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Possibility 後編

明確に区分すればわたし聖那は一応山中とリード、それに飛鳥と桜と言うか、機構側、言わばワープの人間に位置し、書類上は一応ワープの兵士と言う身分だ。

階級も軍隊式でよくわからないが、少尉と言う幹部階級に一応されているようで、現状のわたしはと言えばマテリアルの士官用の個室で横になっていた。

ハドウたちの言った通りで、安全確認のために一晩を過ごすことになり、夜も深けるのが見える中で桜たちに勧められ、艦内の人間たちに士官用の個室に案内され、現状にいたっているが、寝られるわけもないのが現実だ。

「―――折原少尉?!」

「―――ぁ。」

 リードと山中は帰って来て心配はいらず、リードからナノマシンを通じて深く思い悩まない方がいいとも言われ、別世界に移動したとは言え落ち着いた雰囲気で、わたし単体で悩んでも仕方ないが、悩むのが普通だ。

 部屋の中にいても息苦しいだけで、どれぐらい時間が経過したかもわからないが精神に悪いと思い、外に出るとAmonと呼ばれている特殊強化服を着たワープの人間たちに見つかり、声をかけられた。

 飛鳥たちの命令だと思うがわたしの安全を確保すると言うか、見張りをしていて、退屈で話し合って軽くだが休んでいたのか、2人いたのだが両方マスクを外していた。

「どうされましたか?」

 苗字と階級で呼ばれ、実質的に言うと年上でそんな丁寧な態度とられても困ると言う状況で、出て来たわたしに何かあったかと聞いてきた。

「ぁ、いえ、眠れなくて―――」

「睡眠薬を御使用されますか? 衛生兵に通達し―――」

「結構です。」

 明確な理由なんてなく、わたしが正直に言うとそれならと言うように言うが、わたしは即座に断った。

「少尉、あなたの時代では精神関係の病には強い偏見が持たれていますが、通常の病との差異や境界線、治療法は過分に違うものではなく普通に治療可能なものです。睡眠薬も―――」

「お願いします。1人にしてください。息がつまるんです。」

「―――失礼しました―――」

 断ったが話しかけて来た兵士はそれは困りますと言うように返すが、わたしはと言えばこっちの気持ちにもなってほしいとも眼を反らしながら返すと、彼は言い過ぎましたと言うように返した。

「―――あの―――?」

「なんでしょうか?!」

「―――少し、広い、人気のない場所はないですか? 1人になれるような―――」

 山中とリードたち同様に特殊な身分で、扱いに困っているんだとも思うも、従い続けるのも気が重く、従えないがそれなら妥協案があるんですがと言うように声をかけ、彼が少しおどろく中でわたしは用件を言った。

「できれば、外の光景が見られるような―――」

「―――それなら、艦後方のおすすめです。外の風景を一望でき―――」

「ありがとうございます。いってみます。」

 一応そう言った施設が無いとも思えないであわせてこれもと言うように聞いて見ると彼は即座に答える途中でわたしはそれならいいですと言うように返し、歩き始めた。

「―――ご案内しましょうか?」

「大丈夫です。」

 歩くと途中で待ってくださいと言うように止められたが、わたしは丁重に断った。

 顔が会った時も階級で呼ばれ、リードと山中もだが特別扱いされているような雰囲気で、これも落ち着かない要因だった。

 リードも山中たちと話す時と態度が違い、理由はわからないが飛鳥と言う女性と仲が悪いようで、山中も治められず、桜の方はと言えばあまり何も言わないで、悪いとまでは言えないがよくない循環が眼に見えて嫌気を感じることも息がつまる要因だった。


 プロの軍人や傭兵、POに必要な能力的要素は数多く存在し、生まれついて身についている才能や訓練を積み重ね経験し身に着ける技能、そして生活習慣などに追従する一見すると関係ない能力も時として関係することがある。

 すべての条件に適合する人間など無論存在せず俺山中もその1人だが、眠りが深いことを少し気にしている。

 プロの軍人ならばわかるが職務中と言うのは気が抜けないもので、眠ることは言語道断だが長期の仕事では休息は必須で、仮眠をとる中で眠りが浅ければ仮眠中異常が起きても早急に対処ができる利点が発生する。

 気にはしているが、休める時には休むだけ休んで緊急時に備えられることも求められることで、長期の場合極力眠らず早く済ませ、仕事以外は念入りに休むと言うか、仕事の時も半場と言うか、かなり開き直って寝ているのが現実だ。

「―――い、おい? 山中。起きろ。頼む。起きてくれ―――」

「―――――――――――ん?」

 マテリアルに戻った後もそうで、夜が来て、リードに任せて休むことにして、士官用の部屋を提供され休んでいたのだが、不意にリードに起こされた。

「―――リードか?」

「―――物騒なことをしている物だな? オレでなかったら抜けられず気づかなかったら鉛玉をたたき込まれている。」

「あ? ああ? そうだな?」

 起こされ視界の輪郭が明瞭でないが、声や状況にリードなのは確定で問うまでもないが、俺は扉に実はトラップを仕掛けていて、リード以外にはあまり抜けられない仕掛けにしておき、俺はそう言えば仕掛けたなと言うように返していた。

 扉の前にひもを引き、引かれると連結している銃が火を噴くと言う単純な仕掛けだが、ダミーもふくまれるがひもを扉の横一列に見えるように大量に用意し、適当に燃やしたり切ると引き金が引かれる意地の悪い仕組みにもしていた。

 仮にこれが突破された場合、扉の少し前に設置した赤外線センサーが検知し手榴弾を落とし、警報が鳴る仕組みにしていたが、リードは何もなかったと言うように部屋に入って来ていた。

 厳密にはハイブリッダーの能力で気づいてトラップに触れないように侵入し、俺に声をかけた状況で、俺はと言えばほかの人間にもだが用がある時はノックをしろと念入りに伝えていたで、押し入ってくるのは自己責任だとも忠告していた。

「それで? 何の用だ―――?」

「2人きりで話しあいたいことがある。これからのことだ。いい場所がある。ついて来てほしい。」

 リード以外に強行突破できる人間は常識的に考えていないで、リードなのは確定しているが、理解できないのはどうして起こされたかで、起きて時計を見ると、午前3時前だった。

 オーヴァーマシンの効力がこの時計にも及んでいるようで、電波が発信されていないにもかかわらず時計は正確な時を刻み、こんな時間にと言うように聞くと、リードは悪いが理由があると言うように返した。

「―――」

「山中―――」

「目が覚めるまで待ってくれ―――」

 起き抜けで思考が悪い状態で、リードが頼むと言うように返す中で、俺は急がすなと言うように返した。

「いかないとは言ってない。」

「―――わかった。だが少し急いでくれるか?」

「―――――帰るのは昼過ぎだ。慌てることはない。それと俺の身にもなってくれ。」

 返した後これもだと言うように続け、リードもオレも突然すぎたと言うように返したがやはり少しゆずれない部分があると言うように続け、俺はと言えば気持ちはわかるがこれはないんじゃないかと言うように返した。

「わかった。一度出る。」

「ああ。すぐむか―――と―――」

 返すとリードは2度寝をすることや1、2時間も待たせることはないだろうと言うように言うと部屋を出ていくと言うか、姿を消し、俺はと言えばその途中で待っていろと言うように返す中で言い切る前にリードはいなくなっていた。

 怒らせない方がいいなと思い準備を始めるため、起き上がったが、眠りが深いのはやはり少し問題だと少し考え、歳をとると眠りが浅くなると聞いたがそれもなく、寝床が悪くても平気で寝られ、精神的にもだが俺も意外と頑丈な身体だとも考えた。


 ゲート装置の点検に艦内の設備に異常がないか調べ、そしてアームドスーツの点検と、僕ハドウと言うか、マテリアルの本来の乗務員の仕事は数多く残っていた。

 作業は夜通しで、技術士官に位置する僕も例外ではなく、夜明け前に一段落したと言うか、仲間たちに強引に少し休んで来いと言われ、僕は艦後方に来ていた。

 天井までいきわたっている大きな窓と言うか、厳密にはスクリーンが備わっていて外の風景が一望できる場所で、僕はそこに来ると背筋を伸ばしていた。

 外界に出て外の空気も思い切り吸いたいが雰囲気的にすぐ戻る必要も存在する上、厳密にはここは異世界で危険も多いと思われ、一応は一息つけたが一応で、いいとも悪いとも言えない空気が吐きだされ、それが自分の中に少し戻って再び広がった気がした。

「ハドウくん?」

「?」

 深いとまでは言えず長い間ここにいてなれてはいるつもりだが、最近山中たちと一緒にいる機会が多くなったで、なじまなくなっているなと思う中でだれかが僕を呼び、声の方向に眼を向けると聖那の姿が見えた。

「あ、やっぱりハドウくんだ?」

「聖那さん―――」

 同じように精神的に息切れしているなと言う雰囲気だが見知った顔にあえてうれしいと言う表情で近づいて来て、僕はと言えば実際は何を考えているかわからない彼女に僕も同じような状況ですと言うように聖那を呼んだ。

「すみません。こんなことになって。僕たちも手は尽くしているんですが―――」

「わたしは、いや、わたしも似たようなものだから。気にしないで? それよりも帰れるの?」

「問題ないですよ。」

 リードと山中、飛鳥と桜と違い、彼女は桐野と似て少し話しやすい雰囲気と言うか、普通の人間と言う雰囲気で、巻き込んで申し訳ないと言うように言うと、聖那は言う通りに気にしないでと言うように返し、僕もそれならと言うように返した。

「そう言えば、聖那さんはリードさんたちとは違うんですよね?」

「え?」

「未来人、じゃないんでしょう? この時代、と言うか、あの時代の生まれなんでしょう?」

 返す中で僕はそう言えばと言うように聞き、聖那がどういう事と聞き返す中で、僕は厳密に言えば違うでしょうと言うように聞きなおした。

「ええ、そうよ。」

「そう言えば聖那さんはどうしてリードさんたちと―――?」

「お父さんの、父の研究の関係なの。父の研究がリードさんと山中さんの未来に強く関係しているの。」

 聖那はと言えば言う通りと言うように答えるが、僕はと言えば気になっていたんだけどと言うように再び聞くと、聖那はそう言えばよく知らないのかと言うように答えてくれた。

「わたしはなんていうか、それで、父の実験台にされちゃって、いつのまにか―――」

「実験台?」

「うん。あまり見せたくはないんだけど―――」

 説明を続ける中で聖那は一応は関係者である程度僕にも話しておかないといけないなと言うように続け、僕がどういう事かと聞く中で聖那は僕の方に身体の正面を向けると不意に腕が変化した。

厳密に言うと軽く上げた片手で、鋼鉄のような質感や色に変化し、僕に見せる前で握りしめては開いてを繰り返す中で機械特有の乾いた音が聞えた。

「オーヴァーマシン?」

「いいえ、ナノマシン。オーヴァーマシンの前衛兵器、山中さんがもう少し歳と取った頃に実用化されるらしいの。」

「ナノマシン―――?」

 リードと同じなのかと思い、僕は教えられたことを思い出して言う中で、聖那は少し違うと言うように返す中で、僕にも聞きなれない言葉を返した。

「分子機械、極小機械とも言うらしいんだけど、わたしの身体にはそれが備わっているの。その効力のおかげで仕組みとかも詳しくわかって説明できるんだけど、長くなるから止めとくね?」

「あ、はい―――」

 手が本来の人間の姿に戻ると言うか、戻しながら聖那は言い、少し興味深くもあるが、聖那が聞いてほしくないと言う雰囲気で僕はわかりましたと言うように返した。

「そう言えば、ここにいても大丈夫なの?」

「あ? はい。軽く休憩中で―――」

 考えてみると聖那は関係者ではあるがマテリアル本来の搭乗者ではなく、一時的なある意味客で、ある程度自由に行動できるが、僕は搭乗者と言うか、本来管理者の1人で、聖那にそう言えばと聞かれる中で僕は一応問題ないと言うように返した。

「聖那さんは?」

「あ、わたしは―――」

「ここにいるの。辛いんですね?」

 返す中で僕はあなたは道ですかと言うように聞くと、聖那は特に用はないけどと言う表情で眼を反らす中で、僕はこれはと言うように返した。

「あ、その―――」

「搭乗員の2、3割は疲れ切ってます。福利厚生には気を配っているんですがこれだけは解決しないんです。戦争も長引いてますし、部外者もここの空気を吸えば数日でいやになるのは必然です。」

 つらいと言えば悪いで、そんなことはないと言うように聖那は返そうとしていたが、僕は正直にマテリアルの現状を伝えた。

「前の一件もありますから、リードさんたちが来てから余計に空気が悪くなっているんです。配置換えも最近増えて休む人間も増えてます。僕も本来少し危ない頃合いです。」

「―――――」

「僕とサリーは外に出る特例が、飛鳥さんたち機構のおかげで留学ができて少しはいいんですが、ほかの人間は艦内で休憩申請して、少し良くなったら戻ってを繰り返してですよ。」

 正直に言えば言うほどで、聖那はと言えばここはそんなに悪いのかと言う表情で聞いていた。

「おじいちゃんが言ってましたよ。戦争が長引くとろくなことがないって―――」

「ハドウ君?」

「そう言えば、聖那さんの世界ではもう宇宙にいっていっているんですよね?」

 考えてみると聖那は別の世界の人間では話が多少あわない部分もあるかもしれないが、感覚でいいだろうと言うように話しを続ける中で、僕はそう言えばと言うように話すのを止めてしまい、聖那にどうしたのと聞かれ、僕はそう言えばと言うように聞いた。

「確か、冷戦、でしたっけ?」

「ああ、冷戦、懐かしい言葉ね? でもそれは関係ないんじゃ―――?」

「アポロ計画ってのを本で読んだんですが、背景には冷戦が強く関与していたと―――」

 関係して僕は軽くだが身に着けた別世界での知識をなんとか用いて聞くが、聖那はと言えばわたしはよく知らないと言うように返し、僕はと言えばそれはと言うように返すしかなかった。

「―――表向きな戦争を止めて科学技術で競争をする。それによって経済を活性化を促す。科学技術が僕たちと進歩の度合いが違うけど、さっきのナノマシンと言い、学ぶべきことは多くあると思います。パソコンとかだってそうです。おどろきました。」

「―――――」

「僕たちの世界と違って科学技術が大型化よりも小型化傾向にある。オーヴァーマシンはその究極系? アームドスーツの技術開発が技術発展を遅らせている? いや、妨げた―――?」

 話せば言葉が大量に出てくるで、聖那はと言えばなんと言えばいいと言う表情の中で僕は少し考えた。

「あ? すみません。つい―――」

「あ、いや、いいのよ?」

「こういうことになるとどうにも夢中になってしまって―――」

 勝手に話を進めるのはよくないとすぐに気付き、あやまると、聖那は気にしないでとは言うように返したが、むずかしい話でなんと言えばと言う表情で、僕も抑えないといけなかったですと言うように返した。

「僕は本来技術者志望ですからね。軍人なんて興味なかったんです。だけど才能もあるし祖父は軍部の信頼がある、その上技術もあるで、統合にどうしてもって言われて軍に入ったんです。それで結構優遇してもらっているんです。僕―――」

「優遇?」

「戦闘訓練とか減らしてもらって、技術開発専用の部屋と部門の出入りを許可されてます。ほかにもあるんですが、このマテリアルへの搭乗もサリーもですが特例で、専用機まで用意されちゃいましたからね。」

 極力簡単に使用と話したが、少し難解となり、聖那がどういう意味かと言うように聞き、僕は最終的にはと言うように説明した。

「お父さんみたい―――」

「へ?」

「あ? ごめんなさい? お父さんが科学者だったの。さっきも言ったかもしれないけど、なんか似たような部分があって―――」

 考えてみればサリーとは違うと言うか、僕の話は本来女の子向きではなく、聖那も一息入れにここに来たと思われるで、これ以上は止めて思う中で聖那はこれはと言うように言った。

お父さんこと、父のようだと言われ、僕がどういう事かと聞くと聖那は悪く言っているわけではないと言うように少し慌てて返した。

「―――まあ、とにかく、もうすぐ帰れますので、後は―――」

「ええ、そうね―――」

「それと、僕は仕事に戻ります。」

 親近感があると言う意味で、悪意ではないことはすぐに理解でき、僕はと言えば細かいことは無視して心配はしなくていいと言うように返し、聖那はそれはわかるけどと言うように返す中で、僕は聖那に背を向け歩き出した。

 後少しとも思ったが、休めそうもないで、話し続けると気まずく長引く気がすると言うか、話しも合いそうにないで、僕は退散することにした。

 幸いなことはと言えばサリーが機嫌を悪くして僕を探し回っていないことだと言えた。

 

 強引に起こしはしたが、山中はと言えば準備を終えて部屋に出てくると先ほどまでの突然起こすなと言う雰囲気と違い、落ち着いた印象ですまない待たせたと言うように急ぎ足で出て来た。

 ハイブリッダーのヴァージョンの特性もあるが、睡眠時間が長く、寝起きが悪いオレリードとは違い、見習わないと不味いなと思う間もなく、逆にどこで話すんだと聞かれ逆に急がされてしまった。

 昨日のことで話しあいたいことがあり、飛鳥たちに聞かれるのがなんとなく嫌で、それと少し悪ふざけがしたく、オレたちはマテリアルを出て少し遠くに移動していた。

「冗談で言っていると思ったが、本気で座りたかったんだな? 大統領ミスター プレジデント?」

「ああ。内閣総理大臣プライム ミニスター。」

 悪ふざけと言うのは状況や会話を踏まえてわかると思うが、オレたちがいるのはホワイトハウスの大統領執務室で、オレは大統領のイスに座っていた。

自分で言うのもなんだが葉巻も吸いながらご満悦な状態で、山中が言う通りにやるとは思わなかったと思う中でオレはいつでも本気だと言うように満面の笑みで返した。

 昨日の調査に出る少し前にオレは大統領のイスに座って大統領の真似をしようと山中に言い、山中に日本の内閣総理大臣をしろと冗談交じりに言ったが、見事に実現に成功した。

「飛鳥に怒られそうだな? まあ、黙っておけばいいか?」

「うまく収めてくれ、総理ミニスター。」

「わかっている。大統領プレジデント。」

 山中の言うとおりに飛鳥にでも見られたら大激怒だが、山中はと言えば別にいいかと言うか、冗談にもあわせてオレを大統領と呼び、オレもあわせて内閣総理大臣と呼び、オレたちは冷静に話し合っているが、完全に不謹慎なのは言うまでもない状況だ。

「―――それで、本題は?」

「―――」

 冗談はこれぐらいにしてと言うように山中は言い、切り替えが早いなと思い、少しの間口が開けなかった。

「話すことが数多くある。これからのこと。帰ることは第1として、ミス聖那とアーウェーのことは当然として、お前にAmonを渡した兵士の言いかけた言葉に、ボールの中での一件、それにAGEの一件だ。」

「―――歴史への介入、か―――? いや、それ以前に―――」

「日本語だったが、ワーパーの1人はChuとか言ったよな?」

 頭の中で少し整理してオレは話すべき内容を言うと、山中が気が進まない上気になることがあるなと言い、どういうことかと言うように考え出す中で、オレはワーパーの言ったことを思い出した改めてと言うように聞いた。

「中尉に、Chuuiに格下げでもされたかな?」

「いや、それもあると思うが、日本語が正しいなら、中佐、中将への昇進もある。」

 聞いていて日本語もわかるからすごいよなと言うような表情を少し見せた山中が言ったことが正しいならばと言うように聞き、オレは言ったことに対し、一応と言うか、半分は否定し、半分は肯定した。

「歴史への関与に機構への間接的な反逆、それにオレたちは知りすぎている。無下には殺せず生きていれば粗末にも扱えず、生き残れば相応の処分が待っているだろうな。」

「―――飼い殺しにされると言うことか?」

「そうだろうな。いや、もうなっているな―――?」

 考えればわかると言うか、すでに決まっていることをオレは言っているが、山中も再認識すればと言うように聞き、オレもその通りだと言うように返し、外に眼を向けた。

「Version2.50、それにSakura Systemだったか? 飛鳥も普通の人間ではないんだろう? お前よりも未来から来ている。アーウェーの情報も手に入らず、俺たちは歴史に奔走されているだけなのか?」

「―――ああ。そう言える。」

「行儀悪いぞ。」

 山中も同じように眼を向けると窓の前に立つ中でこのままでいいのかと言うように言い、オレもよくないなと言うように返しながら机の上に両足を乗せて組み、タバコを吸おうとすると山中に軽く注意された。

「それにしても、飛鳥とはもう少し仲よくできないか?」

「―――なんかあいつキライなんだよ。気にくわないと言うか―――」

「仮にも上司だ。表面上だけで、できる限りは見繕え。」

 注意される中で話した内容に重ねてか、飛鳥との関係を注意され、オレはと言えばそれだけはなんとなくだができないと返したが、山中はできる限りは気を付けろ後で問題になるかもしれないと言うように返した。

「―――考えておく。」

「―――」

思わず出てきた言葉で火をつける手を止めてしまったがオレは言うことはわかるがどうしても嫌だと言うように返しながらタバコに火を向け、山中は言うだけのことは言ったからこれ以上は俺の責任ではないなと言う少しあきらめた表情をしていた。

「―――安心しろ。情報は更新した。オレがいれば帰れる。ポータブルゲートが開ける。お前の時代にも行けるがついでに行くか?」

「―――いや、それよりも、当面は主だったことはできないだろうから。AGEの、いや、AGSの発起のことに眼を向ける必要もあると考えていたんだ。」

 火をつけ勢いよく吸い込み、紫煙を吐きだす中でオレは山中がマテリアルの方角に眼を向けていることに気付き、帰れないのではないかと言う心配をしているのかと思い、心配ないと言うが、山中はそれもあるがと言うように次の懸念を口にした。

「乗り気になってくれたか?」

「気が進まないけどな。」

「保守的思考はよくないな。日本人的で顕著とも言えるが、オレたちの挑戦的精神を見習うべきだ。それにSamuraiはKATANAで悪を切るのではなく時代を切り開く生き物だろう?」 

 時間で言うとそれほどは経っていないが、起きたことが多く存在し、かなりの時間と山中の考えた方がいいと言う構えもあってオレは待っていたと言うように返すと、山中は言う通りの気は進まないが止むを得ないと返し、オレはそう深く考えるなと返した。

「―――」

「山中?」

「すまん。言葉が出てこないんだ。慣れてきたつもりだったが、時折言葉では言い表せないような不安がよぎる―――」

 思い込んだ顔と言うか、遠い眼で、オレが声をかける中で山中は言う通りにこんな時にと言うように返した。

「―――あー、止めだ。」

「?」

「お前には話すまでもないことだ。それに話す機会なんて大量にある。思い詰めた顔されると疲れるだけだ。」

 よほどのことがない限りオレは死ぬことはなく、最終手段だが飛鳥たちと戦って情報を強引に勝ちとると言うか奪い取る自信もある上、オレは現状並行世界に移動しても帰れるで山中から見られると楽観的に見えるのは必然だ。

 言い方が悪いとは思ったが、オレは問題ないと言っても山中の表情は晴れないと思い、重要なことは言ったでこれは後回しにすると言うように言い葉巻の火を消すと立ち上がり、山中がどうしたと言うように眼を向ける中で遊ぼうと言うように言った。

「それよか試射でもして遊ぼうぜ? サイドワインダーだったか? 毒牙とその警鐘の肩慣らしをしよう。弾なら心配するな? ごまかしてやるし弾も用意してやる。壊れる寸前までやろう?」

「―――お前には敵わんな?」

 帰るまでは時間があるで、帰られても問題ないと言うか、最悪仕返しに殺してやると思っているで、オレは山中に場所と気分を変えようと言うように満面の笑顔で言葉を続けた。

背中に背負っている小銃も指さす中で、山中は先ほどと違い困っているようにも見えるが微笑んでよろこんでと言うように返した。

山中が背負っている銃は前に使っていたウェザビーカスタムではなく、機構に要請し、部品を受注し、組み替えたカスタムガンで、ここで実戦投入したが使う機会が無いのは惜しいとも思った提案でもあった


 恋たちの送って来たウェザビーカスタムは対怪物戦闘には威力の上では十二分に威力を持っていたが、原形銃の機構がボルトアクションで連射性に問題が出ているのは言うまでもなかった。

使えと言うように送られた俺山中は使いにくいとまでは言わず、気に入っていると言えばかなりで、使い慣れては来たが、人間外との戦闘には不向きで、以前の戦闘も踏まえ威力は劣るが連射の可能な銃を手に入れることにした。

偽造IDなどで近所の銃砲店で購入なども可能みたいだが、恋はと言えば銃が欲しいと言うことまで知っているようで、欲しいと思う時期に連絡が来て、俺は恋たちに送ってもらうことにしたのがこの仕事に持ってきて背中に背負っていた小銃だ。

 送ってもらうとは言え普通の銃では力不足だと思い、恋たちにどこまで無謀な要望が通るかと思い、少し無茶な注文で送ってもらうことにしたのだが恋と言うか、調達者や製造者は俺の要望通りの銃と部品を用意し、俺は組み替えるなりしてカスタム銃を製作していた。

「リコイルはどうだ?」

 試射をして遊ぼうとリードに言われ、俺は気分転換もいいと言うように一応は賛成し、廃墟の残骸を標的に撃っている中でタバコを吸っているリードに使い心地はどうかと言うように聞かれた。

「試射は少ししていて強いとは思ったが大分は慣れてきた。バーストもあるから十分に使える。後はこのファング ランチャーが機能するかだ。」

「それだけは持っていけないからな。」

俺は一応は悪くないと言うように返す中で本題に移ると言うようにも続け、リードは物騒なものを仕組んでいるなと言うように先端の銃剣に眼を向けて言った。

リードが呼び、俺が名付けたこのサイドワインダーは原形はH&K G3、ハンドガード部をRISへと変更、ストックをチークパッド付きの伸縮式に変更、高倍率のスコープとサプレッサーも装着させ、機構にバーストを追加してもいる。

フォアグリップにバイポッド、タクティカルライトも装着しているが、最大の特徴は銃剣で、普通はバレルの下部に1つだが、上部とあわせて2つを装着していることだ。

「恋たちもいい仕事をしてくれたよ?」

 言いながら俺は標的に狙いを定める中で、上下2つの銃剣が標的へと飛んで行った。

 発射されたと言うのが正確な表現で、この銃の最大の特徴はこの銃剣を発射する機能で、2つの銃剣は標的に勢いよく突き刺さった。

「―――タイムラグがあるな?」

「許容の範囲内だ。気づいた時には刻まれてる。」

 突き刺さって数秒後、勢いよく上下の刃が開くように動き、標的を分断した。

 地面に落ちた銃剣は上下が連結された構造で、銃剣として装着し、発射して物体に命中すると、連結部が大きく動いて命中した物体に二重苦を与える構造をしている。

 頼んだ通りの機能で、思った通りに動いてくれたが、リードは思ったよりも時間が長いと言うように言ったが、俺は問題ないと言うように返した。

「それにしても、お前のアイディアは恐ろしいな? こいつも実際に銃剣としても使えるんだろう?」

「使うのは本当の緊急時だ。ナイフでの戦闘は俺の好みじゃない。」

 リードは見事だと言うように言いながら銃剣をひろい、俺に渡し、受け取る中で俺はそうでもないと言うように返し、銃剣を銃本体に再装着した。

「後はオレに任せろ。」

「?」

 再装着し角度を調整している中でリードは不意に笑顔を見せると片手を銃へと変形させ、俺が何をしているんだと思っている中で銃を標的に向け、標的が爆発した。

「補助は戦闘の基本だろう?」

「マリアさんがご臨終だ。」

「名前つけてたのか?」

 標的は砕け散り、1つがマネキンでひそかにと言うか、速攻で思いついたのだが、リードが笑顔で任せろと言っただろうと言う中で、その名前を口にし、リードはそんな名前だったのかと言うようにマネキンの方を軽く見直して言った。

 見直して言う中で俺はと言えば軽くだが笑っていて、リードもいい気分だと言うように笑い出し、俺たちは本質的に言うと何がおかしいのかわからないが、少しの間笑っていた。


 立場的に言えば2人は確かに別働隊的と言えるが、現状では一応はわたし飛鳥の部下で、わたしには指揮と言うか、面倒を見ておく必要があると言える。

 わたしの考えることは一応道理が通っていると思うが、問題は現状の2人こと、リードと山中がそう言った規則や常識、道理の範疇から半場外れているような、いないような状態で勝手に動き回ることだ。

 夜となり2人に休憩させることにしたのだが、リードと山中の姿が艦内にまったく見受けられず、監視の兵士たちも眼を離していたと言うか、山中とリードが姿を消して移動し気づかない内にどこかにいったようだった。

「―――すみません。交代したわたしの失策です。」

「いや、いい、どうせリードが連れ出したんだろう?」

「そうだと思います。彼が行動起こす理由はないですからね。まだ一応。」

 艦内にいないと言う結論には即座に達する中で桜があやまって来たが、わたしはと言えばお前の責任ではないと言うように返す中で、桜はわたしが言ったリードが問題を起こしたのだろうと言う言葉に賛同もしてくれた。

 桜の言う通りで現状の山中にここで身勝手な行動をしても利点は存在せず、呼びかけ探せ、聞けばすぐに見つかるで、いなくなる理由はなくリードが連れ出したのは必然だった。


 本題の話し合いも終え、軽くだが遊びも終え、山中がマネキンにマリアと名付けていて、オレリードが破壊して少しの間笑いあっていたが、少しして戻らないといけない頃だとも考え、山中も考え戻ることに同意した。

 証拠を隠滅すると言うほどではないが、後片付けを始め、飛鳥から連絡とかが来て怒られる前に帰れるといいなと話し合っている中で、オレはマテリアルの方角へ眼を向けた。

 距離的には一応見えるかもしれないが、崩れた建物のせいで見えにくく、変化も何もなく、まだ気づかれていないなとも思った。

「―――リー?」

 飛鳥にどこに言っていたと聞かれたら艦内を適当に歩いていた見つけられないお前が悪いと言うようにでも返そうかと考えている中で、不意に山中がオレを呼んだ。

「どうした?」

「飛鳥にばれない内に帰らないと不味いなと思ってな。すまんな? つきあわせて?」

「いや、いいさ。それよりも早く帰ろう。お前の言う通りだ。」

 マテリアルの方角だなと言うように聞き、オレはと言えば何でもないと言うように返し、山中もオレ同様に飛鳥に怒られたくないのか、いつでも帰れるぞと言うように返事を返した。

 返す中でオレは帰る準備こと、身体を飛行用の形態へと変え、山中もAmonのマスクを起動させ、飛行の準備を始めていた。

 ホワイトハウス内でも言ったことだが、言うまでもなかったことで、オレはと言えば飛鳥からの苦言をどう回避するかを少し真剣に考えていた。


 推測するまでもないが、リードに呼び起こされた山中が続いて眼の届かない範囲へ移動し、2人を探すと言うか、呼びに行った飛鳥と桜が気づいた時には後の祭りで影も形もなくなっていたと言うのがわたし聖那は見て取れた。

 一息と言うか、少し長い時間あの場所にいて、完璧とは言えないが少し気分もよくはなり、部屋に戻ろうと歩いている途中で飛鳥と桜が姿をあらわし、2人を知らないかと聞かれ、即座に2人の動向を判断することができた。

 桜はと言えばありがとうございますと言うように頭を下げ、飛鳥はと言えばわたしに対してではなく、この場にいないリードに対し、鬼の形相を向けていた。

「―――飛鳥さん。でしたっけ? 怒っていても始まらないと思うんですが―――」

「わかってはいるんだ。だがな。どうしてもあいつを野放しにしてはいけない気がしてな?」

「―――――」

 姿をあらわしたら震え上がるまで怒ってやると言う表情の飛鳥に声をかけるのは気が引けたが、事情的にも放置するわけにもいかず落ち着かせる意味も踏まえ言うと、飛鳥はそれもあると言うように返し、わたしはそれ以上言葉を返せなかった。

 考えてみると飛鳥と桜に真剣に話すのはこれが初めてで、わたしは名前を確認するように聞いたが、飛鳥はと言えばそれであっている気にするなと言うように反応でもあった。

「無線機とかも、使えないんですよね? ここ?」

「使えるようにしたが届く確証がない。艦内の有線はあるみたいだが外に出てるから意味がない。スピーカーもあると聞いたが届く距離にいるかわからない。」

「帰って来るとは思うんですが、万が一に備えないといけませんからね。」

 考えてみればと言うように聞くが、わたしは途中でこれは無理だったと気付き、確認するように聞く中で、飛鳥はそうだがと言うように返し、桜も右に同じと言うように返した。

「だとすると―――」

「人海戦術。ですね。」

「そうだな。」

 飛鳥はと言えばほかに方法があるかと言うように考える中で、桜がこれですねと言うように言い、飛鳥はほかにないなと言うように返した。

「艦橋にいき全員に呼びかけよう。それとここのやつらにも手伝わせよう。」

「はい。」

「―――」

 わたしはと言えば見ているしかできない中で2人は動き出し、飛鳥は急がせろと言うように言い、桜もあわせて最善を尽くしますと言うように返し、わたしはと言えば去っていく2人を見送るしかなかった。

 現状を踏まえると帰って来ない可能性の方が低いが、万が一があると言う雰囲気以外にも2人は2人を必死で探さなければならないと言う雰囲気が存在した。 


 ホワイトハウスからマテリアルまでの距離は徒歩で30分ほどの距離で、飛んでならば5分ほどの距離ですぐに帰ることができる距離で、俺山中とリードは話し合いの後射撃をして遊んでいた場所は少し移動し、飛んで15分、戻るのに20分ほどの場所にいた。

他に目的もなく、長居も無用で、飛鳥たちに気付かれる前に戻らなくてはいけないと飛んでいる中で、俺は一瞬奇妙なものを見た気がした。

気がしたと言うか、気のせいにしては鮮明で、Amon越しに見る視覚はと言えば機械的な情報処理が施され、見えたものが確実に存在することを通達していた。

「―――――?」

「どうした?」

「動体反応検知、体長1m以上、生物反応確認。」

 空中で勢いよく静止し、リードもあわせて止まり、何事かと言うように聞く中で俺は冷静な回答を返した。

「―――なに?」

「―――――気のせい? 見間違い? いや、ゴースト系のグリッチ(バグ)?」

 返した通りで、俺は人影のような物体を見たと言うように言い、リードが本当かと言うように俺の向けている方向に眼を向けるが、影も形も、そして気配もなく、言う通りの気のせいだったのではないかと言う光景が広がっていた。

「―――リード?」

「ボールでの一件もある。調べて帰るぞ。相手によるがヤバいと思ったら生かして返すな。」

「―――わかった。」

 Amonと言えど結局は万能でなく、俺の気のせいも重なったのかと考えている中で不意にリードが落下していき、どうしたと言うように呼ぶ中で、リードはお前が言うならと言うように言い、俺も続くことになった。

 眼下に広がる廃墟には眼で見る限りは確かに無人で、Amonも現状は異常を検知していないが、俺はと言えば下りながら気のせいやAmonの不具合で終ってくれと祈っていた。


 生物学観点で言えば生命力の頂点に君臨するのはローチ(ゴキブリ)だが、人間と言う生物は生物学などの観点を通り越した生命力を発揮する。

 人知を超える人間ほどの脅威は存在せず、ハイブリッダーのオレリードも例外ではないが、現状一番考えるべきは、山中が見たと思われるこの世界で生きていると思われる謎の生物についてた。

 Amon越しでわかりにくいが降り立った山中はと言えば、先ほど見た物を気のせいだったのではないかと言う表情をしていた。

「2手に分かれて軽く調べよう。オレはこっちに行く、お前はあっちを頼む。長くても15クォーター アワーだ。急ぐぞ。」

「―――わかった。」

 祈ってもむだだとも言おうと思ったが、オレが気になり、山中は早く帰った方がいいのではないかと言う雰囲気で、オレは指示を出し歩き出し、山中も同意し反対方向に歩き出した。

 飛鳥や桜たちに後で怒られることは確定事項となることは必然だが、山中がいれば軽く収めても暮れると思うし、オレはそれよりも山中が見たと思われる物体の方が気になっていた。

 オレの眼と言うよりもハイブリッダーのセンスで見る限りここには大型と言うよりも、人間らしき生命反応はなく、生物と言えばローチのような昆虫がいる程度だった。

 

 飛鳥たちと言うか、僕ハドウたちが来た世界の未来人の管轄に置かれているとは言え、彼らに使い走りにされるにはどうしても気に入らないと言う表情をアームドスーツの通信機越しのサリーはしていた。

 通信機の映像や音声、感度はいいとは言えず、映像が乱れることが多いがそれでもわかる表情で、僕はと言えば何を言っても機嫌を直さないどころか余計に悪くなるだろうなと思い声はかけないでいた。

 リードと山中がいなくなったので探せと言うのは彼らの指示で、無許可で外に出て言ったようで現状の僕たちはと言えばアームドスーツを使って外を探していた。

「―――――」

 艦橋を映像越しに見ると飛鳥が機嫌が悪いそうな表情をして、桜はと言えば不気味なほどの落ち着いた表情で、聖那はと言えば2人は大丈夫かと言うような表情をしていた。

『―――てる? ハドウ!?』

「―――え? なに?」

『やっぱり聞いてなかった―――』

 2人との関係が長いと言えば言いすぎで、よく関わっていると言う領域の聖那の気持ちは最近彼らの近くで同じような状況になったからよくわかるなと思っていると、サリーが声をかけて来た。

何かと思って返しはしたが、先ほどから何かを言っていたかのような物言いで、先ほどとは違う雰囲気の不満そうな表情をしていた。

『だから、ゲートが使えるころには戻って来るって言ったでしょう?』

「―――まあ、そうかもしれないけどね?」

『それにあいつ自力でも帰れるんでしょう? 費用や燃料とかあっちが出すとか言ったけど、わたしたちは雑用じゃないっての。』

 聞いてないならもう一度言うと言うように続け、僕も確かにねと返す中で、サリーは絶対に許せないと言うように続けた。

『―――それにあんた―――』

「え? なに? よく聞こえな―――」

『何でもない! 通信終わり! 引き続き探索!』

 言いだしたら止まらないで、聞く方向に徹するのが一番だが、不意にサリーは言葉の途中が小声になり、聞き取れず、もう一度言ってくれないかと聞こうとする中で、サリーは聞かないでと言うように返し、通信を切った。

 問題は数多く存在し、早急に困窮すべき部分も多いが、サリーのことはと言えばいつものことだなと思い、気になる部分も少しあるが、気にし続けても仕方ないので、探索を続けることにした。


 Amonはワープの兵士が使用している特殊強化服で装甲と言った防御力と言う性能だけでなく、防毒、酸素供給用マスクに温度調節と言った環境対策、赤外線スコープ、暗視カメラ、サーモグラフィーと言ったハイテク機器を搭載している。

 小型ではあるが筋力を増強させる特殊な装置も搭載され、現状の俺山中はと言えば進行方向に存在した車に軽く触れたつもりが、ドアを破壊すると言うか、取り外してしまっていた。

 金属の変形する嫌な音が周囲に響きわかり、かなりの音で、ドアを持っていても仕方ないと言うように放り投げたのだが、音が原因で、何かが起きるようなことはなかった。

「―――」

 反対方向の少し遠くでは明らかにリードが周囲を壊しながら進むような音が聞え、本当に気のせいであることを心底祈るしかなかった。

「―――――?」

 飛鳥とリードがまた険悪な雰囲気になるのが眼に見え、俺も例外ではないから言いわけを考えないといけないなと思っている中で、俺は人らしき姿が、視界の端に映った気がして眼を向けた。

「―――」

『山中、言い忘れていた。』

「―――?!」

 眼を向けるが人の姿はないと言うか、女性のような気もして、昨日のゲートアウトの時に見た夢と思われる現象も思い出し、自分でも大丈夫かと思っている中で不意にリードが通信を入れてきた。

『どうした? 大丈夫か? おい? 応答しろ?』

「―――大丈夫だ。どうした? 何か見つけたか?」

『真剣に聞いてなかったな? 言い忘れていたことがあったんだ。ホモ ディジェンのことだ。その可能性がある。』

 思いもせず来た通信で、おどろいているとリードは少し心配そうに呼びかけるが、俺は問題ないと言うように返すが、リードは心配だぞと言うように簡単な説明をした。

「―――ホモ ディジェン?」

『TAIKAGHINRUI、かな? 日本語でそうだったと思うんだが?』

「退化人類(TAIKAGHINRUI)? 原始的な状態に戻った人間と言う意味か?」

 聞きなれない言葉だなと言うように聞くと、リードは不意に意味不明な言葉を言うと言うか、日本語だと言い、聞いて見ればと言うように俺は聞いた。

『―――そうだ。日本語と言うのはあいかわらず恐ろしいな? それだけでそこまで意味を理解するとは―――』

「退化か、文明も崩壊したならばあり得るな―――」

『退化したとは言え油断するな。銃が使えたり妙に賢い場合がある。Amonをはぎ取るかもしれん。そしたら首ごと引きちぎられて頭食われるかもしれんぞ。気を付けろ。』

 聞く中で間違いないと言うようにリードは返し、俺はと言えば聞いて見ればと言うように返す中でリードは意味を理解してもそれだけではだめだと言うように返してきた。

「―――肝に銘じておく。それにしても―――」

『そっちも反応はないか―――?』

「ああ。」

俺はと言えば話を聞き、本当だったら怖いなと思いながらも本当に気のせいやAmonのセンサーの不具合だったみたいだと言うように返し、リードもお前本当に何か見たのかと言うように聞いてきて、俺は悪いことをさせたと言うように返した。

「Amonはワーパーに見てもらうとして、飛鳥と桜に後でなにか言われるのが怖いな。」

『本気で一発撃ち込んで大人しくさせるか? Amonの不具合を言いわけにできるぞ?』

「やめろ。」

 気のせいやAmonのセンサーの不具合で済んでよかったが問題がほかにあると言うように続ける中でリードはいい考えがあると言うように返したが、俺はよくない考えだと言うように返した。

「―――一応は―――」

 話す間俺はと言えば足を進めていて、朽ちかけた建物の中を歩いていたのだが、建物には無論大きさと呼ばれる限界が存在し、崩壊した穴となった壁を抜け、外に出る中で、俺は眼の前の光景に、思わず身体の動きを止めた。

『―――山中?』

「―――――」

『おい? どうした?』

 動きを止めたと言うよりも眼の前に見えた物体に眼を奪われたと言うべきで、リードが呼びかける中で俺はと言えばその物体に眼を向けると言うか、俺が姿をあらわす中で、その物体も俺に眼を向けた。

 建物から出てきた俺の視線の先は本来は広場のような場所で、本来の世界で、俺はここに何度か来たことがあると言う思考がよぎったのも無視し、俺から見てと言うか、広場の中央の原形が不明と言うか、積み重ねられた瓦礫の上にそれは立っていた。

 一瞬人間だと思ったが、まず目に焼き付いたのは白く細い全身と言うか、裸と言うか、一部が毛に覆われ、ひび割れたような皮膚を持った身体で、すぐに人間ではないと気付き、生き物の様で俺に気付いて眼を向けてきた。

 眼は不自然なほどの明るい光を放ち、顔と言うよりも、頭は細長いと言う細かい点は無視して、俺は羽毛が生え、体色が白いことを無視し、即座にそれが、DMのソーのニクサーだと理解した。

「―――――」

『山な―――』

「―――少し静かにしてくれ。」

 左右の腕と言うよりの、手には鋭利に見える3本のつめが伸びていて、ニクサーは俺と眼をあわせるが動かず、俺はと言えば身体が動き、手に持っていた小銃を少し上向きにあげていた。

 リードが呼ぶが俺はと言えばこれから何が起きるかわからず、一瞬の油断が命取りで、言葉通りにうかつに動けないで、リードを黙らせていた。

「―――?!」

 DMにアルビノのような色素を持たない特殊な固体が存在するのかと考えていると、不意に上の方から獣の鳴き声のような音が聞こえ、俺とニクサーは音の方向に眼を向けると、ソー3体が姿をあらわした。

 ニクサーにとっても予想外のことだったようで、ニクサーと再び目を合わせると、表情や動きはなかったが、ニクサーは一応は仲間だがこれは関係ないと言うように眼を向けていた。

「―――――」

 少なく見ても体長2、3mで、後ろ足が発達した直立2足歩行と言う恐竜型の体型、そして黒い全身と、赤く光る眼は、紛れもないソーで、俺の前に降りた1体が獰猛な咆哮を上げ、俺から見て後ろ2体はニクサーの方に眼を向けていた。

 ニクサーの方は歩いていて俺と思わず遭遇し、ソーの方はと言えば獲物の俺を見つけたと言うか、ニクサーが獲物を見つけたと勘違いし、横取りしようとしている構図のようだった。

「―――――?!」

 普通のソーにしても、ニクサーにしても、俺にとってはいいものではないことは明確で、逃げた方が得策だなと思っている中でニクサーが俺に眼を向けていたソーに眼を向け、手を出すなと言うように声を出した。

 ニクサーの眼は間違いなくソーに向いていて、俺も眼を向けると俺に眼を向けていたソーはニクサーの方に眼を向け、邪魔をするなと言うように声を出し、残り2体も同じようにするが、ニクサーはそれは許さんと言うようにうなり始めた。

「―――――!」

 ソーにしても、ニクサーにしても、一応隙ができる中で、俺はできる限り音をたてないように逃げることがいいと思う後ろに下がる中で、俺と言うよりもAmonのセンサーが危険を知らせた。

 非常に優秀なセンサーで、背後の光景がモニターで映し出されると背後にはソーの姿が見え、俺はモニターで視認すると同時にナイフを勢いよく抜き放って後ろに向かって振っていた。

「―――――!」

 モニターに見えた通りのソーの姿が見え、ナイフはソーの首を勢い良く切断し、振った勢いで身体を一回転させると俺の前に立っていたソーが顔を向けていて、よくもと言うように大きく口を開ける中で、俺はその大口に銃を向け引き金を引いた。

 銃声が響き渡ると同時に銃弾が排出され、ソーの口の中心に勢いよく撃ち込まれ、ソーは一瞬自分の身に何が起きたからわからないと言う表情をしていたが、理解する間もなく倒れた。

「!?」

 残りのソーとニクサーも片づけると言うように銃を向ける中で、ニクサーが一番近くにいた1体に突撃すると片方の手のつめを突き刺し、串刺しにする中で残りには勢いよく切り付け、身体を切断した。

 突き刺されたソーはまだ生きてはいるがすぐに死ぬのは眼で見なくてもわかり、切断されたソーはと言えば切られた勢いで宙を舞った。

『山中ぁっ!』

「―――――」

 ニクサーとの距離は5、6mだったが、先ほどの突撃で一気に2、3mにまで近づき、身長もリードよりも高く筋肉質で、大柄な身体が迫り、俺は通信機越しにリードの声が聞こえる中で、銃の機構をフルオートへ切り替え、引き金を引いていた。

「―――――」

 銃の連射機構と言うのは大小を問わず全開だと5秒と経過しない間に50発近くの弾丸を撃ち尽くし、俺の持っている銃も同様で、撃ち尽くされた弾丸の多くはニクサーの身体に命中していた。

 命中し頭部や首、手足に深手を負い、一部の肉片が地面に落ちているが、倒れることはなく、首が動き眼が俺の方に向き、生きているのかと思う中でニクサーは突き刺さっていたソーを投げ捨てた。

「―――?」

 小銃は弾丸切れだが、銃剣がのこり、片手にはナイフも握られ、Amonの手伝いで身体の能力も期待できるが、相手はDMで確実性はなく、まずいなと思っている中で、ニクサーが背を向け、反対方向に歩き出した。

「―――!?」

 背は向けたが顔を向けたままで、最後にと言うようにニクサーは笑うと廃墟の中へと姿を消していった。

 笑うと表現し、普通の観点から見れば動物と言うか、DMが感情の持っていて笑うなんて信じられないとも思うと言うか、俺の見た視点でだが、過ぎ去るニクサーの口元が、確かに笑っていたかのように見えたのだ。

「―――――?」

 探していたのはお前で、これで終わりではないぞ、覚悟をしておけと思っていたようにも感じられ、俺が少しだけだが、寒気を背筋に感じる中で、空から金属音が響き渡り、何かと思う中で、先ほどのソーよりも素早い物体が空から落ちてきた。

「―――――っぐ!?」

『山中! 大丈夫か!?』

「―――――強風にあおられた以外はな?」

 物体の影響で強い風が吹いた上周囲の土煙まで舞い上がり、勢いに押されて後ろ向きに倒れる中でリードの声が聞こえ、お前か安心したよと言うように返した。

『そうか。よかった。銃声が聞こえたから飛んで来たんだぞ。』

「ガメラかお前は?」

『それにしても、一騒動あったようだな?』

 立ち上がる中でリードは何が起きたと言うように聞き、俺はと言えば心配して来てくれるのはありがたいが当事者の俺にも被害が及んでいるんだがと言うように返すと、リードはああそう言えばと言うように返し、先ほどまでソーたちがいた場所に眼を向けた。

 リードが頭上にあらわれた時にはソーの死体やニクサーの姿は消えていたが、リードのハイブリッダーとしての鋭敏な感覚の前では隠せないようだった。

 隠せない以前に報告する必要が十二分以上にあるで、俺はニクサーが姿を消した方向へ改めて眼を向け、リードのあっちへ行ったのかと言うように眼を向けた。

 

 不意に反対方向に進んだ山中の方角から不穏な反応を確認し、声をかけると話している場合ではないと言うように言われ、その後すぐに銃声が聞こえ、オレリードはまずいと思い急行したが、山中はと言えば一騒動終えた後のようだった。

 一騒動終えたと言えば聞こえはいいが、センサーはソーの残滓を確認でき、小銃の弾丸が使い切られ、山中の精神状態にも少しだが乱れが見られ、聞いた方がよさそうだと思う中で、山中は眼を少し先に向けた。

 だれが見ても見たものがこの先に行ったと言う雰囲気で、オレもあわせるように眼を向ける中で山中は説明をしてくれた。

『白い、ニクサー? 信じられない―――』

「―――――」

『いや、いい。お前の方が経験が浅い。信じられないと言うのが普通だ―――』

 説明を聞いたが、オレも白いDM、その上ニクサーが姿をあらわしたと聞き、信じられないと返す中で山中は確かに見たんだ信じてくれと言うような表情と言うか、Amon越しの身振り手振りだった。

オレは信じるがそんな風に動かないでくれと言うように返すしかなく、お互いに考えている中で、不意に勢いのいいJ ポップらしきミュージックが山中から聞こえた。

「―――――」

『―――――』

「この場にあわず突然で不自然な電話は―――」

 オレたちはお互いに顔をあわせる中で、山中が俺の携帯だよなと言う反応で口を開いた。

『恋だな。』

「そうだな。」

『早く出ろ―――』

  聞いてくる中でオレは答えを返し、山中も聞くまでもないかと言うように返すが、オレはそれでは話が進まないだろうがと言うように言うと、山中は携帯を出して遅れて通話を始めた。

「恋?」

『山中さん? 聞こえてますか? 連絡が―――』

「まず飛鳥と桜に連絡して状況確認してくれないか?」

 電話に出てお前かと言うように聞くと、電話越しの恋は大丈夫かと言うように真剣に聞くが、山中はと言えば物事には順序と言うものがあると言うように即座に返した。

「―――連絡したか?」

『―――あ、いえ、あの―――』

「してないな?」

 考えてみれば飛鳥たちに連絡する方が先だよなと言うように山中は聞くが、恋の反応は悪く、山中はお前は考えて行動しろと言うように恋に返していた。

「マテリアルが暴走して異世界に飛ばされた。点検で帰りが遅くなるがもうすぐ帰れる。リードと外に出てるがすぐに戻ると飛鳥についでに伝えといてくれ。」

『―――』

「俺から連絡すると怒られる。まるくおさめといてくれ。わかったな? いいか? 切るぞ?」

 失態はあるが俺の言い方は不公平だなと言うように山中は簡単に状況を説明し、恋がそれはと言うように聞き、返事を返さない中でついでにと言うように言って電話を切った。

「帰ろう。」

『そうだな。』

 電話を切ると山中はこれ以上は本気で不味いなと言うように言い、オレも同意することにした。

 発端はと言えば山中が目撃し、Amonが感知した正体不明の物体で、山中の見たニクサーと関係があるかわからないが、他にそれ以外の要因も見つけられず、ほかに調べる理由もなく、これ以上ここにいる理由もなかった。

 ニクサーのことも気になるが、戻ることが第一で、山中に話すのは後にしようと思った。


 飛鳥たちの指示でアームドスーツまで外に出て探索していたが、少し前に恋から桜に連絡が来ると、リードと山中は思った以上にすぐ帰って来た。

 艦橋の窓越しと言うか、肉眼で確認し、わたし聖那は一安心したと言うか、機嫌の悪そうな飛鳥に怒られることは必然で、わたしはハドウとの会話を踏まえ、帰れることはあまり心配していなかったが、リードの飛鳥は面倒なことになると考えていた。

 山中はと言えばAmonを着こなすと言うか、使いこなし、リードの横と言うか、少し後ろを飛行して帰って来ていた。

「そこの腐れハイブリッダーっ! 覚悟はでき―――」

「ぁ―――」

 スピーカーを使い、飛鳥がリードに呼びかけ、わたしたちが拡張された声に対し、手で耳を閉じた中で、サリーの乗っていたアームドスーツが勢いよく跳躍すると言うか、バーニアで飛び上がり、山中を殴った。

『普段から人に迷惑をかけるようなことするなとか言うくせにあんたの自分勝手さにはあきれるはーっ!』

『わ? 待て!? サリー!? 死ぬ!?』

『とっくに調査済みよ!? そいつは地球壊れるほどの爆弾でも壊れないはよ! わたしの怒りを少しは思い知れーっ!』

 殴ると言うよりもアームドスーツの腕を振り上げ上から下に振り落した状態だった。

山中が受け止める中でサリーは何を考えていると言うように山中に言い、山中はと言えば冗談でもやっていいことと悪いことがあると言うように返す中でサリーは知るかと言うように返しながら攻撃を続けた。

『―――KKU、RRA、EEE!』

 飛鳥でさえもこれはまずいと言うように見ている中で動いたのはリードで、またどこで覚えたのかわからないが、実際は喰らえとか言いたいのだろうが、奇天烈な日本語を叫びながらサリーのアームドスーツにけりを入れた。

『サリー!?』

 けりを入れられたサリーのアームドスーツはリードのハイブリッダーの力で見事に吹き飛ぶ地面に落ちかける中でハドウのアームドスーツが支え、山中はと言えばAmon越しとは言え酷い眼に会ったと言う雰囲気だった。

『大丈夫か?』

『ああ、一応―――』

『で、なんだ? ワーパー?』

 限度があるぞと言うようにリードはサリーの方を見ていたが、山中に近寄ると声をかけると山中は問題ないと言うように返すとリードは飛鳥の方に眼を向け、何か言ったかと言うように聞いた。

「いや、何でもない。とりあえず中に入ってから話そう―――」

『ワーパー』

「頼む。命令だ。少しは従ってくれ。」

 サリーの暴れる姿を見て飛鳥はおどろいたと言うか、意気消沈した様子で、本音を言うとお前に言いたいことがあるが山中のことを考えると不味いと言うように言い、リードが言いたいことがあるなら言えと言うように返すが、飛鳥は頼むからと言うように返した。

 リードはと言えば不服そうな顔をしていたが、山中が眼を向け、言う通りにしようと言うように声をかけたか黙り再び進み始めた。

 彼らの眼下ではサリーがまだこれで終るなと言うようなことを叫んでいた。


 帰ってくると2人はと言えば少し出ていただけだがかなり心配されていたようだと言う表情で、山中とリードは眼をあわすとお互いに言いたいことがわかるのか、特異な反応を見せた。

 昨日もだったが2人して帰ると何か隠していると言う表情で、山中がどうすると言う表情で、リードはと言えば言うのはやめておこうと言う表情で首を軽く左右に振ると、2人は何事もなかったかのように再び顔を前に向けた。

 帰る前に本格的な一騒動を起こした2人だが、2人はと言えば逃げも隠れもしないし言い訳もしないと言う表情で、飛鳥と桜と顔をあわせた。

「―――すまなかった。心配させた。」

「まったくその通りだ。」

「―――何でオレに眼を向ける? ワーパー?」

 俺からと言うように山中が口を開き、飛鳥は2度と内容にしろと言うように言い、山中は返す言葉もないと言う表情の中で、飛鳥がお前もだと言うように眼を向けたのかリードはその眼は何だと言うように返した。

「山中さん! 山中さん! 山中さん!?」

「―――桐野―――」

「よかった? 無事だったんですね?」

 2人を見て止めた方がよさそうだが止めるのがむずかしそうだなと言う表情を山中がしていると、不意に山中を呼ぶ男の声が聞こえ、声を向けると桐野が心配したんですと言うように走って来た。

「心配するなよ?」

「心配しますよ? 望月さんのことだってあるんですよ? 同じことが起きたら―――」

 走ってきた桐野に対し、山中はいたのかと言う表情を見せる中で、そこまで気にかける必要はないと言うように返すが、桐野はと言えば本当に心配しているようだった。

 以前に本人と山中から少し関係がある人間だと聞かされていたが、2人はと言えば人間的に違う人間で、心配の度合いなどがかなり違って見えた。

「だれだって生きる時には生きて死ぬ時には死ぬ。命の危機と安全は時として逆転する。だからこそいつ死んでもいい生き方をして納得のいく死に方をするんだ。」

「―――」

「安心しろ。いつ死んでもいい覚悟がまだできてない。死ぬ一瞬までもがき苦しんで命乞いして血反吐吐いてでも生きてやる。お前もそうあればいい。とにかく帰ろう。ここは居心地が悪い。骨を埋めるつもりはない。」

 桐野が言葉を続けようとする中で山中はわかってくれと言うように言い、桐野がそれはと言う表情の中で、山中はそこまで心配しなくてもいいと言うように返すと、前に進み始めた。

 リードも山中の後に続き、見ていたわたしと言うか、飛鳥たちもだが言葉が返せず、進んでいくのを見ている中でわたしはハドウたちのアームドスーツが艦内に帰還する起動音が聞こえた。

 時間にして数十分後、わたしたちは本来の時代とも言うべきかもしれないが、世界に無事に戻ることができ、わたしは心の奥底で帰れたのだと思いながら深く大きい息を吐きだし腰を抜かしていた。


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