理不尽vs理不尽 37
「はじめっ!!」
ガロンの大声が、響き渡った。
ジュールは、胸の前で手を組んだ。目を閉じる。心のなかで、大地母神に祈った。
“大地母神様、御力をお貸しください。気合弾の魔法 を4連射したいです。4発分の御力を、連続でお貸しください”
《4連射ねっ!》
大地母神の声には、隠しきれないワクワク感があった。
向こうで具現化している大地母神とは……。同じではあるが、別の存在である。どちらも本体であり、どちらも分体である。理不尽? 神とは、こういう存在である。
“大きさは、全て1/20に分割してお貸しください”
《サイズは全て1/20!!》
“待機場所は、両手の全ての指先と、第一関節の外側で、お願いいたします”
《両手の全ての指先に10発。残り10発は、第一関節の外側!! 》
“指先を撃ったら、第一関節の外側から、指先に移動。指先に移動したら、第一関節の外側に装填で、お願いいたします”
《指先撃ったら、第一関節の外側から、指先へ。移動したら、第一関節の外側に装填!》
“右手の発動トリガーは……。右手親指C、右手人差し指Db、右手中指F、右手薬指G、右手小指Bbで、お願いいたします ”
《右手親指C。右手人差し指Db。右手中指F。右手薬指G。右手小指Bb》
“左手の発動トリガーは……。左手親指Bb、左手人差し指G、左手中指F、左手薬指D、左手小指Cで、お願いいたします ”
《左手親指Bb。左手人差し指G。左手中指F。左手薬指D。左手小指C》
《準備完了よっ!!》
大地母神はニヤリと笑って見せた。
《ぶちかまして、あげなさいっ!!》
“はいっ!!”
ジュールが不敵に微笑んだ。
ジュールがゆっくりと目をあけた。レイブンがこちらに向かって走ってきていた。
「バケモノめっ!! 詠唱のいらないコモンルーンを、見てから避けるなぁっ!!」
バルナスの悲鳴が耳に入ってきた。ジュールの魔法構築の間、牽制を行ってくれていたのだ。




