↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
理不尽vs理不尽  作者: くらま
1.理不尽な魔法の、仕様を決めよう。
4/39

理不尽vs理不尽 04

《   》は、神様のセリフです。

“バルナス様。カワイイですっ……。私(わたくし)の胸を見て、ドキドキしています……”

 ジュールはご満悦である。


“身体のラインが出る服なんて……。僕以外の前では、着ないでよね?!”

 バルナスも、カワイイ独占欲を発揮していた。この、似たもの夫婦め!


 夫婦とは言ったものの……。この2人はまだ(・・)結婚していない。

 バルナスが賢者の学院の導士となり、冒険者に飽きたら……結婚するつもりらしい。

(周囲からは……。完全に夫婦として認識されている)




 ベッドの上の裏返された毛皮(防水シーツの代わり※)を、物干し紐に干したところで、バルナスが口を開いた。

「大地母神(ニスシャ)様に……。お伺いを、してくれる?」

「はいっ!!」


 ジュールは、胸の前で手を組んだ。目を閉じる。

 心のなかで大地母神(ニスシャ)に祈った。


“大地母神(ニスシャ)様。気合い弾の魔法 (フォース)について、相談したいことが……ございます”

《気合い弾の魔法 (フォース)について?》

 ジュールの心の中に、清らかな声が響いた。大地母神(ニスシャ)の声である。


“はい。まずは……。気合い弾の魔法(フォース)を4連射したいです。

4発分の御力を……連続で、お借りできますか?”

《4連射ですね? 大丈夫ですよ》


 ジュールは次のお伺いを行った。

“気合い弾の魔法(フォース)を……1/20に分割していただくことは、可能ですか?”

《1/20ですか?! ずいぶん小さいですね》

 大地母神(ニスシャ)はびっくりした様子だった。すぐに、答えを伝えてきた。

《可能ですよ》


 ジュールは、内心の動揺を必死に抑えながら、次のお伺いを行った。

“1/20に分割した気合い弾の魔法(フォース)を、両手の指先に……お借りすることは、可能ですか?”

《可能ですが……》

 大地母神(ニスシャ)は訝し気な様子で続けた。

《両手の指だと、10本ですよね? 準備した気合い弾の魔法(フォース)は、20個ですが?》


 ごくり。ジュールはこう続けた。

“私(わたくし)……。いまだかつてない連射が、したいのです……”

《いまだかつてない、連射?!》

 しばらく、大地母神(ニスシャ)は絶句していた。




《少し、少し(すこーし)待ちなさい!!》

 大地母神(ニスシャ)の口調が、思いっきり崩れた。




《1/20に分割して……。両手の指先に準備。指先は、10本しか無いので……。10個余りますよね?》

“余ります。余った10発は……指の第一関節の、外側に……待機させて頂きたいです”

《???》

“指先から発射したら、関節の外側から指先に移動して頂けますか? そうしますと……途切れずに連射できると、思います”

《!!! 次の弾を常に準備しておいて、途切れずに連射するってこと?!》

“はいっ!”




《一度切ります!! 前例があるか、確認してきますっ!!》

 大地母神(ニスシャ)の気配が、消えた。




 ジュールが、ゆっくりと目をあけた。


「どうだった?!」

 バルナスが勢い込んで尋ねた。


「前例があるか……確認されに、行かれました」

「前例かあ……」


“無いだろうなあ……”

“無い……でしょうね……”

 2人は顔を見合わせると、小さな苦笑を浮かべた。




「とりあえず……。朝食(あさごはん)かな?」

「はい! お腹がすきましたね!」

 2人は手を繋ぐと、食堂に向かった。


※:寝具について。

 この世界の寝具は……。木で出来たベッドの上に、マットレスを敷いたものである。マットレスというのが……麻で作られた袋状のシーツの中に、藁を詰めたもの。

 そのまま寝転がると、かさかさ煩い。また、シーツを貫通して藁が刺さる。


 そのままでは不快なので、マットレスの上に毛皮を敷くのが一般的。毛皮は……一般的には有料オプションである。(少し高級な宿では、毛皮が無料となる。もっと高級な宿だと、藁の代わりに干し草とハーブが詰められる)



 通常であれば、毛の面を上側(身体側)に敷くのだが、特別な場合は……裏返し(皮面が身体側)となる。





 特別な場合とは……性行為のことである。





 通常の毛皮の場合、裏面(皮面)が鞣されて(なめされて)いる。


鞣す理由は……。

 1. 腐敗を防ぐ (防腐効果) 。 

 2. 柔軟性と強靭さを出す 。

 3. 耐熱性と耐水性を高める 。


 ここで重要なのは「3. 耐熱性と耐水性を高める」の部分である。性行為による様々な水分が、マットレスにしみ込むのを防ぐ……という、防水シーツの役割を担うのだ。(皮面にこぼれた水分は、拭き取るだけでOKである)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。