42回転目
「やーっと買い物に行けるわね」
「やれやれ、酷い目に会ったな」
「それはハルキの自業自得って奴でしょ?」
キャシーがジト目で俺を見てくる。確かに今回の騒ぎの元は俺がホイホイと相手の話に乗った所為だ。
「それについてはすまんかった」
「本当よ、もう。それにしてもストリートファイトねぇ、ハルキを負かす位だから強かったの?」
「あー、肉弾戦オンリーだったからな。殴る蹴るだけだからどうにも避けられ続けてなー、その割りに向こうの攻撃は当たるし。結局最後は意識無くして負けた」
「……その割には傷は無さそうだけど?」
俺の顔を見て不思議そうにしている。
「まあ、殴られてもそこまで痛くなかったからな。なんて言うか、力よりもテクニックとかスピードのあるタイプだったわ」
「そうなんだ、因みになんて言う相手だったの?」
「ホッパーナックルって言うイケメンだったな、ありゃモテるだろうな」
「……それって金髪で切れ長の青目、左胸の所にタトゥー無かった?」
タトゥー?そういやなんか変な模様が入ってたな。
「多分だけどキャシーの言ってる通りかも、知り合い?」
「うーん、一言で言うと勘違いナルシストでちょっと変態」
………………。
「さ、買い物行くか」
「そうだね」
キャシーは空気の読める子だった。
微妙な空気になりながらも夕暮れの路地を歩いて後回しにしていた買い物を済ませる為に店へと急ぐ。
「それで、重たい物って何?俺が今預かってるこのリュックより重いの?」
「勿論重たいよ、ハルキにはその重たい物を持って町の外、バイクを降りた場所までは歩いてもらわないと」
このリュック、30キロ位は重さがあるんだけどコレより重たいって凄いな。
「もしかして地下にある器械のパーツか?」
「うん、あれのろ過に必要なパーツ、まぁフィルターみたいな奴。それからバイクのパーツに重機のパーツでしょ……要は器械のパーツよ!!」
面倒になってハショったな。




