14話:通話
――遡る事数日前…… 亜希は光樹に不動産売却も含めて仕事依頼をお願いし、少し気持ちが落ち着いていた……
あ~、成り行きとはいえ、会って間もない男の家に行くなんてあたしどうかしてるよね…… 佐々木光樹か、ちょっとウザい事言ってきたり、ムカつくけど悪い人じゃなさそうだし……
亜希はスマホの画面で光樹の連絡先を見ていると、見知らぬ電話番号からの着信が入った。
誰だろう? そういえば、なんか弁護士の先生から連絡来るって言ってたよね、多分その人かな…… とりあえず電話に出よう。
「……もしもし」
「もしもし、吉田亜希さんのお電話で間違いないでしょうか?」
「はい、吉田です」
「突然の電話で混乱するでしょうけど、特に身構えなくていいわ、はじめまして、佐々木光樹の紹介で、今回の件、担当することになった弁護士の野村由香です。以後、よろしくね」
「はい…… よろしくお願いします」
電話越しか聞こえてくる女性の声は、ハキハキしていて、できる大人の女性という雰囲気が伝わってくる。
「さっそくだけど、いくつか質問するけどよろしいかしら? 答えづらい事もあると思うけど、なるべく正直に答えて頂戴、そうしないと、適切なアドバイスができないという事は理解してくれると助かるわ」
――亜希は野村先生から、これまでの経緯や、両親の事や親戚関係諸々の事を聞かれた。
「…… そう、大体現状についてはわかったわ…… 仕事に関しての質問はもういいわ…… ところで光樹とは何処までいったのかしら?」
「っっ! はぁ?! 何にもないですけど?」
亜希は驚き声が裏返りそうになったが、すぐに、平静を保った。
「えぇ~ てっきりそういう関係なのかと思ったんだけど違うのかしら?」
野村先生は今までの口調がかわって慣れ慣れしくなった。
「いやいや、絶対そんなの無いし…… てか、あたし高校生だし」
「恋愛に歳の差なんて関係ないのよ? 光樹はああみえて意外と面倒見もいいし、付き合いもいいから大丈夫よっ! だからよろしくね」
「いや…… だからさ、そんなのじゃないんだってっ!」
亜希は強い口調で否定した。
「いいわ、わかってるから、本当はすぐに会って色々話したいところだけど、それは今度のお楽しみにするわ、あなたも明日は学校でしょうから、今日はそろそろ電話を切るわね」
「はい……」
亜希は野村先生との通話を終え、一息ついた。
なんか強烈な人だった…… でも、悪い人ではなそうかな?
これが亜希と野村由香との初めての会話である。
新年あけましておめでとうございます。年末年始忙しくて投稿遅くなってすみません。またマイペースに投稿していくのでゆっくり待っていただければ幸いです。




