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理不尽vs理不尽  作者: くらま
2.大地母神、走る。
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理不尽vs理不尽 12

「あら?」

 大地母神(ニスシャ)は、目を覚ました。幸い、悪夢は見なかったようだ。


「寝てしまうとは……」

 苦笑しながら、立ち上がった。消耗していた気力と神力が、復活しているのが、わかった。


「とりあえず……。皮鎧ではなく、鎖帷子(くさりかたびら)に……しましょうか?」

 大地母神(ニスシャ)は、皮鎧から鎖帷子に着替えた。


“焼け石に水でしょうが……。私(わたくし)の気分が、違いますからね”




「ふうー」

 大地母神(ニスシャ)は、深呼吸した。意識を飛ばし、戦の神(ノドレイ)の神域をノックした。

「戦の神(ノドレイ)。確認と、相談があります」

「ん? 大地母神(ニスシャ)か……。あいてるぜー」

 大地母神(ニスシャ)の前には、格子になっていて向こう側が見える、金属製の柵が広がっていた。柵の中央には、両開きの大きな門があり、完全に開け放たれている。

 門の上には「ヴァルハラ」と書かれた看板が掛けられていた。


 大地母神(ニスシャ)は、ゆっくりと門を潜った。そこは……戦場だった。血しぶきと熱気と狂気が、周囲を包んでいる。同時に、悲鳴と雄叫びが、耳朶を打つ。


「よく来たな……」

 見上げんばかりの大きな背中。筋肉ガチガチの偉丈夫が、戦場を睥睨しているのだ。長袖の鎧下の上に、金属鎧をつけ、右手には斧槍(ハルバード)を持っている。

 後ろから見る金属鎧は……傷1つ無かった。反対に、斧槍(ハルバード) は、ボロボロに使い込まれていた。


 大地母神(ニスシャ)は、一歩前に出て、横から偉丈夫を見上げた。意志の強そうな瞳。鷲鼻。獰猛に歪められた口元。戦の神(ノドレイ)である。


「お!! 今日の姿は、一段とカワイイじゃねぇかっ!! 惚れるぜっ!!」

「ふふん。良いでしょう?」

 大地母神(ニスシャ)は、胸をはった。鎖帷子で隠されてはいるが、綺麗な巨乳が視界の暴力となって、戦の神(ノドレイ)を襲う。


“カワイイ!! エロいっ!!”

“戦の神(ノドレイ)……。顔に出すぎです……”

 大地母神(ニスシャ)の頬が、赤くなった。


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