れた場所で少し心配そうに見ていた。私は、


「あ、レイクスさん…今から、お部屋に戻るんですか?」

「あぁ…そんな所だな…で、お前はなんで壁に寄りかかってたんだ?…具合が悪くなったのか?」


 その言葉に、頭を横に振ると


「違います…ただ、音を聴いていたんです…ほら……」


 レイクスさんが私が壁に寄りかかっていた理由に気付いて息を吐き出すと……


「あー…なるほどな……ナナミはこの音を聞いていたか……ま、此処に来たらこんなのは毎日だぞ…」

「そうなんですね……」

「…ま、俺としては此処は宝の山だからな…なんせ、ダストは俺達海賊には、掘り出し物も出てくるときもある…」


 そう、私達は火星からしばらく離れた場所…レイクスさん達はダストボックスと呼ばれる場所に来ている。


 ダストボックスは、そこの場所一面に鉄の残骸やそれ以外の物が宇宙に漂っているところ。それが、まるでゴミのように大小様々な形があるために色んな人達がこの場所をダストボックスと読んでいるらしい。


 ダストボックスは、過去に起きた戦争の中心部であり、そこでは何処よりも大きく、激しい戦闘が行われた場所であり、その戦争の名残が今いるところ。そして、ダストボックスには今でも売れるもの、使える物があるらしくレイクスさん達宇宙海賊からは宝の山と言われている。私は、それを教えてもらった。


 「で、なんで音なんか聞いてたんだ?」


その質問に、私は懐かしい思い出を話した。


「…私が、まだ小さい頃に母から入学祝いに大きな宝石箱を貰ったんです…その宝石箱の中には、小さなオルゴールがあって…良く、聴いていたんです…それで、鳴らなくなったらまた箱の裏側のネジを回して…今は壊れてしまったけれど、この、壁に当たる音が少しだけ……あの頃のオルゴールににていたので…今も、その宝石箱は使っていたんですけど……」


 私は、また、あの頃を思い出した。


ー…あの頃は、本当に幸せだった…お母さんと手を繋いで…お父さんと一緒に本を読んでもらって…ずっと、ずっと続くんだと思ってた……ー


 ー…だけど、それは続かなかった…お母さんが亡くなって、お父さんも亡くなって…私には、美月ちゃん達と湊君だけだった…。


 私は、此処にくる前に続く胸の痛みにやっぱり相変わらずなれない…本当は、気付いている…


ー…どんなに、彼に恋い焦がれても、もう戻らないことを…ちゃんと区切りをつけないといけない、吹っ切らないといけない……何時までも、彼を思ったりしたらいけない事を…それでも、私は…やっぱり……好きで……でも、もう…その気持ちを捨てないといけなくて……


 私が、俯いてしまうと、



 レイクスさんが、私を抱き締めていた……。



 私は、レイクスさんの突然の行動に驚いてしまって、言葉をかけようとすると……


「…なぁ、どうしていつも泣きそうな顔をしているんだ?」


 その言葉に思ったより反応したけれど、レイクスさんは私に更に話し掛けた……



「初めて会ったときも、火星の時も……そうじゃない時も…お前は、泣きそうな顔をするよな…本当は、踏み込むつもりはないがそんなに泣きそうな顔をされると……やっぱり、心配になるんだ…」


ー…レイクスさんは、私の様子を初めから気付いていたんですか……ー


 だけど、同時に納得してしまった…レイクスさんは、船長だ…それなら、そういうことに気が付くのも当たり前だよね……。


「…なぁ、何がそんなにお前を苦しめて悲しませてるんだ?」

「…………それ……は」


 そこまで、言い掛かって私は喋れなくなった。何故か、どうしても言えない…こんなに心配してくれているのに…私は、この…人に言える勇気がない……。


 出掛かった言葉は、そのまま霧のように消えてしまい、代わりにでた言葉は……


「……ごめん……なさい…」


 こんな、無責任な言葉だった……


「……言えないんです……私……なんて言ったら…いいのか……分からなくて……だから……」


 言っている最中に涙が混じって声が濁ってしまう…だけど、これが私の精一杯の今、言える言葉だった……。私は、心の中でレイクスさんに謝った……。だけど、レイクスさんは私を少し強めに…だけど、苦しくないくらいに抱き締めてくれて……


「……そうか……なら、もし…どうしても言いたくなったら、俺じゃなくても…誰かに言えばいい…」


 そういって、私の頭を慈しむように優しく撫でてくれる……。私は、レイクスさんの側に今は離れるのがとても惜しく感じて、彼の胸の中で、少しでも自分の心にある苦しみを和らげたくて両手で、服を少しだけ強めに握り締め顔をうずめた……レイクスさんの香りが私を落ち着けてくれていた……。



ー…いつか、湊君の事を忘れられて……また、新しい恋が出来るのかな…今は、まだ考えてられないけれど…ー


 

 それでも、私は……いつか、別の誰かを好きになれる日が来るのかな……。


 

と言うわけで、此方も久しぶりの更新になりました。

今回は割と少し進展が出来たと思っています。後、ナナミさんが少し失恋と向き合い始めてくれました。良かった良かった。

それでは!

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