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No.19 突然の出来事

今回、少し残酷描写あり。そして、途中少しずつ甘いかもです。

 そして、次々と品物が出てくる中、私はまだ自分達のリュストゥングが来ていないことに気が付いた。



「…そういえば、オークションに出した、リュストゥングがまだ、出ていない……」

「あ、多分今回、一番最後に出ると思いますよ?」


 クリスさんが、私の呟きに答えてくれた。私は、ますます疑問に思うと、


「ま、今回俺達が持ってきたリュストゥングが、最新鋭の機体なのが理由だな……つまり、本日の目玉だな…」


 レイクスさんが、そう言いながら今出ている、品物を伺うように見ていた…。私は、それに納得した。そして、遂に私達の出したリュストゥングが出てきた。…多分、今回はこれで終わりなんだろうと少し寂しさを感じた。


「さて!本日の目玉を飾るのは!この、最新式のリュストゥングだ!!」


 それが出されると、一斉に先程よりもかなりざわついていた。…皆、それを見た後、


「2000万!!」

「5000万!!」

「6000万!!」

「7500万!!」

「いや、8000万!!」


 我先にと、声を上げた。…前に出ていた品物よりも、倍の値段だ。……どうやら、皆この機体が欲しくて堪らない様子だ。…レイクスさんは、何やら嬉しそうな顔をしている。


「8200万!!」

「8700万!!」

「9000万!!」


 次々上がっていく、値段。そして…


「1億」


 静かな声に顔を向けると顔は帽子で見えないけれど、スーツ姿の背の高い体格の良い、体ががっちりとした男性が声を上げた。


 その言葉に、誰も何も言わず辺りが静まり返り、


「じゃあ、最後の品物は、この兄ちゃんに決定だーー!!」


 そして、リュストゥングはその人の物になった。その間、何も言わずにレイクスさんの所に寄ってきた。


「……一億だ…」

「…確かに、受け取った…ありがとさん」

「……ではな…」


 その人は、そう言いながら私に少しだけ見るとそのまま、人の中に戻って行く…


「……何だか、凄く迫力のある方でしたね…」


 その人が見えなくなると、私は声に出していた。


「……確かに、ナナミさんの言うとおり、纏う雰囲気が他とは違いましたね」


 クリスさんが、同意をしてくれるとレイクスさんは、


「…さっきの奴は、ただ者じゃないな…」


 目は、とても真剣な表情をしていた。そして、


「…さて、それじゃ帰るか…金は貰った、品物も見つかった……サンダとアニー連れて戻るぞ…」

「…分かりました…じゃあ、僕は二人を呼んできますね」


 そういって、クリスさんは二人を呼びに離れていった…。私は、レイクスさんと二人でその場を待つことになった。司会者さんが、終わりの挨拶をしている間に、集まった人達は皆帰る準備をしている…


「…ナナミ、楽しかったか?」


 レイクスさんが、優しく声を掛けてくれる。その声色に胸が暖かく、何故かなる…。


「はい…オークションなんて、初めてでした…だけど、皆さんやクリスさん……レイクスさんもとても楽しそうで、私も凄く、楽しかったです……今日は、連れてきて下さってありがとうございます」


 私は、レイクスさんにそういってお礼を言った。


ー…想像していた、オークションとは、違っていたけれど凄く楽しかった……ー

 

 私がそう言うと、レイクスさんは何も言わずに帽子越しではあるけれどズレないように頭を撫でてくれた……そうして、穏やかで優しい時間が流れていった……その、瞬間……



 突然の轟音と、飾り付けられていた柱やアーチが、壊れていった…。そして、残骸が辺りに降り注いで、周りの人達に向かう。


「うわぁぁぁぁ!!何なんだよ!?」

「おいっ!?何があったんだよ!!」

「知るかよ!!」

「とにかく、逃げようぜ!!」


 突然のことに戸惑う人々の悲鳴や、困惑した声……そして、怒号……


ー…一体…何が、起こったの……ー


 私は、突然の出来事にとっさに動けずに固まってしまったけれど、レイクスさんは私を引き寄せてコートの中に隠してくれた。そして、


「…ちっ……奇襲か……」


 レイクスさんは、舌打ちをした。私は、何がなんだか分からずに…だけれど、震えて声が出せなかった。


ー…さっきまで、あんなに皆が楽しそうにしていた、会場が…一瞬で……ー



 一瞬で、恐怖が支配する場所に変わってしまった事に、怯えた。


 震えが止まらず、何とか震えを止めようとしているとき…


 優しく、抱きしめられた……


 恐怖でいっぱいいっぱいになっている今、頭が混乱していた…だけど、その声で私は、我に返る…


「…ナナミ……大丈夫だ…しっかりしろ。」


 レイクスさんの、落ち着いた優しい声だった。私の頭は、レイクスさんの胸の真ん中にある……レイクスさんの胸の音を聞いて、段々と落ち着いてくるのを感じた…。


ー…大丈夫…大丈夫だよ…ー


 そして、ゆっくりと顔を上げると、レイクスさんの顔が見えた…。その、真剣な横顔の見ている方向を私も見てみると……



 三機の、紺色のリュストゥングと、その前を走っているトラックが近付いているのが見えた。…そして、その中の一機のリュストゥングが、長い銃を構えていた……。それで、さっきの轟音の正体は、あのリュストゥングが会場に向かって発砲したことを、理解した。そして、


『あー…あー…!!諸君!我々は、これより…諸君等のオークションに出した物を頂戴することにした、そして、諸君等はそれに反発することは容易だ………大人しく、渡してくれれば命までは取らない…だが、抵抗する者がいれば……』



 トラックの中にいるであろう、一人がマイクを使って、告げる……



『皆殺しだっ………!!!』



 その、言葉とともにトラックが、会場の所に辿り着いた……。


「くそっ!あいつ等……ここいらじゃ、一番たちの悪い連中じゃねーか!!」

「マジかよ…逃げるぞ!」


 そう言って、逃げ惑う人達がいる中、その中心人物と荷台に人達は、楽しそうに追い掛け回す。


 私は、その惨状に漠然としていた。そして、そのうちの一人が、レイクスさんに向かって、ナイフで切りかかる……だけど、それは防がれる…


 レイクスさんの腰についている…カトラスと教えてくれた、剣で受け止められた。そして、カトラスで、相手を思いっきり斬りつけた。


ー…相手は、その剣で斬りつけた腹部から血が流れた。


 血が、レイクスさんの顔に掛かる。それに構わず、また、次の相手がレイクスさんに向かう。しかし、今度は、反対の手に付いていたナイフで相手の胸を刺した……。


 私は、彼等が向かってくる前にレイクスさんから離れていた。そして、その戦いを見守っていた…不思議と、レイクスさんが人を手に掛けているのを怖いと感じなかった……。だけど、ここでぼんやりとしていた私は、迂闊だった…。


「ナナミ!!」


 レイクスさんの、怒号に振り向くと一人が私に向かってナイフを振り上げる。


「きゃっ………!」


 ナイフからの攻撃に咄嗟に避けたけれど、私の頭から、帽子が脱げた。そして、髪が軽く背中に当たる。相手は、驚愕したように私を見た後、


「女?……マジかよ!!女かよ!!ラッキー!!」

「いやっ!!」


 彼は、邪悪な笑みを浮かべて私の腕を掴んで、連れて行こうとした。


「離して!……」

「…まさか、女がいるなんて……これは、会場の物より、かなり良い掘り出しモンじゃないか!……大人しくしろよ…俺達が、た~っぷり、可愛がってやるからよ?」

「……っ!!」 


 私は、一瞬で背中が冷たく感じた。…彼が、私をどうするのか、想像してしまったからだ…


「…ひひっ…楽しみだな……」

「…やめて下さい!」


 必死で抵抗するにも、相手は、私を引きずっていく…力が、違いすぎる…それでも、私が抵抗するのが気に食わなかったのか、彼は、


「ちっ……少し傷つけてもいいか……抵抗してんじゃねーよ!!」


 私の掴んでいない、反対の手を振り上げた。だけど、それは届かなかった……。



「……誰が、誰を可愛がるだって?…悪いが、良く聞こえなかったな……」


 レイクスさんが、後ろからカトラスで彼の左腹部を貫いた。私は、レイクスさんを見るとその表情は無く、相手をとても見たこともない冷たい瞳で見ていた。そして、引き抜いた後相手を蹴り上げて、吹き飛ばした。私は、


「…ナナミ、無事か?」

「あの、ありがとう…ございます…すみません、足を引っ張ってしまって…」


 いつもの、レイクスさんの心配そうな表情を見て心から、安堵していた…。そして、周りを見るとあれだけ…数にしては、二十人以上いた、彼等は地面に殆ど伏していた。私は、全部レイクスさんがやった事を理解したけれど、やっぱり怖さは、無くて……


「…な…何だよあいつ……化け物かよ……」

「…ウソだろ…かすり傷一つも負ってねーよ」

「…やべえよ…コイツ……」


 私が、レイクスさんの安否を気にしていると後ろから彼等がレイクスさんに怯えた様子で見ていた……レイクスさんは、まるで気にしてはなく、それどころか…


「あぁ…そうだ…化け物で何が悪い?…」


 不適に笑い、逆に挑発をしていた。…レイクスさんは、本当に気にしていない様子で、それを肯定した。だけれど、相手にはそれが余程怖かったのか、一人が悲鳴を上げる。


「おい!てめぇら!ビビってんじゃねーぞ!!こっちには、まだコイツがあるんだからよ!」

「そっ……そうだ、お頭の言うとおり!」

「…俺達には、リュストゥングがあるんだ…」

「…いくら…化け物だからって…勝てるわけねーよ!!」


 そう言って、お頭と言われた人の言葉に残った人達は、騒いだ。そして、リュストゥングがレイクスさんに向かって、持っていたナイフを振り上げる…レイクスさんは、そのまま顔を上げてただ、立っている…だけど、


「……果たして、それはどうかな?」


 その言葉と同時に、彼らのリュストゥングの一機が、突然振り上げたまま、固まってしまった…。そして、その原因は、リュストゥングの胸の辺りに、ナイフが突き刺さっていた……。


 レイクスさんは、その、彼等の後ろにいる…見慣れた、リュストゥングに向かって笑いかけた。そして、声を出した。


「……遅いぞ、ヘルド…」

「悪いな、船長……少し、メンテナンスに時間が掛かった。」


 その、夜明けと共に現れたのは、朝日と変わらない色をしたリュストゥングが、私達を助けてくれた……

と言うわけで、間一髪のところで、助けにきました、ヘルドさん!今回、書きたいことが沢山ありましたが、何とか書ききれました。(*´∀`*)次回は、ヘルドさんが、戦闘を行います!


それでは

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