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黒木貸家の下校のヒトコマ ~いなほ編~

なまはげって名前考えたやつのセンスまじ半端ないと思う。


あと、おっぱいを女性につけることを提案した神様はまじ天才だと思う。


冒険は続くと思う。



ーー放課後


いなほは、いそいそと帰り支度をする。

そんないなほに友人が声をかける。


「いなほー今日バイトー?違ったらカラオケいかねー?」


ちなみに、声をかけているのは女性である。



「ああ~ごめんね!今日もバイトなんだ!また誘って!」


「そっか、なら仕方ないかーまたな!」



「うんまたね!」



足早に教室を出ると駆け足で駅へと向かう。

途中ユキと歩いている孝博に遭遇する。


駆け足に気付き孝博が振り替えって


なにも言わずに右手を差し出した。

するとすれ違い様に孝博の右手に鍵をおく

それとほぼ同時に孝博が


「いってら」


と一言。



いなほは、軽くうなずいてそのまま駆け抜けていった。



その一連の動作を見たユキは言う。


「相変わらず息ピッタリだな君達は」


「え?そうか?」


「自覚もないんだな。実に面白い」


「そうか?」


・・・・・・・・

・・・・・・

・・・・

・・・

・・



一方、いなほはようやく駅に到着し乱れた息を整える。


「はぁ、はぁ、・・・ふぅ」


改札を抜け、ホームのベンチに腰を下ろす。

隣に馬の覆面をかぶって、体育座りをしている何かが目に写るが絶対に触れない。


「メエエェェェエ」


絶対に触れない。



しばらくして電車が到着し、ゆっくりと乗り込む。


『ドアがしまります』


シューっとガスの抜けるような音がして電車のドアがしまる。

辺りを見回すと座るところは無さそうなのでつり革を見るが届きそうにない。


仕方なく入口の銀の棒のやつを掴もうと振り替える。

入口の窓に写る自分を見て鏡がわりに、髪型を整える。

と、足元になにか落ちていることに気づく。




馬の覆面である。



窓に写る自分に気をとられていて気づかなかったが、そのドアの向こうには何らかの理由で乗り損ねた歩が真顔で立っていた。


無情にも電車は出発のベルをならし走り出す。


いなほと乗客、そして馬の覆面だけを乗せて。




いなほは、無言で覆面をひろうと鞄に入れようとするがどうしても入りきらず、鞄から馬の顔が出た形になってしまう。


それを見て、「仕方ないか」と一言つぶやき、そのまま電車に揺られること2駅。



鞄から馬の顔がでたまま降りて駅から少し歩いての所にあるラーメン屋へ向かう。



そして、裏口から入りタイムカードをきる。



「おはようございまーす」


店内の仲間に挨拶をする。


「おはよーいなちゃあん♪」


返ってきた挨拶にもう一度挨拶で返す。


「おはようございます。店長」



「今日は、私といなちゃんとみくちゃんだけだけど、がんばりましょうね!ファイオー!」


お気づきだとは思うがここの店長、オネェである。



「昨日、私定休日にしてんだけどぉたまたま車で16時頃店の前通ったのぉ~そしたらぁ、なんかヤンキー?な女の子がベンチに腰かけてる男の子にからんでてぇ~」


いなほは、店長の何気ない会話を聞き流しながら、髪を束ねエプロンをつける。


「そうなんですか。あ、みくちゃんおはよー」


みくちゃんは呟くようにポソッと


「おはよう」と返した。




それからバイトを終えたいなほは午後22時くらいに帰路についたのだった。


「ただいまー・・・ふぅ。」



「おぅ、おかえり」


孝博が玄関に迎えに来る。いなほの持つ鞄をあずかろうと手を伸ばして馬に気づく。


「なんで馬?」



「話すと少し長くなるんだけど、」



「マジか。まあならいいや、とりあえず早く上がれよ、風呂沸いてんぞ。はいってこいよ、飯あっためとくから。」



「うん、ありがとう。」



ーーいなほは、1日をこうして終えるのであった。



く「ああ!シュヴァインシュタイガー!!シュヴァインシュタイガーじゃないですか!さすが、いなほさん!ありがとうございます!」



く「こいつ、シュヴァインシュタイガーっていうのか・・・」



く「あははは!」



く「おい、孝博!私のクマちゃまがないぞ!お、いなほおかえりー」



く「縁側だ!朝干しただろ!」




相変わらず騒がしい連中であった。

















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