Effect
アリーと一緒にいてわかるのは彼女が恐ろしいほどまでの行動性を持っていると言う点で、追従して限度を知らず、巻き込まれないように気を付けなければならないと言うのをオレドギーは学んでいた。
学んではいたが、これまでの事情も重なり、極力と言うか、お互いに協力する必要が存在するで、オレは面倒なことは多いが仕事も終わらせる必要が存在し、アリーに追従するしかなかった。
上の人間も大した情報もなく、アリーはと言えば適当で、肝心のジョセフも特に何も言わないで、現状のオレはアリーと一緒に以前リードたちを見た場所の近くに来ていた。
「何か見つかると思うか?」
「確証はないは? だけど言いなりになって動き回るよりまし、それに絶対に何もないと言う確証もないから。」
「―――――」
一緒に行くオレも問題とも言えるが、仕事だからと割り切り、そして到着し、車を降りてドアを閉めながら期待できそうかと聞くと、アリーはそうでもないと返し、オレはこの女あいかわらずだなと思った。
止めようと言っても聞きそうにないで、オレは改めてと言うように周囲に眼を向けた。
リードたちを始めてみた場所とは距離で言えば遠く離れていない場所だが、ここの多くは廃墟で、森林におおわれ、人の気配もなく、明確には本当に遠い別の場所のようにも思えた。
「うろついてると思うと不安?」
「あ、いや―――」
「だったら行きましょう? それにあんなのが始終出るとは思えないし、彼らもここを巣窟にしているわけでもないだろうし。」
アリーはと言えば進む気全開で、何か問題あるかと言うように聞き、オレがそれほどはとういうように返す中で、前に眼を向けた。
「―――なあ、アリー?」
「何?」
「前から言おうと思ったんだが―――」
前の一件もあるから極力は大人しくさせた方が賢明で、大人しくさせないといけないなと思い、オレは呼び止めるようにアリーに言うとアリーはまだ何かあるのと言うように反応し、オレはよしこれならと思い話すことにした。
「あのバイク、日本制だろ?」
「それが?」
「あ、いや、あの、その、あるだろ? 少し前まで―――」
大きなことではないが、これならと思い、アリーのバイクを指さしながら言うとアリーはそうねと言うように反応し、オレはわかるだろうと言うように続けた。
オレが言いたいのはジャパンバッシングのことで、日本の車を公然と乗り回すのはよくないのではないかと言うことだ。
確かに日本の製品は品質は高く安く、そして簡単に使えると聞き、オレの職場にも製品が多く存在するが、バイクと言うか、一番問題となっていた車を、壊れた上でまた同じ種類を手に入れて乗るのもどうかとも思ったのだ。
「―――あの子3代目なのよねー。」
「?」
「2代目はあなたに壊されたやつ。」
言われたアリーはと言えば少し機嫌が悪そうにああそれねと言うように言い、オレがどういう意味かと言うように反応する中でアリーはあなたに言うのは少し悪いけどと言うように返した。
「1代目は5年前に壊されたの、デモの時に破壊用のバイクと勘違いされてね。」
「―――へ?」
「そりゃ仕事の都合で近くに置いといたわたしも悪いと思うはよ? だけどね、デモ用はシルヴァーのYamaha! ライトも1つで排気量も違う、外見も似てない! それとわたしのはHondaで日本で直に買った純100%の日本製! 一級品よ!?」
初めて会った時に壊したのは確かにオレで、問題ないとは言ったが愛着があり、恨んでいるのかと思っている中でアリーは語りだし、オレがどういう意味かと言う反応の中でアリーは勢いよく返した。
「あっちが悪いと認めて賠償するとか言ったくせに日本びいきとかアメリカのに買い変えろとかさんざん言ってローン払いでねー、まだ支払中よ? あれ以来日本嫌う人間なんて大嫌いよ? その前から嫌いだったけどね。ドギー、あなたもまさかその1人―――?」
「―――あ、いや、世間体を踏まえての心配で―――」
「心配なら不要よ? メイドインジャパンはもっと浸透するは? 10年後バッシングしてるやつらは全員日本人にDOGEZAしてるは。」
進みながらアリーは続け、話しを振ったのはオレで、悪く言うと許さんと言う態度のアリーに対しオレはそうではないと言うように返すとアリーはそれならいいと言うように返した。
職場のオフィスの家庭用ゲーム機と言い、かなり熱を持っているようで、DOGEZAと言う意味不明な日本語も口にした。
「文句言うなら壊さず不備を見つけて自国の製品の利点見つけて買って利益に貢献しなさいっての。フォードとGMのどっちかは10年以内に潰れるはよ? その時は日本の自動車メーカーの傘下にでもなればいいのよ。Toyotaが理想ね。」
「―――」
「フォードの理念なんて非効率の極みよ! Toyotaを見習いなさいっての! ジープよりもパジェロにのりなさい! ロータリーエンジンを実用化したのは日本のMazdaだけよ! Rx-7知らないとは言わせないはよ!?」
オレの発言は地雷だったことは間違いなく、アリーは話しを続け、オレは黙って聞いていることしかできず、前にも言ったが商魂は認められると言えるが、アリーの話には少し無茶苦茶な部分が存在していると思った。
妄言とも言いたいがオレはと言えば本来は普通の人間にしかすぎず、アリーはと言えば一応は会社社長で、知識は彼女の方が上で反論はできそうになかった。
細かい話は無視して、聞くだけ聞いて話すだけ話さして疲れさせ、頃合いを見計らって帰ろうと言えばまとまるなとオレは話しを聞きながら心の中で考えていた。
だれとも会いたくない時、深く考える時かその逆に考え事もしたくない時、わたしアンはここにテレポートを使い来ている。
場所がどこかと聞かれると、わたしの住んでいる場所から少し遠くで、その住んでいる人間の一部から旧市街と呼ばれている場所だ。
2、30年ほど前は工業都市として栄え、わたしが生まれる少し前は何とか人がいたらしいが、環境問題や経済問題、それに過疎化で現在では無人になって荒廃が進み、人がいるとしての浮浪者や犯罪者、そして好奇心で遊びに来るもの好きだけだ。
「―――――イヴ、あまり遠くに行かないで―――」
「うん。」
人の気配はわたしたち以外にないと言う以前に、PSIでここら一帯に人の存在は感じられず、わたしはと言えばなんとも言えない中で一緒に連れてきたイヴを呼び止め、イヴはと言えばわかったと言うように返した。
PSIで調べてわかったが、ここは以前リードたちを見た場所の非常に近くで、危険とも思ったが、ほかに人気のない場所はなく、わたしはここをどこだと見渡しているイヴを見ながらこれからのことを考えていた。
問題は多く存在するで、わたしは考えても答えはたいして変わらないでため息を吐きだした。
絶対に嫌がらせだと思うが、前の一件も存在し、わたしアリスはマットの指示を聞くと言うか、嫌ながらも車を彼らの言う旧市街に走らせていた。
車に乗り運転していると言うか、魔法で動かしているのはわたし1人で、マットはと言えば余計なことをするなお前は信頼ならないと言うように言って旧市街の調査をわたしにいかせたのだ。
事件のことはと言えば過去の話と言えば言い過ぎだが、ほかに仕事も存在し、この調査も定期的なもので、手の空いている人間が簡単にだが見て回ると言う暗黙の決まりが存在しているようだった。
「―――?!」
目印の朽ちかけた交通標識と言うか、案内板だったと思われる赤錆の塊と化した板を見つけ、わたしの車は大きい道を外れ旧市街に入ったのだが、不意に車を止めることになった。
「―――車、よね?」
入口と言えるのかもしれないが、ある程度民家が見える場所に来るとどう見ても真新しいと言うか、ほんの少し前にこの車で来て止めましたと言うような車が見えたのだ。
近くにも数台車は停車していると言うか、錆が見え雨風で汚れ、タイヤの空気が抜けた完全な廃車だが、この車だけは違っていた。
「―――」
廃車や乗り捨て、盗難車には見えず、外見もきれいでナンバープレートも装着され、車を降りて確認して見ると近くには同じようなバイクと言うよりも、派手な赤いバイクが停車されていた。
「―――?」
ドライヴ中に一休みできる場所に一時停車したのかと近寄る中でわたしは車のドアに文字が書かれていることに気が付いた。
マルチ アニヴァーサリー プランナー
確かこの近くと言うか、わたしが調査中の場所に拠点を置いている小さな会社名だと思うが、よく見て見ると、広告と電話番号が書かれていた。
「何でこんな場所に―――? それに、日本制!?」
確か結婚式関係の仕事だったようなと思いながらバイクの方を調べると、わたしは赤いバイクが日本制だと言うことに気が付いた。
見てすぐどうして日本制だと気付いたかと言うと、バイクに描かれたアルファベッドで、Hondaと書かれていたからだ。
「―――まさか、あの男?」
日系の言語と言うのはTanakaやYakuza、Samuraiなど発音が固い単語が目立つ上に覚えると意外にわかりやすい単語で、非常に特異で、わたしはヤマナカが乗って来たのではないかと思ってしまった。
「―――わたし1人で、行くしかないはね?」
表向きな事件でしか警察は動かないのは言うまでもなく、報告すればすぐにマットに伝わり怒られるのが簡単に想像できたわたしは、心の中で考え過ぎだと言い聞かせ、一応はドライヴァーたちを探すことにした。
人がいる可能性があるから魔法も解除して本来の姿に戻れず魔法を使って探すこともできないで、少し気が重くなり、普通の人間が偶然ここに来たと言う話で済むことを祈るしかなかった。
祈ったとは言え、ここは以前にあの2人を始めてみた場所の近くで、わたしはその可能性もあるのかと言うように再認識もすることになった。
訊問すれば理由を吐くと言うものだが、問題はどのように捕まえるかと言う以前に、わたし楊は近辺に仕掛けた監視カメラの映像に映るどうしてここに来たのかわからない人間たちをどうしてここにいるか理解できないと思いながら見ていた。
浮浪者や犯罪者、物好きで血気盛んな若者ならばわかると言うか、彼らの中にそう言った人間たちがいないとは言えないかもしれないが、以前に見た彼らの一部が近辺を歩き回っていた。
仲間からの報告で知り、アンと言う少女、アリーとドギーと言う男女、そしてアリスと言う警官を確認し、わたしは一応は警戒態勢は準備させておいた。
「どうします?」
「わたしたちのことを知っている可能性は少ない。万が一ここに来る場合全員及び装備などは光学迷彩で偽装し、やり過ごすんだ。見つけられたら逃げるしかないな。」
「―――はい。」
モニターを監視していた仲間が指示をと言うように聞き、わたしは心配するなと言うように返したが、あなたが言うなら信用しますが正直に言うと怖いですと言うような返事の仕方だった。
怖いと言うのは事実で、彼らは普通の人間ではないことはAmonに教えられていることで、この特殊強化服が強力でも中の生身の人間は普通であることに変わりはなく、代用も存在せず、わたしは何も起きないことを祈っていた。
マスターアラキとの話も踏まえ、時が満ちれば関わる可能性も存在するかもしれないが、現状から見て彼らはわたしたちを敵視することは必然と言うよりも、可能性的に高く、まだ距離を保つ必要が存在した。
考えていても答えは出ることはなく、時間だけが無情に過ぎることは言うまでもないが、帰ればいつも通りに適当に何か食べて勉強や家事などをして寝ると言う現実が待っていて、わたしアンは顔を下に向けていた。
遊具の多くが壊れて遊べもしない公園の壊れかけた遊具と言うよりも、本来は子供たちが壁の穴を通って遊ぶ遊具だと思うが、コンクリートの塊の上にわたしは座り、またため息を吐きだしていた。
イヴを学校に行かせると言うリリーの提案は悪くなく、わたしも賛成するが、リリーの手に入れた偽造の身分証を踏まえ、イヴを妹のように扱うことも少し気が引けていた。
「―――――?」
「アン?」
「―――あ? ああ? なに?」
イヴは身分証によってわたしとは遠縁の姪として記載されることとなり、リリーが引取り、間接的にわたしの妹と言うことに書類上なったが、この子が妹と言うのは書類上とは言え重い気がする中で、頭の上に何かが落ちた気配がした。
風で葉も飛んできてかと思い顔を上げるとイヴがたっていて、どうしたのと言うようにわたしを呼び、わたしはと言えば深く考えていたため少し動揺していた。
「―――ぁ―――」
イヴも年齢的には一応はある程度人間的な分別があるで、話して大丈夫かと少し考えていると不意にイヴが抱き付いてきた。
「―――イヴ。」
イヴはと言えば抱き付くと優しく笑っていて、わたしはと言えば言葉が返せない中で抱き付くのを止めたが、イヴはと言えばわたしに変わらず笑顔を向けていて、隣に座った。
隣に座ると最近見ていたテレビで流れた歌を歌い始め、歌詞を覚えきれていない部分や単語や発音に間違いが存在し、わたしは指摘すると言うか、教えるついでに一緒に歌い始めた。
イヴはと言えば笑っていて、わたしも自分の表情はわからないが、少なからず笑えていると思った。
本来は人気のない場所に人があらわれると1人分の音でも敏感に感じ取れるもので、少し遠くをわたし楊たちが警戒している中で、建物内にわたしたち以外の人間が侵入したと言う警報が鳴った。
なったとは言え、特殊強化服内のセンサーで、わたしたちは警報やセンサーが反応したことに対応し、センサーを設置した位置の監視カメラへと視点を移した。
移すと最初は足音だけだったが、落ち着いた雰囲気の黒人男性がまるで軽く散歩でここに来たと言うように建物内を歩いていた。
「―――かなり中まで入り込んでいます。センサーを抜けてきた? 敵?」
「落ち着け、警戒を緩めるな・不具合を確認するんだ。死角を偶然抜けて来たのかもしれん。それに迷い込んだのかもしれん―――」
監視カメラの映像を確認していた仲間は動揺したが、わたしはと言えばあり得ないと言うように返し、仲間も確認を始めたが、わたしも内心はあわてていた。
「―――――」
「―――こっちに、向かってきます―――」
「安心しろ、迷彩は起動している。息を殺せ―――」
男はと言えば歩みを止めない中で仲間の言う通りにこちらに向かっていて、わたしは落ち着けと言うように返す中で足音が生身の耳にも聞こえる距離に来ていて、わたしは振り返った。
「―――」
「―――楊人君は、いるかい?」
「!?」
男はと言えばここだなと言うように立ち止まると、わたしと眼があっているかのようにこちらに眼を向け、口を開くとわたしの名前を呼んだ。
「あわてなくていい。君の信ずる者の仲間だ。銃を向けないで欲しい。」
「―――――」
「荒木君の、バランサーの仲間だ。仲間と定義づけするのは明確には違うかもしれないが、君にと言うか、君たちに不利益は与えるつもりはないからついて来てほしい。見て欲しいと言うか、あわせたい人がいると言うか、話したいことがある。」
おどろいているわたしに対して、まるで男は心配しなくていいと言うように続け、わたしが言葉が出ない中で、攻撃を加えようとする仲間をなんとか合図して置さえる中で、落ち着いた笑顔で言葉を続け、言い終えるとわたしたちに背を向け、歩き出した。
「―――お前たちはここで待機。わたしが彼を追う。警戒を怠るな。」
「了解。」
「了解。」
歩き出す中で、わたしは彼を追うことにした。
男がどうして私の名前を知り、ここにいるとわかり、見えているように話すかが解らないが、マスターアラキのことを口にし、わたしはあの山中同様に、彼を信じることにした。
仲間に対し心配するなと言うように指示を出し、仲間はそれならお気をつけてと言うように返す中でわたしは彼を追うことにした。
彼はと言えば姿を消したわたしが見えているのか、いないのかわからないが、落ち着いた足取りで、わたしはすぐ後ろ後に追いつくと彼は軽くだが振り返り、わたしがさも見えてよしついてきたなと言う表情をしていた。
アルティア アークライトと言う女の前で日本のことを話してはダメだとオレドギーは痛感していた。
車の次は日本の経済の話と言うか、講義を始め、ここへの調査も二の次な状態に変化し、オレはと言えばアリーの話を聞き、相槌をうち続けるしかなく、アリーはと言えばどこに入れていたと言うほどの莫大な量の話をしていた。
本筋の調査はと言えば、特に気にすることもないで、気の済むまで話を聞けば帰るとか言いだしそうだが、話しは歴史へと変化を始めていた。
「―――東条英機たちのA級戦犯としての処刑は間違っているは? ユダヤ人を国策でたすけていたのよ? 彼らと昭和天皇はシンドラーに並ぶ英雄よ? 真剣に歴史を調べれば悪いのはわたしたち連合国側よ? ヴェトナム戦争の残虐行為とか知ってる?」
「―――――」
「もし日本が勝利すれば処刑されていたのはトルーマン、スターリン、チャーチル、蒋介石、毛沢東よ? そしたら日本はドイツとイタリアを裏切っていたでしょうね? ヒトラーも自殺して自分勝手が過ぎるは? それに彼は厳密にはオーストリア生まれよ?」
聞き流すしかもうできない状況で、聞いている聞いていないも問わず話しているようにも感じられた。
「ディックの「高い城の男」の描写は間違っているは? 日本をアメリカは統治なんてしないは? トルーマンたちも大甘に見て処刑しないでしょうね? わたしたちが天皇を生かしたみたいにね? 極東国際軍事裁判なんて一方的な処分よ?」
「―――――」
「イタリアかドイツは日本とヴェトナム戦争と似たようなことをするでしょうね? 冷戦は日本とドイツが繰り広げるのよ。宇宙開発競争もソ連の代わりにドイツが先陣を切るけどいずれ日本に抜かれるは? JAXA知らないとは言わせないはよ!?」
話せば切が無いと言う状況で、話しは歴史から何か別の話になりかけている状態だった。
「レーニンの死体も処理されていただろうし、だけど一番はルーズベルトね、大戦中に死んで悪運が強いと言うか―――」
「―――――?」
「―――」
長くなり退屈で、アリーとではないが、前に似たようなことがあったが気がして、その時は楽しかった気がし、いつだったと思いオレは考え始めてしまった。
「―――ドギー?」
「あ、いや? 悪い? 何でもない? で? 何だった?」
「聞いてなかったのね―――?」
考えていたのは十数秒か数十秒ほどだったと思うが、不意にアリーに呼ばれたと言うか、気づくとアリーが眼の前にいて、オレはまずいと思い何だったと言うように聞く中で、アリーは聞いてよと言うように返した。
「―――えっと、日本の歴史の―――」
「それは終わり。何か聞こえない? 人の声だと思うだけど? 歌? 女の子の?」
「―――人?」
思い出すことができず、記憶喪失前の記憶の断片が出て来たかと思いながらも、アリーの話を再確認するように聞く中で、アリーはそれは違うと言うように返し、オレは信じられないと言うように返すしかなかった。
「―――確かに―――」
「―――テレビでやってるやつね? 子供向けのやつでカークも知ってる―――だけど、何でこんな場所に?」
「―――」
耳を少し清ませてみると、確かに歌う声が聞こえ、アリーも信じられないと言うように返した。
アリーの言う通りで、歌と言ったが、最近子供向けの番組などで少し有名になっている歌で、こんな場所でだれかが歌っているとは思えなかった。
「それにしても、声が―――」
「ああ、きれいだな? 発音や単語は少し間違っている部分がある。と言うか? だれかが歌っている?」
「だれかほかにもいる?」
歌声も信じられないほどよく、アリーが心奪われると言うように言う中で俺も同意したが、アリーの言う通りで、真剣に聞くと声が2人分聞こえた。
話しながら俺たちは声の方向へと近づく中で、歌声は2人分と言うか、1人が歌っていて、もう1人が補助と言うか、単語の間違いなどを指摘して歌い直しながら教えていると言う声だった。
教えているとは言うが、厳しい雰囲気はなく、2人の声は非常に温かい雰囲気だった。
わたしアリーとドギーが歩いている旧市街はわたしたちが住んでいる場所からそう遠くはない場所だ。
遠くないとは言え、聞こえてくるような声で歌うような子供が来るような場所でもなく、理論上は自分の足や自転車で来ることができるが、こんな場所で歌を歌いに来る子供がいると言うのは理解できない話だ。
ドギーもそれは納得できると言う表情でわたしたちは声の方向に足を向けていた。
「―――――ぁ?」
「―――――ぁ?」
「―――ぇ?」
歩いて行けば公園らしき場所が見え、声の方向に眼を向けてみると、歌っている少女2人の姿が見え、わたしはあれはと言うように反応すると、少女2人も反応し、ドギーも声で人がいるとはわかっていたが、どうしてここに人が言う反応をした。
「―――――あなたは?」
「あなたこそ? どうしてここに?」
「―――ぁ、いえ、あのその―――?」
少女の1人が反応して立ち上がり、わたしに声をかけ、わたしもそれが聞きたいと言うように返すと、少女はそれはと言う反応をして眼を反らした。
「―――だれだ?」
「前、リードたちと会った時見たでしょう? 確か、えっと―――」
「アンジェラ、アンジェラ ブラウン、アンでいいです。」
ドギーはと言えば見覚えがないと言う反応で聞き、わたしは一緒に見たでしょうと言うように返すが、名前が思い出せない中で少女は名前を言ってくれた。
見覚えがないと言うよりもお店の店員の制服姿として会った時と印象がかなり違い、服装も少し大人びて、軽くだが化粧もしているようで、ドギーには別人に見えても不思議ではなかった。
「アン?」
話している中でもう1人の少女が立ち上がり案に声をかけると、アンは何でもないから安心してと言うように眼を向けた。
「―――アン―――」
「大丈夫よ? わたしの知り合い。えっと―――」
「アリー、アルティア アークライト、こっちはドギー、ジェームス ダグラス。」
少女はと言えば10代後半ほどのアンと違いどう見ても10歳以上年齢が離れているように見え、こんな場所で見ず知らずの子供と一緒とは思えないで、妹かと思い眼を向けると少女は不意に怖いと言うように言ってアンに抱き付いた。
アンはと言えば少女の方に優しく触れながら心配しないでと言うように返し、わたしを知り合いだと言うが、わたし同様に名前が思い出せないようで、わたしは改めてと言うように名前を教えた。
「妹です。イヴって言います―――」
「―――」
名前を教える中で、アンもこの子はと言うように言うが、わたしは本当かと疑った。
人間でないわたしだからこそわかるが、イヴと言う少女から普通の人間とは違うと言うか、底知れぬ強靭な力を感じていた。
「そう。それで? どうしてここに?」
力の度合いがどれくらいかと聞かれると、わたし以上で、人間ではないに近いが神にも近く、半神にも似た奇妙な力で、気になりはするが、深くは詮索するのはむずかしいで、わたしは質問を戻すことにした。
「―――――」
「―――質問を変える。あなたは、あの2人と、リードと山中の知り合いなの?」
「―――」
2度目の質問だが、アンはと言えば特に理由もなくと言う表情で、わたしはほかに聞きたいこともあるで聞いて見たが、アンはそれも違うと言うように首を左右に振って返した。
「わたしたちに会ったのは?」
「あの時が初めて―――」
「―――――そう。」
質問を続けるが、アンは彼らのことは明確には知らないと言うように返し、わたしもそれ以上は聞いても仕方ないなと言うように返した。
ジョセフの代行者の能力が確固たるものだとしてもわたしたちだけでなく彼女にも理解できないで、不要に混乱もさせるだけだった。
「あの、あなたたちは彼らとは―――」
「オレたちはあることを調べていてあの2人が関係があるのではないかと調べている。何か知らないか? 何でもいいんだが―――?」
「いえ、特に―――」
言葉に詰まると思う中でアンが逆に質問する中でドギーがそれはと言うように答え、質問するが、アンは再び言葉に詰まった。
「―――?」
「どうした?」
「足音が―――?」
同じ質問をしても意味がないで、問い詰めるわけにもいかず、時間だけが経過すると思った時、わたしは不意に後ろと言うか、少し遠くから足音のような音を聞き、振り返る中でドギーが何事かと聞き、わたしは確かに聞こえたのよと言うように返した。
「―――確かに―――って?」
「え?」
「―――あら?」
足音が聞こえたと言う表情のドギーだったが、耳をすましてみればと言うように反応すると足音の主が姿をあらわし、姿をあらわした主も人がいたと言う反応をした。
「―――あなたたちだれ? ここで何をしているの? 動かないで? 両手を上げて、わたしは警察よ?」
「―――待ってよ? 落ち着いてよ? こっちは丸腰よ?」
見るとあの警官の女性と言うか、魔法の力で女性に化けているアリスと言う少女で、わたしたちが見ている中でなぜここに人がいると言うように質問しながら警察のIDを見せ指示し、わたしはと言えばそこまでしなくてもと言うように返すしかなかった。
「それよりも警察って、どうしてここに?」
「定期的な巡回よ。ここ結構不審者が出るの。それにこんな場所に何の用?」
「―――――」
ドギーはと言えば言うとおりにして手を上げていて、わたしはと言えば逆にどうしてと言うように聞くと、アリスはわたしは景観だからと言うように返した。
「―――来た時入口付近で真新しい車を見たけど、あなたたちの? 黒い乗用車と赤いバイク、黒い方は何かの会社用のだけど―――」
「マルチ アニヴァーサリー プランナーか? それだったら俺のだが―――」
「赤いバイクはわたしの。」
アリスはと言えば質問を続け、職権乱用がうまいなと思っている中でドギーがそれならと言うように答え、わたしもそれはと言うように答えるとアリスはアンの方に眼を向けた。
「あなたたちは? どうやってここに来たの? 歩いてこれる距離じゃないでしょう?」
「あ、いえ、その―――」
「―――わたしの車に乗せて来たの。彼女たちはわたしの友人の子供なの。友人がうまくいってなくって、それで一時任されて人前で話せないこともあるもんでここまで乗せて来たの。」
聞かれてみればこの子たちはどうやってここに来たのかはわたしたちも疑問だが、入り口は別の場所にもあるですぐに答えると思ったが、これにも反応が悪く、これはまずいと思い、わたしはうそをつくことにした。
「―――そうよね?」
「あ、はい―――」
「これでいいでしょう? 彼もその1人。怪しいと思うなら車でもなんなりでも調べればいいでしょう?」
任せてと言うように目配せし、アンも少し動揺はしているがそれを了承したのかそれでいいですと言うように返し、わたしもこれ以上ならと言うように反論した。
「―――――まあ、とにかく、身分証、免許持ってるでしょう? だして?」
「―――――」
反論するとアリスはわかったと言う表情で、わたしも少し不服だがドギーはと言えばここは従おうと言う表情で懐に手を入れ免許証を出そうとしていた。
「―――あ? イヴ?」
「―――?」
あなたのことを知っていると言ってことを荒立てるのはまずいで、わたしも仕方なく出そうとしていると不意に案のそばにいたイヴが歩きだし、アリスに向かっていき、アンが呼び止めるのも聞かず、ドギーもどうしたんだと言うように眼を向けた。
「―――?」
「イヴ―――」
「―――どうしたんだ?」
イヴはと言えばアリスに近づき、不思議そうな表情と言うか、変だなと言うように首を傾け、アンが呼び、ドギーが声をかける中でイヴがアリスの服に軽くだが触れた。
「!?」
「!?」
「!?」
子供が警官に興味を持つことは多々あり、近づいて見て触ってみたいと言う気持ちまではわかり、アリスも問題ないと思っただろうが、触れた瞬間にアリスの身体が強い光と音を放った。
「イヴ!」
「―――――」
「―――ぇ?」
触れたイヴと言い、わたしとドギーも何事かとおどろいている中でアンがイヴに走り寄って抱きしめ大丈夫かと言うような中でアリスと言うか、光の起きた場所に眼を向けると、アンはどうしてと言う表情をしていた。
視線の先にはアリスの姿がないと言うか、魔法による偽装が解除され、本来の子供の姿に戻ったアリスが倒れていて、アンがおどろくのも無理はないとわたしは思った。
「―――ぇ? あれ?」
「子供?」
「―――――」
要因として触れたイヴの力で、イヴはと言えば無意識で、自覚もなくで、信じられないと言う表情で、アリスも遅れて自分の身に起きたことに気付き、ドギーがだれだと言う表情の中でアリスはこれはまずいと言う表情をしていた。
「イヴ? あなたなの? あなたがこれをしたの?」
「―――――」
口を開いたのはアンで、これはまさかと言うようにイヴに聞くが、イヴはと言えばわたしはこんなこと知らないと言う表情で否定した。
「―――あなたは、だれ?」
「あ、その―――」
「さっきの女性じゃないの? それならどこから来たの? どうしてここにいるの?」
否定する中でアンはイヴを起こし、遠ざける中でアリスに質問するがアリスはと言えば見られた以上本気で不味く、下手に物が言えないと言う表情で、アンはと言えば続けて質問した。
「―――おや、少し遅かったか?」
「!?」
ドギーはと言えば眼の前で起きたことが理解できず、わたしはと言えば警戒しているアンを見ながら推測通りあなたの抱きかかえているその子が原因でアリスが戻ったんですと言っても説明できないと思っていると別の場所から声が聞こえた。
アンが最初いた場所よりも後ろの場所で、わたしはその声に聞き覚えがあり、声を向けると思った通りの声の主と言うか、ジョセフの姿があった。
ジョセフはと言えばわたしが眼を向けるとひさしぶりだねと言うようにあたたかな笑顔を向けた。
「ジョセフ―――」
「ジョセフ。」
「ひさしぶりだね。君と会うのは2回目だね。アンジェラ ブラウン。」
わたしはあなたはと言うように反応し、ドギーもそうだよなと言う反応の中で、ジョセフはアンに声をかけた。
アンはと言えばリードたちと会った時のあの人かと言う表情で、ジョセフの言う通り、会うのは2度目だと言うのは事実なように思えた。
「あ? イヴ? もう? だめ?」
「―――そして、そこの君は、会うのは初めてかな? ミス アリス フローレス。」
「――――――?」
イヴはと言えば先ほどアリスに近寄ったようにジョセフに眼を向け、アンの腕を抜けて進もうとする中でアンに止められる中で、ジョセフはアリスに声をかけ、アリスはと言えばどうして名前を知っていると言う表情をした。
「君の現状についても話すべきことは多いが、そうだな。彼の紹介もしておかないとな?」
「―――――?」
「姿を見せてくれないか? 見せないと話にならない。」
アリスがおどろいている中でジョセフはと言えばいつもの調子で話すと不意に顔を後ろに向け、彼とも言い、他に誰かいるのかと思い眼を向けるとだれもいないが、ジョセフはと言えば出て来てほしいと言うように呼びかけた。
呼びかける中でと言うか、わたしは人間の眼と言うか、肉眼では見えないが、人の気配を感じ、だれかいるのかとみると、不意に視界の一部の焦点が合わないと言うか、人型に見えたかと思う中で人間が姿をあらわした。
「―――プロテクトギア?」
「君は少しANIMEやMANGAの読み過ぎだ。自重したほうがいい。」
正確には人の姿をした物体で、中に人が入っていると言うか、来ているのかもしれないが、全身を武装した人間だった。
厳密に言うと黒基調の装甲に包まれた服を身にまとった人間で、そこまではいいと言うか、放って置けないが、顔を防毒マスクで覆い隠し、素肌と言うものが一切見えなかった。
眼の部位と言うか、ゴーグルが2つの円に分かれている上赤い光を放ち、わたしがこれ見たことがあると言う反応の中で、ジョセフはこれは少し違うと言うように返した。
わたしの言ったプロテクトギアと言うのは日本の漫画に出てくる登場人物と言うか、これに似た服装で、完璧に同一とまでは言えないが、大体の外見はよく似ていると思うが、ジョセフはと言えば代行者の力もあるが知っているとは思いはしなかった。
2人かと思って警戒していたが、偶然ここに来た人間で、わたしアリスも偶然で、後は警察としての一応の仕事をして終ろうとしたら不意にと言うか、アンの連れていたイヴが触れると魔法が解除されてしまった。
話しが勝手に進んでいると言うか、不測の事態で、わたしはどうしていいかわからず、ジョセフと言われた男の方に眼を向けていたが、不意に姿をあらわしたあの幽霊とも怪物とも言えない物体に対し言葉を失っていた。
アンと言う少女はイヴを抱きしめているが、アリーとドギーと言う2人も同様にだれだと言うように見ていて、不意にあらわれたジョセフはと言えば一応はこれでいいかと言う表情をすると再びわたしたちに眼を向けた。
「―――マスクを、外してくれないか?」
「―――――」
「ジョセフ? だれだ?」
眼を向けたが、ジョセフは再び彼の方に眼をむけ、指示を出すが彼は従わず、ドギーが突然だれを連れて来たと言うように質問した。
『俺たちの仲間。』
ジョセフが聞く中で不意にどこかから機械を通したような声が聞こえたかと思うと、不意にジョセフが指示を出した物体と同じような物体が姿をあらわした。
「―――だれ?!」
「何者だ?」
『だれだ? だと? 何者だ? だと?』
姿をあらわすと物体は不意に人間で言う首の近くに手を触れると顔から白い蒸気のような物が吹きだされ、乾いた音が響くと、顔の部分が変形したと言うか、収納されて人間の顔が姿をあらわした。
顔はと言えば普通の人間の顔と言うか、アジア系の男の顔で、顔を出すとはじめましてと言うにしては不敵な笑みを浮かべていた。
わたしが人間なのかと見ている中でアリーが反応し、ドギーも同様な中で、男は聞かれてそれを待っていたと言う反応をした。
『聞かれたならば答えてやろう。敵でも味方でもない、正義でも悪でもない。』
「―――?」
『たとえて言うと、調節者だ!』
男はと言えばうそは言わないぞと言うように続け、わたしたちがなんだその反応はと表情の中で、答えはこれだと言うように言った。
「バランサー?」
『マスターアラキ? なぜここに?』
「マスターアラキ?」
意味がわからないと言う反応の中で口を開いたのはもう1体の方で、マスク越しで少し遠いが同じような男の声で、彼をまるで知っているかのような反応で、アリーもそんな名前なのと言う反応をした。
『ヤン、見せてやりな。ただしかなりびっくりするだろうけどな?』
『―――しかし―――』
『どうせ後で見せることになる。と言うか話が面倒になる。お前もそれをなんとなく理解していると思うが?』
マスターアラキと呼ばれた男はもう1人に言い、ヤンと呼ばれた男はと言えばあなたに言われてもと言う反応だったが、マスターアラキはわかっているだろうと言うように返した。
『仲間には黙って置く。信じてくれ。前言ってくれたことをあだで返すようだがな―――』
『わかりました―――』
マスターアラキはお前にとっては不利益だろうが必ず実を結ぶと言う様に続け、ヤンは言う通りにしてマスターアラキと同じような動作をすると、マスクがマスターアラキと同じような動きを見せ、素顔を見せた。
「!?」
「―――実際見て見ると。やはりおどろくものだな?」
「山中?」
彼の顔を見ておどろいたのはジョセフとマスターアラキ、それにマスクを外した本人以外で、ジョセフがわかってはいたがと言うように言う中でアリーがあれはと言うように反応した。
「―――」
「いや、だけど、違う―――?」
「―――なに?」
アリーの言う通りでヤンと言われた男の顔はヤマナカの顔で、わたしがあの男だったのかと見ていると、不意にアリーが待ってと言うように言葉を続け、ドギーが反応した。
「いえ、別人よ? よく見て?」
「髪形が違うからじゃないか?」
「いいえ、眼が少しつり上がっているし、顔も角ばってるし太い、鼻も低い。山中はもう少し落ち着いた雰囲気の顔よ? 眼の前で見たからわかる。顔ももっと丸っこかったし鼻も細く高い。それにどちらかと言えば女顔だけど彼は男顔よ?」
アリーは確信があると言うように言い、ドギーが何を言っているんだと言うように返すが、アリーは絶対にそうだと言うように続けた。
わたしはアリーが言うほどわからないが、ドギーの言う通りで確かに髪型は違い、一応に雰囲気が違う気がした。
山中の髪は顔を少し隠すほどの長さだが、ヤンと呼ばれた男は短く切り整えられた髪で、言われて見れば違う気がしたが、わたしは眼が違う気がした。
わたしが見た山中の眼はまるで獲物を狙い闇の中で息を殺している獣のような眼で、ヤンの眼は似てはいて獣のようにも見えるが、山中と比べると弱く、獣と言うよりも動物と言う雰囲気でおとなしげだった。
「それだけじゃない。肌も少し浅黒いし英語の発音も悪い。山中は典型的な日本人顔だけど、あなたは違う。いえ、そうね? 中国人(Chinese)? いえ、韓国人(Korean)?」
『中国人だよ。』
アリーはと言えば徹底的に追及するぞと言うように聞く中でマスターアラキは手を軽くたたきながらご名答だと言うように返した。
『さっすが親日家アリー、30秒も経過しないのに見抜いちゃったよ?』
「だけど、ここまで似ることは普通ないはよね? 整形? 韓国人だとしたらまさにそれらしいはね? 彼はいったい何者? あなたとの関係は?」
マスターアラキはアリーに対して凄いねと言う続け、アリーはこれだけでは納得できないと言うように質問を返した。
『―――ぁ?』
質問されたマスターアラキだったが不意に空に何かがあると言うように頭を上げた。
「―――!?」
「―――なに?」
「―――――」
マスターアラキが眼を向けた方向にわたしたちが合わせて眼を向ける中で不意に眼の前で不意に大きい物体が落ちるような音が聞こえ、少し強い風が吹いたかと思うと、不意にその場所から膝をついた女性が姿をあらわした。
『ユウ、急げとは言ったが先に行くなとは言っていない。それとお前は足が速すぎる。』
『遅かったね? パール。ヤンの紹介はもう終わったよ?』
『それはお前の仕事なのはわかっている。だが不用意な介入をするなと言っただろうが?』
マスターアラキの名前の1つなのか、不意にあらわれた女性はマスターアラキに対し困ったことをするなと言うように言うが、マスターアラキはと言えば反省するような返しはせず、女性はと言えば困ったことをすると言うように返した。
『マスターパール―――』
『ひさしいはね? ヤン? そうは言ってもユウは結構会いに言ってたみたいだけど―――』
言っても反省する気がないなと言う表情のパールに声をかけたのはヤンで、あなたはと言う呼びかけに対し、パールと呼ばれた女性は言う通りにひさしぶりだと言うように返した。
マスターと言うのは敬称で、特に細かく言う必要なないみたいで、マスターアラキはアラキ、女性もパールで通用するみたいだった。
魔法が解除されてしまったわたしのことが大ごとだったが、忘れられてはいないが、他に問題も付与されるで、わたしも言葉が出ず動きにくい状況になっていた。
アリーたちにわたしアンがあったと言うか、厳密に言えば最初に見たと言う方が正解だが、違う場所で、正直に言えばイヴやわたし自身のことも話さなければならないで、わたしはうそを言ってしまった。
立場的にうそを言うのは止むを得ないと考えているが、現状はと言えばそれが本当に正解だったのか不世界だったのか実にわからない状況だ。
アリーたちが不意にあらわれたのを筆頭にあの時の警官が姿をあらわしたかと思うと少女へと変わったと言うか、イヴが変えたのかもしれないが、他にも違う人間が姿をあらわしていた。
「それで? ジョセフ?」
「答えを急ぐ気持ちはわかる。わかるがわたしにもできることとできないことがある。わたしができるのはここでは君たちを引き合わせることだけで、後は君たち次第だ。」
「相変わらずの代行者らしい詩的で矛盾を持たないが中途半端な表現ね?」
聞きたいことが山ほどあると言うようにアリーは聞くが、ジョセフは山ほどは答えられないと言うように返すと、アリーはだと言うと思ったと言うように返した。
「―――だが、結束は必要だと言うことを言っておこうかな?」
「―――結束?」
「それはわたしも同じだが―――」
問い詰めても話そうとしないと言うか、聞き流されるか雲隠れしそうな雰囲気だったが不意にジョセフはこれを言い忘れていたと言うように言い、アリーがどういう事かと聞くと、ジョセフは人のことは言えないと言うように返した。
「―――?」
「なに? 足音?」
返したと表現したが、ジョセフは不意に言葉を途中で止めると、ドギーが何かに反応し、アリーがこの音はと言うように言った。
2人の反応する通りで、少し遠くと言うか、近くでだが、足音が聞こえた。
「―――だれか、他にいるの?」
「人、と呼ぶべきではないかもしれないけれどね?」
「?」
アリーはと言えばこの方向に眼を向ける中でジョセフは言い忘れていたと言うように言い、アリーはと言えば探していると、少し遠くに歩く人の姿が見えた。
「―――――?」
「ダメ! 近づいては!?」
「?」
わたしたちも例外ではないが、アリーがどうしてここに人がと言う反応の中でわたしがアリーを止め、アリーはどうしてと言うよう表情でわたしに眼を向ける中でその人は顔をこちらに向けた。
「―――――」
「―――――」
危険だと言ったのは、わたしがPSIで彼から人らしい感覚を感じ取れなかったためで、猫背で姿勢も歩く、歩き方も変で、アリーが顔を向ける中で上げた顔は酷い顔だった。
イヴに会った時に見たゾンビそのもので、眼は白くにごり、歯をむき出しにして、顔の左側3分の1ほどがなくなっていた。
わたしとアリーはあれは何だと言う表情で見ていて、ゾンビはと言えば獲物を見つけたと言うようにこちらに向かって走ってくる中で不意に銃声が聞こえ、ゾンビのひたいに銃傷らしき穴が開いた。
「―――オレがNATTO嫌いなの知らないからこうなるんだ。」
「アラキ―――!?」
銃弾が命中し、勢いで一瞬制動が起こるとゾンビは地面に倒れ、わたしが銃声と思い音の方向に眼を向けると、銃を構えたアラキの姿が見えた。
アラキはと言えば冗談ではないと言うように言い、アリーはと言えば撃つほどではないだろうと言う表情をしていた。
「―――アリー!?」
「?」
「見ろ? こいつ? まだ生きてるぞ?」
わたしも同様と言うか、彼女たちにはゾンビとは思っていないかもしれないで、不意な射殺はどうかと思う中でドギーがアリーを呼び、何かとアリーが眼を向けると、先ほど撃ったゾンビがドギーの言う眼の前で起き上がり始めていた。
「そんな? ど真ん中に命中してるのに? それに出血だって?」
アリーの言うことはまさにその通りで、頭に銃弾を撃ち込まれた人間が普通生きていられるわけがないにも関わらず、起き上がり、何事もなかったかのような表情をしていた。
厳密には表情なんてないようにも思えるが、ゾンビの顔はこれで終ると思ったら大間違いだと言う表情をしているようにもわたしは感じられた。
「―――?」
「―――――こいつ、だけじゃない?」
「団体さんのお出ましのようね?」
感じる中で知覚や遠くから足音が聞こえ、わたしが何かと思っている中でドギーはまさかと言うように言い、アリーがそのようねと言うように返す中で、わたしは透視を使い、周囲に大量のゾンビが姿をあらわしたことを確認した。
「―――?」
確認する中でドギーが銃を取り出すのを見ると、立ち上がったゾンビに対して発砲し、銃声にあわせゾンビの顔の半分以上が吹き飛び、肉片や骨、脳が周囲に四散した。
「―――なんて生命力だ? 普通死んでるぞ? 信じられない?」
ドギーの言う通りで、普通の人間ならば確実に死んでいると言うか、生きていても動けるわけもない重傷を通り越した状態だが、ゾンビはそれでも起き上がろうとする中で銃声が聞こえ、ゾンビの顔が砕けてなくなった。
「アリー? う?」
「応戦して? 迫って来てる。足は遅いけど追いつめられる?!」
「―――――」
撃ったのはアリーで、ドギーがお前と言いかけるとアリーは遠くへと銃口を向け、発砲して少し遠くのゾンビを撃っていた。
わたしはイヴを抱き寄せ、アリスが見ている中でアリーとドギーはゾンビたちを銃撃し、ヤンもマスクをかぶりなおすとあわせるように銃を向け応戦していた。
「―――アン―――」
「大丈夫よ? わたしが守るから。」
イヴが怖いと言うようにわたしを呼び、本気で不味いならわたしがPSIを使い全員をテレポートで安全な場所に届けるか、彼らにわからないように全員を殺せばいいで、わたしは心配ないと言うように返した。
「―――」
「―――!」
返す中で近くの茂みからゾンビが姿をあらわし、わたしたちに襲い掛かろうとして、わたしはゾンビの顔面を勢いよく殴った。
殴り、嫌な音と感触が拳の先に走ったが、ゾンビはと言えばそれが要因で顔が変形しているが、気にする様子もなく近づいていた。
痛みを感じないのかとわたしは思いながらも近づくなと言うようにPSIを付加した蹴りを入れ、ゾンビを蹴り飛ばした。
「―――――!?」
「―――やってみれば、意外と当たる物だ―――」
「ジョセフさん―――」
PSIを本気で使えば身体を動かさずとも全員を一気に処分できるが、ここで使うのはまずいで、疑われるとは思えないが万が一があるで、ゾンビはと言えば何事もなかったかのように起き上がりかけていた。
顔の片側が蹴りで陥没し、片方の目玉が半分ほど飛び出しかけているが、これではだめだと思っているとゾンビの顔の銃弾が撃ち込まれて目玉が砕け、ゾンビが倒れた。
銃口の飛んで来た方向を見ると、ジョセフが銃を構えていて、うまく当たってよかったと言うように言い、わたしはと言えばあなたが銃を持っていて撃ったのかと言うような反応をするしかなかった。
「ジョセフ? どうなってんのよ? ラクーンシティーじゃないのよ? REじゃあるまいしこんなことありえない?」
「わたしも実物を見るのは初めてなんだよ。まだ信じられない。それに、わたしには専門外で専門家がいるんだが―――」
「WASSHOI!」
アリーはジョセフに質問するが、ジョセフは言えばわたしにもこれは予想外だと言う表情で、彼に聞けばわかると言うようにアラキに眼を向けるがアラキが変な叫び声をあげたかと思うと大量の銃声が響いた。
『SHINESHINESHINE! MINAGOROSHIDER!』
「―――――」
「―――すまない。」
冗談なのか本気なのか、危機的状況で発狂したか、アラキは日本語だと思うが変なことを叫びながらゾンビたちに対して銃を連射し、わたしたちがこんな時に何をしているんだと見ている中でパールがあやまった。
『―――ZombeMUSOUDERー!』
「―――――」
『MEZASENIGHUMANTEN! HAND CANNON Get DDER! BAIOHAZERDO SAIKO!』
パールはと言えばあやまりながらも2丁の拳銃で銃撃を続け、こいつこと、アラキは放って置いてくれと言う表情でわたしたちはと言えば、アラキの奇声を聞きながらも応戦しパールの話に聞くことになった。
話しを聞くとは言えアラキの銃声の嵐で、わたしたちはと言えば同じようにゾンビ退治をするアリーたちも真剣に聞ける状況ではなく、わたしもイヴの安全を優先し、アリスはと言えばもう意味が解らないと言う表情だった。
ドギーの持っている拳銃が50口径のマグナム弾で、ストッピングパワーと言う面で言えば一番威力が高いが、緊急時の仕様限定なので弾奏内の量の弾丸が撃てる回数の限界で、よくて8発だ。
わたしアリーはと言えば45口径で威力は少し劣るが予備の弾奏を携帯し、能力も使えば生み出せるが、普通のいる人間がいる建前簡単には使えず、能力を付与して威力も拡張できないで、結局能力を使うことになりそうだった。
ジョセフが銃を持っていることは意外で最初は戦力になると思ったが、代行者と言えど彼が戦争ができるほどの火力など持っているわけもなく、力を使うわけもなく、不利だと思ったが現実は大きく異なっていた。
「―――信じられない? わたしよりも威力の少ない口径の銃なのに―――」
「それに、どうなっている? あの光景は?」
「―――」
要因はと言えばアラキで、発砲数も構えも言動もだれが見ても滅茶苦茶だが弾丸は全弾ゾンビに命中している上、弾丸が命中するとゾンビの身体が砕け散る上跡形もなく姿を消していた。
持っている銃はと言えばM93Rと思われる銃2丁で、威力の面で言えばわたしの銃よりも劣っているがゾンビに確実に損害を与え、わたしが信じられないと言い、ドギーも同様の反応をしていた。
「―――あなたたち、リードの仲間―――?」
「―――なに? リード?」
「リードたちと同じものを感じる―――」
わたしたちはと言えばもう見ているしかない状況に近い中で、わたしはパールとアラキの2人がリードと同じように、人間の肉眼では見えない粒子で覆われていることに気が付いた。
似たようなものが2つあるとは思えず、間違いないと言うように銃声の中でパールに質問し、ドギーがそうなのかと言う反応の中でわたしはパールに改めてと言うように眼を向けた。
「―――正解だ。」
「―――やっぱり。健在なのね?」
「―――眼が―――?」
聞かれたパールはと言えば隠し立てはしないと言うように眼を青白く光らせた。
サングラス越しだが間違いなくリードと同様のあの特異な発光で、わたしが思った通りだと言う中でドギーも信じられないと言うように言った。
「―――ちょっと? イヴ?」
「?」
「落ち着いて? イヴ? 大丈夫だから?」
アラキはと言えば走り始め、新体操顔負けな動きでゾンビたちを狙撃し、わたしたちはもう出番がなくなりかけている状態で、アラキは除外してパールをわたしが見ていると、不意にアンがイヴの身に何かが起きたと言うような声が聞こえた。
わたしが何かと眼を向けると、イヴがアンに強く抱き付き、脅えて泣き始めていた。
「―――あなた? 何者? リードの仲間?」
「アン、あなた?」
「初めて会ったのはあのお店ではないです。厳密には見ました。ここからそう遠く離れていない場所で、その光る眼と空飛ぶ姿と、身体の一部分を武器に変える姿も―――」
イヴを落ち着かせようとするアンはパールに質問し、わたしはと言えばそれを聞くと言うことはと言うようにわたしが聞くと、アンはそうですよと言うように返した。
「あなたたちも、それに、あなたも―――」
「あの時―――」
「―――――」
わたしとドギーを見たとも言い、わたしがあの時かと言うように反応する中でアリスにも眼を向け、アンはイヴを抱き寄せた。
「―――ひとまず、ゾンビたちを倒していこう、それにこの銃声とあいつの奇声では話にならない。」
「―――そうね?」
話すことは多く存在するがと言うようにドギーが割って入り、わたしはと言えばその通りだと言うように返し、銃をゾンビたちに再び向けた。
銃声とあいつの奇声と言うのは無論アラキのことで、彼はと言えば派手に動き回り、半分以上楽しんでいるように見え、悪魔のわたしでさえ意味が解らないのにあの楽しむ様子から詳しい以上のことを知っているのは明確だとも思えた。
片づけ終わったら開口一番アラキに質問したほうがいいなと思った。
大部分はアラキで次にアリー、そしてオレドギーとジョセフの順でゾンビたちを攻撃し、アンはと言えば銃を持っていないが、格闘の経験があるようで近づいて来るゾンビたちを見事な体術で倒していた。
アンはと言えばイヴを守ることに集中しているがアリスと守ることにも手を回し、アラキ以外は防衛優先の状況だった。
死神代行と言う身分上、ゾンビのような存在がいることは知っているが、アリーさえもこれは違うと言うように言い、オレもこれは何か違う気がするで、理解できないと思いながらも戦う中で戦況に変化が起きた。
「―――ぁ?」
「―――帰って、いく?」
「―――――?」
残弾数が少なくアラキはと言えば銃口をこちらには向けてこないがオレたちのことを考えているようには見えず、時間の問題だなと思いながら眼の前の1人の頭に銃口を向け、引き金を引いた時ゾンビたちが不意に立ち止まった。
立ち止まり、ゾンビたちはと言えばまるで手順を決めていたと言うか、時間が来たので帰ると言うように背を向け、歩き去り始めたのだ。
オレが先ほど眼の前で銃弾を撃ち込まれ、顔面の一部がなくなっているゾンビも同様で、オレがどういう事だと言う反応で、アンも同様の中で彼らはオレたちを襲う時よりも足早に去っていった。
去っていく中でオレは不意に柱時計を見つけ、この時計の時間を見たのかとも思ったが、時計はと言えば針もなく文字版と言うよりも正面のガラスに亀裂が見え、錆まみれでななめを向き、壊れて正確な時間は刻んでいなかった。
「NIGASUKER!」
「ユウ! 待て!?」
「MATERN!」
オレたちはと言えば死ぬか生きるかの瀬戸際で、一安心している中でアラキは1人たりとも逃がさん皆殺しでちりも残らないほどに焼いてやると言うような声を上げて追い始め、パールが止めるがユウは絶対に断ると言うように言ってゾンビたちを追っていった。
「―――行くな。ヤン。」
「しかし―――」
「命令だ。」
アラキを追う気なのか、ヤンが動いたが、待てよと言うように止まり、パールに眼を向けるとパールはお前はダメだと言うように止め、ヤンは1人にしてはまずいと言うように声色の中でパールは絶対にダメだと言うように返した。
パールの言い方にはあいつなら1人でも心配いらないし何とかなるし悪いことが起きてもいい薬だと言うように物言いにも聞こえた。
「すまない。あれは放って置いてくれ。大丈夫だ。あれよりもまずいのに囲まれて生きて帰ったことがある。それに痛い眼に会ってもらった方が逆にいいぐらいだと思っている。」
「―――」
「―――」
眼が青白く光っていることと言い、普通の人間には見えず、オレもリードのあの姿は見たで、あれ程なら大丈夫だとも思うが、パールはと言えば一度食われて帰ってこいとで言うように言い、オレたちは言葉が出なかった。
「―――それで、ジョセフ、この子たちと、彼らは何者なんだ?」
「君たちと同じだよ。関係者だ。これからわたしたちが行こうとしている先のね。」
「―――――」
アリーに眼を向けると簡単にはジョセフは口を割らないし何を言っていいかわからないと言うか、解せないと言う表情で、パールはと言えばジョセフの言葉待ちと言う表情で、少女たちは何かを言えると言う表情ではなかった。
口を何とか開いたのはオレで、答えてくれと言うように聞くが、ジョセフは慌てふためくものではないと言うように返す中でアリスに向かって歩いた。
「―――?!」
「―――ぅ?」
アリスはと言えば逃げられないと言う表情で、アンはと言えば警戒しているが、ジョセフが心配しなくていいと言うように顔を向け、アリスに手を向けると、アリスの身体が瞬時に光り、先ほどの警官の姿に戻っていた。
「同一人物―――?」
「そうだよ。混乱の多いことですまないね。だけどこれが現実なんだ。」
アリスはと言えば先ほどの姿に戻っていると言うよう反応の中でアンが改めてと言うように言うと、ジョセフはそれで間違いないよと言うように返し、アンに泣きながら抱き付いていたイヴの頭に触れていた。
「―――怖がらなくていいよ。もう怖いものはいない。怖くても、わたしが守ってあげよう。いや、彼女が守ってくれる。」
「―――」
「本当だよ。そうだろう?」
ジョセフは泣いているイヴを落ち着かせ、少し落ち着ついたイヴが、ジョセフに半分だが顔と言うよりも眼を向ける中でジョセフは信用していいよと言うように言い、アンに眼を向けた。
「―――さて、ミス パール。アラキ君がいってしまったんだが―――」
「問題ありません。」
「君も彼には厳しいな。」
ジョセフは次にと言うようにパーツに眼を向けアラキのことはいいのかと言うように聞くが、パールは本気で問題ないと言うように返し、ジョセフは冗談も通じないのかと言うように苦笑いをして返した。
「それにここでは一度顔をあわさせることが目的では?」
「―――――」
パールはと言えばきさまはわかっているだろうがと言うように続け、ジョセフは不用意に何かを言うものでないなと言う表情を見せた。
「ジョセフ、いい加減にしてくれない? いくらあなたが代行者でも―――」
「わたしも本当はこんなことはしたくないよ。だけど現実を知るにはまだ早すぎる。それに、これを話すには彼らも必要ではないかね?」
話しを遠まわしにしないでくれと言うようにアリーは言うが、ジョセフも反省はしていると言うように返した。
「―――――」
「あなたと言い、あなたたちは、いったい、それに、イヴのことを―――?」
「それは君が直に知らなければならないことだ。わたしが口添えするものではない。ここで言っても信じてもらえないだろうしね。」
信じられないことが起きていると言う表情のアリスに対し、アンはと言えばジョセフに質問するが、ジョセフはアリーと同様な返事を返した。
「知っているの―――?」
「すべてではないがね。そして実際に見たわけではない。それにわたしとて疑っている。ミス アリスのこともね? わたしは関係者だが君同様に一部しか知らないんだ。いや、君以上に知らないと言う方が妥当とも言えるね。」
アンはと言えばジョセフに質問を続けるが、ジョセフはと言えば言うべきだとは思うがわたしが言っても意味がなく、君自身で真実を見なければならないと言うように返した。
「一部―――?」
「そう。一部だ。アリーも、ドギーも、アリスも、ヤンも、そしてこの場にいない、あの2人も同様だよ。全部は知っていない。」
「あの2人―――」
アンがジョセフの言ったことを聞きなおすように言う中で、ジョセフはそれで間違いないよと言うように返し、アンはジョセフの言ったことを再び繰り返した。
「わたしも同様だ。導く道しるべの1つとなっているだけだ。彼らもそれは同様だ。」
「全部自分で見て知れってこと?」
「アリー、君はあいかわらず厳しい質問をする。だがその通りだ。」
ジョセフは結論としてはと言うように続ける中で、アリーがそれはと言うように聞き、ジョセフがそれを言われると困ると言うような反応はしたが、間違いないと言うように返した。
「この子が普通じゃないってことも?」
「!?」
「言うのが早すぎるよ。アリー、見ろ、アンが君を警戒している。」
不意にアリーはイヴを指さし、これはどういうことか説明しろと言う中でアンはイヴを守るように抱きしめ、オレから少し離れる中で、ジョセフは少し待ってくれと言うようにアリーに言った。
「言っても信じられないし、知ろうとすれば警戒される。彼女のようにね。そして彼女も普通ではないが、君も普通ではないことを知らなければ公平ではないよ?」
「―――」
「アン、わたしたちはそれぞれ違うが普通の人ではないことは同様だ。そしてわたしたちも迷っている。わたしは敵にはなりたくないし君もここにいる全員を敵には回したくないだろう? それはわたしも同様だ。」
ジョセフはと言えば冷静で、アリーに落ち着きなさいと言い、アリーが不服だがそう言うならと言うように下がる中でジョセフはアンに対し同じように落ち着いてくれと言うように返した。
返されたアンはと言えばイヴを守るように抱きしめている状態は変わらないが、あなたが言うならと言うように一応は表情が穏やかにはなった。
全容は読めないが、代行者のジョセフがいなければこの場は収まらないなと思った。
初めて会った時と言うか、見た時もだと思うが、わたしアンのPSIも彼らには通用しない上、ジョセフは自分もだが彼らが普通の人間ではないと言い、イヴが普通の人間ではないことも理解しているようだった。
理解はしているが、彼らも明確には何かはわからないと言うか、わたしも彼らが何かはわからないで、言葉が返せなかった。
ジョセフはと言えば君の気持はわかるが申し訳ないと言う表情で、他の人間たちはわたしと同じでお互いに疑心暗鬼と言う表情だった。
「パールー、逃げられちゃったー? あいつらどこ消えたんだよー?」
「―――――」
「あら、重要なお話し中?」
悪そうな人間には見えないが、いい人間にも見えないで、アリスのこともあると言うように中でこの場にあわないと言うか、気の緩みきった声が少し遠くから聞こえた。
無論アラキで、わたしと言うかアリーたちもだと言うか、呼ばれたパールもだが思うがこいつはと言う反応の中でアラキはどうしたのと言うようにわたしたちに聞いてきた。
「ゾンは活動時以外物理的身体が消失し精神状態だけになることを忘れてないかお前?」
「―――そうだったけ?」
「お前は3年前よりも脳の品質が悪くなってないか? 脳移植でもするか?」
パールはと言えば意味は明確には理解できないが、アラキに対して問題があるなと言うように言い、アラキはと言えばそうかなと言う反応で、パールはいい加減にしろと言うように返した。
「Surgeon Sumilator?」
「―――わかった。わたしが愚かだった。言わなければよかった―――」
「冗談だよ。」
アラキはと言えば聞かれてそれはと言うように返すと、パールは言う通りに本当に聞かなければよかったと言う表情で頭を抱え、アラキはと言えばそんな反応をするなと言うように言うと、わたしたちに眼を向けた。
「さて、わかってはいるんだが、本当に放置して大丈夫なんだね? ミス パール? 市街に向かったりでることはないんだね? 人を襲うこともないんだね?」
「問題ありません。彼らの目的は人間の捕食ではありませんから。それに目的以外では姿もあらわしません。」
話に割って悪いがと言うようにジョセフは言い、わたしたちがそう言えば彼らが市内に向かえば大変で、まずいと思う中でパールはそんなことはないと言うように返した。
「―――あの怪物は何者? それにあなた物理的身体が消滅するとか言ったけど、あれはそれほどの精神体を持っているようには見えなかったけど―――」
「知る必要が?」
「―――あなた性格まであの男にそっくりね?」
会話に入ったのはアリーで知っているなら聞きたいことがあると言うように聞くが、パールは言う通りに答える気はないと言うように答え、アリーはある程度そう言った答えは予想していたと言うように返した。
「険悪な雰囲気は嫌いだ。これ以上は殺伐としたことになりそうだし一時解散しよう。わたしがまず最初に帰ろう。」
「ちょ? ジョセフ―――?」
「機会はまた来るよ。いや、何度でも来る。答えはかなり先だがね。東洋の言葉にもある。果報は寝て待てだ。気長に待つんだ。」
思い出してみればパールが言ったことはあの男、言わばリードも言ったことがある言葉で、2人して険悪な雰囲気の中で口を開いたのはジョセフで、疲れたよと言うように言うと、背を向け歩き去り始めた。
アリーがこの状況でその一言とその行動はないだろうと呼び止めかける中で、ジョセフはアリーに対してだと思うが手を振り歩き去り始めた。
背を向け歩く中でライターだと思うが金属のすれるような乾いた音がジョセフの背中の越しに聞こえ、その後に火がつくような音が聞えた後紫煙だと思うが煙が舞い上がった。
会話にも入れず見ていることしかできず、わたしアリスも彼らの動向にあわせ、引き上げるしかないようで、ヤン、アラキ、パールはジョセフが背を向けた中で即座に姿を消してしまっていた。
信用ができないが、アリーとドギーはここで見たことは決して話さないと言い、わたしはと言えば下手に動くわけにいかず従うしかなく、わたしは同じ方向に変えるアリーとドギーを見ていた。
見ていると言うか、アンたちを心配しているアリーを見ていた。
「本当に乗っていかないの? ゾンビたちがいないとは言え結構遠いのよ? 暗くもなるのよ?」
「いいです。本当に大丈夫ですから。気にしないでください。」
「―――そこまで言うならだけど、気を付けてね―――?」
アンは1人と言うかイヴと2人で帰れると返し、アリーはと言えばドギーの車に乗って帰った方がいいと言い、ドギーも遠慮しなくていいと言う表情の中でアンは気持ちはありがたいが心配しないでほしいと返していた。
「―――」
「わたしは信用できませんよね。」
アリーとドギーは何度も言ってこれだから仕方ないと言う表情だったが、アリーが不意にわたしに眼を向けるが、不信そうな眼で、あれを見ては仕方ないでしょうねと言うように返すしかなかった。
「アン?」
「大丈夫よ? ほら、一緒に帰ろう? こっちよ?」
「うん。」
アンは推測する限り大人に見えず、子どもにも見えない10代後半ほどの外見で、わたしはと言えばどちらとも言えないで、2人の大人がいている前でイヴがアンを心配そうに呼んだ。
アンはと言えば安心してと言うように返すと、アリーたちに背を向け歩き始め、イヴはと言えばアンに対して笑顔を向けていた中で、アリーはヘルメットをかぶり、ドギーも車に乗り込むと双方のエンジンのかかる音が周囲に響いた。
アンとイヴはもうかなり遠くに移動し、アリーとドギーは走り去る中で、わたしは警察やこの世界の常識、それにわたし単体の力では限界が存在すると理解し、仲間に連絡し、集め、協力を求める必要があると考えていた。




