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理不尽vs理不尽  作者: くらま
4.神様をお迎えする、準備をしよう。
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理不尽vs理不尽 23

「ご神体が通るぞ!! 退かないと、蹴り飛ばすぞっ!!」

 向こうから、ドラナの大声が聞こえてきた。とんでもないサイズの剣を軽々と抱え、何人かの神官戦士の尻を蹴りながら、中央の祭壇を目指している。




「蹴ってから、言うなっ!!」

「止めとけっ!! 潰されるぞっ!!」

 ドラナに抗議しようとした神官戦士が、周りからボコボコにされていた。


「潰されて、再起不能に……なりたいのかっ?!」

「男として、廃業したいのかっ?」

「いてっ! いてっ! やめろー」

 ドラナに抗議すると……。なにかを潰されるらしい。彼が潰されるのを避けるための行為であり、とても慈悲深いのだが……。

 どうみても、リンチにしか見えない。




「邪魔だって……言っているっ!!」

 げしっ!! ドラナは……。理不尽の権化と化していた。




「大魔神……降臨……」

「リリス。本人の前では、絶対に言ってはならんぞ」

 リリスは必死で、コクコクしていた。


「おっちゃん! 言わないでねっ!!」

「カワイイお主を、売ったりはせんよ」

“頭を撫でたいが……。背が足りんっ!!”

 ガロンは、リリスの背中を、軽く叩いた。




「戦の神(ノドレイ)様のご神体、地面に刺すぞっ! 場所あけろっ!」

 ドラナが、思いっきり振りかぶった。蜘蛛の子を散らすように、神官戦士たちが逃げていく。


 ざくっ!

 鞘に入ったまま、ご神体の剣が地面に刺さった。刀身の1/3ぐらいが、地面に刺さっている。


 ビイィィィィン……。


 ご神体の剣は、衝撃で微妙な音を奏でていた。この剣で無ければ……。折れていたかもしれない。




「長椅子に、立てかければ……いいんじゃねぇの?」

 レイブンは、呆れた様子だ。


「ドラナ……。完全にハイになっておるの……」

 ガロンは、笑っていた。もう、笑うしかないらしい。


「ああなると……。水ぶっかけても、止まらないのよねぇ……」

 リリスは、びびっていた。




 ドラナ本人に、悪気は一切ない。ただ、周囲の雰囲気にあてられているだけである。

 それにしては……。周囲の被害が、大きすぎるが……。



「ドラナ。オレといっしょに、右側のテーブルに座るぞ!!」

 レイブンがドラナを捕まえた。

「おうっ!!」

 ドラナは嬉しそうに怒鳴った。


「オレとドラナにも、食い物を!!」

「わかったー!!」

 数人の神官戦士が、食堂に向かって走っていく。


「おっさんと、リリスは、左側のテーブルに座っていてくれ。バルナスとジュールが来たら……メシを食わせてやってくれ」

「承知したぞい」

「おっけ」

 ガロンとリリスが、そのまま左側のテーブルについた。


「おっちゃん。椅子に座ると……。脚が地面から浮いてるー」

 自分を棚に上げて、リリスがガロンを揶揄った。


「うるさいわいっ!!」


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