虚栄
時間の経過と言うのは日常化されていないことに適応化させ、日常化させる効力が存在すると言えわたし彼方はリューと生活する中でリューがすでに生活の一部と化していると感じる部分がある。
朝起こしてもらうなどもその一例で、わたしはあの黒い物体に覆われた後、意識が軽く失っていたようで、リューがあわせて先に起こす声が聞こえ、わたしは意識を覚醒させことができた。
わたしの前で起きたことが理解できないが、リューの声が聞こえ一応は安心し、姿勢や地面と言うか、床かもしれないが冷たい感触から横になっているなと思いながら眼を開けると、安心できない光景が見えた。
(あーもー起きてよ!? ここで寝てたら絶対にヤバいって!? ほかのみんなもーっ!?)
「―――起きてる。」
(よし、次は真矢ちゃんだ。)
雪山の遭難者ではないが寝たら死ぬぞと言うようにリューは言い、わたしはと言えば眼を開き、起き上がりながらリューの頭に触れながらわかったと言うように答える中で、リューはわたしの手をすり抜け、次はと言うように言いながら移動した。
「―――真矢ちゃん? 桃子ちゃん?」
(僕は彼方ちゃんに抱かれていたからついでみたいだけど彼方ちゃんと同じ力持った全員いるよ。あそこにいたね? とにかく起きろ!)
周囲の光景も気になるが、リューの進んだ方向を見るとわたしの同じような理由だと思うが真矢と桃子も倒れていると言うか、ほかの人間たちも倒れていて、わたしはこれはと言う中でリューは起こしにかかっていた。
「―――リュー?」
「―――――!?」
声に反応し真矢はリューを呼び、桃子はと言えば声が聞こえ、現状を理解したのか跳ね起きた。
「―――なに? ここ?」
「わからない、だけど―――」
「異様な気配ね―――」
理解できないことなんて何度も起きているが、これは未体験で、真矢が周囲を見渡しながら聞き、わたしも正直に答えるしかなく、桃子もわかる範囲でしか言えないと言うように返した。
(状況把握も大事だけどほかのみんなも起こそうね!?)
「あ―――」
一言で言えない光景で、日暮れにも夜明け前にも見えない明るさで、霧と言うよりも濃霧が周囲に立ち込め、数m先か、遠くても10mほど先が見える程度で、霧にもなんとも言えず微妙にだが色があるようにも見えた。
色と言うが青や赤、黄色と言った明確な色ではなく、混ざり合って変色したような、本当に微妙な色で、少し気にしてみると少し異様な臭気で、わたしは軽くだが鼻を手で覆っていた。
むせ返るとか、せき込むとか、逃げ出したいほどの吐き気を感じるほどではないが、真矢と桃子もわたしの動きに同調したようで、鼻を手で覆っている中でリューがわたしたちに声をかけ、わたしたちもこれはいけないと言うように反応した。
「鈴? 大丈夫? 鈴?」
「遥香、起きなさい? 気絶している場合じゃない!」
「雪乃さん? 雪乃さん? 大丈夫ですか?」
桃子は鈴を、真矢は遥香を、わたしを雪乃を担当し、起こすとすぐに反応し手目を開けて起き上がり、わたしたち同様に何が起きたからわからないと言うか、自分が生きているのかと言う表情だった。
(もー起きてよ? 僕ができるのはこの程度なんだからね? 過度な期待を2人にするしかないんだからね?)
リューはと言えば行動が早いで、少し遠くにいた凛と結菜を起こそうとしていた。
「わかった!? わかった!? 起きるから!? わかったって!?」
凜と結菜の上を交互に飛び跳ねている状況で、凜が辞めてと言う中でリューは飛び跳ねるのを止め、わたしの手元に戻って来た。
「それにしても、ここ、どこ?」
「―――?」
質問をしたのは雪乃で、わたしたち全員は答えられなかった。
「―――地獄への入り口、そう言っておきましょうか?」
「?」
凛と結菜はと言えばこれはもしやと言う表情の中でわたしたちとは違う声が少し遠くから聞こえ、わたしたちは声の聞こえた方向に眼を向けた。
「凜。」
「うん。」
結菜がまずいと言うように声をかける中で、結菜の背中と言うよりも、後ろにはじめてあらわれた時同様に剣があらわれ、手に取ると抜き放つように手の取り、凜も返事をする中で手から銃が出て来た。
銃の細かい種類はわからないが、雪乃の部屋で話している時に真矢と桃子に渡したのと同じだと見ていると、乾いた足音が聞えて来た。
「ようこそ子羊から十字架から解放された者たちよ? なんてね? ばっからし。」
霧で見えにくかったが、姿をあらわしたのは先ほど聞こえた声と同じこの女性で、姿をあらわすと軽く笑いながらわたしたちに言った。
意味はよくわからないが、十字架や子羊とも言い、キリスト教のことを言っているのかと思うが、それよりもわたしは女性の、あざ笑うと言うのはこう言うのを言うのかと言う態度が不審に感じられた。
「だれ!? 何が目的? 何をしたの? 何をする気? 答えなさい?!」
「目的? そうね、あなたたちに選択させること。まずは?」
「―――選択?」
凜が銃を向けて言う中で女性はと言えば先ほどの同様の態度で言い、凜は何のことだと言うように聞き返す中で、銃声だと思われる音が響き渡り、女性の前で一瞬激しい光が姿をあらわした。
「―――遥香ちゃん?」
「殺気バリバリ出してんじゃない? それに銃弾を防ぐとはやり手ね? 随分と手の込んだことするのね?」
音はと言えば間違いなく銃声で、音の方向に眼を向けると遥香が銃を握っていて、発砲したように見え、結菜があなたはと言いかける中で、遥香はと言えば結菜の声を無視し、猶予はない上しとめられなかったと言うように言った。
「服従か死か聞きたかったんだけど、あなたは死にたいのね?」
「服従か死? どっちも最悪ね? それに黙ってそんな風になると思ってんの?」
女性はと言えばあの嘲笑うような表情は変わらず、遥香の行動に対しいい度胸だと言うように返し、遥香はと言えばこっちのセリフだと言うように返した。
「―――わたしたちと同じ、だけど、リストにはない、と言うよりも、かなり強力―――」
「雪乃、あんたはあんまり見てないから言うけどね、こんなのばっかりなのよ? 特にこいつは見てきた中で一番最悪、見える以外の部分でも最悪、とっととぶっ殺した方がいいは!」
「―――――」
2人を見ていた中で口を開いたのは雪乃で、これはと言う反応の中で遥香は悠長なことを言っている時間はないと言うように返した。
「―――フ~ン?」
「何がおかしい!?」
「いや、まだ目覚めたばっかりで、知らないことが多いんだってね、あなたみたいなの以外はってね?」
女性はと言えばわたしたちを見ている中でこれはと言う反応を見せ、遥香が笑うなと言うように聞く中で、女性はと言えばこれは悪かったと言うように返した。
「そこの2人はまだ少しは場数を踏んでいるみたいで、そこのあなたは知ってはいる。後は路頭に迷っている。どうしていいかわからなくって。戦争だっていうのにも関わらずね?」
「―――戦争?」
「そうよ、戦争よ? いえ、すべてを超越する戦い。」
結菜と凜に顔を向けて最初言い、次に雪乃に向けて言い、後はわたしたちに対してと言うように続け、わたしがどう言う事かと聞く中で、女性はわからないなら特別に教えてあげると言うように返した。
「わかっているでしょう? わたしたちの身に宿った。いえ、覚醒した? それとも備わっていたとも言うべき? 神様になれると言ううわさに相まって手に入ったこの力。この力は何でもできる。だけどね、何でもできてもできないことはある。」
「―――――?」
「できないこと。それは心の赴くままに行動してこの世界を自分の本当の都合よく創り直すことができないことよ?」
態度を変えずに続け、わたしも言いはしないがこの人不快だと思っている中で、意味のわから無いことを続け、わたしたちがどういう事かと言う反応の中で彼女は話しを続けた。
「造りかえる―――?」
「そう。造り変えるの。自分の思いのままにするの。好き勝手いじくって理想通りの世界にするの。もう戦争は始まっている。事実わたしは逆らう人間をもう何十人も殺してきた。邪魔者には消えてもらう。嫌だったら一生忠誠を誓いなさい?」
意味不明と言うか、恐ろしいことを言っていることは確かで、真矢が聞く中で、女性はと言えば優越感に浸ったような口調で答える中で再び銃声が響き渡った。
「―――遥香!?」
「死ねぇっ!?」
反応したのは結菜で、撃ったのは遥香で、遥香はと言えば話し合うのはむだだと言うように銃を撃ちながら天高く舞い上がっていた。
「凜!」
「うん。」
動いたのは結菜で、凜に声かけると走り出し、凜も続いた。
「―――――!?」
「―――――!?」
「―――――!?」
遥香はと言えば銃を撃ちまくり、弾が尽きると銃を投げ捨てると力を使って新しく出し手を繰り返し、女性はと言えばその攻撃を聞かないと言うように光の障壁を創り出して防いでいた。
凛と結菜は時折跳弾して飛んでくる弾丸を回避し、多くは結菜だが切り、近づいて行く中で、不意に女性の出した光の障壁が飛ぶと言うべきか、拡散すると言うか、放たれたとも言うべきかもしれないが、周囲に広がり、3人は吹き飛ばされた。
「―――なにを―――?」
「言ったでしょう? これは戦争だって? 邪魔者は消す。」
結菜たちはわたしたちの方へ戻って来て遥香はと言えば反対方向に近い場所へ飛んで行き、結菜がこれはと言うように返そうとすると、女性はと言えば言うまでもないけどと言うように返した。
「―――わたしはあの子を止めようと―――?」
「わたしもたすけようとしたの? そんな同情要らない。だってわたしは最強だから。こんな子にやられるわけがない。忠誠か死を選べと言ったけどまだ意味を理解していないのね?」
結菜はあなたに危害を加えるつもりはないと言うように言うが、女性はと言えば勘違いをしていると言うように返す中で遥香に近づいた。
「―――あ? っぐ!?」
「―――何を?」
「見せしめってやつ。この子から殺す。こんな小生意気なのわたしの理想に要らない。」
遥香はと言えばこんなことでやられるかと言うように立ち上がりかける途中で頭と言うよりも髪を引っ張られ、引っ張るなと言うように抵抗を始め、雪乃がなんてことをと言う反応の中で、女性はわたしは本気だと言うように言い、手のひらが光り始めた。
「安心して? 苦しまないように―――?」
「調子に乗るな!」
一歩間違えれば地球を破壊する以上の力がわたしたちには存在し、彼女がわたしたち以上に力を扱えているとすればあの手の光は危険で、女性がこれから見せてあげると返しかける中で遥香が剣を出して女性を切った。
「―――あら?」
「―――――離れろ!」
「―――――」
言葉通りの一刀両断で、頭からではなく、足と足の間から上へだが、間違いなく切り、女性が斬られたと言う反応の中で顔に斬ったと思われる赤い縦の線があらわれる中で、遥香は自分の髪を持っていた女性の手と言うよりも、腕を切り離した。
「―――――遥香ちゃん!?」
「大丈夫よ? それよりも鈴、と言うか、戦う気がないなら下がってなさい!?」
「―――――?」
切り離すと飛び上がって離れ、髪には手が残っており、投げ捨てる中で鈴が大丈夫かと声をかける中で、遥香は問題ないと言うように返し、戦う気からはわたしたちに対してと言う口調で言い方が違うで、これはと少し思う中で、わたしたちは恐ろしい光景を見た。
「うそ? 信じらんない?」
「不死身? いや、そんな馬鹿な? これが神の力なの?」
「―――再生力を、いえ、治癒力を向上させている? 理論上不可能ではないと思うけれどこれは、まさに―――?」
わたしたちは女性が一刀両断され、左右にわかれて倒れる姿が見えたが、途中でそれが止まり、傷が巻き戻したように戻り、女性はと言えば予定の範囲内と言うような表情をしていた。
普通の人間ならば確実に死んでいるで、全員が信じられず、真矢が口を開く中で桃子も続き、雪乃もこれはと言うように言った。
「―――あなたにはまだできないみたいね?」
「―――――」
「何であの白い怪物にならないって顔ね? 答えは簡単。使いこなせればそんなもの簡単になくなる。不老不死を実現できる。」
一番の標的はまずは遥香に決まった様で、遥香に対して優勢はわたしのようだと返し、遥香がどうしてだと言う表情の中で女性はその答えを特別に教えてあげると言うように返した。
「―――後は―――」
「同じ能力者は思い通りできないから殺す。ね?」
「正解。」
関係してと言うように女性は続けると、遥香が少し考えればわかると言うように返すと、女性はその通りだと言うように返した。
「―――生まれる前に殺せばいいのに?」
「え?」
「その言葉のとおりよ。子供なら簡単に殺せる。前に遥香が見せたでしょう?」
わたしたちは本当に恐ろしいことに巻き込まれたのだなと見ている中で口を開いたのは真矢で、わたしがどういう事かと顔を向けると、真矢は考えてみてよと言うように返した。
「あ、そう言えば彼方見てなかったか―――?」
「?」
「ごめん。後で話す。と言うか、話したいけど―――」
話してみればと言う反応で、わたしが聞こうとする中で、真矢はこれからどうすると言うように女性の方へ眼を向けた。
「あなたたち以外の邪魔者がいるのよ。それにその時代の人間も邪魔する。未来からもね。」「―――弱いものいじめってこと? 使えそうなのや簡単に片づけられそうな―――」
「黙れっ?!」
女性はと言えばそれはできないと言うように返すと、真矢は推測は間違いではないようだと返す中で、女性はそれをいうなというようにかえした。
「あっちゃ、地雷ふんじゃった?」
「口で言ってわからないなら、身体でわからせてあげる。」
「―――本気でまずそうね?」
女性はと言えば本気で言われたくないと言う表情で、真矢もまずいと言う反応の中で、女性は思い知らせてやると言うように言い、結菜が冗談では本気で済みそうにないと言うように言いながら立ち上がった。
女性はと言えば言葉通りに、何か秘策と言うか、身体でわからせると言うか、思い知らせる方法があるようで、不敵な笑みと言うのはこう言う表情かと言う顔の中で、彼女の前で大きな2つの光が姿をあらわした。
2つの光は彼女を守ると言うか、彼女が用意した防壁のように光っていた。
2つの光は最初は確かに光だったが、わたしたちが見ている前で、姿を変えると言うか、形と言う状態を変え始め、時間にすると数秒ほどで人のような姿へと変わり、本格的と言えば変だが普通の人間が姿をあらわした。
ほかに妥当な表現がないと言うか、本当に普通の人間で、大人の男2人で、特徴的な部分もない普通の人間だった。
わたし真矢だけではないと思うが、こんな人間を連れて来てどうするのだと言う反応をするしかなかった。
「―――?」
一見すると普通の人間だが、ものすごい力を持っていて、わたしたちをいたぶるのかと見ていると、不意に片方の男が変な動きを見せたと言うか、顔の片側が異様なふくらみを見せ
た。
「―――ぇ?」
ほおを膨らませたような動きではなく、中から異物が押し出されかけ、破裂しかけているようなふくらみで、彼方も気のせいだよねと言う反応の中で、ふくらみが顔の反対側と言うよりも全体に起こり、身体にも広がり始めた。
「―――――」
「―――――」
「―――――」
眼が見開かれると言うか、目玉が半分以上飛び出し、眼と口と鼻から血をたれ流し始めたかと思うと、顔が嫌な音を上げて横に引きちぎるようにわかれた。
身体も似たような状況で、血が流れながら服と皮膚を引き破り、鋭利な爪を生やした剛腕と屈強な足が姿をあらわし、わたしたち全員言葉を失った。
「―――ぁ? まさか―――?」
「真矢ちゃん。あれ―――?」
「ええ、そうね―――?」
人間から別の生き物と言うか、怪物へ変化する過程を見ている中で、わたしはこれを過去に見たことがある気がして、これはと思い口を開く中で、彼方もわたしに聞いて来て、わたしは確かに間違いないと言うように返した。
返す途中でも変化は続き、怪物はと言えば、顔だった部分から巨大な目玉のような物体が飛び出してきた。
「アイズ? まさか遥香が報告していた?」
「合図?」
「アイス?」
間違いなくうわさを調べていた中で見た動画の怪物だと思っていると、口を開いたのは雪乃で、まさかあれはと言う物言いで、わたしがなんと言ったと言うように聞き、彼方も聞き間違えて聞いた。
「アイズ、眼のこと英語でアイって言うでしょ? そこからそう名付けたらしいの。だけど―――」
雪乃はと言えばわたしが漢字の合図と聞き間違え、彼方がアイスと聞き間違えたなと言う表情で答えたが、それよりも気になる部分があると言うように再びあの眼の怪物こと、アイズに眼を向けた。
「あなたが比較的大人って印象ね? 教えてあげることがたくさんありそうね? この怪物が何者かってことでしょう?」
「―――」
「答えは簡単。わたしたちの力はね、男を奴隷として使ったりこう言った怪物に変えることができるの。それと女性しかなれないと言うことも付け足される。」
アイズはと言えば立っていると言うか、揺れていて、すぐにでも猛然と走り出すと言うか、突進してきそうな雰囲気の中で女性は話し、雪乃は聞き、教えてあげると言うように女性は言った。
「―――男なんて奴隷で結構。わたしに逆らう人間はみんな死ねばいい。後はわたしに従う人間だけを集めればいい。」
「―――」
「殺しなさい。死にたくないなら忠誠を誓いなさい? この子たちは手加減はしない。そしてたすけも来ない。」
女性しかなれないと言うように気になることを少し言ったが、女性はと言えば気にする部分ではないと言うように言い、わたしたちが聞いている中で、怪物と言うか、アイズたちに指示すると彼らは歩き出し、こちらに向かってきた。
わたし、彼方、桃子はまだそれほど力を使いこなせず、5感の共有はある程度できて、身体を人間以上に勢いよく動かせ、力を光に変えて攻撃が一応できるが、まだ調節がむずかしい段階だ。
特に光線に置いては彼方の暴走の件もあるで不用意に使えず、わたしたちとは違う鈴もおそらく同じほどかそれ以下で、現状女性に対抗できる戦力は遥香、結菜、凜、そしておそらくは雪乃だった。
「―――――?!」
実戦を経験して身体で覚えるなんてことは間違いなく危険が多いで、動けない中で、凜が合図に向かって銃を連射していた。
銃はと言えば話し合っている時に渡してくれたH&K MP7で、両手に持って連射していた。
「真矢ちゃん! 桃子ちゃん! 使って?」
「え? あ?」
「足止めぐらいにはなる!」
アイズはと言えば銃弾が半分以上命中して肉片が飛び散り、出血し、普通の生き物なら死んでいる傷だが、銃撃が止まると飛び散った肉片の本来の部位が再生し、出血が止まり、アイズはと言えば何事もなく歩き続ける中で、凜はわたしと桃子に銃を渡した。
わたしと桃子はと言えば受け取るしかなく、おどろいている中で凜は覚悟を決めてと言うように言った。
「―――?!」
受け取る中で金属の触れ合う音と言うか、刃が風を切る音が聞え、音の方向に眼を向けると、アイズ2体が切り刻まれていて、わたしたちの前には眼を光らせ、両手に剣を持った結菜の姿が見えた。
「―――2体だけだと思わないでよね? まだ出せる。それにこの程度で死ぬと思ったら大間違いよ?」
「―――――」
「好きなだけ殺しなさい? 切り刻みなさい? まだ始まったばかりよ?」
肉片と化したアイズが倒れる中で女性はこれで終らないと言うように返すとアイズが息を吹き返したと言うか、生き返り、平常通りに動き出し、女性の背後には新たなる複数体のアイズの姿が見えた。
振り返り、話しを聞き、再生する姿を見ていた結菜は走り出すと言うか、攻撃の構えを見せ、凜も同じように動いて銃の引き金を引き、遥香もわたしを忘れるなと言うように動き出した。
動き出した原因を造った張本人はと言えば、意味のないことだと言うように軽く笑っていた。
聞きたいことは数多く存在するが、敵ではないことは確かで、僕道は警戒するカークを落ち着かせ、入谷たちと彼方たちを探すことにした。
カークも白夜に連絡を入れ、僕は枝葉と、カークは伊那と理沙と役割分担するが、不意に彼方たちがいなくなり、ある意味での第3者が介入した。
言うまでもなく大野とセリーで、カークが奇妙な行動ができないようにした方がよく、2人を一時別れさせた方がいいと提案し、大野を僕たちで、カークはセリーを連れ、真逆の進行方向を探すことになった。
「―――銃、持ってますね?」
「―――――」
「細かいことは後で聞きます。何度も聞きますがどこに行ったか本当に知らないんですね? この状況だと脅しになりますけどうそ言ってもためになりませんよ?」
探す中で変身した僕は大野から彼の身体以外の不快な臭いを感じとり、大野に聞くとそれはと言う表情で眼を反らしたが、僕は詰め寄って聞いた。
不快な臭いと言うのは銃の臭いで、父の持っている銃とセリーの持っていた銃に似た臭いが強く感じられた。
「運動能力と言い、臭いと言い、そして気配まで普通の人間と明らかに違う。」
「信じてくれないか―――?」
「まだ信用に足ることは何もしていないでしょう? 目上の人や教師に失礼ですけど非常事態ですからね。そちらはお互い人質だと言うことを理解してくださいね?」
変身したからこそ感覚が鋭敏になり本気でよくわかるで、鉄や油、火薬だと思うがそれらが混じり合った奇妙と言うか、特異でほかにない臭いで、普通の人間ではない上武器まで持ち、僕たちを見ていたことを踏まえ怪しさ満点だった。
僕が自分でもわかっていますよねと言うように聞くと、大野はと言えば気持ちはわかるがと言うように返し、僕は信用できないと言うように返した。
枝葉はと言えば普段ならば明るく楽しく返してきそうだが、彼方たちもいなくなるで、普段と違い真剣な表情と言うか、殺意すら感じる眼で大野を見ていて、手にはクナイも握っていた。
透き通るような白い肌に白と言うよりも銀色に近い直毛の髪、そして赤い眼と言う特徴は紛れもないアルビノだと言うことは理解していたが、彼と言うか、カークの言う自分が悪魔だと言うのは納得ができない話だとわたしセリーは考えている。
話しを盗み聞きしていた中で聞いた「影の血族」と言う一族もまるでわたしたちの仲間を思わせるような言語だが、現状のカークはと言えばその言葉に恥じない外見をしていた。
急に姿を消した彼方たちを連れ去った当事者ではなく、ある意味関係者なら一緒に探せと半場脅され、一緒に探すカークはと言えば普通の人間の外見の周囲に闇と言うか、影のような物体が生き物の触手のように動いていたのが見えた。
「お姉ちゃん名前は?」
「お姉ちゃん名前は?」
「セレナーデ、セレナーデ ハート!」
共謀できないように入谷とは話され、カークと伊那と理沙と一緒に反対方向を探すことになったが、カークよりもめんどうなのはこの双子たちで、興味津々でわたしに話しかけて来て、一言一句返していくことに追われることになった。
「どこの国から来たのー?」
「どこの国から来たのー?」
「German、じゃなくて、ドイツ!」
正体も半塲理解されている状態で、人間とは思えない動きをしても問題ないが、質問攻めは続いていた。
カークはと言えば半場それも考慮したか黒い影のような物体を隠し、2人の質問をある程度優先させ、探しながらもわたしに眼を光らせ、子供の質問には正直に答えた方がいいぞと言う表情をしていた。
考えてみればこれで情報索敵されていると思ったが、カークの表情はと言えばその意志よりも、前者の子供を大切にしろと言う意志表示の方が気のせいが強い気がした。
心配していないと言えばうそになるが、不用意に介入すればわたし入谷だけでなく、セリーの身も危ないで、できる限りは裏で動き、見つけ出すべきだと考えたのは言うまでもないが突然のカークの襲撃で大いに狂わされた。
狂わされたが彼方たちがどこに行ったかはわからず、彼女たちがどこに行ったか当てもなく、探すとか言っても逃げるのかと言われて信用されそうにないで、道たちは細かい経緯は後でいいからと言うように一緒に探すことになった。
事情はある程度話すことは予定に入れていたが、終わった後洗いざらいはいてもらうと言われそうで、わたしはと言えば彼方たちを探しながら覚悟を決めるしかないと考えていた。
「―――? 」
信用されないのはわかるがセリーと引き離すのは少しやり過ぎではないかと、見えないが反対方向のセリーのいる方角を移動しながら見ていると、不意に道が立ち止まり、何かに気付いたか空を見上げて何かに反応した。
「ぁ? 雨?」
「ひどくなりそうね―――?」
「―――――」
わたしも立ち止まり、頭を軽く上げると一瞬左眼の下あたりに水滴が落ち、道がこれはと反応し、枝葉もよくない兆候だと言うように続けた。
枝葉の言った通りで雨はと言えば降り始める気配で、酷くなるかはわからないが空気が微妙に湿り頭の上に2、3滴ほどが再び頭に落ちてきたことを感じた。
彼方たちがどこにいるかもわからず、セリーとも離され、これまで遠目に見ていたこともあるが、いざ眼の前で体感してみればで、このまま見つからなければ危険なことに発展するのではないかと、見ていた時以上に強く危機感を持った。
真矢と桃子から一応話には聞いていたが、実際に見ると外国人と言うのは興味深いもので、わたし理沙と伊那はセレナーデ ハートこと、セリーを質問攻めにしていたが、彼方たちの心配も無論していた。
不穏な気配と言うものに飲み込まれたのは確かで、母とも似ておらず、人間外の気配にも似ておらず、間違いなく彼方や鈴たちに似ている気配で、セリーたちとは異なっていた。
カークが警戒していて小声で聞きだせるだけ聞きだしてほしいと指示もされ、わたしたちも同じで、刺激すれば本性を出して同じ気配を出すのではないかと思ったが、彼女はと言えば人間ではないことは確かだが、彼方たちを襲った気配とまるで違っていた。
「―――ぁ? 雨?」
「―――ぁ? 雨?」
「あー、もー、最悪―――」
カークはと言えば安心しない方がいいですよと言う視線で、わたしたちが一緒に歩いて探している中で、頭上から軽く水滴が落ちてきた気がすると、雨が降り始め、わたしたちが反応する中でセリーも降って来たと言うように反応した。
時期的に言えばよく振る時期でもあるで、仕方ないと言えば仕方ないが、人を探すには不向きなのは言うまでもないで、わたしはこれはまずいなと思い空を見上げ、あらためて雨が降り始めたことを確認した。
伊那も同じように見上げ、同じようなことを考えているのは考えるまでもなかった。
序の口とはもはや言えない状況で、アイズと雪乃に呼ばれた怪物は古い絵巻物や西洋の絵画、それに漫画で見るような悪鬼と呼ばれるような怪物よりも醜く、執念深く、そして強い生命力を持っているとわたし桃子は思った。
結菜、凜、遥香を主に始まった戦闘の後、わたしたちはと言えば雪乃の補助などで逃げの一手で、能力も中途半端で反撃もすると何が起こるかわからないから不安で手が出せず、見ているだけと言う状態に近かった。
結菜と凜は連携してアイズを攻撃し、遥香はと言えば無視し、女性を狙い、多少アイズへの連携などが乱れるで、3人の内1人は連携が取れていないが、一応は戦況によい影響を与えているようだった。
「―――ぁ?」
距離としてはそれほど離れていないが散開していると言うか、アイズが迫って来た時に離れてだれを狙うかを迷わせ、目標を定めた時に別の人間が姿をあらわし注意力を反らせると言う作戦を繰り返して使い、ごまかしていたが、犠牲者が出た。
「―――ぅ、ぁ―――」
「鈴!」
「鈴ちゃん!?」
犠牲者はと言えば鈴で、彼方が狙われていて、注意力を反らそうと近寄って横切る程度まで近づく中で、殴られたようで、わたしがあれはと言うように鈴を確認する中で、彼方の声も聞こえた。
「―――?」
殴られたとは言え直撃はしなかったようで生きてはいるが、怪物であり、直撃でなくてもかなりの損傷で、鈴はと言えば倒れ、顔の片側が赤くはれ泣き出しそうな表情だった。
殴られ飛ばされた距離も軽く見ても3mは超えているで、まずい逃げてと言えても追いつかないと思い、アイズが腕を振り上げる中で銃声が響き渡り、アイズの背中に命中した。
「こっちよ!? 来なさい!? 来なくていいけど!」
「―――真矢―――!」
「大丈夫! わたしの運動神経な―――っく!?」
銃弾が飛んで来た方向を見ると、眼を光らせ、銃を両手で固定するように構えた真矢で、鈴狙ったら許さないと言うように言い、わたしが危険だと声をかける中で、問題ないと言うように返す中でアイズが突撃してきた。
「―――それよりも鈴を!」
「わかった。」
真矢はと言えば力と運動能力を連動させ、身体を跳躍させ、アイズの勢いよく手に取ろうと迫る腕を回避し、着地し、攻撃が再び迫る中でわたしは問題ないからと言うように言い、わたしは鈴をたすけに言った。
「―――鈴ちゃん? 大丈夫?」
「大丈夫。大丈夫だから―――」
「鈴。彼方―――」
鈴はと言えば雪乃に起こされ、彼方が顔を確認し、わたしはと言えば声をかけると振り向き、彼方がまずいよと言うような表情をしていた。
「もういや、もういやあ? 本当に起こるなんていやあ―――」
「―――」
「桃子ちゃん―――」
立ち止まっていると危険で、雪乃が強引に起こすと言うか、抱きかかえて移動する中で鈴はと言えば泣いていて、わたしが見ていると彼方がわたしに眼を向けた。
「―――――だめ!」
「桃子ちゃん? わかるんだね?」
鈴はわたしと同じで全員の中でも高いより能力を持っていて、これを予見していた可能性が高いで、見ていなかったわたしはこれはと思っている中で、別の予知が働き、わたしはその予知を実現させないように彼方を止めた。
予知はと言えば一瞬で起きたと言うか、起きていると言えば起きているで、彼方が力を使いアイズに攻撃を仕掛けようとする光景が見えたで、止めた中で彼方はと言えばもう眼を光らせていて、準備を万全の状態だった。
(前みたいにドッカンと使ってバッタンじゃ話にならないよ!?)
前の一件で一応ある程度制御ができるようになったとは言え、彼方はまだ不安定で、予知はと言えば攻撃するのが見える寸前にあわせて止めたで、先が見えなくて、どこまで行くかわからないと思う中でリューもダメだと言うように言った。
「リュー?」
(最悪一匹しか倒せないし第一彼方ちゃんの身体に悪い! 使った後のことを考えて。全部一気に確実に倒せる保証があるなら悪くないと思うけどね。)
反対されたが彼方はだけどと言う反応の中でリューはよく考えてと言うように付け足した。
「―――――ぁ?」
アイズの身体はと言えば大きいが動きは非常に早く、数も多いが、大半は結菜たちを狙っているが、わたしたちも例外ではなく、一部がわたしたちを狙っていて、2、3体が眼の前に姿をあらわした。
「―――」
「雪乃さん?」
動いたのは雪乃で、彼らの前に手を出すと、光と言うよりも光線が放たれると3つに分かれ、光が彼らの身体に突き刺さった。
「―――っく!?」
突き刺さると2体はやられたと言うかのように倒れたが、1体はこの程度で死ぬかと言うばかりに走って来た。
「―――――ぇ?」
「間に合った!」
「真矢―――」
2回目と雪乃が同じような動作を見せる中で銃声が響き渡ると怪物の足に銃弾が命中したのか傷がつくのが見え、雪乃が何かと言う反応の中で、わたしたちの前に真矢が勢いよく姿をあらわし、わたしはと言えばたすかったと言うように返すしかなかった。
「大丈夫、なわけないはよね?」
「真矢ちゃん―――」
「攻勢なんてわかんない。あの化け物もどこから出るかわからない。銃声や金属のぶつかる音が聞えるからあっちはまだ生きているみたいだけど―――」
振り返った真矢はよくない状況だと言うよう言いながら鈴に眼を向けた。
陽動させたアイズのことはわからないが、うまくまいたか倒したか、それとも結菜たちの方へ向かったと考えるしかなく、彼方が声をかける中で真矢はわたしもよくわからないと言うように返した。
「―――――」
「―――――」
「―――――」
暗くて視界が悪く、遠くて見えないが、言う通り凛と遥香だと思う銃声と結菜の剣だと思うが金属が衝突し反発し合う音が聞こえ、戦闘が続いていることを物語っていた。
「こっちは、一応は大丈夫みたいね? あっちの方に戦力が回っちゃってるみたい。」
「だけど、油断はできない。雪乃さんがいるけど、この装備だと厳しいはね?」
「その気になれば核爆弾ほどのパワーもあるってのに、使い物にならない。何が神の力よ?! バカ力と変わらないじゃない!? ありがためいわくもいいところね?」
真矢はと言えば改めてと言うように銃を構えて周囲を警戒する中でわたしだけではないがどうかと言うように聞き、わたしはよくはないと言うように返すと、真矢は本当にそうだと言うように返した。
「鈴? 大丈夫?」
「真矢ちゃん。真矢ちゃん―――」
「泣かないの? 泣かないで? わたしまで泣きたくなる―――」
現状で一番戦闘能力がないのが鈴で、悪く言えばわたしたちは荷物を抱えているで、真矢はと言えばわたしのそんな悪意を気にしないと言うか、考えてもいないだろうと言うように鈴に話しかけていた。
鈴はと言えば先ほどよりかは断然に落ち着いてはいるが、刺激が悪ければまた泣き出しそうな雰囲気で真矢に抱き付こうとし、真矢は気持ちはわかるけどと言うように返しながら抱きしめていた。
「―――彼方?」
「―――彼方ぁ―――」
「―――?」
戦闘力と言えば彼方で、一番強いのは彼方だが、先ほど言った通りの核爆弾になりかねないでうまく扱えず、順序にすれば雪乃、真矢、そしてわたししか戦力にならないなと思った。
彼方もわたしは動けないと思ったのか、眼を向けると涙が流れているのが見え、わたしはと言えば泣いてるのと言うように声をかけるしかなく、真矢も先ほど鈴に言ったように泣かないでと言うように呼び、雪乃はそれに気付いたようだった。
遠くでは結菜たちの戦闘を続けている音がまだ聞こえ、生きているとも言えるが、音が止むときは、最悪死んでいるで、音が命のカウントダウンとも言えるかもしれなかった。
勝機が見えないわけではないが、隙が少なく、怪物も迫ってくるで、わたし遥香は女性に先ほどの一撃から後は攻撃をあてられていなかった。
完全な化け物と化している状態で、仮に銃弾が命中するか剣で切っても再生する可能性も高く、跡形もなく葬り去る必要があるで、威力の高い武器は攻撃を続けているが、女性はと言えばそんなものは効かないと言うように笑っていた。
鈴たちの姿も見えず少し心配したが、雪乃がいるで、わたしは倒すことが先決だと思い、攻撃を続けた。
「―――!?」
「―――ぁっ!?」
「っく―――!?」
続けていたが不意に女性が勢いよく力と言うか、衝撃波を放ち、防御こそしたが直撃し、結菜と凜も同様で吹き飛ばされた。
「―――ぁ?」
「?!」
「ヤバッ!?」
待っていたと言うように吹き飛ばされたわたしたちの前にアイズが姿をあらわし、わたし、結菜、凜の順で気づき、順序道理に殴り飛ばされた。
「―――っぐ。」
「凜大丈夫?」
「まだまだー!」
普通の人間ならば最悪即死だが防御した状態でそれほどの重傷を負うことはなかったが、わたしは勢いで地面に叩き落されたが、結菜と凜は無事に着地し、結菜は凜が無事かを確認すると凜はこれからが本番だと言うように答えた。
「遥香ちゃんは?」
「―――大丈夫よ―――」
「よかった。まだ戦えるね? いやと言っても戦ってもらうからね。」
結菜は続けて勢いよくわたしに聞き、わたしは聞かれなくても問題ないと言うように答えた中で、結菜はそれならよかったと言うように答え、まだ戦うぞと言うように言った。
「遥香ちゃん?! 先ぱ、結菜さん? 凛さん?」
「大丈夫?! 生きてる?! 返事して!?」
「大丈夫ですかーっ!?」
言われなくても思う中で鈴の声が後ろから聞こえあわせるように真矢、そして最後に彼方の声が聞こえた。
「―――」
声が聞こえ一安心したが、押されているで、返事を返すと不味いと言うか、鈴たちの居場所が知られたかもしれないで、わたしは速攻で片付ける必要があるなと思い、顔を改めて前に向けると、結菜も同じように後ろを向けていて眼が一瞬あった。
不本意ではあると言うか、最初からその気はなかったがこの場は協力したほうがよさそうで、結菜はその気ならいつでもと言う表情で、凜はどっちでもいいから邪魔をするなと言うように前を見ていた。
暗く、遠くて姿は見えないが全員共通の敵をわたしたちは見ていた。
怪物はと言えば思い切り強く殴ると言うか振りかぶるので隙は大きいが、少しでも当たれば痛いことは間違いないと言うか、わたし鈴は直撃とまでは言えないが命中し、痛くて泣いてしまった。
頬と言うよりも顔半分ほどで、彼方たちが大丈夫とは言っているが、痛みから判断して絶対に赤くなるか後であざになるのは確定だと思った。
痛みよりも問題は現状で、殴られたか投げ飛ばされたか、吹き飛ばされたかわからないが遥香たちの声が聞こえ、わたしは反応して遥香を呼んでしまった。
「―――」
「―――ぁ?」
「―――」
不意に予知が起き、すぐ近くにいた桃子も似たような反応で、わたしはもしかして余地が起きたと言うように桃子に眼を向けると、桃子もあなたもと言う表情を桃子はしていた。
見えた予知は一瞬で、場所はこの場所だがわたしたち全員が倒れ、あの女性がこれで終りだと言うようにわたしたちを見下ろして笑っている姿で、わたしたちはと言えば起き上がれず、立ち上がろうとしても立ち上がれないほどのけがをしているようだった。
確証はないが、桃子が同じものを見たことは間違いなく、桃子の表所はまずいと言う表情でわたしも同じような表情を桃子に向けているのだなと思った。
「―――負ける?」
「雪乃さん?」
「雪乃さん?」
彼方と真矢はこれまでのことを踏まえておそらく桃子の見た予知を見ることができると思うが、桃子の意志で制限ができるみたいで、2人してどうしたのと言う表情の中で口を開いたのは雪乃だった。
よくないことが起きるのねと言う反応で、桃子がそれは言わないでほしいと言うように反応し、わたしはどうしてそれがわかるんですかと言う反応をするしかなかった。
『そこね? 捕らえた。皆殺しよ。』
予知とは言うが確実に現実になる確証はないと言うか、これまでにわたしたちは予知を変えて来た前例があるで、雪乃の心配だと言う表情に対し、問題ないとまでは言えないが、絶対に変えましょうと返そうとする中で女性の声が聞こえた。
寒気を感じ怖い声と言うか、間違いなく殺意と言う意志に満ちた声で、わたしは聞いた瞬間身体が勢いよく震えた気がした。
殴られた顔の半分が冷やし過ぎて逆に余計に痛むよりも、再度あの怪物に殴られるよりも、怖いと思い、わたしはこの時、本気で生きて帰れないかもしれないと思った。
楽しんでいたことは事実と言うか、わたし枝葉と道、それに神宮寺家の後ろ盾もあれば万事問題なしの安全だと思って油断していた部分があるで、彼方たちが姿を消し、わたしは心の中で激しく後悔し、反省していた。
道は彼方たちの気配を感じられず、わたしはと言えば悪く言えば筋肉しかない上、わけはしたが2人のよくも悪くも言えない新しい荷物も増えたで、捜索は困難を極めそうだった。
一番めんどうなことは警察などに駈け込めないと言うか、信じてもらえない以前に神宮寺家の管轄の問題で、公の力に頼れないことだった。
「道くん。一族の協力を―――」
「ダメです。限界まで僕たちだけで探しましょう。前のように動かせばどんな弊害が出るかわかりません。次期当主として許可できません。枝葉さんも牧野家の次期当主ならば自重を願います。」
「―――わかりました。」
最善の策はと言えば一族の人間たちと言った関係者を大きく動かすことで、わたしは動かそうと言うように道に言うが、道は許可できないと言うように即答した上、明確な理由まで返し、わたしはそれに従うしかできなかった。
道も気持ちはわかりますがと言う表情な上、ある意味よく見知ってはいるが失礼だが信用できない人間がいると言うように大野を見ろと言うように合図し、わたしは余計に言葉が返せなかった。
年齢で言えばわたしの方が上だが、家の事情で言えば道の方がわたしよりも責任が大きくそれを理解しているようで、わたしは大人が無力なのが悔しくも悲しく、いら立ち眼に涙がたまった気がしたが、道の必死の表情に感情を顔に出すのを我慢した。
幸か不幸か、雨は雨量が増えているで、流れていても一応はごまかせそうな量になっていた。
順を追って話すと最初に女性の声が聞こえたと言うか、鈴のごめんなさいと叫び出して本気で泣き出しそうな表情をしていた中で、不意に真矢がわたし彼方の前で何かが命中し吹き飛ばされた。
女性の声はと言えば皆殺しだと言い、わたしは寒気を感じた中での事態と言うか、一気に現実異常に真矢に眼を向けた中で、わたしの身体に何かが勢いよく命中した。
命中してわたしも同様に吹き飛ばされたと言うか、飛ばされる途中で鈴と雪乃も見えないと言うか、高速で飛び回る何かに突進してきて吹き飛ばされたようだった。
交通事故で人間が人形のように飛ぶと言う話があるが、まさにそれで、わたしたちは人形のように飛ぶと言うか、正体不明の物体に何度もはねられ、宙を舞った。
「―――ぁ、う、ぐ―――?」
一瞬と言うか、10秒も経過しない内に起きたことと考えられ、はねられたのは何回かわからないが少なくとも3回以上で10回未満、理解できたのが地面に落ちた現状で、わたしはうつぶせに倒れていた。
「いった? いたい―――?」
「―――――」
身体中が痛み、起き上がれないで、骨折や内臓破裂と言った重傷はないと思うが、間違いなく深手を負ったで、わたしは声が出て身体を少し動かせる状態で、すぐ近くに倒れた真矢の姿を見つけられた。
真矢はと言えばあおむけだが同じような状況で、近くに桃子も姿も見受けられたが、わたしたちから見て背を向けて倒れていて、声がでもなかった。
「―――ぅ? ぐ、いた―――」
「桃、子? 生きてる? 彼方は?」
「なんとか―――」
一瞬死んでいるのではないかと思ったが不意におどろいたように身体を動かし、立ち上がろうとする動きを見せた上声まで聞こえ、よかったと思う中で真矢が桃子に大丈夫かと聞き、わたしにも聞き、わたしは言葉通りと言うように返した。
「―――?」
「遥香ちゃん?」
「遥香!?」
ほかに人がいないと言うか、間違いなくあの女性の攻撃だと思われ、わたしたちは力は使っていない状態で生きていて死ぬほどのけがは追っていないで手加減したと思われ、よかったのか悪かったのかわからない中で、わたしたちの前にだれかが倒れた。
音がしたけど見れないどうしたのと言う桃子の反応の中でわたしはと言えば倒れた人間の名を呼び、それを聞いた真矢は本当なのかと言うように聞くように反応した。
「ようやくひとまとめにできた。」
「―――」
「ちょこまか逃げ回られても困るのよね?」
倒れていて頭と肩と言った部分しか見えないが、間違いなく遥香だと思っているとあの女性の声が聞こえ、面倒をかけないでと言うように言い、わたしが顔を上げようとする中で女性はこれだから子供は困ると言うように言葉を続けた。
「ふ~ん?」
「―――ぁ? ぅ?」
「ひときわつっよいのがいると思ったけど、まだ使い方も知らないのね? それに眼が光る方ね? ほんとキッモい光り方? 眼の中に電球でも入ってんの?」
近づいて来る足音が聞こえたかと思うと女性は不意にわたしのあごを手に取ると言うか、これはと言う反応で強引に持ち上げ、わたしが痛いと抵抗もできない中で女性はよくないと言うように言葉を続けた。
「まあ、この子たちはいいとして、用があるのはあなた。夏川雪乃だった?」
「―――ぁ?」
無意識に眼を光らせたようで、自分の責任でもないのに悪く言われ、傷つきもするが、この状況では文句も言えないと思っている中で、不意に手を離され、わたしがそんな突然と言う中で女性は雪乃を呼んだ。
「ほら、さっさと立つ? 回復させる? 話しにならないでしょう?」
「―――う―――」
傍若無人とはまさにこれを言うのかと言う言い方で、女性が言葉を続ける中で近くから雪乃だと思われる声と、立ち上がるような音が聞こえた。
「随分と大きな組織かと思ったらあなたみたいなのがまとめようとしていたとはね? 問い詰めて損した気分。ま、わたしの仲間になってくれたからいいけどね。」
「あなた、何を―――?」
「あなたがつくったリストの人間を見つけて問い詰めて、わたしが勝ったら仲間になれって言っただけ。後はわかるでしょう? 服従か死か、どちらか選びなさい? 迷うまでもないでしょう?」
雪乃がたっているが確かに見える中で女性は手間取らせないでと言うように言い、雪乃は女性に対し、どういう意味かと言うように返そうとすると、何度も言わせないでと言うように返した。
「酷いことをする? これはね当然のことなの。進化への道よ?」
「進化?」
「人間はもう行き詰ってる。これ以上進化しないで絶滅もしない。科学も同様にね。惰性で生き続けていることに気が付かない? 一片にしか過ぎないちっぽけな存在。ありふれた毎日。わたしたちはね、その惰性の中で生まれた新しい可能性よ?」
雪乃がそんなことと言う表情をしているのが容易に想像できる状況だが、女性はと言えば意にも解さないと言うか、わかっていてこれだと言うように返し、雪乃がどういう事か言う反応の中で女性は説明するように話した。
「神、と呼ばれるものが与えたのよ。本当の神の力をね。そして新しい世界が始まる前兆がここ。与えられた人間が与えられた力を使って責務を全うするのは当然じゃない?」
「それとこれとは―――」
「違うなんて認めない。真に神に選ばれて、力を得たものがこの世界を支配する。人間なんて弱くて自分勝手で頭もよくない。だけどわたしたちはそれを超える力を手に入れた。これは支配するための力よ。」
弱肉強食、食物連鎖、進化の系譜、とも言うと思うが、女性はわたしたちに備わった力に対し、過剰と言うか、変な理解をしているようで、雪乃が違うと返そうとする中で、女性は絶対にそうだと言うように返した。
(随分と自分勝手なこと言うね?)
「―――? だれ?」
(よかった。言葉が通じるみたいだね。間違っていると言ったんだよ。)
いっても聞かないことはまるわかりだと言う中で、不意に2人以外の元気そうな声と言うか、リューの声が聞こえ、女性がまだ動ける人間がいるのかと言う反応の中で、リューはふざけるなと言うように言葉を続けた。
(確かに世界征服とかは簡単だろうね。だけど世界中を敵に回すことになるんだよ。敵にならなくても上か下かの関係で本当の友達なんていやしない。みんなにうその愛を向けられてきらわれてる。死んでよろこばれるのが末路だよ。)
「リュー?」
(神を使って人生を説くんだったら聖書とかを見直しなよ。お金持ちでも不幸な人いるし、貧乏でも幸せな人はたくさんいる。それとお前にはどこかに消えて欲しいし彼方ちゃんたちが上や下にいる方が僕は断然いいと思うからね。)
理路整然とリューは話すが、声が聞こえるだけで姿が見えず、女性もどこから聞こえていると言うように探しているようにみえ、わたしも呼ぶ中でリューは続けた。
(仮に100%事実だとしても、お前の生き方についてくる人間はいないだろうね。そしてだれかに殺される。もしかしたら僕たちが殺すのかもしれないけどね。)
「いい加減にしなさい!? どこから話しかけてるの!? 姿を見せなさい?」
(いやだね。僕は弱いんだ。見られたら殺される。お前は信用できない。はじめて会った時警戒しなかったしたすけてくれた彼方ちゃんなら信用するけどね。)
声は近く、その上お前は嫌いだと言うように続け、女性はと言えばいい加減にしろと言うように言うが、リューは絶対に断ると言うように返した。
「―――ぁ?」
(静かにして。ばれると不味い。それとただいま。)
返す途中で身体と言うか、腰のあたりに不意に何かが触れると言うか、リューがわたしの身体の上に上がってくる感触がして、わたしは思わず反応する中でリューは静かにしていてと言うように小声で言った。
(雪乃さん? それでどうするの? 服従する? 死にたくないよね? 僕はこんなやつに服従するならここで死ぬけどね。)
「リュー?」
(彼方ちゃんは? 言っとくけど説得でどうにかなる相手じゃないよ? 最悪殺さないといけないと思うけどどうする?)
おかえりとも言えない中でリューは雪乃に聞くと言うか、本気なのかと聞きたいことを言い、わたしが本気なのかと呼ぶ中で、リューは本気だよと言うように返した。
家に帰って来た時と言い、リューはどこかしら決意を決めたような物言いだった。
「―――断ります。」
「?」
「みんな。元気にしてあげる! 立ち上がって!? 逃げて!」
リューの言ったことに心動かされたか、最初から決めていたかわからないが、雪乃は勢いよくは言わなかったが絶対にそうしないと言うように返し、女性がなんと言ったと言うように反応する中で雪乃は答えだと言うように勢いよく言った。
「―――――」
『―――行ける!?』
「真矢ちゃん?」
言う中で不意に身体から痛みがなくなると言うか、それ以上に身体中から湧き上がるような力を感じた中で不意に真矢の声と言うか、力を通じての交信が聞こえ、眼を向けると真矢は勢いよく起き上がっていた。
テレビゲームとかで言う回復魔法のような力だと思われ、桃子も回復しているのが力を通じて理解できた。
「どぁりゃあっ!」
「―――」
起き上がった中で真矢は力を発動させたかと思うと奇声のような声を出して勢いよく飛び跳ねたと言うよりも、少し遠くにいたアイズを蹴った。
わたしもだが先ほどのけがなど無かったような調子と言うよりも、蹴られたアイズは子供向けのヒーロー番組でやられた化け物のように吹き飛び真矢はと言えばほかのアイズにも同じようなことをしていた。
「―――桃子ちゃ―――?」
「よし、成功―――」
「成功って!?」
動き出したのは真矢だけでなく桃子もで、結菜から渡されていた銃をアイズに向け、わたしが効果がないと言いかけた中で発砲し、どう考えても普通の銃の発砲音ではない凄まじい音がした。
すさまじい音がした上銃弾が飛んで行ったと思われる方向に眼を向けるとそこにいたアイズが爆発四散し、わたしがこれはと見ている中で桃子は思った通りと言うように返し、わたしはどう言う意味かと言うように聞くしかできなかった。
「力を銃弾の中に入れてみたの。意外と高威力だし扱いやすい。これならわたしも戦える。」
「―――」
「弾がある限りだけどね。」
桃子はと言えば冷静に原理を教え、わたしはと言えばやりすぎと言うか、殺人ではないかとも思ったが、桃子はと言えば迷っている時間はないと言うように銃をほかのアイズに向けていた。
「―――」
「わたしを忘れないでよ?」
「わたしもいる。よくもやってくれるもんね? 痛かった。」
不意の出来事で女性もこれはと言う反応の中で女性の後ろから遥香の声が聞こえその後に凜の声も聞こえたと言うか、銃を向けたような音も聞こえた。
「油断したけど、次はこうはいかない。降参しなさい。アイズたちも引かせなさい。形勢逆転よ?」
結菜も続いてあらわれ剣を女性の首筋に向け、許さないと言うように言った。
「こんなこと間違ってる。あなたは許せない。だけど殺さない。」
「殺すべきよ?」
「あなたもそれなら彼女と同様よ。わたしたちを解放しなさい。そして二度と関わらないと約束して。」
降参しろとも言い、結菜は剣こそ向けているが説得し、遥香が反対するが、それは違うと言うように返した。
「わたしもそれに1票。随分といたぶってくれたけど思い切って戦ってみれば大したことない。わたしたち全員にフルボッコにされる前に何とかしなさい。」
「あんたまで―――」
「それとこいつらもとに戻しなさい? まあ、いずれわたしたちがその方法を見つければいいかもしれないけどね?」
真矢の声が聞こえた方向に眼を向けると、真矢や眼を光らせている上、後ろには倒れた大量のアイズがつみかねられており、遥香が真矢の結菜に賛成すると言う考えに納得できないと言う反応に対し、当然でしょうと言うように返した。
「それよか鈴の心配しなさいよ? あの顔見えない? 美女が台無しでしょ? アンタが大事にしてんのはそれでしょ? 違う?」
「だから―――」
「悲しませることしないの。わたしは彼方が反対しそうだからしない。友達でいたいもん。」
鈴の顔がひどいことになっているのがわからないのかよく見ろと言うように真矢は言い、遥香はそれだからこそと返そうとする中で、真矢はあんたはわかってないと言うように返した。
「どっちにしろあんたの負けよ。大人し―――!?」
「―――ぁ?」
「―――」
遥香が鈴の方に眼を向ける中で真矢は細かいことはいいからと言いかける中で、不意に女性の身体から閃光が走り、わたしと言うよりも全員が気づく前にわたしたちは吹き飛ばされていた。
「―――ぅ―――」
「いたた―――」
緊急時用に使う手段なのか、思い付きなのか、手加減したのかわからないが、吹き飛ばされるだけで済み、わたしは地面に倒れる中で近くに雪乃も倒れていた。
「―――鈴ちゃん―――」
「なんで、なんでこんなこと―――」
鈴もと言うか、一番被害を受けているで、先ほどの雪乃の力の効果か顔の殴られたあとは消えていたが、記憶は消えないで、わたしも痛いで、鈴は本気で泣き出し、声をかけるももういやだと言うように言った。
「全部夢だって言って!? わたしの描いた想像だって言って!? こんなこと現実じゃない!」
「鈴ちゃん―――」
「遥香ちゃんも単なるイメチェンで、彼方ちゃんたちとも偶然出会って、雪乃さんたちとも―――」
わたしだっていやで、ほかのみんなも同じだと思うで、抱き起そうとする中でうそだと言うように言い、それはとわたしが返そうとする中で、少しでも現実的なと言うか、この現実から逃げる言葉を口にした。
抱き起そうとする中で、遥香は起き上がりまた攻撃を始め、真矢と桃子もやったなと言うように起き上がり、女性はと言えば迎え撃つ気配は万全だった。
怖い話だが殺すか殺されるかの話に発展しているのは言うまでもないで、わたしはどうすればいいかもわからず、鈴を抱きしめるしかなく、鈴も泣きながら抱き付いて泣き続けた。
本気でかからねばこちらが危ういかなんて言葉をどこかで聞いたことがあるのをわたし真矢は不意に頭の中で不意に思い出したと言うか、まさにその状況で、女性に吹き飛ばされた後、どうしようかと考えていた。
リューと言い、遥香と言い、女性と言い、殺すと言う恐ろしいことを言い、女性のあの言い分を考えるとほかに方法がないと言う状況で、雪乃も吹き飛ばされたが逆らう意志を見せたで、解決策を考えなくてはいけなかった。
空想と言うか、アニメやゲーム、映画ではある意味よくあることでわたしだってよくあそんでいのだが、現実と違って人を殺すことなんてありえないで、倒す方法と言うか、動けないようにするなど考えたが、どれも決定打に欠ける気がしていた。
『縛る。だめね。腕力は未知数だから。牢屋に入れる。だめね。壊される。第一わたしたちが入れられてる。重りを付ける。だめね。逆に武器にされちゃう。』
『あいつは銃バカバカ売って学習しないはねー?』
『凜さんと結菜さんは時間を稼いでくれているのかな―――?』
桃子にどうかなと力を使い案を伝えてみたが、案の定どれもだめだと返された。
遥香はと言えば銃弾をまき散らしわたしがこれはダメだなと思い見ている中で、結菜と凜はそれに混じっていると言うか、鈴を抱きしめている彼方の言う通りに時間を稼いでくれているように見えた。
遥香と違い殺す気概があまり見られないで、雪乃も策をめぐらしているようで、殺さずにすむ方法はないかと考えるがどうにもならない状況だった。
『―――?』
凛から渡された銃も弾丸は無限ではないし、わたしたちの力も使えるとは言え無限だと言う保証は絶対にないと言う以前に彼方みたいに爆発する危険もあるで、打開する策はないのかと思っている中で不意に彼方が奇妙な反応をした。
『どしたの? 彼方?』
『こ、わ、い? 怖い?』
『は? 怖い? そんなこと当たり前でしょ?』
力を使い声をかけると、彼方はまるで遠くにいるだれかの声を聞いていると言う反応だが、怖いと聞きとったようで、わたしはだれかの声ではなく、彼方が自分のことを言っているのかと思い、当たり前だろうと言うように返してしまった。
『違う。だれかの声。近くて遠い。いや、遠いけど近い―――』
『わたしたちと同じ声? 結菜さん?』
『違う。鈴ちゃん―――?』
わたしもだけどと言うように彼方は返すが、声に出したのはわたしではないと言うように返した上声の主が近くにいると言うように返した。
わたしはこれまでのことを踏まえ結菜が一番有力だと思い彼女ではないかと返したが、彼方はこれはもしやと言うように返した。
『―――聞こえる。』
『桃子?』
『聞こえる。耳をすまして? いえ、感覚を研ぎ澄まして? 聞こえる。鈴の声が、雪乃さんの声が、遥香の声が。ほかにも!? 彼方の言う通り近いけど遠いけど近いそんな感じで聞こえる。』
彼方の言葉を聞きわたしよりも強く反応したのは桃子でもしやと言う表情の中で、彼方の言う通りと言うか、思った通りと言う反応を返し、わたしがどういう事かと言うように聞くと、やってみてと言うように返した。
『―――――?』
言われたならばと言うように挑戦してみれば、確かに能力越しに声が聞こえ、多くはどちらかと言えばわたしたちよりの人間のだと思うが、声と言うか、5感が伝わるが、彼方や桃子の言う通り、わたしは鈴たちの声が聞けた。
聞けたとは言うが、まるで調子の悪いパソコンと言うか、調整中のラジオや昔の映画で見たような感度の無線機の音で砂嵐のような音は無いが、音が聞こえ、何とか理解できると言う声だった。
『ここはわたしに任せて。』
桃子の言う通りに感覚を研ぎ澄ませば、能力を通じて5感も伝わるで、鈴の怖がっていることがよく理解できた中で、不意に聞き覚えのない声が聞こえた。
わたしでも桃子でも彼方でもなく、わたしたちは顔をあわせたが全員わたしではないよだれと言う表情で、結菜は気づいていないで、鈴はと言えば泣き続けていてわからないで、雪乃と凜も違う気がした。
残りはあの女性しかいないが、あの女性が一番違う気がする以前にわたしと言うか、彼方と桃子もだと思うが、能力越しに背後から耳打ちされた気がした上、その声は女性と違う不気味さを感じる優しげな声で、逆らうと恐ろしいことにあわされそうな声だった。
一番に現実を受け止めなくてはいけないのはわたし鈴で、未来が見えている以上最悪の事態を回避するように行動しなくてはいけないが、現実に直面すれば動けないで、泣き崩れてしまった。
抱きしめてくれている彼方や戦っている遥香と言うか全員同様だが、わたしが一番弱いで、どうしていいかわからず泣くしかできなかった。
泣きながら彼方にこんなことはうそだよねと言うようにことまで言ってしまい、現状はと言えば少し落ち着いたが、この現実を受け止めなくてはいけないで、動きたいが動けなかった。
「―――――!?」
「鈴ちゃん?」
たすけてと言いたいが、だれに言えばいいのかもわからないで、考えるに考えられない中で、予知が働いた。
『彼方ちゃんたちとも後少しでもっと仲良く話せるよ。』
「―――危ない!?」
予知の後に不気味な女性らしき声が聞こえたが、わたしは見えた光景や声の後に勢いよく遥香と言うか、女性の方に勢いよく叫んでいた。
「!?」
「?!」
「!?」
最初に反応したのは遥香で、次に結菜、凜は結菜も反応したならと言うように反応し、遥香は勢い良く女性から離れ、結菜もそれに続き、凜もそれにあわせ、女性から距離をとった。
「―――?」
「―――ぁ―――」
「―――?」
映ったのはあの女性で、間に合わなかったと言うべきで、予知通りの光景が起きた。
不意に後ろから背中を軽く押されたような動きを見せ、だれか押したかと言う表情を見せたかと思うと、彼女の胸の中央から勢いよく何かが出て来た。
正確には突き破ったと言う方が正解と言うか、出て来たのは手と言うよりも腕で、血にまみれていないと言うよりも、隙間から開けたように傷口が開いていて、手には心臓らしきものが握られて脈打つのが見えた上、血管らしきものが伸びていた。
「―――」
わたしたち全員言葉を失うと言うか、一番は女性で、女性はと言えばこれは何かと見ていると、その手は女性の顔に手を近づけた。
「―――なに、これ?」
「あなたの心臓。見てわからない? 直に身体とつながってるでしょう?」
お前の心臓だぞと言うように近づけ、女性がこんなはずないと言う反応の中で、手の持ち主らしき声が女性の背後から聞こえ、見て見ぬふりはダメでしょうと言うように返した。
手に握られているのは間違いなく心臓のようで、背後の声の主は絶対にそうだと言う絶対的な自信があると言うようにも言った。
「―――うそよ? だって? わたしは―――」
「握りつぶすと死ぬはよ? 絶対に。それとわたしも少し似た力を持っているんだけどどうなると思う?」
女性はまだ信じないぞと言うように言って後ろを見ると、声の主は顔を出しながら何度も言わせないでと言うように言い、その眼は彼方や真矢たちのように青白く光っていると言うか、声が先ほど予知の中で聞こえた声だった。
「―――っぐ!?」
「―――外科手術の時って直に心臓を手に取って動かすようにするんだけどどう? 生きた健康な状態で心臓を揺さぶられる感覚は? 痛い?」
女性が見ているまで背後の女性はわたしたちにも見せるように腕を大きく動かしたかと思うと女性がおどろいたような動きと言うか、声にならないうめき声をあげ、女性はこれが証拠と言うよう言った。
背後の女性に握られた物体は紛れもない心臓のようで、女性はと言えばこんなことがないと言う表情な上、息を切らした表情を見せ始めた。
「死なないように微調節しているからその余波がきているのよ。辛いでしょうね? 苦しい?」
「―――あんた。何者? 突然?」
「知る必要が?」
だれが見ても普通の状態ではないで、背後の女性が理由はと言うように言い、女性は理解できないと言うように聞く中で女性は教えないと言うように返した。
「あー、もうメンドクサい。死になさい。」
「―――」
教えないと言うように返した上、背後の女性は不意に長くならないようにと言うように言うと、手が勢いよく握りしめるような動きを見せ、女性は身体の中で異変と言うよりも異常が起きたと言う険しい表情を見せた。
わたしたちは見ているしかできないが、紛れもなくあれは心臓に見えるが、女性は険しく、苦しく、信じられないと言う表情をして暴れていたが、少しして顔には生気が失われ、身体の力が抜けたように動かなくなった。
背後の女性はと言えば背中から突き刺してはいるが抱きかかえるような姿勢だったが、女性が倒れると言うか、死んだのを確かめると手を引き抜いた。
緊急時だがまがりなりにも鈴たちの声も聞こえることがわかり幸いだが、本格的な解決にはなりもしない中で不意に聞き覚えがない聞こえた中で不意に鈴が叫んだかと思うと、女性が背後に謎の女性があらわれた上、女性を殺してしまった。
女性の正体事態わからないが、背後の女性は先ほどわたし桃子だけでなく、真矢や彼方も聞いたと思われる不意に聞き覚えのない声と言うか、その声に似た声で、女性が倒れる中で女性が全体的な姿を見せた。
年齢は推定して2、30代ほどの普通の女性で、死んだ女性が倒れた中で、わたしたちに笑顔を向けた。
「―――」
「大丈夫?」
たすけに来てくれたと言えば聞こえはいいが、眼の前で死んだと言うか、殺した女性も突然来て信用できない状況にもかかわらず、女性はと言えば笑顔でこちらに向かって歩いてきたと言うか、わたしたちはそれ以前の女性の服装にも眼が向いていた。
悪く言うと子供向けのテレビ番組や古い空想小説の挿絵、それに大人がいきそうな怪しげなお店の服装の黒いドレスと言うよりも、よく言うと海外のファッションショーで見るような奇抜な服装だった。
肌の奇妙な部分が露出していたり、身体のラインが強調され、華美な印象を受けるが、装飾も存在し、鎧のようにも見え、奇妙ながら統制のとれているような服装だった。
「動くな!? あんたなにもの!?」
「―――」
「何その表情は?」
一番に反応したのは遥香で、信用できないと言う反応の中で女性はこれはと言う表情で遥香は気に入らないと言うように言った。
「あなたが入野遥香ちゃんね? 元気そうな子。情報通りね。」
「!?」
「そして―――?」
女性は遥香に対し安心したと言うように返し、遥香がどうして名前を知っていると言う反応の中で姿を消し、彼方や鈴たちの前にあらわれた。
倒れた女性たちの前に遥香、結菜、凜、そして結菜、その背後にわたしと真矢、そしてそのまた後ろに彼方と鈴、それに雪乃がいて、鈴は姿をあらわした中で急にあらわれたと言うよりも眼の前にあらわれたことに恐怖したような声を一瞬だした。
「空野彼方ちゃん。夢野鈴。夏川雪乃。」
「―――」
「そして霧島真矢、木之本桃子、伊藤結菜、小川凛ちゃん。」
鈴が来ないでと言う脅えた表情の中で女性は彼方を指さして名前を言い、次に鈴にも同じようにして雪乃の名前も呼び、わたしたちの名前をどうして知っているのかと言うのは後と言うように振り返り、わたしをふくめ残りの名前を言った。
「バランサーの仲間と、一応言っておきましょうか?」
「!」
「そして、一応彼方ちゃんたちの部類に入るとね。」
女性はと言えばやっぱりおどろいているなと言うか、思った通りでご満悦と言う表情だったが、いつまでもこちらのことを話さないのは公平ではないと言うように言った。
わたしたちがそれはと言う反応の中で、わたしたちと同様だと言うように眼を少しの間青白く光らせた。
「あ、それと言い忘れていたけど、名前は明希、黒井明希、黒い井戸の井に明るい希望の希って書くの。よろしくね?」
「―――」
「暗い表情ね? 安心して? わたしは敵になる気は無い。かけらもね。本当よ? 逆に味方になろうとも思ってる。」
女性はある意味これは大事よねと言うように名前を言い、わたしたちが言葉を返せない中で、そんな顔しないでよと言うように女性と言うか、明希は返した。
「だけどわたしはあなたたちとは違ったやり方で戦おうと思うから、仲間にはなる気はないけどね。」
「―――――」
「あれを見てわかるけどわたしはあんなのは殺す。そしてあなたたちみたいなのには生きていて欲しいし殺してほしくもない。大人や世の中、それにどこかのだれかの深い事情に引っ張りまわしたくないからね。」
味方になりたいとも言ったが、明希はわたしの邪魔をしないでと言うように続け、わたしたちが微妙に言葉の意味を理解できないと言うか、遅れて理解しかける中で、理由はと言うように続けた。
「それともう1つ。わたしはバランサーから神さまの力の要因を少し教えられているの。ここではまだ教えられないし全部とまでは言えないけどかなり込み入って一筋縄ではいかない事情がある。あなたたちが知るにはまだ荷が重すぎる。」
「!」
「本来わたしもここに行くなと荒木くんに言われてるの。だけどどうしても気になって一度顔を見るだけはしておきたいと思ったらこのありさまでやむを得ずね。ひどいもの見せてごめんなさいね?」
言いたいことはまだあると言うように明希は続け、わたしをふくめ全員なんと言ったと言うおどろきの反応を見せる中で、明希は言うつもりはなかったと言うように続けた。
「この汚い手じゃ頭もなでてやれないし最悪ね。」
「―――ぁ?」
「ま、後はあなたたちで何とかして? 荒木くんが探していると思うからわたし帰らないといけない。それに心配させたくないしね。」
明希は言い終えると先ほど女性を殺した右手を汚いものに触ってしまったとでも言うように軽蔑するような眼で見るとよくないと言うと、姿が透け始め、彼方が反応する中で、明希は面倒なことは嫌いと言うかのように姿を消した。
あわせるように女性の死体とアイズたちも消え、後にはわたしたちだけが残った。
周囲はと言えば実感はしていたが薄暗く、霧も少し見られ見通しも悪く、心なしか息苦しく、一幕を終えたが、肝心の脱出と言うか、後味が悪い以上の一段落を終えた状態とも言えないで、環境の悪さがより一層とひどくなった気がした。
人間が通常消えることはなく、仮にそうだとしても確実に仕掛けが存在するで、わたしヴィナは彼方たちが変異したと言うよりも突如想像された奇妙な空間の中に連れ込まれた事を理解していた。
彼方たちと同等の力を持ったと言うよりも使いこなした人間の能力で、わたしは彼女たちが消える前に1人の女性の気配を感じ取っていた。
念のためにと遠目に見ていたわたしたちはと言えば現状はと言えば彼女たちの正確な場所を把握しようと奮闘していた。
「副指令、命令に間違いはありませんね? 彼女たちを保護し危害を加えた対象を排除、そして彼らへの引き渡しですね?」
「―――そうだ。間違いない。」
仲間の数人が時折わたしの指示を間違いないかと聞き、わたしは二言はないと言うように返した。
不用意に介入する気はないが、バランサーとの関係も踏まえると言うか、彼も一時的に姿をあらわしたが当てにならないで、彼女たちの身に何が起きるかわからないで、わたしはできる限りのことをしようとの決断をしていた。
「座標特定まであとどれくらいかかる?」
「15分48秒です。」
「5分では無理か?」
最悪の結末は想定されるがせめて骸だけでもと考えるが、あわよくばと考えていて急いでしまうで、探索のための小型の機械を操作する仲間に怒るように聞くと、仲間は後少しと言うように答えるが、わたしはそれでは遅いと言うように返した。
「――10分でなら!」
「よしやれ。」
「了解。」
仲間はわたしの言葉に全力を出せばと言うように返し、わたしはそれでいいと言うように返し、仲間は先ほどよりもより作業をする手を早めた。
「―――――」
「回りくどいことしなくてもいいんじゃない?」
「!?」
探している彼らも同じほど時間が経過すれば大人数を動かし始めるころ合いだなと画面越しに見ていると、聞き覚えのない声が後ろから聞こえ、わたしたちが振り返るといつの間にか見知らぬ女性が立っていた。
「―――な、なんだ?」
「異常な風体を? それにこの反応? 神?」
「―――?」
眼の鼻の先と言う距離に存在するにも関わらず周辺の危機に異常はないと言うか、わたしたち全員突然のことで女性に銃を向けたが、女性はと言えばそんなにおどろかなくてもいいのにと言う表情をしていた。
表情をしているが、わたしたち全員おどろきは隠せないと言うか、一番に気になるのは女性の服装で、黒基調のドレスと言えば聞こえはいいが、誰がどう見ても普通の服装ではなかった。
「銃を下して? こっちは丸腰よ? それにこっちは戦う気はないの。」
「―――――」
「ヴィナ レインはどこ? 話しをしたいんだけど? あなたたちの責任者でしょう?」
女性はと言えば軽く眼を閉じ落ち着いてよと言うように言い、わたしたち全員が警戒心全開の中で、わたしの名を口にした。
「あなたね?」
「!」
わたしの名前を知っていると言うことは、この場の人間やヤン、またはバランサーに関係した人間かと思っていると女性は不意にわたしに眼を向けたかと思うと、女性は不意に姿を消し、わたしの背後に立っていた。
『いえ、ス ユミジャと呼ぶべき?』
「!?」
Amonのセンサーで普通の人間ではないと言うか、彼方たちと違い状態なのは理解していたが、使い慣れた様子でおどろいたとは言え許容の範囲だったが、本当におどろいたのは次の言葉だった。
『それとも日本人っぽく水由美子がいい? あなたはアンティジャパニスト? そう呼ばれるのはいや?』
「―――」
ヤンから自身の身に起きたことや教えられた未来の技術、それにこの世界とわたしたち本来の世界の歴史の違いないなどを聞かされているが、わたしはと言えばヤンにたすけられた身で、ヤンも知らないと言うか、わたしは話していないことがある。
正確にはヤンと言うよりも仲間に対してで、彼女はわたしの本名を知っている上韓国語でまで話し、日本名でまで呼び軽く笑った。
「あなた? 何者?」
「ここまで来たら言うまでもないでしょう?」
ヤンが一応はバランサーたちと連絡を取り合い、情報交換をしていることなどはあるが、わたしの本名を知らせる可能性は低いと言うか、意味がないに等しいで、わたしがどうしてと言うように聞くと、女性はそう言われても仕方ないと言うように返した。
「バランサーの仲間―――」
「そしてあなたの仲間よ。間接的にね。わかるでしょう?」
「―――――」
彼らの力で調べれば無論わたしのことなど逆にまるわかりだが、調べる必要がないとも言えるが、知っている以上と言うように返すと、女性はそれならと言うように返し、わたしは言葉が返せなかった。
「あなた、本気を出せば簡単にたすけられるでしょ?」
「―――」
情報はできる限り仕入れてはいるが、知らないことは多いで、女性はと言えば手間取らせないでと言うように言い、わたしは言葉を返さなかった。
「あー、メンドクサい。」
「!?」
「これは!?」
仲間も深く考えるな殺してしまえと言うように女性に銃口を向け始めた中で女性は言っても聞かないでしょうねと言うように言い、不意に周囲の光景が変わり、わたしもだが、全員がおどろいた。
薄暗い空間な上霧で視界が悪いと言う以前に突然の移動で、わたしたちは言葉が出なかった。
「司令!?」
「どうし―――!?」
普通の人間の力ではないことは明確だなと言うか、めんどうだと言うように言った後でこれで何をする気かと思っていると仲間がわたしを呼び、わたしは反応し、その声の方向に向けた中でおどろくものを見た。
「全員生きています! 脳波正常、心拍数正常、頸動脈、血圧、それに腕の脈もです。重傷と言える怪我は見られません!」
「おい、しっかりしろ? 眼を覚ませ?」
「―――座標確認願う。応答せよ。繰り返す―――」
姿を消した少女たち全員で、寝ているのか気絶しているのかわからないが、眼を閉じて地面に倒れている状態で、仲間が確認すると生きているようだった。
おどろいているわたしをおくと言うか、数人はおどろいているが、その多くは少女たちに駆け寄り、抱きかかえ起こそうと声をかけ、そして余っている人間は仲間と連絡を取ろうと動いていた。
「!?」
「はい。後お願いね?」
長い時間が必要にも関わらずと言うか、本来ならばわたしにもできるかもしれないが力だが、彼女はと言えば簡単に使い、再び場所をわたしたちのいた場所に戻し、女性はわたしの出番はこれでおしまいと言うように返した。
「―――どういう意味?」
「言った通りの意味だけど? この子たちあの子たちに届けて欲しいの。拒否権は与えない。」
一瞬の出来事で仲間全員混乱している中の一言と言うか、少女たちもついて来ていて、わたしが真意を聞きたいと言うように返す中で女性は何度も言う気はないと言うように返した。
「あの子たちと、いえ、この子たちともだけどもっとかかわりを持ちな―――」
「いたーっ!?」
「?」
女性はと言えば腕を組み少し悪意のある表情で言葉を続ける中で、不意にどこかから男の叫び声が聞こえた。
「明希ちゃあん!? やっとみつけたあ!? もうこんなとこいたのお!?」
「あら? 荒木くん? やっと追いついたのね?」
声はと言えばわたしたちのいる前方からで、声の方向に眼を向けると、明らかに走り疲れたような足取りで走って来る男と言うか、バランサーのマスターアラキと言う男の姿が見えた。
荒木はと言えば困ったことしないでよと言うように女性に話しかけ、女性はと言えばそんなことはした覚えがないと言うよりも、故意にそうしていると言う反応で言葉を返した。
「やっと追いついたのじゃないよ? 勝手に出歩かないでって言っただろう? オレの言うこと聞いてよ? 後でホワイトラビットガードに怒られるのはオレなんだよ? わかってよ?」
「だって、こんなこと一生に1度もないかもしれないことなのよ? 楽しまない方が損なものよ? それに、実情を確かめてみたかったしね?」
「―――――」
荒木はダメだと言うように続けるが、明希と呼ばれた女性はあなたには悪いけどと言うように返し荒木は言葉を失っていた。
「まあ、でも、プラスなことはしておいたから少しはほめて欲しいな?」
「―――あー、いや、うん。そうみたいだね? だけど―――」
言葉を失っている荒木に対し、明希はそれよりと言うか、話しを少し反らそうとするようにわたしたちと言うよりも彼方たちに向けさせ、荒木は確かにそうだねと言う反応はしたが、それだけではないと言う方が明らかに大きかった。
「だけどさ、わかる? 発症してから―――」
「あ、それと言う通りにするから先に帰るね? じゃあね?」
「な!? お!?」
荒木は一応は言う通りほめる部分はあると言うように続けるが、問題が残っていると言うように続けようとする中で、明希は遊び飽きたと言うように言って瞬時に姿を消し、荒木は呼び止めるが間に合わなかった。
『また会いましょうね? ヴィナ? 彼方ちゃんたちもだけど。』
「―――Dawn It!」
姿が消える中で明希の声だけが聞こえ、荒木はと言えば追いかけないといけないと言うように言い、姿を消した。
残されたわたしたちはと言うか、かかわりを持ちたくないと言えば絶対ではないが、かなり厄介な荷物を置いて行かれたで、彼らのことも考えなくてはいけないが、第一の眼の前の少女たちを探している彼らに返すことが先決だった。
手間がある意味では省略できたが、省略できればいいと言うものではないで、仲間もだと思うが複雑な心境なのは考えるまでもなく理解できた。
人間ではない状態になって得なことは感覚が鋭敏になることで、これを有効活用し普段以上に有利な結果と言うよりも情報を収集できることだが、現状はと言えば普段の状態よりもひどくなっている気配がない気がした。
探し始めて30分近く経過しているが、彼方たちを見つけられない上、雨もひどくなるのがわかり、見つけられないのかと言う表情がこの顔に出ないことが異種の幸いだと僕道は思った。
枝葉は携帯を使い彼方たちを探しているが、見つけられないと言う表情で、僕と同じぐらい不安だと言う表情が出ていた。
「―――あれ?」
「どうしました?」
「ちょ? これ見て?」
機械の操作は枝葉に任せて僕は少しでもいいから手がかりをと神経を集中させていると、不意に枝葉が携帯の画面を見ながらこんなこと信じられないと言う反応を見せた、僕がどうしたと言うように聞くと、枝葉は僕に画面を見せた。
彼方ちゃん
鈴ちゃん
桃子ちゃん
遥香ちゃん
真矢ちゃん
結菜ちゃん
雪乃さん
凛ちゃん
見ても細かいことはわからないが、横書きの彼方たちの名前が表示されているのが見えると言うか、文字は一応重なっていないが適当にはりつけたようなと言うか、全体的に奇妙な絵のような空間が映し出されていた。
「GPSに反応が出た! 発信機に反応! 携帯から出てる!」
「―――」
「いこう!?」
携帯の知識をもっと得ろと言うように遠まわしに言われた気もするが、枝葉は簡単に説明し僕は見つけられたのかと思っていると、枝葉が急がないといけないと言うように勢いよく言ってくれた。
携帯を彼方たちが持っていると言う確証もないが、賭けるしかないで、僕は枝葉にわかりましたと言うように首を縦に動かした。
雨も激しくなり始めているが、雨が降ろうが雷がなろうが、持て余したような表現だが、ヤリが降ろうが探す気はあるで、僕は急がないといけないと思った。
彼方たちはわたしカークたちでもおどろくほどの身体的変化を起こし、気配などまるわかりの状態だが、現状はと言えば気配が消えたと言うよりも、死んだように感じられず、最悪の事態が考えられた。
頭の中で最悪死体が見つかればいい状況かと言う考えをめぐらせていると、不意に枝葉の携帯電話からメールが来て、彼方たちの携帯の反応が出たと通達された。
メールを確認した後GPSを起動させてみるとあの時消えた全員の反応が一か所に集まっていることが確認できた上、わたしは彼女たちの気配も感じることができた。
「―――眠ってる?」
「?」
「あ? ホントだ。眠ってる。眠ってますね? カークさん。」
神経を集中させ、詳細な場所を5感でわかるようにしていると、全員が寝ているような気配が感じられ、思わずこれはと言うように言ってしまい、セリーが何事かと言う反応の中で、伊那がそうですねと言うように補足してくれた。
『反対方向です。戻ってください。仲間とも一度合流してほしいです。』
「?!」
『聞こえませんでしたか? 反対方向だから戻って一度仲間と合流しろと言ったんです。』
セリーには理解してもらえておらず、方法は何にしても連れ去られて眠らされたのかと考えていると後ろから突然声が聞こえ、振り返ると二度も言わせるなと言うように同じ声が返って来た。
「―――?」
「この声、傍観者? 桜とか言ってた? だけど英語?」
「?」
声が機械を通したような声と言うことも気になったが、一番に気になったのは話しかけてきた言語で、セリーの言う通りの英語だった。
セリーは一応理解できているが母国語のようには見えず、英語を明確に理解できるのはわたしだけの可能性が高いと言うか、セリーが桜と言い日本人なのかと言うほどかなり流暢と言うよりも、どちらかと言えば北アメリカ系のアクセントの英語だった。
「傍観者?」
「―――バランサーの仲間よ。それ以外は知らない。それで? どうするの? 悪魔さん?」
「―――――」
聞いたことがない言葉で、何のことだと問い詰めようと思ったが、セリーはこれ以上聞かないで本当に知らないのと言うように勢いよく返した上で、わたしに指示を求め、わたしは進行方向とは反対の方向に眼を向けた。
言葉通りでわたしたちはGPSが示す反応とは反対方向に進んでいる状態で、このまま進めば逆に離れてしまうで、戻る必要があった。
伊那と理沙はと言えば英語がわからないと言う方が正解で、先ほどの声の意味を教えると言うか、これからのことも踏まえ英語ももっと勉強させた方がいいなと思った。
枝葉に携帯に映っている彼方たちの情報と言うか、機能を簡単にだが教えてもらい、反応の場所に向かっているのだが、奇妙なことが起きた。
突然消え、再び遠くにあらわれたたこと自体奇妙で、彼方たちがテレポートのような能力があることは理解しているが、携帯の画面の地図上に映っている彼方たちが動き出したのだ。
事情はわからないが第一に僕たちに連絡する可能性が高いが連絡がなく、逆に枝葉が電話してみたがだれ1人として反応せず、枝葉に持たせた僕の携帯でも同様で、念のため大野にも試させたがダメだった。
「カークさんも合流するって?」
『はい。わかりました。』
携帯の電波を頼りにしているためいってみれば携帯電話だけと言う可能性もあるが、移動している以上だれかが持って移動している可能性が高く、見つけられる可能性は十二分に高いと言えた。
枝葉はと言えば先ほど別れたカークと連絡を取り合い、こちらに向かっていることを確認したと報告し、僕が了解した。
『―――――?』
「―――どうしたの?」
『銃と火薬の匂い、それに、血の匂いだ―――』
進行方向に一応気配や臭いは感じられはじめたが、混じってと言うよりも異様な臭いを感じられ、僕がこれはと言う反応に枝葉が気づき、何かと聞き、僕はこれはまずいと思い答えた。
間違いなく銃と火薬、それに血の匂いで、銃の量はにおいや火薬からの判断でしかないが、10や20ではない上、血のにおいも感じられたのだ。
厳密には乾いた血のにおいで洗ってふき取り外見上は見えないがしみ込んだようなにおいで、現状ある意味人間ではない僕だからこそわかるにおいだった。
彼女たちを返す気があるとは言え、接触は最低限にしなければいけないと考えたわたしヴィナとその仲間は全員を開けた場所に置き、彼らを誘導する案を即座にだし、行動に移した。
彼女たちが持っている中型の携帯端末が発信機としての機能も搭載しているようで、置いておけば自然と気が付いてくるで、後は彼らが来る前に姿を消すだけだったが、わたしたちは彼らがそれよりも早いこと気付いた。
気づいたと言うよりも、全員を地面に置き、引きあげようと指示する中で追手がわたしたちのいる場所に調度到着したのだ。
『―――なんだ? 怪物? いや、違う。人間だな!?』
「―――――プロテクトギア?」
「お前たち!? あの時の!? それに!?」
一番に到着したのは両目を赤く光らせた獣と言うか、道と呼ばれている変身したあの少年で、到着し彼女たちを見受けると、人間の言葉でわたしたちに質問すると言うよりも、お前たちは何者だと言う反応をした。
付き添いの枝葉と呼ばれる女性はと言えばわたしたちの姿を見るとこれはと言う反応で、最後の1人の大野はわたしたちと見ると銃を向けた。
全員違う反応だがわたしたちに対する警戒心は全開で、彼女たちをたすけたとは見られない可能性が高く、早急に逃げる必要があった。
枝葉の言ったプロテクトギアとかの意味はわからないが、どうせアニメとかの話に関係する可能性が高く、深く考えない方がいいで、大野の反応もふくめ現実の眼の前の光景を深く考える必要があると言える。
到着した場所は少し大きい広場のある公園で、周囲には人気はなく、雨も激しく降り、暗くて視界も悪いで目立つ心配はないが僕道の人ではなくなった眼は、眼の前の正体不明の集団の輪郭を鮮明に映していた。
最初は彼方たちの話すあの赤い眼の怪物や彼方たちと似たような力を持った人間、ましてや僕道と同じような力を持った人間かとも思いもしたが、眼の前には不気味ない服に身を包んだ集団だった。
全身が黒く、眼が赤く光り、身体中に奇妙な突起が見えたが、眼と思われる2つの光は防毒マスクと思われる物体の丸い左右のレンズかライトで、黒いのは衣服の色で、突起も無線機と思われるアンテナやヘルメットの装飾、所持物がそう見えただけだった。
『Freeze!』
『Go Back!』
『Wellwellwell―――』
所持品と言うは銃で、姿かたちを見れば完全武装にほかならない服装で、どうしてこんな姿をと言う疑問も存在したが、僕はそれよりも彼らの先に彼方らしき姿と確認し、やっと見つけたと思っている中で、彼らは僕らに銃を向けて来た。
真矢たちのことを踏まえてと言うか、雰囲気的に紛れもなく本物に見え、言っていることは英語のようで細かい意味は解らないがこっちに来るなとか来ると撃つぞとか言っているように聞こえ、撃たれたらひとたまりもないで僕たちは動けなかった。
「―――!?」
「ふせて!?」
「っぐ!?」
一か八かで突撃し、攻勢を崩せば行けるかと隙を狙っていると、不意に彼らの最後尾当たりの1人が僕たちに何かを投げ、仲間も同じようなものをこちらへと転がして来た。
見る限り円筒形と言うか、ジュースのカンのような外見の物体と言うか、前に真矢たちにも見せた爆弾の類化と気づきかけた中で、枝葉が僕と大野を押し倒した上、それに向かって何かを投げつけていた。
「―――ぅ―――」
枝葉は忍者であり、手裏剣か何かだと思うが投げた物体は彼らの投げた物体をぶつかり金属同士のぶつかり合う音が周囲に響く中で、勢いよく爆発した。
爆発した上、地面の方に転がっていたのは煙が噴き出し周囲もよく見えなくなり、僕は眼を閉じる中で彼らの声だと思うが叫びと言うか、指示するような怒号が聞こえた。
「―――フラッシュバン―――」
「閃光弾ですね?」
僕たちはと言えば耳に少し音の余韻残っている気配があるが、けがはなく、枝葉がこれはと言う反応で、僕は意味が解らないが、専門用語だと言うことを理解し、わかりやすく言えばと言うように返し、身体を起こした。
「何はともあれ―――」
「彼方―――」
殺すこともできたかもしれないが、それよりもと言うように枝葉は言い、僕は彼方たちの方へ眼を向けた。
噴き出した煙は幸いと言うか、量が少なかったのがすぐに消え始めて視界が透き通り始め、遠くにいる彼方たちの姿が見えるようになった。
僕ら以外の人の気配は近くにはなく、近づいても安全にも見え、無事に追いついたで、一安心と言えるが、現実の問題は先ほどの人工に造りだされた煙や深い森の霧以上に深くも感じられ、消えた理由も説明もわからないで、無事とは言え後味の悪い気分だった。




