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飲み会帰りのキスの理由  作者: 柚原 澄香


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声にならない答え

「⋯っっ⋯!」


耳元でフッと息を吐くように囁かれて、

一気に体温が上がるのがわかった。

私よりずっと上手な橘さんの顔を

少しでも困らせられたら。


なんて思ってしまって⋯

私はどんどん墓穴を掘っていく。


「あ⋯な⋯⋯なにを?」


「何をって?」

「言っていいの?」


シャンパンをまた口に含んで

イタズラに笑う橘さん。


いや、だめ。

言っちゃだめ。


ブンブンと頭を振って拒む私。


「ふふっ、かわいいね。深山さん」

「またしたくなっちゃうな、ここで」


恥ずかしすぎて、落ち着かない。

私、これ口説かれてるんだろうか…


混乱中の私の手をそっと掴んで、

ゆっくりと橘さんが視線を合わせてくる。


橘さんの唇が動く。


声には出さないけれど、

私が探していた答えを言っていた。


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