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レベル1を35個持ったおっさん、有能すぎて美女三人に包囲される〜レベル10大火力至上主義の世界で裏方が最強だった〜  作者: よっしぃ@書籍化


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第6話:底なしの魔力と、規格外の採掘ハック

 ヘンドリックは困ったような苦笑いを浮かべると、腰の魔道具に手を触れた。


「まあ、大体状況はわかったよ。とりあえず、これ以上血を流されると魔物が寄ってきて厄介だからね。少し治療させてもらうよ」


 ヘンドリックが手をかざすと、淡い光がブラムと元パーティーの面々を包み込んだ。

 それは基礎中の基礎、【回復Lv1】の魔法である。本来なら擦り傷や軽い打撲を治す程度のものだが、ヘンドリックは自作の魔道具で効果を底上げした上で、自身の持つ規格外の魔力を文字通り「ごり押し」で注ぎ込み続けた。

 結果として、彼らの深い裂傷や骨折は、みるみるうちに塞がり、完全に癒えてしまった。


『こいつ……回復魔法なんて使えたのか!?』


 元パーティーのリーダーは驚愕に目を見開いた。

 無理もない。彼らはおっさんと組んでいた数年間、敵の攻撃を喰らう前におっさんの見えない防御と妨害に守られていたため、そもそも回復魔法をかけてもらうほどの怪我を負ったことがなかったのだ。


 一方で、ヘンドリックの実力をある程度知っている美女3人も、別の意味で戦慄していた。


『おかしいわ……。いくら魔道具で効果を増幅しているとはいえ、あれだけの重傷者を複数人、一瞬で完全回復させるなんて。一体どれだけの魔力を消費しているの……?』


 エルフのエリーゼは信じられないものを見る目でヘンドリックを見つめた。

 昨晩、彼は寝る前に莫大な魔力を全放出してスッカラカンになったはずだ。一晩寝ただけで、これほどまでの魔力を回復し、惜しげもなく使えるというのか。彼の魔力タンクは本当に底無しなのだ。


「よし、これで全員動けるようになったね。俺たちはこれから最奥に向かうから、あんたたちも無理せずに地上へ戻りなよ」


 ヘンドリックがひらひらと手を振ると、ブラムは深く頭を下げた。


「恩に着る、ヘンドリックさん。……地上に戻ったら、俺はすぐにギルドでコイツらのパーティーを抜ける。もし良かったら、後で改めてお礼をさせてくれ!」

「ああ、別に気にしなくていいよ。気をつけて帰りな」


 ブラムはリーダーたちを忌々しそうに睨みつけると、足早に地上へと向かって歩き出した。

 リーダーとアホ女トリオは、助けてもらった礼すら言えず、ただ気まずそうに顔を背けてブラムの後を追っていく。こうして彼らは事実上解散となり、元パーティーは完全に崩壊への道を辿ることとなった。


 彼らを見送った後、ヘンドリックと美女3人は、驚くほどあっさりとダンジョンの最奥エリアへと到達した。

 そこは強力な魔物が跋扈する危険地帯だが、ヘンドリックの完璧な索敵と指示、そして美女たちの連携により、もはやピクニックに近い状態だった。


「よし、魔物も片付いたし、今日のメインイベントといこうか」


 ヘンドリックはむき出しの岩肌の前に立つと、嬉々とした表情で腕まくりをした。


「メインイベント……? ボス、ここで何をするんですか?」


 ミラが首を傾げると、ヘンドリックは自作の片眼鏡モノクル型の魔道具を目に装着した。


「採掘だよ。俺の【鑑定Lv1】じゃ、普通の鉄や銅くらいしか判別できないんだけどね。逆に言えば『鑑定不能』と出る場所は、レベル1じゃ計り知れない超希少鉱石が埋まっているってことなんだ」

「えっ……?」

「よし、ここだな」


 ヘンドリックは岩肌の一点を見つめると、【土魔法Lv1】を発動した。

 ドサッ、と音を立てて、彼が指定したポイントの周囲の岩や土だけが、魔法によって砂のように崩れ落ちる。

 すると、削り取れずに残った部分――青白く輝く硬質な金属の塊だけが、ポロッと地面に転がり落ちた。


「お、やっぱりな。これはたぶんミスリルだ。こっちの黒いのは……オリハルコンだね。よっと」


 ヘンドリックは転がり落ちた国宝級の超希少鉱石を、石ころでも拾うかのようにヒョイヒョイと拾い上げ、次々と【空間拡張Lv1】の鞄に放り込んでいく。


「…………」

「…………」

「…………」


 美女3人は、もはや言葉を失っていた。

 普通、ミスリルやオリハルコンの採掘といえば、屈強なドワーフの集団が専用の魔石ピッケルを使い、何日もかけて岩盤を砕きながら行う命がけの重労働だ。

 それを、ただの土魔法で周りの土だけを取り除き、果実をもぎ取るように収穫していく。


『この人……戦いだけじゃなくて、お金を稼ぐスケールまで規格外だわ……』


 圧倒的な戦闘支援、王侯貴族レベルのインフラ、そして国家予算に匹敵する荒稼ぎ。

 レベル1の便利屋のおっさんが見せる常識外れの行動に、美女3人はただただ圧倒され、惹きつけられていくのだった。

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