◆物語には哲学が必要?
最近はネット小説だけでなく紙媒体の書籍もよく読む。最近読んでいるのは、本屋大賞の受賞作だ。全部面白い。ひたすら図書館で借りては読んで、借りては読んで……。という日々である。
そういう本は、もちろん評価されているわけだから、それなりに面白い理由がある。
ただのエンタメではなくて、ただの怖さではなくて、ただの関係ではなくて。
そういった物語の裏には、作者の哲学があるなと感じることがよくある。
ちなみに作者の哲学という言葉は、その物語で作者が伝えたかった事という意味で使っている。何冊も本を出していて、いくつも売れていて……。という作家さんは、めちゃくちゃ自分自身の哲学を持っているんだろうなと感じる。
テーマというのは、ただ押し付けるだけで伝わるものではない。
作者の考えをキャラに喋らせればいいということでもないだろう。
登場人物が歩む道のり、セリフ、行動原理、立ちふさがるもの……
そういうところに、巧妙ににじみ出ているのだ。
売れている作家さんは、まず、総じて哲学観(こういう言葉があるのかはわからないが)がきれいである。ただ何々がだめ、何々ならいい、とかではない。
哲学観は作家さんによってもちろん違うが、非常に具体的な考え方で「あぁ、そういうことね」と思わされる人もいれば、規模が大きく抽象的で、自分が小さく感じられるような人もいる。
とにかく、自分とは違う考え方や世界観に出会えるのだ。
小説は、旅だとよく言われる。もちろん、物語の中で登場人物と共にする旅もある。が、同時に作者の哲学……というか、物事に対する考え方や世界の感じ方に触れるという意味での旅でもあるのではないかと思う。
哲学観ってどこで手に入れられるのかな。人生経験?
圧倒的に足りないんだけど。




