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The Different Objects

 職業柄無茶な注文と言うものが多くあることを俺山中と言うか、リードも理解していると思うが、AGEに帰った後すぐに恋たちから別の仕事が来て駆り出されるとは思ってもいなかった。

 リードに聞けと飛鳥に強引に言われ、調査任務とか言う中で俺はと言えば車を再び走らせ、あの廃墟地帯とは違う山岳地帯に来ていた。

 本来の仕事も放置して調査任務とは何かという状況だが、不意に姿をあらわした識別不明なアームドスーツの調査とのことだ。

 信じられない話だがヴァリーが姿をあらわしたあの時と言うか、あらわれる時間の少し前に地震のようなものが起きたが、あれは識別不明なアームドスーツが原因で、リードはそれを追って飛び立ったとのことで、それの正規の調査とのことだ。

 リードの呼びかけにも応じず逃亡したと言うか、飛鳥たちに強引に戻れと言われたそうだが、正体不明である以外詳細はわからず、本来の任務もあり、オレもリードも不本意だが、これも一大事なことと恋にも言われ従うしかなかった。

『見えるか?』

「―――ああ。お前の時代から送られてきたサングラスは優秀だ。実にな。」

 車も進めない上普段人も歩かないような緑の少ない夜の山岳地帯を歩いて進み1時間半以上経過した時、俺と言うか、俺とリードは山岳地帯の中に隠れていると言うか、光学迷彩で姿を消している母艦と思われる巨大な物体を見ていた。

 見てこれは何だと思いかけている中で警備か地面を歩く人間と思われる人影とアームドスーツと思われる巨大な人影も見える中でリードが見えるかと質問し、俺は見えていると言うように答えた。

 母艦と言うが海上に浮かぶ艦体ではなく、リードが言うには日本のアニメのような話だが宇宙艦体だそうで、艦体に似ていると言えば似ているし、似てないと言えば似てない外見をしていた。

 技術や原理、燃料などは不明だが、重力をある程度制御する装置が搭載されているそうで、航空力学的にどう見ても空を飛べそうにない鈍重な外見をしているが、非科学的と言えば失礼だが優雅に浮遊しているのが見えた。

 浮遊しているとは言うが、大きさも普通の船よりも大きく、細長いが小さい都市ほどの規模と言うか大きさはあると思った。

 アームドスーツの方もリードに前に聞き半信半疑だったが、巨大な人型機械が普通と言えば変だが銃を持った兵士のように普通に警備するように歩いているのが見えた。

 見えたと言うか、光学迷彩を使用して姿を消している状態で、俺は支給品のサングラスで分析された映像越しに見ていた。

 未来の技術なので当然と言えば当然だが高技術で、軽くて薄く、使い勝手もいいと言うすぐれもので、俺の現在眼にかけているサングラスにはレントゲンやサーモグラフィー、画像高速ディジタル処理能力など、かなりの機能が搭載されていた。

『―――わたしにも見えます。』

『ミス聖那、では一度合流しましょう。』

『はい。』

 俺が見ているとリードは無線で俺たちがいる反対の場所と言うか、偵察として姿を消して飛んでいる聖那に連絡を入れ、戻って来いと指示を出し、聖那の従う声が聞こえた。

 信じられない話だがこれから潜入し制圧するのが任務で、聖那にはこれから内部に潜入する俺の援護をさせるそうだ。

 リードが陽動で騒ぎを起こしてアームドスーツを出動させると言うか、正式にはこれで呼びかけてこちらこと機構側に査察を呼びかけ応答させ引き受けさせるのが目的だ。

本来と言うか、普通と言うか、機構がどちらを考えているかわからないが、俺たちは保険であり、不可能な場合と言うか、反撃してきた場合俺たちが潜入することになっている。

恋が言うにはほかのPMCなどとの合同任務で、サングラス越しには普段人もいないような場所にもかかわらず一部の場所にだが俺たち同様に物騒な装備をした人間たちの小隊らしき姿が見えた。

全員と言うか俺も支給品を使ってだが軍事用の帽子をかぶり、デザート仕様の迷彩を顔に塗り、予備の弾奏や小銃など、かなりの武装をしている状態だった。


男の子が見るアニメのような光景がわたし聖那のナノマシンによって変化させた眼球越しに見えていた。

 リードと山中がアームドスーツと言っていたが、身長15mを超える巨大ロボットと、それを収容することができると思われる信じられないほど大きさの超巨大戦艦と、ロボットアニメが現実になったような光景だった。

 現実と空想の何が違うかと言えば疑似的な絵と違う実質的な質感的なものもあるがロボットの動きで、異常なほど人間らしい動きをしているし、実際問題人型にしてみるとかなり不気味に見えた。

 戦艦の方も原理は不明だが航空力学とか難しい話から考えて絶対に無理だが空中に浮かんでいる状態だった。

『―――さっきも聞いたがお前の呼びかけを無視した集団がいるんだろう? あちら側には失礼だが反撃することや逃げる可能性もあるな? 話しを聞くといいがな―――』

『別段オレはどちらでも構わんさ。』

『平和的とかとそう言うものを望んでいるわけではないがな―――』

 空を飛んでいたわたしが2人の場所に行くと言うか、戻ってくると2人はわたしを待ちながら時間つぶしとして軽く話し合いをしているようだった。

「リードさん。山中さん。」

『お、ミス聖那。』

「おう。」

 戻って来たしわたしが声をかけると2人は返事を返した。

 本当なのかと言う話だがこれから潜入するとか言っていたし、2人は準備も整えていると言う雰囲気だった。

『―――ミス聖那、何にしても先ほど話した通りです。』

「―――呼びかけてみるんでしたっけ? ダメだったら―――」

『あなたと山中で艦内に侵入し制圧する。』

 山中はと言えばわたしが来ると同時に準備を終えたのかわたしに眼を向ける中で腕を組み、リードが段取りを話しだし、わたしが聞いた通りにと言うように返す中で、リードはその通りだと言うように返した。

 わたしもできるのだが眼も青白く光らせ、冷静に話しているが人間らしくないと言うべきか、闘争本能むき出しなのが丸見えな気がする中で山中はと言えば気にする様子もなく再び空飛ぶ艦体の方に眼を向けていた。


 会議室の映像再生用の大型の画面に再生された録画映像は鮮度は悪くないがひどく揺れていた。

 酷く揺れている理由として1つ目は乗り物に乗っている状態で撮影したためで、撮影者個人こと、僕ハドウが原因ではないが、2つめは撮影者として僕が乗り物に揺られて不安定だったためだ。

 3つめの理由としては、僕が目撃した事態が異常で、どう対処していいかわからず動揺が反映された結果とも言えた。

 強固で3重式になっているロックで閉じられた狭い室内ことコクピットへの入口を、正体不明の何かが勝手に開き、僕の前に姿をあらわした。

 シルエットを見ると人影だが、その身体は普通の人間よりも背が高く大柄で、原理は不明だが眼だと思われる部分が青白く発光していた。

『―――聞こえているか? 返事をしろ? こちらは―――』

「―――」

『―――気絶してやがる。』

 強引で非常識すぎる態度と対照的に奇妙すぎるほどの紳士的対応が映像内で起きていた。

 起こした本人は僕が動揺を隠せず呼吸を荒げた果てに少しの時間だがおどろきで気絶している中で、それがどうしたと言うような反応で言葉を続けていたが、映像は止められた。

「―――以上が、ハドウ少尉のパイロットスーツに搭載されたパイロットレコーダーの録画映像の一部です。」

「―――」

「―――どう考えても常識外の出来事です。」

 本来僕が説明すべき状況だが、サリーは精神的な負担を踏まえ僕がすべき説明や映像再生と言ったことをしてくれている状態で、サリーの言葉を聞き、周囲の人間たちは僕以上に言葉を失っていた。

『繰り返す。こちらはPMASCAGS、特殊職務専攻別働隊第1特殊工作部隊隊長のリード ファイヤー大佐だ。そちらの所属組織及び部隊、目的を聞きたい! 30秒以内に返答がなければ強硬手段をとる! 繰り返す! 強硬手段をとる!』

「信じられませんが、この男、名乗るとおりに「リード」こと「R」と仮称しますが、アームドスーツと互角以上の身体能力を持っている上、アームドスーツのOSをクラッキングする高度なウィルスプログラムを持っていると推定されます。」

 サリーは音声を再生させた後も説明を続けるが、実物を見た僕は当然だが本当に動けなくなっている中でサリーは画面と言うか端末を操作し、別の映像を映し出された。

「―――Rが少尉の機体表面に付着した時に発した半固体状の物質を通じてケーブルからOSに侵入し外部からも内部からも行動を封じることを可能にした上、ウィルスは非常に高度で大容量かつ効率的に製作されています。」

 言うと映像を変えるとプログラミングされた数式やら言語やらが並んだと思われる複雑怪奇な文字が大量に並んだ映像が出て来た。

「これは機体のOSに送られていてファイルを開いたもので、2進数を応用した高度なプログラムであり、分析中と言うか、解読中なのですが言語としても意味を持っているようです。」

 サリーは説明を続け、映像を返ると次はRのシルエット特徴が書かれた文字のような物が映し出されていた。

『飛行能力を持っている』

『外見は普通の人間だが筋力、体力と言った身体能力はアームドスーツ以上である。』

『眼の近くに照明機器を装着しているか、眼が発光しているか不明だが眼が青白く発光している。』

 言葉も話せるし、大体の外見は人間だが身体能力と言い、怪物以外の何物でもない状態だった。

「―――さらに―――」

『―――そこの光学迷彩を使用した大型艦体、何をしている!?』

「?!」

 話が上手と言うべきか、質問する隙を与えないと言うか、聞いている人間たちが口を開けないとも言えるが、サリーが説明を続ける中で、艦内の無線に不意な外部からだと思われる通信が来たようだった。

「―――この声―――」

『こちらはPMASCAGS、特殊職務専攻別働隊第1特殊工作部隊隊長のリード ファイヤー大佐だ。』

 会議室にいる人間全員と言うか、僕が一番眼の前で聞いたし、忘れるわけもない聞き覚えのある声で、この声はもしやと思いかける中で、声の主はあの時と同様に自己紹介をしてきた。

『そちらの所属組織及び部隊、目的を聞きたい!』

「―――」

『―――繰り返す。こちらはPMASCAGS、特殊職務専攻別働隊第1特殊工作部隊隊長のリード ファイヤー大佐だ。そちらの所属組織及び部隊、目的を聞きたい!』

 言葉と声、物言いはあの時と寸分の変化のない状態で、変化のあることと言えば僕とサリーが艦体内にいることだった。

 どこにいるかは詳細はわからないが、あの時と同様に眼を鼻の先と言うか、かなり近くにいることは明確だし、声を聞いてまさかと言うような表情をしているのは僕だけではないことは明確だった。


 リードから与えられたオーヴァーマシンが優秀とは言え結局は使う人間こと、俺山中が使いこなせなければ細かい金属の粉が身体を覆っている状態でしかないのが現実だ。

 幸いにも光学迷彩が作動し姿を隠すことやセンサーなどでも見つけられないほどになっていたが、不安は消えないもので俺はナノマシンで姿を消した聖那を後ろにつれ匍匐前進で艦体まで進んでいた。

 リードが呼びかけてヘリポートに着陸するのが呼びかけに答えた際の方法だが、俺はと言えば正攻法ではないし、リードが絶対にオレの呼びかけ失敗すると言うか、答える気はないと言い、先行している状態だった。

 リードの艦体に対する呼びかけが聞こえたのはかなり進み艦体に近づいた時で、距離にして2、30mほどの距離の場所にはアームドスーツが見えた。

『繰り返す。こちらはPMASCAGS、特殊職務専攻別働隊第1特殊工作部隊隊長のリード ファイヤー大佐だ。そちらの所属組織及び部隊、目的を聞きたい! 30秒以内に返答がなければ強硬手段をとる! 繰り返す! 強硬手段をとる!』

 アームドスーツがこっちに来たら踏み潰される可能性があるし嫌だなと思う中で無線ではリードの景気のよさそうな怒号が聞こえた。

「―――――」

『冷えるか?』

「あ、いや、大丈夫だ。」

 無線からリードの声が聞こえ、指示通りあの艦体が動けばいいとなと思っている中でリードが無線越しに話しかけて来た。

 吐き出す息は白いし、少しだが歯を鳴らしていた気がするし、聞かれたし骨身にしみると言うような心中を気づかれたのかとも思ったが、これからのこともあるが問題ないと言うように俺は返した。

天気予報で気温を見たが最低気温5度以下とも言っていたが0度以下でもないし、天気も良く陽のさしている部分も存在し、手足は少し痛むが、これよりも厳しい環境で仕事をした事例もあるし、死ぬほどのことはない状態だった。

『―――そう言えば初めて会った時お前夏服来てたよな?』

「―――アフリカに、赤道付近いたんだよ? それに実際ならもうすぐ夏だったんだ。」

 返答待ちと言う状態の中の仲間同士の会話と言う状態で、リードはよく考えたらと言うように質問し、俺は答えた。

『災難だな?』

「―――半場南半球にもよくいくんだ。もう慣れたよ。」

 リードにお気の毒と言うように言われたが、職業柄世界中の酷い場所に飛びまわされるし、なれるしあきらめたと言う状態で、俺はそんなことはないと言うようにリードに返した。

「―――それよりも、いい答えをくれそうか?」

 30秒だと言うようにリードは言い、短くて長い時間は腕時計で確認する中で一気に流れていく中で、俺はリードにどうなると言うように質問した。

『―――どっちがいい答えだ?』

「―――決まってるだろう? 仕事が減るほうだ。」

『―――同感だな。』

 30秒が経過する中でリードは俺に対して質問した。

 リードとしては暴れる方が気分がいいし、俺もある意味同感だが、面倒なことはごめんだと言うように俺は返す中で、リードは暴れる方がいいがお前の考えも悪くないと言うように返した。

『―――最高だが、お前の言うとおりに仕事は減りそうにないな?』

「―――前にお前に惨敗して懲りないとはAPPAREだな?」

 リードが返事を返す中でサングラス越しに映る艦体はどこのだれが見ても騒がしく、物騒な砲台のような物を動かし始め、地面のアームドスーツも動き出し、迎え撃つ気が丸見えで、俺も忙しくなるなと言うようにリードに返した。

『―――寒いのならオーヴァーマシンを使え、体温調節と言うか、維持装置が作動する。頼んだぞ?』

「貴重な情報ありがとうな? 感謝するよ?」

 望んだ結果か望まない結果かどうかはリードがどう考えているかはわからないが、これから仕事は減らないし忙しくなると言う状況中でリードは少し役に立つ情報を俺に教えてくれた。

 リードに礼を言う中で俺はと言えばここからが本番だと言うように艦体の方へと眼と言うか身体を向け改めてと言うように進みだした。


 サリーの仮称したRことリードが姿をあらわしたと言う事実はリードが無線を半場ジャックしている上体も手伝って瞬時にして艦内に伝達された。

 艦橋へと駆け込むと異常事態の警報が艦内全体に響き渡り始め、レーダーには未確認飛行物体が1つ表示され、望遠レンズを解析したモニターには空中に浮遊する人間こと、間違いなくリードの姿が映し出されていた。

 人間と言うか、大きさは人間ほどだが人間には到底思えず、浮遊し、話し方も変だし、第一眼も青白く発光もしていた。

「―――」

 30秒以内に返答しろと言う脅迫をされた状態で、僕ハドウをふくむが全員が言葉を失っていた。

「―――迎撃準備。ゲート装置作動。」

「艦長―――!?」

「現地より緊急脱出する! 緊急警戒態勢発動! アームドスーツ部隊全部隊及び全機体出動! 装置作動まで時間を稼げ!」

 全員が言葉を失っている中で口を開いたのは艦長で、艦長はここにずっといたとは言え会議を傍聴もしていたが、僕から見ると何を考えているだと言う答えを出した。

 僕が何を考えているんですかと言いかける中で艦長は艦内の全員に対してか明確な指示を出した。

「ハドウ少尉とサリー少尉も出動! 各自の判断で攻撃! 迎撃不可能と判断する場合はゲート装置発動まで陽動、こちらからも本格的に援護する。」

 起きるかもしれないと一応考えていたが、唐突過ぎる事態に狂いかけていた神経と言うか、精神と言うか脳が異常を起こす前にと言う表情で艦長は指示をしていた。

 30代前半な上女性ではあるが、この巨大戦艦の最高責任者であり、艦内の一部の人間から経験不足とか、女だし先行き不安だとか、文句を言われていたが、現状では彼女は最良の選択をしていると僕は思った。

 僕の個人的な状況分析はいいとして命令には逆らえないと言う状況で僕は格納庫の方へと向かった。


 地面の方を警備していたアームドスーツがリードの方へ向かい、巨大艦体から全部出て来たのではないかと思うほどアームドスーツが出てきた中で、わたし聖那と山中は巨大艦体の真下に到着していた。

 真下とは言うが、正確には先端と言うか、端の部分で、距離的には空中20m以上に浮かんでいるし、このままでは届かない状態だった。

 幸いなのは山中もだが光学迷彩が作動し彼らには見えていないようで、レーダーとかも感じ取られていない状態のようで、艦体から兵隊が落ちてくるようなことはなかった。

 兵隊はどちらかと言えば逆の状況で、先ほどアームドスーツが飛び出す前は地面の方を警備するように動いていたが、出動と同時に退散していた。

「―――さて、どうやって入るか?」

 口を開いたのは山中で、ここまで来たのはいいがこれから先をどうしようかと言う物言いだった。

「わたしが運びましょうか? と言うか見つからないのに何で便乗しなかったんですか?」

「自分の能力とか、見えないからとか、便利だからとか言って過信するな。」

「―――――」

 わたしが飛行して運べばいいと言う状況だが、山中はと言えばいい案だが却下すると言うように返し、無線機の方に手をまわしていた。

「―――恋、どうすればいい?」

 時折連絡が取れないらしいが未来と連絡していて無線機の向こうには恋と言う女性がいるらしく何かないかと言うように山中は聞いた。

「支給品? またそれか?」

「―――――」

「まあ、確かにいくつか適当に持ってきたが―――」

 この状況を解決できる何かがあると言われたようだが、わたしが見ている中で山中は言いながら自分の服の中から何かを探し始めた。

「―――円筒形の物体? 打ち上げ花火みたいなこれか? バズーカじゃないのか?」

 無線機越しの恋と言う女性に指示されて目的物を山中は確認するように言い背中から出したが、出したものは背中に背負っていた長さ1mほどのダークグリーンの円筒形の物体で、言う通りのバズーカのような物体だった。

「上と下を間違えるな? 地面に置け? 50Cm以上足を離せ? 確かに説明書に書いてあるが?」

 言われたとおりにと言うように山中は操作を始め、説明書も確認しながらの状態で動かし始めた。

「―――!?」

 わたしはと言えばただ見ていた中で不意に物体が動き出したと言うか、地面に50Cmほど沈んだかと思うと、先端から何かが勢いよく飛び出した。

「―――――」

「―――フックランチャーならそう言えよ!?」

 飛び出した物体は勢いよく飛んで行くと艦体に付着し、これを使えば登れますよと言うようなロープと言うか、ワイヤーが円筒形の物体と連結されていた。

 見ている中で口を開いたのは山中で、説明もなしに変なことをさせるなと言うような少しだが怒っていた。

「―――えっと? 自動でのぼってくれるんだな? わかった。」

 話しは後だと言うように言うと山中は物体を見始め、本当かどうかわたしにはわからないが、これを使ってあの艦体の中に侵入するようだった。

 後で少し調べてみたが彼の言ったフックランチャーとはこの眼の前のワイヤーを発進した円筒形の物体のように昇降用のロープを発射する機械だそうで、見ている中で山中は物体を操作しのぼり始めた。

 のぼり始めたとは言うが半自動的な装置のようで、片手と片足を置く場所と、腰などの身体の一部を固定する金具を山中が装着すると高速で上がり始め、わたしも同じようにして上り始めた。


 ハイブリッダーの戦闘能力はハイブリッダーであるオレリード自身が言うのも自画自賛と言うか、言うだけむだと言うか、当然だが神を凌駕することを基本として高すぎると言える。

 オレと同等の時代に生まれハイブリッダーを知る人間ならばよほどの事情がない限りは戦闘を挑むことはないし、オレたちも人間と同様に無駄な戦闘は望まないし、どちらが挑むにしても一種の狂気と言える。

 現状に置いてあの艦体はハイブリッダーのオレから声をかけられた状況だが、普通ならばこちらの要求に応じるのがどう考えても普通だが、迎撃態勢に移行しようとしていた。

『―――武装を解除しろ。繰り返す。武装を解除しろ。』

 30秒待つとは言ったが、返答も一切しないし、傍受した無線では迎撃するとも言っていたし、呼びかけを続けているが、相手の方は戦闘の意志が丸見えだと言う状態だった。

 呼びかけこそ続けているが、本気でオレを迎え撃とうと言う状況で、先ほどまで警備していたアームドスーツがこちらに向かい、艦体からも整備や出動待ちだったと思われる機体までもが姿をあらわし始めていた。

 アームドスーツの機体数は合計して10体以上と、考えるまでもない状況だが、戦う以外に方法がないようだった。


 到着した艦体の表面は一見すると完全に密封されているようだったが、接近して見てみると先ほど警備をしていた兵士たちが入っていくのが見えたように、艦体には侵入できる場所が大量に存在するようだった。

 大量に存在し、眼の前にも侵入が可能だと思われる扉のような物が俺山中と聖那の眼には見えていた。

聖那が壊すと言うのを止め、恋に連絡すると支給品を使えと言われ、あのフックランチャーに続いて缶詰のような物体を手に取っていた。

「本当にこれを張り付けるだけでいいのか?」

『はい! 30秒で開きます』

「―――信じよう。」

 恋が言うにはこれこと『Nano Opner』と書かれた小型の物体を扉の前に貼り付けるとどんな扉でも開くそうで、俺が質問すると恋は間違いないと言い、俺は答えると貼り付けた。

 このNano OpnerはIT系のロックをクラッキングする装置だそうで、貼り付けるとITや電子系、電気系のロックなど、制度の高い鍵であればあるほど簡単に開けてしまうそうだ。

「―――」

 腕時計に眼を向け、俺は30秒を計り始めた。

 時間はすぐに経過すると言うか、25秒ほど経過し、後5秒だと考える中で、とびらは勢いよく開いた。

「入るぞ!?」

「―――はい!」

 開いたことを確認し、時間よりも早いと少し考えたが、迷うことはないと言うように俺は聖那に顔を向けると入るように言い、2人一緒に中に入り込んだ。

「―――」

「―――え? あ? 山中さん?」

 入ると同時に俺はオーヴァーマシンの効力を使い光学迷彩を発動させた。

 聖那が消えたと思い慌てる中で俺は何にしてもと言うように扉を閉めた。

「リード、内部に侵入した。」

『―――わかった。内部制圧を頼む。』

 扉を閉める中で俺はリードに連絡をいれ、リードはと言えば少し戦闘意欲に満ちたような受け答えをしていた。

「―――どうした?」

『―――オレの呼びかけを無視してやがる。』

「―――わかった。こちらは任せろ。」

 飛び立つアームドスーツも見えたし、迎え撃つと言う反応なのは言うまでもないが、確認するように聞くと言うまでもないと言うような反応を返し、俺は言われたとおりに内部を制圧すると言うように伝えた。

 リードからハイブリッダーのことは聞いているし、普通は断るとは思えず、よほどの事情があると考えられ、俺も進みだすことにした。


 わたし聖那は山中との交友関係が長くなくてわからないが、彼が本当に普通の人間なのか疑問を覚える時がある。

 姿を消したと言うか、リードからオーヴァーマシンを与えられて光学迷彩を使ったことは解るが、信じられないほどオーヴァーマシンを使いこなしているのだ。

 わたしのナノマシンやオリジナルのリードのように身体を変えたりするような本格的なことはできないし、わたしのナノマシンの能力越しにしかわからないが、筋力や反射、治癒と言った身体能力の格段上の向上が起きていた。

 わたしがオーヴァーマシンを使うとうまく使えないと言うか、ナノマシンと同じように使うためか使えないが、彼はほぼ感覚的に使いこなしているようだった。

 顔のメイクと言うかペイントもその一つで、先ほどまで付近に合わせて土のような色だったが、艦体の内部に侵入するとペイントを薄い黒色へと切り替えていた。

「―――静かだな?」

 リードの言っていた世代の違いと言うか、よく考えたら彼は本来未来から来ているし、本来この時代なら10歳の子供だとも聞いたし、違うのだと思っている中で山中は立ち止まり、わたしに対してか言った。

 顔はわたしに向けておらず、警戒していると言う状態だが、中に入って進んでいるが、人の気配が感じられないのだ。

 艦体と言うか、あの様子を見ればどちらかと言えば戦艦と言う方が妥当だが、この状況にも関わらず人影も見えず、警報のような物もなっていないし、無人なのかと疑うほどだった。


 前からどうしてもと言うか、不意な発言と言うか命令と言うか、感覚的なこともあるが、オレリードは堂城飛鳥が気にくわないと言うか、きらいと言うか、絶対に本気で殺すと思った。

 前から思っていたし言うまでもない状況だが、これから山中と聖那で艦体を制圧するし、オレは艦体をふくめ壊さないようにと言うか、適度に損傷を与えたりと、慎重に戦わないといけないなと思っている中で飛鳥が通信を入れて来た。

 一応は何か言われる可能性もあるし、壊すと文句が出そうだし、クラッキングする方がいいのではないかと少し思っている中での通信で、これがまた最初から心の奥底から腹の立つ言葉だった。

『壊すな。』

『―――なに?』

 通信が来たのはあいさつついでに言葉通りに眼の前に迫っている1体を本気で叩き落としてやろうかと言う時で、2度は言わないと言うように飛鳥は冷静に言い、言われたとおりにするしかなくオレは迫る1体を回避した。

『―――どういう意味だ!? 飛鳥!?』

『壊すなと言ったんだ。壊すな。一切傷をつけるな。クラッキングも禁止だ。』

 不意に来た通信だったが飛鳥の声だと言うことはわかったが、壊すなの一言にあわせ、オレはどう言うことかと呼びかける中で飛鳥はこれ以外にないと言うように返した。

『―――――』

 お前それはどういう意味だ説明しろと言う言葉を一切聞く気はないようで、オレが口を開きかける中で通信が切れる音が聞こえた。

 次に姿をあらわしたら本気で1発撃ち込んでやるとも思う中で、オレはアームドスーツから来る攻撃をすべて回避した。

 最初の1体の突進を回避した後ろにはもう1体が存在し、手には戦車に搭載されている砲台と同じほどの口径の銃弾が連射可能な銃が握られ、引き金が引かれ横殴りの銃弾の雨と化した空をオレは飛び回った。


 人間が道具もなしに空を飛び、眼を青白く光らせ、アームドスーツと同等以上の怪力を持っていることなど常識的に考えられないが、この常識外の事態に加えてリードはアームドスーツで出動した僕ハドウの前で異常な行動に出た。

 異常を感じたのは僕だけではなく、攻撃をしているサリーをふくむ仲間も同様で、攻撃を仕掛けて来たこちらの攻撃を反撃することなく回避しているのだ。

 強行手段をとると言い、一撃で壊せる能力もあると思うが、よくみてみると耳に無線機でもあるのか、話しているような素振りが見えた。

『―――おい飛鳥? 答えろ!? 飛鳥? 貴様!?』

 もしかしてと思い無線を傍受してみるとかなり雑音が混じってこそいるが、リードはだれかと話しているようだった。

『―――Scrap』

 話しているようだが相手の声が聞こえず、推測だが攻撃しようと考えている中で上司か誰かに攻撃するなと言われたようで、リードはこちらに攻撃をしてくることはなかった。

「―――」

『―――アスカ? 仲間の名前? それにScrapって言った? どういう意味?』

 協力して攻撃を仕掛けている中で口を開いたのはサリーで、リードの言葉を聞き言葉の意味を推測しているようだった。

 僕はと言えば深く考えている余裕はないし、攻撃を続けるが、何にしてもリードは銃で撃ってもナイフで切り付けても、突進などをしかけても見事に回避した。

 アームドスーツから降りて白兵戦や銃撃戦をした方が小回りも効くしいいとも一瞬考えたが、よく考えるとアームドスーツと互角に戦う人間とアームドスーツなしに戦うのはすぐに危険だと気付いた。


 映画やヴィデオゲーム、小説、どんな空想の作品にしても主人公1人や数人の仲間で敵の本拠地に潜入して組織を根本から壊滅させると言う話が存在するが、現実には不可能だ。

 攻城の原理と言うものが存在し、籠城などをする城を制圧するには制圧する兵力の3倍が理想とされ、30代前半の半場素人傭兵とナノマシンと言う強力な兵器を持っているが、それ以外は普通の10代の少女では戦力不足は必然だ。

 俺山中にはリードから与えられたオーヴァーマシンが存在するが、本物のハイブリッダーや聖那のナノマシンには劣るし、第一俺は射撃は得意だが潜入工作はどちらかと言えば苦手だ。

「―――」

 人気もないし入れそうもない部屋も見られない長い通路を歩いていたが、俺は銃を下すと立ち止まり携帯を取り出した。

 未来の技術が与えられた恩恵か、携帯画面には簡単にだが艦体内の見取り図と動体反応こと人間の反応、自分の現在位置が表示されていた。

「―――――妙だな?」

「―――何がですか?」

 ここまで来て俺は言うまでもないが違和感に気付き、思わず少し考える中で口を開いてしまい、聖那に何かと聞かれた。

「規模やGPSが正確ならばこの中には最低でも3000人以上が搭乗しているが、警備兵や一般兵どころか人の気配すらない。」

「―――――」

「―――監視カメラも赤外線センサーも熱感知センサーも、侵入者対策やトラップが無い―――」

 携帯の画面を見ると艦内に人間がいることがわかるがほかの場所に集中していたりと無人に近い状態だった。

 聖那が話を聞いている中で俺は先ほどから起動していた高感度センサーが搭載されたサングラスのセンサーが起動しているか確認した。

「―――無防備すぎる。と言うことですか?」

「そうだ。」

 間違いなく起動していることを確認し、言葉通りに簡単内に改めてセンサーがないことを確認すると、聖那が俺の言った言葉の意味を整理するとしてと言うように聞き、俺は間違いないと言うように答えた。

 これほどの規模ならば巡回やセンサーと、侵入者対策が念入りにされているのが普通だが、信じられないほど無防備すぎるのだ。

『―――こちら、―――ガード、応答―――』

「―――こちらPMASC AGS特殊職務専攻別働隊第1特殊工作部隊副隊長、山中一輝少佐。応答せよ? だれだ?」

 この後どう進むかと少し考えていると不意に無線に通信が入り、俺は通信に答えた。

 艦体内の通信とも思ったが、ほかのPMCとの共同作戦とも聞いていたし、昨日の一件を考えるとリードもだが騒ぎに便乗して逮捕される可能性もあるし、2人して警戒していたし確認のために通信を入れた。

 リードはどうかわからないが、現状を踏まえると俺が信頼できるのはリードだけだ。

『―――こちら、ヤマトガードのステイツ第4師団工作部隊所属キリノエイジ、階級は曹長です。協力PMCは応答願います。』

「聞こえている。ヤマトガードのキリノエイジ曹長。こちらはAGSの山中一輝少佐だ。応答願う。」

 感度を調節すると声が的確に聞こえ、少し気弱そうに聞こえる男の声が聞こえ、俺は無線に答えた。

 調べたと言うか、予習したと言うべきだが、ヤマトガードはNIKKEIKI、ホワイトラビットガードと並ぶ第3次大戦後こと、未来の世界の日本の大手PMCの1つだそうだ。

『―――ほ、本当に届いた?』

「―――曹長? どうした? 大丈夫か?」

 聞けば聞くほど失礼だが落ち着いていないと言うか、頼りにないと言うか素人のような反応で、俺は思わず心配になり声をかけた。

『な、なんでもありません。えと?』

「AGSの山中一輝少佐だ。もう一度聞くが、ヤマトガードのキリノエイジ曹長で間違いないな?」

『は、はい!?』

 声をかけるとキリノと名乗った男は慌てながらも答え、俺が同じように身分を名乗る中でキリノは間違いないと言うように答えた。

「それで曹長、お前はどこにいる?」

『へ?』

「どこにいるかと聞いたんだ。こちらは艦内に侵入している。制圧作戦であることを忘れてないか?」

 俺が質問を続けるがキリノの受け答えは途切れることが多いし、キリノがだが日本語で話し、こちらも日本語で返しているがもう一度言ってほしいと言うようなことが多く俺は少しいら立ちを覚えた。

 確かに人の気配はないし、侵入者対策もされておらず、安全と言えば安全だがここは紛れもなく敵地であるし、迅速な行動と判断、指示が必要な中でキリノの受け答えは非常に問題だと言えた。

「恋、ヤマトガードのキリノ曹長と通信している。彼とコンタクトを取りたい。場所を教えて欲しい。」

『はっ?! はい?!』

「―――あら? 通じた?」

 このままでは時間を無駄にするだけだと思い恋が応答するかわからないが呼びかけてみると答え、俺は思わず少しおどろいた。

『―――携帯に情報を転送します。青い点がキリノ曹長の居場所です。』

「感謝する。聖那、いくぞ?」

「―――はい。」

 意外だなと思っている中で恋はわかりましたしすぐできますよと言うように言うと、言った通りに携帯の画面に青点が映し出され、俺は恋に感謝し、聖那に行くように指示をだし進むことにした。

 返事を返して聖那が後ろについてくる中で俺はキリノが敵か味方かわからないが、この場では何にしても協力できるならば協力し、邪魔するならば始末しなければいけないとも考えていた。


 ハイブリッダーは言うまでもなく人間と違うことを誇りにして育てられると言うか、育つ状態で、文化形成には人間の創造した物語や人間ではない存在達の文化を踏襲していることも無論存在している。

 当然と言えば当然だが使者と言うか、古い思想家たちの思考なども見本とされていて、多くの思考が入り混じり、混沌の中に文化と言う整理された物体と言うのも変だが、思想が存在している。

 日本のBUSHIDOUやHAGAKUREと言った時代遅れな精神もその1つで、戦闘の中での礼儀や、KATSUGHINKENとも言うらしいが命の大切さ、損得勘定の見本になっている。

 オレリードが何が言いたいかと言えば、確かに戦闘の中でもそう言った精神は必要だし、日本のBUSHIDOUは時代遅れだとは言ったが悪いものではないと思うが、現状ではそれをする必要があるかということだ。

『―――逃げるな!?』

 アームドスーツの巨体に突進されかけるのを回避し、戦車の巨砲並みの小銃の連射砲の飛び交う銃弾を潜り抜け、追いかけられる状況で、眼の前にはあの時遭遇したハッチを開けなかった1体が迫っている。

 無線を傍受してみると女性と言うか、声量などから分析して10代前半ほどの少女が搭乗しているようで、手にはナイフと言うか剣が装備され、オレを切ろうとしていた。

『―――――っ?』

『―――甘い。』

 本気で心の奥底から腹が立っているし、中味ごと真っ二つにしてやろうかと思ったが、飛鳥の命令も受けたし攻撃することはできなかった。

 オレも大戦中はよくやったし、多少の命令無視もしてもいいと思うが、命令無視をすると飛鳥(あの女)は耳と言うか鼓膜に穴が開くまで文句を言いそうだったし、オレは不本意だが命令に従うことにした。

 従うことにはしたが、山中の方はと言えば内部に侵入したばかりで、制圧作戦は始まったばかりのようだった。

 艦体の艦橋も見えオレが強行突破すればいいかもしれないが、壊すなと飛鳥が言い、強行突破の際にアームドスーツが盾になったり特攻すれば壊すことになるし、できない状況で、山中に任せるしかなかった。

 

 キリノと言う男がどこまで信用できるかわからないが、場所も解ったし俺山中と聖那が進んでいる中で、ある意味願っているとも言えたが、願ってない都合の悪いことが起きた。

 起きたことが何かと聞かれると進んでいる中で遅いとも言えるが、キリノや俺たちの仲間ではない艦体内の人間と言うか、2人の兵士が姿をあらわしたのだ。

 兵士と言うのも2人の服装は武装され、銃も背負っているし、歩き方も普通だが、俺が同じ人間だからこそわかるが職業柄の独特な歩き方が出ていた。

 GPSに人影はあるが姿を見せないと言う状況で、楽でいいとも考えていたが、信じられないし1人でもいいから出てこいとも少し考えてしまってもいた中での出現だった。

 少しおどろきもしたが幸いすぐに気付いて物陰に隠れた上こちらには向かってこず見つからずに済んだが、兵士は進行方向こと、キリノのいる方向に歩いて行った。

「―――」

 俺はこの時サングラスの集音マイク機能を起動し兵士たちの声を聴いた。

『―――あれは絶対立体映像だよ? そうじゃなきゃあんなことできないって?』

『帝国がアームドスーツを小型化したんじゃないか?』

『深く考えすぎだよ? 第一―――』

 2人は銃を背負い話す様子から慌てた様子もなく、艦内には警報もなっておらず、俺たちもキリノも見つかっていない状態だが、外部の情報こと、リードのことを話し合っているようだった。

「―――帝国? と言うか日本語?」

「ですね? ですよね―――? 何で?」

 情報収集も兼ねてと言うように聞いてみたが、彼らの話している言葉は俺と聖那から見てと言うか、聞きなれた言語こと日本語だった。

 俺が帝国と聞き、意味が解らないと思う中でよく考えたら日本語だと言う中で聖那もどうしてだと言う反応だった。

「―――何にしても、いこう?」

「―――はい。」

 キリノとももう少しで合流できると言う状況で、ここで立ち止まっている場合ではなく、あの2人もキリノのいる方向に行くことになるし、俺は気づかれないように聖那に小声で言うと、聖那もあわせるように小声で答え一緒に足を進めることにした。

『―――早く政府とコンタクトが取れるといいな?』

『無理に決まってるだろ? 絶対に―――』

 2人の兵士の話し合いは世間話と言う雰囲気だった。

「―――意外と、気づかないものなんですね―――?」

「―――静かにしろ? 気づかれる―――」

「―――ごめんなさい。」

ストーカー行為のような物だがこう言ったことは意外と気づかれないことが多く、思わずと言うように聖那が言う中で、俺は油断は禁物だと言うように返し、聖那はある意味専門家の俺の言葉に対し湿原だったと言うように返しあやまった。

「―――おい?! お前何者だ!? そこで何をしている!?」

 意外と気づかれないとは言え、油断していたり、音を出せば気づかれるし、慎重に行動する必要がある中で、2人が曲がり角を曲がる中で、1人がだれか見覚えがない人間を見つけたと言う声を出した。

 気づかれたかと思い思わず拳銃を取り出して向けるが、こちらに攻撃が来るような様子がなく、こちらではなく、曲がった場所にだれかがいるようだった。

「―――?」

 一体全体だれだと思い俺は曲がり角まで言ってみてみると俺と同じような軍服姿で少し小太りな男が2人に訊問されていた。

「あ? いや、あの、その―――」

「IDを見せろ?」

「その服は何だ? なぜその迷彩を着ている?」

 男は兵士の前でかなり慌てた様子で答えられないと言う表情の中で兵士2人は近づいて行き、質問攻めにしていたが、俺は男の話す様子と声から彼がキリノエイジだと即座に判断した。

「―――そこまでだ。」

 言うまでもなくと言う状況で、俺は拳銃を取り出すと勢いよく出ると2人を狙撃した。

「―――う? なんだ? いた―――」

「―――おい―――」

「ひゃわあっ!?」

 振り返る中で左の方の男の眉間の少し上に撃ち込み、右の方には首筋に銃弾を撃ち込み、2人が何か当たったし痛いぞと言う反応をする中で地面に倒れ、キリノと思われる男はおどろいた。

「―――あわ? わわ? わぁあ?!」

「ヤマトガードのキリノエイジ曹長か?」

 男は本気で慌て腰を抜かし逃げようとする状態の中で俺は男がキリノかと確認した。

「AGSの山中一輝少佐だ。たすけに来た。」

「ひ、人殺―――」

「―――――」

 自己紹介する中で男は慌てた様子で兵士を死んでいると言うかのように指さし、恋の反応と言い死体を見ておどろいているし、職業軍人や警察に見えず、未来の人間は無能ばかりなのかと本当に考えて殴りたくなる状況だった。

「―――山中さん―――」

「―――殺してない。見ろ?」

「―――――ぇ?」

 脅えているしわたしも気分が悪いと言うように聖那が口を開く中で、俺はしょうがないと言うように言い、兵士をよく見ろと言うように指さし、聖那が眼を向け、男もあわせるように眼を向けた。

「―――こいつを使うことになるとはな?」

「―――ぇ? え? え?」

「―――麻酔銃だよ? 聞いたことがあるだろう?」

 聖那はと言えば気絶していると言うか生きていると言うことを確認し言葉を失っている中で、俺は銃にしかけがあると言うように男に見せ、男が動揺している中で答え合わせをした。

 俺が現在手に握っている拳銃はAGSCではなく、エアスリーパーと呼ばれるAGSが開発した武器だ。

 外見は極普通と言うか、フレームをステンレスシルヴァーにしたM1911A1(コルトガバメント)だが、実は空気圧を利用したエアガンこと遊戯銃が原形だ。

サイレンサーを装着可能にし、麻酔効果を持つ薬液を混入した弾と言うか、針を発射可能にした非致死性の銃だ。

 一見すると奇妙な兵器に思われるが、拳銃は有効射程範囲と言えば一般的に50mほどが限界であると言われ、この距離は空気圧などを利用した遊戯銃でも十二分に到達できる距離だとされている。

 実銃の威力の範囲はまだ一応続くが、狙い撃ちの限界が一般的に50mと言われている中で、予算削減などを踏まえて開発されたのがエアスリーパーだ。

 元が遊戯銃であるために原価が安く、改造も簡単であり、軽く取り回しがしやすく、M1911A1と言う高性能拳銃を原形にしているために使いやすく、麻酔銃としての用途を満たす十二分な性能も発揮すると言う利点も持っている。

銃声もなくブローバックも起きず、サイレンサーを装着すれば作動音以外ほぼ完全な無音状態とも言え、空薬莢も出さず、殺傷力は持たないがミリタリーモデルとしては理想の銃だと言える。

制圧任務と聞き、支給品にもふくまれていたし、事情聴取など後のことを考えると非致死性の武器を持っていた方がいいと思い、持ってきて思わずと言うように使ってみたのが功を制したと言えた。


山中に撃たれた男2人をわたし聖那が調べてみると撃たれた場所には銃弾と言うか、針のような物が刺さっているように見え、調べてみると2人は死んでおらず気絶しているような状態で確かに生きていた。

脈拍も心拍数、脳波と言ったものが正常で、起きていない以外は健康体そのものだった。

取り出して撃った銃が普段と少し違うように見えた上殺してないとも言い、麻酔銃だとも言い、半場疑っていたが、確かな事実だとわたし聖那は確認し、先ほど無線で話したキリノと言う人も同様の反応だった。

「―――改めて聞くぞ? キリノエイジ曹長か?」

「―――は、はい。そうです。山中一輝少佐―――」

 この2人のことはもういいし、時間がないんだから正直に答えろと言うように山中はキリノに近づき質問する中でキリノは少し慌てたが間違いないと言うように答えた。

 考えてみると彼は軍人なんだし、ヤクザみたいな人間たちよりも恐ろしい存在なのだとこの時わたしは思った。

「―――恋、ヤマトガードのキリノ曹長と接触した。ほかのPMCの兵士はいないのか?」

『―――現在侵入途中です。』

「わかった。」

 男を改めてキリノだと確認する中で山中は無線で連絡し、恋はと言えば少し慌てながらも状況を伝え、山中はわかったと言うように返した。

「―――さて、いいものが手に入ったな?」

「え?」

「有効利用する。」

 わたしとキリノが見ている中で意味不明な言葉を口にしたかと思い、わたしが道意味かと言う反応の中で山中は言いながら不意に2人の内片方の服を奇妙なほど丁寧に脱がし始めた。

「な? なにしてるんですか? 山中さん?!」

「こいつらに成りすませば正々堂々歩ける。」

「―――そうですが―――!?」

 思わずと言うようにわたしが声をかける中で山中は手を止めずに答え、わたしはと言えば脱がしている山中を止めることができなかった。

「―――ん?」

「―――どうしたんですが?」

 よく考えるとキリノの方を見ると腰を抜かした状態が続いているし、近寄り大丈夫かと声をかけようとする中で山中は何かが変だと言う反応をし、わたしが声をかける中で服を脱がした男の脇を持って持ち上げた。

「―――あの?」

 意味不明な行動で、持ち上げて足元を見たかと思うと、山中は次に倒れているもう1人と並べた。

「―――小さいな? 入らないぞ?」

「え?」

「小さいんだよ? こいつら? お前より低いぞ?」

 普通の職業と違うし、何か奇妙なことはあるし眼をつぶろうと考えていたが、山中はわたしがどうしたと言う反応の中で答えをだし、わたしはどういうことかと言う反応の中でわたしに言った。

「―――確かに―――」

「キリノ、お前身長何センチだ?」

 言われたとおりで、2人を見てみると身長がかなり低く、2人とも男で大人のようだし、わたしはナノマシンを使い計ってみると身長は155Cmほどしかなく少し低かった。

 山中が推定して身長170Cm体重50Kgほど、わたしは少し女性として少し高く165Cmほどで、着る気はないがこれはわたしも無理だと思い口を開く中で、山中はキリノならどうかと言うように質問していた。

「―――」

「大体でいい。」

 顔を近づけすぐに答えろと言う怖い表情で、キリノが答えない中で質問の意味も理解していないのではないかと言う中で大体でいいと言い、2度も言わせるなと言う物言いだった。

「ひゃ、ひゃく―――」

「―――、いい、よく考えたら俺よりも高いし、聞くだけ無駄だ。」

 調べてみたがキリノの身長は170Cmほどと山中と同じほどだが、山中よりも体格が失礼だが太く、背が少し高いようだが山中が強く押していることや細身のせいもあるが山中の方が背が高く感じられた。

 キリノは慌てながらも答えたがよく考えたらと言うように山中は返し、次はどうするかと言う表情をしていた。

「―――何にしてもだ曹長。貴公の職歴を聞きたいんだが?」

「―――しょ? 職歴?」

「銃の持ち方と言い動きと言い反応と言い素人すぎる。どこで訓練を受けた?」

 分刻みと言うよりも秒刻み、それを通り越して小数点の時間で何かを考えているようで、山中は次だと言うようにキリノに質問し、まだ立ち上がれず慌て何のことだと言う受け答えのキリノを言葉攻めにしていた。

「警察か? 軍隊か? それともプライベートでの所持か?」

「―――」

「この仕事をして何年になる?」

 確かに先ほどから対応と言うか、反応が悪かったが、専門的なことはわからないが彼にとってかなりひどい状態のようで、山中はキリノを本格的に攻めていた。

「―――ゆ、ゆるしてください!? そんなもの持ってないんです!?」

「どういう意味だ? まさかオーグからの派遣社員とかか?」

 答えないと撃つとまで言っていないが、勢いもあるし怖いし、急げと言う状態で、キリノは腕で顔を覆い防御の構えを見せる中でうそではないと言うように気弱な声で言い、山中はまだ終わらんぞと言うように続けた。

「―――山中さん。言いすぎですよ?」

「―――話が進まん。いいか聖那、よく聞け―――」

 わたしがこんな状況だしケンカと化している場合ではないと言うように止める中で山中はこんな時だからこそと言うように言い、携帯を取り出した。

「―――恋からレクチャーを受けたが外部からのクラッキングは不可能だ。内部の艦橋を制圧する以外に方法はないんだ。それをこの3人だけでやれと言う状況に近いんだぞ?」

「―――――」

 携帯を操作しレーダーと言うか、正確にはGPSと呼ばれる装置を起動し、画面には簡素化されているが艦内の地図が映し出される中で山中は俺たちは窮地に立たされていると言うように言い、わたしは言い返せなかった。

 わたしはと言えば補助だし、キリノはあの調子だし、この中で一番戦力となるのはあの2人を殺さずに倒した山中1人だけだった。

「俺はソリッド スネークになる気はないぞ?」

「―――――」

 言っていることの意味は不明だがこの状況は戦力不足だと言っていることは明確で山中は次はどうすると言う表情をしていた。

「―――外見と言い、アシツキみたいな見取り図だな?」

 こうなれば俺1人でするからお前らはここでおとなしくいろとか、ついて来てもいいが何もするなとか、厄介なことを背負い込んだと言う表情の中で再び意味不明な言葉を言った。

「―――何でもない。」

「―――」

「さっきのソリッド スネークと言い、忘れてくれ。」

 アシツキと言い、何を意味するのかわからないと思い、何かと聞きかけた中で、山中は何か少し考えていると言う表情で、何かありそうだが何でもないと言い、わたしが黙っている中で先ほどのことも忘れろと言ってきた。

「―――ガンダムシード?」

「?!」

「ぇ?」

 よく考えると山中は未来人だし、よく考えたら未来の何かに関わっていることだし、わたしが知るとまずいかもしれない情報だと理解しかけた中で、不意にキリノが山中に向かって意味不明な言葉を口にした。

山中はその言葉に信じられないほど勢いよい上すばやく反応し、わたしは何事かと言う状況だった。

「―――キラ?」

「ヤマト?」

 山中はキリノの言った言葉に聞き覚えがあるようで、不意に再び意味不明な単語を口にする中でキリノは合わせるように言葉を返した。

「―――エール、ランチャー?」

「ソード! ソードです。ストライクガンダム!」

 意味は不明な単語だが2人して何か意味がある言語のようで言葉を交わしていた。

「―――シン?」

「―――――アスカ! アスカ! アスカです! デスティニーも見ました!」

 次はと言うように山中はいい、キリノは少し迷っていたがすぐに思い出したと言う反応で間違いないだろうと言うように返した。

「や、山中さん? あなた?」

「―――お前は?」

 わたしにとっては意味が解らないが、彼らにとっては明確に意味がある単語を話していたようで、2人には何かの共通点と呼べるものがあるみたいだった。

「生年月日は? 現在何歳だ? いつから来た?」

 話しを簡単にしてみると、山中とキリノは正確には一致しないかもしれないが、ある程度同じ時代から来ているようで、山中は次はと言うように聞いてきた。

「―――せ、1990年生まれです。32歳、2022年からです―――」

「―――1989年生まれ、33歳だ。」

 現在が1999年の1月で、2人の言った生年月日が確かなら2人は8歳から10歳だが、キリノの言う2022年と言う言葉が性格ならば、2人の言う言葉は一致し、信じられないが2人は未来のそれも同じ時代から来ていることは必然だった。

 必然な上に、奇妙な偶然か、山中の言ったアシツキと言い、わたしは理解できなかったが交わした単語の功績か、2人は限りなく同じ時代から来ているようだった。


 不幸中の幸いと言うべきか、意味不明の事態と言うべきか、どう解釈すればいいのか苦しむが、この俺山中たちの眼の前に現れたキリノと言う男は信じられないが俺と同じ時代から来た男のようだった。

 確信は持てないが、試しにした瞬発的な質問をしたが全部正解し、少し迷っているように見えたが反応的にうそを言っているように感じられなかった。

 俺の言う足つきとはアニメ機動戦士ガンダムSEEDに登場した艦体の敵側の呼称で、キリノに言ったほかの単語もそれに関係している。

 この時代には絶対まだ放送されていないし、俺たち以上の未来人にオタクがいるかもしれないがキリノのようなあわただしくと言うか、思い出すような反応や見たんですかと言うような物言いで答えることはないと思った。

「―――質問を変える。自衛隊にいたことは? 警察官だったのか?」

「―――い、いいえ? ぼ、ぼくは普通の会社員です。」

 偶然と言うよりも奇跡の一致と言う状況で、俺は同じように事故にあって時間移動した後未来の命令でPMCに入れられた人間がいるとも思えないし、俺と同じような人間なのかと聞く中でキリノは違うと言うように答えた。

「―――どういうことだ? 何があった? なぜこんな場所にいる?」

「―――や、山中さんはどうして―――?」

 人のことは言えないが質問を続ける中でキリノは同じ意見だと言うように質問して来た。

「―――話すと長くなるが、ヘッドハンティングのような物だ。」

「―――ああ、確かに、強いですもんね?」

「―――――」

 話せば本当に長くなるし、自分自身でもわからない部分もあるし、リードのことも話さないといけないし、ある意味自分の都合のいい極端なほどの省略をし、キリノはと言えばそうだよなと言うように返した。

「―――何にしても立て? 話が進まん?」

「あ? はい?」

「―――救援もいつ来るかわからんし、こいつらもいずれ眼を覚ます。時間もないしこのまま艦橋まで行く。いいな?」

 よく考えてみると同じ時代から来ていたとしても特に意味もないし、このまま倒していくわけにもいかないし、俺はキリノに起きろと言うように言うとキリノは答えて立ち上がり、俺は2人にこれからのことを伝えた。

「山中さん?」

「足を封じる。」

「―――――」

 はいと言うのを待つ時間も面倒で俺はこれ以外に道はないと言うように2人を結束バンドで拘束を始め、キリノは何をしているのかと言う中で即決で答え、聖那はと言えば言葉を失っていた。

 殺してはいないが結束バンドでの拘束は確かに度が過ぎているとも言えるが、度が過ぎたことややりすぎた用心、徹底してもやり足りないと言う感覚がするのがこの仕事で、自分が生きているのが不思議だと思うことが多くある。


 キリノと言う男は山中と同様に武装をしていたが、体格と言い山中と大違いだった。

 服と言うか、身体が負けていると言うか、にあっていないと言う状態で、武装した服を着こなし有効活用し雰囲気も軍人らしい山中と比べるとわたし聖那だけではないと思うが、軍服を着せられた普通の人と言う印象だった。

 わたしはと言えば服装は一応は身分的な服装と言うか、武装ことしていないが山中たちと同じ服を着ていると言うか着せられた状態で、年齢的なものはどうかわからないが場の雰囲気には一応はあっていると言う服装だった。

「―――軍艦。だな?」

「へ?」

 進み始めて5分以上経過した時、山中は奇妙な言葉を口にした。

「―――軍艦だと言ったんだ。」

「―――?」

 わたしと言いキリノと言い、専門家の言うことはわからないと言う状況だった。

「―――あるべきものがないことに気が付かないか?」

「―――あるべき、もの?」

「地図と言うか、見取り図だ。」

 わたしたちが専門家ではないことを一応は理解しているようだが説明を始めたいが一応はと言うように問題と言うように言い、本当にわからないと言うように言う中で、山中は答えを言った。

「壁がずっと続いている。GPSが確かならばこの先複雑怪奇な道が続いているはずだが、地図も見取り図もない。」

「―――それが、何か?」

「―――わからんか? 仮に敵兵が入ってきたらどうやって進むかわからないようにしてるんだよ。」

 進みながら見ろと言うように言い、キリノと言い、わたしたちと言い、本当にわからないと言うように言う中で山中はすばやく答えを返した。

「―――それなら、船の中の人も―――」

「それはない。」

 答えを山中は出したが、それが正しいなら艦の中にいる人間も迷いかねないと言う状況でキリノがどうかと言う反応の中で山中は勢いよく絶対に本当にそれはないと言うように返した。

「乗ってるやつらはここに入ってる。」

「―――」

 山中は先頭を歩いている状態で、わたしとキリノが後ろをついてくる中で、言いながら銃を持っていない反対の手の人差指で頭の耳の上のあたりを軽く2回ほどたたいた。

「―――攻城の原理って知ってるか?」

「結論だけ言ってくださいよ? 山中さん!?」

「そうですよ? 途切れ途切れに言わないでください!?」

 話せば話すほど話題に尽きない状態な上意味不明な部分にも飛ぶし、山中が続ける中でキリノは許してほしいと言うように言い、わたしもこんな時に止めて欲しいと言う状態だった。

「100人閉じこもった城と言うか、要塞をつぶすには300人ほどが必要とされている。艦の中には3000人以上の人間で、地図を頭に入れていて、さっき見たように武装している。」

「―――――」

「これが俺たちに意味することは?」

 急がせたわたしたちにも非があるかもしれないが、山中は少し機嫌が悪そうに言い、わたしたちが何も言わない中で本格的に質問して来た。

「―――いつでもどこでも僕たちを殺せる。と言うことですか? 好きなように?」

「ご名答。」

「―――――」

 話しを全部踏まえるとと言う状況で、わたしが考えている中で、キリノが口を開くと間違いないと言うように言い、少し不愛想な表情だが正解してくれてうれしいと言う表情を山中はしていた。

 山中はうれしそうだが、わたしたちはうれしくもなく、わたしは身体中に一気に冷や汗が流れ出してきた気がした。

「―――」

「―――それでここからが変なんだ。」

 同じ状況になれば言葉を失うか、慌てて暴れるか、普通の行動ができなくなる状態で、わたしはどうすればいいかわからず頭が真っ白になるとはこう言う状態なのかと言う雰囲気で、キリノが山中に勢いよく問いかけかける中で、山中は口を開いた。

 山中の物言いはここまで話したけどこれから先聞いてくれると言う物言いだった。

「―――聖那には言ったと思うけどさ、無防備すぎるんだよね。」

「―――無防備?」

「さっきの兵士と言い簡単に片付いたし、定時連絡がこないし兵が来ると思ったが来ないし、セキュリティーもないも同然の状態だ。キリノはこいつわかるか? 未来の万能サングラス?」

 確かに山中はわたしに無防備すぎると言ったし、キリノがそうなのかと聞く中で、山中は間違いないと言うように言うと先ほどのようにサングラスを銃を持っていない手で軽く数回たたいた。

「―――それでもって、この後ドックに出るみたいなんだけど―――」

「ドック?」

 キリノが一応と言うように山中を見ながらだが首をたてに一度軽く動かし同じものを取り出すかける中で、山中は話しながら奥を見ろと言うように言いながら首を動かし、首の向けた方向に眼を向けると大きい両開きの扉が見え、わたしは何かと聞き返した。

「―――いや、俺の推測なんだけどさ、聖那これを見てくれ?」

「?」

「あの巨体を見ただろう? これほどの大きさとは言え入れるには相応の広さの設備が必要だ。見取り図と広さ、用途を踏まえると調度ぴったりそうな場所なんだ。」

言うとGPSを見ろと言うように画面を見せるとわたしたちと思われる3つの点と、通路と思われる縦線と扉の思われる横線が進行方向に見える中で山中は説明を続けた。

「―――山中さん。でも、これ―――」

「開けた瞬間銃弾の雨が飛んでくることもありえる。」

 キリノも見始める中でわたしはGPSの映像越しにはわたしたちとは違う点が大量に見え、わたしがこれはもしやと言う中で、山中は最悪の事態の答えを出した。

「―――最悪アームドスーツにとらえられて握りつぶされて内臓ぶちまけ―――」

「―――どーしてそこまで客観的に言えるんですか!?」

 これ以上言うかと言う状況で山中は最悪な答えを続け、キリノは山中のこの場での平素な反応にどうしてそうしていられるんだと言うように聞いた。

「―――物事を客観的に見るのは学習の基本。後学に役立てろ、それに光学迷彩がある。」

「―――あ? そうか?」

「え?」

 言われて見たらと言う状況で光学迷彩で姿を隠せばいいと言う状況で、山中はオーヴァーマシンを使って姿を消し、わたしもあわせるように姿を消した。

「―――き、消え―――?」

「あ? そうか? キリノにはないのか?」

「―――――」

 よく考えたらと言う状況で、わたしと山中は問題ないが、キリノは姿を隠す方法がないと言う状態で、おどろいている中で山中が気づき、わたしはどうすればいいと言う反応だった。

「恋、どうにかできないのか?」

「―――――」

 お約束と言う行為で山中は恋に連絡した。

「―――なに? ヤマトガードの制服? ああ? 確かに胸にYAMATO GUARDと書いている。腰の右横側?」

「え? 山中さん?」

 返事が返ってきたようで不意に山中はキリノの服と言うか、腰の右側に触れ始め、キリノが何をしているんですかと言う反応の中でキリノの姿が消えた。

「―――細かいことは気にするな。いくぞ。」

「―――」

「サングラスの右に赤いスイッチがある。それを押すんだ。」

 光学迷彩の装置が服に装備されていたようで、キリノがこれはどういうことだと言う反応の中で山中は考えずにこれからすべきことをしなければならないと言うに言うと進みだした。

 わたしはナノマシンの能力で資格を変えてみているが、2人には見分ける力がない状態だが、山中はサングラスを使えば見えると言うようにキリノに教え、これ以上は言う気はないと言うように進みだした。


 進行方向の扉を開けたら絶対に大きいにしろ小さいにしろ絶対にまずいことが起きるのは俺山中だけでなく聖那とキリノもふくみだれが考えても必然だが、状況的に引き返せないのが現実だ。

 ほかに道もなかったし、聖那の力を借りて壊して行けばいいかもしれないが、どこに何があるかもわからないし、一歩間違えれば燃料庫に引火して大爆発と言うまずい事態も想定できた。

 内心は逃げたい部分がかなり存在するが、ほかに手段もなく遠く見えたが近く、ここまで来て引き下がれないしで、俺はドアノブを手に取った。

「―――開いてる。」

 都合がよすぎる展開で、握ってみるとドアノブは動き、開く感覚があった。

「―――――」

 一度振り返り、聖那とキリノに顔を向け、開けるぞいいかと言うような表情をして、聖那はもう任せるしかないと言う表情で、キリノは本当なのか言う表情だった。

 サングラス越しの映像分析による表情で本当にその表情なのかわからないが、俺は向き直るとドアノブを軽く押した。

 軽く押した勢いで扉は時間をかけてだが開き、俺たちの視界に次の部屋の様子を映し出した。

「―――――」

 言葉には出さなかったが、先ほど聖那にドックがある気がすると言ったが、言う通りの場所と言うか、間違いないと言うか、確かに大きな何かを置いておくには十分な広さと設備を設置できそうな開けた場所だった。

 倉庫や物置、資材搬入路のようにも見え壁や天井も骸骨の肋骨のようなむき出しの鉄筋や、筋肉を思わせるような筋骨が見え、俺は思わずアームドスーツの母体内などに入り込んでしまったと言う錯覚を少し考えてしまった。

「―――サリーのやつがんばるなぁ? あんなに熱くなって?」

「てかあれなんなんだよ? 帝国の新兵器か?」

「しらね~? こっちでこんなもん作り出す人間とか隠れていんじゃない?」

 ドックでは思った通りに人間が軽く見て数百人以上存在したが、武装もしておらず、全員作業員のような服装をしているし、動き回っているようにも見えず休憩時間と言う雰囲気だった。

光学迷彩も存在するし、音もなく影もなくと言うか、慎重に進みだす中で、俺はその中の何気ない会話に思わず足を止めた。

「―――――リード―――」

「―――あ? ホントだ―――?」

「―――?」

 足を止め声が聞こえた方向に眼を向けるとリードが暴れまわっていて、俺が思わず小声でリードだと言うように口を開く中で、聖那も同じように小声で反応し、キリノは意味が解らないと言う反応だった。

 理由がわからないのは当然で、正確には画面越しにで、一見すればアクション物のテレビ番組にも見えるし、休憩している彼らの一部が外の戦闘の光景を壁に設置された巨大な画面を見ながら話し合っていた。

「―――急ぎましょう?」

「―――そうだな?」

 これが本当のロボットアニメやヴィデオゲーム顔負けと言う映像で、飛び交う銃弾を高速で回避し、迫り来る攻撃を回避し、空中を飛び回り、大量のアームドスーツと互角以上に戦っていた。

 戦っているが、よく考えるとその気になれば腕1つで叩き落とせるほどの腕力があるのになぜそうしないと考えている中で、聖那が声をかけ、俺は何にしても返事を返し進みだした。

 深い事情はわからないが機構やワーパーが関与している可能性が高いし、放置して俺は自分のやるべきことをしなければならないと思った。


 常識外のことに常識外のことを上乗せしないでほしいと僕ハドウは思った。

 戦っている時間は30分も経過していないが神経と言い、身体と言い、機体と言いかなり消耗しているのにリードは一切消耗しているようにも見えないし、アームドスーツが100体来ても互角以上に戦えそうだった。

 これ自体信じられない状態だが、さらに信じられないのはリードはこちらに対して指示に従えを通信も入れてくるし、信じられないが上司だと思われる女性の喧嘩の最中のようなのだ。

『―――本気でもう一回顔出せ!? 上下がわからなくなるまで握りつぶしてやる!? それかそのつり上がった生意気な眼に炸裂ダン撃ち込んで破裂させてやる!』

『やかましい! とにかくアームドスーツにそれをするなよ? したらすぐに逮捕だ!』

 身体を改造されているのかどうかわからないが、僕たちが完全に消耗した状態なのに対してリードは精神も身体も、何もかも的な死と言う状態で飛鳥と喧嘩しながら戦っていた。

「――――――――――」

『あー、腹立つ!? 真剣に戦いなさいよ!?』

 僕と言い全員がだと思うがこれはもうだめだし言うとおりにした方がいいと言うように艦長たちに言った方がいいと思う中でサリーと一部の仲間は攻撃を続けていた。

「―――艦長―――」

『ゲート装置作動まで後5分、それまで持ちこたえてくれたらいい!』

「いや、だけど―――」

 一応は僕は隊長だし、艦長に意見具申しようとする中で艦長は最初の方針を変えないと言う反応で、僕もこれ以上何か言いたいが言ってもダメだと思うし言うのを止めた。

『―――サリーとか言ったか? お前も懲りないな? いいかげんあきらめろ!?』

『逃げ回る卑怯者が言うか―――!?』

『命令なんだよ! 解除されたら原形不明になるまでそのアームドスーツを破壊してやる!』

 サリーたちが暴れまわっている中で僕と一部の仲間は休憩に入っていた。

 通信を聞いてみると終わることのないと言うか、こんな時に異常だが現実的と言うか、お役所仕事的な言葉が聞こえていた。

 深い事情はわからないが彼にはあの声だけしか聞こえないが上司こと飛鳥の指示で攻撃ができないようで、よく見れば彼自身も不本意だと言う表情と物言いをしていた。


 映画やゲームと言った空想の物語ではこう言った侵入と言うか、攻撃と言うか、どんなことにしても敵の攻撃が来ると思われるが、わたし聖那と山中とキリノはあのドックを通ったと、艦橋の前に到着していた。

 アニメとか見たいと言えば失礼だし、わたしはアニメなんてあまり見たことないし、本当は違うのかもしれないが、艦橋と言うか、館長室と言うか、船長室と言う部屋で、中央のいすと言うかシートに一番偉い人と思われる女性がすわっていた。

 中央に座っているからという理由だけではなく、室内の人間全員ふくまれるが軍隊のような服装で、警察官の被るような帽子もかぶり、服装も子供向けの服と言うか、悪く言うとコスプレだった。

「―――え?」

 用意周到と言えば聞こえがいいが、これからどうするかと言う状況の中で山中は防毒マスクらしきものを顔に装着し、わたしとキリノが何事かと言う反応の中で、爆弾だと思われる物体を艦橋に放り投げた。

 救援も来るかもしれないと言う時に待ったなしと言う状況で、山中はと言えば投げて激しい光と大きい音が聞こえた後艦橋に勢いよく走って行った。


 日本語でZAMERMIROとか言う言葉が存在する。

 これは本来悪い人間に悪いことが起きた時に言う勢いよく言う言葉で、常日頃のしていることが悪いから思いもしない悪い眼に会うと言うとか、深い意味をオレリードは理解できないが、思わず言っていた。

 不意になぜこんなことを言ったかと言えば、クラッキングして見ていた艦橋の映像で、不意に閃光手榴弾が投げ込まれ、何事かと思う中で、光がなくなりかける中で人間のせき込む声と女性の慌てたような声が聞こえた。

 映像が回復する中で映ったのはガスマスクをした山中で、中央に座っていた女性をうつぶせに倒して床に押し付けていた。

『アームドスーツを止めろ。このことを全乗組員に伝えろ、奇妙なまねをしたらこいつを殺す。』

『―――』

『急げ!』

 ほかに言うことはないと言うように山中はいい、艦橋の人間がせき込んだり、くしゃみをし、眼をこすり状況を確認している中で山中は急げと指示をだし、彼らは逆らえなくなっていた。

『ZAMERMIRO!』

 後の1人はだれかわからないが聖那も姿をあらわし、サリーたちも攻撃を止め、オレは思わずと言うように叫んだ。

 思うように戦えなかったし、飛鳥とサリーと言う女の言葉の嵐とも戦ったし、半場一仕事終えたと言う状態でオレは飛鳥にか、サリーにか、アームドスーツにかはわからないが、本当に心の奥底から言った。

 

 常識的に考えるとほかに仲間が存在しないと考える方が愚かだと言う状況で、僕ハドウたちは陽動役だったリードにまんまとやられたようだった。

 艦橋に不意に激しい光と大きい音が聞こえたかと思う中で光がなくなる中で、だれかはわからないが男が艦長を抑えていて、僕たちを止めろと指示し、状況的にリードの仲間なのは必然だった。

 男に続いて女性と少し体格のいい男が入ってきて彼ら全員の手には銃が握られていた。

『―――うそでしょ?』

 僕だって信じられないが、一番信じられないのは先ほどまで必死で戦っていたサリーたちで、通信機越の画面にも本当にやられたと言う表情をしていた。

 よく考えずに戦っていた僕たちと言うか、艦の方を半場放置していた状態だったし、このような状況になるのはある意味当然だと言え、僕はと言えば不安がないと言えばうそになるが、何もできずに動けないでいた。


 抑止力と言う言葉がこの世には存在している。

 この言葉は軍事や政治、歴史的な言語で、簡単に言うと脅しを意味し、銃で脅し黙らせると言う方法が一番簡単なものだ。

 発砲はしておらず暴力もなく、取引などの駆け引きとしても使われ、銃を核に、脅す相手が資本主義の代表国ことアメリカと、共産主義の代表国ことソ連に代わり、内部分裂と言った少し複雑化したのが冷戦時代の状態に近いと言える。

 世界や国や逆方向を向く思想と、対立する中でお互いに核と言う最終兵器を所有し、世界存亡の寸前と言う状況の中で、強行しようとする内部分裂者もふくめ絶妙な交渉が行われていた半場狂気の時代とも言える。

 制圧をひとまず終えガスマスクを外した俺山中がこのような話をなぜ不意にするかと言えば、現在俺がいる場所もある意味抑止力で一応は戦闘が収まっているためだ。

「―――?」

 問題はないかもしれないし本格的に言うとこの場の戦力は俺だけだし、救援もいつ来るか不明な上聖那も訓練もしているが、人殺しもしたくないだろうし、昨日と同じように自身の身を守るためにしか使わないようにもリードに言われてもいる。

聖那の方が強いが、俺が聖那も守り役と言うわけで、キリノも銃を持っているが構えと言い、引き金が指にかかりっぱなしだし、挙動も素人そのものだった。

 戦力が俺だけだと解れば逆襲される可能性も存在し、いつ仲間が来るかもわからないしで、ある意味抑止力の効果が俺たちを助けていると言えるが、俺はそのことよりも奇妙なことに気が付いた。

「―――子供?」

「―――わ、わたしはこう見えて32だぞ!?」

「―――いや、すまない。」

 艦長と思わしき女性をうつぶせに押し倒し、結束バンドで拘束し動けなくして銃まで向けて少し経って考えたことで、彼女の背が奇妙なほど小さいと言うか、子供ほどの背丈だったのだ。

 身長150Cm以下で、思わず子供かと言うように思い口を開き女性はと言えば慌てて違うと言うように言い、年齢まで言い、俺はあやまってしまったが、銃を向ける中で俺は次にと言うように艦橋内の人間たちに眼を向けていた。

女性だけではなく、先ほど眠らせた兵士と言い、艦内の人間が全員背が低いと言うか、身体が小さいのではないかと一瞬疑った。

「―――聖那。」

「はい―――?」

 遠目で正確な背丈ははかれないが、低く小柄に見え、俺は確かめようと聖那を呼んだ。

「―――聖那、その、あれだ? レントゲン使えるよな?」

「―――使えますけど―――?」

 俺がある意味奇怪な発言を言うことは時折自分でも理解しているが、聖那もこれには本当に何を考えていると言う反応だった。

「―――レントゲンで骨格とかで成人とかを判別して、ここの人間の平均身長と体重、年齢を割り出せるか?」

「何がしたいんですか?」

「―――いいから頼む。」

 俺は一瞬この艦が先ほどの兵士はわからないが、少年少女を兵士として雇用しているのではないかと疑ったのだ。

 この時代にこれほどの技術はないし、リードや飛鳥同様にゲートを超えて未来から来たと推測されるし、未来で少年兵などが存在するならばそれは人道に反することだ。

 志願兵や地理的治安や政治情勢、それに職業柄ここまで来て人道非人道的かを唱えるのかと言えばそうで、冗談のような話だが俺は戦争に子供は不要だと考えている。

 役に立たないとか言う意見ではなく、幼い時から軍事に従事することで装備などの扱いの習得も早く、若くても俺たちのような先進国の人間以上の経験も存在し、下手な大人よりも命令通りに動き、仲間にすると頼もしいが敵に回すと非常に厄介だ。

 極め付きに幼い時から銃を持ち戦争に参加し、戦えば報酬をもらえると言う概念を理解し、先進国の文化や法律、宗教などの人道的思考を考えず迷うことなく平気で人を殺せる精神を持っている。

 資源が枯渇し、GDPなどが低く、治安の悪い発展途上国の教育制度が整わないのはこれも理由の1つで、子供自身も長い教育を受け遅れて働き始めるよりもすぐ兵士になって人を殺して即座にお金をもらった方が有意義だと言う思考が生まれるのだ。

 発展途上国の国民の中には政府や法整備以前に生活自体にも困窮する国民も存在し、兵士になれば必要最低限生きていける報酬も出るし、幼い子供の場合家族を養えたり、大人の仲間入りができると言う良心を利用することもできる。

 一部の先進国や発展途上国の人間にはこの話を聞けば幼い時から働くし、出世もして生涯年収も高いからいいのではないかと思われるが、これは間違いだ。

 十二分な教育を受けていない子供に高い報酬が支払われるわけもないし、出世できるわけもないし、第一ほかの職業への進路が失われる。

 日本で言うと大学進学後の生涯年収の違い以上の問題で、日本で言うと義務教育も受けていない子供が大人になっている状態で、軍隊以外の仕事が存在しないと言うのが当然の状況で、その子供もこれを繰り返す悪循環なのだ。

人道的な配慮や自分の未熟さもあってあまり大きな声で言いたくないが、AGSの仕事で32の時発展途上国で少年兵の訓練教官をしたことはあるが彼らは物覚えもいいし、命令も聞く人も殺すし、人件費も安くて済むしこれは事実だ。

給料の受け渡しも見たが、俺の国で1時間働いて払われる時給よりも少ない報酬を受け取ると、これで暮らしていけると言うような安堵の表情でもらっているのも見た。

 老兵は死にゆくのみなんて言う言葉も存在するが、年を取れば役に立たなくなるし、ほかの仕事もできないし、出世もできず給料も上がらず、1人身であれば生き残っても言葉通りに最後はあわれな末路だ。

 国民のだれも得をしていない状況に思われるが、一部の裕福な層が的確な教育を子供に受けさせている。

彼らは政治などにも深く関わる賃金の高く所得の低い人間たちを国の都合に合うように管理できる職業へと就労させ、眼や法、政府に関係しない管理体制が裏で整備されているのだ。

 これに解決するために先進国の軍隊やNPO法人、赤十字などが国際的な問題として介入し、発展途上国はと言えば自分のことは自分で何とかするし、他国が口出しするなと言う対立状況で、事態はより複雑化し疲弊しているのだ。

 子供はと言えば十二分な教育を受けられず、この悪循環を知らない状況で兵士となり、戦って人を殺し、給料を得て満足する状況で、この事実を知らないまま一時的な満足を続けて大人となり、この生活を続けていくのだ。

 ゆるせないのは良心や正義感、先進国の中で生まれた人道的価値観の固定概念から来るものかもしれないが、発展途上国の生み出した劣悪な環境で生み出される殺人と言った非常識を常識へと変える効力だ。

これに付き合うのは大人だけで十分すぎると思うし、第一俺は大学も出た中で自衛隊を止めこの悪循環を理解しながらも現在の仕事をしているし、事情も知らないまま大人になるのは不公平アンフェアだ。

戦争や内戦、紛争は国や政府の都合であり、国民を文明的に育てられない国に国家としての資格はないと思うし、第一これからは俺のようなPMCのPOによる代理戦争の時代で、抑止力による駆け引きも必要な戦力の1つと言える。

俺はこの仕事を適職だと思っているし、この世には人殺しを好きな人間も存在するし、たとえ発展途上国に生まれても兵士になることを望まない人間も存在し、必要なのは文明的に生きていてもこの仕事を選べる精神と技術、それに悪循環を知る学歴だ。


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