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流刑の覇王  作者: 卯月よひら
第二章 賢王リアムの話
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25話 デスペハード皇帝

 そのリアムといえば、カルロスの腕を掴んで帝国軍を牽制しつつ、ランバート軍の方へ向かうよ。


 リアムを止めようとウーノが銃を構えたけれど、リアムはカルロスを前に突き出すよ。皇子に向かっては撃てないのか、ウーノはリアムの仲間に狙いを絞ったんだ。


 パパッと数発放つと、老戦士に中って倒れたよ。


 リアムは助けるか後退するか、迷いがでたよ。


「ガレオの師匠(メートル)。生きたいか?」


 肺を撃たれて血を口から流し、ガタガタ震えていた老戦士はハハと小さく笑ったよ。


「戦、場で、死ぬと、決めた、のによ。…死にたくない」


 他の仲間も無事とはいえず、レオは無理したのか左腕が血まみれだったよ。


 リアムは杖を掲げて、中央(ケントルム)語で叫んだよ。


『ユビキタスよ。癒しの雨を降らせよ!』


 ユビキタスを利用して、周囲の魔力をかき集めて雨を降らせたんだ。


 雨に打たれた兵士たちは傷や痛みが癒えて驚いたよ。


 老戦士にはリアムが別の治癒魔法をかけたんだ。


「リアム!治癒魔法、強いのやってくれ!デジレが!」


 ぐったりとしたデジレは腹から血を流していて、ガレオの肩に抱えていたよ。


 強気の表情だったリアムは一気に崩れたよ。


「…ガレオ。デジレを背負える?もう帰ろう」


「リアム。デジレに治療を」


「…死んだ人間を蘇生できる魔法を知らない」


 ガレオはそうかといってデジレを背負ったよ。


 リアムは泣きたいのを我慢して、ありったけの魔法を連発し、敵兵を退けたよ。


「ちょっと、リアム!考えて攻撃しろ。俺らに中るだろうが!」


 ずぶ濡れのバヤールはクレームを言う元気があるようだね。


「悪い。今全然集中できてないんだ」


 デジレの死を聞いて、バヤールも黙ったよ。


「レオ!無事か?」


 リアムは人質を掴んでいるから、遅れをとるレオを助ける余裕はないよ。帝国兵、しかもヴァリエンテ兵らしい兵士たちがレオに向かって剣を抜いたよ。


 ヴァリエンテ王国内での決闘は禁止されているから、腕試しで戦いたくても戦えない。だから傭兵になって同じ国者同士が、敵味方に分かれるときは、真っ先に敵の同郷者を狙うようだよ。


「レオ!走れ!」


 治癒の雨が効かないほど深い傷みたい。治癒魔法かけたいけれど、距離が遠いんだ。


 レオは避けながら叫んだよ。


「王!行ってくれ!俺は大丈夫だ!」


 振り下ろされた剣は胸の防具で弾かれたけれど、服が裂けたんだ。


 次々と襲う斬撃を避けられず、斬られながらもレオは果敢に銃で防御したよ。


 銃の魔力が切れ、金属の防具としては心もとなく剣に削られていくよ。


「俺に構うな!行け!」


 リアムはレオを助けるために帝国兵に魔法を放とうとすると、カルロスが呪文を唱えようとしたから口を閉じる魔法で妨害したよ。


「レオ!」


 このままではレオが死んでしまう。でもガレオはデジレを背負い、アルマンは貧血で思うように走れない、バヤールは老戦士に肩を貸して防戦していたんだ。


 頼みのランバート軍の兵士は、リアムたちのところから遠いところで戦っている。


 レオがふらふらになり、片膝をつくと首を斬らんと帝国兵が剣を薙ごうとしたんだ。


 すると、帝国兵は次々に撃たれたよ。味方はいないはずなのに、どうして?


「レオ!勇敢な戦士がここで死ぬな!王を守るつもりなら安全なところへ連れていってから死ね!」


 レオはゆっくりと立ち上がって、声の主に文句を言ったよ。


「無茶いうぜ。ていうかもう大便は済んだのか、ジョゼフ?」


 ジョゼフはレオに駆け寄り、肩に抱えると走り出したよ。


「出しきったぜ!」


「それはよかった…」


 リアムはジョゼフがこちらに向かってきて、怒っていいのか、レオを助けてくれてありがとうと言うべきか迷ったよ。


「お前、いいのか?」


「俺の役目は終わった。だが、ランバートとの傭兵契約は残っている。まあ、別の任務が与えられた訳だが。リアム、これからどうするんだ?」


「正体バレたのに、こっちに来て危険な橋をわざわざ渡るのかよ」


「それはこっちのセリフだ。何、少数で突っ込んでるんだ。しかも皇子を人質に取るって、何考えてんだよ。無計画すぎる!」


「ガミガミ言うところ、ホセにそっくりだぜ」


「俺が俺に似てるってなんだよ」


 ジョゼフは、エルスター地方の言い方ではホセになるよ。


 リアムは小言言われながら、ランバート軍に向かったよ。


 帝国側から拡声器でアナベル語とエルスター語で休戦の呼び掛けがされて、双方が一時戦いをやめたよ。


 リアムは無事にランバート軍にたどり着けたんだ。


「シランス様に話がある!」


 傭兵のトップにアルマンとガレオが話をつけると、騎士団長のカジミールがやってきたよ。


 まさか皇子をかっさらうとは思わず、いつもの冷たい眼が丸くなっていたよ。


「あ、驚いてる」


 リアムが愉快そうにすると、カジミールは不機嫌そうになったよ。


「来い」


 リアムがカルロスの腕を引っ張ると、んーんーと何か言いたそうだよ。


『攻撃しないなら解く』


 こくんと頷いたから、口にかけていた魔法を解いたよ。


『暴れませんので、腕の枷を外していただけませんか?』


『それを判断するのはランバートの上層部だ。

 お前、なんで男の名を名乗っている?』


 カルロスを捕まえるときに羽交い締めしたから、胸のふくらみに触れてもしかしてと思ったんだ。


『…始祖も神帝も男ですから』


 一言でカルロスいや彼女が、幼いときから背負ってきたものを感じ取ったよ。


『悪かったな。今転生して』


『いえ。お待ちしておりました、始祖。ここで死ねと仰るならそのようにします』


『馬鹿いえ。子孫が死ぬのを喜ぶ俺ではない』


 ずっと戦士の顔をしていたカルロスは泣きそうな、嬉しそうな顔をしたよ。


 ヒューゴたち上層部は屋敷におらず、戦場に来ていたよ。


 テントには入らず、厳重な防御壁の中にいたんだ。


 ヒューゴはリアムの姿を見て、安心した顔を浮かべたよ。


「リアム、ちょうどよかった。皇帝から直々に連絡が入った。

 カルロス皇子とリアム・アルクを引き渡すようにだそうだ。応じなければ進軍すると。

 カルロス皇子はわかるが、リアム。皇帝に名前を知られるほど、何をしたんだい?」


「シランス卿がご無事で安心したよ。かなりヤバい兵器が使われたから駄目かと思ったぜ」


「リアム?」


 純朴な少年が別人のような口調と雰囲気になったから、ヒューゴも戸惑ったよ。


「シランス卿には言ってなかったな。現世の名、リアムはデスペハード帝国の始祖であり神帝の転生者である。

 だが心はランバートにあり。父シャルルのように祖国の安全を脅かす者がいるなら、死ぬまで戦う!」


 お偉いさんたちは、は?という顔になったよ。デジレみたく、急に転生なんてファンタジーなことを言われても頭がついていかないよ。


 帝国側はシエロ教も健在で、帝国兵たちの反応からして、始祖転生信仰はありそう。


 でもランバートは転生という考えは夢物語ととらえているようなんだ。


 リアムはもう少しランバートの、貴族側のモノの考えや慣習、歴史を学べばよかったと後悔したよ。


 ランバートの歴史をエドおじさんが教えようとしたのに、剣術ばかりやっていたからね。


「信じても信じなくてもいいが、帝国側は信じたようだ。

 帝国が待ち望んでいる始祖と思われる男がランバートについた。ここにいる人たちは戦争は早く終わって帰りたい。とみんな思っているはず。

 俺はランバートの傭兵だが、何も戦うだけではない。色々と手を貸してもいい」


 カジミールがずいと前に出てきて、リアムの前に立ったよ。


「領主様方に失礼だぞ!たかだか傭兵が口出しするな。転生だって?少しはまともな嘘をつけ」


「別にカルロスと一緒に出ていってもいいんだぜ?」


「お前だけ出ていけ!」


 カジミールがリアムの腕を掴もうとすると、カルロスが割って入って魔法を放とうとしたよ。


『カルロス!そいつはシランス領の騎士団長だ。お前が傷つけたら障りがある。お前は人質なんだ。攻撃的になってはならない』


 カルロスはカジミールを睨んでから、リアムの方に下がったよ。


『カルロス、アナベルの言葉は?』


『申し訳ございません。分かりません』


『謝る必要はないが、通訳が必要だな』


 バヤールに頼もうと思ったけれど、彼は防御壁の外だし、ここにいる傭兵はガレオとアルマンだけだよ。


 ヒューゴがカジミールに下がれと言い、リアムをしげしげと見たよ。


「本当に帝国の始祖なのかい?」


「記憶からしてそうだと断定できるが、あの時代を共に生きた者の転生者はここにはいないだろう。証明することは難しいが、アニバル、現代の言い方で神帝であることは帝国に示せた」


「例えば?」


「魔法具のコアを止めることができる。その権限を行使できるのは俺…神帝だけだ。帝国側の魔法具が停止しただろう?」


 ランバート本陣は帝国の本陣と離れていたから、ギリギリ停止を免れたみたい。


「あれは君がやったのかい?」


「そうだ。ここに他人の魔法具を停止させられる男がいる。

 この場でどのくらい価値があるかわかるかな?しかもここには帝国の技術を集結しただろう、杖もある。騎士団としてはどう考える?」


 カジミールを見ると、あらゆる可能性が彼の頭に浮かんで緊張したみたい。


「敵には回したくないな」


「それで?」


 カジミールはリアムのことが父親が育てた男という認識から離れられなくて、騎士団長として考えがうまくできないみたい。


 それではとヒューゴが代わりに言ったんだ。


「追加でいくら払えば助力してもらえるのかな?」


「逆にいくら払ってくれる?」


「そうだな。人質をとったことにより、交渉の糸口が見えた。この功績は大きい。あとは兵力だね。トンネル砲が作動しないのはありがたい。

 要求はお金だけでいいのかな?」


 リアムが想定する危惧をヒューゴも考えていたみたい。


「俺は帝国にもランバートにも囲われるつもりはない。俺の自由を保障してほしい」


「何故帝国には行かないのかな?」


 ニヤリと笑う顔が亡きシャルルと重なったんだ。


「自由がないなら、それは死だ」


「帝国には自由がないのかな?」


「王宮に囲われるのが目に見えてるからな。実際にアニバルは囲われていた。

 要求は飲んでくれる?」


「金は相談できるが、自由は保障できない。あなた(・・・)が自由に外を歩き回っているときに、シエロ教の者がさらいにくるかもしれない」


「そうなったら俺の落ち度だ。ランバートが俺を囲わなければいい」


 ヒューゴは幹部たちと話し合いをしたよ。


 首都リューリッシュにいる王様たちにも連絡を入れたんだ。


「リアムを必ずリューリッシュに連れてくるように仰っている。金額は三千オーロはどうかな?」


「はっケチだな。兵も領地も奪われる可能性がなくなったんだ。王様の命もな!

 俺が帝国と交渉してやるから上乗せしろ。二万だ」


 二万オーロは現代日本の価値で換算すると、二千万円くらいかな。一般的なランバート民が十年近く働かなくてすむよ。ふっかけるね。


 お金を払って国が滅亡しないなら出そうという人もいるけれど、幹部の中にはふざけるなと思う人もいたよ。


「リアムが停戦の成果を出したならば、ということにしましょう。帝国で人気のカルロス皇子を人質に取れたのはとても大きい。皇帝はなんとしても取り戻そうとするでしょう」


 ヒューゴがまとめてくれたよ。


 具体的な金額は国とシランス領が共同で、最低五千オーロくれることになったんだ。


 終戦交渉をランバート側がしようとすると、帝国はカルロスとリアムを渡せの一点張りだったよ。


 リアムの顔を見て声を聞きたいと皇帝が切願しているそうだよ。


 リアムは承諾したけれど、ヒューゴがすぐに通信を繋げなかったんだ。


 カルロスは返すけど、リアムは帝国に行く意志がないから渡さないとリアムの要望を聞いて交渉してくれたんだ。


 リアムの意志と聞いたからか、それとも始祖の現世をこの目で確認したいのか、ヒューゴの要求を皇帝は承諾したよ。


 通信魔法具を設置して、リアムとカルロスは言われたところに立ったよ。


 目の前に置かれた魔法具は、下から映写されて、皇帝の指輪をした女の人が現れたんだ。


 リアムはどんな原理なのか調べたかったけれど、まずは映し出されている人と話さないとね。


『私の母であり、現皇帝陛下です』


 カルロスが教えてくれたよ。リアムはとても驚いたんだ。少なくともアニバルの時代までは女帝はいなかったからね。


『女が皇帝?』


 皇帝はやや不安そうな顔をして自己紹介をしたよ。


『初めてお目にかかります。皇帝の座をお借りしております、エリシアと申します。

 女が皇帝ではいけなかったでしょうか?』


 皇帝エリシアは流暢な古語を話したよ。


『いや。俺の考えが古いのだろう。女がなってもいい。それは…』


 自由と言おうとしたけれど、出てこなかったんだ。


 アニバルの時代までは、自由という概念がなかった。概念があったとしても言葉にされていなかったし、一般的ではなかったんだ。


 それだけ人の生き方を決める方法は限られていて、身分も職業も選択がなかったよ。


『始祖…?』


 途中で言葉を切ったリアムをエリシアは不思議そうにしていたよ。


「シランス卿。エルスターの言葉で自由をなんというかわかるか?」


「リベルターだが?」


 リアムは何度も口の中で繰り返して、満足そうに笑ったよ。


『皇帝は男でも女でも志しがあるやつがなればいい。自由(リベルター)だからな。前世にはない考えだ。

 リベルター。俺が今までの前世で求めてきた考え方だ』


『平等ではなく?』


『ルドのときは圧倒的な身分差で、かつて弟のように可愛がっていた子を殺された。人が身分によって簡単に殺されてしまう。そんな当たり前を壊したかった。

 身分がなくなり、奴隷のように誰かに使役されずに自分らしく、自由に生きる。それが俺が欲しかった世界だ』


 エリシアは微笑んで頷いたよ。


『では教典に付け加えておきましょう』


『え?教典とか書かなくていいんだけど?』


『いえ、始祖と時代を共にできた者たちは、お考えとお言葉を後世に残す義務があります』


 帝国の人たちの前でふざけたことを言えないなって、リアムは冷や汗かいていたよ。


 話題を変えようとリアムは戦争した理由を聞いたんだ。


『ランバート王国は非人道的であります。始祖、いえリアム様もお過ごしになって感じていたのではありませんか?』


 リアムは思い当たる節はたくさんあったけれど、他国が干渉しても武力は許せないと考えていよ。


『ランバートは豊かな大地がありながら、貧しい地域が多い。富が偏っているのはわかっている。だが、武力で他国が攻めてきたら、多くの者は財産を失い、貧しい者は貧しいまま、親を失い孤児になる子も増える。俺のように』


 エリシアから笑みが消えたよ。


『リアム様は我々を恨んでおられますか?』


『ああ。幾度の転生でずっと実の親と過ごしたことがない。今度の転生こそは実の両親と共に生きていきたかった。

 まさか前世の子孫に殺されるとは考えもしなかったな』


 エリシアとカルロスは氷のように固まったから、見守っていたランバート側は困惑していたよ。


「何を話しているかわかりますか?」


 戦場に来ていた隣近所の領主の代表者に聞かれたけれど、ヒューゴもなんとなくしかわからないみたい。


「エルスターの言葉とは分かるのですが、どうやら古い言葉のようでして…」


 あ、キミたちにわかりやすいようにリアムたちの言葉を現代日本語にしているからね。平安時代の言葉で話されてもわからないでしょう?というかボク、平安時代の発音とか知らないから話せないし。


 エリシアが急に膝をついて、許しを請うとカルロスも同じく謝っていたよ。


『お前たちが謝っても、誰かが責任をとっても俺の親は生き返らない。

 他国でも苦しむ人を助けたいという心は素晴らしいことだ。でも戦争は悲劇しかない。

 この戦争で死んだ両国の兵と遺族に皇帝として誠意を尽くせ』


『承知致しました』


『まさか俺を誘き寄せるために、戦争を起こしたわけじゃないだろうな?』


『いえ、そんなことはありません』


 リアムはエリシアの胸を見据えたよ。


『残念だ』


『リアム様?』


『魔法具を通してではお前が嘘をついているか判断できない。もしそのようなことを考えていたのなら、相応の罰を考える』


 エリシアは怒られた子どものように身を縮めていたよ。


『…かつてのヴァリエンテ王国を使い、神帝陛下を試したフェデリコ帝のようなことはしておりません』


『お前のその言葉を信じよう』


 エリシアはありがたき幸せと頭を深々と下げたよ。


『リアム様はデスペハードにお戻りになられないのですか?理由を伺っても?』


『現世の故郷はランバートだ。転生して三度も王をした。今度は普通の人として過ごしてみたい。ずっと願っていたことだ。

 それと過激なシエロ教の連中をなんとかしろ。アニバルときに禁止した記憶を掘り起こす魔法を使ってきたぞ。あれトラウマなんだからな』


『治療目的以外は禁止されております。すでに実行犯と指示した教会の聖職者は逮捕しております。拉致は犯罪ですので、襲われたり怪しい者がおりましたら即お知らせください。

 リアム様が安心して暮らせるよう、取り計らいますので、どうか我が国に来てください。ランバートは不安です』


『十七年間、暮らしてきた。別に不安には思ったことはないが?』


 養父母一家の態度は別としてね。


『ではランバート王には気をつけてくださいませ。暴力的で何を考えているのか私にはさっぱりわからぬ男ですの。

 リアム様と直接お会いしたいのですが、シランス領に滞在されるご予定ですか?』


『いや、その暴力王ってやつが首都に来るよう言っているみたいだから、行くつもりだ。金ももらわないとな』


『傭兵でしたね。ではお金を払えば我が国の傭兵になってくださるのですか?』


 そういう問題じゃないと頭が痛くなったよ。


 ランバート側といえば、古語で話されていて内容がまったく分からないから、イラついていたよ。


『ランバートの幹部が話をしたいらしい。武力行使した非を認めろ。ランバートを変えたいのなら中から、つまり国民がやらねば意味がない』


『わかりました』


 リアムはささっと通信魔法具から離れたよ。エリシアは残念そうにしていたんだ。



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