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鉄薫る世界にて  作者: キャバルリー
第七章:表と裏が交わる一日 ~独立記念日編~
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第三話

───6月25日13時頃、西部区域ブロッサム2番倉庫にて。

クソダルイ毎日を、クソみたいな連中と過ごす。今日もいつもの溜まり場でタバコをふかせながら、俺はある不満を後輩に吐き散らす。


「あー、マジ何なんだよ…イブリース雇ったぐらいであんなキレる意味が分かんねぇ…!」


俺等フォックスファングとシルヴァーニ傘下のヘルス・エンジェルズとの抗争。これは俺等がファミリー下に入る前から続く争いだし、正直俺等の上の連中…プレグレッフィ家にはカンケーない話だろう。

なのにあのコーディルとか言う野郎、俺の所に来るや否や次はイブリースを雇うなと釘を刺してきやがった。

犯罪行為などの目的で他組織の人間を雇うことはファミリーのルールで禁止されてるとか初耳だったし、何よりそんなルールに何の意味があるのか。


「まぁまぁゴルブさん、俺等だってもうイブリースに頼らなくてもいいぐらいには力もついてきてますし、此処は大人しくファミリーの言う事聞いときましょうよ」

「チッ…ファミリー傘下になればメリットあるからって誘われたのに、逆に身動きとりにくくなってマジねぇわ」


プレグレッフィ家のトップに立つロマーノってボンボン。アイツが俺の所に来てファミリー下に属さないかと誘って来た。

本当の狙いとかそんなのは知らない。でも奴はファミリー下になれば金と力には困らないと言い、俺達に交渉を持ち込んできたのだ。

この街で生きていくのに必要なのはずばりその二つ。それさえあれば何不自由なくこの掃き溜めで人生を謳歌できる。

だから二つ返事で俺等フォックスファングはプレグレッフィ家所属になった。それが大体二ヶ月くらい前の話。

確かにファミリー下になったことで羽振りは良くなったし、今任されている仕事…カルゲニアの治安維持も楽だしで悪くない事も多いのだが…やはりギャング同士の抗争にまで顔を突っ込んでくるのはウザイことこの上ない。


「…あ、そうだゴルブさん!何か良く分からない商人が俺達に武器売ってくれるらしいですよ!」

「武器だぁ?そりゃシルヴァーニ家の手垢ついてるんじゃねぇのか?そんなモン使ってたらまたファミリーがうるせぇだろ?」

「それがどうもシルヴァーニ家とは何の関係も持ってないみたいで…えーっと、確かヘクターとか言ってたような…値段も安かったんですけど、何より…」


そう言って後輩はタバコを捨てて、俺に耳打ちをする。


「…嘘だろ?タチアナのババァですら取り扱ってねぇのに、いいのかよ?」

「だからこそじゃないっすか!シルヴァーニが取り扱い禁止してるんですから、この取引はかなりデカイっすよ!抗争に使ってもいいでしょうし、プレグレッフィ家だって強力な武器が入れば嬉しいでしょうし」

「…しっかし何で俺等みたいなのにそんな話を…まぁいいか、その取引進めっぞ」


怪しい相手だが、その商品はあまりに魅力的だった。

コイツが手に入れば百人力…ヘッ、抗争も終わりを告げようとしているぜ。



───同日20時45分、北部区域ニビヤシアック、ウィルソン家にて。

リビングで一人、タバコを吸いながらアタシはダラダラとテレビを見ていた。

旦那は今日も仕事。此処最近ルドマン家の依頼でカトレアに良く足を運んでいるらしい。

どうやら近々オープンのショッピングモールの警備が足りないらしく、その補強として夜間警備を行っているとか。

ナンバー5が警備員だなんて、イブリースの名が聞いて呆れる。まぁ金が貰えるならアタシも旦那も何の問題もないけど。


「ハァ、しかしキャリーがいないとヒマだねぇ…」


キャリーが家にいた頃は彼女の就寝時間まで遊びに付き合っていたのだが、一人だとどうもヒマつぶしになる事が無い。

誰かと飲みに行ってもいいんだけど、旦那がうるさいし…

その時、アタシの携帯に着信が入る。


「はいもしもし…なんだいこんな夜に」

「あ、すんませんステラさん…いや、ビッグジョージさんに電話しても最近繋がらなくって…」


電話の相手はマフィンだ。アタシはイブリース所属ではないが、旦那の事もあって彼女とはたまに連絡を取っている。


「で、何の用?旦那がヘマやらかした?」

「いえいえ違います!えっとですね…ウィルソン家の移動販売車、あるじゃないですか?それ、一台レンタルとかできないかなーって思いまして」

「車を?またえらく急な話だね」

「アハハ、まぁ無理をご承知の上なんですけど…ほら、独立記念日、それに出店しよっかって考えてて、だったら知り合いにレンタルするのが手っ取り早いですし」

「アンタが出店?イブリースがそんな表立ったイベントに出ていいのかい?」

「いやいや、あくまで個人でですよ!私と、キャンディさんで!」

「…もしかして、プレグレッフィ家の依頼?アソコは独立記念日のフェスに力入れてるし」

「あ、バレちゃいましたか…いや、断ったんですけど、キャンディさんが出たそうだったんで」


あの無愛想なキャンディがそんな事を言うだなんて…と思ったけど、あの子も若い女性だからこういうイベントに出たいのかしらねぇ。


「そうかい。まぁ別に二台あるから貸せるっちゃ貸せるんだけどさ…マフィンちゃん、アンタに運転任せて大丈夫?」

「え?むしろ私に運転させないでどうするんですか?」

「…じゃあ前日にでも取りに来な。レンタル代は二百と売上の1割。材料費はそっち負担で頼むよ」

「あざますステラさん!じゃあよろしくお願いしまっす!ではこれにて失礼しますー」


マフィンは相変わらずお気楽なムードで電話を切る。

前のイブリース粛清事件時も終始あんな感じだったらしいし、しっかりしていると言うか何と言うか。

とりあえず、そろそろアタシも独立記念日フェスに向けた準備をしなければ。


───7月3日7時8分、北西区域メープル、ノースハウスにて。

初夏のキャスタニアはあまり暑くなく、とても快適な気候だ。目覚めも気持ちが良い。

俺がこの街に来て四ヶ月目に入ろうとしている。

あの日、刑事に殴られてからも俺の生活に変化は生じていない。

いや、変化しないよう気をつけている、と言ったほうが正しいかもしれない。

特に用事も無いためジェロシアを始めとするイブリースメンバーとも接触していない。せいぜいステラぐらいと世間話をかわした位だ。

彼女の情報ではこの所目立った事件も起きていないし、今は休み時ということなのだろう。

そう思っていた矢先、かすかに何かが爆発したような音が聞こえる。

そして続けざまにパトカーのサイレン音。どうもこの街の日常ではないようだ。

俺は部屋から出て、ノースハウス屋上へと向かう。此処の宿は屋上を洗濯物干しなどで自由に使っていいことになっており、立ち入ることは容易だった。

屋上から辺りを見渡してみると、南東方面から煙が上がっているのが確認できた。


「爆発事故…?」


銃声ならまだしも、爆発ともなるとこの街に来て始めて体験した気がする。

これは何かの事件の薫りか…そう思っていると、フロントマンがいつの間にか屋上にやって来ていた。


「おはよう…えらく物騒な朝だなぁ」

「あ、おはようございます。事故…ですかね?」

「さあなぁ…どっかが爆弾でも投げ込んだか、タダの交通事故か…ま、警察が即座に動いた感じからして、かなりデカイ爆発だったのは確実だな」

「…俺、ちょっと見て来ます」

「仕事熱心なこった。トーストは取り置きしておいてやる」

「ありがとうございます。では」


恐らくかなり大きな出来事。野次馬も多く駆けつけていることだろう。

これは絶好のネタの書き入れ時だ。犠牲者には悪いが記事にさせてもらう。

俺は一旦部屋に戻って外出用の服に着替え、スマホとタバコをポケットに突っ込んで宿の外に出た。

そして駐車場に停めてあるバイクにまたがりヘルメットを被り、エンジンを掛けた。

久々のネタだ、気合を入れていこう。


───バイクを飛ばし、俺は中心区域北東部ローズへやって来た。

交通規制が厳しく、大通りは渋滞。仕方なく俺は近くの良く分からない駐車場にバイクを停めて徒歩で事故現場へ向かった。

ローズには殆ど訪れたことはなかったが、何処で事故が起こったかは野次馬と警察の量で一目瞭然だった。

朝にもかかわらずかなりの人がある建物近くでごった返している。

遠方からでも確認できるほど、建物は崩壊して煙を上げている。

更に数台の車が炎上し、消防隊が懸命に消火活動にいそしんでいる。

テレビカメラも事故現場を撮影しており、予想以上に大きな事故だと認識させられた。


「あー、やっぱり来てたのかい。流石野次馬慣れしてるね」


もうすっかり間違えようの無い声が後ろから聞こえてくる。俺が振り返ると、其処にはステラさんが立っていた。


「おはようございます。ステラさんも野次馬に?」

「ローズで販売やってたら爆発音が聞こえてね。こんなデカイのは数年振りだからねぇ、流石に見に来ちゃったよ」

「やっぱこの街でもそうそう無いことなんですか?以外ですね」

「爆弾は一般人も被害に巻き込まれる可能性あるからね、今じゃそんなリスク犯そうとする馬鹿はまずいないよ」


ステラもまた一般人という言葉を口にする。やはりこの街の一般人という存在は大きいものなのだろうか。


「しかもどうやら爆弾じゃないみたいだしねぇ、今回の事故…いや、事件は」

「爆弾じゃないって…じゃあどうやってあんな規模の爆発を?」


俺がそう問いかけた時、ステラの携帯が鳴り響いた。

すぐにステラは携帯を手に取る。


「はいもしもし…ああ、やっぱりかい…こりゃあマズイね…アタシ?アタシは声掛かるまで知らないことにしておくよ。ああ、じゃあね」


手短に会話を終わらせて、ステラは携帯をしまう。


「何か分かったんですか?」

「ん、まぁね…さて晃司君、此処からの情報は有料だよ、どうする?知らなければこの件に関わらずに済むけど」

「うーん…いくらですか?」

「事件の概要は20、もっと深いところは更に40かね」

「なら、とりあえず…」


俺は手早く財布を取り出して、20ドルをステラに渡した。

情報の購入も手馴れたものだ。ステラもにやりと笑って金を受け取る。


「毎度あり。さてと、今回の事件の被害者はシルヴァーニ家が経営するガンショップの用心棒…まぁギャング共らしい」


ステラの言葉を俺は手短に手帳に書き殴る。


「流石に犯人は割れてないけど…どうやら凶器は榴弾、しかも長距離からの爆破。アタシの読みでは、恐らくロケットランチャーか何かじゃないかしら」

「ロケットランチャー…成程、だからこんな規模の爆発が」

「まぁ一番の問題はロケットランチャー使われたことにあるんだけどさ。さぁ此処からは追加料金だ、どうする?」


ロケットランチャーの使用が問題点…あまり良く分からない。

仕方が無い、俺は続けて40ドルを取り出してステラに渡した。今日は昼飯抜きかな…


「ありがとうねー、晃司君。ロケットランチャーとかの使用は当然法律違反だし、民間に公に出回る代物じゃない。ガンショップでも取り扱っていないし」

「でもこの街じゃそんなもの簡単に手に入りそうですけど…」

「そう思うでしょ?でもこの街で爆発物手に入れるのって結構面倒でね。まずシルヴァーニの息の掛かった店では全面禁止されている。手榴弾も相当質の悪いのが極稀に怪しい店とかで取り扱われる程度。旦那もこの前貴重な一個を使ってね」

「へぇ、以外ですね」

「だから爆弾使って殺しやる連中は自作することが殆どだったんだよ。それこそフロッドちゃんなんてその名手でさ、爆弾魔として一時期名が知られていたほどさ」


確かにマジシャンなら爆弾を人知れず仕掛けたりすることが上手そうではある。

俺は黙ったままステラの話を聞き続けた。


「ま、シルヴァーニ家はグレネードとか持ってることは持ってるんだけどね。自分達とごく一部の顔見知り以外には絶対に流さない」

「それがシルヴァーニ家の強み、とか?」

「その通り。シルヴァーニ家と争うなら大量の爆発兵器の存在を考慮する必要がある。そんなのに喧嘩なんて吹っかけないだろう?でも今回あろう事かロケットランチャー持ち出してシルヴァーニ家を襲撃したんだよ、何処かがさ」

「…話を聞いた感じだと、結構ヤバイ一件っぽいですね」

「最悪、シルヴァーニ家とどこかの全面戦争になるかもしれない…そんなのに巻き込まれちゃ絶対生きて帰れないよ。だからアタシは依頼が来るまで動かないよ」

「そ、そうですか…どうしようかな…」


どうやら相当大きな事件のようだし、ネタとしては非常に魅力的だ。

だが、俺はもう一般人じゃないらしいし、もしも事件に巻き込まれれば自分で身を守る必要がある。


「…アンタ、警察の加護なくなったんだろう?なら此処は引いといたほうが身のためだよ」

「…そうですよねぇ…」

「まぁ好きにすればいいよ。それじゃ、晃司君。あっちで店やってるからお腹空いてたら後で来てよ」


ステラはそう言って軽く手を振って去って行った。

俺はとりあえず、野次馬に混じって事件現場を観察しておく事にした。

その間に今後の動きについて考えるとしようか。


───同日7時半頃、同じくローズにて。

ローズにそびえる超高層ビル。その地下駐車場に車を停めて私とアリーチェはビル内部へと入った。

派手な爆発の後すぐに私達にフリーの依頼が入った。しかも相手はキリル・シルヴァーニ本人からだ。

シルヴァーニ家キャスタニア現支部長である彼直々に依頼だなんて久しぶりだわ。

アリーチェもどこか気合が入っている様子…まぁこの子にとってキリルと会うのは特別な意味があるし、当然でもある。

エレベーターに入り、私達は彼の待っている23階へと向かう。

ドアが開くと、まず金髪の青年が出迎えてくれた。この子はいつも楽しそうに汚い歯並びを見せ付けてくれるわね。


「おはよう、チェレンティーちゃん。キリルさんから話は聞いているかしら?」

「聞いてるよ、ジェロシアさん。あ、アリーチェさんもおはようございまーす」


ニヤニヤと笑うチェレンティーに対してアリーチェはムスッとしている。


「ならとっとと案内しなさいチェレンティー!私達は仕事で来てるんだから!」

「はーい。じゃあついて来て下さーい。二名様ご案内でーす!エへへへ…」


ホント、シルヴァーニ家が襲撃されたってのに嬉しそうね。いや、むしろ襲撃されたからこそ嬉しいのかしら。

チェレンティーに案内されて、私達は大部屋へと案内された。

豪華なソファーではばつの悪そうな顔をしたキリルが一人、携帯で通話しながら資料を読み通していた。

彼は話しながら私達を手招きしてソファーに座るように命じた。


「失礼するわ」


私とアリーチェはキリルと向かい合うように腰掛ける。

キリル・シルヴァーニ。やや痩せ型の中年男性で、黒髪を後ろで短く束ねている。

普段はお気楽なオジサンな彼も、流石に機嫌が悪いらしく携帯に向かって軽く怒鳴っていた。


「ああ、サツには抗争だと法螺吹いとけ、ガイ者は関係者だけってことにしてな…はぁ?そんなもん俺が教えて欲しいぐらいだ!今から調べるんだろアホ!」


キリルは携帯を切って乱暴に放り投げ、私達のほうを向き直した。


「いやー、悪い悪い。お前等もそろそろ寝る時間だったろ?」

「ええ、アリーチェとのオタノシミを心待ちにしていたのに」


私の言葉に対してアリーチェは顔を真っ赤にさせて私の太ももをバンバン叩く。ああ、何て愛おしいのかしら。


「アリーチェがどれだけ育ったかとか色々聞きたいところだが…それどころじゃないことは分かるよな?」

「そうね。私達には依頼の内容だけ伝えてもらえないかしら?抗争とかには興味ないのよ」

「分かってるさ、お前等が殺しさえ出来りゃいいことぐらい。依頼は簡単だ、今回こんなことやらかした馬鹿を誰よりも早く捕まえる」

「つまり、トップだけ連れて来ればいいのかしら?」

「ああ、他の馬鹿はどーでもいい。俺等も動くが、どっちかといえば別件に力入れる必要があるからな。実行犯しょっ引くのは任せる」

「フフッ、チェレンティーちゃんが暴れられなくて残念そうにしてるわよ」


私はそう言ってキリルの傍に立つチェレンティーのほうを見る。彼はつまらなそうにキリルのほうを見ていた。


「チェレンティー、お前はシルヴァーニ家だ。俺等の仕事優先だぞ、いいな?」

「キリルさーん、そんなのツマンナイよ…」

「今は我慢だチェレンティー!恐らくもっとデカイ事件に発展するから、そん時にな?」

「…ホント?」

「ホントだ。だから、な?」

「じゃあ我慢するよ…エヘ…」


チェレンティーちゃんと一緒に遊べないのは残念だが、それでも今回の件はそれなりに楽しめそうだ。


「依頼は分かったわ。じゃあアリーチェ、行きましょうか」

「報酬は百。もちろん生きてた場合だけだからな?俺はブルーノのジジイみたいな甘ちゃんじゃないから、それ以外は一切金を出さないぞ?」

「フフッ、そんな事知ってるわ。それじゃあ、アリーチェちゃんの成長記録はまた今度ね」


私は立ち上がってキリルに軽く手を振って出口へと向かう。

アリーチェもすぐに立ち上がり、深々とキリルに礼をしていた。


「キリルさん、失礼致します」

「おう、またな」

「ばいばーい、アリーチェさん!」


こんなにかしこまるお嬢様を見られるのも、キリルさんの前でだけ。部屋から出るとアリーチェは大きなため息をつく。


「もう、キリルさんの前で恥かかせないでよ!」

「あらごめんなさい、恥をかかせてたなんて気づかなかったわ」


そう言ってあげるとまたアリーチェは私の太ももを平手打ちする。流石に同じところを叩かれすぎて赤く腫れだしたわ。


「それで、検討ついてるの?」

「いいえ、全く。とりあえず、情報屋に頼みましょうか…何て名前だったかしら、あの男」

「えっと…シャロウ・タンだっけ?でもあの情報屋凄い高いじゃん」

「LEが死んだから、高くても腕のいい情報屋に頼るしかないでしょう?ステラさんも今回の件に介入したがらないでしょうし」

「そうだけど…ああもう、何でLE殺しちゃうかなぁ…あの人は…」


あの人、レイヴンがLEを殺したと聞いた時は、今後の仕事に支障が出ないか気になった。

だがすぐに代役…シャロウ・タンという情報屋の伝を掴めたので事なきを得た。

彼は元々政府関係者に情報を流していたプロの一人らしいが、数年前からこの街でフリーとして働くようになったと聞いている。

最も、私達のような末端の殺し屋にとって彼レベルの情報網は必要なかったので今まで利用してこなかったのだが。流石に彼の情報は高く、そして質が良い。

今回の件も彼に頼めばおおよそ分かるだろう。

明日は独立記念日フェス。アリーチェと部屋でのんびり過ごそうと考えていたが、これは楽しい祭りになりそうだ。

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