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Common 3

 聖那が言った警官の女性がどこかで待ち伏せをしていないかと半場脅えながらも俺山中は聖那を後ろに連れて車の止めている場所まで進んでいた。

 幸いにも聖那のナノマシンを使い姿が見えないことを教えてくれたが、あの状況だし、ソーと言ったようなヴァリー以外の物が出ないと言う保証はどこにもないしで、俺は慎重な移動を続けている状態だった。

 急いでこそいるが慎重を合わせた上、リードもいないしでことわざにあるようにいきとはいいものだが帰りは怖いもので、近いようで遠い道のりを俺たちは進んでいた。

「―――――」

 夜も深け月明かりで何とか暗黒に包まれていない状態だが、暗いことに変わりはない状態で、寒く足も少しだが痛むしで、後少しだとも思いながらも車までは到着できない場所にいた。

「―――?」

「山中さん?」

「―――――?」

 本来の時代でアメリカにしろ日本にしろ夏も近い季節で少し暑くなり始めたなと思う頃だとも思うが、ここは1月の初めで吐きだす息は白く、思わずオーストラリアのような南半球の国に来た気分だった。

 むずかしい地理やら科学の話になるが、地球の自転の傾きの関係で季節は赤道を軸にして逆転し、北半球が夏の時冬で、南半球が冬ならば北が夏と逆転し、オレがこう考えるのも無理もなかった。

 ヴァリーと言う怖い敵と戦って精神的と言うか、肝も冷えたし、白い息も出て来て余計に寒いし帰ったらリードと一杯やるかと思い歩いている時に異変が起きた。

ライトを進行方向から少し左を向いた場所に向けた時、俺は気のせいだと思うが一瞬人影と言うか、人の姿を見た気がした。

 俺は進行方向から外れ、聖那が呼びかける中で一瞬見えた位置へと進んでいった。

 人影は推定して10代か20代ほどの女性で、先ほどのあの警官の女性にも見えず、ライトを向けると気付かれたと言うように逃げたように見えた。


 いつの間にかと言うべきだが戦闘が終わっているようだった。

 羽音も銃声も物音も聞こえず周囲は自然の音以外聞こえない中で、少女を拘束していた女性の前に先ほどの男の仲間が姿をあらわし、非常識とも言えるが銃で追い払った。

 わたしアンはだれに見つかるにしてもまずいしで隠れるしかなく、少しの間話し合っていたが、再び歩き出した彼らをあと少しだけと言うように尾行していたが、その最中にあの男に見つかってしまった。

 壁越しにのぞき見ていて、男の手に持っていたライトの光が少しだけ顔と言うか、上半身までに当たりわたしはすぐに隠れ、わからなかったと思うが、男は解っていたようでわたしの隠れた場所に近づいてきた。

「YAMANAKASAN?」

「―――KINOSEH? JANEIYANA?」

 わたしはサイコメトリーを使いこの建物の見取り図を把握し、テレポートを使い見ていた場所とはほぼ反対の場所な上少し上側に移動し、次は念入りにと透視を使い壁越しに彼らを見ていた。

 普通の人間ならばテレポートができるなんて考えもしないだろうし、人の気配がしても当の本人が言葉通り本当の場所に移動していると言う事実も存在し、男もわたしのいた場所をのぞき見たが、自分の気のせいだったのか言うような反応だった。

「DORSHITANDASUKA?」

「DOREKAITAKIGASHITA.」

「―――DAREKKA?」

 2人の話し合っている会話は英語ではないようで、わたしはテレパシーを使えば他国の言語の人間が何を言いたいのか理解できるが、彼らにはなぜかテレパシーも通用しないし、何を言っているのかよくわからなかった。

 全然わからないと言うわけではなく、わたしは彼らの話し方を聞き、日本語ではないかと思った。

 男の方が銃を持って物騒だが2人とも小柄なアジア系黄色人種で、言葉の発音の強弱が英語と違うし、なんとなくだが同じアジア系にしても中国人のようには見えなかったし、第一わたしにはある程度日本語の知識がある。

 これは母リリーのおかげと言うか、わたしのことにも関係するが、わたしのような存在を描いた空想の物語はこの国だけのものではないとリリーが日本語のそう言った本などを進めてくれたのだ。

 ジャパニメーションとか言うらしいが、お国柄と言うものなのか、わたしたちの同じような話とは全く違う話が多かったことを覚えている。

「―――DAREKATTE?」

「SEINA,SAKINIIKE. OREHAMOUSUKOSHIKOKOWOSIRABETEKARANISURU.」

「Eh?」

 少女がどういう意味だと言う反応の中で、男が何かを言うと少女はおどろいた反応をした。

 細かくは理解できないが、雰囲気もあるが男はわたしを見間違いでないと言うことを確信しているようで、調べ出すと言い少女はそれに対しておどろいているようだった。

「―――YAMANAKASA―――」

「DAIJOUBUDA.」

 困るし一緒に行こうと言うように少女が口を開く中で山中は言いから行けと言うようにことばをかえした。

 2人は流暢な日本語で話し合っていたが、男の言ったこのDAIJOUBUDAだけは何とか明確に理解できた。

 この言葉は確か日本語で問題ないと言うことや、安心してもいいと言う意味や、気にしなくてもいいと言うような意味があった気がする。

「YOUGHINNOTAMENIMITEMAWARUDAKEDA.SORENIOMAENOHOUGATUYOINDA.NOURYOKUWOUMAKUTUKAE,KOROSAZUNISUMU.」

「―――DDESUGA―――」

「―――HORA. E Color, EK―――」

 少女が説得するが男は何にしても少しの間ここを調べると言っているようで、少女に対して行けと指示しているようだった。

「―――WAKARIMASTER」

「―――」

「SUGUKITEKUDASAIYO? REEDSANMO?」

 少女はこれは言いだしたら聞かないんだと言うことを承知した表情をした後先ほどまで歩いていた方向に歩きだし、男が見送る中で少女は付け足すように言い、軽くだが走って去って行った。

 ここまでの会話を踏まえると少女の名前セイナで、話していた男がヤマナカサン、あの激しい戦いをしていたのがリードと言う名前のようだった。

 確か日本語でさんがMrやらMissやらの意味があった気がするし、セイナはMrヤマナカと言ったのかもしれないとも思った。

 もう一人の方も同様に考えたし、リードと言う名前が日本らしくないし、第一あの男も日本人に見えなかったしで、名前はリードが正解だとも思った。

「―――」

 セイナが去る中でヤマナカサンはわたしの分析したとおりと言うか、翻訳したと言うか、雰囲気的なものだが言うまでもなく周囲を見渡したり、ライトを向けたり、進行方向とは違う方向に足を向けた。

 眼を見てみるとどう見ても気のせいではないし、必ず探し出すと言う表情をしていた。

「―――?!」

 息も殺しているし、能力も使うしで、能力的に普通の人間が探しても見つけ出せないと思うが、ヤマナカサンはわたしにライトを向けたかと思うと銃を向けた。

「―――まさかな?」

 壁の厚さから判断して貫通することはないが、撃たれるとなると人がいることがわかっていると言えるし、わたしが逃げるかと動こうとする中で、男は銃をおろしため息を吐きだした。

 だれかことわたしが隠れていて、気のせいではないことは事実だが、男はこんな場所に人もいるわけがないしと、気のせいだったと言うような反応をしていた。

 事件の記事に眼を通していたが、わたしにある意味気づいたとも言えるし、もう一人は何か論外な部分も存在するが、2人が軍事的な訓練を受けていることは確かだとも言えると思った。

 銃の構え方や姿勢も本物かどうかの判別と言うものが素人の私にできるものではないが、銃を撃たない時は引き金に指をかけないとか聞くが本当にそうしているし、普通の人間とは違う熟練した雰囲気も出ていた。

「―――?」

 男は何にしても聖那の場所に行こうと言う反応を見せ、眼を先ほどの進行方向に向けたが、すぐにわたしとは違う何かに反応して表情を変えて勢いよく振り返り地面に伏せた。

 正確にはよく見てみると地面に聞き耳を立てているようだった。

「―――挟み打ち?」

 サイコメトリーで周囲や空間を感覚的に理解できるわたしにならばできることだが、あの場にいた人間の内2人の男女がいつの間にか2手に分かれていた。

 これは一見するとわたし個人の意見だと思われるが、男の方がヤマナカのいる方向に進み、女性の方は別の道を行って動かず、待ち伏せしているようにも見え、ある意味挟み撃ちに見えた。

 ヤマナカはと言えば先ほど戦っていた時と言うか、わたしを探していた時とも同様に表情を一気に変え、身体を起こした。

 地面に聞き耳を立ててだれかが来ると言うことを理解したようだが、どうすると言う動きを勢いよく周囲を見渡していたが、腰元から何かを取り出した。

「時計? デジタルの?」

 取り出したのは長方形の物体で、置物の時計のようにも見えた。

「―――いや、ちがう? と言うかくる?」

何を持っているかわからないが、不意に静かにだが走りだす中で、わたしは彼がわたしのいる場所に来ることに気が付いた。

この建物と言うか、この場所だが2階建てで1階の天井が突き抜けた構造で、2階は1階を見渡す用の通路のような構造をしていて、わたしは階段の近くに隠れていて、階段を上り男を待ち伏せするのかと思った。

 普段ならばテレパシーで相手の動向を簡単に読み取れるが、この男と言い、ここにいる全員にはなぜかわたしのPSIは通用せず、あの戦闘と言い、わたしに太刀打ちできるのかわからない状況だった。

 これから何が起きるかも知りたいが、ひとまず逃げた方がいいと言うのが得策で、男の足音が近くまで聞こえる中で、わたしは不本意だが足を進めテレポートで逃げることにした。

「―――?」

「―――アン!」

 一瞬で部屋に戻る中で気づいたイヴに呼ばれたが、わたしはテレポートする一瞬に何かを変なものと言うか、あの場では絶対にないと思うが女性を見たような気がした。

「―――――?」

「アン? アン?」

 一瞬だし見間違いや気のせいだとも思うが、見たのは確かに女性の姿で、テレポートをする寸前に逃げるように足を動かし始め、男の来る方向に眼を向けていたが、前を向いてテレポートした一瞬に見えたのだ。

 サイコメトリーで見た女性とも思えない異なる容姿で、どちらかと言えば男と同じアジア系の背の高い女性に見えた。

 表情と言うか、顔が見えないと言うか、顔も身体も横を向いていて、別の場所だがわたしと同様に男を見ていて、わたしと男が来て音の方向に振り返ったと言う時雰囲気に見えた。

 一瞬で別の場所こと部屋へと移動し、あの場所とは違うと頭ではわかっているが、わたしはイヴに呼ばれながらも女性のいた方へと少しの間眼を向け続けていた。

 わたしのPSIの能力の限界がどこまでなのかわからないし、もしかすれば気配が消すことができたりするような、わたしとは異なる能力を持った人間がほかに存在し、偶然居合せたのかとも思った。


 無理だと説得したオレドギーだがアリーはオレドギーに向かって2人を捕まえると言いだした。

 難色を締めるオレだがアリーは問題ないと言いだし、片方が空に飛んで行きどこに行ったかわからないから放置し、1人だけになったあの男をまず目標にすると言いだした。

 作戦手順としては最初にオレが男こと、2人が名前を呼び合い、アリーが言っていたがヤマナカを尾行すると言うことだ。

 作戦としてはオレは特に手を出さなくていいとアリーは言い、アリーが別の道を行って先回りし、進行を妨害し、オレは引き返させないように後ろを監視して尾行し、最終的に挟み打ちしろと言うことだ。

 2人して正体不明の怪物と戦っていたし、1人だけとは言え武装も豊富で、アリーの眼の判断だが軍事的な訓練を受けているとも言いだした。

 不利としか言いようがないが、アリーはよく考えれば悪魔最強の戦闘種族だし、アリーの言うあなたことオレは補佐でいいと言い、尾行をしていた。

「―――」

 ガンスミスによるものだと思うがカスタムされた銃まで持ち、アリーも正体不明だと言う怪物と戦い、オレも一応は関係者だが普通の人間だし不利なのは変わらなかった。

 念のためにと銃も取り出したが、男よりも威力が強く口径も大きく、仲間から言われダットサイトとか言うものを装着したりして改造もして単価も高いが、銃がよくても使う人間が使いこなせなければ意味もないと思った。

 怪物と言えば失礼かもしれないが、実際オレがあの彫刻のような女性と戦った場合銃を使いこなす部分からも問題だが、男は問題なくと言うように使い戦っていたのを思い出していた。

「―――――?」

 気付かれないように少し距離を離れて尾行していると、少し開けた上月上りが差し込む明るい場所にオレは来ていた。

男の姿は見えないが、何にしてもここを進んだと思いながら歩いていると、オレは少し遠くの左の方の地面で小さい金属片か何かが落ちたような乾いた音を聞いた。

「―――?! う?!」

「―――動くな!?」

 急ごうと思っている中で聞こえた音で、古い建物だし何か落ちたり壊れたりと言うことは普通にあると思い眼を向けた時だった。

 本当に一瞬のことで、音のすぐ後後ろから何か物音が聞こえたかと思うと首の前に後ろから何かと言うか、よく考えると人間の腕が出て来たかと思えば、足に何かが引っかかり安定を崩す感覚を覚えた。

この後のことも世に言う目に見えない早業で、かなり強引に後ろに倒されたかと思うと抵抗する間もなく地面に顔を向けられ、うつぶせに倒された上に背中に足で踏まれ体重をかけられた感触がした。

「―――きさま何者だ? ここで何をしている? 何を見た?」

「―――うぅ、ぅ?」

 動けない中で動くなと言う声が聞こえ、あの男なのかと思う中で首と言うか、銃だと思うがスーツのえりの後ろに何かを押し当てられるような感触がする中で男が質問してきた。

「答えろ!」

 アリーが日本人だとか言っていたが、事実なのか英語の発音に少しわかりにくいと言うか、強弱の異なる部分が存在していたが、何にしても男はオレに質問をした。

「なぜ銃を持っている?」

「―――」

「―――」

 質問と表現したが、正確には訊問と言うべきで、男は勢いのある声で言い、オレはと言えば、倒された体制と言うこともあるし、その勢いに圧倒された逆に答えられないと言う状況だった。

「レン? おいレン? 聞こえているんだろう? アスカでもサクラでもいい!? こいつの処分をどうする気だ!?」

「―――?」

 オレが答えない中で男は不意にオレではないだれかに話すような物言いで何かを言った。

 意味不明だが、近くにだれかがいるか、あの戦っている様子からの判断だが、通信機か何かを持っていてそれで話しているのかとも推測できた。

 日本や日本語のことにはあまり詳しくないが、レンやアスカ、サクラと言った名前と思われる部分はあの男の名前でないことは確かだし、サクラと言う名前は確か女性系の名前だとも思った。

「―――Scrap」

「―――おい、お前?! なに―――」

 だれかがいるにしても、無線だとしても、オレが不利なのは変わらないことだが、男の方はと言えば話しが通じないと言うような反応をした。

 Scrapと言ったように聞こえ、どこかの国とかのアクセントかと微妙に思い考える中で、不意に男はオレの首を持ち上げ、オレが何をする気かと言おうとする中で鼻と口に手に持っている物だと思うが、布のような何かを押し当ててきた。

 特異な揮発臭が鼻に伝わり、布に麻酔か致死性の薬品液を染み込ませているのだと思い、危険なのは明確だが、不意な勢いも手伝い息を止めることもできず思いきり勢いよく吸ってしまう中で、オレの意識は瞬時になくなった。


 人間に野生の感と呼ばれるものがどこまで残っているかわからないが、俺山中は野生の感とまでは言えないと思うが普通の人間よりも聴覚に自信がある。

 聖那に先に行けと言い、周囲を軽くだが見回りを始め、なんとなく人の気配もある気がするが、気のせいだと片づける中で、少し遠くから足音が聞こえた。

 瞬時に耳をあてると革靴だと思うが特有の足音が聞こえ、俺は携帯を取り出してGPSで人影があることも確認し、隠れることにした。

 正確には返り討ちにすることもふくまれ、GPSの情報も頼りに階段を見つけ、俺は2階に上がった。

 どんな目的で使用したかわからないが2階は渡り廊下だけと言うか1階を見下ろすためか道だけの造りになっており、1階へは簡単に飛び降りられそうだと思う中で、足音が聞こえて来た。

 歩いてきたのは黒いスーツ姿の男で、手には銃も持ち、職業柄の目線だが素人ながら警戒しているようにも見え、俺は服の中から空薬莢を取り出すと少し遠くに投げ、注意をそらした隙に飛び降りて男を押し倒しうつぶせにした。

 敵の眼をそらせると言ったことをさせるため、俺は実はこうして空薬莢を時折何個か持ち歩いているが、これが功を制したと言えた。

 人間と言う生き物が意外と上の方に眼がいかないことや、些細なことに眼を向け注意力が散漫になるとか言う話は置いておき、俺は男の処分を恋にどうすべきか聞いてみたが答えず、とりあえず強引に眠らせていた。

 支給品の中にふくまれていたこの時代と言うか、俺の時代にも存在しない麻酔薬で、試してみたいと言う部分もあって実践したが、思った以上と言うべきか、男の顔に押し当てると男はすぐに眠ると言うか、気絶した。

「―――――浮浪者、じゃないみたいだな? 銃を持っていることと言い―――」

 こんな場所にいるのだし浮浪者の類だとも思ったが、男は浮浪者には見えなかった。

 男は全体的に清潔な印象で、服も俺の眼での判断だが少し質のいい服を身に着け、持っている銃もサタデーナイトスペシャルのような粗悪品ではなく、50口径の大口径拳銃こと、デザートイーグル50AEだった。

 サタデーナイトスペシャルとは正確には銃器名や種類ではなく、日本では知られていない大手メーカー製ではない制度の低い銃器の総称だ。

 日本で遊戯銃などで販売される銃器の多くは大手有名企業製の銃やS&W PCのような有名部署出の銃が多く、値段も公共仕様が主のため作動不良などが少ないなど性能が高く、高価な銃が原形になっている。

 サタデーナイトスペシャルは作動も保証できないが、比較的安価であり、高価な正規品に手が届かない低所得者層こと犯罪者向けの銃とも言える。

「―――50AE、改造までされている―――」

 服装も質がいいことを見れば浮浪者でないことは解るが、俺がもっと気になったのは銃だった。

 デザートイーグル50AEはイスラエルの銃器メーカーが開発した銃で、50AE弾と言う大口径弾を発射可能な自動拳銃だ。

俺の時代ではS&W M500 に抜かれたが、この時代こと1999年当時では拳銃中最高の威力を持っている上、この銃は部品を組み替えてツートーンカラーに変更し、ダットサイトが装着され改造までされているようだった。

「―――とにかく―――」

 銃のことも気になるがどこのだれかと言う細かい理屈は放置して、俺は気絶した男の脇を抱え起こし、引きずり始めた。

「―――――」

 男の背はリードよりかは低いが、人間としても高く180Cmほどで、体重も結構あるようで引きずるのも一苦労だった。

 どんなに鍛えていても重いものは重いし、苦しいものは苦しいし、つらいものはつらいと少し考えている中で、男を先ほどだれかいた気がする場所こと物陰まで引きずることができた。

「―――と。」

 このまま放置しておくと後で起きると面倒だと言う状況で、俺は近くの壁に縦向きでむき出しになった排水管を見つけた。

拘束して時間を稼ぐには文字通りお似合いと言うように見え、俺は男の両手を後ろに回し、結束バンドで排水管に結びつけて拘束しておいた。

「『あれは夢だ。』と―――、これでいいか?」

 説得力と言う言葉自体失いそうだが、俺は不意に思いついて男のひたいに鏡文字で落書きしておいた。

「―――あと一人―――、リードは遠く、か―――」

 排水管は朽ちかけているし、眼覚めて暴れたら強引に引っ張れば壊れそうだが、十二分に時間稼ぎにはなると思うし、俺は念には念を入れて銃を分解し、弾丸を弾奏からすべて抜出し地面にまいた後携帯を取出しGPSを起動した。

 聖那とは異なる反応が映し出され、先にだれかがいるのは明確で、リードも遠くにいるようだった。

 男の方は片付いたからいいとして、後のもう一人の反応も気になるが、俺は何にしても聖那と合流しようと足を進めた。


 人間のように生活しているとは言えわたしアリーも一応と言えば悪魔で、ドギーは一応死神になるが、死神代行であるため人間よりだ。

 非常識な事態に対してもわたしとドギーでは反応も異なるのも明確で、わたしはと言えば深い事情は知らないが2人を捕まえる気でいたが、ドギーはと言えば反対こそしないが、警察を呼ぶなどいい反応を示さなかった。

 わたしが捕まえるから手伝いでいいからと言うように説得し、何とか挟み撃ちにしてドギーは尾行してわたしは待ち伏せと言うことになった。

「―――――?」

 来ることだと思うが遅いなと思う中で遠くから足音が聞こえ、わたしは慎重に眼を向けたが、わたしはドギーの気配がないことに気が付いた。

 見えるのは男1人と言うか山中だけで、手に持っていたライトと言うか、身体中のライを消し、銃だけを持って周囲を警戒しつつも少し急ぎ足で進んでいた。

「―――――?!」

「―――出てきなさい! そこにいるのは解ってる。」

 足音も姿も見え、わたしが姿をあらわしたと言う状況で、男はすぐに身体を物陰に隠すと言うか、壁側に移動し、少しでも見えないように移動する中で、わたしは山中に声をかけた。

「―――――」

「隠れてもダメよ? さっきのを全部見てたはよ? おとなしく出てきなさい?」

 ドギーの気配も姿も見えないしで、最悪山中がドギーを殺したかもしれないしで、男が隠れて息を殺そうとしている中でわたしは少し強気な声で言った。

「あなた去年の―――、ピン?」

 去年のクリスマスの警察署強襲事の容疑者と言いかけた時、調度男のいる場所あたりから、調度金属をひっぱったような音が聞こえ、足元に金属系の何かが転がるような音が聞こえた。

「―――!」

 金属の引っ張る音を確認するように口で言う中で、足元に転がってきている何かが見えた。

 手榴弾か何かの爆発物だと言うことはわかったが、遅すぎたと言う状況で、手榴弾は勢いよく爆発した。

「―――? !?」

 手榴弾にはたくさんの種類が存在していて、閃光手榴弾と言う種類が存在している。

 閃光手榴弾は普通の手榴弾が爆発すると内容物質上殺傷力を持つのに対し、殺傷力を持たず大きい音と強い振動を与える特異な手榴弾だ。

 一見すると意味のない武器に思われるが、テロなどの時の犯罪者、人質を問わない要人確保、威圧制圧、撤退などの離脱時などに使用される武器として主に警察で重宝されている。

 わたしがなぜ突然武器の講義をしたかと言えば、山中が投げたのはこの閃光手榴弾と思われるもので、音と光でおどろいている隙に強行突破して来た彼の腕で突き飛ばされたためだ。

「―――待ちなさい!?」

 手榴弾なんて瞬時に判別なんてできないし、思わず人間としての形成を崩しかけた中でわたしは突き飛ばされ、閃光手榴弾だと気付いた。

 わたしと言うか、影の血族の能力だが、影が本体と言うこともあり、人間としての姿は好き勝手に変えられ、人間の姿に本物同様に重量と言うか、質量を発生させることも可能だ。

わたしは安全のためにと身体を消しかける一瞬に山中に突き飛ばされ、運が悪いと言うべきか、いいと言うべきか、閃光手榴弾と明確に理解した。

「―――ぅっ?!」

 待ちなさいと言って待つわけもない状況で、激しい光と音の中で眼と耳を少し痛め、何が起こっているかわかりにくい状態のわたしが声をかける中で山中はわたしに向かってだと思うが発砲した。

「―――――止まりなさい!」

「―――!?」

 姿を一瞬で消し、影へと変わり、わたしは発砲した後逃げようと再び前を向いた山中の前に勢いよく姿をあらわした。

止まるように声をかけ、普通の人間と言うか、ドギーももしかすれば同じような反応をするかもしれないが、山中は不意にあらわれたわたしにかなりおどろいていた。

実体がないと言うべきか、仮質量を持った身体を造りだせるわたしにとっては普通だが、だれしもがおどろく現象で、山中はおどろいていたが、すぐに表情を変え、攻撃するぞと言う表情を見せた。

「―――っ?」

「動く―――?」

 銃を持っていない腕を勢いよく振り殴ろうとするのが見えたわたしが腕の攻撃を防ぐ中で、あごの下に銃を突きつけ、大人しくさせようとするが、わたしは瞬時に姿を消した。

「―――――」

「―――そこか!?」

「―――っ?!」

 影事態が本体であり、影事態が攻撃してもむだだし、影が本体とも思われないしで、わたしが自由自在に動けるとも知らず、彼はわたし相手に本気で戦っていた。

 わたしの方が有利とも思われるが、後ろが隙だらけだと思い後ろに姿をあらわす中で山中は瞬時に姿をあらわしたわたしに気づき、腕を勢いよくわたしに向け振った。

 わたしが瞬時に姿を消し空振りしたが、そう遠くには逃げられないと判断したのか銃を数発わたしのいた場所に発砲した。

 普通の人間ならば後ろに回り込んだとしても先ほどの銃撃は回避できない状況で、先ほどの戦闘と言い、銃の使いこなしと言い、わたしとの戦闘と言い、かなり戦闘慣れしているようだった。

「―――――やるはね?」

「何者だ!?」

 普通の人間から見れば雲や幻、立体映像と戦っているようなものだし、わたし事態を本物かどうか理解できない状況だ。

 発砲した後少しの間姿を消し、山中が探している中でわたしは姿をあらわし、声をかける中で山中は勢いよくわたしに銃を向け質問した。

「―――あなたこそ何者? あのギリシャ彫刻のような人間たちは何者? あの男はどこに消えたの?」

「―――知る必要が?」

 あの正体不明の彫刻のような人間たちと戦っていたが、わたしのことは知らないようで、戸惑いながらも銃をわたしに銃を向けていた。

「―――――」

「―――両手を上げて床に伏せろ!」

 物言いもかなり威圧的で、押しも強く、思わず少しわたしもひるみそうで、わたしが黙っていると銃を向け、従わなければ撃つと言う構えだった。

「―――同じ手何度も食うか!」

「―――――!」

 わたしが姿を消し、銃を向けようとする中で山中は勢いよく振り返ると同時に銃を持っていない手で腰に収納していたナイフを勢いよく抜き放ちわたしを切りつけた。

「―――――」

「―――――」

 同じことが何度もできるわけもないし、次でわたしは終わりだと思っていたが、思わずと言うように反撃を受け、わたしは下がった。

 普通に考えると彼の方が普通の人間で各段に不利なのだが、この不意な反撃と言い、わたしと言うか、彼も普通の攻撃が通用しないわたしと言い、お互いに戸惑っていることは明確だった。

「―――」

「―――――?」

「―――――」

 わたしは後ろに回り込むだけではダメだと思いながら見ていると、山中は銃がダメだと判断したのか、銃を腰の後ろに収納し、反対の手に持っていたナイフを銃を持っていた手に持ち替え、逆手に持ち構えた。

わたしがまだ銃を持っていて不利に思えるが、これがどう動くと見ていると山中が手の動きと言い奇妙な構えをした。

正面から見ればよくわかるし、日本人だし、柔道や合気道、剣道のような日本武道だと思ったが、ナイフを持っているし、わたしは多少日本の知識を持っているが日本武道には見えなかった。

ナイフと言えば短刀を使う中国武術のようにも思えるが、動きが遅く、身体の軸も異なっていた。

素人のように構えが高く軽くも見え、知識のある人間が一見すると素人や自己流に見えるが、時折低く重く構える部分も見られ、よく見ると専門的な人間から訓練を受け、確立され洗練された動きと構えだった。

ナイフも刃の長さが1フィート以上はありそうな長い西洋式と言うか、軍事用の格闘ナイフで、東洋武術とは思えない、どちらかと言えば軍隊などの訓練で身に着けたと思われる雰囲気だった。

「―――」

「!?」

 山中の構えを見ておらず、早い撃ちに引き金を引けばいいと言う状況で、わたしが見ていると山中は思いがけない攻撃と言うか、服の中に隠していたのだと思うが小型の投げナイフをわたしに向かって投げた。

「―――?!」

 銃以外の飛び武器を持っているとは考えもしなくておどろく中で、思わずと何とかと言うように回避したが、逃げる方向を山中は予知し、わたしが移動した場所に向かってわたしを切りつけてきた。

後ろに下がっていたし、わたし自身身体のおかげでけがはないが、安心している中で、山中はわたしに勢いよく突進した。

「―――ぅ? !」

 突進されわたしが思わずおどろいている中で、山中はわたしを勢いよく足蹴にし、蹴り飛ばした。

「―――」

「―――甘い! そこだ!」

「―――」

 勢いで思わず倒れかけるが、わたしは影へと身体を戻し、別の場所へと姿をあらわすが、山中はそれを察知し、先ほどと同様に投げナイフを投げた。

 投げナイフなんて小型で当たる物でもないし、殺傷力も低いと思っていたが、山中は意外と投げるのが上手で、普通の人間ならば致命傷を負っている腕前だった。

 日本のニンジャがシュリケンのような特異な武器を投げるのと違い、使い勝手で言えば投げナイフの方が上だし、山中がニンジャの訓練こと、ココロエと言うものがあるかわからないが、わたしは押されていた。

「―――――」

 一筋縄では山中は倒せないと言う状況で、わたしは再び姿を消し、姿を出すのを止めた。

 不意にわたしが姿をあらわさなくなり、山中は次はどこから来ると言うように周囲を見渡し始めた。

 ナイフも再び反対の手へと持ち替え逆手に持ち、銃も再びとりだし、ナイフの刃を前に向くように構え、銃を持った手を反対の腕と言うか手首で支えると言う特異な構えを見せた。

 普通の人間ならばすぐにでも逃げる状況だが、信用できないと言うように足を動かし始め、逃げる構えを見せ始め、わたしは少し卑怯だが能力を使い反撃に出ることにした。


 アダムと言い、ヴァリーと言い、聖那と言い、リードと言い、雷也のことをふくめて非現実的なことにはなれたと思っていたが、俺山中はまだ知らないことがたくさんあると謎の女性にあい、戦闘になる中で思った。

 聖那に合流しようと足を進めている中で姿を不意にあらわした女性で、戦闘してわかるが、言うまでもなくだれがどう見てもだが普通の女性ではないし、先ほどから攻撃しているが武器が通用しないようだった。

 姿なき敵と言うべきか、幻覚や立体映像でも見て戦っているような感覚で、消えては姿をあらわすと言う状況を繰り返し、現在はと言えば不意に姿をあらわさなくなっていた。

「―――――」

 空想の物語で使われるような先に動いたら負けと言う雰囲気だが、動かないわけにもいかず、俺は少しずつ足を進め始めた。

 閃光手榴弾や投げナイフなどの武器は残っているが、同じ手が何度も通用するとは思えないし、男のように空薬莢と言った子供だましも通用するとは思えず、近距離戦だしライフルも使い物にならないと思った。

「―――」

 リードを呼び出すほどでもないだろうし、恋は答えないが、ヴァリーにも見えず、この時代の人間外の存在と推測でき、あの事態を目撃し俺は問い正そうとしているのだと思った。

「―――っう?」

 一言で言えば闇に襲われた。

 奇妙なことかもしれないが、いこうと足を動かす中で、足元から不意に地面と言うか、影と言うべきかもしれないが、黒い色の物体が俺を包み込むように飛び出してきた。

 飛び出してきたと言うよりも、落とし穴と言うべきか、捕獲用の網が床に置かれていたような雰囲気で、一瞬で俺を覆い尽くそうとしていた。

「――――――――っ」

 あの女の能力がどうか不明だが、これに包まれると即厄介なことになると判断した俺は勢いよくナイフを振り、闇を切り払おうとしたが、刃が途中で止まったと言うよりも食い込んだ。

 食い込んだ感触は調度木か金属に差し込み抜けたくなったような感触で、少し動くがすぐには抜けるような気配はなかった。

「―――――」

 この後の行動は一瞬の判断と言うべきで、止まったと言うよりも影に食い込んで動かなくなった刃を軸にして、俺は自分の身体が闇に包まれる前に闇から脱出した。

「―――どこだ!」

 食い込んだナイフは無論手放し、飛び出し、なんとか膝をついて着地する中で俺は勢いよく振り返り闇に向かって銃を向けるが、本体と思われる女性の姿はなかった。

「―――ここよ?」

「?!」

 どこに行った出て来いと言うように言う中で、不意にあの女が勢いよく姿をあらわし、俺がおどろいている中で、女性は先ほどと同様に後ろに回り込んでいた。

「―――」

 同じ手を使うのはいい加減にしろと言うように俺は右向きに振り返りつつ回し蹴りをするが、少し位置が高く伏せて回避され、まだだと言うように振り返り右足が地に着く中で左足を蹴りあげた。

 蹴り上げたと言うよりも実際は先ほどの上向きに蹴ったら回避されたので、下向きに蹴ったが、次は女の方が勢いよく跳躍して回避した。

 この跳躍も体操選手顔負けの光景で、空で一回転して着地する華麗な光景だが、俺は見惚れている場合ではないし、銃を3発発砲した。

「―――あと1発!」

 弾丸など無限に装填されているわけでもないし、残弾数を把握するのは戦闘の基本だしで、俺は弾奏の弾丸が残り1発だと言うことに気が付いた。

「―――」

 再装填したいが隙が大きいし、投げナイフの残りはまだ存在するが、通用しない方が妥当で、よく思い出してみればと言うように思い、俺は勢いよく突進をしかけた。

「!?」

 女の方はと言えば銃を構え、こちらに向けた状態で、勝ったと言う表情だったが、この突進には思わずと言う反応でおどろいた表情で、俺も引き金を引かれる前に突っ込んだ。

 一歩間違えれば命にかかわるが、うまくいったと言う状況で女はひるんだ。

 近づいてわかったが、女は俺よりも背も高く、体格もよく、武器なしの格闘戦は明らかに不利だと言えた。

 衝撃を受けたとは言え、女は先ほどまでと同様に不意に姿を消し、後ろに再び姿をあらわすのは考えるまでもないことだった。

 銃も手にし戦闘態勢に突入しているし、俺は銃を突進した中ですぐに再装填し、装填を終える中で勢いよく銃の持っていない反対の腕を後ろに向かって振った。

「―――――あ?」

 相手の銃を持っている腕を自分の腕で振り払い、次に身体を振った勢いで回し蹴りを加え、最後に銃撃まで加え、女の方は少しおどろいた反応を見せた。

「―――ならば!」

 おどろいてはいるが効果がないのはもう眼に見えているので、ほかに手段はないと言う状況で、姿を消しすでに後ろに回り込まれているのは必然で、俺は振り返り、感覚を研ぎ澄まし、女の拳銃のスライド部分を手に取った。

 正確にはスライドの後部に手を乗せ、撃鉄部分に親指を置いて作動を封じると言うCQCと言った軍隊系格闘の上級技術だ。

「―――とと? と?」

 自由自在に姿を消したりあらわれたりすることができたとしても、組み伏せるならばどうかと行動に出てみたが、手に力と言うか、重みを移動させようとした瞬間女は同じように消えた。

「―――そこまでよ?」

「―――?」

「もうわかるでしょう? あなたのほうが不利よ?」

 繰り返しているし、不意にと言えば変だが、同じように姿を消し思いがけず消えたので身体の安定を少し崩したが、まだだと言うように動こうとした時、女の声に合わせ背中と言うか、首から少し下に何かを突き付けられた感触がした。

「―――銃に触れれば、わたしを捕まえれると思った着眼点はほめるは?」

「―――」

「―――だけど、わたしの能力は触れた物にもある程度適用されるの。」

 ナイフもうばわれたと言うべきだし、同じことの繰り返しだし、きりがないしで、俺は手を上げるしかないと言う時に女の方は自分のことをくわしく話し出した。

 地面と言うか、闇が隆起してきたことと言い、俺は女の言葉通りと言うか、半場女の手中で思うままに踊らされていたようだった。

「―――だろうな?」

「あなた何者? 両手をあげるなら銃も捨てなさい? それと日本人でしょう? 山中って言われてたけどそれであってる? 英語わかる?」

 手を上げ俺が答える中で、女はと言えばこれ以上は何もするなと言うように指示して来た。

「―――見てわかるだろう? 英語は話せる。文法や単語の間違いや発音は悪いがな?」

「―――――」

「それと銃は会社の備品なんだ。なくすと始末書を書かないといけないんだ。しまうから取り上げたり壊したり捨てるのは止めてくれ―――」

 リードとの戦闘を見ていてか、会話を聞いたか、情報元がどこかわからないが、女は俺を日本人かと聞き、俺は普段通りにと言うように英語で返し、女が黙っている中で俺は言葉を続けた。

 この状況で適用されるかわからないし、国籍とかと言った法的な事情で俺は買っていなかったが、AGSCは個人で買うと悪用防止と言う意味もあるし、一応は会社の備品としても登録され、なくすと言う通りの厳しい処分が待っている。

 AGSのCM用に使う発売当初の貴重なモデル十数丁を過去にラッセルがどこに置いたからわからなくなり、責任追及される前に俺をふくむが仲間で社内中探したと言う腹の立つ過去も存在している。

結局ラッセルの自宅に置いてあったらしいのだが、この時社内の倉庫から十数丁が発見された。

その時一緒に探した残り2人をふくめ、ラッセルは俺たちが安心して胸をなでおろしている中で、一応の手柄としていつのまにか俺たちの備品として献上と言うか登録してくれたと言うはらわた煮えくり返るおまけもしてくれていた。

「―――備品? 会社? あなた警備会社か何かの人間?」

「―――ある意味そうだ。」

 思わず備品だと言うように答え、始末書を書くのはいやだし、嫌なことも思い出すしと言う中で、銃を下ろそうとすると女の方が質問し、俺は言葉を返した。

 普通に考えるとPMCなんて言葉は出てこないだろうし、警備会社の人間かと聞かれ、俺は言葉通りにある意味間違いではないと言うように答えた。

「―――第一お前こそなにも―――」

「―――金銭かなにかで雇われてるの? 雇用主は? 何の目的であの女性たちを殺したの?」

「―――――」

 話しかけられ、手もおろしにくい状況で、この女ことお前も何者だと言いたい中で女性は質問を続けた。

「―――いや、あれは人間、なの?」

「―――――」

 銃もおろしにくく動けないと言う状況だが、彼女が人間外の存在だと言うことは必然だと言うことは理解できた。

「―――感染者、じゃないのか?」

「感染者?」

「あ? いや? こちらの話だ!?」

 話す中で俺は女性が不意にヴァリーVの感染者ではないかと疑い思わず口を開き、彼女は何のことだと言うように聞き、情報を漏らすのもまずいと思い、俺は黙った。

 ヴァリーVはヴァリー同様の能力を持っているが、最大の違いはゾンもだがヴァリーが人間や神などの身体を改良する素体の手術と言うか改造などが必要だが、ヴァリーVには素体が必要ないことだ。

Vは人間と言うか、女性などに感染して人工的な神として覚醒増殖することで、Vは細菌などを意味する英単語Virusを意味し、情報が正しければ楽しくもない話だがすでに世界中に散布され女性の100%が感染しているとのことだ。

 一見すると大量増殖しそうだが、ゾンVにも適用されるがヴァリーのような確実な覚醒こと、感染者の発症が望めないと言う弱点が存在している。


 影の血族の悪魔としての能力は最大値や計測不明だが、一族の全盛期の報告によると神や天使、邪神や悪魔の結成した師団をたった1人だけで全滅させたと言うことがあったとわたしアリーは聞いている。

 全盛期を過ぎて絶滅寸前とは言え、わたしもその1人だし、結論としては普通の人間の男こと、山中を片付けるのは問題なくできた。

 問題はあの背の高い男もふくむが正体不明の人間たちと戦闘と言うか殺戮し、訓練された動きでわたしと戦った上、奇妙なことを言いだすことだ。

「金で雇われたなら、彼女たちが何かも知らないとか言はないでしょうね?」

「―――はいと答えたら?」

「―――この状況でそのはいをどこまで信用できる?」

 感染者と言う意味不明な言葉も口にし、わたしは質問を続けるが、山中はと言えば当然だが話しそうもないような受け答えで、わたしは銃で身体を軽く押した。

「―――拷問でもして聞き出すか? ここは戦場ではないし俺の国よりも進んだ文明国だろう? GAIJINと言え俺にも人権はあるし黙秘権と国選弁護士を呼ぶ権利はあると思うが?」

「―――――」

 銃で脅して問い詰め、追い込んだと言う状況だが、山中は手こそあげ抵抗する雰囲気はないが、自分のことをGAIJINなどとも言い物怖じしないと言う受け答えで、わたしは思わず少し反応に困った。

 わたしたちの方と言うか、警察でもここまでの反応はできないし、戦場とも言いどちらかと言えば軍人のような反応だとも思った。

「―――ずいぶんと言うか、意外と利己的で自分勝手な発言ね?」

「―――俺だって人間だ。命が惜しいし自分が可愛いんだ。それに辛酸でも泥でも糞でも舐めて吸って食ってでも生きようとするのが人間の本性だ。」

「―――――」

 ある意味でと言うかわたしが一応ほめる中で山中はと言えば少しと言うか、かなり辛辣なことを口にした。

「―――SC? ard Security―――、ton D C―――」

『そこまでだ。』

「―――?!」

 一番いいのはここから連れていくことであり、ドギーのことも聞かないといけないと少し足を右向きに進める中で、わたしは山中の右腕と言うか、服の二の腕の部分に文字が書かれてあることに気が付いた。

 日本語ではなく英語だし、日本の服のように適当な英単語を書いてあるようにも見えず、途中しかわからないし、SC、後は推測だがGuard Security、Washington D Cと書いているように見えた。

 服もみてみるとあまり見たこともない外見で、少し調べてみるかと見ようとした時、後ろから山中とは違うし、普通の人間とも言えない反響交じりの声が聞こえ、わたしはおどろいた。


 仲間に銃が突きつけられていたらだれもが同じだと思うが助けると言う状況で、オレリードは飛鳥に命令されかなりいやながらも戻った中で山中が正体不明の女に銃を突きつけられているのを見て助けた。

 山中と話している隙に卑怯に思えるが姿や足音と言った気配と言うべきか、知覚できる不視覚化形態へと移行し近づいた。

 調度AGSの上着の右腕と言うか二の腕に書かれていた文字が気になり見ようとした時で、オレは女に声をかけた。

「―――――動くな。」

「―――――ぅ―――」

「そうは言っても、動けんとは思うがな?」

 振り返り切る間際首を手に取り持ち上げ勢いよく壁に叩き付け、オレは女に動かないように言い、女はと言えば苦しそうに抵抗し、オレはと言えば大人しくしていろと言うように言い、一瞬だが山中に眼を向けた。

「―――無事か? 山中?」

「―――リード?」

「ワーパー、こう言うことか?」

 オレは飛鳥に言われた事がある意味間違いではなかったのかと言うように口を思わず開く中で、お前はどこにいたと言うよりも、どうしてここにいると言う反応で山中はオレを呼び、オレはと言えば、山中が呼ぶ中で女の方に眼を向けた。

「―――ワーパーに、飛鳥に戻れと言われた。」

「―――飛鳥に?」

「借りができたな。あの女に。」

 結果論としてはアームドスーツの情報も収集済みだし、山中も助けられたし、この女と言う思いもしない収入をここで手に入れたとも言う状況だった。

オレは山中のどうしてここにいると言う反応に対し答え、山中が飛鳥と言う言葉に反応し少し考えるようなそぶりを見せ、恋と通信を始めようとする中でオレは女の方に眼を向けた。

腹も立つが飛鳥の言うとおりにしていなければ最悪の事態も起きたし、ある意味飛鳥に仮ができ、オレは怒りを半場この女にぶつけていた。

「―――とんでもない骨董品と会うものだ?」

「骨董品?」

「骨董品?」

 アームドスーツを追う前に軽くだが調べていて簡単にだが理解し、悪魔がいることを理解していたが、この女はオレから見てかなりの骨董品と言うか、希少種で、オレのそれにしてもと言うように顔を向け発した言葉を聞いた女と山中は何のことだと言う反応をした。

「―――きさまアルティア アークライトだろう? 悪魔最強の戦闘種族、影の血族の?」

「―――悪魔? 最強の戦闘種族?」

 これはオレの知っている未来の情報だが、正確には中世のEU圏にだが影の血族と呼ばれるオレの時代には全滅した悪魔最強の戦闘種族が存在している。

 正確な人数などは把握されていないが、学術や歴史、書類上は21世紀初頭最後の1人が死亡し、この女ことアルティア アークライトと思われる女がその最後の1人なのだ。

「違うか?」

「―――だとしたら?」

 オレが質問し、山中が悪魔が本当にいるのかと言うように反応する中でオレが確認するように質問すると女ことアルティアは抵抗しながらも聞いてきた。

「―――――この、なにこ? どうなっ―――」

「ムダだ。こいつには通用したかもしれないがオレには通用しない。」

 影の血族の最大の特徴は実体を持たないと言うか、影が異常なほどの魔力を持つと言うか、増減を可能とした本体であり、オレが首を絞めている女の身体は人間に近づくための擬態だ。

 擬態とは言うが、彼ら自身人間と共生する方針を決め、この時代に全滅と言うよりも人間と同化や混血し静かに血を絶やして言ったと言われ、悪魔最強の戦闘種族でもあるが、非常に人間らしい悪魔として構成の歴史に知られている。

 人間らしいとは言え彼女もだが影を本体に持つために、本来ならばオレが首を絞めても影に戻って逃げられるのが普通だ。

 山中もオレのいない間にこの攻撃に痛い眼を見たようで、アルティアもだが何で逃げられないと言うように見ている中でアルティアは抵抗を始めた。

 危機的状況に陥ったならばすぐに擬態を消し、首を絞められると言うことも味わったこともないだろうしで、アルティアは抵抗している中でオレはあきらめろと言うように返し、言いながら一度山中を見ろと言う首を動かす中で、首を絞める力を強めた。

「―――もう一度聞くぞ? 悪魔最強の戦闘種族、影の血族の1人、アルティア アークライトか?」

「―――だとしたら?」

 首を絞める力を強くされ苦しそうにする中でオレは再度質問するが、アルティアはそれがどうしたと言うように返した。

「―――ぇ?」

「リード?」

 かなり強引な気もしたが時間もないしオレはアルティアの左腕を切断した。

 左手で持ち上げていた状態で、利き手が塞がっていたが、オレは反対の手を瞬時に鋭利な刃物に変え勢いよく右腕を切り飛ばした。

 瞬時に腕を普通の腕に戻す中で、アルティアはと言えば一瞬何かが起きたと言う表情で、山中はお前何かとんでもないことしたなと言う反応だった。

「―――ぃ、いや、うそ? 何で―――?」

「リード!」

「安心しろ、オレが手を離せば元通りになる。」

 オレの後ろ4、5フィートほど離れた場所に切り飛ばした腕が落ち、山中が落ちる鈍い音に反応する中でアルティアは身体から勢いよく出血する中で遅れて激痛を感じたようで悲鳴を上げた。

 オーヴァーマシンで影の血族の神経や身体の部位を侵食している状態で、オレは彼女の擬態を解除できない上に痛覚や出血をするようにしているのだ。

 本来ならば経験しないような事態に悲鳴を上げるのを止めたアルティアは血まみれになる中で一番の疑問を口にし、山中がやりすぎだと言うようにオレの名を呼ぶ中で、オレは安心していいと言うように返した。

「―――それに殺す気はない。」

 常識的に考えると不意に女の首絞めている上に片腕を切断し、返り血まで浴びていて説得力に欠ける状況だが、手を離すと言うか、オーヴァーマシン浸食はすぐに解除できる状況にしている。

 ここで殺せば未来にも影響するし、これは暴力もふくまれているが、このことに関わらせないためのちょうどいい度合のいい警告だ。

「―――本当か?」

「Believe me.」

「―――わかった。」

 殺す気はないと言う言葉を聞いた山中はオレに聞き、オレは繰り返しているが信じろと返し、山中は一瞬アルティアのほうに眼を向けた。

 アルティアはと言えば合わせるように山中に眼を向けたが、山中はすぐにオレに眼を向け直し、俺はここでは口答えしないと言うように首を軽く一度縦に動かすと口を閉じ、少しだが後ろに下がった。

「―――聞いた通りだ。命まではとる気はない。」

「―――――」

「ただし、お前がアルティア アークライトの場合に限るがな?」

 アルティア アークライトである可能性が高いし、仮に違っても影の血族である可能性は高いしで、オレは間違いないと言うように言い、苦痛な表情の中オレを見るアルティアに対し、オレはいい加減にしろと言うように言った。

「―――――」

「―――ぅわ?」

 痛みに震えていると言う状況だが、アルティアは答えないと言う表情で、オレは腕の一部分を銃に変え、次は反対の腕と言うか、胴体と言うか肩ほどまでもふくむが一部を吹き飛ばした。

「腕がっ!? 腕がっ!? 腕がぁーっ!?」

「―――さすがにやりすぎだぞ?」

 銃を腕の中に戻し、もう一つの腕が地面に落ちる中で言葉と悲鳴を合わしたように声を上げた。

女の気に障る高い声だなと思い口を塞ぎたくもなるが、肝心な言葉聞けないなとオレが思う中で、先ほどの一撃で返り血を浴びた山中が顔と言うか左のほおに付着した血を服の袖でふき取りながら口を開き近づいてきた

ふき取ったと言うよりも顔に何かと言うよりも血が飛び散ったことを山中は確認したようで、血はふき取った方向に逆に広がっていた。

「―――手を離してやれ。」

「山中―――」

「―――ここまでくれば十分だ。」

 アルティアは多量に出血している状態で、現在の状態は人間と同様で、山中はオレの言葉を言うことを信じたようで、手を離せば助かると言うことを信じたようで手を離せと言ってきた。

 オレはまだダメだと言うように返したが、山中は言葉通りで、良心が痛むと言う表情をしていた。

「―――――俺たちと二度と関わるな。いい―――?」

「―――か、カァクゥゥ、カーク、ディラン―――、愛して、る―――。ごめ、ん―――、」

 戦場の兵士と言えば殺人と同等だと考える人間も存在するが、国際法や人間の良心、死後と言うこともあるし、山中は限度があると言う態度で、これだけ言えばいいと言う冷静な物言いの中で、アルティアが何かを言い始めた。

 意味が解らない言葉を続けているのだが、顔色も悪くなり、死にかけている人間の表情で、首も絞めていて半場走馬灯でも見ているのかと思う情景だった。

「―――――」

「リー、ブロスだろ? 偉大とまでは言えないが、ある意味兄の俺の頼みを聞いてくれないか?」

「―――わかった。」

 この時オレは少し一瞬だが別の物を見ていたと言うか、記憶を思い出していたが、山中の頼むと言う言葉を聞き、オレは少し腹も立つ気もしたが確かにやりすぎもしたし、オーヴァーマシンを解除し手を離した。

「―――――」

「―――影の血族、か―――」

 オレが手を離すとアルティアはすぐに姿を消し、オレの後ろと足元に落ちた手に、オレと山中、近くに飛び散った肉片が姿を消したかと思うと、再びオレの足元に腕の無い状態で姿をあらわしたかと思うと、反対の腕の場所に元通りの姿をあらわした。

 返り血や肉片などがなくなったことを確認した山中はこれが正体かと言うように言い、アルティアは地面に倒れ、少し荒い呼吸の中で、何も起きていないと言うか普段通りだと言うように自分の手を見ていた。

 オレはと言えばこの時自分のことと言うか、過去のことを少し思い出し軽くだが頭を抱えていた。

 何度も見る幼く物覚えつき始めた頃の記憶で、だれかわからないがオレは女性に呼ばれ、呼ばれるままに歩き、彼女に前にたつと優しく抱きしめられる記憶だ。

 歩いた時間が30秒以上で、抱きしめられた時間が30秒未満で1分に満たない記憶だ。

優しくあたたかい記憶で、心が非常に落ち着くのだが、法則性もなく思い出すと言うか、フラッシュバックするし、こう言った時に良心と言う普段ないような感覚が痛む気がして迷惑だし、女性がだれかもわからないし少し困っている。

 第3次大戦以前のハイブリッダー奴隷産業で働くハイブリッダーの多くは母親が利益目的で子供ハイブリッダーにした娼婦が多いと言われている。

オレもその一人だと言われているし、実の母親とも思えなかったが、育った施設の人間や知り合いには似通った女性はいないとも思い、これが起きると彼女がだれか少し深く考えたくなるし現在もだがほかのことへの思考が停止もする状態になる。

 深い事情はわからないが、オレはこの記憶の中に残る人間のあたたかさが偽りでないと思ったし、人間をハイブリッダーの好き嫌いなどの思考を問わず人間を信じたいし、心の奥底から憎むことはなかった。

 憎むことができなかったとも言うべきで、オレはたとえあれがだれかが造り、見せた偽りだとしても、決してうそではないと言うか、人間を信じるべき事象だとも思った。


 男に眠らされたオレドギーが目覚めたのはアリーの2回目の悲鳴の時だった。

 あれは睡眠薬だったのかとか、致死性の薬物ではなかったのかと言う思考は無視し、アリーの悲鳴はオレの耳にも確かに届き、起きているのか眠っているのかわからない意識を覚醒させた。

 オレはと言えば本格的な覚醒前は不謹慎だが夢を見ていたような感覚で近くに女性だと思うがだれかがいたと思うような夢を見ていた。

「―――――?!」

 アリーがあれほどの悲鳴を上げるとは普通の事態とも思えないし、あの性格だし虫みたいな気味の悪いものが嫌いだと思えないし、理由は何にしても急ごうとする中で、オレは動けないことに気付いた。

「―――」

 後ろを見てみると太い排水管のような物が見え、指にも固いひもで縛られた感触も存在し、眠っている間にあの男に拘束されていたようだった。

「ぁ?」

 幸い老朽化しているし強引にでも引っ張れば壊れそうで、急ごうと立ち上がり、眼を前に向け身体に力を入れる何度か押したり引いたりする中で、分解され弾丸が地面に撒かれたオレの銃が見えた。

 用意周到と言うべきか、徹底的と言うべきか、殺されない分よかったとも言う状況かも知れないしで、ここまで来ると怒りも感じず、少しと言うか半場落ち込みかける中で排水管が壊れた。

 配管内から汚水と言うか、産業廃棄物かもしれないが、中に残っていた奇妙な液体が飛び散ったが、臭いもなく害もないようだし、オレは背中に配管を背負ったまま走り出した。


 わたしアリーと言うか、わたしたちと言うべきだが、影の血族は日常生活や戦闘、普通に生きるに置いて命の危機と言うものに直面したことがない種族だ。

 わたしたちが恐れるべきは老いと、貪欲な願いをかなえようとする人間に、有効利用しようとする神や悪魔たちの心情の裏側だが、わたしはこの日それ以外で初めて命の危機を感じた。

 山中を抑えることまではできた中で不意に仲間のリードと言う男が姿をあらわし、信じられないが彼はわたしの能力を封じた上、両腕を破壊し、多量出血させ死ぬ寸前までわたしを追いこんだのだ。

「―――」

「―――行くぞ?」

「―――ああ。」

 リードがオレが手を離せば元に戻ると言い、手を離される中でわたしは能力が使える感触を取り戻し、死にかけた身体を再生させ、乱れた呼吸と、元通りになった手を見る中で、生きていることを実感していた。

 リードは背も高く、わたし以上に強く、サングラス越しに眼を青白く光らせている上、獣のようなうなり声をあげ、開いた口からは普通の人間とは違う犬歯が多く長く、どう考えても普通の人間ではなかった。

「―――――」

 少しして2人に眼を向けるとリードは何かを考えているような表情で山中はと言えば、何も言わずにわたしを見ていたが、少ししてリードを呼び、リードは呼ばれるとああそうだと言うように反応し、早歩きで歩き出した。

 わたしの方ではなく、山中がわたしに会う前から進んでいた方向で、山中は歩き出すリードと追いかけ歩き出した。

わたしが見ている中で山中は少しだけだがわたしに顔を向け、本当に言ったかわからないが、口元が動いているのが見え日本語であやまるような言葉を発したように見えた。

「―――アリー!」

「―――?」

「アリー? 大丈夫か?」

 この場から去ろうとする彼らに何かできるかと聞かれたら、できるわけもないしで、わたしはある意味命拾いしたとも言え一安心という中で、ドギーの声が聞こえ、わたしは声の方向に眼を向けると奇妙な姿のドギーが走って来た。

「―――何やってんの? あなた?」

「―――それよりも?! いいのか!?」

 背中に細長いものと言うか、よく見ると排水管と言うか筒のような物を背負っている状態で、意味不明なことをしているなと思う中で、ドギーは歩き去る2人を確認し、追いかけなくていいのかとわたしに聞いてきた。

「―――ええ、わたしの手に負えないから。」

「手におえないからって、本当にいいの―――」

「それよりもあなた一体どうしたの―――」

 わたしは歩き去り、姿が見えなくなった彼らを見届ける中でいい、ドギーが本当にそうなのかと聞く中でわたしは背中の方に眼を向け、どうなっているのか確認した。

「―――あの男にやられたんだ。固いひもか何かで縛られているみたいなんだがほどけなくて―――」

「―――結束バンド」

 みてみると両方の親指と人差し指が結束バンドで結ばれている上、排水管用の支え用の金具と言うか止め金と止め金の間に入れられ、わたしはドギーが話す中で固いひもの正体を明かした。

 本来ならば壁に設置されていたものだと思われるが、山中がドギーを排水管に結び付け、ドギーが壊して背負って来たようだった。

「結束バンド? ケーブルとかまとめるあれか?」

「―――警察が手錠の代わりに使うとか聞いたけど、本当に使えるのね?」

「なにぃ!?」

 わたしの言葉を聞いたドギーは結束バンドと言うとあの結束バンドかと言うように聞き、わたしはみながらそう言えばこう言うことがあると言うように言い、ドギーはかなりおどろいたような反応をした。

 結束バンドは本来は大量のケーブルやひもなど、大量の細長い物体をまとめる用の道具だ。

 どちらかと言えば電気関係の道具にも近いし、警察が手錠の代わりに使うなんてのもなんとなく聞いたと言うような話だしで、山中だと思うが実用する人間がいるとは思わなかったのだ。

「待ってて? 外すから?」

「―――すまん。助かった?」

「いえ、いいのよ?」

 器用に結んでいる状態で、片づけるのも少し惜しい気もするが、わたしは外すと言い、ドギーには見えないが能力を使って影を刃物に変えて切断した。

 排水管は地面に落ち鈍い金属音を立てる中でドギーはわたしにあやまり、わたしはと言えばたいしたことはないと言うように返した。

 わたしのような影の血族の前では手も足も出ない山中だったが、ドギーのような人間相手には十二分に勝てたようで、ドギーは本当に負けたと言う表情をしていた。

 わたしはと言えば、ドギーが本当にいいのかと言う表情をしているが、リードに負け少しと言うか、身体は体質上大丈夫だがかなり精神的に消耗し、言葉も出ない状態だった。


 撤退命令と言うのは回りくどい言い方になるし軍隊式で、都合の悪いことが起きた後始末みたいなもの言いになるが、結果論として何にして帰れと言うか、帰って来いと言うことだ。

 リードが歩き出し、俺山中が追い、後ろからアルティアの略称かアリーと呼ぶ声が聞こえる中で、俺の無線にある意味でだが遅れて恋から撤退命令が来た。

 飛び去ったヴァリーがどうなったかわからないし、リードが戻って来た理由もわからないし、アルティアと言う女がなぜここにいるのかもわからないが、何にしてもと言うように撤退命令が出た。

「―――すまん。」

「いや、たすかった。礼を言う。」

 リードはと言えば歩きながらタバコを吸出す中で俺にあやまり、俺はたすけられたこともあって礼を言った。

「―――撤退命令か?」

「―――ああ。気になることもあるが、戻ろう、ひとまず聖那と合流しよう。」

 リードは無線の内容は聞かないと言うか、聞いていると思うが半場強引な命令が来たと言うべきで、仕方ないが従うと言う雰囲気で、俺は何にしてもと言うように答えた。

「―――それにしても、悪魔と言ったか?」

「あの女のことか?」

 俺は考えてみたらと言うか、実際に遭遇した部分もあるし、アルティアと言うか、男の方が略称していたアリーのことを聞いてみた。

「―――神の実在、か―――」

「―――神と言うのが、どんなものかわからなくなるだろう?」

「―――まあな?」

 頭でわかっていると言うか実体験をしても実感を持てないと言う状況で、リードが聞き返し、俺が考えるように言う中でリードは聞き返してきた。

 神が何なのかと聞かれるとよくわからないしで、俺は上手に答えを返すことができなかった。

「なんでも存在する。日本の神道と同じように神が大量の存在するようにな? 前警官を殺さなかっただろう? あれは機構から保護がされている宇宙人と吸血鬼の混血児だ。」

「―――吸血鬼? 宇宙人? あの警官が?」

 少し考えたいなと思う中でリードはごく普通にいると言うように返し、俺は警察署であの時なぜ警官を1人殺さなかったのかと言う疑問が意外にもここで解決できた。

「―――しかし、少し不味いことになったな?」

「―――まずいこと?」

 これからこういうことが続くのだし、資料に眼を通したり、リードとも訓練をするべきだとも考えている中でリードがよくわからないが少し気になることを言い、俺は何かと聞き返した。

「―――影の血族は絶滅危惧種だ。」

「絶滅危惧種?」

 聞き返す中でリードはこれは話しておかないと言ういけないと言うように話、俺はどういう意味だと言うように言葉通り返すしかなかった。

「―――悪魔最強の戦闘種族と言われたが、現在はと言うか、書類上はあの女1人なんだ。」

「―――1人?」

「―――ある程度は機構オーグやPMCなどの監視下にある―――」

 絶滅危惧種と言えば動物に見られるように、数が減少し、死にかけていると言うよりも種類としてなくなりかけている動物で、あの女性もそうだと言うリードは言い、俺が1人と返すと、リードは考えるような反応になった。

「―――接触した俺たちを調べる人間たちが未来から来る可能性が、追われる可能性がある?」

「―――そうだ。」

 リードが考え出す中で、俺は少し頭を整理してみるとこういうことか言うように聞くとリードは少し間を置いたが、間違いないと言うように答えた。

「―――待て? 俺たちは―――」

「一種の極秘任務だ。機構はオレたちに問題が起きても知らないふりをする。可能性が高い。」

「―――――最悪だな?」

 機構直轄のPMCことワープの後ろ盾がある程度あるのではないかと言いかける中で、リードはオレたちのことを思い出せと言うように言い、俺は状況通りの言葉を返すしかなかった。

「―――お前のこともある。動き出すのはおそらくワープの別部署をふくめて、PMIA、PBI、そして日本人のお前もいるし、NIKKEIKI、ヤマトガード、ホワイトラビットガードだ。」

「NIKKEIKI? NIPPON KEISATSU KIGYOU?」

「そうだ。」

 恋には失礼だが自分たちが必要な時しか話さないし、こちらの話も聞かないし、補佐もできないと最悪な状況で、頼りになるのはリードで俺たちを追ってくる組織と言うか、PMCの名前を教えてくれた。

 1つことNIKKEIKIが少し気になり、この略のことかと聞いてみると、その通りだと言うようにリードは返した。

「―――あまり派手には動き回らん方がいい見たいだ。」

「―――そのようだな? オーグの言うままにと言うことか?」

「その通りだ。」

 リードは答える中でこれからのことは言うまでもないと言うように言い、俺もそのことはわかったが、念のためにと言うか、最終確認だと言うようにリードは聞くと、先ほどと似ているようだが、少しいら立っているような反応で返した。

「―――Scrap」

「―――Scrap」

 このいら立ちは同じようなことを言っている俺に対するいら立ちではなく、オーグやワーパーに対するいら立ちのようで、俺とリードはそろえ同じことを言った。

 お互いに仕方ないよなと言うような表情をしていて、調度聖那の待っている車の前まで来た時で、顔を合わせる中で、リードは立ち止まり、何も言いはしないが腕を少し勢いよく出してきた。

 リードは拳を強く握りしめているしで、俺は合わせるように出して腕を合わせた。

 お互いに言葉こそないが、自分自身の表情がどうかわからないが、リードはと言えばこの程度で終わらせる気はないと言う表情だった。

この場で頼りにできるのは自分自身とお前だけだし、協力して乗り切るぞと言う表情だし、俺も同じような表情をしていると思った。


 栄枯盛衰と言う言葉が日本のことわざが存在している。

 この言葉の意味はたとえどんなに栄えると言うか、全盛を誇ったとしてもいずれ時がたてば枯れ果て、衰退すると言う意味だ。

 植物の花のように栄養を土から吸収する中で花を咲き誇らせるが、時期が来れば花は枯れるし、土も栄養がなくなり、極端な例だが植物も育たないような砂漠化起きる。

 繁栄や栄華と衰退と枯渇が一心同体でもあると言う意味であり、不信な反応を見つけたわたし楊はその様子を見届けていた。

「―――――」

 正体不明のアームドスーツに、正体不明の神のような生命体、少女だけでなくほかにも多数の人間たちがわたしの視界に映っていた。

 普段のこの場所は反映したと思われる元工業地帯と思われる衰退した以上の廃墟だ。

彼らが来たためなのか、この場所が何かを起こす因子と呼べるものをふくんでいるのかわからないが、少し前の時間までは全盛期以上と言うか、それを超える状況を創造していたが、現在はより酷い廃墟へと変化していた。

仲間があれは何だと騒ぎ、わたしに何かと聞き、慌てている中で、わたしは何も言わず、廃墟を見つめていた。

見つめている中で2人組の男が車に乗り込んだかと思うとすぐに車を発進させこの場を後にした。


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