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理不尽vs理不尽  作者: くらま
3.理不尽な魔法を、設計しよう。
17/39

理不尽vs理不尽 17

大地母神(ニスシャ)様とジュール。距離が近い(・・)です。

苦手な方は、ご注意を。

 その頃、ジュールの脳内では……。


《くんくん》

“ニオイ……嗅がないで下さいっ!! 恥ずかしいですっ!!”

《いいニオイだよ?》

“!!!”

 大地母神(ニスシャ)の過剰な愛情表現が、佳境を迎えていた。過剰な愛情表現は、甘い毒となって、ジュールをゆっくりと蝕んでいく。




“大地母神(ニスシャ)様から……甘い香りが……。なんだか、えっちなニオイです……”

 ジュールの精神は、正常な判断を下せなくなっていた。


《くんかくんか》

“すんすん……”

 ジュールは、大地母神(ニスシャ)の真似をしてみた。甘い香りと多幸感が、ジュールの心を満たしていく。




 ジュールと大地母神(ニスシャ)の視線が絡み合う。お互いの茶色の瞳の奥には、小さな炎が燃えていた。

《ジュール……》

“大地母神(ニスシャ)様……”

 唇が重なった。2人の影は……しばらく重なったままだった。




「あれれ?! なんで、ジュールが蕩けてきてるの?!」

 バルナスは、水をぶっかけたい衝動と必死で戦っていた。

「大地母神(ニスシャ)様!! 恨みますよっ!!」

 バルナスの叫び声が、虚しく虚空に消えていく。




《ふぅ……》

 大地母神(ニスシャ)が、ジュールから離れた。2人の唇を、銀色の糸が繋いでいた。

“はぅ……”

 ジュールの顔は、真っ赤になっていた。膝なんかは、ガクガクだ。



《また……しようね?》

“は……い……”




《補給完了♡》

 大地母神(ニスシャ)は、ニッコリ笑った。


《じゃあ本題の80連射の件だけど……》

“いきなり、本題ですか?!”


《当然じゃない。お仕事しないと……》

“大地母神(ニスシャ)様が……理不尽すぎます……”


 

 大地母神(ニスシャ)の笑みが、ニヤリに変わった。

《神様っていうのは、理不尽なモノなのよ? 知らなかった?》

“知りたくなかったですっ!!”




《結論からね。80連射、技術的には問題なし。やれるよー》

“!!!”

 ジュールは、小さくガッツポーズをした。


《ただし! 祈りの言葉は、正確に!! 少しでもズレたら、何が起こるか分からないわよ?》

“肝に銘じます”


 大地母神(ニスシャ)は、ジュールの瞳を覗き込んだ。

《あとは……。条件、ね?》

“ご、ごくっ……”


《試射の時に、3柱が見学したいの。具現化するための、依り代を準備しておきなさい!!》

“?!”

 ジュールはフリーズした。



“大地母神(ニスシャ)様……”

 ジュールは、恐る恐る尋ねた。


“3柱と……仰いますと?”

《私(わたくし)。戦の神(ノドレイ)。知識の神(エスサフィン)》


“ふ、ふえっ?”

 ジュールは、再びフリーズした。



“皆様……。なぜ、具現化を?”

《80連射の気合い弾の魔法(フォース)。これを見たいのよ》

“!!!”


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