転移か移転か 後編
監禁されたと言えばある意味大げさな表現だが、僕道をふくめ全員は解放されて後はいつも通りと言うように学校で授業を受けに戻ることになった。
羽藤と言う人も僕が他言無用と言ったし了承したしだが、一応は安全のためにと言うか、産業スパイとかが君たちを狙うとか、君たちが万が一に話す場合もあるとして、名刺と言うか、連絡先を教えると言うか渡して帰った。
常識外のできごとで、僕たちもある意味同じ状況に遭遇しているし、もしかしたら僕たちに関係していることかもしれないし、追求することも必要だが、僕たちは荒波を立てるのはまずいと思い、あの時僕は彼らの申し出に了承した。
僕たちのことに関係しているとも言えるが、真矢が呼ばれなかったし、鈴と伊那と理沙、枝葉までいたがあの遥香と言う子の姿もなく、昨日の一件であの場にいた人間だけで、僕はある意味では関係ないと推測していた。
「―――ごめんって、桃子―――」
時が経過して、昼休みになって僕たちは4人で話し合いをしていたが、桃子が不機嫌で僕が機嫌を直そうとする役目になるのは必然だった。
普段の3人こと、彼方と真矢と桃子の会話ならば、真矢が不機嫌で彼方がご機嫌取りで、桃子が半場高みの見物だが、僕の対応もあってか、立ち位置が変更され彼方が何かという疑問顔の真矢に状況を説明し、僕が桃子の機嫌を取っていた。
「―――だけどよく考えてよ? 真矢も呼ばれなかったし遥香って子の姿もなかったんだ?」
「―――――」
「鈴も学校に戻ったって連絡くれたし、僕たちは関係ないんだ? 深く詮索するとまずいことになりそうでもあるし―――」
確実な正解とは言えないし、確実な間違いとも言えないが深く詮索するのは何にしてもまずそうだし、僕が仕方ないと言うように言うが、桃子は眼を軽く閉じ不満そうな表情で、僕は言葉を途中で止めため息を吐きだすしかできなかった。
「―――ステルス迷彩、ねぇ―――?」
「あ?! それだよそれ?」
ほかに何を話そうと言う状況の中で、口を開いたのは事情を聞いた真矢で、昨日彼方が言っていたようなことを言い、彼方は昨日言っていたことだと言うように返した。
「まったく、夜と言いわけわかんないことあったのに~?」
「そうだよ、それもあるよね?」
「また問題ふえんの~? 最悪~?」
話しはわかったが話し合って僕や桃子のことに対応すると言う反応は見られず、真矢はほかの問題が起きたと言うように腕を組んでいい、彼方も少しだが忘れていたと言う反応を返した。
少しして真矢は僕とは少し違うため息を吐きだし、これ以上何が起きると言う反応をしていたし、僕は昨日の夜、あの物体を見たことと、銃が実銃になったこと以外にほかに何かが起きたのかと思った。
人によって体験することに差が発生していることは必然だとわたし桃子は思った。
わたしたちから見て発端は彼方のリューをひろった場所への移動で、これは彼方だけの体験で、わたしたち以外は体験していない状況だ。
強烈なプレコグニションはわたしと真矢は体験しているが彼方は体験していない状況だ。
鈴と言い、遥香と言い、雪乃と言い、わたしたちと似ているが能力の差も含まれると思うが違うと言われていたし、道や伊那と理沙のような神さまになれるうわさの能力に関係していない人間も存在して異なる体験をしている。
枝葉は普通の人間のようだし、ある意味何も関係ないのではないかと言う状況でもあるが、昨日の夜謎の物体を見た一応は体験者だ。
本題は何が言いたいかと言うとわたしと彼方と真矢が体験したわたしが未来の東京かもしれないと言った場所の話だ。
「―――わたしと彼方、真矢も、昨日の夜変な場所にいたの。」
真矢が不満を漏らす中で、道がほかに何かというようにわたしが少し眼を向ける中で、わたしはそちらの質問に答えると言うように言葉を返した。
「―――壊れた東京?」
「ぇ?」
「その言葉のとおりよ?」
答えたのは彼方だが確信が持てないと言う疑問符が出るような物言いで、道が聞いてどういう意味かと言う反応の中でわたしはほかに別の表現は絶対にないと言うように返した。
「壊れた、東京?」
「そう、壊れた東京タワーとかみたいなの見たの。」
「―――――」
言われても何のことだと言う反応をする中で、わたしはこれ以上何度も言わないと言うように返すと、道はどういう意味だと言うように彼方に眼を向けた。
「それだけじゃないでしょ? あの怪物も本物の恐竜みたいになってたし―――」
「―――」
「なにが、どうなってるのかな―――?」
道が彼方に眼を向ける中で、これだけではないぞわたしの話を聞けと言うか顔を向けろと言うように真矢も言葉を返し、道が一度にたくさんのことを言われても困ると言う表情をする中で彼方は不安そうに言葉を漏らした。
「道は、あの夢見てないの?」
「道は、体験してないの?」
「―――――」
困っているがこのままでは話が進まず、口を開いたのは彼方と真矢で、彼方はある程度夢として考えて質問し、真矢はあの瞬間移動したことを視野に置いて質問したようだった。
どちらの質問にしても道は深く意味も理解できないしまったくそんなことはなかったと言うように表情と合わせ首を左右に振り、不定する動作を見せた。
「―――ダメ、少し話題を変えましょう?」
文章にすれば一瞬で済むが、わたしたちは何を話そうかと言う状況だが何も言えないと言う状況で少なくとも30秒以上が経過し、推測して45秒以上1分未満の少し長くて短い時間が経過した時、何とかしようとわたしは口を開いた。
「―――普段通りのことでも話して、少し気を紛らわせましょう?」
道と真矢、彼方が反応を示しわたしに顔を向ける中で、わたしは少しため息も出したし、話しが進展しないのも現実だが、喧嘩するのもよくない上このまま解決できない話や暗い話を続けるのも嫌だった。
「普段通りって言われてもねぇ―――?」
「お母さんが出張した。確かフランス―――」
「―――彼方―――」
いい考え(アイディア)だとは思うが突然と言うか、こんな状況でそんなこと言われてもと言うように真矢が返す中で、彼方は合わせているがあわせられていないと言うか、半場思い出すように言い、真矢に無理やりだからと言うように言葉を返された。
出張して聖歌がフランスに言ったとか言うが、アフリカやら南極やらも行ったと聞いたこともあるし彼方も海外旅行に連れられ学校を休まされるし、物言いに難があるがこれは彼方にとっては日常茶飯事の出来事だし、ある意味普段通りの会話と言えた。
「―――そういや桃子前貸すとか言ったゲームやってみた?」
こんなこと話している場合ではないが、桃子の言う通りだし、わたしも裏で考えたがもしかしたら何か思いがけず進展するかもしれないとも言う表情で真矢は何にしても話そうと口を開いた。
「ええ? おもしろかった。」
話を振ったわたしも人のことは言えないかもしれないが、自分での判断だが平常に返事を返した。
真矢からゲームを進められたのは事実だし、勧められたソフトでも遊んでみたし、おもしろかったのは事実だ。
「―――変な、ゲームとか、教えてないよね―――?」
「何よ~? そりゃわたしちょっとオタ混じってるけどオタが知るいいゲームってたくさんあるのよ~?」
疑似的とかと言えば言い過ぎだが、わたしたちは普段通りの会話を始め、少し余韻と言う部分を残しているが、次に口を開いたのは道で、真矢にわたしに変なことをするなと言うように言い、真矢は少しいつもの感覚を取り戻した反応で返した。
「―――そう言えば道? ちょっといい?」
「―――何?」
わたしがおもしろかったと言う返事を返す中でその返事はどうかと思うと言う表情で半場苦笑いだが彼方も微笑み、一応は普段通りと言う状況の会話の中でわたしは道に声をかけた。
「―――わたしって、高値の華なの?」
「ぇ―――?」
「―――どうなの?」
道が反応する中で、まさにこんな時にと言うか、ある意味普段通りだが、わたしは朝の会話の中で聞いたことが気になっていたので思い切って質問することにしてみた。
朝の会話で確かに木之本さんはと言われたし、間違いなくわたしだし、冗談にしても惜しい部分もあるし、少し意地も悪いが場の雰囲気も明るくできると思った。
聞かれた道もこんな時に聞かれても困ると言う表情だが、わたしは何にしても話しを変えようと言ったし、あの時と違い優位性はわたしが獲得し、別段よく言おうが悪く言おうがいいと思うし、答えが欲しいなと言うように眼を向けた。
話しを変えようと桃子に不意に言われ、彼方と言い、真矢と言い、僕道と言い流れにある程度乗った中で、僕は桃子に朝の会話の内容を聞かれたが、冗談のような話だが、木之本さんこと、桃子が高値の華と言うのはある意味事実だ。
高値の華と言えば大げさと言うか、強調した表現と言うべきだが、これは正確には桃子は意識してないと思うが、ほかの生徒たちとの距離感が原因だと僕と言うか、ほかの生徒もだと言えるが思っている。
第一に年数で言うと2年前だが元転校生で、物珍しい部分もあった上10、11歳ぐらいとなると人間集まりと言うか、少人数だが集団が形成されるし、よく知らない人間は集団に入りにくいと言うか、入れにくい状況だと言える。
言い過ぎかもしれないが、転校と言えば出ていく方が多かったし物珍しいが触れにくい状態になっている状況だった。
第二に桃子の外見も問題で、僕は家族構成と言うか、彼方や真矢、それに枝葉との付き合いもあって慣れているのか、それほどと言うか、彼方たちと大差はないと思うが結構な美少女だと言われている。
桃子が転校してきた5年生の時僕は彼方たちとはクラスが違っていて、在籍するクラスの友達こと彼方から転校生が来て席が隣になったと話を聞いた程度だったが、学校内では針小棒大かと思うほどに話が広がっていた。
現在でもだが日本人形と西洋人形をミックスしたような外見で、日本人形の落ち着いた雰囲気ながら西洋人形の華麗な雰囲気も併せ持っているとも言われている。
性格も悪くないし、長く整った直毛の髪に、子供と言え少し日本人らしくない上西洋的で大人らしく見える顔と言い、始めてみた時も確かに僕は言うとおりに一応はきれいだとは思ったし結構人にも好かれるようだった。
彼方と真矢が友達になったとか言うことは知っていて一緒に遊んだとか言う話は聞いていて仲がいいとは思っていたが、第三の高値の華となる事情だが、桃子は人と距離をとっているように見えるらしかった。
僕と言い、ほかの男子と言い、彼方や真矢をふくめるほかの女子と普通に接し遊んでもいるが、僕が鈍いと言う部分とかもあるかもしれないが、悪い雰囲気ではないが桃子に距離を取られていると言う雰囲気があるようだった。
男子の一部が言うには無表情が多く本当の心を開かないと言う表現が妥当だそうで、女子も同じように考えているようだったが、彼方と真矢の前では桃子は普通に表情を見せるし、2人だけがこの微妙な雰囲気や違和感を持っていなかったらしかった。
受け入れにくい状況の中でどうしても受け入れたいがむずかしいと言うか高値の華の人間が来た中で、彼方と真矢は偶然と言うか、奇跡と言う状況でミステリアスな美少女こと、桃子を手に入れたと言えた。
後は知能戦と言う状況らしく、直に接触して話したり、彼方と真矢に接近して見たりと、朝のように僕と通じてと言うことも考える人間まで出る始末だ。
転校生と言えば最近現れた留学生のセレナーデ ハートことセリーだが、彼女は悪い人間ではないが無駄に元気と言うか、空元気の空回り状態で、嫌われはしないが少しめんどうな人間のように見えた。
「―――ぁ~。うん。まぁ、そうだよね。」
僕は深い理由や意見は放置するとして、何にしても一応は間違ってないと言うようにかえした。
「―――どこが?」
「どこがって―――」
言われても説明がむずかしくなるし、わかりにくいし、言ってどう思うかわからないし、聞かれても返答に困る状況だった。
「僕はそうは思えないんだけど、彼方と真矢にだけ仲がいいように見えると言うか―――」
「桃子、ストップ。」
僕が説明をするにしてもと言う状況の中で口を開き始め、桃子がそうなのかなと聞いている中で止めに入ったのは真矢だった。
「真矢?」
「―――わたしもその話が聞いたことがあるけど、理由知るのまではおすすめできないよ?」
桃子が何かと真矢を呼ぶ中で、真矢の物言いには2割ほどは冗談が混じっているような物言いだが、親切心としてこれ以上踏み込むのは絶対に危険だと言うような物言いだった。
「―――まぁ、わたしたちも昨日知った身分だし、人のことは言えないけど、普通の友達と言うか、知り合いでいたいでしょ?」
「?」
深い事情と言うものがあるようだが、真矢も昨日知ったと言い、僕は質問されたが余計に意味も解らない状態だった。
「―――待てよ? この状況だし道も仲間に―――?」
「やめようね? 真矢ちゃん?」
真矢が何かを知っているんだなと言うことはわかった中で、真矢は不意にだれがどう見ても悪いことを考えていますと言う不気味な笑みを浮かべ引き込むとか言いかける中で、彼方に仕方ないなと言うように止められた。
3人には3人で何か秘密を共有しているようだった。
少し気になりもするが、抑えた彼方と言い、深い事情もあるようだし、詮索するのはまずそうだが当の本人の桃子はと言えば何のことだと言う表情をしていた。
他人の不幸は蜜の味とか言う話もあるが、身の上話なんてものは現実聞いてみると度が過ぎた物も存在するし、話しに自分が関わってみるとだが非常に深刻な話だと改めて実感するとわたし真矢は思った。
実感したのは正確には昨日の桃子の告白だが、現状起きていることも似たようなことな上、道だって母親を亡くしているしで、逆に話した方がいいのではないかと思う中で彼方に止められた。
「―――よく考えるとこうやって普通に話してて―――」
話題を変えるのはいいが普通に話していたらこんなことになったと言うようなことを少し困ったと言うような表情で言おうと彼方がしている中で、教室のドアが不意に勢いよく開いた。
ものすごい勢いだったのでドアが大きな音をだし、教室内のほとんどがドアの方に眼を向けた。
「―――遥香?」
「―――ぇ?」
「ぁ?」
お前がどうしてここにいると言う状況だが、教室のドアを開けて入って来たのは遥香だった。
「鈴になにした!?」
わたしたちを見つけると早足でこちらに向かってくるとわたしたちに勢いよく質問した。
「鈴になにしたと聞いたんだ?!」
「―――」
「何でお前たちの学校に行った!? お前たちいじめた意外に理由があるか!?」
どこで知ったか知らないが鈴がわたしたちの学校に連れていかれたことを知ったようで、細かい事情も何かも無視してわたしたちを問い詰めに来たようだった。
よく見てみるとと言うか、息を切らしているのが聞こえ疲れているようにも見え、わたしたちがどこにいるかも知らないし学校中をしらみつぶしに探したように見えた。
「―――向こうの進学校の生徒じゃん? 高等部?」
「よく見ろよ? あれ中等だぞ? 背たけー?」
「美女。つーか美少女―。」
クラスの人間たちも反応を始め、最初は男子の方だったが、次第に女性の方も話題にし始めた。
本人がどう思うかはわからないが結構な高評価を叩きだしていた。
登校途中か、学校を飛び出してきのかわからないがこの場所では目立ちすぎる他校の制服姿だと言うことや瞬時に話題にされていることも気にしもせず、わたしたちを問い詰めに来たようだった。
「あんたね? よその学校でしょ? いい加減にしなさいよ!?」
「それがどうした!?」
「それに鈴心配ならそばにいてあげなさいよ!?」
ある意味勘違いと言う状況だし、状況が一変するのは言うまでもない状況だし、わたしが勢いよく立ち上がって返す中で遥香は一歩も引く気もないと言うように答え、わたしも負けるかと言うように返した。
「真矢ちゃん―――」
「まぁまぁ―――?」
ほかの人間たちがわたしたちの知り合いかと言う話も始めているが、わたしと遥香が言い争いになりかける中でわたしを彼方が、遥香を道が止めに入った。
引っぱたいた人間と引っぱたかれた人間と言う関係で彼方たちはわたしと遥香が仲の悪い状態だと知っているし、昼休みだし、ほかにも言いたいことはあると言う状態だが、何にしても常識的なのは彼方たちだった。
厳格とまでは言えないと思うが道は神社の家に生まれ、将来家柄に関係して相応の身分と言うか、関係する職種なることに備えて育てられている部分が存在していると言える。
年齢不相応に落ち着いた雰囲気で少し頼りなく見られるが、心身を鍛える意味などを込めて柔道などの武術などもならって普通の人よりも強いこともわたし彼方と言い、ある程度の見知った関係や友達になら知られている。
真矢と遥香が言い争いを始めた中で、関係ないことを話していると思われるし、何が言いたいかと言えばわたしが真矢を、道が遥香を止めようとした時のすぐ後のことだ。
「―――――」
わたしの目線では一瞬何が起きたか見えなかったと言う状況だが、最初に遥香が道か真矢に対して怒り任せに手を出した部分までは見えた気がした。
「―――いった―――。」
わたしと真矢と桃子と言うか、クラス全員だと思うが、全員おどろいているが、遥香が床に倒れている。
正確には倒されたと言う状況で、遥香が手を出した瞬間に道が手を返した上に技をかけて倒したと言うか投げた状況だった。
わたしも少しだけ習ったことがあって解るが、こういう時には受け身と言うか、倒された時のための防御法と言うか、対処法が教えられるが、遥香にはそんなことも知らないのは眼に見える状況だった。
最初何が起きたか意味が解らないと言う表情をしていたが、遅れてと言うか、あまりの勢いで気づかなかったと言う状況で、自分が倒された事に気付く中で背中を強く打ったことを実感したようだった。
道はわたしたちよりも少し背が高い程度で、遥香も背も高体格的に有利かと思われたが、柔道などを習うと体格のかなり異なる人間でも倒せると聞くが本当なんだと理解できた。
「―――あの? ごめん? 大丈夫?」
相手が女性とは言え道の方も身体が覚えているとか、身につくとか、思わずと言う状況だったようで、倒した遥香に対して悪いことをしたと言うか、心配そうに声をかけた。
「―――な、何にしても、鈴と話しなさいよ? こんなとこいないで―――」
「―――真矢の言う通り。」
悪い言葉だがある意味自業自得と言う状況で、倒された遥香を見た真矢は顔と眼を反らし、これ以上は止めといた方がいいなと言うように言い、桃子もこれはまずいと言う表情で眼を閉じ、あわせるように言葉を返した。
「―――だいじょ―――、ぅわっ?!」
「―――?」
道と言いわたしと言い遥香の大丈夫かと声をかける状況で、わたしが大丈夫かと声をかける中で遥香が勢いよく動いた。
飛び上がると言う状況で、わたしたちから一気に2、3mほど距離を取った。
「―――」
鬼のような形相とまでは言わないが、怒っているのは確実で、床に膝をついてわたしと言うか、道の方に眼を向けた。
「―――覚えてろ!」
わたしと言い道と言い怒っているねと言う顔しかできない状況の中で、どう返すべきかと言う状況だが、遥香は勢いよく立ち上がると言葉通りに忘れたら許さないと言うように言い勢いよく背を向け去って行った。
嵐のようなひと時と言うべきで、何にしても遥香は去って行ったが、この後校内放送で他校の生徒が入っていると言う放送がされたのは当然の状況だった。
わたし遥香のとった行動が非常識なのは確かだと自分でも自覚は十二分にしているが、この状況だし鈴とも少し話しづらい状況だった。
この日わたしはと言えば実は一応は学校には来ていた状態で、教室の机にもおとなしく座っている状態だった。
目的があったと言うわけでもないが、一応は来てやると言う状況の中で、不意に鈴が校内放送で、わたしは深くは気にしてなかったが呼ばれたかと思うと車に乗せられたのを目撃してしまった。
どう言うことだと言う状況で言うまでもなく尾行すると彼方たちの学校だしで、鈴も無事に昼前に帰って来たが聞いても何でもないとか言いそうだしで、彼方たちと問いただそうとしたのだが、返り討ちに会ってしまった。
「―――っげ?」
「―――あら?」
返り討ちにされた上長話もできないし、校内放送で警戒もされ始めるしで、逃げようとしている中で運悪く教師だと思われる人間に遭遇した。
「―――校内放送で呼ばれてた子?」
引き返して別方向に逃げると言う隙もなく呼ばれた。
2、30代ほどの白衣姿の細身で肌の白い女性だが、きれいな金髪だし染めているかと思ったが瞳がきれいな青色だし、よく見ると外国人のようだが非常に流暢な日本語で質問して来た。
「―――だとしたらどうなのよ?」
こうなったら開き直って逃げてやると言う状況だし、事実だとしてもこれから帰るしあの学校に連絡するなら勝手にしろとも言う状況だった。
「元気ね?」
「―――」
能天気と言うか天然と言うか、意識が遠いどこかに飛んでいると言うのはこう言うのを言うのかと言う表情で、返事を返す中で笑顔でわたしに対して微笑んできて、わたしは言葉を失った。
「―――とにか―――」
「Eve? What are you doing here?」
雪乃も少しこう言う部分もあるが、彼方と言いこんな人間と関わるとこの時いいことが絶対ないと考えていたし、どうにでもなれと言うようにわたしが去ろうとする中で、不意に女性の近くで英語が聞こえ、女性は声の方に眼を向けた。
「Anne?」
わたしの視線では女性は廊下の右側にたっていて、右側の廊下の見えない部分からだれかが歩いてきているようで、女性は声をかけた女性の名前だと思われ、アンと聞こえたがそう呼んだ。
「―――What?」
「Oh, She is―――」
わたしも何でいかなかったと言う状況だが、少しして顔を出したのは女性よりも年上で気が強そうだが少し気抜けしたような白衣姿の女で、2人は英語だと思うが外国の言葉で話していた。
「ここにいるからには日本語わかるんでしょう? そうやって話すのは卑怯なんじゃないの?」
2人して軽くだが話をしている状態で、繰り返すが何でわたしはいかなかったと言う状況だが、話し合う中でわたしは思わず言葉を返した。
「何にしてもこれから帰るから、言うなり好きにしなさい!?」
ここでと言う状況で、わたしはもうここにいる用事もないし出ていくことを伝えればいいと言う状況で、わたしは勢いよく言うとまっすぐ進むと捕まえられそうだし、背を向けて急ぎ足で歩き出した。
「もう少し心を開いた方がいいよ?」
「―――」
大人と言うのはこちらの深い事情も知らずにいつも適当なことばかり言うしで、アンと言われた方ではない女の言ったことの深い意味は解らないが余計ないことを言うなと言う状況で、わたしは少し腹が立った。
「友達を大切にね? それと―――」
「何よ!? 余計なお世話だ!?」
何にしても歩き去るほうが堅実だと言う状況だがまだいうかと言う状況で、わたしはまだあるのかと立ち止まって勢いよく聞き返した。
「―――女難、じゃなくて男で苦労する―――」
「反対語は存在しない。」
「男の人に気を付けてね?」
言うにしても日本人ではないし妥当な言葉が出てこないようで、少しだが考えるようなそぶりを見せる中でアンが腕を組んで仕方ないと言うように指摘し、指摘された中でもう一人の方は笑顔で返した。
「何か物を投げられるかも。」
「余計なお世話だ!」
先ほど言葉通りに酷い眼にあったばかりだし、わたしは彼方もふくむがこう言った頭の中味の奥深くがどこが普段から別の場所に飛んでいそうな雰囲気の女が嫌いだしで、言われていらだちも最高潮に達した。
感がいいのか偶然の一致かわからないが、言ったことは一応起きたことだし、ある意味適中しているし余計に腹が立った。
「―――それにもうあってる―――」
「年上の、自分の倍以上の齢の男の人に、殺されかけるかも―――」
「―――」
人を見る眼があるとか言うことがあるかわからないが、刺激されたくないことを穏やかな口調で口にされたし、わたしはもうさすがに相手をしないと言うように本気で背を向けた。
道に返り討ちにされたと言う状況だし、いつか絶対に仕返しはすると考えてもいるが、あの女はまだあると言うように言い、いらだつ中で聞いた言葉はうそか本当かわからないしが、余計に腹の立つ言葉だった。
占いや予言、人の顔を見て判断するなんてものは絶対にあてにならないものだし、腹も立つがわたしは聞き流して学校を去った。
日本人と言うか、日本語言うか、日本の文化そのものだと言えるが、特徴としてわたしセリーと言うか、海外の人間も困るのが中途半端な表現で、結局あの晩入谷はわかったと言う答えを返すことはなかった。
返すことがなかったと言うか、正確には考えさせてほしいとか、上層部に一度連絡するとか、止めろとは言わないなど、絶対には止めないと言う答えだった。
時間にして現在は放課後と言う時間で、わたしと入谷は下校する彼達を見ていた。
「どうするの? 行っちゃうはよ?」
「―――」
「入谷。」
わたしとしては長くなるだろうし一刻も早く接触して事情を説明して、調節者のこととかを調べたいが、わたしが声をかける中で入谷はまだ困ると言う表情をしていて、わたしは入谷を軽くだが怒った。
「―――――ではいいますけどね、自分たちの身に起きていること自体信じられていない彼女たちにどうヴァンパイアを信じさせるんですか?」
「―――それは―――」
「思っているよりも人間の固定概念は強固ですよ? あなたならわかりますが昼間平気で歩いて夜眠そうでわたしみたいな人間を急にヴァンパイアと言って信じると? それにアンとイヴの件もあるんですよ? うかつに動けますか?」
わたしが少し怒って返す中で入谷はものすごく現実的な答えを返し、わたしはそんなこと関係あるかと返そうとする中で入谷は追い打ちをかけた。
問題は自分たちだけで抱えていないことは十二分に理解しているつもりだったが、入谷の思考は他人のことも考え、わたしよりも常識や仲間間の規則も深く踏まえていて一枚と言うか、2、3枚上手だと言えた。
上手な上入谷の言う通りで、入谷はヴァンパイアにしては人間の雰囲気が強すぎるし、わたしも昼間に活動しているし、去っていく彼方たちを見送るしかなかった。
遥香が学校に来たと言う騒動をふくめ、昼休みだったとは言え授業中もだが道のことも学校内で少し話題にもなり始めていたし、わたし彼方たちは放課後すぐに逃げるように学校を出ることにした。
道だって故意にではないと思うし、結論としては悪いのは遥香で、道は遥香から見ればある意味酷い表現だが撃退したとも言えるが、状況的に居心地がよくないのは明確だった。
学校を歩く中でも少しだが道のことが話されていて、少しだが悪く言われ、道は少し気を落とした表情で、わたしと顔を合わすと苦笑いで返した。
真矢はと言えばある意味わたしと同じ意見だが少し遥香を責め気味で、桃子はと言えば面倒なことになったと言う表情をしていた。
「―――ぁ? そうだ?」
「彼方?」
「彼方?」
わたしもどう返せばいいかと言う状況だし、眉が八の字になっている表情をしているなと思う中でわたしの眼にペットショップが見えた。
リューが身体がかゆいと言っていたことを思い出し、専用と言うか、犬用のシャンプーを買う予定だったことを思い出し、真矢と道が呼び止めようとする中で進んでいった。
「―――リューのエサ?」
「あ? そうか?」
わたしこと彼方が店内に入り、目当ても物を探す中で、彼方ペット飼ってたっけと言う表情の真矢だったが、少ししてよく考えたらと言うように反応し、道もそう言えばと言うように返した。
「ううん? シャンプー。」
「シャンプー?」
「リューの、身体かゆいって言うから。」
一応はリューに関係はしているが少し違うと言うように言い、真矢が意味が解らないと返す中で、わたしはシャンプーを見つけ手に取った。
登校中や空き時間に少し調べたが一応は人間用でもいいらしいが、正体もわからないし、医者にも連れていけないし、変なものを使うわけにはいかず、手に取りわたしは会計に進んだ。
「うまいとか言ってないでしょうね?」
「―――真矢ちゃんよくかゆいって言うとうまいとか言うけどなんの話?」
レジに並ぶ中で真矢は問いかけてきたが、わたしは意味が解らないと返すしかなかった。
かゆいとか言うようなことを言うと真矢は何かの影響かよくうまいかとか聞いてくるが、意味の解らない状況だし、平日で人もいない状況だし、わたしはすぐに会計を済ませることができた。
これで効果があるか実際問題わからないが、ダメなら種類を変えてみればいいとも考えてみた。
問題は多く存在しているが、わたしたちも答えを探す種類と言うか方法がたくさん存在しているとも思った。
これからのことを考えて深く話し合いたいが個人の家の情報も存在し、学校のこともあるし毎日全員一緒にいることはむずかしいしで、わたしたちはこの日道とは別れた。
この後はわたしと真矢と桃子でわたしの家に行くと言うある意味普通の状況だが、ほかに用事があると言う状況だし、真矢も桃子も少ししたらすぐに帰ると言う状況だった。
家の中は人の気配もなく、出張した母こと聖歌もいつ帰るかもわからず、わたしは第一にとリューと顔を合わせることにした。
「―――ただいまー」
「おじゃまします。」
「おじゃまいたしもうしそうろー」
玄関でわたしから始まり、桃子が普通に、真矢が冗談交じりに一応あいさつした後わたしはすぐに自分の部屋に向かった。
「リュー、帰った―――よ?!」
部屋の床にはリューの毛が大量に落ちている状態で、わたしは再び何か来たのかと思わずベランダの方に眼を向け、真矢も桃子もあわせて眼を向けたが、ベランダの鍵は閉じられていた。
(―――お帰り、彼方ちゃん―――)
「リュー!? 大丈夫?!」
わたしと言い真矢と言い、桃子と言い、一体全体何が起きたと思う言う状況だが、床から少し苦しそうだがリューの声が聞こえ、シャンプー刈って来たとか言う以前にわたしは声の方向に眼を向けた。
「―――よかった。怪我ない―――」
「なにこれ? 毛玉?」
「―――あんた何やってんのよ? 散髪でもしたの?」
リューを見つけ思い切って手に取ってみると怪我をしているようすもなくわたしは一安心する中で、桃子も同じように安心したような声を漏らす中で真矢が何事かと聞いてきた。
(できるわけないだろ!? 昨日も言ったけどかゆいんだよ!? 身体が!?)
「―――」
どう考えても散髪はわたしと言うか、だれかがしないと無理だし、リューは少し怒った様子で返した。
状況的に判断してわたしが出た後身体中をかいて毛を抜くほどだったようだが、よく見てみると肌も身体も痛んでいる様子は一切なかった。
(まー、だいぶ収まったけどさー?)
「そう言えば、リュー、いたよね―――?」
「―――うん。いた。」
現在のリューはと言えば身体中のかなり毛が短くなって気がするが、時折かいてこそいるがあまりかゆくないし落ち着いたようだった。
わたしがリューを見ている中で真矢はあの夜の一件か、わたしか桃子に疑問そうな物言いで質問し、桃子はその通りだねと言うように答えた。
「―――毛が生え代わるんじゃない?」
「え?」
わたしたちの問題もあるが、リューの方も不可解だし何かの病気かもしれないが、病院にも連れていけないしでどうしようかと思う中で口を開いたのは桃子だった。
「ぁ、そう言えば?」
「聞いたことがある―――」
桃子も推測と言うような雰囲気だったし、わたしも少し意味が解らなかったが、よく考えるとと言う状況で、動物の中には夏と冬で毛が生え代わる動物がいると聞いたことがあることを思い出した。
「―――衣替えの季節だしね?」
「てかそうしたらすぐに夏休みにとかよねー?」
「そうだよねー?」
桃子も続けてと言うように季節的な話と言うことになり、真矢も同じように返し、わたしも確信はないが少し一安心できた。
「何にしても、まずは掃除だね?」
「うわ? 毛まみれ?」
確信がないことは事実だが一応は様子を見られると言うこともあるしで、何にしてもわたしは部屋を掃除する必要があると思ったし、真矢も手伝うかはどうかわからないが、少し歩いていやそうな反応を見せた。
後ろに立っていて真矢が何をしたかわからないが大きい音が聞こえ、足に付着した毛を振り払ったのかもしれないと思った。
「これを使ってDNA鑑定とかできないか―――」
「どうしたの? 桃子ちゃ―――」
「―――なに? どしたの?」
わたしがリューの毛をひろい始める中で桃子もわたしもと言う状況でひろいよく考えたらこう言うことができたらと言うように言う中で不意に言葉を止め、わたしもひろいながら桃子の反応に気付いた。
気づきこそしたが、わたしはリューの毛をひろい桃子もこれに気付いたのではないかと言う状況で、真矢は何かと聞いてきた。
「―――羽根だ。」
「そうね? 羽毛よ? 真矢?」
「へ?」
真矢が何かと聞き、これが答えだと言うように言ったのはわたしで、桃子も理解できないが何にしても真矢に見てと言うように言い、真矢は何のことだと言う反応をしていた。
桃子もだと思うが、わたしのひろったリューの毛は毛と言うよりも羽毛だった。
色こそリューと同様のきれいな黄緑で小さいが、先がとがった縦長の毛を軸に左右から横向きに細い毛が整列したように多く生えている構造の毛で、間違いなく羽根と言うか、羽毛だった。
「―――リュー、あなた、鳥、なの?」
(鳥ぃ? 僕が鳥に見える? 飛べないよ?!)
羽毛と言えば間違いなく鳥の羽根と言え、高級素材などに使われることもある素材で、原料は間違いなく鳥だが、リューは鳥とは程遠い外見だった。
思い切ってと言うか、聞く以外に何かできることがあるかと言う状況で、思い切って聞いてみたが、リューはわたしの質問を否定した。
「恐竜?」
「へ?」
わたしが成長したらもしかしたら空でも飛ぶのかと半場思い始める中で口を開いたのは真矢で、わたしもだが余計わからない状況になった。
「昔テレビで見たことある。恐竜って羽毛の生えてたのがいるって、それに大人になると毛が抜け散ると言うかなくなるって―――」
「―――あいつらの、仲間? やっぱり?」
「だけど、違うよ? 身体の色とか?」
本当かどうかわからないが桃子は何しても恐竜に羽が生えていたと説明をし、真矢は桃子の説明はいいとして本気で不味いのではないかと言う反応をし、わたしは否定するように返した。
「―――恐竜は鳥に進化したとか聞くし―――」
(キョーリュー?)
説明と言うか、まだほかにもと言うように桃子が言葉を続ける中で、一番意味が解らないと言う状況なのはリューで、恐竜なんて絶対に知らないと言うような状況だった。
「―――ほら? これ?」
(わお!? カッコいいじゃん?! 特にこれ!?)
わたしは部屋の中にと言うか、置いてある図鑑の中の一部に恐竜が掲載されていた部分があったことを思い出し、図鑑を取り出して恐竜の絵をリューに見せた。
「彼方の部屋ってホントなんでもあるね?」
(僕もこんな風になれるの?! なれたら彼方ちゃんたち守れるかな!?)
多用しているわけではないし、勉強の資料と言うわけではなく、聖歌の買ってきたもので、部屋以外にもこう言った資料や何かは家を探せば非常に多く存在し小さいころ真矢と一緒にしたが半場探検ができる状況だ。
真矢はと言えばこんな時に便利だと言うように返す中で、リューは図鑑に載っていたトリケラトプスと書かれた恐竜を見てわたしに勢いよく質問して来たが、わたしと言い、桃子と言い、答えられる状況ではなかった。
性別としては一応オスとして、鳥なのか恐竜なのか、余計に意味不明な存在になってしまった。
リューはある意味図鑑を見てきげんがよさそうな顔をしているように見えるが、別の問題が増えたしでわたしたちもある意味、こう言った意味不明な存在だと思うと少しこの先がどうなるかとかなり悩むようになるのは言うまでもなかった。
現状を話すには少し時間を戻す必要があると言える。
正確な時間は昨日伊那と理沙が家に帰って来た時だった。
カークが日本に来るころで2人が迎えにいきたいとか言いだした。
わたしは自分自身カークが気に入らない部分も存在するが、ダメだと言っている中で、不意に伊那と理沙と同じ年齢ほどのディナと名乗る少女と、アミと名乗る女性がわたし白夜の家の中に姿をあらわした。
姿をあらわしたとは言うが普通の人間のように家に入って来たわけではなく、どう見てもわたしたち同様のと言うか、常識外の人間外の生命体だった。
日本語は話せないが能力を使って少し違和感のある声だったが、聞けばカークの知り合いで、様子を見に来たと言った。
お互いにカークのことでは苦労しているとか言うような話になり、伊那と理沙がカークを迎えに行きたいと言う話を聞かれたし、アミと言う女性はディナに命令され2人を連れて迎えに行くことになった。
伊那と理沙を誘拐しに来たとか、怪しいとは思わないのかと言う意見も存在するかもしれないが、わたしだって現役の人間外の生命体だし、能力的に十二分に良し悪しは区別できる能力もあると思っている。
現状ディナもわたしと同じ状況の同志だし、どう見ても悪役なのはカークだ。
「―――それで? アミに任せて2人でずっと酒盛りですか?」
「ぁ? いや? まぁ―――」
「悪いとは言いませんよ? だけどね? 娘放置してはどうかと思いますよ?」
ディナはアミに命令する中で2人にカークがよろこぶからとメイド服に着替えさせるついでにわたしの前に酒を出した。
正確にはアメリカ製のビールが入った段ボールのケースやつまみなどで、話しのついでに飲み始めた。
時刻は現在午後2時15分ごろで、意気投合して2人して仲よく飲んで酔っていた中でカークが家に来たのだ。
自業自得と言えば反省したことになるが、酒飲んでいる時に無礼な客とも言えるし、2人して酔いも一気に冷めたしで眼の前で修羅と言うか、悪魔が本気で怒っていると言う恐ろしい状況なっていた。
この部屋に来るまでの障子まで破壊し、手にはライダーシステムまでも握られ、事情も話したが許せんと言うように返され、ディナが言い返せない中で覚悟しろと言うように言った上能力も発動しているし、すぐにでも最高出力で攻撃してきそうだった。
「―――第一わたしたちには専用の交通網があるでしょう? 一瞬でどこにでも行けて日本一周でも簡単でしょう? すぐに帰ろうとも思いましたがあの恰好では学校にも行けないでしょう?」
カークの言葉が続く中で、ライダーシステムと言うのはカークが使っていると言うか現在手に持っている携帯電話のような道具で、神もふくむがわたしたちのような人間外の生命体の非常識的な能力を制御する装置だそうだ。
一体全体そんな代物をいつどこでだれがどうして何のために造ってどこで手に入れたかと言う状況だが、正確には20年ほど前アメリカでカークの母親がカークの非常時のために造ったそうだった。
カークの母が創設者らしいがサイツ社と言う表向きは大手家具メーカーが製造販売もしており、10数年ほど前から日本でも裏向きに広まり始めているわたしたちに関係する人気商品の1つだ。
資金などをふくめ、サイツ社は裏向きにはカークを補助することも目的に1つにもしているし、わたしたちから見れば絶賛悪用中だが、カークの味方から見れば絶賛有効利用中と言う状況だった。
「―――――」
「―――坊ちゃま。いえ、カーク様、そこまでです。」
「―――ケヴィン―――」
死ぬことはないとはいえお互いにあれを食らったらひとたまりもないぞと言うようにディナと眼を合わせ危機的な状況の中で、カークを落ち着いた雰囲気の外国人の初老の男が止めた。
「―――2人がお眼覚めです。」
「―――はい。」
アミと言いどこのだれかわからないがカークを止めると伊那と理沙のことを言っているのか2人が目覚めたと言い、カークはそれに答えて外の方へ向って言った。
「―――け、ケヴィー! 助かった!」
「―――いえ、それと、初めまして、マダム。わたしはサイツ社のケヴィン ミラーと申します。」
「ぁ、ああ―――」
外国人な上人間ではないことは事実で、カークの知り合いなのは解るがディナの知り合いでもあるようで、ディナがケヴィンに感謝する中でケヴィンはわたしに自己紹介し、わたしはわかったと言うように答えるしかなかった。
「坊ちゃま、いえ、カーク様は少し気性が荒い部分が存在し、ここで働くながら無礼なふるまいをしているかもしれないので、サイツ社の責任者としてここにあやまっておきます。」
「―――――」
「―――ミセス ビャクヤ、これからの日程ですが、カーク様が言うには数日中には娘2人ことミスイナとミスリサのために携帯電話の購入を―――」
このケヴィンもライダーシステムを装着している気配がするし、ディナと言い上級の身分にも感じられ、カークの関係者は道やら結構物騒な人間が多いが態度は非常にいいようだった。
わたしが聞いている中でケヴィンはこれからのことを話し始め、この丁寧ながら拒否権を絶対に発生させない強固な物言いは間違いなくカークの仲間だと思った。
カークはと言えば2人を抱きかかえ、家の中に入れていたが、一瞬だがわたしとディナは眼が合い、このままで終わると思うなよと言う表情をしていた。




