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The Different Objects 2

一仕事終えた後のタバコは格別だ。

実際にはまだ仕事が残ってこそいるが飛鳥がアームドスーツに手を出すなとも言ったし、内部は山中たちが制圧したし、山中の方に向かう前にひと段落したしオレリードはタバコを吸っていた。

一部のアームドスーツのパイロットがハッチを開いたこちらを見ていたり、サリーだが先ほどのZAMERMIROのことで文句を言っている状況だが、オレは気にもせず無視して遠くの空でタバコを吸っていた。

『―――リードさん。』

『ミス聖那?』

 1本吸い終える中で不意に聖那から通信が届き、オレは聖那と通信で会話を始めた。

 オレは口を閉じている状態だが音声を瞬時にディジタルのデータなどに変えて聖那に送信し、一見すると人には耳に手を当てているようにしか見えず、一瞬PSIのテレパシーのような状態だと思った。

『―――――?』

『―――どう思います?』

 聖那は不意に自分の眼で見たものだと思うが録画したような映像と音声を送って来た。

『―――小さいな? 入らないぞ?』

『え?』

『小さいんだよ? こいつら? お前より低いぞ?』

 瞬時に見ると言うか、処理する状態で、聖那は奇妙な分析したことも映像に付与していたが最初は武装した男2人が倒れて並んだ映像だった。

 1人の眉間の少し上ともう片方の首筋を見ると山中が持ってきて使ったと思われるが、エアスリーパーの麻酔弾が命中していた。

『―――サリーのやつがんばるなぁ? あんなに熱くなって?』

『てかあれなんなんだよ? 帝国の新兵器か?』

『しらね~? こっちでこんなもん作り出す人間とか隠れていんじゃない?』

 分析した内容は無視して、映像はすべてで3つで、聖那の分析も付与されているが、次は大人数の作業服の人間たちがオレの戦闘を見ている光景だった。

『―――子供?』

『―――わ、わたしはこう見えて32だぞ!?』

『―――いや、すまない。』

 最後の映像はオレも一応はみたが聖那の視点だと思われるが艦橋の艦長を抑えた山中で、いつも通りと言うように結束バンドで拘束し、銃を向けている中で山中が子供の用だと言い反論する艦長の映像だった。

『―――どう思いますって―――?』

 オレは何のことだと言う状態だった。

『―――それが、山中さんに頼まれたんです。彼らの平均身長と体重、年齢を割り出してくれって言われて―――』

『―――――?』

『―――分析はできたんですが、意味が解らないし、リードさんにも意見を聞こうと思いまして―――』

 聖那は説明を始め、山中が命令したことだそうで、オレも意味不明で、聖那も不審に思ったようでオレに連絡したようだった。

『―――3人で話しましょう。』

『―――――わかりました。』

 意図が本当に理解できないし、この状況だし話さないことはないと思うしで、オレは聖那にすぐに山中に話すべきだと言い、少し嫌そうな反応だったが聖那は了承した。

『山中?』

『―――リード? 俺たちはいつまでこうしてたらいいんだ?』

『―――いずれ機構がワーパーとかをよこして引継ぎがされると思うが、それよりもお前何を考えている?』

 オレが山中に連絡を入れると山中は持ちこたえられはするがいつまでもは困ると言うように言い、オレはそれは安心していいと言う中で本題に移った。

『―――――制圧が遅かっ―――』

『そうじゃない、ミス聖那に命令したことだ。』

 オレとは仕事を本格的に分担し、制圧が遅かったし何をしていたんだと言う不満をオレが言うと思ったのか少し反省するような物言いの中でオレは勢いよく否定し聖那に聞いたことが何の意味があるのかと聞いた。

『―――リード、未来でも少年兵の雇用は国際法違反だよな?』

『―――?』

『この艦の最初に見た人間と言い、艦橋の人間たちが異様に小柄でな? 少年兵を雇用しているかと思ったんだ。』

 オレも聖那も意味不明だと言う中で山中は聖那から聞いたのかと言う反応でそれなら話は早いと言うように返し、オレがどういうことだと言う反応の中で山中はオレにと言うか、近くの聖那に対しても理由を言った。

『―――すまん。聖那、理由を言えばよかった。』

『―――いえ、そんな理由で―――』

『―――で? リードどうなんだ?』

 理由がわかれば納得のできる答えで、山中は聖那にあやまり聖那がそう言うことならと返す中で山中はオレに聞いてきた。

『―――違法だ。』

『―――そうか。』

 オレが言うまでもない答えを返す中で山中はよろこぶ様子もなく言うまでもないよなと言う反応を返した。

 山中の時代では治安の悪い発展途上国には少年兵が1万人以上いると言われているし、非人道的なことは言うまでもない事実だ。

 第3次大戦も集結したオレの時代では戦後の問題解決などと言った小さい出来事にはPMCなどの代理戦争が本格化しているし、第一資源などの事情から少年兵など皆無な状態だし、子供は役に立たないのが現実だ。

 例外と言えばハイブリッダーで、ハイブリッダーは第3次大戦以前は人権が存在せず5歳も過ぎれば奴隷として戦場いきで、好き勝手に使われていたが、大戦後は10歳以上に規定され、現在は15歳以上に引き上げ予定だそうだ。

 山中のそうかと言う物言い短いが深く重く、何かを考えているような物言いで、オレは話しを続けていいのかと言う少し迷う雰囲気だった。

 声に出しては言っていないが、山中は少年兵と言うものに何か嫌な部分があるようだった。

『―――だが―――』

『―――違うのか?』

『―――――?』

 聖那の送って来た分析映像を分析を始めたが、オレは映像を分析してみる限り子供には見えず、成人した人間で、最後に映った女性も言う通りで20代後半から30代前半に見えた。

 違うなと言うようにオレが言いかける中で山中は冷静に返してこそいるが、少しうれしそうでよかった期待が外れたと言う物言いだが、オレは彼らの奇妙なことに気が付いた。

『―――どうした?』

『―――――』

 山中の言っていることは半分間違いで半分正解と言う状況で、確かに彼らは少年兵などではないが、言う通り体格が小柄で背が低く、体重も少なそうだった。

 山中が違うのではないかと言うように聞く中で、オレはこんなに背が低い人間たちが普通に存在するのかと考えていた。

 聖那の分析によれば彼らの平均身長は男で5フィート以下で、平均体重100パウンドほど、女性は4フィート6インチほどで、体重もあわせて同じほどで、山中の言う通りで異様に小柄なのだ。

 オレはこの瞬間ある考えが頭の中に浮かび、眼と身体を艦橋の方に向けた。


開いた口がふさがらないとか、思考が停止するとか、時が止まるとか、ことわざのような先人の言葉や世の中でよく聞く言葉は放置するとして、僕ハドウはもう何を言うべきかと言うか、言葉が見つからなかった。

 これからどうすればいいかと言うか、この場から逃げてしまえば楽かもしれないと半場考え出す中で、通信が来た僕は答えた。

「―――リオ?」

『―――そうだ。』

 艦橋にいるオペレーターの声で、小声で話、艦橋の映像にも小声で話している様子が見て取れた。

『―――変なことを考えるな?』

『―――ぅ?』

『―――次は粉微塵に吹き飛ぶぞ?』

 安心はできないと言う状況で、内緒で通信をしていると言う状態で、艦橋を制圧し艦長を人質に取った男は仲間と話しているようだったが、不意に大きい声で再び艦橋内の人間を脅した。

 リオがおどろく中で男の手には手榴弾らしき物体が握られていた。

「通信を切った方がいいよ?!」

『―――あの人間たち見て通信を切れって? 心細いだろうが?』

「――――わかったよ?」

 ばれたら殺されかねないし、男も手榴弾らしきもの手に持ち最悪艦橋全体が吹き飛ぶしまずいからやめた方がいいと言う中で、リオはこんな時に見捨てるのかと言うように言い、僕は仕方ないと言うように続けることにした。

『―――ヤマナカさん。物騒ですよ?』

『―――安心しろ、刺し違えるのは最後の手段だ。』

 仲間のうちの2人と言うかリーダーらしき男と女性が話しあっていた。

『こいつらだって命が惜しいはずだ。死ぬ直前に1人でも多く殺そうとすると言う狂気的抑止力には勝てない。』

『―――――』

 ヤマナカと言われた男の眼は鋭く凶暴で、女性はと言えばそんなことはと言うような表情で反論できないと言う表情をしていた。

『―――だけどさ、あいつら実際見ると解るけどさ、すごいんだよ?』

「すごい?」

『体格だよ? 全員お前よりも大きそうなんだよ? 銃もだけどさ、特に後ろの男なんて相撲取りみたいだ。』

 黙認しているかもしれないし、気が少しでもまぎれるならと、最悪もしかしたら最後かもしれないしで話しを聞く中でリオは口を開いた。

 何かと言うように聞く中で、リオは彼らの身体が大きいと言い、言われて見ると彼らは少しと言うか、かなり大柄に見えた。

「―――ぁ?」

『―――?』

リードもなのかと思いリードの方に眼を向ける中で、不意にリードが艦の方に眼を向けたかと思うと勢いよく飛んで行き、艦橋の窓を勢いよく突き破り、この後本当にもうどうしようもないと思った。

 これはほかの全員も同様だと思うし、通信機越しだが泣き声やら悲鳴が聞こえ、リオはと言えば悲鳴を上げ何度も僕の名を読んでいたが、僕はこの状況に言葉を本気で失っていた。


 悪い言い方だが職業柄だと思うが絶対に人間としての感性が狂っていると言うか、なれていると言うか、生まれ持った性質とも言えるが、山中とリードはわたし聖那の目線と言うか、意見だが常識外れなことをする。

 証明と言えるが現在の状況で、普通にわたしは山中に言われたとおりのことをして、少し不審に思う中でリードに相談した後で、わたしが理由を理解した後山中と話しているとリードが不意に艦橋の中に入って来たのだ。

 入って来たとは言うがわたしたちのように艦の中を通って来たのではなく高速で飛んで艦橋の窓を突き破って来たのだ。

「たすけてぇぇ?」

「―――ハドウ、ハドウゥ、たすけてぇぇ?」

「悪魔、悪魔だぁぁ?」

 映像を送って会話して1分も経過しない時と言う状況で、艦橋の中心の窓は大きい音を立てて勢いよく割れ、リードはと言えば阿鼻叫喚も無視してわたしたちと言うか、山中に眼を向けた。

 わたしとキリノはと言えばもう言葉が出ない状態で、キリノはわたしの後ろに半場隠れるような位置に移動していた。

『―――――』

「Hey.Hey. Ree? What’s Happens?(おいおいリー? 何があった?)」

『―――窓があったのか?』

 山中は艦橋の人間たちが変な行動にでたら爆弾を爆発させるとまで言いだした中でのリードの突撃で、山中はと言えば少し軽い口調でどうしたと言うように言い、リードはと言えば足元の割れたガラスを見て半場冗談のように返した。

『次入るとき窓開けろって言っとくからな?』

『祝杯のシャンパンも頼んでいいか?』

 ブラックユーモアと言うのはこう言うのを言うのかと言う状況で、山中は続けてと言うように言い、リードはと言えばいい答えだと言う表情で本気なのか冗談なのかわからない言葉を返した。

 2人して英語で話しているし、わたしは翻訳機を作動させた。

『―――何にしても終わったらビールで一杯やるとして、どうした? 俺が本気で差し違えるとでも思って止めに来たか? BUSHIDOUやHAGAKUREは精神にあわないか?』

『―――学問のすすめは読んだか? それを読んだら立派な国際的日本人でそんなことはしないと思うし、用があるのはこの女だ。』

 わたしがこの人たち本当に大丈夫なのかと見ているとリードが立ち上がる中で山中は切り替えも早い状態で何事かと言うように聞き、リードは山中の方に近づいたかと思うと山中の抑えていた女性に近づいた。

 2人は会って2ヶ月も経過していないと聞くが、山中の行動と言い、ある意味わたしはもう違うかもしれないが普通の人間との間では通用しないが、接点を持つ何かが存在することは明確だと思った。

「―――うっ?! うう?!」

「リードさん?」

『きさま何者だ? どこから来た? いや、どうやってここに来た?』

 場の雰囲気に不釣り合いな会話がおこなわれていると思う中で不意にリードが艦長の首を手に取り締めあげたと言うか、一気に天井近くまで持ちあげた。

 わたしが何をしていると言うように言う中でリードは艦長に答えなければ殺すと言うように質問した。

『―――リー、普通の人間だぞ? 殺すなよ?』

『―――必要なこと話すまでは殺さん。』

 艦長に質問するリードに対して山中は仕事で手順を間違えるなと言うような物言いで、リードはと言えば間違えないと言うように答えた。

 わたしは人のこと言えないかもしれないが、人間に普通か普通でないのがいるのか聞きたいが聞くに聞けないのは当然の状況だった。

『―――英語? 英語なの?』

「え?」

『―――あなたたち何者? 帝国の人間でもないみたいだし、第一あなた―――』

 わたしが見ている中で不意に艦長は英語だと思われるが翻訳機で訳される日本語とは異なる言語で話だし、リードに対して質問したが、リードが近くの壁に軽くだが叩きつけた。

「―――ぅ!?」

『質問はこちらがしている。答えろ、きさまは何者だ? どこから来た? いや、どうやってここに来た?』

『―――答えた方がいいぞ? 話さないと両腕がなくなるかもしれんぞ?』

 わたしと山中、辻たちには普通に接するが、山中と言いリードは敵対する人間に対してはかなり威圧的で、質問しようとした艦長を強引に黙らせ質問を繰り返し、思わずと言うように艦長が山中に眼を向けると山中は冷淡に言葉を返した。

 艦長は先ほど山中が子供かと間違えたことがあって背が低く小柄で、32歳と言うが実際は半分の15、6、7でわたしよりも幼く見え、リードが持ち上げると半場児童虐待に見えあまりいい雰囲気ではなかった。

『―――死んでも話さ―――』

 艦長はと言えば本気で言っていると言う表情で、死んでも話さないと言いかける中で不意にリードが手を勢いよく離し艦長は床に大きな音を立てて落下した。

『―――言うと思ったよ? なら話さなくていい。お前の脳に聞く―――』

『―――脳?』

『脳波から記憶を取り出すんだ。安心しろ、痛みも苦しみも感覚も無い。』

 リードは答えを予期していたと言うか、当然の回答で、倒れた中で何とか起き上がった艦長のひたいに手を当てた。

 艦長はと言えば帽子も落ち、何をされるかわからず脅え震え何も言えないと言う雰囲気の中で山中はどういう意味だと言うように言い、リードは簡単に説明した。

 信じられないが簡単に言うとひたいに触れることによって脳波を読み取り記憶などを取り出そうとしているみたいだった。

『―――――』

『―――――そこまでだ! リード ファイヤー!』

『?!』

 時間にして十数秒ほど経過した時で、不意に拡声器メガフォン越しのような女性の大声が聞こえリードは山中に眼を向け、山中は銃を先ほどの麻酔銃ではなくあの銀色が混じった独特の外観の銃を取り出していた。

 彼らがあの銃をAGSCとか呼んでいるのは放置して、この後に起きたことは文字通りの大騒動と言うべき事態だった。

 山中が銃を取り出すと同時に艦橋の窓の外に一瞬黒い影が見えたかと思うと全身黒い服を着て銃を持ち武装した人間たちが窓を叩き壊してと言うか、蹴り壊して強行突入し艦内の人間をふくめてだが全員に銃を向けて来た。

 武装している上顔も多い隠し、防毒マスクのゴーグルと言うかレンズだと思うが、顔の眼の部分には2つの大きく丸い眼が横に水平に並び不気味だった。

人間と言うよりも機械と言う印象を受けるが、防毒マスクの空気の吸入と排出の関係からか、大きく深い呼吸音が少し遠くからでも聞こえていた。

『―――あきらめろ、山中!』

『―――っ!』

 銃を向けられる中で次に起きたのは山中の背後に姿もないと言うか、光学迷彩で姿を消していたのだと思うが低い男の声が聞こえ、山中が姿なき人間を攻撃した。

 攻撃したと言うのは銃を発砲したのではなく勢いよく腕を後ろに振り攻撃した状態で、腕を山中が勢いよく後ろに振った瞬間、声の主は光学迷彩を消して姿をあらわした。

 武装した集団と同じ姿で、攻撃を受けた瞬間勢いよく宙返りをして勢いよくと言うか華麗に後ろに下がっていた。

『―――』

 腕を振るのに合わせて後ろを振り返った山中は攻撃が空振りしたと判断したようで、次はと言うように腰のナイフを銃を持っていない手で居合切りのように勢いよく抜き放ち切り付けるが、これも回避された。

 容赦なしと言うのはこう言うのを言うのか、もはや感覚で戦っていると言うように感じる素早さで、回避されたかと思うと山中はナイフを投げつけた。

「―――うきゃっ?!」

 ここまで来たら近くに人がいると言う意見も効かないようで、投げたナイフはキリノから見て右横の壁に直撃して突き刺さり、キリノは少女のような悲鳴を上げる中で腰を抜かし、山中はわたしもキリノも関係なしに銃を向けた。

 銃を向けた中で相手が勢いよく山中の眼の前に移動して銃口を山中の眼の前に突き付けたが、山中はまだだと言うように勢い良く動き、相手の銃を持った腕を脇で抑え込んでいた。

反対の手で手首をひっぱり強引に引き寄せる中で銃を持った腕の中に隠していたのだと思うが小型のナイフをいつの間にか取り出していて相手の首筋に突き付けていた。

『―――そこまでだ。』

 この間10秒も経過していない状態で、包囲もされているが山中の間接的勝利とも言う状態だったが、不意に女性の声が聞こえたかと思うと仲間なのかもう1人と思われる女性が姿をあらわし、山中に銃を向けていた。

『―――落ち着け、山中、わたしは敵ではない。』

『―――わかったよ、バランサー? パールだったか?』

 背の高い女性で、リードと同じなのかハイブリッダーのようで眼が青白く発光しており、声もあの独特な声で山中に話しかけ、山中は不本意だが従うしかないようだなと言うように答えた。

『―――覚えててくれたんだな?』

『―――この状況下で忘れろと? で? 何の用だ?』

女性はと言えば顔見知りだったようで、山中がパールと呼ぶと覚えていてくれてうれしいと言うように言い返す中で山中はと言えばどう言う風の吹き回しだと言うように聞いた。

『―――遅かったな? ワーパー、そう言うべきか?』

『―――そうだな?』

『いや、ひさしぶりだな? 飛鳥?』

 山中と言いリードと言い、彼らこと武装集団と知り合いのようで、リードはと言えば機嫌が悪いように言う中で、武装集団の中心にいた2人が防毒マスクを外して顔を見せた。

 外すと言うよりも防毒マスクは複雑な仕組みの機械で構成されているようで、外したと言うよりも変形したと言う状態で、防毒マスクは武装した服の首や肩の部品に変形し、あの独特な眼は首の下の位置に移動していた。

 2人は両方女性と言うか、正確には片方が背が高くアジア系だが日本人らしく見えない中国系かもしれない女性で、もう1人はわたしよりも幼い印象の少女だった。

 口を開いたのは先ほど拡声器で話した女性の方で、少し気の強そうな物言いで、わたしはこの声をどこかで聞いたことがある気がしたが、リードが返事を返す中で、山中とリードが無線で話していた人間たちだと即座に理解した。

『―――これはどういうことだ? 説明してもらうぞ?』

『―――それ以前にゲートで来られるならすぐ来いよ?』

『座標が必要なんだ。と言うか翻訳機を作動させろ? 日本語で話せ?』

 遅かったリードは言ったが、そこまでだと飛鳥と呼ばれている人間も言ったが、リードは艦長から理解できない何かの情報を手に入れたようだった。

質問に答えろと言うようにリードが口を聞く中で、山中が早く来ればいいだろう不満を言うように文句を言い、飛鳥は無茶を言うなと言うように返した。

リードと山中、山中と戦った相手とパールと呼ばれた女性は主に英語で話しているし、飛鳥は話しにくいようだった。

『―――で? リード、何がわかった?』

『―――こいつら、この世界の人間ではないぞ? それがどういうことかワーパーから聞きたいんだ。』

『―――?』

 翻訳機の関係でどちらで話しているか本格的に言うとわからない状態だが、何にしてもと言うように山中が情報が手に入ったのかと言うようにリードに聞くと、山中は少し理解できない答えを返した

 この世界の人間ではないと言うように言い、彼の物言いや立場から判断するに未来から来たのではないと言うような物言いで、山中もそれを理解しているのかどういうことだと言うように飛鳥たちに眼を向けた。

『―――アーウェーと関わっていることもな?!』

『―――なに?』

 わたしも一応はと言えば彼らのことや事情も聞いているしでアーウェーと言えばリードが追っている男で、あの昨日見た怪物を造りだした人間で、ここにいる彼らとかかわりを持っているようだった。

 リードの物言いは本当に怒っていると言う状態で、山中がそんなことがと言う反応をする中で飛鳥へと勢いよく近づいて行った。

 

 わたし飛鳥の身長は177Cmで女としてはかなり高い部類であり、男性と比べても自分よりも高い男性と会うことが少ない場合も存在する。

 言いたいことが何かと言えば自分よりも背が高かったり近い人間に会うと新鮮な気持ちや、親近感がわくが、眼の前に迫るわたしよりも高身長のリードにはある意味殺意がわくと言うよりも湧き上がっている状態だった。

 PMASCのPOがわたしたちのようなワープの職員を毛嫌いするのは解るが、わたしだって前にもリードに言ったがなりたくてなったわけでもないし、リードのあの態度がなんとなく気にくわないのだ。

 推定して身長185Cm以上体重75Kg以上な上ハイブリッダーで、ヴァージョンも第3次大戦中に最強の戦闘能力を持ったVersion Dino Type Raptorで、人間ではない迫力満点だがわたしもお前には屈しないと言う態度で眼を合わせていた。

『―――待て。』

 前から通信越しだったし、素手でも銃でも何でもいいから本気でやり合いたいと言う部分があったし、能力的に言えば遺伝子改良種のわたしだが、互角に戦えると言う妙な過信がある中で、止めたのは山中だった。

 調度リードが眼の前にたちわたしの服の首の近くを手に取りひっぱりだした時で、山中はと言えば銃もしまい、手もズボンのポケットに入れた状態で、冷静になれと言う物言いだった。

『―――話の意図が読めないんだが?』

『―――すまん。』

 攻勢はリードも存在し、わたしたちは人数が多くある意味五分と言う状況だが、山中の言葉を聞いたリードは解ったよ辞めるが、お前ことわたしに命拾いしたなと言う眼を向けていた。

「―――マルチユニバース。」

「―――桜―――」

 説明を願うと言う表情の山中に対し、確かに説明する必要があると言う中で、口を開いたのは桜で、わたしは思わずと言うように桜の名を呼んだ。

『―――マルチユニバース(多元宇宙)? SFで聞くあれか? 世界が1つではないと言うような?』

「―――大体それであっています。」

「―――?」

 話さなければいけないがかなり順序立てが必要だと思う中で口を開いたのは山中で、桜はその通りだと言い、聖那はと言えば何のことだと言うような反応をしていた。

 多元宇宙と言うのは山中の言う通りのSFなどで提唱されるジャンルの1つで、似たような世界と言うか、宇宙と言うべきか、パラレルワールドが複数存在する理論だ。

「―――それにパラレルワールド」

『―――こいつらアーウェーから技術提供を受けて異世界から来たんだ。』

『―――?』

 桜が話を続けると言うように単語を言う中で、リードはこれだけはと言うように山中に言い、意味を考えていると言うような表情で余計に意味が解らなくなったと言う表情をしていた。

『歴史が異なった世界から来ているんだ。こいつら身体が小さいだろう? アームドスーツが一般化して乗りやすいように身体が退化しているんだよ? お前の推測はある意味正解だったんだ!?』

『―――』

『オレももしやと思ったんだが、この女を調べて確証が持てた。その上アーウェーから技術提供を受けてこの世界に来ているとは随分と貴重な情報が手に入ったものだ?!』

 理解しようとしている山中を放置してリードは説明を続け、キリノも放置されている状態でリードは話しを続けていた。

『―――目的は不法移住だ』

『―――歴史が異なる世界が複数存在する。ゲートでその世界へと移動可能だと言うのか?』

『それであっている。』

 山中が考え、聖那が意味不明だと言う表情で、キリノや間の人間たちがいつ終わるんだと言う状況の中でリードは言うことは言ったと言うように言う中で山中は整理すればこれで会っているかと言うように聞き、リードは間違いないと言うように答えた。

『ワーパー、知っていたんだろうが? どこのなにまで知っている? こいつらの処分はどうする気だ? 洗いざらい答えて持ら―――』

『―――物騒だな?』

 仕事はある意味終えたと言う状況で、これ以上はリードたちに話すのはまずいし、リードが近づいてくる中で、わたしがと言うか、桜が先に手で合図したが、仲間がリードと山中に銃を向けた。

 リードはと言えばいい加減にしろと言うような反応の中で、山中もここまで来て力押しは酷い気がするぞと言う物言いを返した。

『ワーパー、オレが何かわかってケンカ売っているよな?』

『―――』

 ハイブリッダー最強の種類と言うことはわかっているし、性格かなり過激な上機嫌が悪い状態で、銃を向けられたリードは本気で殺すと言う物言いをしていたし、山中も手伝うぞと言う動きを微妙にしていた。

 リードと山中の2人は出会って半月ほどしか経過していないが、昨日の戦闘と言い2人は見事な連携をとっているし、こういう時の手順も整えてあると思うし、危険なのはわたしたちだった。

『―――下手に動かない方がいいですよ?』

『―――――?』

『気づかないんですか?』

 バランサーの荒木とパールも不意に救援に来たが、彼らが確実な味方になる確証は存在しないし、わたしが冷や汗を少し流しかけている中で口を開いたのは桜で、リードがどういうことだと言う反応の中で言葉を続けた。

『―――Version2.50? Sakura System? きさまら?』

「―――?」

 気づかないのかと言われたリードは少し考えているようだったが、不意に何か奇妙な言葉を口にし始めた。

『―――ん?』

 奇妙なことを言い出す中で不意にリードがサングラスをかけているにも関わらず眼にゴミが入ったと言うか、強い光を見たような反応を見せ眼を手で覆った。

『―――リード!? 大丈夫か?』

『―――ああ。大丈夫だ―――、少し、許容量を超えていただけだ―――』

『許容量? 何をした?!』

 不測の事態に山中はリードに駆け寄り状態を確認し、少し気分が悪く、声色もよくないが問題ないと言うように言い山中は桜に何事だと言うように聞いた。

「桜!? お前まさか?」

『問題ありません。許容の範囲内だし機構から許可は出ています。』

「―――だが―――?」

 ハイブリッダーはオーヴァーマシンを使い身体を自由自在に変えることができるし、桜は能力を使いわたしたちが知っている情報の一部をある意味同じハイブリッダーであるリードに転送したようだった。

 わたしが転送したのかと言うように聞く中で桜は冷静に返し、わたしはと言えば本当にいいのかと言う表情をするしかなかった。

 15歳と言う年齢とは思えないと言うか、一応はハイブリッダーと言う部分もあるが、失礼だが普通の人間とは思えない落ち着き冷静な物言いで、少し深い関係とは言えこの感覚には時折かなりの恐怖感を覚えるほどだ。

『―――情報をおくって来たんだよ? 情報量が多くてな? それに少しヴァイラスまで混ぜてやがったこの女、桜とか言ったか? オレよりも先の未来からご苦労なことだな? ロリータ?』

『―――未来?』

『―――オレよりもかなり後の時代から来たんだよ? 桜はオレたちの最新型と来た? オレの弱点もご存知と言うわけだ? その割にはあの女は遺伝子改良種ととんでもない骨董品だがな?』

 桜はついでにと言うようにウィルスまで送り込んでいたようだが、すぐに回復したようで山中に説明を始め、山中がどういうことだと聞き返しわたしたちに眼を向ける中でリードは答えを続けた。

 わたしとの関係は悪化の一途と言う状態で、この状況でもわたしへの悪態を続け、腹も立つがある意味立派だと思った。

『―――だが新型との手合せができるとは願ってもないことだぞ?』

「―――よせ? 桜―――」

『―――現在わたしが能力を25%しか使えないことも送信済みです。』

 ここまで来たら引き下がらないと言う状態で、リードは余計に交戦意欲をましたようでわたしが桜に止めろと言うように言いかける中で、桜はかなり不味いこともリードに教えているようだった。

 明らかにまずい状況だった。

『―――あの―――?』

「―――!?」

『ちょっといいですか~?』

話しを続けていこうとする中で、不意に艦橋に通信が入り、生き残っているモニターの内の1つにアームドスーツのパイロットらしき男性と言うか、どちらかと言えば少年の顔が映し出されこちらのことを呼んでいた。

『勝手に話進めて!? あんたリードって言った? 窓弁償しなさいよね? あんたたちも―――』

『サリー落ち着いて?』

 落ち着いた雰囲気の少年だと言うように見ている中で不意に通信が切り替わり異様に元気そうな少女に代わりこんなことしてただで済むなと言う物言いの中で少年は少女を抑えた。

『アームドスーツ部隊の隊長の1人、ハドウ キョウカ少尉と言います。僕ら、我々はどうすればいいでしょうか? できれば帰投許可を出してほしいのですが―――? このままではまずいと思いますし―――』

「―――責任者は? ここの?」

『リードの足元に転がってるのがそうだ。』

 申し訳ありませんと顔に書いてあるような状態で、僕たちのことを放置しないでほしいと言うように言った。

根本で言えばわたしたちはある意味悪人の状態だし何とかしないといけないと思い、責任者に指示を出させようとわたしは1番偉い人間がどこにいるのかと聞くと答えたのは山中で、リードの足元を指さした。

「―――――」

 書類を見てわかってはいたがみてみると本当に小さい女性で、わたしと比較した場合30Cm以上の違いが存在するし、顔も幼げで本物の子供のようで、32歳とは聞くがわたしよりも若い外見だった。

 顔を合わせると本当に泣き出しそうな顔をしているし、少し悪い意見かもしれないないが、可愛いと思ってしまった。

 可愛いとか言う個人的な意見は放置するとしてわたしは何にしてもこの艦の処分をしなければいけないし、ほかの人間たちも管理する立場にもあるし、喧嘩をしている場合ではなかった。


 リードと言い俺山中と言い職業軍人と言うかPOであり、リードもだと思うが仕事柄公に言えないような仕事をしたことが多く存在するし、仕事の中には意味不明の仕事も請け負うことも多く存在している。

 裏を取れば政治工作や違法行為、表向きには出せない多額の金銭の取引に関わっていることなども多いが、いつも通りの仕事として請け負い、働き、いつも通りの報酬を受け取っているのが日常だ。

 リードも同じだと思うが、深く関わってもいいことも絶対ないし、切がないし、下手に関わると命が危うくなるし、終わった後は黙って金を受け取り、言葉通り黙殺してその場から去るのが普通だ。

 具体例を出して行けば切がないが、リードが不法移住とも言ったしこの調査任務もある意味その事例と言え、飛鳥たちは俺たちに不法入国と言うか、不法世界侵入して来た人間たちの確保をさせたようだった。

「―――あの女叩きだしやがった―――」

 普通ならば彼らはこの世界に来られないみたいだし、リードはアーウェーがこの世界に来ることができるように技術と与えたと言え、違法的な技術提供に輸出、犯罪行為の助長をさせたとも言える。

リードの本格的な標的はアーウェーであり、ある意味俺たちに関係することだが、俺たちは一応は関係者だがリードの言う通りで飛鳥たちに出て行けと言われ外に放り出されていた。

会った時からと言うか、時折通信機越しに話しているのだが、飛鳥とリードは理由はわからないと言うか、本能的なものなのか仲よくできないようで、追い出されたリードの機嫌はかなり悪くなっていた。

銃撃戦でもしかねないとも思っていたし、俺も相手を戦うのかと思う中で飛鳥は笑顔で褒美だとか言う感覚でビール缶の6本セットを渡すと言うか俺に押しつけ、ここはこれで引き下がれと言う状態になっていた。

「―――吸っていいぞ?」

追い出された俺たちがどこにいるかと聞かれると艦体の外と言うか、艦橋の正面で、リードがいら立ちタバコを吸い始めようとし、お前もいるしまずいかと言う表情を一瞬見せたが、俺も1本出して飲もうかと思ったし吸っていいと返した。

吸っていいと言う中で周囲に眼を向けると少し遠くには休憩している聖那の姿が見え、キリノは仲間だと思われる人間たちに心配されていたと言うような雰囲気で話し合い、ほかのPMCのPOらしき人間の動く姿も見えた。

この艦体はこれからどうなるんだと見ている中でリードの吸いだしたタバコと口から紫煙が一息というように勢いよく吐きだされ、俺はビールのカンを1つ取り出していた。

俺自身はタバコは一切吸わないと言うか、煙が眼にしみたりして吸えず、リードが俺に許可を取らずに無意識に吸いだしていた時もあるが、別段吸うことが悪いこととも思っていないし、吸って気分が楽になるなら吸った方がいいとも思っている。

 職業柄明日と言うか、1秒後以前の小数点と言う短い時間の間に死んでいるかもしれないことが多く、娯楽も少なく、職場環境も悪いしで、喫煙者の人口は職業柄無意識に増えていき、吸わない方が不思議な方とも言える。

 自衛隊の時もこれが普通で、俺はタバコは吸えないが酒をよく飲んでいて、タバコは弱いが酒には異常に強く、酔うこともなく次の日二日酔いも起こさず、ほかの人間が倒れていた中で1人で飲み続けていた記憶もある。

 ある意味自衛隊で酒の味も覚えたとも言えるのだが、近年健康問題で酒とタバコは批難を受けているが自衛隊は意外と規制が軽く、大きな声で言えないことが続くが麻薬や覚醒剤と言った違法なものまで出回る駐屯地も存在しているそうだった。

 間接的な隔離空間とも言え、近年裁判沙汰になるいじめ問題や警察の介入できないことも多く、小中高といじめの標的にされた俺がなぜ問題の標的にならなかったのが不思議だが、これが原因で辞める人間も多いのが現実だ。

「―――悪い―――」

「遠慮するな? それにあやまるな。身体に悪い、と言うか精神に悪いな?」

「―――言えてる。と言うかありがとうな? まあオレたちは肺を浄化できるし問題ないがな?」

戦前の兵士の名残と言うものか、最終的にはどうなるかもわからないで隊員たちには多少の横行が許されるし、麻薬や覚醒剤では1発で常習化するし人間として役に立たなくなるが、オレもタバコ程度ならいいと考えているのだ。

第一母こと朱鷺が幼い時に吸っていて身近なものだったし、これが一番の心配で朱鷺は止めたそうなのだが、吸う人間が火の始末や金さえ続きさえすれば俺はいいとも考えている。

リードが吸っていいと言うオレの言葉を聞く中でたすかったと言うように火をつけながらあやまる中で俺は言葉通りに言い、リードはその通りだと返し、オレたちは問題ないと言うように軽く笑って返してきた。

リードはハイブリッダーだし、言うとおりにオーヴァーマシンなどで身体を浄化すると言うか、瞬時に健康な状態へでも戻せるのかとこの時少し考えた。


オレリードだけではないと思うがタバコは人間にとってはかなり有害の象徴だが、ハイブリッダーにとっては本格的な嗜好品の1つだと言える。

人間では肺がんの誘発率の上昇やニコチン中毒による常習性、一部の人間からの非難や忠告と言った口うるさいことが待っているが、最後の1つは除外だがオーヴァーマシンの効果で効用を存分に楽しめるのだ。

受動喫煙とか言う問題が存在することもあるしあの女は初めて会った時かなりいやそうな反応したが、山中はと言えば少し嫌そうな顔はしているが吸っていいと返してくれ、身体と言うか、精神にまで悪いと気遣ってもくれうれしかった。

タバコは一切吸わず、タバコのにおいも身体から発せられていないし、喫煙者ではないようだが、喫煙者に理解があるし、察するにだが家族のような身近な人間に喫煙者が存在しているのだと思った。

「―――それよりも、どうなると思う?」

「―――いつもの通りだろうな? 情報は小出しにしてくるだろう? お役所仕事だよ?」

「―――いいご身分だな?」

 かなりいら立っていたが山中の言葉を聞き少し気がよくなっていたが、山中は本題はと言うように言い、オレが何かと言うような表情の中で艦橋を見ろと言うように首を動かした。

 オレは艦長の脳波を分析し手に入れた情報から山中に事情を簡単に説明し、アーウェーと関わっていることを伝え、この後のほかの重要な情報をワーパーはすぐには与えることはないことをオレは伝え、山中はいい話ではないなと言うように返した。

「―――アーウェーと関わっているんだろう? 居場所とかは? 何か情報は?」

「―――やつがしたのは技術提供だけだ。ほかに情報はなしだ。」

 山中には山中の事情が存在し、一瞬アーウェーをすぐにでも倒し帰りたいのかと言うように思ったが、ここまで来て収穫なしかと言う物言いで、オレも大した情報も手に入れなかったと言うように答えた。

「―――利用されたな―――?」

「ああ。」

 山中の言う通りで、どこまでなのかわからないが、現在艦橋を見上げているオレたち2人は機構の描く台本通りに動いているようで、オレはその通りだと言うように答え、紫煙を勢いよく掃き出した。

「―――それにしてもよくやったな?」

「運よく警備が軽微だったんだ。光学迷彩も使えた。ある意味お前のおかげだ。」

 聖那は戦わないようにして連れて歩けと言われ悪く言えば重荷だし、キリノとか言ったヤマトガードの少し体格がいいが気弱で役に立たなそうな男を連れ、ある意味あの制圧は奇跡だとオレは思ったが、山中はそんなことはないと言うように返した。

「―――謙遜するな? 損するぞ? SAMURAI?」

「―――その話は止めてくれ。」

「―――――?」

 出会いと言い経歴と言い、現状と言い、かなり問題はあるが本当に良好な関係を持てる仲間を持てたとオレは思った。

 間接的な洗脳かもしれないがあとはこの日本人独特の顕著と言うか、腰の低い態度を更生し、ハイブリッダー独自の価値観も教え、武器の使い方を覚えさせ、協力してワーパーと戦えるようにするだけだと思った。

 自信を持てと言うように言う中で、山中は少し嫌そうな反応で、顔の向きを変え、何かを言いたいと言うか、言いにくいと言うか、日本人独自と言うか、どうすればいいのかと言う表情をしていた。

「―――それにしても、彼らはどうなるんだ?」

 深くは聞くなと言う表情にも見えたし、山中はそれよりもと、話しを変えようと言うように再び艦橋の方と言うか、会話の流れを変えるために正確には艦の人間たちの方へと眼を向け口を開いた。

 SAMURAIと言えばある意味と言うか、オレ個人の意見だが日本人に対してのかなりの褒め言葉として言っているつもりだが、露骨とまでは言はないが嫌そうな反応だし、日本人としてほめられるのが嫌なのかと少し考えた。

 考えてみるとと言う状況で、第2次世界大戦から半世紀以上が経過した時代に生まれているし、山中は戦後の日本を引きずっているとは思えないが、日本を出ているし、自衛隊に嫌気がさしたのではないかと思った。

 聞いてみれば飛び出したのは20代の前半で、この時代で言えば社会人としての一歩を本格的に踏み出し始めた中で国を飛び出し現在に至っているし、海外に来て0から始めたとするとかなりの執念と言える精神が心の奥底に潜んでいるとも言える。

 戦後教育後の日本人に愛国心があるとは思えないし、アニソンは好きなようだがミリタリーのフリークと言うよりもOTAKUにも見えず、表情や反応からの推測だが、何かの熱意を持っていたが夢破れたと言う印象だった。

 眼に生気をあまり感じないし、確かこの時代精神的幼児退行が進んでいたと言うが異常に落ち着いて大人びているし、ここがオレの居場所だと言う雰囲気も持っていた。

 職業的適正はあるようだが憲法9条と言う矛盾の中で存在する軍隊とも言える自衛隊に、原因は不明だが妙に覚めたと言うか自らを嫌悪するような反応と言い、過去に触れられたくない何かがあるようだった。

 辞めた時もよく考えてみると東日本大震災が起きた頃であり、北朝鮮の拉致問題、集団的自衛権の行使問題などが調度議論されていたころだ。

自衛権だの交戦権だのと言った言葉通りの国家としての束縛と言う面倒な問題に見切りをつけ、個人の意志で戦うと言う意志を確固として故郷をある意味捨てたのではないとかと少し疑った。

「―――法が通用するなら、強制送還だろうな?」

「―――ああ。そうだな?」

 彼らは異世界の人間であり、原則で言えばこの世界の法や規則、風習と言った束縛を受ける理由はないが、反対に彼らは彼らの世界の法と規則、風習を持ち込む資格もない状態だ。

日本人こと山中もある意味はオレの国ことアメリカから見れば異世界の人間だし、山中は半場彼らと自分を重ねかけているのではないかと思った。

 山中はと言えばオレに彼らは飛鳥たちによって強引に本来の世界に戻されるのかと言うように聞くと言うか、間違いないなと言うように言い、オレは間違いないと言うように答えた。

「―――待て? このようなことがこれだけとは―――」

「―――相変わらず察しがいいな? ハグして愛していると言いたくなるほどだ?」

「そのまさかか?」

 貴重な情報が持っていかれる惜しい状況だし、何か目的があって来たのだと思うが俺に何かできることがあるわけでもないし、彼らも気の毒だなと言う表情を山中がしている中で、山中はあることに気が付いたと言う反応と物言いをした。

 このようなことがこれだけではないことはオレの返事から言うまでも状況で、オレは半塲笑い出している中で山中は信じられないと言う反応をしていた。

「これだけではないぞ? 宇宙人の侵略に未来人の組織的歴史変更、多元宇宙を移動する技術を手に入れた生命体が人間を襲うなど、例を出せば切がないほどだ。」

「―――うれしそうだな?」

「察しのいい仲間がいてうれしいんだよ?」

 ハグして愛していると言うのは冗談で、実際にするは止めてくれと言う表情の山中を放置してオレはこれだけではないと言うように言い、山中はと言えばこんな時にどうして言う反応で、オレは山中をある意味ほめることにした。

「―――バランサーにはそう言った人間も起用している。あの時の男、手練れだな? かなり熟練したハーフハイブリッダーだ。」

「―――あの男か?」

「そうだ。」

 冗談半分にまだ授業は終わってないぞと言うようにオレは言うと山中はオレたちが銃を向けられた時戦った男かと聞き、オレは間違いないと言うように言った。

「―――そう言えばお前あの動き、対抗用もあるが左利き用CQCを応用したものか? AGSが提唱した?」

「―――まあな? 利き手が違うし覚えておいて損はないからな?」

 オレの言うと言うか、山中があの男と戦闘した動きには一部AGSで提唱された対左利き及び左利き専用CQCと思われる動作が存在していた。

 山中の入社した2015年ごろ考えられたもので、フェンシングなどのような一部左利きが有利なスポーツや両手でもできるスポーツなどを参考に、左利きの人間を兵士として使用可能にすること及び、本来の利き手こと右利きの兵士に対抗するためのCQCだ。

 PMCもだが銃と言った道具を使う軍隊などの集団組織に置いて集団に合わせたものが造られ、使用できるように訓練し、実践するのが基本で、言うまでもないことだが利き手が違う左利きは集団用の道具が使用できない場合が多く本来嫌われている。

 使用できたとしても本来の使用用途と違う方法が必要になり、フランス軍のビューグルこと、ファマスのようなブルパップライフルが代表例で、この銃は左利きが普通に使うと排莢部分を塞ぐことがあり危険だとされている。

 拳銃もAGSCのようにアンビセイフティを使い一部の部品が聞き手を問わない仕様に改良されているが、スライドストップの片側設置や排莢の向きなど、問題は数多く残っているのが現実だ。

 問題が存在すると言い訓練はするが一応と言う程度で、左利きも矯正されるのが現実だが、フェンシングなど、利き手が違う場合の有利となるスポーツなどの手法を取り入れることでこのCQCは言葉通りの一般常識外の戦闘能力を発揮する。

 本来来ない位置からの反撃を受けたり、対面した場合鏡合わせのようで感覚が違い戦いにくい、結果として両方使えるようになっていて銃にしてもナイフにしてもどちらで持っても戦え、2丁持ちなども可能で右利き相手にはかなり不利な相手となるのだ。

 銃やナイフを身体の見える位置こと右側に収納した時も奪うのは左利きの方が簡単とされ、このCQCは当時一部でかなりの問題となっていたそうだ。

「それに、前にアラキとか言っていたが、本当に違うのか? 戦い方でわからないか?」

「―――」

「―――わからない、か―――」

 パールに最終的に銃こそ向けられた山中だが、CQCを使いある意味有利な状況まで持ち込めたと言う状況だった。

顔を隠しているがあれほど近づき戦えばわかると思うし、あの男が前の見間違いだと言ったことが本当なのかと聞いた山中は答えず少し考える構えを見せた。

 政治家になったとも言い絶対に考えられないが、なんとなく否定できないと言う表情で、ほかに言葉が出ないと言う状況で、オレはこれ以上考えたり聞いてもダメだなと言う雰囲気だった。

「―――で、俺たちはどうする? 先ほど恋から作戦終了の通達もあったし、桜も用はないと言う物言いだし、また放置状態のようだが?」

「―――」

 言われたら確かにその通りで、音沙汰ないかと思えば不意な命令を受け終わった後に新しい命令と言う状態で、終われば後はどうすると言う状態だった。

 先ほど脳波を解析し手に入れた彼らことハドウたちのことを調べて整理して、情報に変えて山中に渡すのは後でいいとして、アーウェーの情報はないし、後は命令あるまで待機と言う状態に逆戻りで、調度タバコも根まで吸い終わった時だった。

「―――とりあえず、1本くれるか?」

「あ? ああ。」

「―――――」

 一仕事を終えお互いに一服一杯と言う状況だが、山中は飛鳥からもらったビールのカンを手にこそ取ったが開けていない状況で、オレも飲みたいしもらえるかと言うか、とってくれと言うようにオレは言った。

 山中はと言えば丁寧なもので、自分が手に持っている未開封のカンを渡さず、面倒なのにもう一度カンを手に取りオレに渡してくれた。

「帰ろう。情報はここにある。それに終わった仕事だ。」

「―――そうだな?」

 山中もオレたちの仕事の人間として立ち入る境界線や引き際と呼べるものを理解しているようで、オレが言うと解ったと言うように答える中でオレはビールのカンを開けた。

 あの女の渡したものだし本音を言うとあの女の代わりに握りつぶしたい気分だが、山中が丁寧に渡してくれた建前もあるし、オレは飲んでからにすることにした。

MAXRYEマクスライ―――、ビール、だよな?」

「―――ファーミュアのだよ。」

 普通の銀色のカンを土台に赤い線と文字で派手に飾られたビールで、アルコールや成分の表示部分を見て酒と言うかビールだと理解しているが、見たことないなと言う表情を山中はしていた。

 飲まなかったのではなく何かわからなくて警戒し飲めない状態だったようで、オレは安心していいと言うように答えを教えると飲んだ。

「ファーミュア?」

「農業惑星。」

「は?」

 問題ないと言うように言い飲み始めたが、聞いたことのない新しい言葉だがと言う反応の山中に対し答えると、余計に意味が解らないと言う反応だった。

宇宙辺境スペースフロンティアの開拓さ、惑星丸ごと農業地帯に変え、その惑星で造られたのがそのビールだ。オレのタバコもそこで製造された。少し問題になっているが鯨とかの養殖もされている。」

「―――」

「―――うまいだろ?」

 説明をしたオレの理屈は一応わかったがと言う表情をした後山中は軽くだが口に入れ、オレは間違いないと言うように聞いた。

「―――確かに、濃厚さには欠けるが味に切れがある。苦みの中に後で少しだが甘みも感じる。ビールや酒はよく飲む方だがこれはうまい―――」

「一仕事終えた後は最高だ。乾杯。」

「はは? 乾杯。」 

日本人と言えば山中の生きていたころ日本で捕鯨が批難されていて、オレは山中がどういう反応をするのかと思い少し言ってみたが、山中はと言えば気にする様子もなくビールを評価した。

捕鯨のことにも興味はないと言うか、ビールが本当にいいと言う反応で、オレは細かい事情はいいし、仕事も終えたし、いい仲間を得たで、冗談半分に乾杯しようと言い、山中は軽く笑って返し乾杯を返した。

「そうだ。それと―――」

「?」

「持っておけ。」

 乾杯をする中でオレは思わずそうだと思い、服の中に手を入れ、山中が何かと言う表情の中でオレの持っていたライターを渡した。

「―――これは?」

「持ってないだろう? 吸いたいやつがいる時には火でもつけてやれ。それと純銀製だ。大事に使えよ?」

 使わないし、ある意味不要なものの処分かもしれないし、山中は受け取り何かと確認しライターだよなと言うように見ている中でオレは役に立つから持っておけと言うように言った。

 渡したのは俺が大戦中に偶然手に入れた純銀製の高級オイルライターで、部品の多くが純銀製でできた一品だった。

「―――ダイナマイトでも持ち歩いて導火線に火をつけろとでも?」

「MANGAか?」

「ハハハ? タバコ吸う以外にそれ以外使用用途ないぞ?」

 受け取った山中は物言いは真剣だが冗談のようなことを言い、オレが何の話だと言うように聞く中で山中は軽く笑いながら返した。

「とにかく持っておけ。とにかく役に立つ。」

「ありがとうな? 大事にするよ?」

 考えてみるとライターと言えばタバコに火をつける意外に日常では使用用途がない状態だし、状況的に山中の使用用途はある意味正解だと言えた。

 ほかにも火は使わないことが多いが、オレは何にしても受け取れと言うように言い、山中は笑顔で受け取ると言うように答えた。

タバコは吸わないが吸う人間の心理も理解をするし、ハイブリッダーであるオレをあまり恐れていないし、他人に深くは踏み入らないし、人間に大切なのはこの少しの理解と距離、だとこの時改めて思った。


 AGEに帰り休憩の中で少し経過した後、俺山中は資料に眼を通すことになった。

キリノエイジは本名桐野英二と漢字で書き、1990年生まれの現在32歳で、俺と同様に時間移動事故に巻き込まれて2022年ごろの日本から来たそうだ。

日本に本社を置く未来のPMCヤマトガードに保護され、自身の命が狙われていると説明され、俺同様と言えば失礼かもしれないが、一定量の奉仕と言うか、就労と代償に命を保障されているそうだ。

次に眼を通したのはあの艦体に乗っていたと言うか、アームドスーツのパイロット2人で、名前は少年の方がハドウ キョウカ、もう1人がサリー アンダーソンと言うそうだ。

ハドウは16歳の少年で、身長165Cmの細身で、少し頼りなさげだが芯は強そうな顔で、サリーはと言えば身長135Cmほどの14歳で、だれがどう見ても気の強そうな表情だった。

資料が正確ならば彼らはこの世界とは異なる、SF上で言うマルチユニバースのパラレルワールドから来たそうで、彼らの世界では歴史や技術、文化、国境、宗教など、この世界と似ている部分も存在するがかなり違うそうだ。

アームドスーツが一般的にと言うか、日常的に使用され、ロボットなどの技術的には俺たちの時代を格段に凌駕している。

技術発展の関係か、アームドスーツに乗りやすくするためか、身体が進化か退化し小型化したようで、彼らの平均身長は150Cm以下ほどで、俺たちと比較するとかなり低く、ハドウは彼らから言うとかなり高い身長の方だそうだ。

技術発達の温床と言うか、実際見たのだが、身体も退化し、これを戦場の主役とした戦争が彼らの世界では日夜繰り広げられているそうだ。

正確には大まかに分けると2つの勢力に分類され、統合軍と帝国軍が戦っているそうだ。

ロボットアニメや冗談のような話で、俺も信じられないのだが統合軍は正確に言うと国際協力軍事組織統合軍の略で、帝国はこれは自称したものではなく、正式名は面倒ということで統合軍もこの帝国の呼称を使っているそうだ。

帝国側の自称は正確にはバーンズ国際開発機構で、統合軍側は正確にはバーンズ社会主義帝国連盟軍、または反統合派と言い、この2つの勢力は簡単に言うと思想、資源、開発などの相違、利権、それに技術の違いが原因で戦争をしているそうだ。

統合軍側の政府は俺たちで言う資本主義的だが、国際間で協力し、資源を共有し、公共事業開発を優先しようと言う主張だそうだが、帝国が対して社会主義的と言うことも存在するが、これに反対意見を唱えたそうだ。

帝国は無茶苦茶な考えとも言えるが、開発を宇宙開発主軸へと移し、地球外の惑星に植民地を創造しようと提案したそうだ。

地球の資源にも限界が存在し、人口増加や環境汚染と言った懸念を解消するために、一部の人口と言うよりも、大多数を宇宙の植民地に移し、資源採掘などを宇宙にも広げるべきだとも計画したそうだ。

帝国側は統合側の技術や開発を進めるためのアームドスーツの数や資源、資金が不足しており、統合の主張に反対意見をだした上に技術援助を求めたが、反対され過激な行動こと戦争を始めたそうだ。

失敗した場合の損害も多く、帝国の案は非現実的すぎると言われ、極め付きに帝国側は指導者ことエリオット バーンズが非人道的な行為を国際的にしていると非難も受け、処分と戦争はある意味当然の結末だと言えた。

厄介なのはこれからで、この帝国は正確には統合に反対を唱える国家や数か国が集まった組織ではなく、大企業だったことで、戦争以外にも経済的圧力も行使しているそうだ。

大企業とは言えかなりの企業で、信じられないが地球と言うべきか彼らの世界こと彼らの住む惑星の資本の半分近くを握っている状態で、間接的には多くの国も支配している状況だとも言えた。

統合の中にいた一部の反対勢力や、小さい国家や民間企業を吸収し、集合体と化したのがバーンズ国際開発機構で、帝国軍は正確にはその傘下のPMCバーンズインターナショナルミリタリーコーポレーション[BIMC]だそうだ。

ハドウたちは統合側に生まれ、この世界とは教育の仕組みが違うことは必然だと言え、2人は統合軍の士官候補生こと、本来は一応は学生だそうで、年齢のこともあるが、あの巨体ことアームドスーツを動かしているとは思えないほど幼い印象だった。

彼らの歴史的に言うと半世紀以上争っているようで、費用や資源、時間を踏まえると戦争をこれ以上続けられる状態ではなく、半場冷戦状態に突入しかけているそうだが、ここからが俺たちに関係することになる。

冷戦と抑止力、経済制裁など、政治的な複雑な事情も混ざり始める中で、ある日統合の大規模な会議にアーウェーがゲートを超えて姿をあらわしたそうで、統合にゲート技術を与えたそうだ。

アーウェーが去った後ゲート装置を搭載した巨大艦体こと、俺たちが制圧した「マテリアル」を試作し、志願兵を集め、この世界の政府と密約や協力、資源や技術提供を求めるために世界を超えてきたそうだった。

『―――それで、何でお前らがここに?』

 リードの次の仕事もいつ来るかわからないしどうすると言うか、一仕事終え手がかりもなく、資料はみたが進展はないと思うで、2人で一緒に飲みに行こうと思っていた中で、彼ら3人がAGEを訪ねて来たのだ。

『こっちが聞きたいはよ!? あの桜って冷たい顔の女に言われたのよ!? このおっさんの指示されたとおりに動けって言ったらあんたたちの前に連れてこられたのよ!?』

『まあまあ、サリー―――?』

 状況を踏まえると帰れとも言えないで、聖那も慌てていて、リードはと言えば任せると言い俺が対応するしかなく、この場こと空き部屋に通して5人一緒にいるが、話しはこちらがするしかなかった。

 話しを始めるが意図が理解できないと言う状況で、俺が質問する中でサリーが勢いよく返し、ハドウは落ち着かせていた。

 信じられないと言えば失礼だが話す言葉は普通の日本語で、英語で話しかけると2人は俺よりも流暢な英語で返した。

「―――地図の場所に行けって言われて、それと折原聖那さんに会いたいと言えばいいと言われたので―――」

『てかあのデカ物と言いこの世界のあんたら何食って生きてんのよ? ハドウよりでかいなて信じらんない!? ハドウのおじいちゃんは世界記録にのったこともあるの―――』

『はい、ストップ。』

 桐野はと言えば英語は苦手だと言う表情で日本語で返しサリーはと言えば文句を続ける中でハドウに口を押えられて止められた。

『―――すみません。不祥の幼馴染で―――』

『いや、いい。そう言った反応に出る方が普通だ。』

 サリーは口を押えられハドウをかむのではないかと言う勢いの中でハドウは軽くだが頭を下げていい、俺は気にしなくていいと言うように返した。

「―――桐野、大丈夫か?」

「いや、ダメです。」

「―――だよな?」

 暴れているサリーは放置し、桐野は一仕事終えたと言う部分もあると思うが、疲れたと言うようにため息をはき出し、俺が大丈夫かと聞く中で本当にこれは正直だと言うような答えを返し、俺は確かにそうだなと言うように返した。

 俺が職業柄もあって落ち着きすぎていると言う部分も存在するで、一般人だと言える桐野がかなり消耗しているように見えた。

「イザナギノタタカイと言い、あの巨大ロボットと言い、勘弁してくださいよ―――」

「―――?!」

「―――ぇ?」

 単身とは言えある意味半場戦国自衛隊状態の俺と違い、雷也と言い気の毒だと思っている上俺よりも若いんだよなと考えている中で、桐野はかなり俺の耳から見て聞き覚えのあることを言った。

 いすに座っていたが思わず勢いよく立ち上がってしまい、桐野はと言えば何事かと言う反応だった。

「桐野? イザナギノタタカイと言ったか? 言ったよな? イザナギノタタカイと言ったよな?」

「―――あ、あの? 山中さん?」

「答えろ? 何を知っている? 何のことなんだ?」

 雷也のことを瞬時に思い出した俺は思わず桐野に近づき勢いよく質問し、桐野が意味が割らないと言う中で俺は言葉を続けた。

『―――リード―――』

『―――グークどもはオレの分担だ。任せろ。』

 思わず取り乱したと言う俺に対して落ち着けと言うかのように肩に手を置いたリードだったが、俺が悪い取り乱したと言う以前にむずかしい話になりそうで、ハドウとサリーは任せろと言うように言ってきた。

『グークってあんた―――?』

 有言実行と言う状況でお前は何を考えていると言う中でリードはサリーが反論しかける中で、あの背が低い2人の前で少しの間仁王立ちとなった後2人をさあ歩けと言うように連れ去って行き、室内には俺と桐野だけが残された。

「―――グー、ク?」

「子鬼って意味だ。」

 桐野がどこまで英語を理解できるかわからないがリードとサリーの言った言葉の中に同じ単語を見つけたようで、どういう意味かと言う反応の中で俺は答えを返した。

「GIスラングの1つ、兵士たちが使う暗号のような物だ。本来はヴェトナム戦争ごろのものだと思うんだが―――」

「―――」

「話を本題に戻そうか?」

 リードの言ったグークとは言う通りの子鬼などを意味する単語でヴェトナム戦争ごろに使われていたGIスラングこと合言葉のような物だ。

 普通の人間にはこの程度の知識でいいと思ったし、本題に俺は戻ることにした。

雷也を忘れていたわけではないが、解決の糸口もないし現状の中で完全とも言える状態で放置していたあのイザナギノタタカイの情報を知っている人間がいると言う眼の前の状態を逃がしてはいけないと思った。


失礼なのはわかるがだれが見てもだが化け物だった。

言うまでもなく僕たちを部屋から連れ出したリードのことで、異常なほど背が高い上眼が青白く発光し、アームドスーツと互角に戦える能力を持っている。

これだけでも凄いことだが、マテリアルの艦橋を制圧したあの山中と言う男も彼の仲間のようだった。

山中は部下にも見えないし、制圧後飛鳥と言う女性と桜と言う機械のような表情のない少女たちに言われAGEと言うらしいがこの会社に僕ハドウたちを連れて行けと言われた桐野と言う人間に関係があるようだった。

「あんたねー? 強引すぎなーい?」

「まあまあ、サリー―――」

「あんたはもっと言い返しなさい!」

 通され聖那と言うあの女性は出てこず、山中とリードの2人が対応したが、話している最中で桐野が伊弉諾の戦いだとか言うことを言い、冷静そうな山中が反応を変えた中で僕とサリーはリードに連れられ追い出された。

 サリーと比較すると人間が搭乗可能な最小型のアームドスーツ並の大きさで、後ろを歩いているとかなり圧迫感を感じ、僕は前に進む中でサリーはと言えば元気に反論し、僕が抑えろと言うように言っても聞く耳持たずだった。

「―――えっと、リードさん?」

「なんだ?」

「―――」

 僕たちはなぜここに連れてこられたのかわからないし、リードに何気なしに理由を聞こうと思ったが、どうしたと言うように普通に返すが僕はリードが怖くて聞けなかった。

「―――あんたらが―――、何してんのよ? 人の話聞きなさいよ!?」

「―――?」

 僕も少し優柔不断と言うか、物怖じすると言うか、少し考えると言う状況だがサリーは気にせず突っ込むと言う状況でものを言おうする中で不意にリードは一仕事終えたと言うように首を横に動かしたり肩を回し始めていた。

「いや、少し疲れる仕事だったなっと!」

「!?」

「!?」

 何をしているのかと僕が見ている中でリードは身体まで動かすと言うか、軽い体操まで始めたかと思うと、意味不明だが彼から見て右横の壁を勢いよく殴ったと言うよりも叩き壊した。

 壁はだれがどう考えても普通の人間の壊せるものではないし、第一アームドスーツと互角に戦えているし、表情もこの現状で少し笑っているし、僕は黙ってないと殺すとか言う脅しかとも思った。

「―――惜しい。」

「ぇ?」

 サリーはと言えば少し戦闘的な構えで、束縛もないし、実は武器こと小型だが銃も持ってきているしで、先頭になるのかと思う瞬間、リードが小声でだが、惜しいと言ったのを僕は聞き逃さなかった。

「―――あ?」

「あ? あんた飛鳥とか言う―――?」

 僕がどういう意味かと言うか、冗談みたいな話だがカとかハエみたいな虫でもいて殺せなかったのかと少し考えだす中で、叩き壊した壁の調度頭1つ分下の場所に不意に人間こと、飛鳥が姿をあらわした。

「―――桜も出てきたらどうだ?」

 光学迷彩か何かで姿を隠していてリードはそれを見破ったようで、サリーが飛鳥のことを言っている中でリードはまだいるだろうがと言うように言うとリードの後ろから桜が光学迷彩を消して姿をあらわした。

「―――こ、殺す気か!?」

「その手があったな?」

 会う約束と言うものはないのは確実と言うか、あの時の無線からだと思うし、だれがどう見てもだが飛鳥とリードは仲が悪そうだった。

 先ほどの軽めの体操も何気ないふりして殺そうとも考えていたのではないかとも言えた。

 殺そうとしていたと言うように飛鳥が言う中でリードはと小声で惜しいとか言ったことはなかったことだと言うような反応で、言えばいい考えだなと言うように返し、それで何の用だと言う反応だった。

「隠れているお前が悪いんだ。それで? 何の用だ? それに何でこいつらをここに連れて来た?」

 壁を壊すあなたの方が非常識だとも思う状況だが、彼らの方が何か用であると言うか、一応は上の人間や指示を出す人間のようで、リードは何かというように2人に聞いた。

「―――イザナギノタタカイと言い、アーウェーの並行世界への技術提供と言い、こいつらをここに連れてきたことと言い、何を考えている? ワーパー?」

「ワー、パー?」

「―――それを伝えに来たんだ―――」

 僕たちにも事情と言うものがあってわからないこともあるが、彼にもわからないことがると言うか、僕らがここに来ると言うことを知らなかったようで、リードは飛鳥に理由を聞いているようだった。

 聞いた時にリードはワーパーと言い、意味が解らないと言う反応を僕がしている中で、飛鳥がこれから説明すると言うように言った。

「―――山中には後からお前が言え? 曲がりなりにもお前は指揮官でお前はわたしの部―――」

「断る。」

 部下だとか言おうとしていたのだと思うが、リードは言う途中で絶対に嫌だと言う受け答えをした。

「同階級だろうが? 命令するな? それに天下りがいい気になるな? 骨董品の役立たず。」

「―――きさま―――」

「争いに来たんではないですよ。」

 遠慮なしに物を言う性格なようで、リードが言う中でさすがに我慢ができないと言うよう反応をする飛鳥だったが桜が冷静になれと言うように止めた。

「ハドウ少尉とサリー少尉はしばらく2人ことリード大佐と山中少佐の指揮下に入ってもらいます。」

「なに?!」

「え?」

 リードが飛鳥が本気になる前に言うことは言わないとだめだなと言う表情で、桜は口を開くと信じられないようなことを言い、リードがなんだとと言うように反応し僕もおどろいた。

「―――どういう―――」

「―――そちらの代表者などとも話はついています。任務内容はこちらの世界の政府との密談こと交渉を円満とするための文化知識教養吸収こと秘密留学です。正式な辞令交付は38分42秒後に送付されます。」

「―――」

 サリーも何の冗談と言うか、信じられないし、止めて欲しいとか言うような言葉も聞かずに桜は言葉を続け、サリーは黙ったと言うよりも口が開いたままになっていた。

「どういう―――」

「それでは書類や資金、仮住居などは後でお伝えしますので任せました。」

「―――?」

 サリーと同じようにリードが聞きかける中で頼みますと言うように言う桜の姿が半透明になったかと思うと立体映像であったかのように消えた。

「―――壁直しておけよ?」

「やかましい!」

 桜がいなくなったならば飛鳥だと言うようにリードは飛鳥に顔を向けるが、飛鳥の姿は桜の同じように消えていく中で先ほどの壁のことを直しておけと言うと消えていった。

「―――!」

「うわ?」

「―――Dawn It!」

 僕たちも意味が解らないが、リードも意味も解らない状態なようで、2人が消えて少しの間動かなかったが、八つ当たりのようで近くのと言うか、先ほどとは反対側の壁を勢いよく叩き壊した。

 見ていた僕たちは不意なことでおどろいている中で、リードはと言えば、いい加減にしろと言うように悪態を放った。

 細かい事情はわからないが、あの2人の話を踏まえると僕らは殺されるようなことはないようだし、上層部から何か新しい仕事請け負ったようだった。


桐野からイザナギノタタカイについて情報はないかと聞くことができた俺山中だが、桐野も同じようで不意に起きたと言うか、巻き込まれたと言うか、気が付いてみるとこの時代に来ていたそうだった。

同じような状況とは言うが、桐野は目覚めるとヤマトガードにすでに保護されていたそうだし、雷也が死に俺が死にかけた中で彼は幸運だとも思いながら俺は話しを進めていくと少しずつだが違う部分を発見することができた。

特に興味を引いたのが雷也も参加していたみたいだが、開会式のような物があったそうだった。

『―――ここにイザナギノタタカイの始まりを宣言します。』

『―――イザナギノタタカイ?』

『そうです。イザナギノタタカイです。』

 桐野は俺と違い普通に生まれ普通に育ち、現在はと言えば少しブラックな一面も存在するそうだが普通の会社員として暮らしているし、最近婚活も真剣に始めたと言う状況の中で眼が覚めると意味不明な場所にいたそうだ。

ここはどこだと言う時間もない状態で、眼を覚ますと周囲に同じような反応の男女数人に、開会式を宣言した不気味と言うか、霊的と言うべきかもしれないが巫女の服を着た神秘的な雰囲気の女性がいて始まりを宣言したそうだ。

何のことだ言うように雷也が口を開く中で女性はイザナギノタタカイだと言った。

場所はと言えばよくみてみると神社のやしろの中のような場所で、床には儀式に使うのかお供え物や、置く疑似的な祭壇、それに宗教が違うのではないかと思うような魔方陣のような物が多数置かれかなり異様な雰囲気だったそうだ。

開会式と言うか、その場にいた人間は桐野と説明している女性を入れて6人で、背が高く落ち着いた雰囲気で、高級そうなスーツに身を包んだ上流階級そうな30代前後半ほど男もいたそうだ。

後の1人は雷也で、残り2人は女性で、1人は髪がショートで運動中だったのかジャージ姿のスポーツ系、もう一人は眼鏡をかけた頭がよさそうだが少し暗そうな雰囲気の女性だったそうだ。

「―――日本神話だろう? 確か国を産んだ神で夫婦の―――」

「そう。そうです?」

 イザナギノタタカイは正確には伊邪那岐[または伊弉諾]の戦いと書くと思われ、日本神話に登場する神こと伊弉諾尊と関係していることは明確だった。

俺が間違いないよなと言うように桐野に聞く中で、桐野は間違いないと言うように返した。

歴史と言うべきかもしれないが、伊弉諾とは日本書紀や古事記などと言った、日本の神話に登場する神の1人だ。

日本創世に深く関わった神であるとされ、片割れに伊邪那美が存在し、協力して30以上の神を生み出したと言われている。

「いつどこでと言うか、日本で起きるのは決まっているみたいなんですが、候補者と言うか、選抜者と言うか、代行者を? 決めるみたいで―――?」

「―――神の? 伊弉諾の?」

「―――ごめんなさい。よくわからないんですよ?」

 説明会とも言えるが開会式のような物を見た桐野は説明をするがよくわからないと言う反応で、俺も質問を返すが、本当にわからないと言う反応だった。

「あやまることか? わからなくて当然だ?」

 桐野があやまったが俺だって同じようにわからないことだらけだし、あやまらなくていいと言うように返した。

 日本人なんだから日本の神話と言うものはだれでも知っていると思われるが、日本人が日本のことを知らないと言う話があるように、知らないと言うことが多いのが現実だ。

「だけど、これをしないと天災みたいの物が起きるとか言われたし、歴史の中で起きる飢饉や天災とかの一部もこれに関係しているとか言うし、怪しげな宗教かとも思ったんですが―――」

「これだと現実としか言いようがないな。」

 桐野の言う通りで、わたしたちに言うとおりにしなければ不幸になるとか、嫌ならば寄付をしろとか、仲間になれば幸せになれるとか言って遠まわしに金を要求するのは怪しい宗教集団の持て余した手段こと説法だ。

無視や断り続けていたり金さえ払わなければ問題ないが、桐野と言い、俺と言い、この時間移動したことを踏まえると現実ではないと言うことを確実に実感済みだ。

「戦えとか言はれたし、殺し合うんでしょうか? 何にしても勝ち負けがあるんでしょう?」

「―――」

「あのロボットのことと言い勘弁してくださいよ? 山中さん自衛隊員なんでしょう? 勝てるわけないじゃないですか?」

 桐野は困っていると言うような物言いで、俺も同様だが気持ちはわかると言うように聞き続ける中で桐野は言葉を続けた。

「―――元だよ? 現在は傭兵だ。PMASCAGS、ワシントンDC本社のPOだ。」

「余計にまずいじゃないですか~? あんなことできる人間とどんなことしろって言うんだ~」

「―――――」

 自衛隊員だと言われ、俺は思わず違うと言うように言い、上着の二の腕の部分の文字を見せる中で桐野はと言えば余計に落ち込み出し、俺は何かを言えなかった。

「望月さん大丈夫かな~?」

「―――なに?」

「え? あ? いや?―――」

 前途多難とはまさにこのことを言うのかと考えていると桐野は望月と言う言葉を口に俺は言うまでもなく聞き覚えのある言葉に反応し、桐野は独り言だったんです、気にしないでと言う反応をしていた。

「雷也か? 望月雷也のことか? そうだろう? 違うか? 間違いないだろう?」

「山中さん?」

「こ、この中に望月さんはいるか?」

 欲しいのは情報で、俺は絶対雷也のことだと思い質問し、桐野が答えることも聞かずに携帯と取り出して画面を操作し、桐野に雷也と写った写真を見せた。

 仕事の時冗談半分で仲間と取った写真で、その時偶然雷也もいた写真だ。

「―――この人、です―――」

「―――やっぱりか? 間違いないんだな?」

 写真は少し画質も悪い部分もあり、顔にペイントもしている人間も存在し、不意なことで桐野は少し迷っていたが、間違うことなく雷也を選んだ。

「山中さん。望月さんは―――」

「フリージャーナリストだ。俺とは違う。」

 写真はよく見なければわからないが雷也は服装が違い、彼1人だけカメラや機材と言った荷物を持ち装備が異なり、雰囲気も違うが、桐野から見れば違うがわからず、俺と同じなのかと聞く中で俺は雷也は傭兵とは違うと言うように答えた。

「―――ジャーナリスト? どうりで―――」

「なんだ? 何か見覚えのあることでも?」

「―――ええ、あの開会式と言うか、説明会が終わった後のことなんですが―――」

 この写真では仲間と考えても仕方ないなと考えていると、桐野は思い当たる部分があると言う反応をし、俺が聞く中で桐野は話し出した。

「説明した女性や一部の人間が去っていく中で、勢い良く追いかけだしたんです。だけど見失って、だけど出口が見つからなくなった中で脱出法を探す中で図書室と言うか、図書室のような物を見つけて調べ出して―――」

「―――そこで、知り合ったと言うか、名前を知った?」

「はい。」

 桐野が話す中で俺も気になる部分は質問し、桐野は答えた。

「そう言えば、山中さん。望月さんと知り合いなんでしょう? 何とか連絡とかって、無理ですよね?」

「―――――」

「山中さん?」

 少しの時間しか会って話していないとは言え仲間意識と言うものが働くと言うか、人間として当然の反応だと思うが、桐野は連絡できないかと言う中ですぐに無理だと言うことに気が付いた反応をした。

 考えてみるとここは俺たちから見て現在ではないし、携帯も使えないし、未来人の保護が一応俺たちにはあるとは言え、むずかしい状況だった。

 これもあるが、俺は連絡を取れないかと言われ、少し表情を暗くしたのを桐野に気付かれた。

「―――あの?」

「雷也は死んだ。」

「!?」

 考えていることが顔に出るし悟られると言うこともあると思うが、この状況だし俺は黙っておくことは止めて正直に話すことにした。

 桐野がどうしたんですかと言う反応の中で俺は正直に死んだことを言い、桐野は表情を変えそんなと言う顔をしていた。

「―――お前は、ヤマトガードに保護されただろう? だが俺たちは違っていた。」

「―――」

「ここがどこかわかっているだろう?」

 話そうと言うように俺は言い、桐野が聞いている中で俺は質問した。

「1999年の1月のアメリカ―――」

「お前は眼が覚めると保護されていたが、俺は裏通りにゴミ同然に放棄されていた。」

 うそだと言う表情をしているが桐野は間違いない答えをだし、俺は続けるぞと言うように言った。

「ソーのことは聞いてるか?」

「―――見ました。あんなのが―――」

「俺も食い殺されかけたし、雷也もそいつに殺されたと聞いたら?」

 話せば話すほど話すことがあると言う状況で、俺は立場も微妙に違うしソーのことを確認し、桐野が信じられないと言うように言いかける中で俺は起きたことを話し、桐野は言葉を失った。

「く、食い殺され―――」

「頭がここまで迫ったよ? 身元不明の首なし死体がでる間際で雷也にたすけられたが、雷也は腹を貫かれていた。出血多量で俺の眼の前で死んだ。」

 桐野が本当なのかと言うように聞く中で俺は両手で防いだと言う動作を一瞬再現しながら言い、雷也の最後を伝えた。

「―――――」

「―――悲観するな。俺たちはまだ生きている―――」

 両手を顔で覆い隠すと言うか、桐野は不意に泣き出すような声を上げ始め、俺はと言えば桐野に対して生きているならばよかったと言うように返した。

 結局として桐野はイザナギノタタカイについて俺以上に何かを知っていることはなく、俺も桐野に与えられる情報もないと言う状態のようだった。

 職業柄人を殺していたり、死には慣れているつもりだが、桐野のように普通の人間が見知った人間の死を知り悲しむのを見るのは感慨深いと言う状況だった。

リードからワーパーに一緒にハドウとサリーのめんどうを見ろと言われたと聞いたのはこの後少し経ってからのことだ。


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