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第49話ユグドラシル平原の戦い2

戦いは虚しい......それに気がついた

ユグドラシル平原、その豊かな肥沃な大地は多くの血を欲していた


 朝靄が煙り、視界は10mも無い


 しかし、鎧が擦れる音は自軍からも前線の敵からも聞こえていた


「将軍、展開如何ですか?」


俺はユグドラシル軍の将軍ベルンハルトに問いかけた


 俺は勇者パーティの他、エリス、シュミット、ベルンハルト将軍、


 エレン歩兵軍団長、ベアトリス魔法軍団長、アリスト冒険者ギルド長をフレンド登録していた


「こちらベルンハルトだ。部隊の展開は終わった」


「ありがとうございます


 手筈通りでいいですか?」


「ああ、頼む、賢者殿達の先制魔法攻撃があると戦いがかなり楽になる」


「分かりました。よろしくお願いします」


手筈では南と泉が4大エレメント最大の広範囲攻撃魔法、メテオストライクを詠唱する


 魔法の発動をもって、総攻撃になる


 ユグドラシル軍の支援に俺の銃を使う予定だ


 霧が晴れてくる


「高野殿、魔法攻撃を願う」


「分かりました


 南、泉、魔法を頼む」


「「うん。わかった」」


南が魔法詠唱に入る、詠唱の所要時間は約10分、泉は15分


 俺たちはこの平原の比較的高い高地に位置していた


 島村達も一緒だ


 霧はどんどん晴れて魔王軍の全容が把握出来た


 魔王軍総数1万5000、それに対してユグドラシル軍2万。圧倒的とは言えない


 しかし、南と泉の魔法で戦況は変わる筈だ


 南は魔法詠唱を終えた。そして力ある言葉を紡いだ


『メテオストライク』


平原の半分を南の攻撃魔法が襲う


 たちまち魔王軍は統制を失った


「南、大丈夫?」


俺は心配そうに聞いた


「大丈夫よ。全然」


賢者の南は聖剣デュランダルの力を借りると魔力消費が少なくなる


最近、わかった事だ


そして、続いて泉のメテオストライク


『メテオストライク』


南とほぼ同じ威力


「大丈夫、泉?」


南が泉を気遣う


「大丈夫。かなり疲れたけど。それにしても南はすごいわね


これだけの魔法使って、ピンピンしてるんだから」


「はは、私には聖剣デュランダルがあるからね」


「ずるいなー」


泉は南よりかなり疲労している様だ


「じゃ、次は俺の番だ」


俺は愛銃AK74を携え、射撃準備に入った


 大きく脚を開き、うつ伏せになる


 銃の反動と魔物からの反撃を避ける為徹底的に低い姿勢をとる


 パンツは見えていないはず、自室でシミレーションを十分にしておいた


 射撃を開始する


 大きな銃声がユグドラシル平原に響きわたる


 アサルトライフルの有効射程は500m、だが、俺のエクスプロージョン弾は4000m先の魔物の集団を狙った


 直撃する必要は無い、弾が届けばいい


 着弾した50m四方の魔物はひとたまりもなかった


 銃声は更に続く


 魔王軍は銃撃により蹂躙された


 5分もたたないうちに、魔王軍の敗走が始まった


 そしてユグドラシル軍が進撃を開始する


「......か・い・か・ん......」


俺は思わず口ばしった


「だから、高野、それ止めた方がいいぞ」


西野がいつもの様につっこむ


「ああ、気をつけるよ」


そう言って銃を持ち、振り返った俺の頬には涙が伝った


「た、高野君」


南が気付いた


「高野......」


島村達も気付い様だ


「も、もういいよね」


「ああ、もう勝ったよ」


島村達は俺を慰めてくれた


 銃で無双する。願いは叶った。でも、俺にあったのは自責の念だ


 トリガーを引けば、1発で何百匹もの魔物が四散する


 魔物とはいえ、一方的な虐殺だ


 そこにあったのはかいかんでは無く自責の念だった


 エルアラメインでの死者の軍勢の時は考えていなかった


 だが、改めて軍に入るとなると......


「お、俺、人に対してトリガー引けるかな?」


俺の問いかけに誰も言葉を発し無かった


 それは俺だけの問題では無い


 島村は人に対して剣をふるう事が出来るだろうか?


 ユグドラシル軍にいるという事はそうゆう事だった

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