第63話:王都の阿鼻叫喚と、頼れる仲間たち
王都中央広場。そこは今や、この世の地獄を具現化したような惨状に包まれていた。
地中から出現した超巨大ゴーレムの変異種が、その巨腕を振るうたびに石造りの建物が砂細工のように崩れ去る。さらに、地割れの隙間からは数多の中型魔物たちが溢れ出し、避難しようとする民衆に牙を剥いた。
「おい、逃げろ! ギルドの連中はどうした!」
「だめだ! トップランカーの連中も、中型の群れを抑えるのが精一杯だ!」
絶望が広がる中、ヘンドリックは素早く周囲の状況を把握していた。
『……ゴーレムの変異種か。岩石と高熱のマグマで構成されている。通常の斬撃や魔法では、表面を焦がすのが精一杯だろう。……それに、こいつが動くたびに地盤が揺れている。下手に大技を使えば、王都の建物が軒並み崩れ落ちる』
一方、避難しようとする民衆の間では、ギルドのトップランカーたちが必死に中型魔物の群れを抑えている。しかし数が多すぎた。一匹を倒せば二匹が湧き出てくるような状況に、経験豊富な冒険者たちの顔にも焦りの色が浮かんでいる。
『妹の学校は……あの方角なら、まだ結界が生きているはずだ。今は信じるしかない』
ヘンドリックは一瞬だけ学校のある方角へ視線を向け、すぐに正面のゴーレムへと目を戻した。
騒ぎを聞きつけて人混みをかき分け、二つの影が飛び出してきた。
「ヘンドリックのおっさん! 助太刀に来たぜ!」
「みんな、無事ですか!」
ヘンドリックのパーティーメンバーである大剣使いのブラムと、その恋人であるロッテだった。
二人の顔には迷いがない。ブラムはすでに大剣に【火魔法Lv10】の魔力を纏わせており、ロッテは【索敵Lv5】で周囲の魔物の位置を正確に把握しながら、ヘンドリックの隣に滑り込んできた。
『……ブラム! ロッテ! よく来てくれた!』
ヘンドリックは頼もしい若き仲間たちの登場に、口元に笑みを浮かべた。
「おっさん、あのデカブツはどうするんだ!? 俺がヘイトを稼ぐか!?」
大剣を構えて前に出ようとするブラムを、ヘンドリックは手で制した。
「いや、今回はブラムは無しだ。お前とレベル4のロッテは、レベル5のエリーゼたちと一緒に中型の群れを抑え、民衆の避難を援護しろ。……でかいのは、俺がやる」
「はぁ!? おっさん一人で、あのバケモンを!?」
「俺が言ったら、そういうことだよ」
ヘンドリックの飄々とした声に、ブラムは一瞬だけ言葉を失った。しかしすぐに、師匠のその目が、いつもの「やれる時だけやる」という顔ではなく、静かに燃える職人の眼光であることに気づいた。
「……わかった。任せる」
「ああ。お前たちなら大丈夫だよ」
ブラムとロッテが即座に動き出す。エリーゼ、サンネ、ミラも各自の持ち場へと散っていく。
残されたヘンドリックは、空間拡張の鞄から【オリハルコンの剣】と共に、いくつかの魔道具を取り出した。
『本当は、こんな目立つ真似は絶対にしたくなかったんだけどね。……まあ、仕方ない』
おっさんは深く息を吐き、巨大な影を見上げた。
【緊急事態発生・作者より】
ヘンドリック「……なんで俺が一人でゴーレムと戦いながらこんなことを言わなきゃいけないんだ」
ミラ「ボスー! 評価ポイントを入れてくれると嬉しいんだゾ!」
ヘンドリック「今それどころじゃない!」
ブラム「おっさん、俺たちが民衆の避難してる間に頼むわ」
ヘンドリック「お前に言われたくない!」
ロッテ「現状分析です。評価ポイント不足により、ランキング入りまであと一歩。ブックマーク数も増加中ですが、まだ伸びしろがあります」
ヘンドリック「やめろ数値化するな!」
サンネ「……ブックマークもお願いします」
エリーゼ「感想もいただけますと、わたくしが大変喜びます」
ヘンドリック「お前らァ!! ゴーレム倒したら全員説教だからな!!」
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(作者より)
ヘンドリックの抗議は全員に無視されました。
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ランキング入りまであと一歩です。皆様のご支援をよろしくお願いいたします!




