37回転目
こんのっ!!庭箒を頭に付けた様な頭してる癖に!!
「殴られろや!!おらぁ!!」
なんでっ!!当たらっ!!無いんだ畜生がぁ!!
「ぜってーヤダ。コブシが出して良い音じゃないよソレ」
「ホッパー避ける避ける!!やはりスカルリザードには荷が重すぎたか!!?」
ヒールがベビーフェイスにボコボコにされる絵面は興奮するのか、俺の怒りとは裏腹に観客はヒートアップしている。
そんな中俺に投げかけられる言葉は「やっちまえ!」だとか「ナックルの顔を凹ませろー!」が殆どで俺自身の応援というよりホッパーナックルが妬ましい奴からの激励。
顔が良いからな、ホッパーナックル。
どんなに世界が変わってもイケメンもげろ、リア充爆発しろは共通っぽい。
んな事考えてる間にも一発も入れられず殴られ続けてそろそろ意識がとびそうだ。
「スカルリザードは相当タフガイの様だが大分足に来てるぞ!!このままホッパーナックルは押し切れるか!!」
確かにそろそろヤバイ。後数発貰えば多分とぶ。この調子じゃ一発当てる処か捕まえるのだって無理。
こんな時は逆転の発想だっけか?
食らっちゃ駄目じゃない。食らってもいいさ。
あの漫画好きだったなぁ……会社の先輩がガチハマリしてたっけ…………。
よろけながらホッパーナックルを見る。
高身長でイケメン、身体は引き締まってて町No.1ファイター。
OK、覚悟完了。撃って来いや。
ドゴッ!!
ホッパーナックルの右ストレートが俺の顔面に突き刺さる。やっぱキクなぁ……。
すかさず相手の右手を両手で掴み、俺の左手を相手の関節へ絡める。
相手は逃げようともがく、蹴る等して来るが無視。
一発入れりゃ気が済むんだよ、大人しく殴られろイケメンヤローが。
そのまま相手の右腕に俺の左腕を挟み込む様な形にして、左腕一本で相手の右腕を極める。これで俺の右腕がフリーになった。
滅多打ちされてるが気にしない、意識も飛びそうだけど気にしない。
右腕をしっかりと引き絞って……ホッパーナックルの顔面に…………叩きつける!!!!!
グシャァッ!!!!!
観客が一瞬静まったと思ったら、大きく湧いた。
が、殴られまくってもう無理。
ホッパーナックルは……立ち上がってきそうに無いけど……俺ももう駄目だ。
一気に力が抜けて地面へ倒れこみ意識を手放した。
思いの外長くなったストリートファイトがやっと終わった。




