46回転目
キャシーと共に廃棄工場跡に来て見れば、地上一階部分にまさかの人造人間某の縮小版ロボットが居るとは思ってなかった。
そんな地上一階部分を隠れながら降りていくと事務所部分にはまさかの2号機と0号機カラーが歩き回ってた。
こんな状態でパーツの持ち出しなんて出来るのかと聞くと、何でも地下を掘り進めた洞窟があるらしい。
何故そこを通って来なかったのかと聞けば其処には厄介な生き物が住み着いていてリスクは減らしたいんだと……そんな所通るの?
突っ込みたいのを抑えてキャシーの指示に従って地下1階を進んでいく。
幾つかの隔壁横に備えてあるドアをピッキングで開けながら進んでいく、時々ロボットが近づくのでその度に隠れてやり過ごしている。
「あれって壊したほうが早いんじゃねーの?」
「んー、E-typeシリーズって壊すと安価な量産型が出てくるから厄介なのよ」
「……余り良い予感がしないけど量産型って?」
「1体50センチ位の小さい奴なんだけどソレが一度に30体位同時に襲い掛かってくるのよ。しかもこの量産タイプって捕食型で襲った相手を貪り食べて自分達の燃料に変えるの」
「アンドロイドって事?」
「意味合い的にはバイオロイドかしら、多分だけど」
うーん、そんな所にまで拘る日本人の職人&オタク気質、ここに極まれりって奴か?
俺と話しながらも着々と進み、キャシーが目指していた場所に着く。
部屋に入ると暗い中、沢山のPCが配置されており部屋の一角がボンヤリと光っている。
近づくとデスクトップが生きている。
この施設がどれだけ古い物か分からないが未だに生きてる端末がある事に驚く。
「ここって私達みたいにパーツを取りに来る人間が偶に居るのよ。で、そんな連中がちょっとずつ手を加えてるの」
「それで?」
「こいつに私とハルキを登録するのよ、セキュリティの関係で1日しか持たないけど登録しちゃえば地下2階まではこれで隠れなくて良いわ」
「地下3階は?」
キャシーが嫌な顔をする。
「あそこは例の洞窟から入ってきてる生き物が居るから……完全に安全とは言えないのよ」
「じゃあパーツ持って上から出れば」
「ソレも駄目。部品とかを持ち出すにはお金を納めないと駄目なの、しかも戦前の」
「それって200年前の第五次世界大戦前の?」
第五次世界大戦で核と量子核を使った戦争になり今みたいな事になったと聞いてる。紙幣が廃止されたのもこの第五次世界大戦後だとか。
「ええ、こういう打ち捨てられた施設では昔の紙幣とかが使えるから意外と昔のお金も価値があるのよ……尤も今のお金の1/3程度しか無いけどね」
「ふぅん」
そう言いながらキャシーは着々とキーボードを叩き作業を済ませる。
「よしっ!コレでロボットには襲われないから堂々と歩きましょ」




