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No.17 桜

今回は、前回の続きです

 私は、溜まった息を吐き出してレイクスさんにお礼を言った。一気に力が抜けた感じがする。


「…レイクスさん、ありがとうございます…」

「…いや、悪かったな…一人にして…」

「いえ…」


 レイクスさんがそう言って、笑いかけてくれた。私も釣られて、 笑顔になって気が付いた…


ー…かっ…顔が近い…!ー


 今、私はレイクスさんと至近距離だった。顔が赤くなるのを感じて、私は離れようとすると、レイクスさんがイタズラを思いついたように顔をワザとさっきより近付けた…。


ー…明らかに、私で遊んでいる…この人…ー


 どうしようもなく、途方にくれていると、


「こらー!!セクハラ禁止ー!!」


 アニーちゃんが、大きな声で素早く近付いて来てくれた。そして、その声で私から離れたレイクスさんは何処ゆく風のようだった。暫く、レイクスさんはアニーちゃんに怒られていたけれど、私の方は顔に手を当てて、赤くなった頬を収まるのを待っ低手、それどころじゃなかった……。


「そうだ、ナナミ…コレ…」


 アニーちゃんのレイクスさんに対してのお説教が一通り…だけど、レイクスさんは特にいつも通りにしていた…終わると、思い出したように私に片手に、小さな箱が入った白い四角に赤いリボンが付いた物を置いた。


「アニーちゃん、これはなぁに?」

「とりあえず開けてみて?」

「ま、見てみろ」


 私は、少し疑問に思いながらリボンを解いて、白い箱を開けると、中から……


 可愛らしい、桜の形をした手のひらよりも一回り小さいブローチのような物があった。


「…これ……」

「それね、連絡通信用の端末機だよ。メールとかもできるの…ほら」


 アニーちゃんは、自分のポケットから私とはまた違った、星形の何ともアニーちゃんらしい 可愛らしい端末機を出して説明してくれた…。私は、良く分からなくて首を少し傾げて、アニーちゃんに聞いた。


「あの、アニーちゃん…どうして私にこれをくれたの?…それにこれ、買ってくれたんだよね?」

「違うよ?選んだのはあたしだけど、買ったのは船長だよ?」

「…え?」

「ナナミがね今持っている端末だと全然連絡出来ないから、どうせなら火星で良い物が合ったら良いなーって」

「あ…」


 私のスマホは、未来だと全然使い物にならないんだった…前に一度、ミュエルさんが見てくれたときに、これでは、連絡も通信も出来ないって試しにやってくれたんだった…。


「それでね、船長に言ったら船長ものってくれて…だからこれからは、通信も連絡も、メールもできるよ!」


 アニーちゃんが私に使い方を教えながら言ってくれる…。私は、レイクスさんを見るとレイクスさんは、


「…ま、無いと不便なのもあるしな…それに、これは、祝い品だよ…」

「…祝い品…?」

「ヴァッカニアの仲間になった、ナナミの祝い品」


 そう言って、あの時のように優しく笑って私を見ていた…。


「だからね、サプライズで渡そうとしたんだよ!…ナナミ、前私が何か好きな物はないか聞いたでしょ?その時、ナナミ確か桜が好きだって聞いたから…火星であったら買おうとしたの!」

「…それで、俺がアニーと一緒に店に行って、ようやく見つけて…そんな所だな…」

「…どう?…気に入ったかな?」


 私は、二人を交互に見てそして…胸が一杯になるのを感じた…。私は、桜の端末機を強く握っていた…。涙が、目に溜まってくる…


ー…凄く、 嬉しい…ー


 胸の辺りに両手で握りしめて居ると、私の反応に焦ったアニーちゃんが、


「ナナミ?!ダメだった?!気に入らなかった?!」

「……ううん…違うの…凄く、凄く…嬉しくて…ありがとう、アニーちゃん…可愛いよ。」

「良かった~~」


 アニーちゃんは、安心したように嬉しそうに笑った。私は、レイクスさんを見て、


「…レイクスさん、ありがとうございます…買ってくださって…絶対に大切にします…」

「…あぁ…喜んでくれたようで良かった…」


 私は、レイクスさんとアニーちゃんに向かって精一杯の笑顔でお礼を言った…。

 私が、桜の端末機を貰って泣きそうになったのは、勿論二人の好意がとても嬉しかったのと彼等が…言葉だけじゃなくて行動で示して、私がヴァッカニアにいて欲しいと、居場所をくれたことが、とても、嬉しかったから……


 私は、目を拭ってもう一度、二人にお礼を言った…。


 そして、暫くして店を出てオークションが始まるまで私は二人と、主にアニーちゃんと一緒に必要な物を買いに行った。…レイクスさんは、その様子を静かに見守ってくれていた…。


 必要な物を買って、荷物を抱えていると…突然軽くなった。レイクスさんが、荷物を持ってくれた。

「す…すみません、レイクスさん…」

「気にするな…ほら、一回ヴァッカニアに戻るぞ?」

「はい……」


 自然な動作に思わず、私は…


ー…レイクスさんて、…面倒見が良いよね…ー


 初めて会った時や、ヴァッカニアに乗ったばかりの頃…それに、プレゼントやこうして付き合ってくれたり…それだけじゃなくて、言葉も的確に選んで言ってくれる…考えてみると凄く素敵な人だよね…


 私が、じっと見ていたからかレイクスさんが尋ねてきた…


「どうした、じっと見て」

「え…あ…あの、レイクスさんは、その…凄く面倒見がいいなって…皆のことを考えていて、凄いなって……」

「…俺は、船長だからな…自分が仲間に引き入れたやつは、最後まで責任を持つ…仲間になった奴もな…それに、俺は…ヴァッカニアでは一番上なんだ、面倒をみるのは当たり前なんだよ」


 そう言った、レイクスさんは少しどこか懐かしさを持ったように…笑った…。


 その後、一旦ヴァッカニアに戻った私達は再度オークションが開かれる場所に移動することになった…どうやら、街の中ではなく街の外の…大分離れた場所で開催されるらしい…


 私達が街から離れるときは夕方頃だった…


と言うわけで、次回、やっとオークションです…ちょっと長過ぎましたね…(´・ω・`)今回、レイクスが少し意味ありげな表情をしていましたね。にしても、アニーちゃん動かしやすい。


それでは

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