その後と、昔のこと。
場所はコロシアム。エリンとの戦闘を終え、ジェイドとヴェールはこれからの方針について話を進めていた。
「だから、ここまでやられておいて何の対策もしないってのは無理があるだろう!せめて今後こういった状況に陥らないための…!」
「だーかーらー、もうそれは終わったの。で、君たちは約一名を除いて圧倒的に実力不足!ちゃんと戦えるように面倒見てあげるって言ってんでしょう?」
「その対策が何なのかくらい俺達に教えてくれてもいいだろ⁉実力不足は主に俺のせいだし、皆ちゃんと強ええよ!」
敬語やら国交やらはどうなったのか。そこにあったのは大人による子供のような喧嘩だった。
「なあ、これどうする?」
「知りませんよ…ヴェールさんもジェイド様も譲る気がありませんし…」
「お前たちのトップも、なんだかんだまだまだ子供なんだな…」
その喧嘩を止めようとする者はおらず、結局
「じゃあわかった!まずは私がジェイド!貴方を直々に鍛え直してあげることにします!自分の強さが変わらないと感じたのならそこまで、私の提案は取り下げましょう。でも、自分の実力の向上を実感したのなら!その時は私の方針に従ってもらいますからね!」
「おー上等だよ!そのまま実力でも追い抜いてやる!もちろん自分の感想に嘘なんかつかねぇし、なんなら魔法で確認してもらっても構わないしな!」
方針の相談会は意地の張り合いへと発展、そのまま実力の向上を目的とした指導を受けることになっていた。
「聞きましたね!そこの皆さん!言質!ちゃんと録音しましたか⁉」
「ばっちりでーす。」
ロセが小さな機械を手にしながら皆を連れて入ってくる。
後ろには満身創痍のイータと、大きな男を引きずるリムが居た。
「うわ、なんだそいつ」
ギエルの声が漏れる。
「よくわかんないんですけどね。とりあえず皆でボコりました。魔法による攻撃はほぼ無く。基本打撃で。ボッコボコに。」
自分の拳を見せながらリムが語る。
「あ、ヴェールちゃん…あの弾なんだったの?」
イータが疲れ切った様子で座り込みながら聞く。
「ああ、あれ効いたでしょ。」
「うん、効果てきめん。一発だったもん。」
「でしょ?あれ、簡単に言うと彼の不死性を中和するように魔法を込めた弾なの。」
「そんなんあり?」
「ありあり。正確に言うと魔力のつながりを断ち切る魔法だから。」
「最初っからそう言ってよ。」
「言ってもわかりづらいでしょ?」
ぐぅ、とイータが言葉に詰まったところでヒラソル達も合流する。
「まあ、いつまでもここに居るわけにはいかないし。帰りましょうかね。」
その一言でこの場は解散。例の大男はレッドが引きずってヴェールの城の方に連れていかれた。
ジェイド達には宿が用意され、『明日から本格的に叩き直す』との言葉がジェイドに残された。
用意された宿で、リィズは思い返していた。
下を見るともう街の人たちは帰って来ていて、いつもと遜色ないような生活が戻っている。
その脇には壊れた家や店の欠片が落ちていて、少し下を見れば血の跡も生々しく残っているというのに、だ。
「やっぱり、異常なのです。」
こんなの、おかしい。
どう考えても、一日で人が普通に生活しているのは異常な光景だ。
だが、彼女は知っている。その異常な光景で生活してきた人たちを。
それは、ジェイド達と出会う前の自分たち。
今はもう、二度と出会うことは無いであろう人たちの記憶。
たまには、といった具合に後書きでも書いてみます。
今回まででひとまずウェーデルでの戦いは終わりますが、いろいろモヤモヤしますよね…
このストーリー、大まかなものは出来てるんですが細かい部分はその時の思い付きでキャラごとに勝手に動いて貰ってます。
次回からはリィズの過去回になるので重くなったりならなかったり。
その時々の昔のリィズにお任せする感じで行きますので正直自分もよくわかってません。
大まかな流れは決まってるのでそう苦労しないで書ける…と思いたいです!
ではまた次回で!




