The Background
急がば回れ、短気は損気、それに果報は寝て待てなど先人の残す言葉ことことわざには数多くの急ぐことを進めず落ち着いて前に進むことを教えることが多いものだ。
急がなくてはいけないことを進めることわざがまったく存在しないとは言えないが、大切なことはことわざを知ることではなく状況を正確に把握し、何をすべきか見極めて行動を起こすことだと言える。
わたし楊が何をすべきと言うか、何をしているかと言うと、これから何をすべきか考えるべき状況だと言え、情報を集めている時だった。
「―――昨夜は魑魅魍魎が騒ぐ夜だった。」
最初に言葉を発したのはわたしで、一見すると幻想文学や空想科学小説と言った架空の物語や詩編の一節を引用したように思えたが、これは現実の事実を言った言葉だと言えた。
「―――あの恐竜の怪物にヴィナの仲間と思われる少女、それに、あの少女―――」
仲間たちとわたしは彼女こと折原聖那を監視している状態だった。
「―――あの2人、バランサーと接触していましたが―――」
「―――慌てるな。わたしもまだどうすればいいかわからないんだ。」
一緒に見ていたうちの1人が口を開くが、わたしは彼が話すのを止めさせた。
「司令官―――」
「―――わたしの性格を知っているだろう?」
「―――了解。」
あなたが迷うのかと言うように言いかける中でわたしは言葉を返し、少し間を置いたが理解したと言うように返した。
文字通りのこれからの行動に困ると言う状況だった。
不完全な状態のナノマシンを体内に持って戦う少女にゾンビ、あの恐竜の怪物に人間外の存在達と、調査を進めれば進めるほど余計に問題が増える状況だった。
なすべきをなせとも言う言葉が存在するが、わたしがこの場で現在できることは彼女たちを監視する事だけだった。
異常事態が起きたら何をすべきかと聞かれたらだれでもだと思うし、わたしアリーもだが警察や消防、救急とかに連絡するのが普通だろうし、教会が爆発した後にわたしは近くに公衆電話を見つけて教会の火事を通報していた。
周囲にはあまり人気もないし家も少ないと言う状況で、燃え広がると言う危険はないが、見つからないまま燃え続けると言う危険も存在し、少しだけだが遠目にだが人が見ているのが見えた。
人が見ていること、野次馬が集まり始める中で、わたしとドギーはこの場を離れることにして、わたしは現在ドギーの車に同乗させてもらっていた。
ふつう考えるとあの場に残っていた方がいいとも言えるが、通報はしたし後は警察とかに任せてと言う状態で、ほかの仕事こと、ディナから依頼された一件の調査のためにわたしの知る情報屋にドギーと一緒に会いに行くことにした。
「ごめんなさいね? 乗せてもらって?」
「―――いや、何にしてもバイクの借りは返させてくれ? ―――と? タバコはダメか?」
わたしならば物体と言うことに縛られず即座に情報屋の元に言葉通り飛んで行けるがドギーは一応は普通の人間だし、わたしの情報屋のことを教えておきたいとも考えたが、何にしてもわたしはドギーにお礼を言った。
お礼を言うがドギーは当然と言えば当然で、わたしは事情が事情で気にしないのがいけないが、あのバイクの一件を気にしているようで、これぐらいことをはさせろと言うように返した。
返す中で一服したいなと言うように運転しながらだが器用にタバコを吸おうと箱から一本取り出したが、わたしが嫌だと言うのを思い出したか、吸うのを止めて服の中に箱ごと戻した。
吸いなれた人間ならばできると思うがタバコを吸わない人間としていつも思うし吸う人間に聞けないが、あの箱に密着されて入れられているタバコをほかのタバコや箱を傷めずどうやって一本だけうまく出せるのかが疑問になることがある。
「―――止めないといけないのは解っているんだがな―――」
「あなたから言えば悪いこと言ったのはわたしよ? この場で吸わないし厚意は十分もあるは? 十二分に吸う自由と止める自由はあると思うは? あ? そこ左。」
百害あって一利なしとも言われ健康と言う観点から嫌われるが、内容成分や刺激、個人の好き嫌いも手伝いタバコと言うものは始めたらやめられないのが普通で、ドギーも理解はしてはいるようだった。
タバコを吸う人間の中にはこう言った節度を守らない人間も多く存在するし、ドギーはわたしのことも考えて吸うのもやめてくれたし、わたしがいない時や吸っていい時は吸えばいいと言うように返した。
禁煙にも移行することもあるとも思ったし、止める自由ともわたしは言う中で、次の道を支持し、ドギーは左にハンドルを回した。
「―――そう言えば、何で喫煙を?」
「―――」
「あ? と? ごめんなさいね? 思わず聞いちゃって?」
吸わない人間にはどんなものかもわからないし、会話の中で思わずわたしはドギーに何で吸い始めたのか聞いたが、よく考えると失礼で不味い質問だと思い、勢いよくあやまった。
「―――わからないんだ。」
「―――へ?」
「気が付くと吸ってた。」
喫煙は個人の自由だと言ったし、一部の人間には愛用されていると言う状況で、吸わない人間の不満にも直結し、わたしがあやまる中で、ドギーは意味不明な答えを返した。
「―――実は、オレは過去の記憶がないんだ。」
「―――?」
不意な上に意味不明な言葉だった。
「―――交通事故にあってな? 事故以前の記憶が仕事のこと以外一切残ってないんだ。タバコも気が付くと買い物に行って自然に買ってたし自然に吸い始めて、職場で何気なしに吸ってたら記憶思い出したのかとおどろかれもした。」
「―――――」
「これからのこともあるしある程度知っておいてほしいし、日常生活とか行動に変な部分もないから、あまりは気にしないでほしい。」
仕事上だけの関係とは言え深い事情で、わたしがそうなのかと言う反応で見ている中でドギーは少し気が重そうな表情をしていたが、どこか悪意のない落ち着いた表情もしていた。
「―――そう言えば、ここら辺の管轄の死神代行の人間で記憶喪失になったのがいるって―――?」
ドギーの表情を見ている中で、わたしは最近と言うか、結構仲間の間で有名になっている話を思い出し、もしやと思いドギーに聞いてみた。
「―――間違いなくオレだな? 悪評でも出てるか? 仕事忘れてた人間風情とか?」
「いえ、逆よ?」
記憶喪失で元人間でここら辺の管轄と、条件が限定に限定されるし、適合しているしで、ドギーは自分だと思うと言う答えを返したが、自虐的になっているような答えを返したが、わたしはほめられていると言うことを伝えた。
「逆?」
「死神代行の人間で記憶喪失と言うハンディを抱えながら、仕事はまじめだし仲間や天使からの信頼も高く、昇進もさせるべき死神代行がいるってね?」
人間と言うこともあり、ドギーは彼らこと神側などの情報があまり入ら無いようだし、自分の評価よりも仕事と言う顔もしているしで、逆に評価が高いと言うのにおどろいているようだった。
「―――」
「―――悪口言っているのは上の連中ばっかりよ? 自分たちがまだ偉大な存在だって信じ込んでるし、下の人間やこっちに来た人間はすぐに現実に眼覚めるし、ダムスパニックを起こしておいて何が偉大よ?」
上の連中と話した時もだがわたしは上の連中の文句を遠慮なく言った。
「ダムスパニック?」
「うわさは聞いているでしょ? 公職追放、大規模な天使や神のリストラよ?」
「ああ、そう言えば聞いたことがあるが―――」
わたしが言う中でドギーは何のことだと言うか、聞いたことがあるなと言うように返し、わたしはこれだと言うように答えを言うがドギーは本当に聞いたことがあるとは言う反応だった。
わたしのような上層部とかかわりと持つ悪魔と違い、ドギーは人間の死神代行と言う身分な上余程差別してされているようだし、ドギー自身も関心がないと言う反応で、ダムスパニックのことは知らないような反応だった。
人間の世界へと追放された天使やら神やらが来ているが多くは普通に生活できない状態だし、常識すら知らないのが普通で、わたしが苦労しているなかでドギーと言う存在は別の空間を生きているようにこの時見えた。
「―――まったくノストラダムスの予言なんか信じていい迷わ―――、あ? そこ左?」
「あ? ああ?」
見える中で何にしても道案内は必要と言う状況で、わたしは分岐点が存在する中で指示し、ドギーは従った。
方向指示器を出す時間が曲がる寸前で後続車やら歩行者に文句が出そうな状況だが幸いにも文句は出ないし、ドギーも怒らずに言うとおりにしていた。
「―――そう言えば―――」
「どうしたの?」
一応はあやまった方がいいなと思う中でドギーは何かこれからのことに何か考えがあると言うように返事を返した。
「あ? いや? あてになる情報屋がいると言っただろ? オレにもいてな? 方向が同じだなとな?」
「―――あ? そうなの?」
「―――まあ、何にしてもお前の言う情報屋の場所に行こう?」
いったい何を言われるかと言う状況の中でドギーは自分にも情報屋がいることを教え、近くにいるとの情報を教え、わたしが答える中で何にしてもお前の方が優先だと言うように言い、車を走らせた。
わたしたちの仕事に情報屋なんてたくさん存在するし、彼も仕事柄持っているのだと思い少し感心した。
走る車の進行方向を見ている中で、わたしのような純血とか、血統が高い悪魔と言った生き物よりも、これからの時代は勝手の利くドギーのような死神が主導の時代が到来しているとも思った。
車で移動してきたと言えば忘れているかもと思われるが、乗る際にアミの姿はなく、別の仕事があるので行くと言うメモ書きがオレドギーの車のダッシュボードの上に置いてあった。
アミにはこう言ったことはよくあることだしアリーと無駄なことを話したくないし、仮に後であったとしても後で詳しく話せばいいと放置していた。
燃える教会を傍観していたがいつまでも現場にいる必要はないとアリーに率先され、ある意味逃亡するように燃え広がる教会を後にしたオレはアリーの言う情報屋がいると言う場所に来ていたが、オレはこの場所をよく知っていた。
よく知っているのはどうして聞かれると、アリーに話したオレの言う情報屋がここにいるし、情報やこと彼と呼称するが、ここは彼のよく来る店だ。
正確にはバーやカフェ、ファストフード系と言った雰囲気の店で、軽食が食べられる店だった。
「―――あなたの情報屋もよくここに来るって言った? 偶然の一致? それとも同一人物とか?」
「そうかもしれないが―――」
目的地に到着して車から降りる中で見覚えがある景色に思わず反応し、アリーにここにオレの情報屋もよく来ると言うとアリーはオレに本当なのかと言うように聞いてきた。
「―――何にしても、いきましょう?」
「あ? おい? ―――たく?」
もしかしたらアリーの言うとおりに本当に同一人物かと思い、言葉を返し考え出す中で、アリーは考えていても仕方ないと言うように口を開き、急ぎ足で店内に入って行った。
オレは止めるが止まらずと言う状況で店内に入り、オレはため息が出たがアリーを追うことにした。
Open Mon~Fri 7:00~21:00
Sat~Sun 9:00~23:00
Need you!
入口には手描きの看板が置かれ仕事と言うか、お客ささまをいれる時間が書かれ、バイトも募集していると言うような雰囲気だった。
店内に入ると薄暗い雰囲気で、昼前ではあるが少しだけだが人も多く、店側から見て忙しくなるし、客入りが多くなり始めるころだと言えた。
「―――あ、いた?」
アリーはどこだと店内を見渡しているとすぐに発見できた。
眼を引く美人と言う言う部類な上背も高く細身で、広くはなく高い壁もなく姿を隠せないアリーはすぐに発見できた。
「―――アリー?」
情報屋には会えたようである場所と言うか、バーの端に座っているだれかと話すために立ち止まっている状態のようで何かをもう話し合っているようだったが、オレは一応は置いていかれたので置いていくなと言うようにアリーの名を呼んだ。
「あ? ドギー?」
声をかけられたアリーはオレの声に反応して振り返った。
「―――そいつが情報―――」
「―――やぁドギー、君とアリーが知り合いになるとはな?」
「―――?」
振り返ったアリーの後ろには男が見え、オレがアリーにそいつがお前の情報屋かと聞きかける中で、男はこちらに顔を向けてオレにあいさつをしてきたし、オレの名前を呼んだう上オレはその男に見覚えがあった。
「―――ジョセフ―――」
「え?」
「―――そろそろ2人一緒に来ることだとは思っていたよ?」
男の名前はジョセフ スミスと言う男で、オレの知り合いと言うか、オレの情報屋でもあるし、状況的に判断してアリーの言う情報屋でもあるようだった。
オレが男こと、ジョセフの名を呼ぶ中でアリーは彼を知っているのかと言うように一瞬ジョセフの方を向き、すぐにオレの方を見直す中でジョセフはこのことを待ちわびていたと言うように返した。
「―――まぁ、座ったらどうだ? コーヒーの一杯ぐらいなら出してあげよう。」
オレもアリーもどういうことだと言う表情をしている中でジョセフはと言えば立場話もなんだと言うように言い、座るように合図した。
どこにでもいそうな仕事帰りで少し疲れた雰囲気と服装の落ち着いた表情の黒人の中年男性だが、彼は間違いなくオレの言ったと言うか、アリーの言った情報屋だし、確かな情報源を持っている存在と言えた。
代行者と言う存在が存在している。
何者かと言えば神の代行者と言う表現が一番正解で、神たちが人間たちを管理するために派遣と言うか、能力を与えたと言うか、受け取った人間たちのことで、わたしの前にいるドギーこと死神代行も一応代行者の1人と言える。
1人と表現したが正確には一種と表現すべきで、それを言うならば天使や悪魔のわたしアリーもその1人だし、天使には本来神の代理人こと、代行者と似たような意味を持った存在だ。
悪魔も神が変わり邪神に使えればある意味天使とも言えるし、境界線と言うか区別が半場無いような物なのだ。
明確に違うことと言えば、わたしとドギーのように上と密接なかかわりがあるか無いかだが、わたしがドギーに言った情報屋の彼ことジョセフ スミスはその一種の中でもかなり特異な存在だ。
特異な存在と言えば本当は失礼な表現とも言え、実は彼も一応は代行者の総代表と言う身分で、わたしたちの一応は代表格なのだ。
代表格と聞けば権威と言うものが存在すると思われるが、これは形式と言うか、書類的と言うか、能力だけと言うべきで、神と相違ない力は持つが、この現在と言う世界の中で能力は不要の長物と言うべきで、使われていないのだ。
「―――ドギー、あなた―――?」
神が権威をふるう時代など時代遅れだ。
人間によっては神の代理人ほど信用に値しない存在はないと考える人間が存在する中で彼らのことは職業柄わたしと言うか、ドギーも知らないわけでもないと思うしわたしはドギーにジョセフが何者かを知っているのかと言うように質問した。
「―――一応は知っているつもりだが、アリー、お前もか?」
「ええ。代行者、それも総代表、神の代表格―――」
ジョセフは話し合うこともあるだろうなと言う顔と言うか、微笑んでみているが、わたしたちは真剣に話し合っているし、わたしは神の代表格と言う中でジョセフに顔を向けたが、ジョセフは軽く微笑んでいるだけだった。
「―――力を与えたが、現在行方不明で捜索中―――」
「―――すまん。だが協力と言うか、たすけてもらったし、便利だし、手放すのが惜しかったし、仕事の相談とかもしてもらっていたもんで、知っていたと言うか、教えられたんだが黙ってくれとも言われてたし―――」
「―――まぁ、利用していたと言ってもわたしも同罪よね?」
ジョセフが微笑んでいるがわたしがドギーの方へ顔を戻し、事情を話すとドギーはわたしの立場もあるしまずいことをしていて判明したが、言い逃れができないしどうしようと言う反応をしていた。
許してくれなんて言えないよなと言う反応をドギーがしている中でわたしも言葉通りに同罪だと言うように言い、気にするなと言うようにジョセフに顔を向けた。
代表格と言うが、実は彼は書類的にと言うか、情報的に行方不明になっていた、現在上の方から捜索命令が出ているのだ。
「―――?」
「―――肝心なのはあの事件の調査でしょう?」
「―――あ? ああ―――」
普通ならばすぐにでも飛んで行って上の方へ知らせるのが条理だが、わたしも貴重な情報源にしていたし失うのは惜しいし、このことは後と言うか本格的に放置することにした。
ドギーがどういうことだと言う反応だが、わたしは本題のあのことを調べないといけないと思い、振り返り首と眼だけを向けてドギーに言う中で、ドギーは遅れてだがわかったと言うように返した。
「―――トカゲとヘビを追え。」
「?」
「トカゲ? ヘビ?」
聞くことはたくさんあるはジョセフとわたしが言おうとする中で、ジョセフは自信があると言うような口調で口を開いたが、わたしと言いドギーと言い、何事だとしかいいようが無い答えだった。
「―――君にしてもドギーにしてもだが、わたしが言えるのはこれだけだ―――」
「ちょっ!? ジョセフ?」
「―――知りすぎるのはよくないことだ。わかるだろう? フォレスト ガンプのように人生はチョコレートの包み紙のような物なのだからね? 代金はここに置いておくよ? 神の御加護を―――」
トカゲと言えばあの恐竜の怪物のことかと思う中で何を考えていると言う状況だがジョセフ本当に言うことがないと言う様子で立ち上がり、帰ろうとするそぶりを見せた。
わたしが引き止めるのも聞かず、笑顔で財布からお金を取り出し、先ほど言ったこの店の2人分のコーヒー代程度のお金をカウンターに置くとお決まり文句のような言葉を言い、わたしたちに背を向けて歩き出した。
仕事を終えた男の背中と言う雰囲気で、わたしたちは彼を一応はと言うように見送っていくしかなかった。
言葉に甘えてと言うようにオレドギーとアリーは店でコーヒーを頼み飲むことにした。
コーヒーの銘柄と言うものには詳しくはないが店内にはコーヒー豆や紅茶、食べ物と言ったにおいが入り混じり程よく食欲と呼べる半本能的欲求が増幅され、食事が適当だったためアリーとオレは昼食にもすることにした。
メニューからお互いに適当なものを頼み、待ちながら話、来たら食べながら話と言うか情報交換と言う状況だった。
男女2人が話し合うと言えば何か少しいい雰囲気も想像するかもしれないが、仕事と言うこともあるがアリーは結婚し子供もいるし、オレも仕事と言うこともあるし、節操と言う言葉もわきまえているつもりだし、普通に話していた。
「―――あなたも解っていると思うけど、ジョセフっていつもああなのよね?」
「―――まあ? そうだな?」
アリーも仕事で話していると言う雰囲気だし、店内でだれかが見ているとしてもオレとアリーを恋人と言った親密な中には見ないだろうし、女性が仕事のことで何かを相談し、男も仕事の話を聞言いているように見ると思った。
仮に親密な関係だとしても状況的にアリーもオレも覚めた雰囲気だし、離婚して別れた夫婦、長い付き合いの友達と言った類にしか見られないとも思った。
「―――そうは言っても、あの身分でしょう? 言葉通り不可能はないって言うか―――」
「―――まあ、そうだな?」
アリーがどう言った経緯でジョセフにあったかはわからないが、おそらくはオレと同じような経緯か、仕事の中で偶然会ったかだと思われるが何にしても助けて助けられてと言うことはオレと同じようだった。
「まあ、わたしも好き勝手やっているわけだし、突き出すのは悪いと思うし罪悪感もないわけでもないけど、こう出し惜しみされると―――」
「―――まあ、そうだな?」
助けられてこそいるが、アリーもだと思うがジョセフは意外と性分なのか、単にいじわるなのか、立場を重んじての行動なのかわからないが情報は有力だが小出しにすることが多く、オレも少し困ってもいた。
帰る間際にもジョセフは映画フォレスト ガンプの劇中のセリフ、正確には主人公の母親だが、人生はチョコレートの包み紙のようだともいい、開けてみないとわからないと言う楽しみと言うか、探求心をなくさないための措置だとも言えた。
「あ~? も~? さいあく~? 何がトカゲを追えよ~?」
「まあ、落ち着けよ? 何にしても、あの怪物を調査していればいいと言うことだろう?」
「ヘビを追えとも言ったしわけわかんな~い?」
アリーも同じことをやられているようだし、アリーの方が上の方とかかわりが多いとも言えるし、ジョセフのあの態度は迷惑にほかならない状況でアリーはもう嫌だと言う反応をしていた。
オレはオレで、アリーの機嫌を取ることになった。
よく考えてみると3回連続で同じような答えを返したしいい加減まずいし怒られないかと言う状況の中でアリーは別の言葉を返す状況を造りだした。
「ヘビの怪物でも―――」
「―――とは言え知ってるでしょう? あの怪物の実態―――」
「―――まあ、そうだよな―――?」
あの怪物を調査すればいいとは言ったが、オレもアリーも昨日遭遇している以外にも怪物のことはある程度頭に入っていて、調べているが調べられないと言うのが現実だと言えた。
調べるとは言ってもオレたちは古代の絶滅した生物を調査する学者ではないし、科学者にあの怪物たちが調べられる状況を造りだせる状況でもなかった。
ヘビと言われヘビの怪物がいるのではないかと思い口を開きかける中でアリーに止められ、無難な答えをオレは返すしかなかった。
「―――まあ、オレもしばらくは一線を外されたし、普通の仕事もあるが、トカゲを追えとも言われたし、あの怪物を調べていけばいいだろから―――」
「それはそうだけ―――」
「―――手伝うよ。たいして役に立てないとは思うがな?」
ほかに言うこともないと言う状況で、オレはジョセフの情報を信じるしかないと思うし、オレの仕事の方はアリーを手伝えばいいと言う状況だとも思った。
定期的な報告で何もわからずしてないと言わずに済むし、アリーに何にしても手を貸すことだけは約束することにした。
オレの言葉を聞いたアリーはと言えば、1人や2人増えたところでたいしたことに変化はないと言う表情だが、これも仕事だし仕方ないと言う表情をしていた。
オレはと言えば返事を少しいい加減にしていた気がするし、アリーこと女性は何で怒るかわからないし、言葉を聞いて楽天的過ぎると怒られないかと少し不安だったが、何とか怒られずに済んで内心安心していた。
あれから時間も経過しあらしのような一夜が過ぎたと言う状態だがわたしアリスの仕事は続いていると言う状態だった。
どこかで聞いた話と言うか子供の発想だと思うが学校が火事にでもなれば休みになるとか言うのは大きな間違いで、仕事はだれでも彼でも続いているし、わたしたちは警察署が治るまで別の警察署や別の施設内で仕事をすることになった。
化け物と言うかゾンビも出現し、普通の事態ではないことは確かだが警察と言うか、マットたちと言うか偉い人間たちも表向きには麻薬組織の強襲として公表し、捜査を始めていると言う状況だった。
捜査を始めているとは言えマットはと言えば昨日の夜の休暇中からの呼び出しをまだ根に持っているようで、いつどこで見てもタバコをふかしていた。
事件が一応は片付き、事件に関して本格的に捜査をするにおいての会議や、終わった後の指示などでもそうだが、一段落しているこの時もそうだった。
「―――とても気のせいとは思えないんだよな?」
一段落しているとは言え仕事は終わらないと言う状態で、マットとわたしたちは付け焼刃とは言え与えられたオフィスで事件のことを話しあっていた。
「―――サングラスにライトでもついていたんだろう? それを見間違えたんだ?」
気のせいとは思えないと言うようなことを言ったのはサムで、事件の時の容疑者のことをマットに聞かれ、マットはサムの見た異常事態を本当に気のせいだと思っているようだった。
真偽は確かではないがあの時サムは救助をふくめて署内に入る中でゾンビと先頭になったりとしている中で、事件の主犯と思われる2人の容疑者を見たが、1人がどう考えても異常だったと言うのだ。
壁を壊して背後から姿をあらわした上眼が青白く光り、人間とは思えない怪力を持っていたと言ったのだ。
見つけた時半分気絶しているような状態だったのは捕まえられ放り投げられた結果で、サムは頭に包帯を巻いて怪我をしているように見えて痛そうだが比較的軽傷で済み、休んでいるわけにもいかないと言いここで話し合っている状況だった。
「―――壁ももろくなっていた可能性もあるしな? ある程度特殊な訓練や装置を持っている兵士と言うか、人間ならば不可能とは言えないし―――」
サムがうそを言っているようには見えないし、おかしいと言う反応に対して同じように反応しているのは情報が欲しくてと言うか、マットの意見を聞きに来たと言う状況のジョーだった。
「―――深く考えるな? 要はこの2人を逮捕すればいいんだ?」
考えているサムとジョーのことと言うか、お前たちの気持ちはわかるが考えているときりがないだろうがと言うような物言いでマットは言い、主犯の容疑者と思われる写真を張った壁を叩いた。
捜査の中で警察署内に設置されていた監視カメラが回収され調査が始められていた。
ゾンビは仮装した人間や麻薬中毒者として処理され、銃を持った男2人が撮影され、わたしたちもそれらしい人間を見たこともあり、警察は彼ら主犯と考えて追うことを主目的に置いたようだった。
カメラの映像はモノクロームでわかりにくいが専門家によると、1人は中肉中背のアジア系男性、背は少し低く170Cmほどで推定年齢2、30代ほど、もう一人は背が高く細身の男で、髪は黒いが肌も白いようで白人系だそうだ。
「―――にしてもだ? こいつら一体全体何者だ?」
「―――それなんだよな? おかしなところまみれなんだよな?」
こいつらを逮捕すればいいと言うようなことを言ったマットだったが、マットも気になる部分は気になると言う状況のようで、ジョーもマットに便乗して2人の映った写真を見た。
「―――そう言えばMAITTANAと言った気がするが? こいつ日本人か?」
あの時のことで何か有力なことを思い出したか、マットは背の低いアジア系の男の方を指さして少し意味不明な言葉を発した。
「MEI TENNEI?」
「MOTTAINAI?」
「MAITTANAだ。自分が危険になった時とかに言う言葉だ。」
最初に聞き返したのはわたしで、次はサムで、ジョーは聞き返さないが意味不明な単語で、マットは正確な発音と意味を教えた。
「―――さすがだな? マット?」
「運よく聞こえただけだ。」
教える中でマットはジョーに感心されるが、マットは自画自賛するような様子は一切なく、本題に戻るぞと言うように再び写真に眼を向けていた。
マットはある程度と言うか、かなりの語学に通じた部分を持っている。
英語は話すのは基本として、先ほどのあの容疑者の男が本当に日本人かはわからないが日本語も理解できるようだし、ヒスパニック系言語言わばスペイン語にロシア語、中国語、ドイツ語を話せる国際派だ。
国際派とは言うがこの男実は法律系大学を卒業後1流企業に就職していた経歴を持っているがだれが見ても解るし失礼だが持って生まれたと言うか、集団行動が不得手のようで会社で問題を起こし自主退職して刑事になったと言う変わり種だそうだ。
家系の中には軍人や警察の重要人物と言った人間たちも多く存在し、マットもある意味血筋の束縛と言うものから逃げられないようで、職場ではある程度信頼され、警官らしい部分をまったく持ってないとは言えなかった。
「―――2人とも左利き、だがこの構えはある程度訓練を受けた構えや動き、武器も改造されている上、サイレンサーを装着できるようにしているし、裏に大きなスポンサーがいるのか?」
「―――そんな奴らが何でサムのショットガンを持ってんだ?」
「―――」
マット事態もある意味ここでは奇妙な人間だが、マットたちの言う通りで2人には奇妙な点が多すぎた。
言う通り2人の映った写真を見ると銃を左手で持っている写真が多く存在し、ジョーの言う通り左利きのようでわたしには付け焼刃程度の知識しかなくてわからないが、2人には公の組織、言わば警察や軍隊で訓練されたような銃の構え方や動きをしているようだった。
銃もよくはわからないが片方の背の低い男の持っている銃は改造されているようだった。
銃の知識もないに等しいが、普通の拳銃と言えば黒一色か銀色で握る部分だけが黒とか木みたいな色だと言う印象だが、この銃は部品の中央が銀色で特異なカラーリングをしていた。
銃を改造するには多額のお金も必要になるし、サイレンサーを装着するにはIDや納税などがと言った正規の手続きが必要だそうだ。
仮に彼らが非合法なルートを通じて手に入れたにしても、裏で大きな金額を動かせる大きな組織が背景に存在すると言えたが、次の疑問が背の高い男が持っていたショットガンだった。
マットの反論の通りで、数か月ほど前に盗まれた眼の前にいるサミュエル アーヴィングが所有者と言うか、改造し友人の警官に売った銃だったのだ。
正確に言うと友人と言うが、同僚で、パトカーの中に積載していたが、数か月ほど前に盗まれたそうで、なぜか盗まれたショットガンを背の高い男が持っているのだ。
わたしは実物は見たことがなく、この写真でだが、結構精巧な改造しているそうだし、実物を見たことがあると言うか本当の持ち主が間違いないと言う反応をしていた。
「―――現地調達もできるプロ―――、と言うかそれよりもこの銃STIって言う最近結構有名になり始めたメーカーの銃じゃないか?」
「あー、ガバメントクローンの? サムがそう言えば買ってたよな?」
「ああ? そうだよ?」
盗まれたショットガンを取り返しはできないが一応は発見できたと言う状況だが、意味の解らない状況で、ジョーはほかの情報を集めようと言う反応で背の低い男が持っていた拳銃に眼を向けた。
マットもジョーもサムもわたしにはわからない銃の詳しい話をしていた。
「撃って当たればいいとかリヴォルヴァーやグロック派だったお前が45を買うとはな?」
「いや、なんかカッコよくってさ?」
マットがサムに対してお前らしくもないと言う物言いの中で、サムは言いながら腰のホルスターに入れていた銃を取り出した。
「―――ちょっと違うが、こいつだな?」
「―――間違いないな?」
写真の銃とサムの銃を見比べたマットは同じだと言うように言い、ジョーも同じ銃だと言うように答えた。
わたしには同じような銃なんて腐るほどあると言う状況だが、彼らは明確に銃を見分けているようだった。
「―――たぶんエッジだね?」
「エッジ?」
「1年ぐらい前に出たやつ、ほら? フレームが延長されているだろう?」
2人がこれだと断定する中でサムは同じ種類だが少し違う銃だと指摘し、写真と自分の銃との違いの説明を始めていたが、説明を始めてわたしたちが見ている中で机上の電話が勢いよくなった。
「―――おかけになった電話番号は現在使われて―――」
「―――マット、止めろ―――、だれだ?」
知り合って本当に少しの時間しか経過していないが、このマットと言う男は本当に何を考えているかわからない男で、かかってきた電話に出ると冗談なのか本気なのかわからない口調で書けてもむだだと言うように言っている。
ジョーはと言えばマットから電話をうばい取り、電話に出ていた。
「―――火事? 教会? 死体?」
「―――なんだ? ジョー? どうした?」
「郊外で教会が炎上、中で死体が見つかったそうだ。」
電話を急いで変わったジョーは電話越しの言葉を聞きおどろきながら電話越しの言葉を復唱し、真剣に考えると警察などでは冗談ではあまり行ってはいけない単語が聞こえてサムが反応し、ジョーはサムへと答えを返した。
「―――――」
電話越しの言葉を聞いていたマットはと言えばまたかと言うような表情で2人の会話を聞き、わたしはまた事件かとおどろくしかなかった。
「マット、至急来てほしいって―――」
「断る。」
「マット!」
ジョーの言ったことを簡単に整理するとどこかで教会が燃えていて教会の火は消し止められたかどうかは不明だが、中で死体が見つかり、捜査のために必要な人員に呼びかけをしているようだった。
マットも呼び出された1人のようで、ジョーは急いで行けと言うように合図するが、マットは嫌そうな表情で断り、ジョーは怒ってはいないが逆らうなと言うようにマットのを呼んだ。
「―――オレたちは便利屋じゃない。」
ジョーがお前はと言うように名を呼ぶがサムはと言えばいつものことだろと言うようにため息を吐き出す中でマットはタバコを箱から新しく1本だし吸いだす中で答えた。
「オレの管轄じゃない。」
「―――――そうだが?!」
「第一何のために課や係、部署を設けわけていると思っているんだ? 事件が起きたら出動? 警察官が正義の味方なのは5歳までだろうが?」
この人はと言う状況で、言っていることに道理は通っているが、状況的に人間として取るべき行為があるだろうとジョーが言うが、マットは断ると言うように言い続けた。
「休日出勤して所長やら市長やら、駆け出しの自分よりも若い連中まで出て来て文句をつけられて、嗜好品まで批難されて止めろと言われ、いくら仕事でも前の案件も片付いてないし、動くのはどうかと思うが?」
「―――――」
「オレはしばらく捜査資料の見直しをする。」
警察署が炎上したと言う大事件も起きているし、警察は確かに子供が夢に描くような正義の味方とも言えないのは事実で、会社と言った集団組織として部署わけもされ理論上始終上の方針に引き連れまわされる義理はないことは事実だ。
事実が存在するとは言え人道的配慮もあるだろうがと言う状況でもあるが、ジョーが何か返そうと言う表情の中でもマットは絶対に断ると言う表情をしてタバコをふかしていた。
「―――オレがいくよ? 資料はいつもの通り後でマットに渡せばいいだろう? ジョーも仕事あるし戻らないとヤバいだろう?」
「―――そうだ。頼む。サム。」
「―――――」
これが3人の日常的風景で、問題が起きて呼び出されてマットが行くのを嫌がり、ジョーが説得してもむだで、結局はサムとジョーだけが行くと言う状況になり、マットははと言えばそれでいいから頼んだと言うようにサムに言った。
「―――アリスはオレたちについて行くだろう?」
「あ? はい?」
ジョーがまたこれかと言う表情をしている中でサムがわたしに質問を返し、わたしはサムの言うとおりに現場に行くことにしたが、マットはと言えば眼を向けると早く行けと言うように合図して返した。
サムはと言えば先ほどの会話のことも慣れたことだと言うような反応で部屋を出ていき、ジョーは本当に困った顔で出ていき、わたしは自分ではどういう顔をしているかわからないが、部屋を出る中で自分はジョーに似たような表情をしていると思った。
教会から移動したわたしアンはイヴのことと言うかこれから何をどうしたらいいと言う状況だが考えが全く浮かばず、時間だけが過ぎていると言うか、時間をつぶす以外の方法がなく母ことリリーが帰るのを待つことにした。
警察に話してもイヴのことも信じてくれなさそうだし、教会の近くにもイヴの親と思われる人間も確認できず、信じられないがゾンビに襲われた上奇妙な武装集団も見たと言う状況で、警察と言え引き渡すのは危険だと思えた。
テレビの電源を切り少ししてと言うか、すぐに第一にリリーに相談することが先決だと判断したが、家を出る時に帰っていたリリーの気配もなく遠くと言うか、わたしが出た内に再び仕事に出ているようで姿はなかった。
ジャーナリストと言う職業柄働く時間も帰る時間も、会う時間もと言うか、時間と言う時間が不規則で会う機会も歳を重ねるごとに少なくなっていた。
なれてこそいるがこんな時にと言う状況で、職場の電話番号などもあるが職場にいないと言うか、現場に言っていることも多いし、わたしはイヴのめんどうを見るしかなかった。
イヴのことを知ることにもなるし、リリーが帰ってくるまでの一応は辛抱だと言う状況だが、時間をつぶすと言うか、イヴと遊ぶ中でイヴはだれがどう見ても奇妙な反応を見せることがあった。
帰って来たと言うか、テレポートして戻った影響でテレビの電源がついた時がいい代表例で、イヴには一般常識と言うものが欠けているようだった。
年齢は6、7歳ほどだが字が読めないし、室内の家具や家電の使い方も一切わからない、食べ物が食べ物だと言う判別もできない状態だった。
身体だけ成長して話せる赤ん坊と言う表現が一番正しく、泣き叫んだり意味も解らず走り回ったり、暴れることなくわたしの言うことを聞いてくれているのが幸いだと言う状況だった。
「―――――信じられない? トイレの仕方もわからないなんて―――」
「―――」
「―――違うの? あなたが悪いんじゃないの?」
身体だけ成長して話せる赤ん坊だと表現したが、トイレのこともわからないと言う状態だった。
少しして遊んでいて時間が経過する中でイヴが震えると言うか、少し見覚えがある気がする奇妙な反応見せ始め、何かと思う中でわたしのテレパシーとサイコメトリーが幸いして漏らすと言う事態は回避できたと言う状況だった。
わたしがトイレのいき方もわからないと言うことを言い、イヴがわたし悪いことをしているのかと言う表情で見るしで、意味が解らず不安と言う状況だったがイヴにはわたしが怒っているように見えたようで、わたしは急いであやまった。
「―――と? これでよし? さ? いいよ? いこ?」
「―――うん。」
この後数日何回か一緒に行くと言うか、育児で言うトイレトレーニングをして方法を覚えたが、最初はと言うようにわたしは処理を済ませるとトイレから出ることにした。
あやまり気まずい雰囲気だったが、わたしがいいと言うように言うと、イヴは笑顔で返してきて少し安心した。
「―――――」
「―――?」
トイレから出て手を洗い、タオルでふいてた後手を握る中で、わかってはいるし、イヴを心配させると何が起きるかわからないがわたしはイヴのことが不思議でならず、イヴに眼を向け、イヴは何かという表情をしていた。
真剣に考えてみるとリリーが帰ってくる確率も少ないし、いつまでもイヴを家に置いて行くのはまずいかもしれないし、置いておくわけにはいかないが放りだしたり警察に渡すのもまずいと言う状況だった。
前と言うか現状を維持して未来に進むのはまずい状況だが、後と言うか、前の前の状態こと過去の1人だけの状態に戻すわけにもいかず、これが世に言う八方塞がりなのかと言う状況だった。
問題があるにしてもイヴをこのままにするわけにもいかず、絵本を読んだりして軽く言葉を教えたりするなど、わたしは母のした育児を見様見真似状態でイヴにしていると言うか、再現していた。
真剣に考えてみるとこれはある意味リリーと同じ状況だとこの時わたしは思い、10歳の時を思い出していた。
学校も休みでリリーも仕事が休みで家で一緒にいた時のことで、仲良く話している中で、玄関のベルが鳴った。
「―――?」
父に誘拐され、母に救出されてから5年近く経過したが、わたしたちと言う存在の情報がどこかに流れていないと言う確信はなく、わたしとリリーはいつも見えない敵に半場おびえている状態だった。
わたしも学校にいても最新の注意を払っていたし、リリーも職業柄情報収集を心掛け、一緒にいても十二分に警戒して影に潜んで生きていると言う状態で、あの後何か問題を起こしたわけではないが用心のために4、5回ほど引っ越しもした。
「―――だれ? ―――軍人?」
ベルが鳴る中で次に留守なのかと再確認やベルが壊れていないと証明するようにドアの向こうの人間がドアをたたく音が聞こえる中で、PSIを使いわたしはリリーに普通の眼では見えない情報を送っていた。
普通の人間では見えない遠いドアの向こうにはリリーの言う通り体格がよく少し華美な装飾を施された軍服のような服を着た男が立ち、後ろには似た服を着た女性が2人たっていた。
「―――アン、隠れていて?」
「うん。」
わたしは深い事情はわからないが何か起きてもいいように母と手順を決めていた状態で、隠れていてと言われてわたしは部屋から出ていき、自分の部屋に隠れることにして、リリーは玄関に向かった。
万が一に何か起きたとしてもテレポートで逃げろとも教えられていたし、母も一緒に助け、証拠を残さないためにだれも傷つけない訓練もしていた。
「―――だれもいないんですかー?」
「―――はーい、いますよー? どなたー?」
普通の人間ならばドアの向こうにだれがいるかなんてわからないが、わたしと言い発達したテレパシーで情報を伝達されたリリーにはわかっているが、リリーは相手にだれかと聞き、玄関のドアを開けた。
「―――あの? どなたですか?」
クレヤポヤンスと言うべきかテレパシーと言うべきか、わたしにはもうすでに感覚を複合して使う感覚が身についている状態で、わたしはこの時リリーの視点で彼らを見ている状態だった。
初対面の人間ならば演技には見えないとは思う対応でリリーは返し、ドア越しには何にしても日常では普段お眼にかかれない服装の人間たちが立っていた。
「―――わたしは、合衆国空軍所属のスコット グリーン大佐と言います。リリー ブラウンさんですか?」
「―――そうですけど? あなたはいったい? 空軍って言いました? 軍隊の人間が何の用でしょうか?」
スコット グリーンと名乗った男と女性は軍隊の人間のようで、スコットは礼儀正しくあいさつしたが、女性2人は眼こそ合わせたが黙ってこちらを見ている状態で、リリーは何事かと言う反応を返した。
「―――娘さんのアンジェラちゃんについてです。」
軍人と言うか、軍事に関わる人間と考えた方が一般的な考えて、リリーが不審そうな様子を見せる中で後ろに立っていた女性のうち1人がスコットと名乗った男の前に出てドアを勢いよく開こうと手を伸ばした。
「―――アンなら、外に出てるけど―――、突然、失礼じゃないですか?」
念入りと言う状況でリリーはドアにチェーンロックをかけていて開けられない状態で、リリーはスコットたちが突然来て意味が解らないと言う反応だった。
『あの時の誘拐のこともあるが、リリー ブラウンの娘、アンジェラが超強力なPSIと言ううわさが数年ほど前に流れ裏で調査を進めている。』
『以前に誘拐された事件のことも調査済みである。』
『事実ならばアンを引き取り研究したいと考えている。』
わたしはテレパシーを使い彼らの心情と言うか記憶を調べ、瞬時にわたしを狙っていることを理解した、事実を母に伝えた。
「あなたでいいので少しだけお話しをうかがいたいのですが―――」
「―――軍隊といえば、わたしなら仕事柄関わったこともあるけど、アンとなんの関わり合いがあるの?」
スコットが悪い話ではないと言うように話す中で、リリーは少し警戒したようにと言うか、わたしのテレパシー聞いているが、できる限りは平常に反応していた。
「―――ここではなんですから、中に入れてもらえないでしょうか?」
「―――いえ、いや、突然そんなこと言われても困ります―――」
ドアを開けようとして女性の方は少し気が強そうな様子でドアを開けようとしていたがスコットは丁寧に言い、開けてくれと頼むが、リリーはわたしから受け取った情報もある手前断った。
「―――ここで、話してくれません―――か!?」
「開けてくれませんか? それとアンジェラちゃんいますよね? こちらはある程度調査済みですよ? 重大な話なんです。」
リリーがここで済ませろと言うように少し強気で言う中で先ほどの女性とは違う女性がドアに手を伸ばして強引に迫って来た。
『―――この人、アンと同じ―――?』
『―――その人は普通の人だから安心して。』
おどろき、女性の言葉を聞く中でリリーがアンこと、わたしと同じ存在で知っているのかと一瞬考える中で、わたしは即座にその事実を否定した。
「―――そこまで言う理由は何ですか?」
「―――」
「いくら軍隊でも警察呼びますよ?」
予想が違うと言われた中でリリーはスコットにではなく女性の方に眼を合わせて質問し、女性が聞き、どう返そうかと言う中でリリーは少し押しの強い言葉を返した。
「―――PSIと言う言葉をご存知ですか?」
「―――帰って下さい。」
リリーが答えろと言うように見ている中でスコットが少し話は飛ぶがと言うように言うと、リリーは勢いよく返した。
「―――え? ミスブラウ―――」
「あの虚言に振り回されるのはもううんざりなんです。」
スコットがどういうことだと言う反応の中でリリーは少し嫌そうに言ってドアの扉を閉めた。
「離婚したし養育費もいらないし顔も見たくない、アンも嫌がっているんです。ぶり返さないでください。」
「ミス ブラウン、開けてください?」
「あの時のことも調査済みなんでしょう? わたしがショットガンぶっ放してアンをつれていったことも?」
ドアを閉じたリリーの物言いは少し高圧的になっていた。
スコットはドアを軽くたたいて呼びかけるが、リリーは厳しく言い放った。
『―――お母さん?』
言いながらリリーが後ろに下がり、玄関に背を向け足早に何かに向かって進み始めた。
進み始める中で、普通の人間にはわからないがリリーの精神状態に異常と言うか、あの私と助けに来た時と似たような状態になり始めていた。
「―――――」
銃だ。
意味不明な状態で何かと言えばこれはわたしの目線で、テレパシーを通じてリリーの考えている物体が眼に見えるのだが、あの誘拐された時と同じ銃が見えたし、気づく間もなくリリーは銃を部屋の中から取り出して弾丸を込めていた。
「―――ミスブラウン?」
スコットはと言えばリリーが銃を手に取ったことも知らないのは当然と言う状況でドアを軽くだが数回たたき、リリーは再びドアの前に立っていた。
「―――ぁ、う?!」
スコットの眼から見てチェーンロックのはずれる音がきこえてドアが開く中で、ドアから顔を出したのはリリーではなく、銃口の先だった。
「―――」
「帰りなさい。それとアンには絶対に会わせない。」
銃弾も装填された状態の銃をスコットの頭に向け、引き金も指にかけ、リリーはすぐにでも撃つ準備が整っていると言う状態だった。
「―――あの時のこと調べているでしょう? 撃たないと思ったり脅しだけじゃないことも解るはよね?」
「―――――」
スコットの近くの2人に対しては銃を向けていなかったが、リリーは言葉をかけ、動こうとしているのを止めた。
「―――仮にあのことが本当だとして、どうするつもり?」
「―――」
「研究以外ないんでしょう?」
次はと言うようにリリーはスコットに改めてと言うように銃を向けて質問し、スコットが黙っている中でこれがお前たちの答えだろうと言うように言った。
「―――2つに1つよ? 選びなさい?」
「―――?」
あの時と同じことをリリーは口にした。
「―――アンを研究すると言うならあなたたちを殺してアンも殺してわたしも死んで全員死ぬか―――」
「―――――」
「―――帰ると言って全員生きるか―――」
次に続いた言葉もまったく同じ言葉だった。
「仮にあのことが事実でも。わたしはあの子に普通の人間として生きて欲しいし、同じことをする。」
「―――」
「帰りなさい? わたしは親として生きたいし人殺しもしたくないの。」
言い終えると言うか、ほかに言葉はないと言うようにリリーは言うと銃をおろし、後ろに下がって勢いよくドアを閉めた。
「―――」
ドアが閉まる中でスコットたちは茫然自失としている状態だったが、少しと言うか、十数秒ほどして我に返ったと言う様子で足早にと言うように去って行った。
後で調べもしたし教えられもしたことだが、軍隊と言った組織は表向きにはあまり出ないが第二次大戦以前からPSIと言った存在にも研究の眼を向けているとのことで、わたしのうわさを聞き付けた軍隊組織が調査に来たと言えた。
実質上研究はされているが研究成果が出ていないと言うか、わたしのような能力を持った人間が存在しないと言え、白羽の矢と言うものが立つのは当然だと言える状況とも言えた。
リリーのわたしを守る行動とわたしのイヴを守る行動はわたしたち個人の主観から見れば正当な権利と言うか行動だが、一般人の常識から見られると非常識なのは当然だし狂気の沙汰と言う方が正解だ。
狂気の沙汰として見られたとしてもリリーの場合だがわたしと言う存在が表舞台に知られればわたしはまっとうな人生を歩めないし、精神的苦痛は必須だし、繰り返しているかもしれないがわたしたちは八方ふさがりになるのだ。
「―――? アン? アンジェラ?」
「―――あ? ごめん? なに?」
リリーと同じように自分で何とかしなくてはいけないと言う状況だし、わたしは常識外の力を持っていた万能とも思われるがよく考えるとわたしはまだ子供で無力なんだと思う中でわたしはイヴの声に気づいた。
過去を思い出す時間が気づくと長かったのか、長い時を経た記憶がわたしの表情に一瞬と言えど長い苦悩の表情を与えイヴに心配させたのかはわからないが、わたしは何にしてもイヴの声にこたえるしかなかった。
イヴのわたしを見る瞳は自分のことも、わたしのこともこれから起きることも何一つわからず心配しているように見えた。
「―――え? アン? どうしたの?」
わたしはイヴを強く抱きしめた。
「―――ごめんね? ごめんね? ごめんね?」
あやまってどうにもなる問題でもないし、抱きしめても何かが変わることもないが、わたしはイヴに何もできなかった。
「アン? 寒いの? 震えてるよ?」
「―――違う、違うの? いえ、寒いの、別の意味で物凄く―――」
わたしの身体は震えていたようで、イヴが心配し、寒いのかと聞き、わたしは周囲は寒くないが精神的に寒いと言うか、恐怖感と言うか、そう言うものをわたしは感じていた。
「―――神さまがいなくても、わたしがあなたを守るから―――」
「―――?」
「―――」
神さまが本当に存在し、これが神に与えられた試練ならば、わたしは一体全体何をすればいいかもわからないし、ある意味常套句と言う状況だが耐え忍んで生きるしかなかった。
わたしは耐え忍んで生きてきたしリリーに生きる方法を教えてもらっているとも言えるし、わたしはどこまでできるかわからないがイヴに同じことをする以外にないと思った。
現状でイヴの親と言う存在がどこにいるのかわからないし、どんな親かもわからないと言う状態で、親が酷い親で恐怖感とかで捨てた可能性もないとは言えないし、だれにしてもわたしは親の代理と言う存在ならないといけないと思った。
彼女の能力はわたしと同じようなものとも言え同じ能力を持った存在がほかに存在せずと言う状況で、わたしはある意味で言えば勝手な共感性と同情、優越感をこの時少し持ってないとも言えなくはなかった。




