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飲み会帰りのキスの理由  作者: 柚原 澄香


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確認する手立て

受話器を置いたあと

左手が小刻みに震えているのに気づく。


震える左手を右手で押さえながら

自分が自分でなくなっていくみたいで

少し怖かった。


楽しく飲んでいただけ。

高木さんと橘さんと

ワイワイ飲むのが楽しかった。


これからも同じように

心地よい時間を過ごせると思ってた。


みんな既婚者だから

ある意味安心感もあった。


何かがあるわけがない。

暗黙の了解のように

みんな同じようだと思ってた。


私は

飲み会で記憶なくさないよ?



橘さんは

本当はどうなの?



ダメだ!

こんな気持ちで仕事できない。

やっぱり直接聞くしかない。



「あのこと覚えてますか?」



でも、どうやって?


高木さんに話す?


飲み会に誘う?


プライベートの連絡先を知らない私に

できる方法なんてない気がして

胸が締め付けられる。


遊び?

悪ふざけ?

なんの意味もない?


スマホの検索結果を

「正解」として

無理にでも落とし込むのが

一番近道な気がした。

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