the breaking of a wire 後編
待ってと言うようにわたし聖那は山中を呼んだが、先ほどまでの何も聞かずに帰れと言う言動通りで、山中はわたしがジョセフに連れていかれる中で走り去っていった。
走り去っていたものの、追いかけるわけにもいかない上、不意に現れたジョセフはと言えばやって来た扉を閉めると鍵をかけ、わたしに落ち着いた優しい笑顔を向け、さあ、ここは危険だから行こうと言うように合図した。
わたしはと言えば外の騒音も聞こえるが、わたしに何かできるわけでもないし、山中が言っていた代行者と言う言葉と言い、ジョセフが言った自分が関係者だと言い、この場に現れたことと言い、話を聞く必要がありそうだった。
階段をおり始めたジョセフは手に持っていたライトの電源を入れ、足元を照らすと長い階段の一部分だけが見え、ジョセフは灯りが無くても平気だと言うかのようになれた足取りで歩き、わたしはここがどこかもわからないし、それに続くしかなかった。
「―――すまないね。おどろいただろう―――」
「―――」
先ほど姿をあらわした時からだが、ジョセフは日本語で話していた。
酷くと言えば変だが、おどろくほど流暢な日本語で、吹き替えされた映画越しの声でも聴いているような雰囲気で、階段をおりながら話し出す中で、わたしは言葉を返せなかった。
「―――代行者って―――、それに、日本語―――」
「本物の神、と言ったら笑うかね?」
「?」
言葉を返せなかったが、何とか絞り出すと言うように口を開き、先ほど聞いた単語を口にする中で、ジョセフは回りくどいことは止めて答えをすぐに言うと言うように言ったが、わたしには余計に反応困る答えだった。
「こんな時に君にとっては冗談はやめて欲しいとも思うが事実だ。」
「―――」
「代行者と言うのは神の代行者だ。」
次の言葉が出てこない中でジョセフは何も言わなくてもわたしが先遣して話し、君は質問すれば答えると言うように言葉を続けた。
「神―――?」
「リード君が言っていたが、後継者とも言うべきだろうな。意志と能力、傍観すべき地位を与えられた。」
「―――?」
余計に意味が解らないと言う反応の中でジョセフは続け、わたしはと言えばどう返せばいいかわからなかった。
「まあ、君にはとにかくわたしも関係者であり、敵ではないとわかってもらえればいいと思っている。」
落ち着いて理解することに努めようとする中でジョセフはと言えばとにかく落ち着いてと言うように言い、足元にも気を付けないといけないと言うようにも合図して来た。
山中が任せたと言うか、わたしが勝手について行ったと言うか、彼が強引にここに連れ込んだとも言える状況で、自分でも整理できない状況だが、ジョセフはこれだけは言いたかったんだと言う表情をしていた。
なれと言うものは恐ろしいもので、前のヴァリーとの戦闘でオレリードは山中との連携を身に着けたせいか、単体のヴァリー戦に少し苦戦していた。
戦力がオレと山中の2つに分離する上距離も開いているし、敵の戦力も分断されるわけで、多くは強いオレはあきらめて弱い普通の人間の山中から倒そうとするが、オレがそれを排除する。
山中も無下に殺されるわけもないしオレの援護も可能で、ハイブリッダーが2人ならば勝てないと判断され逃亡されるだろうし、山中は自分を役に立たないとか思っているだろうが、人間外の怪物と戦うには絶妙なミリタリーバランスが取れていると言えた。
「―――――っぐ―――」
顔や動体、それに手足に人間としての部分を残し、苦悶した表情で何とかしてほしいと言うような表情を向けている個体も見受けられるが、結局はヴァリーVで、ビーバードと変わりないし、オレを包囲し背後から拘束された。
「―――――?」
離せと言うように身体を動かそうとする中で左腕を抑えられ、反対の腕も抑えられ、足も抑えられた。
「―――――?」
自由を奪う気か甘いと思っている中で集まり始め、オレを包囲すると言うか包み込むように集まり始めているようで、視覚を変えてみてみると少し歪んでいるが球体になっているようだった。
考えられることは自由を奪い地面に落とすことや、全員で一斉に離れて身体を引き裂くこと、最悪全員で自爆してオレを葬り去る気だと思った。
自然界の中で身体の小さい種は集団化して巨大な個体に見せ天敵を撃退することや、協力して大きい獲物を狩り、繁殖期に生存競争の中で優良種を見つける確率を高めると言われている。
食物連鎖などの自然科学に関係する話を俺山中がなぜそれをしたかと言えば、戻って来た時に見えた光景がそれに該当するのかと疑問に思ったからだ。
眼に映ったものが何かと言えば空中の一部分に集まったヴァリーVの集団で、周囲にはリードの姿が見えないし、集団でリードを包囲して倒そうとしているのかと思えた。
「―――ビーバードとは、言う通りかもしれないな?」
ライフルをヴァリーVの塊に向ける中で、俺はリードの言ったことを思い出し、軽くその通りだと言うようにもらした後で引き金を引いた。
ヴァリーVの集まる姿は巣に集まるハニービーこと、ミツバチのようにも見え、空中で彼女たちの羽音が響いている中で俺の撃ったライフルの銃声が響き渡り、端のヴァリーV数体に銃弾が命中し塊から離れた。
離れた中で異常事態が起きたと言うようにヴァリーVの一部がこちらに顔を向け、俺は銃弾が命中した近くの無傷のヴァリーVと眼があった気がした。
ヴァリーVとは言うがそのヴァリーは手足の先が少しだけと言うか、服だけが見え、もはや完全にヴァリー化していて、まずいと思ったが、その懸念はすぐに吹き飛んだ。
密集した時物体にしろ人間にしろ、動物にしろ、弱点は中央と末端の情報差で、オレリードと違い中央こと、オレの近くのヴァリーVは理解できないだろうが、オレは銃声と視覚、それに反応で山中が戻ったことを理解した。
山中がいると言う戦闘状況なれて苦戦したオレが言う資格もないと思うが、一瞬の油断が命取りだと言う状況で、オレはヴァリーVが銃声を聞き、何事かとおどろき、拘束の力を緩めた瞬間を狙った。
勢いよく振り払うためにバーニアをフルスロットルで吹かし、身体を大降りに動かし、勢いよく飛ばすと、ヴァリーVは一斉に離れたと言うか、吹き飛んだ。
一部がまだ人間としての部分が残ったのが存在していたのか、振り払った瞬間肉や骨が引き裂かれるような異様に重く鈍い音が聞えた。
無視していたが、足の先と右肩にまだ残っていると感覚があるといら立って見て見ると、証拠だと言うように人間の腕が数本ほど残っていた。
腹いせに右肩の手を振り払い、足に付着していた手を軽く蹴り上げ、勢いよく蹴り飛ばしてヴァリーVの1体に当てると見事に命中して少しいら立ちが減った気がした。
「―――山中。助かった。」
『ヴァリーVサウナのご感想は?』
「―――お前のその感性大好きだ。」
少し遠くで銃を構える山中の姿も確認でき、隙を作ってくれたことに感謝すると言うように伝えると、あの状態の感想を真顔でだが半場冗談で聞かれ、オレは返事を返す前にお前のその性格がいいと言うように返した。
日本人の冗談と言うのは派手で知恵に欠け、多様性がないが、山中の冗談はオレたちの流儀を多少理解しているようで、真面目な顔に似合わず不意に言うもので大笑いするのを我慢するのが大変になる。
「―――お前のそのセンスはどこで手に入れたか知らんし、女の相手はベッドの上で人間に限るが、残りはわずかだ。速攻で片付けるぞ。」
『わかった。それとこのセンスはハリウッド映画仕込だ。子供のころから見たせいで身についた。』
言うまでに始めているが、残りを駆除すると言うようにオレが言う中で山中は次の目標に狙いを定め、引き金を引く中で冗談の仕込み先を教えてくれた。
「映画?」
『土日の夜にやっているんだ。ユニヴァーサルに20世紀フォックス、ワーナブロスとな。まあ、身についたこの独特のセンスは日本では理解されなかったんで、子供心に少し傷ついたがな。』
話している内容は日常的だがオレはと言えばヴァリーVの内1体を顔面を殴って破砕し、山中はと言えば眼の前に突進して来たヴァリーVを回避しすれ違いざまにナイフで首を切り裂いていた。
「OKINODOKU―――」
『ありがとう。』
話を聞き、文化の壁と言うものは厚いなと思い、山中に日本語で大変だったなと言うように言う中で山中は感謝すると言うように返した。
繰り替えすが話している内容は普通だが、オレはヴァリーVの1人に銃に変えた腕を向けて発砲し、身体全体を砕け散らした。
山中も眼の前で撃ち殺した1人を盾にして盾越しに3体を拳銃で射殺した後、ライフルの再装填をした後、もう不要だと言うようにヴァリーVの死体を押し飛ばし捨てた。
ヴァリーVは人間としての部位や精神を残しているし、職業なれしていなければ殺すことは良心的にできないと思うから聖那にはあまりいいものではないが、山中はなれたものだと言うように殺していた。
職業なれしている普通の人間が仲間として信用できるとは奇妙なものだとも思いながら、オレはと言えば背後に忍び寄ろうとしていたヴァリーVの顔面を殴って骨どころか顔丸ごと粉砕させた。
AGEの社内は非常に広いもので、少し歩けば案内板が存在しているが、現在地を大まかに把握できるだけで、夜の照明の無い暗い社内は全体を把握していないわたし聖那にとって迷路と相違なかった。
迷路の案内人となったジョセフはと言えば、ここは迷路ではないし、君のよく知った場所だしついて来てほしいと言うよりも、少し見て欲しいものがあると言うように案内する足取りだった。
案内するとは言え多くは階段と言うか、階段だけで、わたしは彼について行く中で、不意にジョセフが道を変えた。
「―――あの?」
「少し話すことがあると言うか、見て欲しいものがあるんでね。」
「?」
階段がまだ残っていますよねと言うように聞こうとする中でジョセフはそれはわかっているけどこれだけは外せないと言うように言い、途中で通路を歩き始め、わたしは続いた。
「―――皮肉、と言うのだろうな。」
「?」
見覚えがないようでないと言うか、同じ建物内なので似たような光景が無限に続いているような通路を歩いている中で、ジョセフは口を開き、わたしは何事かと言うように反応するしかなかった。
「代行者とは言うが、わたしにできることなどこの世界では限られている。救うこともできないし、滅ぼすこともできないし、狂人の仲間入りをするのはごめんだし、できることは見届ける程度だ。」
「見届ける―――?」
何度か繰り返して聞いても一応と言う領域でしか理解できない話だと言うようにジョセフは勝手に話を進めるし、わたしは見届けるとはどういうことなのかと言うように聞くしかなかった。
「―――仮にだ。君のその力をだれかに渡す代償に普通の人間に戻れるとして、君は実行するかい?」
「―――いいえ。」
わかりやすく言えばと言うようにジョセフは質問し、わたしはそれは無理だと言うように返した。
山中との話を踏まえて、代行者と言われたことと言い、姿をここであらわしたことと言い、わたしのことも知っているようだった。
深い事情は無視するとして、わたしはこの現在身についた能力をだれかに渡して治ると言われても望まないし、わたしてもいい気分ではないことも伝えた。
「代行者もそれと同じでね、不意にわたしは神の力を与えられたんだ。」
「―――神の、力?」
「前任者は生まれて数か月の赤ん坊でね、気づいたらいつの間にか、彼にとっては無意識だったのだろうが、委任されて代行者になっていた。」
ジョセフはその答えを待っていたと言うように返し、わたしはどういうことだと言うように聞く中で、ジョセフは言葉を続けた。
「委任―――?」
「旧約聖書の創世記を読んだことは?」
「―――いいえ―――」
だれかに任されたのかと言うようにわたしは聞く中で、ジョセフは質問を質問で返し、わたしは先ほど聞かれた時と似たように、否定して返すしかなかった。
「―――わたしの姿に、わたしたちと似た様に人を創造し、彼らに海の魚と天の飛ぶ生き物と家畜とすべての地上の動くすべての動く生き物を服従させる。」
「―――――」
知らないと言うように返す中でジョセフはこれを知っているかいと言うように引用して言うが、わたしはなんとなくは聞いたことがあると言うようにな反応を返すしかなかった。
「神も同じだよ。形と言うか、器が異なるが人間同様に生きて死に、歴史を受け継いでいったんだ。」
「―――だけど、聖書は―――」
「無論現在となっては君のような幼い少女でも国や種類を問わず神話の多くが作り話として認めていることは事実だ。だが教義を広めやすくするためには内容を簡略化し、逸話を創造し、代表的な模範者が必要だったと考えると合点がいくだろう?」
ジョセフは言っても信じてはもらえないだろうと言うように続け、わたしもそれはと言うように返す中で、ジョセフは少し考えても見ても欲しいと言うように返した。
「神は死んだ。」
「?!」
「ニーチェのアンチクリストで出た有名な言葉だよ? 継承され、意志を継ぎ、数多くの同志を集めたとしても、確実なものとは言えず、正しくない解釈が生まれる事実が存在するが形を変えて信仰を続ける。」
続ける中でジョセフは少しおどろくかもしれないが言う必要があると言うように言い、わたしはそれは何だと言うように思う中で、ジョセフは言葉を続けた。
「湾曲を始める反面植えつけられた価値観は過大に尊重され、他の価値観を認めず過ちだとして否定することが多くこれが争いを産む引き金となる。」
「―――」
「わたしたちに必要なのは人であれ、神であれ、何であれ異なる価値観を持っていることを理解し、認め、尊重し合うことであり―――」
理解しようと努めるが話しが難しすぎてわからない状態だがジョセフは言葉を続けていた。
「―――?」
「―――彼と、山中君ともっと深く話せばよかった。君は知るにはまだ幼すぎる―――」
話しを続けていたがジョセフは不意に立ち止まり、振り返るとわたしの頭に軽く触れてなで始める中ですまないとあやまるように言った。
先人の言うことは聞けと言う言葉が存在するが、意味も解らなければ年寄りの戯言だと自虐的に言うかのような、困らせてすまなかったねと言うような優しく少し悲しそうな笑顔を向けていた。
「―――何にしてもだ。細かい話は無視して、わたしと言い、君と言い、仲間を増やしてはいけないことは事実だ。」
「―――ぁ?」
立ち止まっている場合ではないと言うかのようにジョセフは手を下すと再び口を開くと歩き出し、わたしは思わず声をもらしたが、とにかく彼のあとについて行った。
「―――」
「―――っぅ?」
歩き出したがすぐに止まるとジョセフは不意に手に持っていたライトを暗闇の中に向ける中で、光の先にだれかがいてまぶしいと言うような反応をして光から眼を守るために腕で眼を隠す動作を見せたのが見えた。
「?!」
「彼はそれを、代行者のわたしさえも超えて実現しようとしている。」
「―――だれ―――?」
だれかいるのかと思う中で見てみるとだれかは腕を下すと推定2、30代ほどの細身の黒いスーツ姿の男性の姿が見えた。
白い肌に青い眼と、この国と言うか、白人の男性だが、不気味と言えば失礼だが精巧で人形に見えるほどに整い生気がないと言うか、冷たい顔で見た瞬間表現できないと言うか、言い知れない恐怖感を持った。
ジョセフはと言えばわたしとは違い、普通に接して彼が見て欲しいものだよと言うように言う中で、わたしはだれかもわからないし、だれだと言うように聞いたが、彼もこっちのセリフだと言う顔をしていた。
「初めましてと言うべきかね? アーウェー サテライト君だったか?」
「?! アーウェー?!」
「―――ジョセフ スミス、代行者と言えばわかるだろう?」
わたしも彼もだれだと言う反応の中でジョセフは男に対して間違いないかと言うように名前を聞き、わたしはその名前はリードが口にしていた名前だと言うことを思い出す中で、ジョセフは彼に言葉を続けた。
「―――これはこれは? 代行者とは―――」
「会えて光栄だとでも言うほめ言葉は不要だ。」
本当にあのアーウェーなのかはわからないが、ジョセフが名乗るとアーウェーはこれはまたとない機会だと言うような不敵な笑みを見せて答え、ジョセフはと言えば先ほどわたしと話すのと違い、冷めた物言いで返した。
「―――となりにいるのは、まさかPhoto01?」
「君にとってはそう言うのかもしれないな?」
「―――?」
隣にいるのはだれだと言うようにアーウェーは不意にわたしに眼を向け、見覚えがあると言うような反応を示し、わたしが意味が解らないと言うような反応の中でジョセフは見ての通りだが少し違うと言うように返した。
「折原聖那だったか? 彼女があなたのそばにいると言うことは、わたしとは敵対すると言うことですか?」
「敵にも味方にもなる気はないよ。わたしは代行者としてできる限りのことをしたいと考えているだけだ。」
大人のと言うべきか、彼ら独自の複雑な事情と言うべきか、お互いの立場と言うべきか、彼らの会話にわたしは割って入れないが、アーウェーと言い、ジョセフと言い、空気が重いと感じた。
「―――それと君がこれからやろうとしていることは成功するが、君の期待通りの結果は出さないよ。その上君の望まない結果に拍車がかかる。」
「何?」
「君から見て悪く言うと望むとおりに世界は変わらないし、よく言えば世界は歴史通りに事は進み始める。」
本題はと言うようにジョセフは話しを不意に変え、アーウェーが軽くだがおどろく中で、ジョセフはあきらめた方がいいと言うように言葉を続けた。
「―――代行者は代行者か? 結局?」
「人間は神になることはできないよ、反対に神も人間になることはできない、そしてすべての人間の望む理想郷の創造も不可能だ。」
アーウェーも聞き入れると思うかと言うか、お前も当てにならないと言うように返す中で、ジョセフは頭では分かっているはずだと言うように返した。
「―――リード君以上に、君はそれがわかっているだろう?」
「リード? あの生ごみまだ生きていたのか?」
よく考えろと言うようにジョセフは続けるとアーウェーはリードが生きているのかと言うように聞くが、その物言いはおどろいたと言うよりも、リードを生ごみとまで言い、まるで逃げて殺し損ねたしぶとい害虫だと言うような物言いだった。
「無論だ。君を殺しに来て探しているし屋上で戦っているよ? それに新たな仲間も得た。」
「―――仲間? 機構で裏が動き出したとジェホーヴァからの報告があったが―――?」
「君は己に飲み込まれる。裁きを下すのは神でも人間でもない、太古に存在した獣の闘志と神に呪われし獣の意志を受け継ぎ、だれにも従属する意思を持たない兵士だ。」
考えなくてもわかるだろうと言うようにジョセフは返すとアーウェーはそう言えばと言うように返す中で、不意にジョセフは勢いよく言葉を返したが、不意に意味も解らない言葉を発した。
「―――神のお告げと言うやつか?」
「そうとも言える言葉だ。」
「―――お告げ―――?」
意味が解らないと言うようにわたしが思う中でアーウェーは不敵に微笑むとそうかと言うか、言った言葉の意味を理解しているようで、ジョセフは間違いないと言うように返し、わたしはと言えばどう言う意味かと言うように言葉を繰り返すしかなかった。
「―――己に飲み込まれるか、肝に銘じておくよ? それに、太古に存在した獣の闘志、Version Dino Type Raptorを踏まえるとリードだな? 神に呪われし獣の意志とは?」
「―――――」
「―――わかったよ? 自分で調べればいいのだろう?」
言った通りに神のお告げと呼べるものならば、明確に何が起きるかわからないが、言った通りになると言うことかと思う中で、アーウェーはジョセフに質問するが口を閉じて真剣に黙って答えず、アーウェーはわかったもう聞かないと言うように返した。
「まあ、それと、あなたの言葉を覆すのがわたしの使命だと思っているし、成功すると言うならばこれはある意味予言通りだが、これはその祝砲として受け取ってほしいと思っている―――」
「―――?」
「さらばだ。次に会う時はそれを思い知る時だ。」
意図的なのか無意識なのか、生来の物なのか不明だが、アーウェーの話し方はわたし個人だけのものではないと思うし、ジョセフも口を合わせて同意してくれると思うが、不快に感じた。
小さい不満や怒り、ささいな問題が積もり積もっていくとも言うべきで、少しずつ彼に対する憎悪と呼ばれる感情が生まれてくると言うような雰囲気だ。
当の本人はと言えば、わたしがそんなことも考えている気も知らず、軽く眼を閉じ、祝砲とも口にし、静かに言うが歯でに行こうと言うような雰囲気の中で彼の身体に異変が起こった。
透き通り始めたと言うべきで、気のせいかとも思ったが実際に透き通り始め、さらばと言う瞬間に片手を肘の高さほどまで上げ、何かを握っていて電源のような物を入れたのか、機械の電子音が手から聞こえた。
「―――消え―――」
言葉通りにアーウェーが完全に消えたと言い切る前に、彼の立っていた少し先で大きな音が響き渡り、何かと思う瞬間にジョセフが勢いよくわたしの前に立つと、その瞬間ジョセフの背中越しに前から灰色の粉塵のような物が大量に飛んで来たのが見えた。
「―――怪我はないかい?」
「ぁ? はい―――」
彼が消えたと思っている中での事態で、音が止み、粉塵が舞って少し周囲が見えにくいなと思う中で、ジョセフはわたしに声をかけ、わたしは大丈夫だと言うように返すと、ジョセフは再びわたしに背を向けた。
「―――警備室? 聞こえているか?」
『こちら警備室! ジョセフ? 大丈夫か? 何があった? 異常発生! それに大きな音も聞こえたぞ?』
「異常が起きた階にいる。ほこりや煙がまっている。まわりがあまり見えなくてわからないが火事の可能性もある。至急消防に連絡をしてほしい。それと怪我はしていない。」
アーウェーが何をしたのかわからないが、盾になってくれたんだと思う中でジョセフはわたしの前で無線を操作して連絡を入れた。
無線の先ではあわてて騒ぐ男の声が聞こえる中でジョセフは問題は起きているが、慌てるとまずいと言うかのように返事を返した。
「人の気配はわたし以外ない、安全のために一度警備室まで戻る。」
『わかった。気を付けて戻って来てくれ。無事でよかった。』
後はわたしだけだと言うようにジョセフは続け、無線の向こうの男はこれからが問題だなと言うように返す中でジョセフは無線を切った。
「―――わたしは代行者ではなくここの職員としてここにいたいんだがな―――」
「?」
「なんでもない、とにかく行こう。」
無線を切る中でジョセフは先ほどと言うかアーウェーと話していた時と違うと言うか、わたしと話していた時のような普通の話し方でいい気分ではないと言うように言った。
わたしが何か言いましたかと言うように反応する中で、ジョセフは言った通りと言うか、何かを言っている場合ではないし、ここは逃げようと言うかのように煙に背を向けて走り出し、わたしは彼を追った。
聖那があらわれる不測の事態と言うものが起きたが、山中のおかげでオレリードは戦いながら聖那に対処できた上、ヴァリーV退治は山中が戻った後も順調に続いた。
あらわれた数を見た時切がないと言うようにも思えたが、無限に出てくるわけでもないと言う状況で、オレと山中とで倒しに倒してと言う状況で、残りは2体だけとなった。
2体は対照的な立ち位置にいて、片方は山中の視線の先に、もう1人は山中の視線の後ろこと、背中越しにいて、オレは空を飛んでいたが合わせるように山中の背後に着地した。
「―――オレはあれを殺す。お前は反対の方を殺せ。」
「わかった。」
言うまでもないがと言うようにオレは山中に言うが、山中は言うとおりに了解したと言うように答えると歩き出した。
背中越しとは言え顔を見ようとしたが、山中はこちらには顔を向けず、受け答えも少し機械的で、冗談も時折口にするが、根本はまじめな人間なんだなと思い、軽く笑ってしまっていた。
「―――」
「!」
後は任せて大丈夫だろうと言うようにオレはあれこと、残った1体のヴァリーVに眼を向け、ヴァリーVはおびえた表情を見せた。
壁越しにのぞき見ている状態で、普通の人間ならば見られていて視線でもあわなければわからないが、5感を変化可能なオレにとっては見つけるのは簡単で、オレは歩き出した。
見てみると頭全体が侵食されておらず、人間としての部位が多く残っていて、自分の身に起きたことやオレたちの登場、それに崩壊していく自我に脅えているのが見て取れたが、情をかける必要もないし、オレは銃に変えた腕を向けた。
「―――ああ―――、やめ、やめて―――」
腰を抜かしている状態だが何とかつかまり立ちして立っている状態の中で銃を向ける前にヴァリーVはオレに涙目で止めて欲しいと言うように訴えて来た。
「どうして、どうしてこんなことに? あなたは何者なの?」
「―――」
「やめて!? たすけて!? お願い!? いや!? 来ないで!? 撃たないで!? 死にたくない!?」
わたしが殺される理由なんてないと言うようにオレに聞くがオレは何も言わずに弾丸を装填する中でヴァリーVは自分の身を守るような構えを見せながら、出る限りの抵抗の言葉を必死に口にした。
「―――生物兵器化する人造のヴァイラスにお前は感染し発症している。」
「―――?!」
「最終的には自我を失い、組み込まれた仕組みを実行するだけの人形になるだけだ。人間に戻ることは不可能だ。」
ヴァリーVの発症の症状は精神的な影響も受けるしいつ進行するかわからず危険だとも思ったが、オレも甘いものでヴァリーVに簡単にだが説明をして、彼女はその言葉をおどろきながらも聞きだした。
「―――知る必要はないと思うが、知る時は死ぬ時だ。」
「―――!」
「―――あの世の、MEIDOの土産にするんだな。」
言われた瞬間彼女は治る見込みがあるのではないかと言うようにオレに眼を向けたが、オレはと言えば無理だと言うように銃を向けたと言うか、撃つと言うように動かし故意に音をだし、発砲した。
オレの言葉を聞いて最初から頃好きだったのかと言うようなおどろいた表情を向けたが、オレはと言えば気にしなかったし、心配だったのは銃弾が確実に殺せる威力で、懸念することなく撃つと頭が吹き飛んだ。
頭が吹き飛ぶ中で身体は条件反射で手足が動いていたが勢いよく後ろに倒れる中で、オレは死体に対して言い捨てた。
残りは2体となり、リードが1体を殺すと言い、俺山中は反対側にいたヴァリーVを処分することになった。
仲間たちの死体や肉片と言うか、部品に囲まれた様に彼女は力が抜けたと言うか、放心状態となって何をしていいかわからないと言う表情で、近づいて来る俺を見ていた。
人間としての部位を多く残しているし、自分の身に起きた事情など彼女にわかるわけもなく、俺たちのことも理解できるわけもなく、近づくたびに表情が少しずつ変わり、恐怖におびえていくのが見えた。
本来の姿も女性と言うよりも少女に近く、乱れた呼吸音が聞こえると同時に白い息が吐きだされ、抜けた腰のせいで逃げられず、給付にゆがんだ顔に対して俺は容赦なしに銃を向けた。
「あなたたちは、何者なの? わたしたちの身に、何が起きてるの?」
「―――」
「仲間、なの―――? 仲間ならどうして―――?」
後ろからもう一人が抵抗する声が聞こえるなと思う中で彼女は最後の抵抗をさせて欲しいと言うように口を開き質問するが、俺は答えずに聞き、彼女は再度質問をした。
「―――仲間とは違う。その真反対だ。」
「―――」
質問をされ俺は言葉に反応して思わず答える中で彼女はどういう意味かわからないし、教えて欲しいと言うように口を開きかける中で引き金を引き、少し遅れてだが後ろでもリードが撃ったと思われ銃声が聞こえた。
俺の眼の前で彼女はと言えば条件反射的なものか俺に襲い掛かろうとするのが見えたが、足蹴にして追い払うと、勢いよく倒れ、動かなくなった。
飛鳥に桜、恋たちから連絡のない以上暗黙の了解として俺たちの行動は黙認されているとも言えるし、オレリードと山中のある意味この暴挙と言うか、解決法は都合よく考えれば公認されていると言える。
最終的な責任はある意味オレたちが負担する危険が存在するとは言え、山中も銃を撃った音が聞え、とりあえず片付いて一段落した状態の中で細かいことは考えたくないなと思う時に別のことが起きた。
オレと山中がその異常事態を感じたのは何かが爆発したような大きい音と地震とは異なる建物全体の振動だった。
『―――なんだ? 見つかったか?』
「―――それはない、オレが調整しておいた。階下で、事故が起きた見たいだ―――」
振動を感じて少し安定を崩しながらも倒れずにすんだ山中がオレの方を向き、まさかと言うように無線越しに聞く中で、オレは問題ないと言うように返すが、別の問題が起きていた。
少し考えればわかると思う建物の屋上で銃撃戦や人間の悲鳴、それに破壊音が響き渡るわけで、オレはオーヴァーマシンを使い、その音や振動を軽減させ、離れた場所から見えないようにする工作をしておいたのだ。
『事故?』
「配線の老朽化、ガス漏れ、火の不始末、原因はわからないが、燃えている。火事みたいだ。」
オレたちに関係することではないのかと言うように聞く中で、オレは正直にそれはないと言うように答えた。
視覚を変えて調べる中でわかる情報は言った通りで、深く踏み入って調べないと本格的にはわからない上、どう考えてもオレたちが原因ではなかった。
『火事?』
「―――目立った人影もない、消防も時期に来るだろう。厄介ごとはごめんだ。引き上げよう。」
『―――ああ―――?』
山中が本当かと聞く中で、長居する意味もないしと言うようにオレが言う中で山中はそうだが待てと言うような反応を見せた。
「どうした―――?」
『俺たち車で来ただろう? 戻ってこの時間に戻って出て行ってみろ、すぐに疑われるぞ!?』
「―――Scrap―――」
急ぎぐべきだが話しも聞くべきで、オレが聞くと考えてもみろと言うように山中は返し、オレは忘れていたことを思い出した。
『―――残っていても疑われ―――?』
「―――どうし―――?」
『―――お前も気づいたと言うことは、気のせいではないよな?』
だれかが見ているかもわからないし、車を隠しておけばよかったと思っていると、山中は逆の問題も指摘する中で、不意に口を止め、振り返り、オレも背後から奇妙な物音を聞いて振り返り、山中の方に眼を向けた。
『―――発症が、末期に到達していたみたいだな?』
「―――そうみたいだな?」
山中の前で最後に撃ち殺したヴァリーVが起き上がろうとするのが見え、オレの後ろではオレが撃ち殺したヴァリーVが立ち上がり、死んだ時と逆の順序で生き返ったようだった。
厳密に言えば山中が口を開いた通りで感染による発症が末期に到達している結果、生物本来の生命力が強化され、驚異的な治癒力を手に入れたようで、殺せていなかったと言うか、本格的に覚醒させ、ヴァリー化してしまったようだった。
人間として残っていた部位が本格的にヴァリーと化した白い彫刻のような皮膚の部分に覆われ浸食されて行くのが見え皮膚が侵食される中で急速な成長の影響か、固い物体が砕けるような乾いた音が周囲に響いていた。
Vでは外見的に人間に戻れる余地があると普通人間は誤認するが、これを見れば不可能だと考えるのは必然だ。
『―――にたくな―――』
『―――?』
「逃げろ! 山中!」
無線越しにどう聞いても山中とは違う女の、ヴァリーVの声が聞える中で山中は言葉を話したのにおどろいて後ろに軽く下がる動作を見せる中で、オレは山中に危険だと言うように勢いよく言ったが遅かった。
「しにたくないぃい!?」
距離的に山中の立っている場所は少し離れた場所で、話し声が聞き取るのが少しむずかしい距離だが、山中の前で起き上がったヴァリーVは勢いよく叫んで山中に襲いかかった。
言った通りと言うか、オレは指示されていたのだが、山中は先ほど撃った時に人間としての部分が多く残っている部分と言うか、片目を狙って撃っていて、ヴァリーVの顔半分は銃弾が命中して酷い状態になっていた。
『―――ぁぐ!?』
普通の人間ならば確実に死んでいる状態だが、彼女はと言えば生存本能のままに外敵と判断した山中に襲いかかり、山中を抑え込み、山中が勢いで声にもならない苦しいうめき声を出す中で、声を張り上げた。
『―――っぉ?!』
「山中!」
抑え込まれたとは言え山中もこの程度でと言うようにヴァリーVの頭に銃を向ける中で、山中が勢いよく投げ飛ばされた。
身体全体をおさえこんだ状態からの背負い投げで、山中はオレの見ている前で空高く飛び、ある程度の高さまで行くと半回転して身体が逆さ向きとなり、オレと眼が合う中で、落下して言った。
普通の人間の山中にとって自分の身に何が起きたかも把握できていない状態とも言え、眼があった山中は自分がなぜオレと眼があっているのかわからないと言う表情もしていた。
「―――山中! う!?」
まずいと思い勢いよく飛んで行こうとするが、飛び立つ瞬間に勢いよくヴァリーVの1体が横から突進して来た。
『シニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイ―――』
『コロシニキタコロシニキタコロシニキタコロシニキタコロシニキタ―――』
『コロセコロセコロセコロセコロセ―――』
相手をしている時間はないと思うが、身体を勢いよく起こしてみると、オレに山中を絶対たすけにいかせないと言うように包囲している中で、呪いの儀式のように同じ言葉を繰り返していた。
「Scrap―――、いや、祈りは済ませたか? せめてもの慈悲だ。それだけはさせてやる。」
オレは最初いら立ちもしたが本気を出せば全滅させることも簡単だし、山中もたすける時間も十二分に存在するし、きさまらの挑戦と言うか、喧嘩を買ってやると言うようにヴァリーV全員に声をかけた。
山中も緊急事態を想定していると思うし、第一この程度死ぬのならばこれまで生きていないだろうし、オレは心配することもなく、ヴァリーVと戦うことにした。
代わりましょうと言われても、わたしジョセフの立場と言うものは、簡単に渡すものではないし、わたしには時期に渡す相手も理解できていたが、渡すにまだ幼く、現在わたしの後ろをついて来ている聖那よりも幼いのだ。
以前の代行者が歩けず言葉も知らず、意味を理解できない幼児だと言う事実も存在するが、あの子供に、これから未来ある子供にこの立場を押し付けるのはさすがに気が引けた。
気が引ける以前に、わたしは普通の人間でありたいし、聖那をたすけに来たのも人間としての良心であり、AGEで警備員として働くジョセフおじさんであり、普通の人間としての務めだとも考えていた。
「―――ここが裏口だ。出たら右に曲がって突っ切って正面玄関から見て右に見える広場に行くんだ。シルヴァーのワゴン、2人が乗って来た車を探すんだ。」
「―――」
「急いで。」
階段を少し急いで降りていき、少し時間もかかったが、1階へと到着し、わたしは警備室ではなく、裏口へと聖那を案内した。
とびらの前に到着し、鍵を開け逃げるんだと言うように言うが、あなたはどうするんですかと言う表情を見せる聖那に、わたしは迷う暇はないと言うように言い、聖那は扉に向かった。
「―――仲間が来る。警備室に戻らないと怪しまれるし、君が1番に怪しまれる。」
「ありがとうございます。」
「礼にはおよばない―――」
わかってほしいと言うように聖那に言うと、わかりましたと言うように軽く頭を下げ、わたしは気にしなくていいと言うように返した。
「―――」
「―――変えられない事実は存在する。大切なのは認めることだ。それに君は1人ではないことだ。」
「―――?」
行こうとする中で、本気でいいのかと言うように立ち止まり、心配そうにわたしを見る中で、わたしは心配ないと言うように言うが、聖那は意味が理解できないと言う反応をした。
「―――神の、お告げと言うものさ―――」
「お告げ?」
「―――少し難しすぎるな? それに君も幼い。少し手加減しよう。君には同じとは言えないが、大切にできる仲間ができる。友人、友達と言うべきかな?」
手に入れたわたしの能力を聖那が明確に理解できたとも言えないし、意味不明な言葉だとも思われ、聖那が意味を教えて欲しいと言う反応の中で、わたしは全部は教えられないが、少しだけ答えを教えることにした。
言い終え、さあ、行くんだと言うように声をかけようとする中で、聖那はたすけてくれてありがたいと思いますが、言われたことは後で考えますと言うように勢い良く再び頭を下げた後、勢いよく走って出て行った。
早いものだと扉の方を見ていたが、すぐに足音も聞こえなくなり、わたしも本来の職務に戻ることにして、無線に手を伸ばした
投げ飛ばされたのだと俺山中が理解したのはリードと眼があった後の、AGEのビルの壁が見えた時で、俺はこのまま重力に任せて落ちて死ぬかと言う中で、落ちるのは嫌だと思い腰に装備していた緊急時用のワイヤーを取り出して投げていた。
先端が折り畳み式のフックになっているワイヤーで、空想の物語だけの産物にも思われるがAGSはそう言った装備や道具の実用化の研究もしている。
俺の使ったワイヤーこと、ATエマージェンシーワイヤーもその1つだが、弱点が存在している。
1つはワイヤーの長さで、隠し持つために長くても3~5mで短く非常に高い場所をのぼり、降りることは無理な上、先端のフックが折り畳み式であるため強度に欠け、小型でフックとしての機能を果たす可能性が少ないことだ。
加えてグラップルガンこと、バットマンの移動用の装備のように射出装置が存在しても飛距離が稼げず長さ上意味もない困りものだが、無駄に丈夫で細く、持ち歩きやすいので手軽で重宝は一応されている。
長くても手で投げるか後付の専用の装置で撃ちだす必要が存在し、投げたが建物に確実に命中する保証も存在しないで、確実に助かる確証も低かった。
「―――引っかかれ!? 頼む?! お願いだ―――」
仮に運よくフックが建物のどこかに引っかかったとしても、落下速度や制動時の衝撃、極め付きに建物の壁に叩き付けられるかガラスに突っ込み、フックが破損する可能性も高く、生き残っても重傷を負う可能性も高いと言えた。
「―――――?!」
『―――大丈夫ですか?』
落下しながらも身体の向きを強引に変え、ワイヤーを振り、落ちても大丈夫なように抵抗している中で、不意に背中に強い衝撃が走った後、人間の声が聞えた。
衝撃とは言うが、だれかに受け止められたと言う感触だったが、声はリードの声ではないし、姿も見えず飛鳥や桜のような声でも、恋でもない男の声で、声の方向を見てみると全身黒い身体に2つめの赤い眼が見えた。
紛れもないワープの特殊強化服Amonで、俺は飛鳥たちがたすけに来たのかと思った。
想定外の出来事が起きるのは想定しなければいけないが、想定外の出来事が精神的許容の範囲内として考えられるかは別物だ。
再び立ち上がって来たヴァリーVとオレリードが戦う構えを見せる中で、その想定外の出来事が起きた。
最初に起きたのは風が吹いたことで、この風の中に微妙に魔法に似た反応が紛れ込み、流れ溶け込むことは一応は想定していたが、吹いた瞬間にオレを包囲していたヴァリーVの多くにカードが風にのって命中したことだ。
カードが風にのってとは言うが、非常に薄いやわらかそうな紙だった。
常識的に考えて飛んで来たと言うよりもヴァリーVに向かって強引に張り付いたと言う雰囲気で、外見不相応な強さに押し当てられ、ヴァリーVは命中した瞬間に数体が身体の安定を少し崩した。
「METSU!」
「METSU」
「―――!? 何!?」
見た瞬間には張り付いたものが何かわからず、なんだと思いかけている中で、少し遠くから意味不明な言葉が聞こえた。
音の方向に眼を向けようとした瞬間、紙が身体に付着したヴァリーVの身体が勢いよく砕け四散し、残ったヴァリーVは何が起きたと言うような表情をしているのが見えた。
言った言葉は勢いよくMETSUと言ったように聞こえ、記憶している言語からの推定だが、日本漢字の発音の漢字で、滅、だと推定できた。
滅と言う漢字は滅亡や全滅を意味する漢字に使われる。
『―――リード、大丈夫か?』
「―――山中? 無事か? 生きてるのか?」
『―――――ワーパーに助けられた。』
細かい理屈は抜きだし、隙ができてこれで山中をたすけに行けると思える中で山中から通信が来た。
通信越しに少し呼吸の乱れている音が聞えているが、生命の危機と言う状態には感じられず、後少しで落ち着くと言う雰囲気だし、オレを気遣うように聞く余裕も存在していた。
通信越しとは言えハイブリッダーのオレの鋭敏な感覚を使えば的確な判断もできるが、明確な状態も理解できない状態で、大丈夫かと質問すると山中は問題ないと言うように答えた。
ワープの職員たちが着ている特殊強化服には正式にはAMONと言う名称がつけられている。
Armored Model Of Neoの略称で、ハイブリッダー誕生以前の旧型のオーヴァーマシンの技術が使用されている。
使用されているとは言えこの時代から見ればオーヴァーテクノロジーには相違なく、耐熱温度1000万度以上、耐寒温度マイナス300度以上、重圧と言った強い負担にも耐える構造をしている。
オーヴァーマシンによって内部の環境は外見不相応に非常に快適に整えられる上、補助によって驚異的な筋力も発揮可能、極め付きに開発当時に宇宙人から技術提供を受けた重力制御装置の恩恵で飛行能力も持っている。
「―――屋上まで戻してくれないか?」
リードにワープに助けられたことを報告したのはいいが、たすけたワーパーの様子が変で、飛行して屋上に戻る途中で止まったのだ。
止まって落とそうとしていると言う物騒な話ではなく、途中の足場になりそうな場所に俺山中をおろし、何も言わずにこちらを見ているのだ。
「―――?」
特殊強化服に異常でも起きたのかとみていると、俺は彼の服が奇妙なことに気が付いた。
簡単に言うと、傷んでいる状態で、一部の塗装が剥げ、擦り傷や老朽化している状態で、最大の違いは胸のワープの文字が違っていたことだった。
Warriors
And
Revolution
Professional
略してワープであることには違いないが、単語が違っていた。
Weapons
And
Rescues
Professional
略式が異なる部隊や組織が存在するのかと思い見ている中で、彼の背後こと、俺から見て正面にほかのAmonを着たワーパーが2人姿をあらわした。
「司令官!」
「お前たちは彼の援護を!」
「了解!」
2人のうち1人が司令官と言う中で、俺をたすけたワーパーは2人に指示を出すと、2人は屋上に向かって言った。
「―――きさま、なにも―――」
「待ってくれ!? いや、待ってください―――」
たすけられたが、何かがおかしいと言う状態で、俺が銃を向けようとする中で彼は少しあわてた様子を見せ始めると、マスク越しとは言え自分の顔に手を当て、マスクから空気の噴き出す音が聞えた。
Amonのマスクと言うか、身体全体にとも言えるが、装着者を守るために全身を覆って密封している構造で、口元は特に重要で防毒マスクと服の装置によってろ過されるか蓄積された酸素タンクからの空気の供給源としての機能も持っている。
「―――ぅ?」
飛鳥や桜、リード、それに支給品としてAmonは一応送られていて一応使い方を把握していて、これはマスクを外す時の動作だと思っている中で空気が吹き出し、俺は思わず吹き出す空気の勢いで少し後ろに下がった。
下がったとは言え背後は壁で、逃げられる場所もなく、防御も半塲むだで、幸いなのは噴き出した空気が生暖勝ったので少し寒さがやわらいだと思う中でマスクが外れ素顔があらわれた。
「―――わたしを信じて欲しい。」
「―――?」
「この顔を、信じて欲しい―――」
不意に顔を外し、普通のワープにも見えないし、魑魅魍魎の顔でも出るのかと思ったが、マスクを外した男の顔は、非常におどろく結果だった。
同じ状況になればだれもが同じ反応をすると思うが、どうなっていると言う状況で、マスクをはずした顔は俺に非常に似ていた。
似たような顔は大量に存在するが、紛れもなく完全に同じ顔と言うか、彼の方が少し太っているようにも見えたが、間違いなく同じ顔だった。
2人のアジア系の少女だった。
だれかと聞かれるとオレリードが声の聞こえた先に眼を向けた場所にいた人間だ。
年齢は推定して10代前後半ほどで、全体的に幼い印象な上、聖那や桜、それに山中に似通った部分が存在し、日本人のように見え、2人には5、6歳ほどの差が見られ、オレから見て右が10から15で、もう片方は15から20ほどだった。
日本人である上に、彼女たちは普通の人間では見知ることはできず、オレでこそわかるが、魔法と言うか、日本の魔力と言うべきか、正確には霊的だが日本独自の非科学的能力を備え持っているようだった。
「―――!」
だれだと思うように見ていたが、オレは見ている場合ではないと思い、勢いよく両腕を武器に変形させ残ったヴァリーVを撃った。
撃つと同時にオーヴァーマシンを高速で浸透させ、残ったヴァリーVを粉砕することにしたのだ。
オーヴァーマシンが浸透しヴァリーVの身体にオーヴァーマシンが増殖したようで身体中に亀裂が入り、血管が大量に浮き出て、副作用で身体が不自然な方向に動き硬直する中で、オレは彼女たちを破砕した。
「―――?」
「―――!?」
2人はと言えば、腕を普通の腕に戻すハイブリッダーのオレを見てあれは何だと言う表情で、ワーパーの仲間にも雰囲気的にも見えなかった。
即座にこの時代の人間で、オレのような未来とは関わってないが、紙切れを付着させて意味不明な言葉こと、呪文を口にしただけでヴァリーVを倒したことと言い、別の意味で事態に関係しているのだと理解した。
『―――お前たちは何者だ?』
「―――人間、なの―――? それに日本語?」
「そうみたいですね? ウイさん、だけど声が変―――」
逃げることもなく何者だと言うようにオレを見ているし、見られたらまずいと言う立場もあるが、オレが関係する存在なのか理解できないと言う雰囲気で、オレはある意味まずいとも思ったが、適当に理由を言うためにも接触することにした。
翻訳機を作動させて話してみると推測通りの日本語で、片方がオレを人間なのかと言うようにもう一人に聞き、もう1人はと言えば、オレの翻訳機越しの声が変だと言うように言っていた。
身体の半分以上を機械となり、わたし楊の本物ではない眼に映し出される景色が現実と異なるのかもしれないと言う懸念の中で、わたしはマスクを外し、彼と顔を合わせる中で、彼にもある程度の同じものが見えているのだと言うことがわかった。
彼と言うのはわたしがたすけた男こと、山中のことで、マスクをはずしたわたしの顔と彼の顔は本当の意味でよくにていた。
似ていたと言うよりも、厳密に言うと鏡写しのような状態ことの、そのもので、最大の違いは体型など、よく見てからでないと判別できないほどの本当に微妙な違いだ。
わたしの方が医療的措置を受けて不自然だと言う部分も存在するが、背が低く体重が多い影響か、太く細長く、髪も短く筋肉質に見え、山中の方は背が高いがわたしよりも細く、髪も長く輪郭の線がやわらかい印象の顔だった。
「―――敵ではないことは信じよう―――、それと―――」
「楊です。楊人。」
銃を一応おろしはしてくれたが、山中は同じ顔のわたしを見て本当に何者だと言うように見ながら言い、わたしは自己紹介をした。
「細かい理屈は抜きだ。屋上に戻せ、話しはそれからだ。」
「―――」
「命もたすけてもらったし、同じ顔と言うことは認めるが、だれかもわからない人間へ確実な信頼を勝ち取るには対象の指示を理解しすぐに実行することだと思うが?」
深い事情は理解できないが一応は戦うのを止めると言うように言葉を続けるが、すぐに屋上に戻りたいようで、言う通りにするしかないと思って動こうとする中で彼はわたしに銃を向けた。
引き金に指をかけてはいるが本気ではないことを状況的に判断できるが、言うとおりにしなければわたしの命にかかわることは間違いなかった。
第3次世界大戦後機構は時間航行の管理をするためにワープを設立したが、的確な運営のための知識や技能や人材が不足していると言う非常に重大な問題が存在していた。
機構とワープ、それに関係する組織は問題を急速に解決するためにした対処は、当時のワープの職員に命令で半場強引にゲート技術を使い未来へと派遣し、逆に未来から的確な運営の知識と技能を持った人材を派遣して解決したと言われている。
機構は一部の事実を否定しているが、証拠は数多く存在し、ワープ自体がその証拠で、ワープには大戦前に前衛の組織が数多く存在し、数多くの時代や別世界で暗躍していたとされる。
Warriors
And
Revolution
Professional
多くは略してワープであることは同一だが大戦後に結成された機構の犬たちと違い、特定の目的にために動いているPMCとも言えるが、機構の管理を受けず、独立した大きな組織としての色彩が強いと言える。
吸収するなど事実の隠匿のために機構も多少は動いているが、半分以上黙認状態で、オレリードが不意になぜこの話をしたかと言えば、少女たちと話そうとする中で、彼らが不意に姿をあらわしたのだ。
「―――なに!?」
「―――!? 化け物!?」
一方でオレは敵ではないし、少女たちもオレを敵でないと認識し、ヴァリーVも片付いた中で、2人が近づいて来て、オレも近づいて大丈夫かと言うように聞こうとして、年上の方が少し軽くせきをした中で彼らが姿をあらわしたのだ。
あらわしたと言うよりも、突撃して包囲したと言う状況で、お決まりのように光学迷彩を消した後、遠慮なしに銃を向けていた。
略式だけでなく、本来のワープと違い整備に差が存在するのか、特殊強化服に傷が見え、塗装もはげて老朽化しているのでオレはすぐに見分けがついた。
『スパイダーズ!』
「スパイダーズ!? クモ!?」
「クモ!?」
UIと呼ばれた年上の少女がおどろき、もう1人も何事だと言う反応の中で、オレはこいつらはと言うように言う中で腕を銃へと変え、牽制として彼らへとむけ、先に反応したのは年上の方だが、2人は何それと言うように返してきた。
オレがこのワーパーをスパイダーズと呼んだのは、英語圏特有の仮称で、Past Warpとも呼ばれる呼称を略してパーカーと呼び始めたのが始まりだ。
アメリカ大手のコミックス、マーヴェルのヒーローの1人、スパイダーマンの本名、ピーター パーカーからとってスパイダーズと呼んでいるのだ。
「―――リード!」
包囲こそしているが、攻撃する気配がなく、目的はオレたちではないのか、ヴァリーVが目的で来たが、オレたちが解決した後で、2人をヴァリーVと疑って銃を向け、オレの行動が矛盾してないかとみているのかと思う中で山中のオレを呼ぶ声が聞こえた。
「山中!?」
「―――降りるぞ!」
「ぁ? うわ!?」
声の方向に眼を向けると飛行して上がって来たスパイダーズの1人の身体に連結されたロープと持ち手につかまり、足をかけている状態で、眼が合う中で山中は勢いよく突き放すように飛び降り、相手がおどろいている中で着地し、オレに駆け寄って来た。
スパイダーズはオレたちに銃を向けているが本格的な敵意はないようで、山中が飛び降りる場所を開け、オレに駆け寄ってくる山中のために道を開けた。
「―――ワーパー、なのか? それにそこの2人は?」
自力で勉強して知っているかもしれないが即座にスパイダーズだと山中が理解できるわけもない上、オレの近くには見たこともない少女2人がたっていて、山中も厄介ごとがまた増えたのかと言う表情をした。
「―――」
「―――ウイさん。大丈夫ですか?」
「大丈夫よ、サラちゃん―――」
2人が山中が仲間なのかと言うように眼を向ける中で、ウイと呼ばれる少女がまたせき込み、もう一人が心配するように言い、顔を向ける中でウイは大丈夫だと返す中で、山中は自分を連れて来たスパイダーの1人に眼を向けた。
「―――借りができたと言うべきだが、目的は何だ? それにきさまの顔の意味することは?」
「顔?」
「―――これからのことを考え、あなたに接触しておきたかったのです―――」
たすけられたことは感謝するが本題はと言うように山中は言うが、2人の間でオレにはわからない何かがされたようで、顔とはと言うようにオレが反応する中で、スパイダーは返事を返してきた。
「―――?」
「わたしのことを、覚えておいてください―――」
意味が解らないと言うような表情をする中で、スパイダーは山中に対し敬礼し、背を向けた。
「わたしも、おどろいているんです。考える時間はわたしも欲しいんです。わたしはあなたの敵になる気もありません。」
スパイダーは山中に対して言葉を続けるが、山中はと言えば戻ってくる前に何を話したかわからないが、少しは理解できると言う表情をしていたが、すぐにこれで済むかと言う表情に変わった。
「撤退する。確保していた別の拠点へと移動する。残務処理を忘れるな。」
「了解」
「了解」
背を向ける中でスパイダーは周囲の全員に対して声をかけ、リーダー格だったようで指示を聞くと全員従いますと言うように答え、彼にあわせて動き出した。
待てと言っても聞かないのは一目瞭然で、山中も待てと言うように手を伸ばすが待てとは言わず、空を見つめているだけの状態になるし、ほかに眼の向ける場所もないので、少女の2人の方に眼が向いていた。
ヴァリーVは片付き、楽観的に言うと一件落着と言いたいが、言えないのが現実だった。
不意に姿をあらわし俺山中と同じ顔をした人間は姿をあらわすし、片づけたとは言え、ヴァリーVの発症はこれからの世界に多大な影響も与えるとも言えるが、最大の問題は、眼の前の少女2人だ。
リードに眼を向けるが、オレは知らない赤の他人だと言う反応な上、サングラスで調べてみると、普通の人間ではないと言う反応が出ている。
「―――リード、あれは、ワーパー?」
「―――スパイダーズだ。」
「スパイダーズ?」
2人から話を聞く必要もあるが、俺は第一にと言うようにあの男の率いていた奇妙なワーパーが何者かと聞く中で、リードはあれはと言うように返し、俺はどういう意味だと言うように返した。
「機構結成前に活動していた機密部隊の1つだろう。過去(Past)のワーパー、パーカーと呼んでいたが、スパイダーズと呼んでいる。」
「ピーター パーカーか、なるほどな―――?」
資料には眼を通して一応は理解していたつもりだが、言われた納得できると言うもので、リードが説明する中で、俺は確かにそうとも言えるなと言うように返した。
ピーター パーカーはアメリカの大手コミック、マーヴェルのヒーロー、スパイダーマンの正体であり、本名から来ている。
「―――それで、この子たちは―――?」
「―――ぁ―――」
スパイダーズと言い、俺たちの話しの意味が解らないと言うように見ている少女たちに対し、お前らはと言うように眼を向けると、2人の少女の内年上だと思われる少女は少し困っているが、わたしたちは怪しいものではないと言うように口を開きかけた。
「―――」
「おい? 大丈夫か?」
口を開こうとする中で少女はせき込み始め、故意ではないが俺はこんな時に困るとも思うが気遣うように聞いた。
「―――さっきもせき込んでいたぞ? 身体が弱いようだな? ここに長くいると体に障るぞ?」
「―――なに?」
普通の人間ではないことは明確だが、結局は人間なんだなと思いかける中で、リードは不審そうに言い、俺は本当かと言うように聞いた。
「―――仲間はいないのか?」
「―――ぁ―――」
せき込んでいる少女をリードは無視してもう1人の幼い少女の前に膝をつき、重要なことを聞きたいし答えて欲しいと言うように聞いたが、少女はおどろいて一瞬行動を停止したような表情をしていた。
「―――いるにはいます。だけど―――」
「だけど?」
「わたしの独断で、荷物も増えて使い方もわからないで無線機も持ってきてないし、すぐ終わると思ったんですが―――」
おどろいている少女を守るようにせき込みながらも少女は答え、リードがそれならばと言うように聞く中で、少女は遠まわしには言ったつもりはないが、仲間はここに来ないと言うように返した。
「俺たちがいた?」
「―――はい―――」
状況を踏まえるとと言うように俺が質問すると、少女は間違いないと言うように返し、余韻は残ってようにも見えるが、せきが止まった。
「―――細かい理屈は抜きだ。現状はわかってるな? 普通に出たら怪しまれる。協力する。」
俺たちが彼女たちを何者かわからないように、少女たちも俺たちが何者かわからないで、何者かと少女が聞こうとしている中で、リードは1つ提案だと言うように少女に言った。
「―――ぇ?」
「リード―――」
「捨て置くには知りすぎている。殺したら仲間から報復も食う可能性も高い、場合によっては警察よりも厄介だし持って帰る。」
なんて言いましたと言う反応を少女がしている中で、俺は何を考えていると言うように聞く中で、リードは率直に言い、幼い方の少女を抱きかかえた。
「光学迷彩を使う、飛び降りてこい、受け止める―――」
「―――わかった。」
無理だとも思うが、言いだしたらもう聞かないし、言ったのはオレだと言うようにリードは少女があわて、俺と言うか、少女の方かもしれないが、涙目でたすけてと訴えるように見る中でリードは口を開き、オレが返事を返すと走り出した。
「―――少し乱暴にするぞ?」
「え? ちょ? ちょっと!? えと? あの? そうだ! 山中さん?!」
普通に見ると勢いよく飛び降り自殺するように見える光景で、少女も先ほどの言動と言いどうするんだろうと言うように見ていたが、俺は時間がないと言うように言う中で少女を強引に両肩にかかえた。
両肩に抱えた中で、少女が突然何をするのかと言うように軽く暴れる中で、俺は聞いているひまはないと言うように走り出した。
先ほどからせき込んでいて少しやせて見えたが、体重も40Kg以上はないなと言うように軽く感じ、肌も白く、病弱なのを明確に理解でき、事情を説明する必要もあるかもしれないが、時間もないし、俺は光学迷彩を起動し飛び降りた。
扉を出て右を突っ切って正面玄関から見て右側の広場に行き、山中とリードの乗って来た車を探せとジョセフに言われたわたし聖那は、裏口を出た後の人気のない裏道を勢いよく走っていた。
不気味と言うよりも、映画などで見るが、不良や犯罪者、浮浪者が出て来て襲って来そうで、わたしは広場が見えるまで生きた心地がしなかった。
正面玄関から見て右側こと、走って来て途中だが何とか見覚えがあると言うか、チリのわかる場所まで来て、広場も見える場所まで来た中でわたしは走るのを止め、呼吸を一時整えていた。
「―――?」
広場を見ると車が数十台ほど駐車しているのが見えたが、わたしは少し先に見覚えのある車があることに気が付き、よかったと思う中で、わたしは少し先の上空で、奇妙な音を聞いた気がして頭を上げた。
「―――ぅわっ!?」
人が口を抑えた時に出るような声で、空からそんな声は聞こえるのは変だし気のせいだと思う中で、不意に前から勢いよく突風が吹いて、わたしは押されて倒れた。
「―――ミス聖那!?」
「え?」
高い建物が並んでいると特定の場所で時折強い風が吹くと言う話を聞いたことがあるが、それか何かかなと思い、立ち上がろうとする中で、不意にリードのわたしを呼ぶ声が聞こえた。
「―――ぉぅあぁぅっ!?」
「―――受け止める!」
「―――――」
あわせて遅れてともいうかもしれないが、あわてる山中の声が聞えるが姿が見えず、リードは受け止めると言う声が聞こえる中で、高い場所から何かが落ちて来て、受け止めるような音が、少し遠くで聞こえた。
「―――空を飛ぶ道具が必要だな?」
「UFOでも買うか?」
「―――冗談にならん。(No kidding)」
山中がこれは次の議題にしないといけないと言うように口を開く中で、リードは言い解決策があるがと言うように冗談を言うが、山中は解決策にならないと言うように返す声が聞こえた。
推測だがあの屋上から飛び降りてきたようで、先にリードが飛び降りジェットエンジンか何かの制動をかけて着地した反動があの突風で、遅れて飛び降りた山中を受け止めたと言う状況と会話だと思え、2人は十数メートル先で姿を不意にあらわした。
「―――?」
姿をあらわす中で、よく見ると2人以外に人がいると言うか、2人に抱えらえていて、リードが10歳から15歳ほど、山中は15歳から20歳ほどの少女を抱えているようだった。
「―――――?」
「―――聖那? お姉ちゃん?」
「―――なに沙―――? 聖那!? 折原聖那? まさか!? あなたなの!? どうしてここに!?」
見てみる中でよく見ればあの2人はと言うか、見覚えのある気がした顔で、見ようとする中でリードに抱えられていた少女がおろされ、わたしに眼を向けると、すぐにでもこっちに走ってきそうな涙目でわたしの名前を口にして、お姉ちゃんと呼んだ。
山中の両肩に抱えられていた少女もだれかいるのと言うように少女に声をかけ、眼を向ける中で、わたしの名を呼んだ。
「―――?」
「―――?」
「あ、いや、あの、その―――」
簡単に言うと2人はわたしの知っている人間で、リードと山中は知り合いなのかと言うようにわたしと2人を見ている中で、不意に少女の方がよく考えるとまずいと言うような反応を見せ始めた。
「―――知り合いか? 聖那の?」
「―――ぇっ!?」
「安心しろ。俺たちもだ。彼女も俺たちの事情は知っている。」
少女がせき込み始める中で質問したのは山中で、少女は不味い聖那こと、わたしに危害が及ぶかもしれないし、あんな子知りませんと言うような表情にあわせ手を振って否定した。
否定したが、考えてみるとわたしの名前も口にしたと言う反応も見せる中で、山中は言うとおりに、心配する必要ないと言うように返した。
リードもその通りだと言う表情の少女2人を見ていて、山中はお前からも説明を受ける必要がありそうだなと言うように眼を向けるが、わたしはどうして彼女たちがここにいるのか理解できなかった。




