岩と王女様と未熟な王子
夜が明けて、ジェイドはさっそくヴェールに呼び出されていた。
「さて。俺を叩き直すんだろ? 徹底的に頼む」
「おやおや、殊勝な構えじゃないか」
意外な心意気に、ヴェールも少し面食らう。
「俺がまだ弱いのは事実だし、それを今さら否定してもどうしようもないからな」
「ほほぅ……今回の戦いでそれが身に染みた、って感じかな? ん?」
ヴェールが煽るようにジェイドに問いかけるが、
「ああ、そんなところだ。 正直、昨日この提案を出してくれて助かったよ」
あまりに正直に答えられてしまうので、ヴェールは少しつまらない。
「少しは反論しろよなー」
「そうは言っても、全部お見通しなんだろ?」
「まあそうだけど」
「じゃあ、隠しても仕方ないじゃないか」
「そんなふうな対応だと面白くないぞー!」
「そう言われてもな……」
「まあいいや。 じゃあ、まずは一回戦ってみようか」
ぱん、と手を叩いて話を変える。それに応じてジェイドは距離を取り、剣を抜いた。
「おお、その調子。 ちゃんと剣を抜いてくれなきゃ試しにもならないもんね」
「お手柔らかに……で、いいのかな」
「はい、じゃあまずはこれ」
ぴん、と人差し指で宙を指さすと、そこから大きな人型に組まれた岩が落ちてくる。
「岩人形ってやつね。 燃費悪いから実戦向きじゃないけど、まずはこいつの機能を停止させてみて」
指先一つで使うような魔法を燃費悪いとか言われてもなぁ、と内心愚痴りながらジェイドは目の前の敵に向き直る。
「ああ、やってやる」
剣を構えて突き進む。大型の敵、初めて戦うもののジェイドの狙いは一つだった。
「まずは、ここ!」
人間でいうところの膝の部分。そこに深々と剣を差し込みにいく。
が、その直前。嫌な光景が視える。
向かう右足が巨体からは想像もできない機敏さで動き、ジェイドが蹴り飛ばされる光景。
慌てて立ち止まり、動きを見ることにする。
「おいおいおい!何だよあれ!」
ジェイドが思わず叫ぶ。それもそのはず、視た通りの機敏さで彼が進もうとした部分を蹴り上げている岩人形の姿がそこにはあった。
「ちっ、視えてたか。」
本気で悔しそうなヴェール。それをみてジェイドは確信する、
「ああ、俺、ここで下手したら死ぬんだな」
…と。口に出るくらいに再認識する。
「あったり前でしょー! いざ敵が使ってくる魔法がこれだったらどうすんのー⁉」
「実戦形式のスパルタのようで何より! こっから対処すんだよ!」
「なら目を離すなアホー!」
ジェイドが視線を戻した時には遅かった。
既に岩人形の拳が眼前に迫っていて。
「はい、私が今日相手するのはここまで。 今のところまるで相手にならないなー」
寸前で、その拳は止まった。
どうしても更新が遅くなってしまってすみません……!
今回からまた少し書き方を改良してみました!
読みづらい、ここがおかしいぞ、なんだこの文は訳が分からん…etc
何かありましたらTwitterのDMやリプライ、及びこちらの感想及び誤字報告等でお願いします!
次回はすぐに更新できるようにしておきますね!




