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適当男の転生軍師 2  作者: TUBOT
新たなる戦い
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カレー店臨時営業

 何? この行列?

 気づけば行列ができていた。

「売るからには品切れなんてもってのほかです」

 商魂を刺激された様子のフェリエの指示で数日分のカレー粉を使って全員分のカレーをこの場で準備することになった。

 それでも不足した。

 材料とかはワームホールで運んで来ればいいし、カレーの作り方自体は簡単なのでシィに言えば作れる。

 騎士達は礼儀正しく一列に並んでカレーが出来上がるのを待っていた。

「お客様には懇切丁寧。金額に関係なく最良の物をお出しするのが商人の基本の心得。これができない者は死ぬべし」

 商魂に火のついたフェリエが俺達に激励に言った言葉。

 俺、商人じゃないんで。

 そうは言えなかった。フェリエの目が尋常じゃなく輝いていたから。

「いえ、私達は商人ではありませんが」

 だがシィは言った。ここで戦争勃発かと思われたが、商魂メーターがマックスの状態のフェリエは違う。

「ではあなたが一番好きな人に対して作ると考えなさい。その人に食べてもらうと思って作るのです」

 シィを自分の会社の社員と勘違いしていませんかねぇ?

「そ、そうですか。承りました」

 いつもはフェリエにビビらないシィだが、この瞬間はフェリエにビビっていた。

 初めてシィがフェリエにビビる瞬間を見た気がする。

 シィも協力をすると言うなら話も早い。

 値段を上げず、品質を下げず、接客も最上級のものを提供する。そのスローガンを掲げ、フェリエは俺たちに指示を出す。

 俺は材料運搬。シィが調理。他のみんなは露店の店舗の設置と接客。

 もちろん綾斗も接客。この世界にもアンミラがあるらしく、それに着替えさせられていた。

 死ぬ気で抵抗をすると思っていた綾斗だが、アンミラを着せられると姿勢を正してフェリエに従った。

「接客の基本の挨拶です。私に続いてください」

 いらっしゃいませ!

 ニコリと笑って営業スマイルを浮かべるフェリエ。いつもの気品とかを感じる態度は欠片も見えず、朗らかな印象がある。

「いらっしゃいませ」

 営業スマイルも完璧な綾斗がそれに続く。

 完璧に店員になり切っていた。だがその様子を見ると、どことなく、なんとなく、少し気になるが……

 いや、もう言うけど、目が死んでるんだよな。

 目が死んだ綾斗だが、表情が朗らかな感じのいい店員になっているのが逆に怖い。

 いったいどんな調きょ……もとい教育をしたのだろうか?

「完成しました」

 シィがカレーの味見をすると、フェリエも確認をする。

「いいでしょう。提供できるクオリティです」

 とりあえず、フェリエのお気に召したようだ。

 そしたら、行列に向けてフェリエが言う。

「皆さま長らくお待たせいたしまして申し訳ありませんでした。ただいまより開店をいたします」

 大声を張り上げたフェリエ。アンミラでウエイトレスをする綾斗。

 材料の調達をする俺。これはもう、完全にフェリエのリングである。

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