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飲み会帰りのキスの理由  作者: 柚原 澄香


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モヤモヤしたまま

8:00


月曜日出勤する電車の中で

スマホの検索を開く。


月曜日だから憂鬱…

今朝はそれ以上に抱えているものが大きい。

足の重さに拍車をかけていた。

どんよりした車内で

ひときわ負のオーラを纏っているのは私だろう。



結局土日はずっと金曜日の夜の

あの出来事を考え続けてた。


旦那は、

私のスマホを見る人ではないけど

スマホにかじりついている私に

違和感を持ったかもしれない。


単語をいくら変えても

表現を変えても

しっくり来る答えは来なかった…



ー

私は、何でこんなに気になってるの?

ー



心の声をつい検索窓に入力してしまう。

何やってるんだろ、私。



「はぁ」


身体の奥深くから出てくるような

大きなため息をつくと


気にしたって仕方ないじゃん!

どうせ部署が隣で

今日直接会うことはないんだし!

そもそも覚えてないよ、橘さんは。


そう……

……きっと

たぶん……



とスマホをそのまま鞄にしまって

顔を両手でパシッと叩き

気合を入れる。


スマホの検索ボタンを

押してしまっていたことにも

気づかずに……


ー

気になるのは、

“理由の分からない出来事”と

“触れてはいけない関係性”が重なったから。

人はそういう瞬間に、

心が大きく揺れるものだよ。

ー


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