判明し判別される 後編
テレビや絵本に出てくる忍者のように天高く飛び、車や高速の乗り物のように速く走り、どこに隠していたのかわからないが便利な道具こと武器が姿をあらわす人間が姿をあらわした。
厳密に言うとわたし彼方も一応はその能力を持った当事者だとも言えるが、実感が持てない状況な上、またひと騒動が起きそうな状況だった。
鈴の家で簡単にだが話し合いを終え帰る途中で遥香とばらんさーとか名乗っていた人間たちに遭遇して、見ている中で真矢が追いかけようと言いだしたのだ。
「―――早い真矢! あいかわらず!」
「―――だね?」
わたしと桃子と真矢ならば真矢が一番運動神経がいいし、体力などもあるし、先に走り出した真矢とわたしたちは少し距離が開いていた。
桃子はと言えば行くのが早いと言うように言い、わたしも納得した。
「―――だけど、追いつかないよね?」
「追いつかせる!」
「―――桃子ちゃん!? 無理だよ!?」
真矢が運動神経がいいとか、足が速いと言うことは事実だが、本題はあの人間離れした彼らとの競争に追いつけるかと聞かれたら無理で、わたしは途中であきらめるよねとか言うように言うと、桃子は勢いよくわたしを抜いて行った。
「枝葉さん!」
「え?」
追いかけるととんでもないことになるのではないかとも思いながらもわたしも追いかけるしかないし続くと言う中で、声を出したのは道で、わたしは振り返った。
「―――あ? 彼方! 見ないで!? と言うか枝葉さんも!」
「?」
「いいから、前向いて走って!」
振り返ってみると道の眼が光っているし、何をするのかと思っていると道はダメだからお言うとおりにしてと言うように言い、わたしは意味が解らないが言うとおりにして走り出した。
「まったくもう、事情を知らない人間が見たら僕変態じゃないか―――」
「―――ああ、そうか?」
考えてみるとと言うか、道の言う言葉を聞いてと言うか、思い出してみれば以前見た時は大きいオオカミに変形し、服を着直していたし、変身するのだと思った。
「え?」
少し待て変身すると言うことはと言うように改めて思い直してわたしは勢いよく振り返った。
振り返ってみるともう遅いと言うべきで、後ろを変身して巨大な狼と化した道が走っていてわたしは言葉を失った。
無論道だと言うことはわかっているが、背丈も人間ほどもあるし、眼も光っているし、こっち向かって走ってきているし、恐ろしいの限りだった。
人気がないからいいが実際人がいれば大騒ぎの状況だし、道の言う通りで事情を知らない人が見たら確実な変態だ。
『彼方! のって!』
「え?」
『その方が早い!』
変態とか言う話は無視して思わずリューと会った時に怪物に襲われたことを少し思い出し、足が止まると言うか、すくむと言うか、力が入らないと言うか、考える間もなくわたしは腰が抜けていた。
危ないと言う状況だが道は地面に転んだわたしをうまく回避したと言うか、横にたつとわたしに向かってのれと言ってきた。
声は普段の道と違い低く、人間とは思えないような声だった。
「え? わわ?! 枝葉さん!?」
のってと言われたがあなたの上にのれと言う状態なのかと思う中でその方が早いとも言われた中で、わたしが道を見ていると枝葉が強引にわたしを起こすと言うか、抱きかかえて道の上に強引にのせた。
『しっかりつかまって?! 桃子と真矢も捕まえるから!』
「―――う、う―――」
文句なしと言う状態で、道の上にのったわたしは道の言われるがままと言う状態で、答える途中で道は走りだし、わたしは勢いよく道につかまった。
(あわわわわわわ? 落ちる落ちる落ちる?)
「わ?! リューごめん!?」
(―――もうやだー、いつか本当にでっかくなってやるー。)
勢いよく道が走りだしわたしはつかまっていたがバッグの中に入っていたリューは無理な状態で、慌てた声を出していたのが聞こえ、わたしは慌ててバッグごとリューを抱きかかえた。
走る道と言うか、巨大な狼と化している部分もあるが物凄い速度と身体の動きと振動でで、リューはと言えば本当に大きくなるぞと言うような勢いで言った。
図鑑を見せて以来リューはわたしが少し心配するのも気にせず大きくなったり成長すると言うのがかなり楽しみなようだし、最近は図鑑を読み聞かせた影響か文字なども覚え始めている。
遥香が近くにいるとか言っていた時に姿をあらわした男は、間違いなく彼方がいなくなったあの時、彼方がいた場所で見たし、僕道たちに向かって照明弾か何かを投げつけた男だと思った。
彼方たちはなにものかは知らないし情報と言えば彼がバランサーと名乗ったことで、深い事情は知らないが、銃を持っていたらしいし、何か確かな情報を持っていることは確かだと僕は思った。
追従して僕は不意に姿をあらわした時と言い彼が僕や遥香たちと違って普通の人間ではないことは確かだが、そう言った感覚が非常に微弱と言うか、普通の人間程度な感覚も気になった。
反面状況が状況で思わず出くわしたし、遥香も追っているし、追いかけるのはまずいと思ったが、真矢も走り出し、僕も追わないわけにはいかなかった。
「桃子、のって!」
「―――?」
「いいから。急いで! 彼方の後ろに。」
彼方をのせるとすぐに桃子に追いつき僕はのれと指示した。
桃子はと言えば僕こと巨大なオオカミが道だと解っているが、何を言っているのと言う表情だが僕はこんな時に深く考えないでと言うように言った。
「―――失礼するは!」
確かにこのままだと追いつけないし、これと言うか、僕にのればと言うかのる方が早いと言う状況で、桃子は走りながら僕と言うか正確には彼方の後ろに飛びのった。
人間の形態の僕より軽いとはいえ2人分のせた重い感覚が背中に勢い良く伝わったが、この能力の恩恵か、限界がどこまであるのかわからないが運ぶ力や速度、体力には支障は一応はないようだった。
足の速さとか体力とか、精神力とかは人並み以上にあるつもりだとわたし真矢は考えていたが、わたしの眼の前に降りかかると言うか、体感している現実はそれとこれとは別格だと言うことを明確にする状況だ。
科学的な話になるが人間は科学的に出せる最高速度は30kmほどが限界だそうで、この速度で走り続けられるのも数10秒が限界とされている。
空を飛び跳ね高速で走り、意味不明な強大な力を手に入れた人間と競争はできるわけもない状態だった。
「―――――?」
このままでは追いつけないが、神の能力が手に入っているとか、あの時彼方をたすけるためにテレポートとかもできたとか、エアーガンを実銃に変えられたのにと少し考えていた。
身体の不調も一気に回復させることもできたし、第一背だけ高い遥香(あの女)にできてわたしにできないのが腹が立つと思った時でもあった。
なんとなくと言えば一番中途半端かもしれないが、わたしも一瞬と言うか不意にと言うべきかもしれないが遥香のように動ける気がしたのだ。
銃を実銃に変えた時と言い、感覚的なもので、わたしは勢いよく飛び上がるために一瞬地面に座り込むと言うか、飛び立つために構えた。
能力の余波と呼べるものが存在し感じ取っているのか、真矢とわたし桃子が同じ存在として見えないが伝える送信機と受け取る受信機のような能力があるのかわからないが、わたしは一瞬真矢から何か奇妙な感覚を覚えた。
身体の中に寒気と言うか、振動と言うか、熱気と表現すべきかわからないが、身体中と言うか、頭だと思うが真矢の身に何かが起きると言う感覚が伝わり身体中を駆け巡ったと言う状態とも思えた。
細かい話は無視するとして、起きたのは前を走っている真矢が不意に地面にすわるような動作を見せた時だった。
転んだようにも見えず、一番妥当な表現は陸上競技などで見られる半場座ったような姿勢から走り始める状態こと、クラウチングスタートのような構えをしていた。
「―――ぇ?」
「うわっ?」
「―――!」
後ろから見ていたわたしたちにとって彼方と言うか、道も枝葉も同様だと思うが転んだのかと言うように見えた中でわたしは真矢から奇妙な力の感覚を感じると同時に、真矢が勢いよく飛び上がった。
飛び上がったと言う表現は偽りではなく、勢いよく跳躍し、少し高い塀に上ったかと思うともう一度跳躍し、電柱の一番上に立った。
遥香を追うと言う意志は何にしてもかわらないようで、彼らの飛んで行った方向にすぐに眼を向けた。
眼を向けた時一瞬真矢の眼が見えたが、真矢の眼は奇妙なことに青白く発光しているようにも見えた。
気のせいかと確認しようと見ようとする中で真矢は飛び立って行き、道はと言えばあまりのおどろきの光景に思わず足を止め、彼方もわたしも転倒しかけた。
「―――道! いいから追って! 真矢を追って!」
「―――う、うん。わかった。」
道も人間ではない状態で明確にはわからないが、顔を見ると一体全体何が起きているんだと言う表情で、わたしはとにかく真矢を追えと指示し、道はと言えば確かに言う通りだと言うように返事を返し追い始めた。
わたしだって着実に能力は進歩している状態だし、彼方と言い真矢と言い進歩がどうなるかわからないが、真矢のあの動きは間違いなく能力が関係しているし、わたしは確かめるために追うしかないと思った。
道を足にしているが、これもある意味仕方のないことだ。
実際によく考えてみるとわたし彼方もあの誘拐された時と言い、リューに会った時はわからないが、能力を無意識にだが使っているし、体験し話し合い、見たことを踏まえると何が起きてもおかしくない状況だ。
頭では分かっているが実際問題親しい人間こと真矢の身にそれと呼べるものが起きると実体験した自分以上におどろくと言う状況だった。
現在わたしが背中の上にのっている道も同様で巨大なオオカミに変身して人間離れした動きで移動する真矢を追っていた。
人のことをわたし遥香は言えないと思うがあの荒木とか名乗った男はわたしとは違うが普通の人間ではないことは明確だった。
彼の言う鬼ごっこはゲームセンターを出た後最初は少し足の速い程度で、隠れたり時折足を止めて遊んでいる状態だったが、現在はと言えばもう人間外の領域だ。
市街を勢いよく跳躍して移動し、わたしも追従すると言うか、追いかけて同じように移動していた。
逃げる速度も故意か無意識かわからないが絶妙で追いつこうとすれば離されるし、離されたら追いつかせてくれるようにも感じるし、遊ばれているのかと思う状況だった。
「―――――」
「―――誘導されてるんじゃない?」
「?! あんた!?」
絶対に追いついて銃弾の一発でもぶち込んでいやると思っている中で不意に右横の少し後ろから奇妙な気配を感じた上、人の声が聞こえ、わたしは聞き覚えがある声こと、真矢と思い振り返った。
「―――?!」
「何よ? あんたにできてわたしにできないと思った?」
「―――?」
振り返ると真矢の姿が見えたが、わたしは話す真矢やわたしと同じようの能力に眼覚めて同じように動いていることよりも、わたしは真矢の眼におどろいた。
奇妙なことに真矢の眼と言うか、性格には瞳だと思うが、青白く光っていた。
「―――ちょっ!? 止まんないでよ?!」
「―――あんた? 眼?!」
「眼? 眼がどうかしたの?! こんな時にそんなこと関係ないでしょ?」
間違いなく真矢の眼は光っている状態で、わたしがおどろき立ち止まった中で真矢はと言えば気づいてないようで、わたしが立ち止まった中で止まるなと言い、わたしが指摘するが本当に気付いていな反応だった。
「―――それよりも、あいつを追うんでしょ? 行くはよ?!」
「―――あっ?!」
本当に気にしていないようで、わたしが見ている中で真矢は再び進み出し、わたしは荒木だけでなく真矢も追うことになった。
前に雪乃に連れられて話し合いに参加した時、彼方と真矢と桃子がわたしと鈴と雪乃と似ているが違うとか言われた事を少し思い出していたが、眼が青白く光ることはわたしとっても想定外の事態だった。
明確な理由はわからないがとにかくできたと言う状況で、わたし真矢は勢いよく飛び上がることができたと言うか、人間ではできない身体能力を発揮でいるようになって遥香と言うか、遥香の追っていた男を追い始めた。
遥香に眼が変だとか言われ、確かに眼に違和感も存在するが考えている時間が無駄と言う状況で、わたしはとにかく身体を超人的に動かせるようになったし制御と言うか動かし方にも少し手間取っていた。
他人が見てもあまりわからないが思うよりも高く飛んだり低すぎたり、着地を少し失敗したり速度が出せなかったりと、意外と身体を動かすのがむずかしかった。
「なんか知んないけど、どう考えても誘っているって言うか、誘導してんじゃない。」
「―――――」
「罠かもしんないけど、ほかに手もないし行くしかないはね?」
動かすのはむずかしいが習うより慣れろとか、身体で覚えるとか、感覚的なものと言うか、わたしはかなり強引にだが動かしながら遥香に負けてられるかと言うように動かしていた。
遥香はと言えば意味もなく追いかけていた状態だったが、わたしは彼らがまるで何か目的があって先に言っているようにみえ、遥香にそのことを伝えるが、黙っているだけで遥香は何も言わなかった。
「―――っ?」
「―――ぉ!? おい!? あれ?」
「何よぉっ!?」
時を選ばないと言うか、もしかしたら起こるかもしれないと思っているといつものと言えば変だが能力を使った副作用か頭痛が起き始め、思わず心の中で落ち着けと言い聞かせる中で遥香が騒ぎだし、わたしは振り返った。
「後ろだ後ろ!」
「後ろ? なによ? 道じゃない?」
「道?」
騒いでいると言うか、慌てていると言う状況で、後ろに何かがいると言い、わたしが見てみると人間の姿ではないが道がわたしたちを追ってきているのが見えた。
一瞬だが背中には彼方と桃子がのっているのも見え、道と確信し、わたしは心配するなと言うように遥香に返した。
「いたでしょ? わたしたちと同じくらいの男の子! よく周り見ときなさいよ? 行くよ!?」
「あ? おい?!」
わたしも数えて2回ほどしか見えないが彼方たちものせているし、間違いないと判断して遥香に伝えると前に進み出し、遥香はと言えば本当に大丈夫なのかと言う反応だがどんなことにしても立ち止まっている場合ではないと進みだしたようだった。
肝心の先を進んでいる男の方はと言えば、言った通りに先を行き、よく見るともう1人同じように動く背が高いが女性らしき姿が見えた。
人気のない場所に住んでいて本当によかったと僕道は思った。
巨大なオオカミに変身した僕が言う資格ないけどだれがどう見ても人間外の存在達が動き回っていると言う状態で、幸いにもこの辺は高齢の人間も多いし、少し悪いとも思うがボケたとか幻を見たとかで済ましてほしいとも思った。
第一僕も変身しているが裸だし、枝葉も忍術でとんでもない動きをしているし、ほかに方法がないか探さないといけないとも少し考えていた時で、一番先頭を走っていた2人組が飛び立つ姿が見えなくなった。
「―――道、急いで?」
「うん。」
(なに? 何が起きたの?)
何か起きたのかとも思う中でとにかくと言うように彼方は言い、僕が答える中でリューはと言えば状況を確認しようとしていた。
「―――真矢も? 遥香も?」
「うん。そうだね?」
見ているとその次の真矢も遥香も同じ場所で姿を消し、移動を止めたと言うか、地面に着地したようだった。
「真矢!」
「―――真矢!」
「真矢ちゃん!」
何かあるのかと言うか、何かあるのは絶対で、僕は足を急がせ、真矢たちが着地した場所へと着地する寸前に真矢の姿が見える中で真矢を呼び、着地すると同時に桃子、次に彼方が真矢の名を呼んだ。
真矢の名を3人で呼んだが真矢は僕たちの声に反応しないと言うか、雰囲気的に僕らは前に真矢がいて何かわからないが、何かを見ていると言うように見えた。
追いかけっこは終わった。
彼らの目的が何かわからないし、突発的に追い始め、思いもせず新しい能力を手に入れたわたし真矢は彼らが足を止め地面に着地するのが見え、合わせるように地面に着地した。
実際の距離にしてみると直進距離で走って1、20分かかる場所をわたしは5、6分で宙を駆け回っていたと言う状況で、わたしと言うか、厳密に言うと彼方たちをふくんでわたしたちは少し郊外のあたりまで来ているようだった。
「真矢!?」
「―――なによ? これ―――?」
先ほど後ろから彼方たちの声が聞こえ、わたしを呼んでいるが、わたしは前の光景を見続けていると言う状態で、再び桃子が声をかける中で、わたしは何とかと言うように口を開くことができた。
後ろを見ていないからわからないが、なんとなくだが彼方と桃子が道から降りたのか、後ろの地面から何かがと言うか、2人が道から降りたと思われる少し勢いのいい乾いた靴音も聞こえた。
「―――?」
意味が解らないし何がこれなんだと言うように桃子が顔をわたしの横に立ったと言うか、厳密に言うとわたしが前方の視界を遮っていて何か見えずわからずで、やっと確認したと言う反応だった。
「―――なによ? これ?」
「―――真矢ちゃ―――、なにこれ? いやあれ?」
(―――なんだよ? いったい?)
異口同音と言う状態で、見た桃子も同じように言い、何が見えるのと言うように彼方が声をかける中で見た彼方も同じように言い、リューも口をそろえた。
「―――なに?」
「―――――」
道も枝葉も同じで、一体全体何かと言うと、変な話に聞かれるかもしれないが、どこのだれがどう見ても悪役が眼の前にいるのだ。
厳密に言うとわたしの左後ろに遥香、右横に彼方と桃子、その右横に道と枝葉で、わたしの左前に男が見え、男の左後ろに女性が立っていて、男の右前にその悪役的な物体と言うか人間が存在するのだ。
意味不明な説明だがそうとしか言えず、正確に言うと、大人の女性らしき姿なのだが、身体全体から出ていると言うか、覆われていると言うか、取りつかれていると表現すべきかもしれないが、身体の周りに何か奇妙な物体が見えるのだ。
物体と言うが半透明と言うか光っているようにも見えるし、光を受けて反射しているのかもしれないが、とにかく身体中を半透明の青紫色で糸状の物体と言うか、触手に覆われ、触手はすぐにでもわたしたちを襲ってきそうにも見えた。
「―――」
わたしはもう条件反射と言う状態で銃を取出し向けたが、何かもわからず少しだけだが怖くて歯が震えていた。
本格的な夏も近いし、汗も少し流しているし、歯が震えるのは絶対にない状態で、わたしは間違いなく半本能的に眼の前の光景に脅えているのだと思った。
「―――これは何?!」
「―――それとあなたたち何者!?」
「―――物騒だな?」
口を開いたのは遥香で、続いて桃子もで、銃を取り出して女性の方と言うか、男の方に向け、男はと言えば言う通り物騒だし銃を下せと言うように言ったが、眼の前の女性はと言えば変わらぬ状態だった。
「―――――?」
「勇、これ以上は抑えきれんぞ?」
「わかっている。」
変わらない状態と表現したが本当に変わらない状態と言うか、触手と言った部分が踊っていると言うべきか、獲物を探して動き回っていると言うべきかもしれないが、肝心の本体の方が動いているように見えなかった。
止まっていると言う状態見える方が正解で、わたしは止まっていると思う中で口を開いたのは女性の方で、勇と呼ばれた男はお前の言う通りだと言うように答えた。
「―――――」
「なんなの? こいつ? 白化、しかけているような?」
わたしはもう本気で警戒して銃を向け、桃子も後ろからだが援護すると言う構えで、遥香はと言えば同じように警戒し、銃を取り出していた。
「―――武器をしまえ。レディーたち―――」
「―――!?」
「―――!?」
遥香もこんなとんでもないものが本気で動き出したらまずいぞと言う表情で、弾丸を装填したが勇はと言えばひとまず落ち着けと言うように口を開いた時に不意に強く激しい光が起きた。
昼を夜に変えるとか言うような強い光で、何かわからずわたしはまぶしくて眼を閉じていても十二分にまぶしく感じる強いと言うよりも強すぎる光だった。
閃光弾とかとも考えたが起爆音のような物が聞こえず、不意な衝撃でわたしは何もできなかった。
入谷から聞いた話だが日本には古来から神隠しとも言われる人間が不意に原因不明の行方不明になる逸話が存在し語り継がれているそうだ。
この言葉が生まれた時代こと古来の時代では科学が未発達の時代であり、非人間外の力、言わば神が人間を隠したと言う推測を言葉にしたもので、わたしセリーのようなヴァンパイアのような存在も関わっているとも言える。
清水家を出た彼方たちを追い、鈴の家に行った彼方たちを監視し、簡単にだが話を終え帰ろうとしている彼方たちを尾行していると不意に遥香とバランサーを追っている時にその神隠しかもしれないことは起きた。
神隠しと言う言葉以前に真矢が不意に超人的な身体能力を発揮したこともおどろきでもあったが、追いかけている中で彼らが立ち止まり、立ち止まった場所に異様なものが見えると思っている中で、不意に光に包まれたかと思うと姿を消していた。
『―――動くな。』
『両手を上げて地面にふせろ。』
『抵抗する場合射殺する。』
入谷と言いわたしと言いどこに消えたと言うように周囲を見渡していると不意にだれかが声をかけて来たかと思うと、周囲を銃を持った集団に包囲されていた。
日本ことこの国では銃を向けられるなど常識的に信じられない光景な上、彼らの持つ銃も威力の高く使いやすいように改修されたバトルライフルで、彼らは身体全身を黒い鎧と言うか、装甲のような物で覆っていた。
話しかけられた言葉も日本語ではなく流暢な英語だし、最大の特徴は顔で、防毒マスクだと思うが大きく赤く丸い2つの光る眼少なく数えても5、6人分の集団がわたしたちを見て銃を向けていた。
「―――」
「―――」
『武器を捨てろ。』
普通人間ならば銃を持っていてもこの人数ならば楽勝だが、何者かもわからず、彼らの防毒マスクだと思われる特有の深く大きい呼吸音を聞きながらわたしがどうしようと言う反応の中で入谷は手をあげていた。
わたしが入谷に顔を向けると入谷はここは言うとおりにしましょうと言う表情で、わたしも言うとおりに手をあげた中で、彼らは再び指示を出してきた。
「―――それよりもあんたら何者って、入谷?!」
武器と言われたら確かに銃を隠し持っているが、わたしは何のことだと言う反応の中で不意に入谷が彼らに向かって隠し持っていた拳銃を放り投げた。
「セリー、逃げましょう。」
「え?」
お前は何を考えているんだと言う状況の中で、入谷は小声で話しかけ、わたしがどういうことだと言う中で、入谷が銃同様に放り投げたのは安全レバーを抜いた数個の閃光手榴弾だった。
閃光手榴弾と確認し、眼の前が激しい閃光に包まれかける間に入谷はわたしを勢いよく腕に抱えて走り出し、放り投げた銃も広い、その場から勢いよく逃げ出した。
唐突と言う状況で、わたしは気が付いた時にはかなり離れた場所にわたしと入谷はいた。
彼方たちを監視したり尾行していたわたしヴィナと仲間は不意に彼方たちが光に包まれ消えた中で、黒い服の武装集団ことワープの特殊強化服に身を包んだ人間たちに囲まれた2人を見た。
見たと言う表現をしたのは彼らの内男が不意にと言うか、この日本では信じられないが実銃を投げ捨てたかと思うと閃光手榴弾を投げてその場から逃亡したためだ。
銃を向けていた彼らはわたしの中までもないし、ヤンの部隊の人間たちではないようで、第一全員の武装がわたしたち違い老朽化が見られない新品だった。
『―――動くな』
『武装を解除しろ。』
『所属組織及び部隊名を明らかにせよ。』
気づかれないように遠くで見ていたが、気づくと彼らに囲まれている状況だった。
「―――――」
特殊強化服で強化され性能などは五分だが彼らの方が数が多く分が悪い状況で、わたしと仲間は言うとおりにしてガスマスクを外した。
『―――おい? お前?』
「?」
『―――大将に、無理か? お前はサトウ大尉に連絡しろ、オレはドウジョウ大佐に連絡する。』
ガスマスクを外した中で不意にリーダー格らしき1人がわたしの顔を見るとお前はと言うような物言いをすると、わたしが何かと言う中で仲間に指示を与えた。
『―――大佐、映像を転送します。確認を願います。』
仲間に指示を与えた1人は少しの間通信機で話すような素振りをした後わたしに眼を向け、通信機越しにだと思うが通信相手に何かを見せているようだった。
『―――サトウ大尉からも間違いないと通達が―――』
『―――撤退する。さがれ―――』
わたしに何があるのかと言う状況だが、指示した仲間が同じだと言うように言うと指揮官らしき1人は言うとおりに引くと言うように合図し、地面になにかを放り投げた。
『―――ここは退く、深追いするなとまでは言わないが、気づかれないように慎重に行動しろ。』
「―――――」
『いいな?』
放り投げたものは地面に落ちると乾いた音を立てる中で勢いよく煙を吐きだしていた。
発煙筒こと煙幕かと考えている中で指揮していた方が口を開くと警告のようなことを口にし、わたしたちが黙っている中で彼らの姿と言うかわたしたちの姿も煙幕に消えた。
少ししてなんとか煙幕の煙はなくなり、周囲の景色を見ることができたが、案の定とも言うべきだが、彼らの姿はなく、わたしは言葉も出せず何も言えずできることはと言えば眼の前の光景を傍観する事だけだった。
表現が変かもしれないがわたし彼方には真矢のような銃や爆弾の知識があるわけでもないし、桃子のように巧みな表現でもないかと思うが、何にしても不意に起きた激しい光は音のない雷のようだと思った。
神さまになれるうわさに関わって以来よく考えてみると強い光と言うものをよく見るが、わたしは強い光を繰り返してみると言うか、眼を閉じることになるし体験を繰り返す中でそう思った。
真矢言う閃光手榴弾とか言うものを使っているのかもしれないが、詳しいことは放置し、光が落ち着いたと言うか、なくなる中でわたしは眼を少しずつだが開いた。
「―――――!?」
繰り返すが夢や魔法と言うか現実には体験できないような事態で、眼を開けると周囲の風景が一気に切り替わっていた。
「―――なに? ここ?」
「彼方? 大丈夫?」
「あ? うん―――」
わたしも意味が解らないと言う状況だが口を開いたのは前にいて銃を下した真矢で、わたしの近くにいた桃子はわたしに大丈夫かと聞く中でわたしは一応は問題ないと言うように返した。
「―――ここは? 彼方、本当に大丈夫?」
「―――ゲーム見たい―――」
「―――ですね?」
姿は変わっているがどうもわたしたちの方に近づいて大丈夫かと聞く中で、枝葉がこれはと言うように言い、わたしも同じように返した。
(と言うかここってさ、彼方ちゃんたちが前いったと言うか、夢で見たトウキョウとか言う場所じゃ―――)
「―――だね?」
一変した風景はリューもふくむが以前わたしと真矢、それに桃子が夢で見たと言うか、いつの間にかいた崩壊した東京の姿によく似ていたし、時間も夕方の前ほどだったが、真夜中に変化し空は黒ずんでいた。
わたしはいったことがあるがリューは実際にいったことはないし、リューが東京と言ったがこの崩壊した状態が似ていると言いたいのだと思った。
枝葉の言うゲーム見たいとか言う発言もわたしはよくゲームもしないからわからないが、真矢と言い最近はかなり精巧にできているとか、本物のようだとか、おもしろいとか言うから間違いないのだとなんとなくだが考えた。
ゲームと言えば聖歌が大きい方を買っていて遊んでいたことを思い出し、わたしも少しやってみようかと考えた。
「東京?」
ゲームをやってみようとか言う思考は置いておき、リューに本当はこんな姿ではないと教えないといけないなと思う中で、遥香が何のことだと言う反応をしてわたしたちに顔を向けた。
「―――てか、本当にそうじゃない? ―――あれ?」
わたしと言い桃子と言い、説明しないといけないと言う状況だが、非常にまずい状態だと言うように真矢はいいながらわたしたちにあれを見ろと言うように遠くを指さした。
「え? あ?」
「本当だ―――」
真矢が指さす方向に何があるかと聞かれるとあの稲妻のように複雑怪奇に折れ曲がってこそいるが倒れていない東京タワーの姿で、わたしが思わずと言うように反応する中で桃子は間違いないと言うように答えた。
「ウェールウェールウェル!」
「?!」
夢と現実の境界線が一瞬狂いそうな錯覚を覚えかける中で、先ほどの勇と呼ばれていた男の声が聞こえ、わたしたち全員は声の方向に眼を向けた。
彼の言うウェールだがウェルはおそらく英単語のWellと思われ、聖歌の都合で海外に行き少し英語を理解できるが、確か簡単にだがよくできましたとか言うような意味があったと思われる。
「ウェルカムトゥヘール!」
「―――何が言いたいのよあんた? てかここどこよ? あんたたちも東京とか言ったけどこれなに? 何の冗談? 怪獣映画かなんかの撮影現場!?」
顔を向けると勇は近くにいた女性もだがいつの間にか服装が黒いスーツ姿へと変化しており、ご機嫌はこちらはいいが皆様はどうかなと言うように言い、遥香は怒って返した。
考えてみるとわたしと桃子と真矢は1度見ていて精神的免疫と言うものが存在するが、遥香は当然として枝葉も道もこれは一体全体どうしたことだと言う反応で周囲を見ているし、あの東京タワーに何度も眼を向けていた。
「―――てか、さっきの女は? 消えた?」
「―――――?」
言われて見るとと言う状況で、遥香の言うとおりにあの先ほどの異様な女性の姿は見えず、時間も夜遅い時間と言う雰囲気だった。
「そ、そうだ? 何にしても追いついた! 話しなさい! あんた一体何者?!」
「―――」
思い直してみればと言うように遥香は再び銃を構えると勇へと向け、桃子も真矢も思わずと言うように向けていた。
「銃下せよ? ホント物騒だな?」
「答えなさい!」
「勇、言ってもむだだ。気が立っている。」
銃を向けられた勇は落ち着けと言うように遥香に言うが、遥香は聞き耳持たずと言う状態で、近くにいた女性は言ってもむだだと言うように言った。
この女性はサングラスをかけている状態で、サングラスかもしれないが、前見た時と同様に原因不明だが眼が青白く光っていた。
「―――おや、2人は話しがわかるようだ?」
「―――――」
遥香の方はまだ銃を向けたままだが、わたしたちが見ている中で桃子が銃をおろし、真矢はわたしたちの前に立っていて合わせたと言うわけではないが銃を下した。
実際彼の言うとおりに話がわかったのかわからないが、銃撃戦なんて物騒なことにならないようだった。
「―――負けましたとは言ってないし、追いついてもない、それにホントのこと言うとここまで来てほしかったんだよね。」
「何!?」
「まあ、だけど彼方ちゃんたちこと、君たちが来ることは予定外だけど、いい意味で調度いい。」
事情はわからないが遥香と勇は何か勝負をしていたようだが、彼の言うことから判断してだましてここまで連れてきたようで、遥香がおどろく中でわたしたちのことまで言いだした。
前にあった時彼らは名前を聞いていたかもしれないが、正確に把握できない状況だとも思うが、彼は彼方ことわたしの名を呼んだ時、確かに少しだけわたしの方に眼を向けた。
不意に姿をあらわした2人が怪しいと考えているのはわたし桃子だけでなく、この場にいる全員同様だと言え、用心のために銃を向けていたが、わたしと言い、真矢と言い、何もできずに銃を下していた。
いつの間にか夜になっているみたいだし、周囲の風景も変わっているし、何が起きるかわからないが、真矢もだと思うが何か太刀打ちできるとも思えず、話し合いをしようと言う物言いだし、従った方がいいようにも感じた。
実際を言うと実は真矢から聞いていたし実感しているが実銃と言うのは意外と重いもので、わたしは重さに耐えかねない状況でもあった。
わたしよりも大きく重量も多い銃を持っている真矢ならばなおさらの状態だとも言えた。
「それと―――」
「―――――!?」
「―――え?!」
男がちょうどいいと言い終えた後不意にまるでテレビに出てくるヒーローを思わせるような異様に大ぶりな動きを見せた後銃声が勢いよく響いた。
わたしと言い彼方と言い何が起きたかわからないがだれかが銃を撃ったことはわかったが、だれかわからず、少し迷っていると言うか、男を見てみるといつの間にか彼の両手には銃が握られていた。
片方を遥香の方に向けているが、もう撃ったと言う雰囲気だし、遥香の手には銃が握られておらず、空想の物語の話のようだが、銃弾で銃をはじき飛ばしたようだった。
早すぎて見えなかったし、これはわたし真矢の推測だが、勇はホルスターから勢いよく銃を取り出した後、拳銃後部の照準部品こと、リアサイトを取り出したもう1つの銃のリアサイトを合わせ、2つを同時に強引にコッキングしたのだと思った。
コッキングした後は遥香と言うか、厳密には遥香の銃に向け銃を勢いよくはじき飛ばし、現在の状況になっているのだと思った。
何が起きるかもわからないが、完全な敵とも思えないし、いつまでも銃を持っていて向けるのも嫌で、第一頭ではわかっていたがかなり重いしで下したのがある意味功を制したとも思った。
「―――っぐ―――」
「―――オレには勝てないよ?」
遥香が銃がと言うような反応で不意な勢いだったので銃を持っていた手を抱えている中で、勇はと言えば余裕があると言うような物言いで言った。
勇の持っているベレッタM93Rはわたしと言い、桃子の持っているPC356と言い、威力の面では劣るが、連射やバーストも可能だし、火力面で言うとわたしたちの方が不利だとも言えた。
取り出す時に見せた半場強引なコッキングと言い、銃だけを的確に撃ちぬく腕前と言い、どの方面から見てもわたしたちの方が不利なのは確定しているとも言えた。
飛ばされた遥香の銃もみてみるとXDM-40だった。
この銃は40S&Wと言う9mmよりも少し強い威力の銃弾を撃ちだす銃で、同じように彼と戦うには不利な銃だ。
「―――真矢ちゃんは成長が早いね~?」
「―――え、ぇ?」
「おい、勇?」
この後どうなると見ていると勇は不意に銃をしまうと笑顔でわたしに近づいて来て、わたしがおどろいている中で女性の方が注意するが、聞く耳持たずで近づいてきた。
「はい、これ。」
「え? これって―――?」
「プレゼント。サイレンサーとLAM、それと予備の弾奏と弾丸の箱。」
眼の前にたつ中で勇は不意に自分の服の中に手を入れたかと思うと何かを取出しわたしの前に差し出した。
見てみるとなんとなくで、ゲームとかで見て本物を見たことはないが、見覚えのあるものこと、わたしの銃ことSocomMk23用の部品と弾奏、予備の弾丸が彼の手中にあり、これはと思っている中で勇はプレゼントだと言った。
「いらない? これから大変になるよ? あった方がいいよ?」
「あ、ああ、はい―――」
こんなものを何でと見ていると勇はいらないのかと聞き、わたしは思わずと言うように受け取ってしまった。
「お? お、おい?」
「あ、あああ、あの?」
思わず受け取ってします中で勇はと言えば次はと言うように彼方たちの方へと歩いて行き、遥香とわたしが呼びかけるのも聞かず、桃子に何かを渡したようだった。
「予備の弾奏と弾丸の箱、そしてサイレンサー装着用のバレルとこの日のための特注したサイレンサーもセット! なんとこれが無料! 無料ですよ?」
「―――ありがとうございます。」
「いや!? 桃子!? 桃子さん?!」
お前はテレビショッピングのプレゼンターかと言うような物言いで勇が話している中で桃子はわかりましたと言うように冷めた物言いで礼を言って受け取り、もらったわたしが言う資格ないと思うが本当にいいのかと言うように桃子を呼んだ。
「―――と言うか真矢ちゃん眼っ!?」
「眼っ?! 眼がどうかし―――、彼方!?」
「―――?」
桃子に声をかける中でわたしに声をかけたのは彼方で、遥香と言いわたしの眼がおかしいとか言っていたが、本当に何なのだと思った時に奇妙なことが起きた。
遥香と彼方の言う通りにわたしの身に起きているのかもしれないが、彼方の両眼が不意に青白く光りだし、何事かとわたしに顔を向けた桃子の眼も同じように光り出した。
少し強い光で眼全体が光っているようだし、瞳や白眼の部分がわからなくなるほどの光だった。
「―――彼方っ!? あなたも?」
「桃子ちゃんも?! って?! え?!」
「え?」
桃子が彼方にも起きていると言うように言い、彼方も同じように桃子に伝える中で彼方はわたしもなのかと言う反応の中で桃子もわたしもなのかと言う反応をした。
桃子はと言えば顔と言うか、眼の前に手をだして近づけ、本当に光っているのかと言うように確認を始め、彼方も桃子の真似をするように同じように光っているのか確認を始め、わたしも同じように確認を始めた。
一番近い色は青白いと言う色で、中央こと瞳か瞳孔あたりが白く光り、白眼の部位あたりが青く光っているように見える印象だと僕道は思った。
僕も人のことを言えないが本気になれば赤く光るが、彼方たちの不意に光り出して眼の光は僕の眼の光とかなり違い、たとえるとLEDと言うべきか、かなり人工物のような光を発していた。
不自然な明るさを持った光とも言えるが、逆にとると神秘的な雰囲気さえ感じると同時に、彼方たち3人の気配が微妙に変化したのを感じた。
真矢が最初だが、桃子と言い、わたし彼方の眼も原因不明と言うか、あの神さまになれるうわさの能力が関係しているとも思うが確かに青白く光っているようだった。
動物の眼が暗闇で光ると言うがこの光は普通の動物の比ではない状態で、かなり明るく後少し強ければ周囲を明るく照らせるほどだった。
遥香と道、枝葉、それに2人は同じようには光っておらず、わたしたち3人は本当に光っていると言うように顔を合わせた。
(全員と言うか、彼方ちゃんも光ってるよ。)
「―――っ?!」
(彼方ちゃん?!)
わたしにはリューがいて確認してくれる状態だが、2人は確証が持てないと言う状況の中でリューは確かに全員と言った。
全員とは言うが、遥香たちはふくまれていないしと言えるし、間違いなく光っているのわたしと桃子と真矢だと思った瞬間、不意に奇妙な感覚がした。
「―――な、なにこれ?」
「―――なんで? わたしが見える?」
「彼方? どうなってんの? わたしがリューを抱えてる?」
視界が激しく揺れていると言うか、誤差が起きている言うべきか、同じような光景を重ねて見ているような光景と言うか、立ちくらみに似た状態で、桃子と言い真矢と言い2人も似たような体験をしているようだった。
同じような体験をしているようだが、わたしはよく感じてみるとこの感覚が立ちくらみとは違う感覚だとも少し思った。
3人の身に何が起きているかわたし遥香にはわからないが異常事態と言えるのは確実だと思っている中で勇が彼らから距離を置いて離れた中で彼方が最初だが3人が何か異常な動きを始めた。
一番妥当なのは眼を回しながらも歩こうと言うか、立ち続けようとしていると言うか、悪く言えば子供らしくないが酔っぱらっているように見えた。
3人して立っているのが何とかできると言う状態になりかけていた。
「―――」
「何をした?」
意味が解らない状況だが確かなのはこの男こと勇が関係していると思ったし、わたしは撃ち落とされた銃とは違う別の銃を取り出して銃を向けて聞いた。
「―――何もしてないよ。したのはこの子たち、この子たちの変化は君と違って遅い上に進歩となると一気に過剰になるし、仲間同士で進歩を助長する場合があるんだ。」
「―――?」
「それに身体が受け付けるまで待たないといけないんだ。」
銃を向ける中で勇はと言えばまあ落ち着けと言うように言いながら説明し、わたしが意味が解らないと言う反応の中で言葉を続けた。
「身体? 受け付ける? 助長?」
「―――君と鈴ちゃんと、雪乃ちゃんとは違うんだよ?」
「―――どういう意味?」
余計に意味が解らないと言う状況だが勇は言葉を続け、わたしと鈴と雪乃が眼の前の彼方たちと違うとまで言い余計にわからなくなった。
助けたりする義理とかなんてないと思うが、ある意味では仲間だし、わたしの身にも起きるかもしれないし、対処のためにも聞いたが少しむだにも感じた。
「あなたたち何を知っているの? ここはいったい何? あの巨大オオカミと言い何が起こってるのよ?」
「―――――」
「答えなさいよ!?」
本当に意味が解らないが勇はと言えばまあ待てよと言う態度は変えず、わたしはとにかく話せと言うように銃を向けるがそれがどうしたと言う表情だった。
「―――何にしても、えっと?」
「勇、荒木勇、勇でいいよ? 神宮寺道くん。それと牧野枝葉ちゃん。」
「―――」
3人を放置している状態の中であの巨大なオオカミが信じられないが話し始め、わたしがおどろいている中で勇はと言えばわたしの時のように軽い態度で名乗り、わたしたち同様に2人の名前を知っているようだった。
真矢の言葉と言い、声は違うが物言いと言い、道なのは確かなようだが、わたしは信じられず眼を向けた。
「―――なににしても、彼方? 大丈夫?」
「ぅ、う―――」
「無理しないで? 真矢と桃子も、ほら、一度座って?」
道はわたしが見ているのも気にせず彼方たちの方へと歩み寄って彼方に話しかけるが彼方はうんと言えない様子で大丈夫身体と言うように首を振る中で、道は落ち着けと言うように言った。
「いいから! 大丈夫だから近づかないで道! と言うか何でリューが?」
「道? どこにいるの? リュー何でわたしの前にいるの? 左横? え? 彼方の右横?」
彼方の左横に道がたつ中で不意に真矢が左横に何かがいるように払いのけるしぐさを見せながら道を追い払うように言い、桃子はと言えば、眼を前に向けているが、まるでよく見えていないと言うような表情だった。
3人はお互いに自分たちの位置を確認するように周囲を見始めて、眼の前に何があるのかと言うように手を伸ばし、3人全員で何かを探しているような異様な動きだった。
僕道の眼だけではないと思うが3人こと彼方と真矢、桃子に異常が起きていることは明確で、3人は眼が青白く光だし、立ちくらみのような反応を見せ、全員が周囲がよく見えていないような反応だった。
3人全員見ていると少しずつ眼の色や表情が悪くなり始めているし、僕が思わず近づいて話しかけても真矢が代表だが聞き入れない状態だった。
僕の姿も影響していると思うが、僕は何にしても彼方の前にたった。
「―――」
状況的に普通手を顔の前に出して、指を立てて何本か聞くのだが、僕は現在姿を変えて無理だと言うことを思い出した。
「―――彼方、手何本に見える?」
「―――2―――? え? 3?」
「―――――」
指は立てることができないがもう手だけ出せばいいと思いきってだしてみたが、彼方たちに起きていることは確かに眼に影響を与えているようだった。
3人全員普段から眼鏡は欠けていないし、距離的に考えて絶対に答えない数字を彼方は口にした。
「道が? 増えた? いや? これは、彼方の視線?」
「―――見えてる? いや、感じてるの? わたしたち?」
「?」
最初にすることは落ち着かせることだなと言う中で口を開いたのは真矢で、次に桃子も同じ状況の中で少しわかったと言うような反応をしていた。
「―――、荒木、さんでしたか? 彼方たちに何が起きているんですか?」
僕は考えてみるとこの人こと荒木と言う人は知っていると思い、質問してみた。
「―――勇でいいって、まあ、だけど、簡単に言うとね、この子たちはね、共有しているんだよ。」
「共有?」
「―――五感だよ。」
質問すると荒木は変に気を使わないでいと言うように名前で呼んでいいと言う中で、簡単に答え、僕がどういうことかと聞くと答えた。
「五感?」
「そう、五感、視覚、嗅覚、触覚、味覚、聴覚の5つそろった五感。」
「―――――ぇ?」
答える中で僕は何のことだと言う中で荒木は言うまでもないよねと言うように言い、僕は彼方たちの方へ顔を向き直した。
「―――――3人とも落ち着いて、自分の感覚を理解して、仲間の感覚に流されないようにするんだ。」
僕が意味が解らないと言う中で荒木はと言えば3人に対して話しかけ、まるでこれが解決策だと言うように言った。
彼の言っていることが正解ならば、3人は5感、言わば視覚、嗅覚、触覚、味覚、聴覚こと、眼で見た物や、鼻で感じる臭い、手などで触れた感触、舌で感じた味、耳で聞いた音と言うか感覚をお互いに感じている状態とも言える。
事情はわからないが彼は言ったことが本当だと言うような表情をしていたし、うそを言っているようには見えなかった。
少し考えてみると解るが、これは彼方と真矢の見ている物が自分の眼に見えている物と同時に見えて重なっているのだとわたし桃子は理解した。
眼で見た物だけではなく、周囲の声こと音もたとえ1人が話しても3人分聞こえるし、信じられない感覚だがわたしの手と言うか、胸の前に彼方同様にリューを本当に抱きしめているような独自の感触を感じるのだ。
右手も真矢の持っている銃の感覚も存在し、わたしは両手がふさがっているにも関わらずと言うか、彼方のリューを抱きしめている感覚も存在した。
2人を見てみると言うか、あの眼が光ったことと言い、わたしたち3人は同じ状態なようでわたしは何とかしようと思うがどうすればわからないと言う状態だった。
先ほどもあの荒木と名乗った男が何かを言っていたがよくわからないと言う状態だった。
身体が3つに分裂したと言うか、その人数分の感覚と言うか、真矢と桃子の感覚をわたし1人の身体が感じているのだとわたし彼方はこの状態の中で何とか理解することができたがどうすればいいのかわからない状態だった。
真矢と桃子も同じような感覚で、少しだがお互いでなんとなく理解して何とかしようとしているが、制御と言うものができないと言う状態のようだった。
先ほど荒木と言う人にも名乗られ、何か話しかけられたが声が3人分と言うか、3人の聞いた分が重なって何を言っているのかわからない状態になっていた。
「―――――」
真矢と言い、桃子と言い眼が青白く光り出したことと言い、あの予知と言い、これと言う意不意に起きるにしても電源みたいに入り切りができるのではないかと思った時、眼の前の光景が一瞬で変わった。
高速で細長いケーブルの中を通り抜けたかと思うと、果てしなく広い空間が見え、わたしの身体には大量のひもと言うよりも電気のケーブルのような何かが結ばれていると言うか、身体に突き刺さっていた。
突き刺さった状態だが痛みはなく、ケーブルはと言えばどこにつながっているか見ると同じような状況になっている人間たちが大量に見え、全員が連結され宙づりにされているようだった。
「―――――!」
「―――――戻った?」
「―――と言うよりも、終わった―――?」
わたしたちはどこにいるのかと思っている中で不意に光景が一気に切り替わり、桃子と真矢の感覚も無くなった。
真矢も桃子も同じような状態だったようで、真矢はわたしがおどろいている中で普段の状態に不意に戻ったし何が起きたんだと言うように言い、桃子は状況を再確認するように言った。
「―――だけど―――」
(―――みんな? 大丈夫なの? もう話せる?)
口を開いたのはわたしで、真矢も桃子も理解しているし、わたしと同様にあの一瞬切り替わり、見えた光景を見たかまではわからないが、わたしたちの眼は変わることなくあの青白い光を発し続けていた。
他人と言うか、リューもふくむがだれからもと言うか、わたしと桃子と真矢以外だれがどう見てももう大丈夫かわからないし、リューはわたしに声をかけるがわたしたちは当然だが口を開けなかった。
彼方も桃子も同じことが起きたのかと聞きたいと思うし、わたし真矢も同じことが起きたのかと言うように聞きたいのは当然の状況だ。
考えてみるとわたしのあの不意な身体能力の発達と言い以上と言えるし、わたしもだが彼方と言い桃子と言い眼が青白く光っているし、桃子や鈴の予知能力と言い、この能力には計り知れない部分が存在するのは確かだった。
特に元に戻る一瞬に見えた感覚と言うか、光景も逸脱で、人間の身体の中の脳内みたいな神経系統というか、インターネットのサーバーと言うか、複雑怪奇な機械配線の一部になったような光景だった。
「―――おや? 終わっちゃったのか?」
「―――?!」
彼方も桃子も同じなのかと聞きたい状態だが、そうする時間がないと言う状況でわたしが聞こうかと口を少し動かしかけた中で、近くで残念だと言うような物言いが聞こえた。
声の方向に眼を向けるとあの男こと勇が軽く微笑んでだがこちらを見ていた。
「大丈夫? 彼方? 真矢も? 桃子も?」
「う、うん―――」
(だけど眼の発光続いてるよ?)
見ている中で道がわたしたちに大丈夫かと問いかけ、彼方が一応と言うように答えるが、わたし自身はわからないが、彼方も桃子も続いているし、あの眼の発光は続いているようだった。
(―――荒木とか言った? 何者なんだよ?)
「―――敵でも味方でもない、正義でも悪でもない―――」
(―――?)
わたしたちはと言えばどうすると言う状況の中でリューが勇に質問すると勇は言うまでもないと言うように答え、リューは何が言いたいんだと言う反応をしていた。
「たとえて言うと、バランサーだ。」
「―――ばらんさー―――」
わたしもだが意味が解らないと言う状況で、勇はこれこそ言うべきことと言うように言い、彼方はと言えば何のことだと言うような反応だった。
(―――眼が? 彼方ちゃんも?)
「え?」
言った言葉にどう返せばいいと言う状況の中で不意にリューがわたしの方に顔を向けたかと思うと言うとおりに眼に異常が起きていると言うように言い、彼方にも起きたと言うように言いわたしは彼方に眼を向けた。
「―――真矢ちゃん。眼が―――」
「彼方も、と言うことはわたしも?」
彼方の眼の光が収まり始めたと言うか、調度電池が切れかけた懐中電灯の明かりのように光が消え眼が本来の状態に戻る中で彼方はわたしに同じことが起きているよと言うように言い、次に口を開いた桃子も同じ状態だった。
「残念だけどまだ教えられないよ?」
「!?」
どういうことだと言うようにわたしたちが眼を向ける中で勇は知っているけど教えないと言うように返し、信じられないことだが、わたしたち同様にと言えば変だが、眼が青白く光った。
「―――言っただろう? 敵でも味方でも正義でも悪でもない―――」
「―――――」
「神さまになれるうわさの秘密はまたいつかだ?」
わたしたちと言うか正確には道も枝葉も遥香も、リューもだが、おどろいている中で彼は後ろに下がり始め、彼の後ろに立っていたパールの眼も同じように青白く光り出した。
「―――仲間、何ですか? 同じ何ですか? 違うんですか?」
「残念ながら違うよ、だけどある意味で似たもの同士と言うべきだね? なあ、パール?」
「―――――そうだな。」
考えるまでもなく思いついた質問を口にしたのは彼方だったが、勇は先ほど言った通り本当にここで話さないし仲間の女性ことパールと呼んだ女性にも同じように言うとパールは確かにそうだと言うように答えた。
「―――まあ、だけど、それよりもさ、本題はここがどこか興味ない?」
「―――――そう言えば―――」
勇はと言えば肝心なことを忘れているよねと言うように言い、答えたわたしも肝心なことを忘れていたと言うように言い返した。
(―――トウキョウ?)
「そうよ、東京タワー―――」
リューが何度も言っているけどと言うように勇に聞き、わたしと言うか、だれもだがあの折れ曲がって倒れていない状態の東京タワーに眼を向けた。
「―――幻覚?」
「残念ながら現実だよ。」
信じられないと言うように遥香が言う中で勇はそれは間違いだと言うように自信を持っていると言うように返した。
「―――あの、なら、リューは何なんですか?」
「それも教えられないな~? まだ。」
「―――――そう、ですか―――」
そう言えばと言うように言ったのは彼方で、バッグの中に入ったリューを手に取り抱えたかと思うと勇に見せて聞くが勇は本当にまだダメ言えないと言うように返し、彼方すぐに引き下がった。
「じゃあ答え合わせするとして、これは未来だ。」
彼方が引き下がる中で勇は軽く一回手を叩くと調子よくと言うように言った。
「―――――――――――」
「―――?」
調子よく言ったが勇の言った言葉に対して言葉が出ないと言う状況で、どういう意味だと言うように反応したのは枝葉だった。
「あらら? 意外にもノンリアクション?」
言葉が出ないと言うのが正しいと言う状態だが、勇はと言えばどうしたのと言うように返した。
「―――未来、調節、壊れた―――、あなたまさか未来から来た警察官みたいな存在とか自分のこと言うんじゃないでしょうね?」
「―――だとしたらどうする?」
言葉を整理してみればと言う状況で、わたしがなんとなくそんな感じがすると言うように質問すると勇は変わりもしないような答えを返した。
わたしの言ったことは連想と言う状態で、キーワードや状況、わたしたちのこともふくむし、十二分に考えられる答えだ。
「言っとくけどこれもまだ教えられないよ?」
「―――なら何を教えてくれるの?」
目的と言うか、意図と言うか、思考が読めないと言う状況で、勇は満面の笑みでこれも答えないと言うように答える中で、わたしは言葉通りに何なら教えると言うように聞いた。
「―――これが現実になる可能性があるし、食い止めるには君たちこと霧島真矢ちゃん、空野彼方ちゃん、それに木之本桃子ちゃんが鍵を握っているし、最悪数か月後のことになるかもしれないってことかな?」
「―――」
「―――遥香ちゃん、君が一番解るんじゃないの?」
これだと言うように勇は間違えることはないしかまないと言うように言い、わたしたちが言われて言葉を理解しかけている中で、勇は言葉を遥香に振った。
「―――これが未来? 冗談でしょ?」
「―――未来は変わることがあるんだよ? 君たちだけじゃないんだよ?」
「―――――あんた―――」
話しを振られた遥香はと言えば何のことだと言うように返すと勇はと言えば言ってることをよく考えろと言うように言うと、遥香はそう言えばと言うように返した。
「―――そう言えばあんた―――」
「確かに、未来にも過去にも好きに行けるって―――」
「―――時間を移動して過去を見て来た? 未来とか?」
遥香がお前本当に何者だと言うように勇に眼を向ける中でわたしは道たちに連れられた時に姿をあらわし、離した遥香の言葉を思い出し、言われて見ればと言うように桃子もいい、彼方が簡単な答えを口にした。
神さまになれるうわさの能力がどこまでできるのかはわからないが、時間の移動が可能なのではないかと言うことだ。
わたし遥香は能力を手に入れ、調べ、使い始める中で時間を移動できることがわかり、時間を移動してみたことがあるのは事実だ。
信じられないが能力に限界なんて存在しないし、これ以上のことができる可能性もあるし、ほかの能力者が知らない内に過去を変えているようなことがあるかもしれないが、わたしは影響がないし放置していた。
漫画やアニメ、映画みたいな空想で時間が移動できたらとか言う話が存在するが、わたしは実際してみたが楽しい者でも何でもないと思ったし、人間が何時でもどこでもだれでも同じようなことをしているしつまらないとも思った。
時間移動と言えば恐竜の生まれた時代とかに行けたらと夢見る人間もいるが、あんな巨大なトカゲを見ても何もうれしくないし、襲われたりと面倒なことになりそうだし、わたしはいかなかった。
未来も同様で、特に際立った何かが起きるわけでもないし、人間は生き続けているし、科学技術みたいなものは発展もしているし、こんな能力合っても意味も何もないとも少し考えてもいた。
考えてこそいたが、あの勇の物言いが確かならと言うか、この光景と言い、わたしが見た未来ではない未来が映し出されていると言うか、未来に連れてこられたのではないかとも言えた。
ここには人の気配もないし、壊れた東京タワーも見えて荒廃しているし、だれがどう見ても異常な風景だった。
(―――えっと? どういう意味?)
「―――よし、要所は教えたし、ほかに教えることもないし、本日はこれで終わりだ。」
「―――――」
わたしと言い、彼方と言い、道たちと言い、考えている中で勇はと言えばリューのことなど無視してと言うように言い、終わったと言うように再び勢いよく手を軽く1回たたいた。
「―――待てっ!?」
「待たないよ?」
「―――ちょっと? やめなさいよ!?」
冗談ではないが冗談のような物言いの勇に対しわたしは本気で銃を向けるが、嫌だと言うように答える中で真矢が止めに入り、銃と言うか、わたしの手首を強引に鳥狙いを反らした。
「あんたねっ!?」
「あんたが、敵を、増やそうと、する、から、でしょっ?!」
「増やしてない! わたしは正直に何も言おうとしないこいつの態度が気に入らないんだ!」
話せと言うように言うが真矢は絶対に離さないしいい加減にしろと言うように言い、わたしはどんなことにしても勇から聞きだすことはあると思った。
「―――そう言えば、肝心なこと忘れてない?」
「?」
譲らないし譲れないしと言うようにわたしが銃を向け真矢がそらそうとしている中で、勇は余裕があると言うような少し嫌味そうな物言いで言った。
「―――――?!」
「―――パール。ロック解除だ。」
「―――わかった。」
何かと見ていると後ろに追いついた時に見えたあの不気味な女のような物体が不意に姿をあらわし勇はと言えば意味が解らないがパールに言うとパールは言うとおりに答えた。
ロックと言ったことを考えると原理は一切わからないし、先ほど抑えられないとか言っていたし、彼らはあの女を制御しているようだった。
「―――敵でも味方でもないと言ったろ? 物語も中盤だ。中ボスと戦ってもらうよ?」
「中ボス?」
「中ボスとは言っても、間接的にはラスボスだけどね。」
考えた通りなのかパールが答え女性から離れる中で女性の周囲を覆っている職種のような物体は勢いよく成長したと言うか、伸びたと言うか、拡大し、わたしたちに襲い掛かりそうな中で言うは調子よく言った。
わたしが何のことだと言うように聞く中で勇はと言えば笑顔で悪くないものだと言うような表情をしていたが、わたしだけではないが、眼の前には本当に常識外の光景が広がっていた。
わたしだって能力は使え、彼女のするようなこともできるかもしれないが、普通ではしないし、普通の精神でしているとすれば狂気の沙汰な光景だった。
わたし真矢の目線と言うか、思考と言うか、正確には経験の話しと言うか、ゲームとかの話だが、勇の言ったことはゲームに関連していると思った。
ゲームをよくする人間ならばわかると思うがボスと言うにはゲームで特定の場所にいる強い敵で、中ボスとは物語の途中に出るラスボスでは少し強い敵だ。
アクションやRPG、謎解きとジャンルは問わないことが多いが、強いだけでは中身におもしろみもないし、ラスボスやそれらしき敵が時折中ボスとして登場し物語を盛り上げることがあり、勇はその状況を作り出したのだと思った。
「仮にネメシス覚醒体とでも名付けておこうかな? じゃあね?」
「―――――」
待てと言う言葉なんてもう完全に通用しないと言う状態で、わたしも遥香も声をかけようとする中で勇からだと思うが強く激しい光が起きた。
わたしだけではないし、わたしの近くの遥香や彼方たちも同じような状況で、わたしたちは一体全体何をしにここまで来たとも半塲思ったが、肝心なことは冗談にもならない話だが、この後あの人間かもわからない人間と戦うかもしれないと言うことだ。
勇の言ったネメシスとは女神の名前だとわたし桃子は思った。
ネメシスがどんな神かとか、どんなことをしたかとか、深い意味は置いておくとして、神さまになれるうわさに合わせてと勇が名付けたと言うべきなのかもしれないが、最初見た時と言いその外は女神とはかけ離れていた。
紫と言うべきだが半透明で半固体で触手上の物体に身体を覆われている女性で、光が消えた後もあの場所から本来いた場所に戻ったが、彼女だけは変わらず存在し、わたしたちに眼を向けていた。
先ほどまで眼が青白く光ったわたしたちも人のことは言えないが顔を上げてみた眼の色はだれがどう見ても普通の人間ではなかった。
白目が大きく瞳が小さく、こちらを見る眼は狂気的に感じた。
「―――――」
「―――道?」
「みんな、下がってて? 枝葉さんも、遥香、さんも。」
最初に見た怪物と言い少しは眼が慣れてきたつもりだったが、これは本当にまずいと言う状況の中で動き出したのは道で、彼方が呼ぶ中で僕が何とかすると言うように歩き出した。
彼女に一番近い場所にいるのは真矢と遥香の2人で、2人はと言えば先ほどの銃の向けあいと反らしあいをもう向ける相手がいない中で少しだが続けている気配があった。
「―――――?」
常識的に真矢と遥香が後ろに下がりこっちに来るなと思う中で、本当に突然だがプレコグニションが起きた。
辞めて欲しいと思いながらも止まらないし、止められないし、頭痛が起き始める中でわたしは一応はなれてもいたし、軽く頭を押さえ、何とか眼の前の光景と予知で見る光景の両立をしなければいけないと思った。
少し前に携帯を忘れたわたし鈴ではないし、彼方たちと電話ができないのは奇妙だと思った。
わたしは彼方たちが帰った後再び仕事に出た母を見送った後、予知が不意に起き、それが彼方たちの危機を知らせるものですぐに知らせようと思い急いで電話をしたが、彼らが電話にでなかったのだ。
桃子ならばすぐに出ると思ったが彼女もでず、心配にもなりわたしは外に出て彼方たちを探し始めていた。
見えたのは3つの光景で、1つはだれがどう見ても人間でないと言えば変だが人間と言うか、身体を紫色の半透明な物体と言うか触手に覆われた女性の前で倒れる彼方たちと、信じられないが遥香の姿が見えた。
2つめは銃を持った遥香が真矢に銃を持った手を抑えられ振り払おうしているのが見えたかと思うと不意に真矢が遥香を突き飛ばし、真矢も反対方向に飛びのいたかと思うと、2人の眼の前だった場所に強く大きい光線が走った光景だった。
光線は遥香の背よりも高い大きさの白い光で、一直線に飛んでいた。
3つめは少し遠くに見える彼方の姿で、片手を肩ほどの高さまで上げて待ってと言うような姿勢をしているが、表情は少し固まっていて冷たい印象を受けた。
冷たい印象とか深い感情を読むことは無視して、わたしは全員を探していた。
真矢が意識を集中したりとかすれば頭痛を抑えられるとも言ったし、わたし桃子は何としても平静を保っているようには一応は見せている状況だったが、予知を見ながらわたしは不味いことが起きることを知った。
このままではわたしたち全員が殺されるのではないかと言う光景で、あの女性の前でわたしたち全員が倒れている光景だった。
女性はと言えば明らかにこちらを見ているし、いつ動き出してもおかしくないし、何をされるかもわからないし、わたしの予知は確かな情報と言えると思った。
『―――桃子ちゃん。横に移動して。急いで。』
「―――?」
『道もお願い。』
下手に動くとまずいなと思う中で不意にどこかわからないと言うか、正確には少し横にいる彼方なのだが、声の届き方が常識的に変だが耳から聞こえていなかった。
映画や超能力で頭とかに聞こえるとか言う話があるがそんな感覚がそれなのかと思い半場おどろいている中で声は続き、わたしは言うとおりにして前に立った道を横に突き飛ばしていた。
(彼方ちゃん? え?)
オオカミに変身した道はどう考えてもわたしよりも体格や身長も大きく、筋力みたいなものもありそうな身体だが突き飛ばすと思った以上に軽く動き、わたしもあわせるように横の方に移動した。
移動したと言うよりも勢いよく飛びのいたと言う状態の中でわたしは後ろからリューが彼方が何かしていると言うような声を聞いた。
人間は他人の見た物と言うか、同じ視点に立つなどして視点を疑似体験すること理論上可能だが、他人の見ている物を他人の眼を通じて見ることは不可能だ。
過去に見たものに置いては到底と言うか、言うまでもないことで、ヴィデオカメラとかの映像保存用媒体に記録した映像も疑似体験にしか過ぎないとも言える。
わたし真矢が不意に何でこんな難解な話をしたかと言えば、状況を踏まえればわかると思うが、それらしきものが見えたのだ。
先ほどのあの眼が青白く光った時もだが、あの時と違いと違い1人だけと言うか、桃子の視点が見え、遥香と争うわたしの姿が見えたと同時に、わたしと遥香が大きい光線に狙われる光景が見えた。
狙われたと言うか、飛んで来たと言う方が正解で、わたしが命中する寸前に遥香を突き飛ばしわたしも反対方向に飛びのいていた。
見えた光景の意味は解らなかったが、不意に桃子が前に出た道をわたしから見て左方向に突き飛ばそうとするのが見えた瞬間、わたしは迷うまでもなく、ここで起きる数秒後のことだと実感し、遥香を突き飛ばしていた。
わたし彼方だけではないと思うのだが、こんな状況になって何ができるのかと言うか、もう意味が解らないし何もできないと思っていた中で、不意に奇妙な感覚が起きた。
感覚と言うか、心理と言うか、思考と言うか、信じられないが眼の前の状況を絶対的な確信も何もないのにも関わらず本気で何とかできる気が無意識にしたのだ。
自分でも半信半疑と言うか、完全に疑っていると言う状態だったが、こんな時に非常識だが確かめたくなり、わたしは心のままにと言うか、どうにかするにはこうすればいいと言うか無意識に片手を上げていた。
最初に肩ほどの高さまで上げればいいと思う中で少し桃子に横に移動して道も移動させてほしいと思う中で桃子が勢い良く動いて道を押し飛ばした。
意味は解らないがわたしはと言えば調度よかったと思いあまり気にもせず手を上げていた。
後少しで肩ほどまで上がり、手のひらを軽く開いてあの女性に向けたらいいと思うが、真矢と遥香が見え、なんとなく嫌な気がして止めようと少し手を下した中で不意に真矢が遥香と突き飛ばし、真矢も反対方向に飛びのいた。
2人が飛びのいた瞬間わたしは迷うまでもなく勢いよく手を肩ほどの高さまで上げ手のひらを女性に向けていた。
音もなくそれは起きたとえば詩読み的な物言いだが、現実的に考えると冗談では済まされない事態だと言うのは僕道でなくても解ることだ。
彼方と桃子の前にたった後真矢と遥香に下がれとか言いかけた中で、不意に桃子が僕を後ろから押し飛ばしたのが始まりだった。
後ろと言うか、正確には左側の後ろ脚に何か押される感覚があり、何かと考える間もなく不意に思いもない強い衝撃を受けて少し動揺したか安定が取れず僕は倒れたと言うか、倒されてしまった。
後で少し考えると人間の時と違って手も前足に変わっていて安定もいい上、こんな時に後ろから軽く押された程度で、何を倒れているんだ眼の前の光景が怖いことは事実だが気が抜けていると自分で少し考えた。
現実に戻るとして倒れた瞬間に真矢が遥香を突き飛ばし反対方向に飛びのいたのが見える中で、僕の言う、それは音もなく起きた。
「――――――――――」
一言で言えば光線だった。
激しく強く白く光る光で、地面の少し上を2m以上はあると思われる光の光線が後ろから姿をあらわし、あの不気味な女性の方へと高速で飛んで行っていた。
決して迷わないとでもいうように直進して直撃して女性は光に覆われたが、音も何もなく僕はと言うか、彼方も真矢も遥香も枝葉も同じだが光を見ているしかないと言う状況で、僕は言うまでもなく光を見ていた。
わたし枝葉はあの荒木と名乗る男が強い光を出して消えた後見たのはあの女性の次に、奇妙な動きを見せた少し離れた位置の横に立っている彼方だった。
リューが呼びかけている中で彼方は何も言わず片手をあげようとしている中で不意に桃子が前にいた道を横に押し飛ばし、真矢が遥香と突き飛ばすと反対方向に飛び込むように飛んだ。
真矢が宙を舞っている一瞬に光線は起きたが、信じられないが、わたしの目線的な意見だが、光線は間違いなく彼方の上げた手から出ていた。
正確にはよくみてみると手の少し先5Cmほどの場所で、手と光の間には隙間が見えた。
特撮とかCGとか、アニメとかで見る光線そのものだとわたし真矢は思った。
直感的な状態で遥香を突き飛ばし、反対方向に飛んだ瞬間本当に起こるのかと疑う中で、その光線は明らかにだが女性を狙ったかのように不意に起きて飛んで行った。
起きる寸前にわたしは回避して無事だったが、人体に害と言えるものが本当にあるかないのかわからないが強い光で、外見的には直撃なんかすれば命と言うものがなくなる以前の問題になると思った。
一番妥当な表現は影も形もない状態になると絶対思った。
『光あれ』と言う言葉はだれでも聞いたことがあると思うがあれはキリスト教の旧約聖書の言葉で、神が最初に言った言葉だとされている。
光が存在する以前は無の暗闇から始まり、光が生まれた後世界の創造が始まったと言うのが聖書の考え方だそうだ。
わたし桃子がこんな話をなぜするかと言えばわたしたちの力にはこうした光を生み出せる力が存在するのではないかと思ったからで、わたしは光が消えた中で、女性の姿が影も形もなくなっているのを2の次にして後ろを見た。
だれかが能力を使ったとも思え彼方とも思えず、ほかにだれかがいるのかと思ったが、底には彼方しか見えず、奇妙な姿勢をしていた。
奇妙と言えば変かもしれないが、わたしの偏見かもしれないが、先ほどの光線はわたしが出しましたと言うように手を肩ほどにあげ、手のひらと眼を女性のいた場所に遠慮なしに向けていた。
「―――かな、た?」
「―――うそ、でしょう?」
「―――彼方ちゃん―――?」
まさかあなたがと言うのを忘れているが、わたしと言いと真矢と言い、間違いなく彼方があれを手から撃ちだしたのだと考えている中で枝葉もわたしたちと同じような表情で同じように彼方を呼んだ。
わたしは前を見ていたし、真矢は見られたかもしれないが遥香に気をとられていたし、枝葉が絶対に見ているともいえ表情から間違いないとも言えた。
人間だれしもだがなんとなくしてみたら思わずできたことなんて多く存在すると思うが、わたし彼方がなんとなくと言うように考えて手を上げた瞬間に起きたことは自分以外でも思うが想定外の事態だと言えた。
手を上げて手のひらを失礼だけど不気味なあの女の人になんとなく向けてみたいと思い、向けるとなんとなくよくなると思いわたしは向けてしまったと言うか、出来心がとんでもないことを招いたことは明確だ。
連れ去られた時もだが無意識にあの神の能力を使ってしまった状態で、わたしは桃子たちがわたしに眼を向ける中でどうすればいいかもわからず、動けないでいた。
『はい、よくできました。ありがとうね?』
「―――――?」
『―――おやすみ。これからもっと大変になるから、よく休んでね?』
女性の姿も影も形も何もないし、能力を発動したわたしは言葉が出ないし、これからどうるかと言うか、どのように動くと頭で考えている中で、だれかがわたしに話しかけ手を軽く両肩に置いた感触を覚えた。
声に聞き覚えはあるし、肩に触れる手の感触はだれかに似ているが真矢や桃子、枝葉、道、それに遥香でもない声な上、声は耳の前と言うか頭の中から自分ではないだれかが話しかけてくるような感覚だった。
聞き覚えがあるがだれかと考えている時間はなく思い出せない中で、話しかけられる中で不意にわたしは身体に違和感を覚えた。
痛みと言うか、まひと言うか、しびれと言うか、ふるえと言うか、逆に硬直と言うべきかもしれないが身体中そう言った感覚が頭の先から足のつま先と言うか、爪の先まで響き渡ったのではないかと言う不快感が身体中を走った。
走ったと言うか、駆け回ったと言う表現も存在するかもしれないが、一番正しいのは伝達されたと言う感覚と言えたが、わたしがこれを感じたのは一瞬だった。
わたし鈴が来た時と言うか、全員を見つけた時には予知で見えたことはすべて終わっていたようだった。
全員無事でいるのが見えたし、遥香の姿も見え、全員無事ならよかったと言うようにわたしが一安心して見ている中で、わたしに背を向けている彼方が不意に地面に大きな音を立てて倒れた。
彼方が倒れる瞬間に見せた動きは身体中の力が抜けると言うのはこう言うのを言うのか言う動きで、彼方は勢いよく地面に倒れた。
遅れて気付くと言うか、ただことではないことが起きたのは明確で、わたしは少しだが倒れる彼方を見ておどろいた。
夢か幻かなんて言葉が存在するが、事実は小説よりも奇なりで、わたし真矢は状況的な判断と言うしかないが、あの光を撃ちだしたのは彼方だと言うのは間違いないと思った。
普段の彼方とは違うと言えば変かもしれないが、妙に落ち着いたと言うか、冷めたと言うか、覚醒したと言うような表情で右手を前にだし、あの光を撃ちだしたのはわたしだと言うかのようだった。
わたしや桃子、遥香の能力なんて足元にも及ばないと思いだす中で、わたしは一瞬彼方の後ろと言うか、背後に見知らぬ人影を見た。
「―――――ぁ?」
人影は背が高く少し髪の長い女性で、顔は見えないが、彼方に優しく話しかけるように肩に手を置いたのが見えた。
見えこそしたが人影と言うか、蜃気楼と言うか、幻のようにも一瞬見え、だれかいると思った瞬間気のせいだったとだれかが言うかのように姿を消すと、彼方は身体の力が抜けたように勢いよく前側に倒れた。
女性は聖歌や枝葉、あの時見た雪乃とも異なる女性で、わたしには見覚えのない女性だった。
原因を解明しなければいけないのはわかっているが、ハロウィンの悲劇も影響しているのかわたし入谷はよく言えば慎重になっているが、悪く言えばかなり臆病になっている状態だと思った。
彼方たちを追っている中で不意に遥香が姿をあらわし、真矢が不意に人間外の能力を覚醒させた上、全員の姿が消えたかと思うと、不気味な武装集団に包囲された中でわたしはほぼ反射的に逃亡した。
臆病風に吹かれたかと言えば正直にそうだと答えるしかないし、わたしは自分のことよりもセリーの身を案じ、セリーを抱えて逃げ出していた。
「―――入谷、無茶苦茶よ―――」
「すみません。あせりました―――」
追撃もないし距離もかなり離したし、人気もない場所でわたしはセリーをおろし呼吸を整え直している中でセリーはこれはないと言うように言い、わたしも申し訳ないと言うように返した。
あせったとは言うが本音を言うと怖かった状態で、セリーにも恥ずかしいが怖いと言いたいし、見られたかもしれないがわたしは走る途中で少し涙目になっていた気がする。
「あせったって―――」
「―――――」
「―――まあ、そうよね?」
セリーはと言えばこんな時にと言う表情をしていたが、わたしの顔を見てか、仕方ないと言うように返した。
「―――――」
「―――帰りましょう? 戻ってもどうにもなんないと思うし、話をつけるのは明日でもいいと思う。」
半場無我夢中で逃げたと言う状態だったが、このままだとまずいし戻るべきだと思ったが、セリーは引き返すべきだと言うように言った。
「セリー―――」
「―――――いいから、いり―――?」
「セリー?」
意外にも引き際がいいと言うように言いかける中でセリーは気にしないで明日に備えようとか言うように物言いの中で話すのを止め、わたしは何事かとセリーを呼びながら声の方向と言うか、セリーの歩くのを止めた方向に眼を向けた。
「―――だれ!?」
「青白い、いや、青緑――?」
セリーは少ししてこんな風に見ている場合ではないと言うように銃を取出し、わたしはと言えば言葉通りの光景が眼の前に映った。
眼の前にはセリーと同じほどの黒いスーツ姿の少女が立っているのが見えるのだが、その少女の眼が信じられないがあのハロウィンの悲劇で見たあの大男同様に青白く光っていた。
青白く光っているが、あの大男と少し色が違い、どちらかと言えば青緑いう色で、少女はと言えばわたしたちが慌てる中で何も言わずこちらを見ていた。
「―――ぁっ? ぐっ!?」
『銃ではわたしは殺せませんよ。それにあなたたちでもわたしは殺せません。』
「―――――」
セリーが銃を向けていたが気が付くとと言うか、いつの間にかと言うか、信じられないが瞬間移動したように少女はセリーの眼の前に移動するとセリーを拘束し、無駄なことをするなと言うように言った。
眼の光が違うが、男と違い高いがあの独特な無線機越しのような声と言い、わたしは即座に少女があの大男と同じものだと理解する中で少女はセリーの拘束を解いて押し倒した。
「―――――」
『―――大野、入谷さんと、セレナーデ ハートさんですね?』
「―――そうだが、あなたは、いや、お前たちはいったい―――?」
セリーを押し倒した中で少女はわたしの方へと顔を向けるとわたしがなんだと言う反応の中でどこで知ったのか知らないが名前を聞いて来て、わたしは思わずと言うように言い返した。
「バランサー?」
『いいえ、わたしたちは違います。』
倒されたセリーが勢いよく身体を起こす中で思わずと言うように言うが、少女は否定した。
『似たものであることは事実ですが、たとえて言うと、傍観者、と言うべきでしょう。』
「傍観者―――?」
「調節者だか傍観者だか、協力者だか何だか知らないけど、何者なのよ!?」
否定する中でこちらが何者かと聞く前に答えるが調節者と言い意味が解らず、わたしが聞き返す中でセリーは勢いよく聞き返した。
『―――わたしたちは自らの害になるならばあなた方の敵にも悪にもなりますし、有益ならば味方にも正義にもなります。それ以外は何もせず傍観します。』
「―――待ちなさいよ?」
『―――何事にも深追いは慎重に願います。』
少女はと言えばセリーの問いかけには答えず背を向けて歩き出し、待てとセリーは呼ぶがセリーが呼ぶ中で少女の姿は消えた。
「―――おいっ!?」
『―――言い忘れていましたが、桜、佐藤桜と申します。以後お見知りおきを願います―――』
「―――――」
普通の人間には見えないし原理は不明だが姿を消した上、セリーが呼びかけるが答えが返ってこないと思っていた中で、少女の姿は見えないが言うとおりに言い忘れたと言うように言葉を発した。
調節者と言い、彼方たちの身に起きたことと言い、あの武装した集団と言い、傍観者と名乗ったあの少女こと佐藤桜と言い、あの大男の関係性と言い、深追いすれば深追いするほどわからないことが増えるばかりだった。
言い忘れていたがわたしたちのいる場所は普通の路上ではなく雑居ビルの屋上で、ほかに人が現れる可能性と姿を消すのは不可能な状況だ。




