An internmission 前編
夢見る生き物なんて理想と現実の区別ができないような意見は無視するとして、寝ていてみる夢の中には時として理解に困る物や意味不明なもの、目覚めると明確にはどのような夢を見たか覚えていない場合も存在する。
睡眠中に起きる脳の記憶整理現象とも言われているが見る明確なメカニズムも解明されておらず、俺や山中の見ている夢は時間の前後と事実と虚像が混ざりあった情景が見え、足元にはだれかが俺に背を向けてと言うか、うつぶせに倒れていた。
室内はせまく薄暗く、天井の証明も裸電球と言う状態で光が揺れ照明の位置が常に動き回り、時折眼の前の場所も暗くなり、明るくても陰湿な雰囲気も漂い、室内には俺と足元の人間しかいなかった。
俺の手には硝煙のにおい漂う銃が、正確には自衛隊で使用されている9mm拳銃が握られ、少し離れた場所では薬莢が転がり、男の頭からは血液だと思われる赤い液体が勢いよく流れ出していた。
「―――――」
夢を制御できる能力など人間には存在しておらず、俺は夢だと言うことも認識しているのかいないのか、わからない状態でその死体を見下ろしていたし、俺は間違いなく引き金を引いてこの男を撃ち殺したのだと思った。
「―――――」
「―――ありがとうな? 山中?」
「―――?」
いつどこでだれがどのように生きていたとしても、死だけは変えられないもので、見下ろしながら無情だと思っている中で声をかけられ、顔を上げると男と言うか、俺の自衛隊時代の親友が話しかけていた。
「―――」
「―――お前のおかげだ。オレは本当のオレに目覚めることができた。」
話しかけられる中で俺は眼を下の方と言うか、死体の落ちている方向に眼を向けるが、死体はなく、俺の手にも銃は握られておらず、左横のほうに眼を向けると不用心に机の上に置かれていた。
「ありがとうな?」
「―――」
「やっと本気になれる―――」
夢を見ている状態で、これは正式に言うと俺が27歳の時の記憶で、男は、正確には荒木勇と言うのだが、礼を言うと意気込んだ様子で俺に背を向け、やるぞと言うように言っている中で俺は銃を手に取っていた。
夢の世界では時間の前後と事実と虚言が混ざり合った情景が見えたと表現したが、これが現実で、俺は銃を荒木の無防備な背中と言うか、後頭部に向けたが、撃ち殺したのは夢の中だけで現実には俺は引き金を引かなかった。
銃は弾丸も装填されていたことを知っていたし、デコッキング状態であったことも覚えていて、引き金を軽く引いてハンマーが少し動いたことまで覚えているが、俺は引き金を引き切らず、銃を下していた。
恨んでいたのかと聞かれると真逆で、この眼の前の男は俺の人生に置いて最高の親友であり、男も同じように考え、男が背を向けたのは俺を本気で信頼し、真偽は不明だが試すと言うか、背を向けても大丈夫だと考えていたのかもしれないとも後で思った。
「―――――?」
銃をこんな場所に置いたままにするな不用心だぞ仕方ないなと言うように軽く眼を閉じ、ため息を吐きだし、ほら厳重に管理しろお前のだろうがと言うように渡そうと眼を開き歩き気だそうと思う中で眼の前の光景が一変していた。
見る限りの判断だがアパートメントの1LDKのだれかの部屋と言う雰囲気で、室内は質素で必要際限の物しか置かれていないと言う雰囲気で、ぜいたく品と言えば少し高価そうなパソコンが置かれていた。
「―――?」
一体全体どこだと言うように見ている中で、俺は手に持っている銃も感触や重みが違うと思い、思わずみてみると外見も同様で、別の銃に、正確にはSTIのTactical4.15 になっていた。
「―――? 何で俺こんな―――?」
見覚えのない場所だが銃はと言えば手入れがされ、ライトとレーザーサイトも装着され、俺が手入れしたのかと思っている中で俺は手袋を基本に自分がかなり物騒な装備を身に着けていることに遅れて気がついた。
AGSの上着の中に防弾性の特殊繊維が入れられ重量が増加しているし、肩にはバトルライフルが背負われていると言うか、背負い、ナイフや手榴弾なども持ち、太もも部分には銃を収納していたとも思われる大型のホルスターまで装着されていた。
武装した服の重みや感触、種類を見ればわかるが予備の弾奏も有り余るのではないかと言うほど持ち歩いている上、足元には何が入っているのかわからないし、予備の服か何かとかだと思うがかなり大きいバッグとリュックが置かれていた。
「―――――?」
右肩にも小さいが小型のバッグを背負っている感覚も覚える中で気づかない方が逆に変だと思うと言うか、いつの間に来たのかわからないがスーツ姿の女性らしき後姿が見えた。
「―――?」
後姿だが髪の色や背丈から判断するに同じ年齢ほどに見え、俺は思わずだれだと言うように顔を見るように顔を少し横に動かした。
「―――――?!」
意味が解らないがとにかく声をかけてみようとか言う状況だったが、声をかける寸前に女性が勢いよく振り返ってこちらの方を向き、顔と言うか、身体を向け、俺はおどろいた。
「―――――な?」
振り返ったことにもおどろいたのだが、一番おどろいたのは眼で、リードのハイブリッダーの眼のような青白い光を発していて、なんだと言う言葉が言いきれなかった。
「―――う? っく? うあっ!?」
ハイブリッダーなのかと聞く必要があると言う状況で、前に調節者とか言うハイブリッダーだと言うパールと言う女も見たが、彼女は雰囲気が何か違うと思う中で、不意に眼の前に勢いよく強い風のような物が吹いて押し飛ばされ地面に後ろ向きに倒れた。
強い風のような物だと表現したが、正確には見えないが強い力か何かの手で胸を勢いよく押し飛ばされたと言う感触で、俺は倒れた後胸に少し痛みを感じた。
「―――なんだ? どうなっている?」
変な表現かもしれないが邪悪な空気に満ちていると言う雰囲気が妥当で、倒れた後の風景が一瞬で風変りしていた。
先ほどの狭い部屋ではなく、どこかの少し広く、海は見えないが港の一角のような場所に俺と女性は立っていると言うか、俺はすわっていた。
女性の周囲にだれがどう見ても人間の能力とは思えない闇と言うか、影と言うか、霧のような物体が彼女を覆い、動き回っていた。
彼女を覆っているが身体を全体が見え、全体ではなく、動き回っているが生物的なものではなく一番妥当なのは風の動きの一部を視覚化したような雰囲気で、リードと同じハイブリッダーと言う雰囲気で危険を感じた。
「―――!」
彼女はいったい何者だと言うように見ていたが、俺はこれは不味い状況だとも思ったし、倒れた瞬間に手を離れ、少し離れた左横に落ちていた銃を見つけると勢いよくひろい彼女に向けた。
無意識にレーザーサイトを起動させ、迷うまでもないと言うように彼女のひたいの中央と言うか頭に狙いを定め、レーザーサイトの赤い点がひたいに定められる中で迷うことなく引き金を引いた。
『止めて!』
「?―――――」
『彼女を撃ってはダメ!』
引き金を引き、撃鉄が銃身を叩く前の一瞬と言う時間だろうか、過ぎればわからないが一番妥当な時間はその時だと思うがどこからかわからないが俺に対してだれかわからないが大声で止めてと言ったのが聞こえた。
止めてと言うがもう遅いと言う状態で、銃声のあと俺がだれかと、声の主が彼女かと思う中で声が再び聞こえ、女性はと言えばレーザーサイトの照準通りに弾丸がひたいの中央に命中していた。
「―――――ぁ?」
死んだかと言うように見ると女性が倒れると言うのが見える中で、女性が爆発した。
奇妙な表現だが、女性は爆発したと言う表現が妥当で、地面に崩れ落ちるかのように倒れかけた中で勢いよく爆発し、俺はその余波に一瞬で覆われていた。
『―――彼女の汚れや罪悪、闇は権力の権化や圧倒的な力、それに神では決して裁けない、ゆるし、共有し、共存することだ。そしてあなたにはそれができる―――』
「―――――」
爆発の余波と言うか、炎に覆われる中で当然だが異常な熱さに焼かれ、身体を守ることに必死になる中で先ほど俺を止めたと思われる声が聞こえ、声が前から聞こえると思い何とかと言うように俺は顔を前に向けた。
腕で顔を守っていたが、なんだと言うように顔を向けると、炎の先でよく見えないが、神社の巫女のような姿をした女性の姿が見えた。
銃を撃つなと言った時と物言いは違う冷めたような物言いで、炎に覆われた俺が何のことだと思っている中で巫女は俺に背を向け、俺は待てと言う声もかけられない中で去って行った。
炎は俺の身体中を覆い、熱さで必死に走り回っているような状況が普通だと思うが俺は炎に身体中を焼かれ、鮮明な意識の中で俺自身の皮膚の焼けるいやな臭いを感じ、身体の焼けて崩れる感触と、意識が薄れる前に倒れ、地面が近づくのが見えた。
意識が薄れる中で見えた手に握っていた銃だけは変わることなく、存在し続け、俺の身体は炎で燃え身体中が熱く苦しく、熱が身体の器官や肺に入ったのか内部まで熱く呼吸も苦しかった。
ハイブリッダーも根本はと言えば人間であり、人間として人間らしい行動をとる必要があると思われ、悪夢でうなされているような人間を起こした方がいいと思うのは当然の心理だと言える。
オレリードが何が言いたいかと言えば、AGEで一仕事終えて真夜中に帰って来たのだが、先に帰って眠っていた山中がうなり声のような声を上げていたのでオレは気になって山中に声をかけて半場強引にたたき起こした。
ある意味悪いとも思うが山中はと言えばオレが声をかける中で眼を覚ますと言うか、眼を開き、少しの間酷い目に合ったと言うような素振りを見せた後、眼こそ開けているが再び横になりオレに眼を向けた。
オレに眼を向けた表情はと言えば、起こしてくれて悪い、感謝すると言う表情をしていて、呼吸もかなり乱れていた。
「―――リード?」
「どうした? 大丈夫かよ? かなりうなされていたぞ?」
「―――何でもない、少し悪い夢を見ただけだ―――」
よく見ると身体中を汗を流しているし、部屋が暗くてだれかわからないと言う雰囲気だったが、オレも眼を光らせているし、声もだと思うがお前かと言うようにオレの名を呼んだ。
オレは間違いなくオレだしそれはいいから大丈夫かと質問するように言うと言う通りとは思えないが問題ないと言うように返し、身体を左横向きに向けた。
一緒に暮らしだして少し経過して気づいたことだが、山中はあおむけに寝るが寝ていると楽なのかこの横向きの姿勢で寝ているし、眼を背けたのではなく、無意識に楽な姿勢を向いたのだと思った。
「―――真夏にサウナに入る夢でも見たか? 汗だらけだぞ? 暖房もそれほど効いてないってのに―――」
「それにバーベキューもやった気分の夢だ、トッピングはタバスコとマスタード、それにわさび―――」
「―――――」
室内のエアコンを操作しているオレの冗談も返すが半場冗談とも思えない雰囲気だった。
季節的に言うと冬の寒気の強いころで、汗を流すこと自体ないと思うし、エアコンの暖房も山中は日常的にそれほど高温にしておらず、時には暖房は切っているほどだ。
日本人と言うのはエコノミックアニマルと言うが、山中だけかもしれないが生活観念事態が非常に質素で、厚いシーツを重ねて寝ているようだった。
重量は増えるが布を重ねることで内部の空間に空気が入り込み、体温などを利用し温められ、強い保温効果を保つと言う寒冷地の生活の知恵と言える。
極地の生物の毛に空間が存在し同じ効力を発揮すると言われており、体毛の少ない人間が知恵と道具を使うことで能力を応用したとも言えた。
「―――山中?」
「―――熱い、眼も覚めたし夜風に当たるがてらジョギングでもしてくる。」
「―――」
冗談とも言えないが、バーベキューもやった気分だと返しても来た。
真夏にサウナの中に入ってバーベキューまですれば殺人的な熱さにもなると思うし、最悪一酸化炭素中毒で死にかねないし、そこまでするかと言う上に辛いトッピングを加えたと返してまで来た。
狂気的だと思い笑っている中で山中は不意に勢いよく起き上がった。
2度寝しそうな雰囲気だとも思ったし、オレがどうしたんだよ笑ったのが気にくわなかったかと言うように声をかける中で山中はお前には悪いがと言うように言って歩き出すと高速で着替え出し、ジャージ姿になると部屋を出て行った。
時間は現在午前2時半少し過ぎた頃で、まだ眠っていろよとも言うべきかもしれないが、言う隙を与えないと言う状態で山中は出て言ってオレは部屋に1人残された。
道具で大切なことは道具の造られた意味を理解し、使い方を知り教えられ、上手に使うことだと言え、わたし聖那のナノマシンも同様で、意味の理解は完ぺきではないが、リードに教えられ、大分上部に使えるようになっていた。
会う前から自力で仕えている部分もあったが、限度と言うものがわからず不用意に動けなかったし、現在はと言えば少し甘えているかもしれないがリードに抑えてもらえるから安心だとも思っている。
限度の領域は不明だが能力を小出しにと言うか、少しだけ使うと言うことは感覚的にできる中で、わたしは夜中にリードと山中の会話を聞き、ナノマシンの能力越しの眼で彼らの姿も見た。
2人して険悪と言う雰囲気ではないが、山中が夜中にも関わらず出ていき、リードはと言えば仕方ないなと言うような表情で山中の部屋から出るとタバコを吸いだしていた。
2人に何があったかわからず少し気になりもしたが、時計を見てみると時間は2時半過ぎで、わたしは睡魔に勝てず特に問題もないだろうと再び眠りについた。
エコノミックアニマルにワーカーホリック、それにサムライと、サムライは少し違うかもしれないが、山中こと日本人は仕事人間だと言う印象が強く、時間を無駄にすると言う雰囲気がまったく感じられないとオレリードは思った。
山中個人だけがそうなのかもしれないが、普通悪夢でも見たならば次はいい夢でも見るか、次は夢なんて見ずによく寝られればいいと考えて2度寝する方がいいし、時間的に無茶なのは事実だ。
無茶とは言え山中はと言えば外で何をして来たと言うか、軽い運動だと思うが、数時間ほどして帰って来て逆に冷えた来たと言う雰囲気で、現在はと言えば熱いシャワーを浴びて出てきたところだ。
「―――いい加減ひげ伸ばしたらどうだ? 子供っぽく見えるぞ?」
「ほっといてくれ。それに薄いんだ。中途半端になる。」
「―――それは残念。」
出てくると次はひげそりで、オレは帰ってくるまで適当に時間つぶしと言うように寝ていた。
能力を使えばと言うもので、半永久的に活動も可能だが精神的な負担も存在し、一定量と言うか、部分的にもだが休憩も可能で、オレは帰ってきた後少しの間は起きる気がしなかったが、少し気になって起きて話すことにしたのだ。
シャワーから出て来て洗面台でひげをそっている山中に声をかけ、言うとおりに普段からひげをそった状態だとオレの目線では子供っぽく見えるし、少しはひげを伸ばした方が大人っぽく見えると思うが、山中は断ると言うように返した。
残念だと返す中で確かにみてみると外見もだが22歳のオレと違い、10歳以上の年上の33歳の男とは思えず幼く見えるしひげも濃くなく、言うとおりに伸ばしても中途半端になると思った。
「―――一苦労したんだ? 一杯やるか?」
「―――もらおう。」
一苦労終えて疲れているだろうと言うようにオレは冷蔵庫からビールを取出し、いるかと言うように聞くと山中はオレに近寄り受け取り缶を開け半分よりかは少ないと思うが一気飲みした。
「―――ぅ―――」
「どうした?」
「―――朝から酒は止めてくれ―――」
飲み終えこそしたが山中は飲んでいる中でオレも缶を取り出して開け、飲み始めた中で山中は少し嫌そうな顔を見せて飲むのを止め、オレは何事かと聞くと、山中は一応飲みはするがと言う表情をして言うと水を取出しコップに注ぐと一気飲みした。
「嫌いじゃないんだが運動後は、お前と同じじゃないんだ。普通の栄養をとらせてくれ?」
「―――あ? そうか悪い? お前人間だったな?」
「―――何で忘れるんだよ?」
言われて見ればと言う状況で、水を飲み終えた山中に言われ、オレはよく考えると当然のことを言われ、山中は苦笑いで忘れるなと言うように返した。
普通の人間なのは言うまでもないのだが、ハイブリッダーとしての能力の関係か、ある意味や山中は兄弟であり、親でもあり、自分でも理解できないが慣れ親しめる部分が存在し、オレは少し山中を人間だと言うことを忘れることが多くなった。
朝と言うか、正確には時間的には現状の時間が朝に近いとも言えるが、あの寝起きの悪さから見て朝の冗談で済ますことでもないし、差支えなければと言うようにメンタル確認を兼ねて聞こうとも思ったが少し不味いことをしたと思った。
「―――まあ、とにかくだ。少し気分も高揚した。気分も少し悪いし変えたいしあやまるかわりにCQCの訓練とかに付き合え?」
「アルコール飛ばしか?」
「―――それもあるが夢も忘れたいし残っている。それと日々それ精進とも言う。」
言い終える中でとにかくと言うように2杯目の水を飲みほすとこれも思い通りにいかないことを言い、オレも細かく気にするのはよくないし、忘れるのがいいよな、よしやるかと言うように反応し、山中は無論だと言うように返し、構えた。
武器こそ持っていないが、訓練を受けた構えで、どこかで適当に粋がっている人間たちならば5、6人で襲っても倒されそうで、同じように戦闘慣れした人間ならば同じ人間だと理解できる動きだった。
「―――――」
「―――――」
オレも同じようにと言うか、少し違うが構え、訓練を始めることとした。
映画などのエンターテインメントと言うのは演出上の都合で過剰な部分が多く存在するが、格闘だけは実際の知識がないと大怪我を追う可能性も存在するので即席で済ませるかもしれないが相応の訓練をする。
オレと山中は訓練とは言えば、映画の格闘シーン顔負けの動きで、お互いに構え、眼を合わせ、距離と隙を見るためにお互いに円を描くように足を進め、お互いにどちらが動くかと言うか先に攻撃を仕掛けるかと言う状況になった。
勝負は一瞬で決まると言う言葉も存在し、不用意な動きは厳禁で、一瞬の隙が敵に好機を与えると言え、攻撃を受ければ後悔する前に実戦では命を奪われる。
「―――――」
不謹慎だが笑いたくなる状況だ。
山中の動きが悪いと言うことではなく、逆に訓練させ精錬させ、実戦を得た兵士としての構えは、オレの時代の兵士では真似できる所業ではないし、訓練とは言え好敵手だと言えた。
元とは言え自衛隊員の教育は世界各国の軍隊を比較するとトップレヴェルとも言われているし、実戦を得た山中の個体としての戦闘能力は本格的なプロフェッショナルの動きと言えた。
「―――――!」
笑いたくなると言う心理が読まれたか、オレが先に仕掛けるか、山中が先に来るかと言う状況の中で先に攻撃をかけたのは山中だった。
勢いよく突進して来たかと思うと左こと、オレから見て右腕を勢いよく横にふり、オレを殴ろうとするがオレは瞬時に勢いよく伏せて回避し、オレの頭上には山中の腕が空振りするのが見えた。
空振りしたしオレの反撃と言う状況でオレは伏せた中で勢いよく回し蹴りをすると山中は倒れた。
山中が倒れ受け身と取るのが見える中でオレは勢いよく起き上がり、倒れた山中と眼を合わすと山中に襲いかかろうとしたが、そうはいくかと言うような表情をして山中は両足蹴りで押し返した。
両足はオレの両方の太ももの中心に勢い命中し、痛みと勢いと思わぬ反撃で思わず後ろに数歩下がる中で山中はすばやく起き上がっていた。
休みなしの攻撃と言う状態で、起き上がると山中は勢いよくオレに向かって走り出し、オレから見て左、言わば右足を使った飛び回し蹴りをして来た。
「―――――」
倒して襲おうとした時と反対にオレはそうはいくかと言うように右手で飛んで来た足を受けた。
受ける中で一瞬山中が眼をキッチンのほうに眼を向けたが、すぐに眼を戻し、床に着地するのに合わせて足とは反対方向の拳をオレの脇腹めがけて撃ち込んできた。
防ごうと手を出したが間に合わず、拳はわき腹と言うか、腹の横側に命中した。
勢いに合わせ、オレが息を吐きだす中で、山中はまだこれではだめだと言うように殴った後オレから見て反時計回りに強引に拳を回し、オレの腹に押し込んでいった。
オレが苦痛な表情を見せる中で山中はと言えば少し苦戦していると言う表情こそしているが、あまり表情も変えない状態でいたし、オレも痛覚を遮断するなどすればよかったと思ったが、少し遅いと言えた。
「―――――」
「―――――」
押し込まれた勢いのあと、オレは息を吐きだしながらも、痛みで思わず反射的にと言うように山中をオレは左手を使い肩を押して突き飛ばし、オレと山中は勢いよく離れてお互い床の上に勢いよく倒れた。
「―――お前の勝ちだな?」
「いや、お前の勝ちだろう?」
倒れて数秒ほど気を失っていたかのようにと言うか、呼吸を落ち着かせると言う部分もあるが、動かなかったが、山中がお互いに生きているかと言うように聞き、何とか生きていると言うようにオレは返した。
「―――油断したよ、最初に軽く気が緩んだ。」
「いや、お前に倒された時、お前が能力を使えば足を切断できた。」
「―――その後蹴られるとは思わなかったよ?」
オレは腹の横側をおさえ痛みに耐え、呼吸を整えながら言い、山中は腰を軽くたたきながら返し、オレもだと言うように山中に言葉をかえした。
山中は一瞬のオレの隙を見つけ、普通の人間ならばオレは死んでいたし、山中はと言えばオレがハイブリッダーの能力を使い反撃すれば死んでいたと言い、オレも思わず反撃を受けたと言うように返した。
「―――――それにしてもお前、何でナイフをとりに行かなかった?」
「―――?」
「ナイフだよ、一瞬キッチンに眼を向けただろう? 取りに行けばよかっただろう?」
お互いに反省会と言うようにオレたちは話しだし、オレが質問しながら座す中で山中が何のことだと言うように反応する中でオレは言葉を返し、キッチンに眼を向け、ナイフを指さした。
正確には日本制の包丁なのだが、これは山中が恋たちに言って支給してもらった品で、山中は日本人だと言う影響もあるのか、金属製の刃を非常に好み、料理にも愛用していた。
別段切れるならば金属でもセラミックでもプラスティックでもいいと言っていたが、職業柄だとも言えるが、取り回しの良さや重量感、切るものに間接的に触れる触感が手になじむのか、金属が一番いいと言っていた。
「―――だとしたらそこらへんにあるものも投げた方がよかったか?」
「さすがNINJA、身の回りのものをすべて武器にできるのか?」
「だれがNINJAだ。俺は農民の子だよ? いい加減にしてくれ? それとNINJAならタートルズの方が純血の日本人のSAMURAIよりも立派だ。」
言われて見ればと言うように周囲を見渡しながら山中が言う中でオレはさすがにと言うように返すが、山中はいい加減にしろと言うように返した。
「―――」
「―――」
お互いにと言うような雰囲気で、オレも山中も後2、3回ほどして後学に役立てたいが、これ以上やると山中が俺は武器手に取るしと言う表情で、オレは能力使うしと言う考えが浮かんでいた。
お互い軽く腕を組みこれ以上は不味いよなと言うような表情を向けた後、オレは床に勢いよく腰を落とし、山中もあわせて腰を落とし、お互いに大きく息を吐きだした。
「―――それと山中―――」
「できる限りお前は武器に頼った方がいい、か?」
「?」
タバコを取出し火をつけ、反正解だと言うようにお前はと言うように山中は言いかけた時、オレの思った通りの言葉を口に出した。
「―――自衛隊時代散々言われたよ? 射撃と言い一撃に集中して狙いもいいが、射撃と違って身体がそれを生かせてないってな。」
「―――」
「―――この仕事は身体が小さいと損するよ。」
飛び回し蹴りをしてきて腕で受けたが勢いの割に威力が弱く、オレが大柄で腕力もあることも手伝い、オレのような相手と戦うことも多いし、素手だけで戦うのは不利だなと思い指摘しようと思ったが同じように考える人間が近くにいたようだった。
オレがおどろいたなと言う反応の中で少し嫌になると言うような表情で山中は言い、オレが聞いている中でどうせ俺はと言うように山中は最後に言葉を返した。
「あと3インチは欲しかったな。」
日本人だと言う部分もあるかもしれないが、オレよりも2、3周りも小柄だし、同じほどの身長の人間だとしても同業者にしては筋肉質でもないし質量不足と言え、もらした言葉は心の奥祖からの本音だと言うのが感じられた。
「お前ぐらいだと文句なしだな?」
「お前の射撃の腕をオレは欲しいが?」
「仕事奪う気かよ?」
本音を口にした後は願望と言う状況で山中は言い、オレはと言えばこれまで見てきたが高い射撃能力を認めているし、言うとおりに欲しいと言うように言うと山中は冗談でだがそれは困ると言うように返し、オレたちは軽く笑いだした。
「―――だがワーパーたちと会った時と言い、前のヴァリーとの戦闘と言い、マテリアル鎮圧と言い、お前の援護あっての現状だ。確かに奪うのは気が引けるし、後方支援や援護射撃、狙撃などの指示を求めるかもしれないが、これからも協力してくれるか?」
「―――無論だ。それと奪うなとは言ったが、教えて欲しいと言うなら教える。便利なものは持っておいた方がいいからな。」
軽く笑った後オレはこれからのことを踏まえてと言うように言うと、山中は言うとおりに無論だと言うように答えた。
「オレは大きく動いて目立って派手に戦うが、お前は裏でオレを援護し、狙撃手として戦闘し、オレが戦場で直に観測主となる。いいか?」
「了解(Yes Sir イェス サー)、大佐(Colonel カーネル)」
最終確認だと言うようにオレが聞くと、山中は言うまでもないと言うように答えて起き上がった。
歩き出すと先ほど置いた缶ビールの方へと歩いて行き、残っていた分を3分の2ほど残っていると思うがその残りを一気飲みした。
「そう言えば、お前朝どうした? お前らしくもない、まあ、朝の運動はいいとして、あんなにうなり声をあげて―――」
「―――――」
「山中?」
飲み終えて一息と言うような中でオレはそう言えばと言うように言い、山中はと言えば朝の会話の冗談で済まされる内容ではないよなと言うような反応で、オレは不味いこと聞いたかと言うように声をかけた。
「―――リード―――」
「なんだ?」
声をかけられた後山中は少しの間動かなかったが、一気に振り返ると床に腰かけ、キッチンの台に背を預け、オレの名を呼ぶが、聞いてもいいかと言う物言いで、オレは何だ改まってと言うように聞いた。
「親友って、いるか?」
「親友? 何の話だ?」
言葉通りに改めて聞くと言う雰囲気で切りだした言葉は意味不明な質問で、オレは何のことだと言うように聞き返した。
「―――親友か? そう呼べる人間はいないと言うか、以前お前もあったと言うか、話したドレッドは師として尊敬しているが―――」
「―――俺には1人いる。あいつも俺のことを同じように考えている。お互いに本気で信頼できる親友だ―――」
「―――――」
オレがそんなことを聞かれても考えてみればと言うように答える中で、山中は普段と表情がかなり違うと言う雰囲気で、山中は冗談で言っていないと言うべきで、オレは冗談で答えてはダメだと思った。
ドレッドは第3次大戦時に会った上官で、オレは師として尊敬しているのは事実だし、ハイブリッダーとしての誇りを教えられ、人間との関係の築き方を教えられた。
実際問題オレはドレッドに会う前は自分で言うのもなんだが他人に手が付けられず、人を寄せ付けず、人間を激しく嫌い憎んで知ろうともせずで、自分で言うのもなんだが性格によくもここまで角が取れたものだと思っている。
「そいつがな、とんでもないことをしたんだ。」
「とんでもないこと?」
「ああ、歴史にも残っていると思う。絶対にお前も知っている大きな出来事だ。」
話しの真意が読めないままだが山中は話しを続け、オレが何かをしたのかと言うように聞く中で、山中は言葉を続けた。
「―――俺はな、それを止めることができたんだ。」
「―――」
「止めることができたんだが、止めなかったし、止めてもむだだし、それをしても何も変わらないと思ったが、どうせなら自分の都合のいい方が起きればいいとも思ったし、ムダだとわかっていてもかけてみたいとも思ったし、止めるには殺すしかなかった。」
言葉を続けるだけ続け、山中は一言いうと考えるためか、オレに考える間を与えるためかわからないが一息入れ直すと言い終えた。
「―――あいつもそれを、殺そうとしたことは知らないと思うだろうが、俺が自らの信念だと言うように自衛隊を辞めたように、自分を信じ同じように信念に従って行動に移した。」
「―――後悔しているのか?」
「少し違う、俺がその要因と言うか、揮発剤になったのは明確だ。ある意味あいつは結果を出したが歴史に悪名を残すだろうし、あいつのためを思うと言うか、責任を負って俺が人殺しになって後始末をした方がよかったんじゃないかと思ったんだが―――」
オレから少し眼を反らし、どう言えばいいかと言うような表情を少しした後山中は再び話だし、オレが止めた方が本当は正解と言うか、間違ったことをしたのかと言うように聞くと、言うとおりに少し違う答えが返って来た。
深い事情は不明だが大きく歴史に名を遺したとは言うが、ある意味では自分の責任で、悪名を残すと言い、表現的に言うと親友の名誉を守るためにあえて殺そうとしたが、結局として殺せなかったようだ。
「そう言えばお前アラキユウとか言う名前を口にしたが―――」
「―――――」
考えてみれば以前からと言う状況で、オレは山中が口にした男の名前が気になり、その男かと聞こうとする中で山中は頼むからそれだけは聞かないでくれと言うように手で制し、顔を下に向けため息を吐きだした。
「―――俺が自衛隊を辞めたことが発端だし、俺が責める権利もないとも思ったしな。」
「山な―――」
「悪い、酒飲んだせいだ。悪酔いしてる―――」
吐きだすと言うか、ため息が多い会話で、俺が悪いと言うように山中は言い自分自身に失望したと言うように顔を下に向けた。
オレも深い事情は知らないが深く落ち込んでように見え、殺さなかったのならば、友情と呼べるものをこれからも育み、教えとき、進んでいけばいいとか言うように声をかける中で、山中はそれ以上言うなと言うように言葉を少し冷たく返した。
「―――忘れてくれ―――」
「―――」
酒を飲んだのはオレが原因だが、山中は普段からかなり酒が強いし、顔なども赤くならないし、酔っているようにも見えなかった。
忘れてくれと言う言葉は本気で酔いがさめたと言うか、全く酔っていないと言う雰囲気な発言で、顔も正確に言うと反対に少し青ざめていると言う表情だった。
よく考えると他人に話すような話でもないし、俺一人で記憶して棺桶と言うか、日本の場合は火葬だが遺灰となって墓の中に持っていくべきことだと言う表情で言うと山中は起き上がった。
「―――そう言えば? これからどうする?」
「―――これからって―――」
「飛鳥や恋からも連絡もないし、それと聖那に言われたんだろう? たまには休息をとれって? AGEに行く必要もない、引っ越しも大方済んだしここに仕事ないぞ? 手がかりないし自力で捜査でもするか? 手伝うぞ? それとも一緒に休むか?」
起き上がる中で言うとおりに大切なのは未来だと言いそうな先人としての少し優しげな表情を向ける中で山中はオレに質問し、オレがどうすると聞かれても言う中で、山中は考えるまでもないだろうと言うように返した。
山中の言う通りで、現状のオレたちはと言えば仕事がないと言う状況だった。
山中もふくむが聖那たちから休めと言われ、飛鳥たちも無視して勝手にする権利もあると思うが、不用意には動きづらいと言う状況で、山中も最後に休むかと言うように聞いてきた。
「遊ぶか? 気分転換も必要だぞ? 恋たちが武器や食料以外にもたくさん送ってきているぞ?」
「―――」
オレに対して案を出すが命令と言う物言いではないし、手伝うとも言い、慌ててもどうしようもないぞと言う落ち着いた雰囲気で、オレはそうだなと言うように山中に眼を向けるしかなかった。
お互いビジネスパートナーとも言うべき関係だが、話して行動して知ればある程度はお互い理解できる関係になると言うもので、山中はこれからどうするかと言うことを聞きたいようでオレも答える責任があると言うべき状況だった。
「―――そう言えば、あいつら目覚めるころだと思うが?」
「―――サリーたちか? そう言えば。言われて見れば―――」
最近飛鳥たちのいいなりの状態に近い状態だったし、別命あるまで待機も強制でもないし、勝手に何かしても文句を言われる筋合いもないし、オレの好き勝手にする権利は存在している。
山中はある意味巻き込まれたとも言うべきで、あまりオレと関わらなくてもいいとも思えるし、オレも少し気分転換に出かけるとでも言いかけた時、オレは少し嫌なことを考えた。
いやなことが何かと言えば、時間も経過し、ハドウとサリーのあのよそ者2人組が時間的に目覚めるころで、意味もないと言うか、口うるさく迷惑な上同じことの繰り返しの文句を言いにオレたちのいる場所へ来る可能性があると言えた。
「―――場所を変えないか?」
「―――無論だ。」
2人と言うか、サリーの方だがオレと山中を敵視しているし、眠っていれば静かだが起きればオレたちの元へすぐ来て文句を言いだして最高半日近く使うこともあるし、状況的に一番迷惑を受けるのは山中だ。
本人はたいして気にしていないかもしれないが、サリーのあの少し感に障る高い声の文句を聞き続けると気に病むと思うし、オレは一緒に逃げるぞと言うように言い、山中はそうしようと言うように返事を返した。
返事を返す途中で出かける準備を山中ははじめ、オレも即座に準備に移り、5分とかからない間にオレたちは部屋を出て出かけていた。
マルチユニバースとは日本語訳されると多元宇宙とも書かれ、僕らハドウが生きていると言うか、普通の人間たちが生きている世界が1つだけではないと考えられている科学的理論だ。
空想科学小説こと、SF小説のジャンルの1つとして有名で、普通に生活している世界とは異なる世界から来た人間ではない生命体と戦ったり、科学技術と言った力を与えられたりと、異世界からの接触が描かれている。
異世界と言えば異世界だがこの異世界の中には僕たちに似たような宇宙が生まれ、似たような歴史を歩んでいる世界こと、並行世界が存在しているのではないかと言う話も存在している。
並行世界はパラレルワールドとも呼ばれるこれもSF小説などでも有名な話で、僕たちが普通に生きている世界とは少し異なることや、違う歴史、未来が生まれた世界だ。
仮に人物Aと言う人物が存在するとして、Bと出会い子供Cが生まれる世界が存在するとして、AがBと出会わずDと言った別の人間と出会い子供Eと言ったまったく別の子が生まれると言う世界だ。
仮にと言ってAからEと言った少人数の人間と出会いと子供の誕生をたとえ話に出したが、実際には人間以前の歴史もふくめて多元宇宙の並行世界は複雑怪奇な分岐を起こし、数多くの似て非なる世界が存在している。
有名な話が恐竜人間で、学術的な推測だが恐竜が絶滅しない場合恐竜が人間の代わりに人間のように進化していたと言う学説で、恐竜人間が全盛となる世界も存在している可能性も存在するのだ。
恐竜人間と比較すると歴史的差異はそれほど大きく見られないが、僕ハドウも正確には現在いる空間ことこの世界の人間ではないのが現実で、僕はこの世界の人間から見れば異世界から来た完全なよそ者だ。
異世界やよそ者、むずかしい理論は放置し、僕の生活していた世界とこの世界の明確な違いはアームドスーツと呼ばれる兵器の存在の有無だ。
日本語圏など感じが使われる国では装衣とも言われる人型作業機械の総称だ。
アームドスーツの発端は僕の世界の現在から換算して数百前のことで、蒸気機関などを応用した作業用機械だったそうで、それが150年ほど前に複数の部品を組み合わせて人間型に変化したそうだ。
科学技術の発展に合わせ原動力や素材、大きさも変化し、現在では100年ほど前に誕生したコンピューターなどの精密機器などをも搭載する超精密巨大人型作業機械であり、戦場の主役となっている。
深い歴史を話すと教科書並みの文字数と眠気だけしか起きないような長い講義の時間と、理解する精神力が必要だが、大まかに話すとそう言った歴史だ。
僕はと言えばその世界で普通に生まれて、普通に育って、普通に軍隊に入隊したと言うか、技術士官の訓練生になっていた。
僕のいる統合と言い、バーンズと言い、徴兵制度のような軍隊組織入隊の義務は存在せず本人個人の意思が尊重され、本来僕は入隊する予定はなかった。
僕はと言えば本音を言うとエネルギー資源の研究をしていた祖父ことシドウ キョウカのあとを継いで科学者になりたいとも考えていたし、本格的に戦争用のアームドスーツにのることになるとは思ってもいなかった。
現在の状況になったのは理由が存在して、1つ目はサリーで、不意に軍に入隊すると言いだし、僕もついでに試験とかをうけろと言われ、サリーは当然合格できるが、僕もなぜか合格してしまったのだ。
身体能力や知能と言う面ではサリーに勝っているのは当然だとして、僕には信じられないが体格は無視してアームドスーツにサリー以上の高い適性があるようだった。
ここまで話したことを踏まえると僕の世界だけかもしれないが、実はアームドスーツの適正は背が低く、活動的な性格の女性が適性率が高いと言われ、僕のような人間は逆に低いことが現実とされている。
特に身長でこの世界の寸借で言うと僕の身長は165Cmほどで、山中と話したが彼は僕よりも背が高いにも関わらず俺は少し低い方だと言った。
聖那はと言えば話すとわたしは女性として少し高い方だと言い、僕はこの世界では普通より低いようで、サリーや艦長はと言えば135Cmほどで、言葉通りに見比べると雲泥の差の状態だと言えた。
サリーは無論僕よりも年下だと言う部分もあるが、僕がこれほど大きいのは実は祖父が関係していて、祖父はバーンズ側にも知られているほどと言うか、世界記録に残る高身長で、僕のこの身長は遺伝とも言えるのだ。
整理してみるとこの世界の寸借こと、Cm換算では185Cm言うか、調度リードほどの大きさだ。
身長は無視するとして、エネルギー資源の研究をしていた彼の意志を僕は継ぎたいと考えていたし、進路もその方向で決まり、数年前に進路通りの試験も受けて合格もしていた。
軍の方はサリーについでにうけろと言われて受けた状態で、試験の時も少し白い眼で見られたし、合格するとしても辞退しようと考えている中で高い適性があると解り軍の上層部の人間が頭を下げてくると言う異常事態まで起きた。
問題は続くと言う状態で、僕がどうするかと迷う中で、サリーの両親が訪ねて来た。
サリーの両親は実は入隊に反対していて、思い切ってやらせてみれば落ちるかもしれないと思ったが、運よくと言えば失礼だが合格してしまい、サリーは性格上わかると思うが絶対に止められない状態で、サリーの両親が僕にサリーを頼むと言ってきたのだ。
山中の前で抑えて不祥の幼馴染と言った通りで、幼い時からの付き合いと言う状態で、僕は年下のサリーにいつも振り回されている状態で、進路も違うし、離れ離れになるなと思った時に試験を受けろと僕は少し涙目なサリーに言われたのだ。
進路の都合で僕の家もサリーの家も引っ越しとかも考えている状況で、最後に一緒に遊ぶと言うか、思い出と言うか、泣きかけているサリーのわがままを聞くと言うことも必要だと思い、受けたのがあだになったと言えた。
サリーも僕が合格することを予定にいれていなかったし、試験を受けろと命令するのも最後のわがままとして考えていたようで彼女にとっても予定外の事態だった。
僕がなんとか説得してサリーの合格を辞退させることが僕のすることだと思っていた中で、僕の方に頼みに来ていた軍の上層部の人間が学費を出すし希望する学問を受けてもいいし、サリーも一緒に来てほしいと頼み込んできたのだ。
祖父ことシドウは背の高いことでも知られているが、実際としては優秀な科学者として知られており、現在の僕の世界の科学技術の2、30%は祖父が無ければなかったとされ、それほど自分では優秀とは思えないが、孫である僕の頭脳を軍が欲しがったのだ。
サリーはと言えば両親は普通だが実は母方の祖母が実は軍上層部に通じる伝説の兵士と言うか、傭兵だそうで、受け継いだと言うか、生来の物と言えるがその身体能力と言い、これからのアームドスーツの技術革新に外せない人材になるそうだった。
言葉にするとそんなこんなと言う言葉が似合うと言う状況で話は進み、僕は特別技術士官候補生として入隊し、サリーも特別能力士官候補生と言う立場で軍に入隊した。
軍と言え集団生活の応用で、寮生活へと移行し、勉学に励みながら身体を鍛え、技術を身に着けると言う状態で、戦場に本当に出るのは調度数年後こと現在の話になる。
数年後こと現在とは言え、激戦区と言った本格的な戦場へと派遣されたり、極秘任務、特殊工作と言った本格的な仕事ではなく、少し厳しくなる程度の訓練を再び数年ほど受けるのが普通だ。
本格的な兵士になるには5年以上10年未満の教育がおこなわれることが当然で、僕らの現状は少し常識を反しているとも言える。
反しているとも言えるが、これは僕でもサリーの責任でもないし、艦長と言った軍が原因ではないし、アーウェーと言う謎の男のせいだ。
彼が僕たちの前に初めて姿をあらわしたのは僕が軍に入って1年半ほど経過した時で、正確には僕はあったことがないが、あまりにも衝撃的な事態と言うか、彼はある程度の意図もあると思うが大勢の前に不意に姿をあらわしたのだ。
不意に姿をあらわしたのは統合政府の会議場で、統合政府の大勢の偉い人間たちが調度エネルギーをふくむが資源枯渇問題の中でバーンズ側の要請の一部を受け入れ和平制定をするかどうかの会議中にゲートアウトして来たのだ。
大勢の前で彼は自分が科学技術の異なる世界からゲートと言う技術を使いこの世界に来たと語り、信用できないと言い取り抑えさえ黙らせようとする人間たちを連れていた女性たちを使い黙らせた。
信じられないがこの時に映像越しに見えた彼らの動きは人間の常識的な動きではなかったし、激しく強い光が身体から放たれたり、人間や物が宙に浮くと言う信じられない光景が見えた。
僕はと言えばこの時サリーと一緒にこの会議を食堂に置かれた映像機器で何気なく見ていた時に起きたし、サリーはと言えば時間のむだだとか言っていたし僕もそうだねとか答えて少し経って食事を終えかけて軽く話し合っている時だった。
言葉通りの異世界からの侵略者と言う状況で、統合も終わりだと慌てる人間や、サリーのように命令無視して緊急出動しようとするものや、僕のように半場意味が解らないと言うように見ている者たちばかりだった。
アニメや映画みたいな話だと考えていたし、僕たちはこれからどうなるのかとか、変に凶暴には見えないし、奴隷みたいに酷使させられることはないだろうとか、僕は研究や勉強を続けられるのかと妙なほど落ち着いて考えていた。
サリーはと言えば落ち着いている僕に命令無視でも何でもいいから出動すると騒いでいる中で、映像越しにアーウェー自身が争いに来たのではないと語り、ゲート技術の無償提供をしたいと言いだしてきたのだ。
言葉通りで理論や技術、それに設計図が記録された細長く手の中に納まるほどの記録用媒体を会議の代表の机に置くと、仲間と一緒に消えていった。
時間にして30分と満たない時間で、ほかの人間もだと思うが何かの冗談かと見ていたが、統合は即座に冗談や何かではないと発表し、媒体を解読した結果、ゲート技術は本物だと言う事実も証明された。
並行世界移動用のゲート装置も媒体の記録通りに試作機を製作すれば正常に機能して別世界への移動も十二分に可能だと言うことも1年ほど前に証明もされ、光学迷彩と言った科学技術も媒体には記録されていた。
ここからが僕たちの出番で、半年ほど前僕とサリーは統合の上層部に呼ばれ、試作のゲート技術搭載した新造戦艦こと「マテリアル」を用いて異世界への航行及び国交通商を目指す搭乗員の1人になってほしいとのことだった。
技術と技能を持った人間として僕が必要だと言われ、サリーもこの時生来に負けず嫌いが生じてか僕に負けず劣らずの成績で世に言う選ばれたメンバーの1人になってしまっていたし、専用の新型アームドスーツも用意されるとのことだった。
選ばれたと言えば名誉的だが、異世界への渡航や技術の信憑性や危険性、家族のことも心配だと僕が少し考えている中でサリーはと言えば2つ返事で了解し、僕は乗り込む準備を進めることにもなった。
サリーの親にも再び厄介なことになったことを説明し、自分の家族にもだが大丈夫だとか言うように説得し、僕は嫌いではないがいそがしい毎日を送っていた。
自分では口はそれほどうまい方ではないと思うが、何とか納得してくれたと言う状況で、僕が一息つきかけた時、事件が起きた。
ゲート技術の研究施設にバーンズ側のスパイがいたそうで、解析していたゲート技術の一部が盗み出されたと言う報告を、僕は説得を終え家の外で大きく息を吐き出した後なった通信機越しに聞いた。
スパイと言うのは言うまでもないが敵が仲間のふりをして隠れて仲間を殺したり、仲間こと敵にとって有利な情報を集めたりする人間のことで、技術の一部がバーンズ側にわたってしまったのだ。
後の祭りと言う状況で、同じようにスパイを送り込んだり、戦場が激化したり、出航の準備が早まったりと、僕たちは言葉通りのとばっちりを食らった状態な上、当初の予定を大きく変更すると言うことを発表された。
大きく変更すると言うのが何かと言うと本来移動予定だった世界の過去に移動する実験を同時にすると言われたのだ。
ゲートの技術はアーウェーからの技術提供が正確ならば一応は異世界だけではなく、異世界に行けることも夢のようだが、夢のまた夢のようだが時間も移動可能で、その実験を任務開始と同時にすると言われたのだ。
無茶苦茶な話だがスパイの情報によるとバーンズが移動予定の世界の20数年後に行ったと判明し、こちらは先手として同じ世界の20数年前に移動し対抗策を現地の人間たちに教えようと言う策だそうだ。
ゲート技術には不鮮明な点が多く、異世界とは言われ一見すると関係性も何もないと思われるが実は意外と干渉しあっていて、微妙に影響を与え、多大な変化は悪影響を与えるし、ゲート技術は代表例としても言える。
バーンズが20数年後の世界で好き勝手できないように、裏で統合のような政府と協力し、技術提供し、来るべき日に備えると言う算段だそうだ。
説明や準備や訓練をしている間に時は経過して僕とサリーはゲート移動の日を迎えてしまい、この世界こと、1998年の12月26日のアメリカ合衆国と言う国に到着していた。
アームドスーツが存在しないなど僕の世界と異なるが、この国の言語こと英語や、遠いが日本語、中国語と言った一部の言語が通用し、一部の歴史には似通った部分が存在しているようだった。
ここから後のことはと言えば地質調査や偵察、自然観測と言ったことをしていたが、言うまでもないが調査中リードに遭遇してしまい、現在の状態だ。
「あんたとルームシェアなのは認める! 部屋いいから文句はない! 食べ物もおいしい! アームドスーツにのれないのも我慢する! 命令にも従ってこの学校にも行くとして! だけど気に入らないのはあいつらよ!」
「まあまあサリー―――」
あの1件から数週間後のことで僕とサリーはアメリカのアパートメントの中で引っ越しの準備をしながら話し合っていたが、サリーは言えばご機嫌ななめで、僕がずっとなだめている状態だった。
僕たちは一体全体これからどうなるんだと言う状況だったが、統合側が出してきた指示は現地の教育機関への極秘入学をしろとのことで、一般市民にまぎれて行動し、サリーの言う通りアームドスーツの搭乗なども禁止された。
関連して武器の所持も禁止され、偽造したIDや一時的な住居、保護者ことAGSの山中一輝とリード ファイヤーの指揮下に配属されることになった。
「聞いたけどこの世界の未来から来た人間なんでしょ? あいつらだってある意味よそ者じゃない!? わたしたちの目的を阻害する意味がわかんない!」
「―――それは―――」
「本当かわかんないし、それに第一あいつらPMCとか言った? 民間軍事会社(プライベート ミリタリー カンパニー)!? 簡単に言うと帝国側の仲間じゃない!?」
サリーの言う通りで、彼らこと山中一輝、リード ファイヤー、堂城飛鳥、佐藤桜たちは信じられないがこの世界の未来から来た人間たちで、不用意な歴史変革からこの世界と言うか、時代を守るために来たそうだ。
僕が言い返すこともできない中でサリーは言う通りな言葉を返した。
リードとあの激しい戦闘をしたとは言え僕らも人のことなんて言えないが未来から来たなんて信じられないし、リードのことも話しを聞いてみたがオーヴァーマシンだの、ハイブリッダーだの、むずかしくてよくわからないことが多かった。
わからないことが多いとは言え、上官となる2人ことリード ファイヤー大佐と山中一輝少佐は未来で発起するPMASCAGSワシントンDC本社に所属するPOだと自ら名乗っていた。
僕らの世界にも一応PMCのような会社組織が存在することは事実だが、統合はバーンズと思想上対峙するために業務活動や根本的な資本、規模に制限を設けているし、サリーの言う通りバーンズの仲間と勘違いされてもおかしくない状態だ。
2人はPMCのPOと言うか社員だが軍事階級で呼び合っているし、僕が客観的な見方をし過ぎていてわかりにくいかもしれないが、価値観や会社としての機能性と言うようなものが違うのもよくわかる。
軍事階級で呼び合うなど本格的な部分も多く、ここしばらく一緒にいて彼らの行動を見ていたが、2人は自主的な戦闘訓練や役割分担、武器の手入れに事務処理、知識など、本格的な軍人気質な人間たちに見えた。
「まあ、ある意味よ? だけどよ、それであいつらはと言えば―――」
「―――――まあ、そうだよね?」
サリーの怒りの根源こと彼ら2人はと言えば現在はこの場所にはいない状態と言うかこれからのことを話し合うと聖那が言っていたと言うのを聞くことを踏まえると、外出中みたいだ。
このアパートメントに別の部屋だが彼らも住み始めるそうだし、あの時山中の近くにいた聖那と言う女性も部屋は違うが同じようにここに住み始めるそうだった。
桐野と言う人はと言えば時折見たり軽くだが話したが、彼は違うそうで、僕たちはと言うか、サリーは考えてないと思うが引っ越しが夕方までに終わらないと困るなと少し考えていた。
神と言うか、歴史上の人物が全知全能とか、偉大とか、不可能を可能にするとか言う逸話は数えきれないほど存在するが、身分的に使者こと悪魔でもあるわたしアリーにはそれが作り話だと感じられるのは言うまでも事実だ。
誇大広告と言うべきものだし、多くが創造とも言えるし第一聖書の記録は2千年以上も前の記録で正確だと言えないのが事実だ。
神を批難する気はないが、悪魔最強の種族とは言え使者とも言えるわたしが劣っていると言う部分も存在することが事実だが、神もだとわからないと思うが理解できないのはこの現状だ。
「CQC?」
「そう、クロス クォーターズ コンバットの略で、軍隊とかで使われている格闘法、それがあの山中って男の戦闘時の時に見せた構え方に似ているの。」
「―――軍人、と言うことか?」
現状がどう言う状況かと言えば、あの奇妙なものを見て戦ったあの日以来情報が入らず、わたしはむだ足かもしれないが、数日後情報を求めドギーとジョセフのよく来るあの店に来ていた。
ドギーは車でわたしはバイクで話せない状況でわたしは歩きながらドギーと調べたことを話し合っていた。
「―――確かに、それならオレの銃を分解できたことにも説明がつく―――」
あの時ドギーは山中にやられたようで、麻酔薬で気絶させられ拘束された上銃まで分解される徹底的な負けを見せたが、ここまで来るとと言う状況で怒りも覚えず言葉も出ないと言う落ち着いた状況で、わたしの言うことを納得していると言う反応だった。
「銃と言うか、火器にも精通している。格闘もできる上結束バンドを使用することと言い熟練もしている。それにわたしたちとも戦える。いったい何者なの?」
「―――と言うかお前、その情報をどこで仕入れた?」
意味があることだし、彼らのことを調べる必要があると言うように言う中で、ドギーはよく考えたらと言うように聞いてきた。
「ウェブよウェブ?」
「―――PCか? そう言えば最近会社のやつが便利なったとか言ってたな―――?」
わたしがこれ以外ないと言うように答えると、ドギーはああそう言えばと言うような反応を返した。
「―――少しくせはあるけど、もっと便利になる。いずれ一家に一台、いえ、小型化してだれにでも持ち歩けるようになるは?」
「―――まさか?」
わたしは会社の備品として時折使っていると言うか、遊んでいる状態だが、CQCのような貴重な情報も手に入ったし、普通では手に入らない情報も手に入るし、非常に便利なものだった。
時間や通信料とかはかかると言う部分は存在するが、人間の手足などを使い文献を調べ、読み解いていくのと比べると格段に速いし、手間も少なく確実性がそこには存在していた。
PCなんてものは2、30年ほど前よりもかなり小型化し高性能化もされ価格も低下し、一般化が始まり、わたしはこれがより進歩を進めていくと思った。
携帯電話なんてものもかなり小型化して出たし、わたし個人の情報や意見かもしれないが、ゲームボーイもカラーもでたそうだし、これから便利なものが出るのは必然的だと思った。
わたしが確信して言う中で、ドギーは信じられないと言うか、確実な否定はしないが、そんなものはテレビや映画と言った空想や夢物語の、はるか未来の話だと言うように軽く笑いながら返した。
「携帯電話の小型化とか知ってるでしょう? それと64のマリオやったことある? ドギー? プレイステーションとか、セガサターンとか、リアルになってるのよ? ゲームだって子供のおもちゃじゃなくてもっと一般化する時代が来るは?」
「―――あー、わかった? お前の商魂は認める。」
「そうよ? ウェブでPOKEMONみたいに通信してアクションで戦えたりとか、映像だって本物と現実と見分けができないぐらいになると思うし―――」
ドギーが笑って返す中でわたしは真剣に返すが、ドギーはと言えば専門的なことでわからないし、悪かったこれ以上は勘弁してくれと言うように両手を前にだし、お前とオレは違うんだと言う反応で返したが、わたしは話すのを続けた。
店の近くと言うか、駐車場に車を止め、降りてドギーと話し合いながら店に向かって歩いている時で、表向きにも、裏向きにも仕事の話の一部でもあるし、ここまではある意味と言うか、ここ最近の日常の一部だった。
この時もドギーを話していてディランならばよくわからないが真剣に聞いてくれるし、知ろうとするしカークも一緒に遊んでくれるのにと思っている中で、理解できない現状へと突入した。
店内へと入りながらも話しを進めている中で、なぜか彼ら2人が店の中にいたのだ。
言うまでもなくリードと山中の2人で、2人は普通にいすに座り、話し合い、テーブルには注文したと思われ、2人が手を付けたと言うか、食べている最中の食べ物と飲み物一式が置かれていた。
服装もあの時の服装と違いスーツ姿で、リードはサングラスを外し、眼も光っていない上髪も短く背の高い男となっていた。
2人して昼休み中のサラリーマンと言う雰囲気で、被っていたと思われる中折れ帽をテーブルの適当な場所に置き、山中はコートを脱ぎ丁寧に折りたたんでいすにかけ、リードだと思うが白いマフラーを取り帽子の上に置いていた。
2人してネクタイも緩め、山中は外し、食事をとり、一休みと言う雰囲気だが、2人して表情は険悪で、店員と言うか、店内の人間全員が感じ取っていると思うが入りづらい雰囲気だし、これからどうするよと言うように話し合う様子が見て取れた。
険悪な雰囲気は店に入った直後からで、ドギーはそれほど感じていなかったが、わたし自身の能力や店内の人間の精神的作用の増幅もあるが、店内を歩く途中でわたしはリードと眼が合ってしまった。
「―――きさまら?」
「―――」
半塲無視するようにすれば気のせいとか思われるかもしれないが、あんたら何でここにと言うおどろきの表情をして立ち止まったわたしも悪いと思うが、リードも偶然にしては都合が悪すぎるしここで一戦交えるかと言う雰囲気で立ち上がった。
「―――よせ?」
「山中?!」
わたしもドギーも緊急事態だが何にしても戦うと言うような雰囲気だし、ドギーも銃を出しかけていたが、不意に山中が遅れてだが立ち上がり、わたしとリードの前に通行止めだと言うように手を出してきた。
口を開いて言った言葉は一言だけだったが、重みのある物言いで、リードは山中に反対するように返した。
リードは眼こそ光り出してはいないが、獣のようなうなり声をあげ、相変わらず人間とは思えない雰囲気をしていた。
「―――ここは戦場か?」
「―――――!」
「それとこれからのことも決めないといけないんだが?」
山中の方はと言えば普通の人間だが、リードに対して平常にものを言い、リードがそれはと言う反応で少しおどろく中で忘れるなよと言うように言った。
「―――まずすわれ。」
「―――――」
これからのことも解るがお前と言う表情をリードはしていたが、山中は冷静に指示を出すとリードはお前がそこまで言うならと言うように勢いよくすわり直し、わたしたちから眼を反らし、だれが見ても不本意だと言う雰囲気だった。
「ここで一戦交える気か?」
「―――――」
「―――――」
リードをすわらせ、わたしたちに勢いよく眼を向けた山中の物言いは大声ではないが普通の人間とは思えない低く、重く、強気な物言いで、わたしとドギーは思わず後ろに少し下がった。
「―――ミス アルティア? すまない? それであってるか?」
「―――アリーでいい、それとミセス。」
普通の人間には物怖じしないとわたし自身では思っていたし、この場の4人としては山中は背が1番低く、わたしよりも小柄だが、眼は口ほどにものを言うと言うような眼をわたしに向ける中でわたしに名前を聞いてきた。
リードが襲った時に聞いているだろうし、ドギーが呼んでいたと言うか、わたしはこのアリーと呼ばれる方がいいしで、わたしは名前はいいからと言うように山中にミスではなくミセスだと訂正した。
「―――家族が?」
「うん。息子も1人いるの。彼は仕事の同僚、夫じゃないは?」
「ジェームス ダグラス。ドギーでいい。」
山中はわたしが本当に結婚しているのかと言う反応で聞き、わたしは左手薬指にしていた結婚指輪も見せた。
見せる中で山中はドギーに眼を向け、こいつが夫かと言う反応を見せる中でわたしは即座に否定し、否定する中でドギーは山中に自己紹介した。
「―――あの時はすまなかったな?」
「―――?」
「強襲したことだ。押し倒して気絶させ、眠らせた。極め付けに銃まで分解したが忘れたか?」
ドギーが自己紹介する中で山中は頭は下げなかったがあやまり、ドギーが何のことだと言う反応の中で理由を話した。
あの時最後に見た時異常な姿をしていたが山中に襲われたのが原因だったようだ。
「―――あ、いや―――」
「―――だがこちらも仕事だ。次は本気で殺すかもしれんぞ?」
「―――――」
ドギーはと言えば言葉が出ないと言う状態の中で山中は言葉通りに次は容赦しないと言うように言い、ドギーはどう返せばいいと言う表情だったが一瞬で殺気を見せた表情と物言い、ドギーは硬直した。
「―――それとお前もだが俺たちには関わるな。それと現在は勤務時間外だ。仕事以外で戦うのはごめんだ。」
「―――」
「これからのことで話し合いがあるんだ。俺たちも遊びでここに来ているわけではないんだが? 店を出てけとまではいわんが近寄るなと言ったんだ。わからんか?」
普通に話していたが一気に脅しへと変わる中で山中は座り直し、わたしたちが見ている中で遠まわしに失せろと言うようにわたしたちを見上げて言った。
リードはと言えば腕を組みこちらに眼を合わせてこないが言い返しもしないし、山中の言うとおりにするとも言う状況とも言えるし、わたしもドギーも言うとおりにしてわかったと言うように合図して2人からはなれていった。
正確に言うとオレドギーは元人間だが、人間と言う生き物は思いもしないことに遭遇すると言うことがあるが、この日の事態は本当に心の奥底家から思いもしない出来事に遭遇した。
死神の代行をしているオレが言う資格もないし、第一オレの眼の前には悪魔最強と呼ばれる種族の1人が眼の前に存在するが、本題はあの時見たと言うか、遭遇した2人のことだ。
「―――何でこんな場所で飯食ってんのよ?」
「―――まあ、オレたちある意味人のことは言えないし―――」
情報の整理や話し合い、ジョセフを探すことを目的にあの店に来てみるとあの2人がごく普通の客として座って話し合っていたと言うよりも現在は少し遠くで話しながら注文した食べ物を食べているのが見える。
不満と言うか意味不明だと言うように言ったのは無論オレのそばにいたアリーで、オレはと言えば何にしても落ち着いた方がいいと言うように返した。
ジョセフの姿も見えないし、普段ならば適当に注文したものを食べて変える場所も普段とは違う険悪な雰囲気の食事になりそうだった。
情報も見つからず不用意に動けずじまいで、リードも同様だが俺山中は別命あるまで待機と言う状態だが、事態は複雑化する一方だが処分が追い付かないと言う状況で、一時的にと言うか、これからのことをリードと話し合う必要があると思った。
リードもアーウェーの手がかりを偶然にも見つけることができたが、行先と言ったものはわからず、俺も桐野と言う同じ境遇の人間と奇跡的に会うこともできたが、それがどうしたと言う状況だった。
俺もリードも重要な部分にあと一歩届かないと言う状況で、飛鳥たちも話さないし、聖那たちは事情を知るわけもないし、極め付きにワーパーはハドウたちと言うとんでもない人間たちの世話まで押し付けて来た。
AGEの空いた部署の部屋に2人で居候していたが、迷惑だしいつまでも続けるわけにもいかず彼らも同じようなことにさせるわけにもいかず、偽造IDや金に物を言わせ、ハドウとサリーもふくめ少し遠くのアパートメントを借り引っ越しを決めた。
ハドウとサリーたちも現在はと言えばこここと現地の学校への留学などの準備を進めているし、聖那がなぜか同じアパートメントに住むと言いだし一緒に来たのは少し放置し、現在は引っ越しを一段落終え荷物を運び終え一休みにこの店に入ったばかりだった。
厳密に言うとサリーたちのめんどうを見たくなくて朝早くにアパートメントを出て、適当に時間をつぶすにも惜しく、外に出て数時間ほど車で走っていたが、いつまでもは走り続けられないし、休憩を兼ねてこの店に入ったと言う状況だった。
適当な場所にすわり、すぐに本題だがと話したいがリードはと言えば我慢できないと言うようにタバコを取り出して吸い始め、俺は待つことにしたし、リードが調度吸い終え話し出そうとした時アリーが姿をあらわしたのだ。
「―――――」
「―――想定外、とは言うものだな?」
普通に考えるとアリーとドギーと名乗ったあの男はここに住んでいる可能性が高いし、適当に選んだ店に入り出くわした俺たちもある意味悪いが、適当に言って追い払ったがリードは怒りが隠せないと言うように再びタバコを吸い始めた。
俺はと言えばリードに対して思いもしなかったと言うように言った。
リードと言えば現在の姿と言うか、顔と言うか、正確にはサングラスをしていない眼が普段の白目の無い状態ではなく、白目の存在する普通の人間らしい眼をして、髪も短く普通の長さと外見になっていた。
ディアクティブモードと言うそうで、普通の人間たちにまぎれる際に使う形態だそうで、普段の状態を見慣れている俺は違和感を持つし、意外と別人に見えて新鮮だった。
「―――それよりも、本当にルームシェアでよかったのか?」
「―――部屋も広いし問題ない。騒音対策もしてある。部屋もほかにもいくつか借りたし、改築の許可も取った。それに仕事だからな。」
口を開いた俺に対してリードはと言えば眼の前のことも問題だがこれから後のことも考えろと言うように聞き、俺は問題ないと言うように返した。
リードが何を言っているのかと言えば部屋の話で、俺とリードで少し広い部屋をルームシェアすることにしたが、リードが本当にいいのかと聞いてきたのだ。
「―――エコノミックアニマルやワーカーホリックとは言うものだ?」
「言うなよ? それにこう見えて金の扱いは苦手なんだぞ?」
借りたアパートメントはと言えばリードに言った部分もあるが飛鳥たちの出した資金を使い、再三出してもらい、ほぼ買い取ったと言う状態だ。
不動産こと土地の持ち主や、アパートメントの管理者に許可ももらい、一部の部屋では業者に頼み増改築や改造も始めている状態だ。
都市の中央の少し外れに建てられていて利便性は高いが、古い住宅街の建物の1つで人気が少し足りないし、持ち主たちは機能向上の増改築をしたいが金が足りないと言う時に俺たちがあらわれ買い取り、濡れ手に粟状態とも言えかなりよろこばれた。
見事な手際だと言うようにリードは言うが、ワーパーたちのたすけがなければこれほどはできなかったし、俺は本当にそれほどでもないと言うように返した。
「謙遜するな。」
「本当の話だ。ワーパーのたすけなしに俺もここまではできない。」
「―――金なら心配するな? 世界恐慌もだが中東の物価問題やら、金に問題がある国や時代は裏にワーパーが関わっている可能性が高いんだ。これは問題の範疇にはならない。」
話し合いとなればいつもこう言った状態で、ほめられてもうれしくないし、俺は事実だけ言うとリードはお前はうまく利用していると言うように返し、タバコを灰皿に捨てた。
「―――学の無いオレには不可能だし、日本人(SAMURAI)は顕著とか聞くが、どうしてそこまで自虐的になる? お前は実に優秀だぞ? ここでこれほどやれて日本では会社の1つや2つでもやれるんじゃないのか?」
「―――あの国はそれほどいい国じゃない、いずれ大戦前よりもひどい時代に突入する。俺がここに来たのもあの国に見切りをつけたためだ。」
「―――見切り? 大戦前?」
タバコを灰皿に捨てるとリードはもっと自分のことを誇れと言うばかりに言うが、俺は冷静に返し、リードはどういう意味だと聞き返した。
「アメリカンドリームを期待していたわけでもないし、人種差別やカルチャーショックも覚悟していたが、あの国よりかはましだった。」
「―――?」
「島国根性(SHIMAGUNIKONJO)ってやつさ、あの国は江戸時代から何も変わってないんだよ? ペリーもマッカッサーも、オバマ、いや時の大統領やだれであれもこれだけは解決できない。」
俺はリードに思った通りに話すことにしたし、意味が解らないと言う反応だったが、話しを続けた。
「SHIMAGUNIKONGHO?」
「―――それよりも、本題はこれからどうするかだろう? 聖那までついてきたがどうする?」
話しは続けるが本題は日本の現状をどう考えるかではなく、自分たちをふくめてどう行動するか話し合うためにここに来たのであり、リードが聞き覚えがある言葉だと言う反応を無視して、話しを進めるように言った。
「―――まあ、聖那は辻たちが手続きをするし、この時代の正規のIDを持っているが、ハドウと言い俺たちが問題だ。」
「そう言えばイザナギノタタカイについて桐野やワーパーから何か聞いたか?」
「―――いや、結局わからずじまいだ。」
聖那はこの時代の人間で、法規的措置こと、正規の取引に従えば問題は何もないが、本題は俺たちで、ハドウとサリーと言う地雷かもわからない2人を預けられたことだ。
俺たちも現状で人のことは言えないし地雷は踏めば不味いが、どちらかと言えば路上で見つけた札束や宝石、金の詰まった金属ケースと言った状態で、見つけた後幸運か不運な不明な状態だ。
偽造の身分証なども与えられるとは言え確実な安全は保障されないのが現実で、どうするかとリードに振る中で、リードは桐野のことを聞いてきたが、俺は何もないと言うように返した。
AGEで再開した後俺と桐野は数回ほど会って話すこともできたし、桐野の保護したPMCこと未来の日本のPMCヤマトガードも丁寧な対応をしてくれた。
丁寧に対応し、俺たちの懸念していた逮捕されると言うことや、ワーパーの裏切りや最高裏で殺されるかもしれないと言う最悪の事態は一応と言うか、完全ではないが払拭されたとも言えるが、彼らも情報に対しては口を開くことはなかった。
指名手配犯やテレビ番組で放送された犯罪の容疑者と言うか、出会いもしないような人間に思わず会うと言うか、間接的な再会を果たすと言うのは自分自身と言うか、わたしアンにとってもわからない状況だ。
意味不明なことを言ったように思われるが、現状がその状態で、わたしがバイトしている店の、その上シフトの時に言った通りの人間にある意味相当する彼ら2人が姿をあらわしたのだ。
2人とはリードとヤマナカのことで、2人はと言えばそんなことを知っている人間がいるとも知らないし、テレビで顔が写っているが、他人に聞かれても知らないし、赤の他人でしょうそれがどうしたと言うように店に普通に入り適当な場所にすわった。
知り合いなのか後で入って来た2人組の男女と話し合う光景が見られたが親密な関係には見えず、2人が一方的に話を終わらせたように見える中で2人は座り、男女は去ると言うか少し離れた場所にすわった。
リードはと言えばあの時と違い切ったのか髪形が短く、サングラスをかけておらず、ヤマナカもだが仕事中と言うか、一休み中の会社員と言う雰囲気でネクタイをはずしたスーツ姿だった。
「わからないと言えば、ほかに店も会っただろう? 本当にここでよかったのか?」
「どこだっていいよ? これからマックとか探す方が億劫だぞ?」
注文も店員が来ると少しの間待ってほしいと言うように2人が合図こそしたと言うか、普通にメニューから食べるものを選び、普通に店員を呼び出して注文し、注文した食べ物が来る前からもだが普通に何かを話し合っていた。
話している内容が気になりわたしが眼を向けた時は、リードがこの店にしてよかったのかと聞き、山中はこれからほかの店探すのは面倒だと言いながら食べ物を口に入れていた。
山中が食べていたのはフィッシュ&ポテトと骨なしのフライドチキン、飲み物はペプシコーラで、リードはビーフステーキにポークウィンナー、飲み物は同じくペプシコーラだった。
銃を向けられ命中する事こそなかったが、撃たれた人間ことわたしアリスが、撃った人間のこと相手の人間のことを忘れることなどよほどの事情がない限り絶対に考えられないのが事実だ。
忘れたり思い出せなかったり、人間違いとは絶対に言えない状態だが、問題なのは場所で、セイナと言う少女はいないみたいだが、あの時の男2人がわたしが昼時に適当に入った店に入ってきているのだ。
入って来た上きわめてと言えば失礼かもしれないが常識的な行動で、普通に入り、普通に座り、普通に注文し、普通に食べて普通に仲間と話し合っていた。
特にわたしに銃を向けた男こと、話しの中でと言うか、前に見た時と同様にヤマナカと呼ばれた方はマックこと、マクドナルドをこれから探すのは面倒だと話し、ネクタイしていないスーツ姿と言い、いかにも普通の人間だった。
ヤマナカの方が話し方が少し固いと言うか、片言と言うか、英国アクセントを少し真似する話し方が見られ、もう一人が白人かユダヤ系と言うか、確実に別色の人種が混血しているように見えるが、黒人英語よりの英語で話していた。
「―――お前は何してんだ?」
「―――カーツマン警部?」
「だれがどう見ても怪しいぞ?」
ヤマナカを見た後絶対にあの男だし、考えてみると警察署の事件の容疑者でもあるし、運がよければ任意同行のような物もできるかもと見ていると、不意に近くからだれかが声をかけてきたと思えば、上司の1人ことマットだった。
「何でここに?」
「飯食いに来る意外に理由が?」
「―――ありません。」
思わずと言うようにわたしが聞くとマットはほかに答えがないと言うように返しながら手に持っていた食べている途中のハンバーガーらしき食べ物を見せ、わたしはと言えば返す言葉もでなかった。
「―――さっきから見てるのはあの2人組か?」
「タバコ吸わないでくださいよ―――?」
「吸う自由がある。」
返事に困っている中でマットはタバコに火をつけながらわたしに質問し、わたしが近くでタバコを吸われるのは嫌だと言うのを無視しながら返し、火をつけ終えると言葉通りに再確認するように2人を指さし、再び言葉を返した。
「―――あの2人がどうかしたのか?」
「―――――」
「―――?」
紫煙を吐きだしながらわたしに質問し、わたしがなんと言えばいいかと言う反応の中でマットはなんだよと言うような表情をわたしにした。
「―――わかったよ? そこで待ってろ?」
「―――?」
わたしが何も言わないでいるとマットは不意に仕方ないと言うように言うと立ち上がり、わたしが何をするのかと言うように思っている中で彼らに向かって歩き出していた。
歩く方向から判断してトイレに行くことや店を出ていく、新しく注文をすると言うように見えず、間違いなく彼らの方に向かっていた。
答える前に少し間を置き、よく考えてみれば去年のあの警察署爆破事件の容疑者だと気づき、逮捕するのかわたしは少し期待した。




