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目覚める力 後編

 必要だと思われる部分だと思われる。

 何かと言うと気絶していたわたし彼方が目覚める寸前に見たような見えなかったような光景のことです。

 この時自覚と言うものもなく、すぐに教えられることになるが、能力は目覚め始め、わたしが神の力を使えるようになり始める中で、未来の記憶を、プレコグニションを夢として見せているようだった。

 見えたのは一瞬で男の人の背中と言うか全体のようなものが見えた後、左肩と首の間に何か光るものが見えたかと思うと、血か何かわからないが、地面や周囲に飛び散り、一片だと思われるがわたしの視界を軽く塞いだ。

「――――――――――!?」

 何事かと思う中でわたしは眼を覚ました。

「―――――?」

 勢いで起き上がったが、何が起きたかわからないし、後ろから声が聞こえたことは思いだせたが、何よりも不意に思わず地面についた手に何か冷たく湿った奇妙な感覚をわたしは得た。

「―――っ血って?! うわひゃあぁっ?!」

 どこかは解らないが、水でもまいているのかと手を見ると、薄暗いが手は真赤に染まり、血かどうかわからないが思わず言い、後ろを振り返り、おどろく中で確信をわたしは得た。

「―――――? ―――――!? ―――――?!」

 血まみれの死体だった。

 正確にはこの時死んでいるかはわからなかったが、2人の男でうつぶせに倒れ、身体中が濡れるほどの血を地面に流していた。

蛍光板の装着された青色の服や、腰の周りの少々物々しい装備、わたしと違い立派な大人で、間違いなく警察官だった。

「―――あら? お目覚めぇ?」

「―――きゅむっ?!」

 後ろから不意にだれかの、正確には少し低く、不気味な女性の声が聞こえ、わたしは悲鳴を上げそうになる中で口を押えられた。

「静かにしなさい?」

「―――ぅ、ぅ、ぅ!」

 言われたとおりにすると言うようにするしかなく、わたしは何度も首を縦に動かし、すぐに手を離された。

「―――――?」

 何が起きているかわからないが、わたしは不意なことで息を整え直そうとする中で、人の気配と言うか、左のほうに床に倒れた人の姿が見えた気がして顔を向けた。

「あ? ああ?」

「―――――あら? お知り合い?」

「―――た、確か、鈴ちゃん? 鈴ちゃんでしょ? 大丈夫?」

 眼に見えたものは死体と言いうそでは無いようで、人の姿がそこに見え、わたしは先ほどの女性の言葉も無視し彼女に近づき声をかけて起こそうとした。

 近づき、声をかける中でわたしは間違いなく彼女を昨日の夜に会った夢野鈴だと理解した。

「鈴ちゃん? 起きて?!」

「―――安心して? 眠らせているだけ。」

「―――」

 三つ編みに眼鏡にわたしとは違う学校の制服に、胸の前にはスケッチブックが置かれ、間違いなく鈴で、わたしは起こそうとするが、鈴は起きず、女性はわたしに対してか口を開いた。

「―――制服違ったけど、能力者だったし、仲間だったのね?」

「―――あなた? いったい? それに―――――?」

 何が起きているかわからないが、この女性が警官2人を殺したのか、鈴に何をしたのかわからないが、異常事態が起きていることは確かで、わたしは思わずと言うように、恐怖心もあったが、守ると言うように鈴を抱きしめていた。


 我に光を

 もっと光を

 言語の翻訳方法が違い訳が異なっているが、ゲーテが死ぬ直前にはなった一言だと言われている。

 部屋が暗いのでカーテンを開けて欲しいと妻に頼んだが、開けて振り返る中で死んでいたとのことだ。

 時間の多少の前後はあるが、彼方が目覚めた時か同じ時ぐらいにわたし桃子は光ではなく、力を求めていた。

「―――――ふざけんじゃないわよ?」

 壁伝いに歩きながらわたしは口を開き、笑ったと言うか、顔をひきつらせた。

「―――何かわけわかんないけど、絶対にあんなひどいことさせない………!」

 プレコグニションによる未来予知を変えたいと言う意思があるが、身体は言うことを効かず、わたしは地面に倒れた。

「―――――」

 神の力の詳細に興味はないし、わたしは何にしても制御できる力と、助けに行ける力が欲しかった。

 見える光景の中では十二分に人間を超えた力を出しているのにわたしは歩くのが何とかできる状態で、動けなくなり始めていた。

 変身する道や忍具に身を包み、彼方の物とへと向かう枝葉の姿も実際は見えないが、能力越しに見え、真矢はあの2人の双子の正体を見たのが見えた。

「―――――」

 こんな時に役立たずのまま終わるのかとわたしは思い、これが許せないが、わたしには怒る気力がなくなっていた。

 昼の時のように少しでも休めばよくなるが、現在のわたしには一時的な休息にしか過ぎなかった。

「――――――」

 この時に戦える武器がせめて欲しいと思った。

 神は万能とか言うが、この力が本当にどこまでできるかわからないが、戦える武器が欲しいと思っていた。

「―――――? !?」

 武器と言えばどんなものかと考え始め、銃の様なものが欲しいと、手を思わず銃を握ったような形で握り、手を見た時だった。

「―――――これ―――?」

 手の周りが激しく光り始め、光が握った手の中に集まり、銃の様な形となった。

 手に握られた感触には金属の独自の重みと質感があるが、外見的には本物の銃とは到底言えなかった。

 神の力で造りだせたと考えられるが、材質は金属のようだが白い色で、銃の知識がないわたしに本物の銃が造れるわけもなく、わたしは形だけの銃を造りだしたようだった。


 猫耳ならぬ狐耳の双子に、いなくなった彼方と道に、奇妙な格好をした枝葉、調子の悪そうな桃子と問題は山積みだった。

「ねぇ? 何が起きてるのよ?」

「「―――わたしたちにも全部は解らないの。」」

「―――――」

 何をどうしろと言う状況だが、桃子と言い、道と言い、だれにしても相変わらずの中途半端な返事だった。

「―――あのね? こん―――?!」

 普段だったらわたし真矢は本物の狐耳の双子なんてみたら本気で飛び跳ねてよろこんでいるだろうが、暇もなく再び問いかけようとする中で、1人の手が、正確には人差し指がわたしのひたいの中央に触れた。

「―――――!?」

(真矢ちゃん? どうしたの?)

 額を通じ、脳からと言うべきだろう、5感が刺激された。

 触れる感覚が、匂いが、舌に広がる空気の味が、反響しあい異様に高い音を上げる電波の音の様な音に合わせ、眼の前の光景が一瞬で切り替わり、リューの声が遠くなる中で別の光景が写し出されていた。


 頭痛と言う訳でもなく、痛みはないが、不思議な感覚で、頭が浮き上がるような、一切したことはないが、麻薬でもすればこんな感覚かと思う中で、眼の前のとは違う光景が写し出されていた。

「―――――」

 2人が本来立っているはずだが、わたしの眼には彼方と知らない女性が映った。

 彼方だと思う間もなく、彼方は床に倒れ眠っているような様子で、女性は機嫌が悪そうに歩き回り、女性に見つからないようにか、昨日会った鈴と思われる少女の姿が見えた。

『―――もしもし? 警察ですか? もしもし?』

 三つ編みに眼鏡、あの学校の制服姿と言う容姿は間違いなく鈴で、鈴は女性に見つからないように小声で電話をかけ、警察に通報したようだった。

「―――――」

 わたしはこの場にいるような感覚を覚えたが、鈴も彼方も、だれかは知らないがあの女性もわたしが見えてないような、いないような感覚だった。

『―――――通報したのは君だね?』

『―――何でこんなところに?』

『―――――いいから、あっちへ? 大変なんです。』

 通報して鈴が電話を切ると不意に周囲の光景が電波の悪いテレビやバグったゲームのように揺れたかと思うと、鈴の眼の前にはもう2人の警官が立ち、鈴と警官が話し合っていた。

 職務質問と思わえるものをされる中で、鈴は彼方のいる方向を指さしていた。

『おい!? お前何をして―――――?』

 光景が同じような現象が再び起きると、警官2人が女性に近づきながら声をかけていた。

不意に風を切るような音が聞こえ、この場では変だが柔らかく大きな肉を切ったような鈍い奇妙な音が響き渡り、警官が話すと歩くのを止めた。

「――――――?!」

 何かと思う間もなく突然警官が床に勢いよく倒れた。

「―――」

 何かと思い倒れた警官を見ると身体の下から水の様な、正確には大量の液体が流れ出していた。

『邪魔するんじゃないわよ!?』

「―――?!」

 何が原因かわからないが、あの女性が殺したのかと思い死体を見ている中で、知らない声が聞こえ、顔を上げると鈴が首を絞められ捕まっていた。

『―――――っ!』

 手を離そうと必死に抵抗していた鈴だったが、放り投げられ、壁に打ち付けられ、倒れた彼方と警官の死体の近く倒れた。

『―――――、―――、………』

『まぁ、いいは? その子に冥途の土産ができた。』

 いったい何が起きているかわからないが、物凄く危機的状況だった。

「―――――っ?!」

「「―――――見えた?」」

「―――――」

 気が付くといつの間にかと言うように瞬きしたかのような一瞬で光景は切り替わり、眼の前には2人が立っていてあの光景に対してか質問して来た。

「―――――何? さっきの………?」

(何? 何が起きたの?)

「「―――わたしたちはあなたの力に少し刺激を与えただけ、わたしたちには何が見えたかわからない。」」

 夢か幻か、立体映像か何かわからないが、わたしが見た光景に対し2人に質問するが、2人は続けて冷静に答えを返した。

「「―――だけど紛れもない事実だと思うし、事実になる可能性があるし、あのお姉ちゃんはもっとたくさんのものが見えているんだよ?」」

「―――――?」

(何を話しをしているの!?)

 何を言っているんだと言うような言葉で、わたしはこの時言葉の意味を理解できなかったが、すぐに言葉の意味を理解した。

「―――――桃子のこと?!」

「―――――」

「昨日見たでしょう? わたしと同じ服着て髪が一番長かった女の子のこと?」

 2人のあのお姉ちゃんと言う言葉と、昨日で会った時の状況をわたしは思いだし、桃子のことだと思い、わたしは2人に勢いよく聞いた。

 桃子はわたしたちの中で一番髪が長く、わたしが一番短く、彼方が中間で、3人で比較するなら髪が一番で聞くにはこう聞くしかなかった。

「「―――――」」

「―――待ってよ? これが神の力なの? と言うの? 桃子は何を見たの?! あなたたちも仲間なの?! 入野遥香は何者!? 鈴は!? 彼方―――」

(神の力?)

 2人は服装と言い動作に微妙に違い差があるが、普通の人から見ればわからないほどで、精巧な機械で合わされたように、先ほどから同じ動作をしている中で、わたしは勢いよく質問を投げかけた。

「「―――わたしたちは神様になれるうわさの力とは少し違うけど、仲間だと思っていいです。」

「―――」

「「―――まずは一番の問題を片付けないとだめです。」」

 人に不快感を与えると言う訳ではないが、2人は言葉を続けた。

「―――一番の―――、彼方はどこにいるの!?」

「「―――――」」

 何にしても彼方を探さなければいけない中で、2人は枝葉と巨大な狼が飛んで行った方向を指さした。


 確かなことは少し遠いことだと僕道はこの時考えていた。

 移動しているが、少し遠い場所に移動しているし、違う人間の、女性だと思われる匂いを僕は感じ取っていた。

 枝葉の力は本物のようで、人間的な外見だが遅れることなくついてきている。


 死体に気絶している人間、怪しい女性と言う状況から判断して、わたし彼方が考えなくても非常にまずい事態に遭遇していることは確かです。

「―――あなた、いったい? それにここ………?」

「―――神様になれるうわさって知ってる?」

「!?」

 ここでこれから起きることは最悪わたしたち2人が殺されることと言うのは考えなくても解るが、何にしても鈴もいるし、逃げられる状態でもなくわたしは動けない状態だった。

 この時頭にはなかったが携帯電話もバッグの中に入れたままだし、だれとも連絡が取れない中で、わたしが質問すると女性は少し間を開けたが、不意に口を開いた。

「―――」

「―――神様になれるのが事実だって言ったら信じる?」

 女性はわたしに対してまるで怪談を読み聞かせるような物言いで言い、わたしに聞いてきました。

「―――――――――――」

「―――見なさい?」

「―――――!?」

 光の球体だった。

 女性が見なさいと言うと片手を上げ野球かテニスボールよりも少し小さいほどの光る球体が手の上に浮かんでいた。

「―――――」

「―――納得できた?」

 きれいな緑色に近い白色で、見ていると女性は不意に勢いよく横へと放り投げると球体は横へと高速で飛んで行き、端の壁に命中すると壁を破壊し、崩れながら壁は向こうの屋外の光景を映し出していた。

 これは夢かと、どうなっているのかと思ってみている中で、女性は余裕があると言うように言い、手の上には再び球体が光っていた。

「―――――っぅ?」

「あ!? 鈴ちゃん大丈夫?!」

 勢いで軽くだが崩れるかと思うほど建物が揺れ、衝撃か鈴が反応し、わたしは声をかけた。

「鈴ちゃん? 起きて?! 鈴ちゃ―――」

「―――これなんて序の口、何でもできる。だけどね―――」

「―――?!」

 わたしが鈴を起こそうと声をかけている中で、女性はわたしの横に向けて球体を勢いよく投げ、後ろの壁が大きな音を立てて崩壊した。

「―――邪魔者には死んでもらうの。」

「―――――ジャマ、モノ………?」

 振り返ると後ろの壁の先ほど投げた壁と同じような状況となり、わたしが確認している中で、女性は冷ややか笑って言った。

「―――これはね? 新世界の創造戦争なの、空野彼方ちゃん?」

「―――!?」

「―――神は万能って言うでしょう? 名前なんて簡単にわかるし、その子の名前は夢野鈴、2人合わせて御大層な名前ね?」

 何をするのかと言う状況の中で女性はわたしが名前を教えてもないのに名前を言い、鈴の名前まで言いました。

「―――ぅん?」

「―――あ? 起きた?! 大丈夫?!」

 おどろく暇もなく、鈴が眼を開きました。

「―――――話を続けるけどいい? 原因は解んないし、だれがなるかわかんないし、怪物にもあって戦うことになるし、だけどね確かなことはこれは戦争だと思うし、ほかの人間もそう考えるとわたしは思っている。」

「―――――戦争? 創造戦争? 新世界?」

 この人いったい全体何を考えているのだと思う間もなく女性は少しだけ熱弁するように言った。

「―――――子供のあなたにはわからないでしょうね? この酷い世界の現実なんて? すべてぶっ壊してやりたくなるし、すべてぶっ殺してやりたくもなる。そしてすべて造りなおしたくなる。」

「―――――」

「―――わたしにはそれができるは!? なんたって神の力! なんだってできる!」

 失礼な表現になるかもしれないが、この人本当に頭は大丈夫かと、自分に酔っていると言うような様子だった。

「世界を造りなおすことだってできるし、だけどね、あなたたちみたいな邪魔者が現れてわたしのことを邪魔するの。」

「―――――」

「―――――」

 わたしと鈴がどうしようかと言うように見ていると、女性がわたしたちを指さした。

「―――――あなたはまだ気づいてないけど、あなたも神の力に目覚めるし、ほかのだれとも比べ物にならない力が手に入るし、目覚める。」

「―――――」

「―――あなたみたいな子供たちってのはね、現実も知らずに正義の味方ぶってわたしと戦いに来るし、邪魔だから、目覚める前に殺すの。」

 これが神になれるうわさに関係し、事実ならばわたしと鈴は最悪の予想通りに殺されることになると思っていたが、現実の事態となったようだった。

「―――目覚めたやつは厄介でね? 殺すのに苦労したし、あなたたちみたいな子供も目覚めなくても結構抵抗してしぶと―――」

「―――逃げて! 彼方ちゃん!?」

「―――――!?」

 でもどうすればいいと言う状況の中で、女性が言葉を続ける中で、鈴が勢いよく動き、わたしを遠くへと突き飛ばした。

「こいつの目的は―――」

 意外にも力があるようで少し遠くに飛ばされ、いったい何事で鈴が何を考えているかわからないと言う状況で、起き上がろうと顔を鈴のほうに向けようとする中で、顔が合い鈴が答えを言いかける中で、鈴が勢いよく女性に顔を叩かれた。

「いい加減しなさいよ!? あんた弱そうだしまだ見逃してやろうとか思ってたのに、警察通報したけど携帯返してやろうと思ったけど止めた!」

「―――――」

 たたかれ倒れた鈴を女性は勢いよく踏み倒し、手に鈴のだと思われるが携帯電話が握られていたが、地面にたたき落し、勢いよく踏み壊した。

 真っ二つとかみたいにはならなかったが、画面が割れ、形がゆがみ、手に持っていた時は画面が光電源が入っているように見えたが、画面は嫌な音を出して沈黙した。

「う、ん?」

「―――――覚悟―――――」

 踏みつけられて鈴がいたそうだと思う中で女性が口を開く中で、不意にどこかから大きい音が聞こえ、女性が顔に何かを勢いよく投げられた衝撃を受けたかのように床に勢いよく倒れた。

「―――――いやぁあぁあっ?!」

「―――え? ?!」

 何が起きたか意味が解らないのは鈴も同様で、倒れた女性を見ると勢いよく悲鳴を上げ、わたしが何かと勢いよく近づき見てみると、女性の顔から勢いよく血が流れ出し、本来は見えない身体の中身だと思われるものが頭の近くに落ちていた。

「―――いやあっ!? いやぁあぁ―――!?」

「―――」

 テレビや写真ならば間違いなくモザイクや黒くして見えないようにするが、わたしと鈴は貴重と言えばいいが、普段は普通の人間が到底見られないものを直に見ていた。

 鈴は腰を抜かしてこそいるが勢いよく後ずさり、わたしは手で口元を抑え、どうすることもできなかった。

「―――――危なかったわね?」

「―――――」

「―――――」

 少し遠くから乾いた足音に合わせて声が聞こえ人影が見えた。

 手には本物なのか銃口から煙が出ている銃が握られていた。

「―――鈴? 大丈夫?」

「―――遥香ちゃん………?」

「―――気配を追って見れば、あなたとは―――」

 現れたのは間違いなく入野遥香だった。

「―――お前!?」

「―――」

 あなたとは思わなかったと言いかけたのは確かだが、助けたかったのは鈴の方で、わたしでは無いようでわたしを確認すると遥香はわたしに対して銃を向けた。

「鈴に何をした!?」

「あ、あ、あ、あの………」

「答えろ!」

 聞く耳持たずと言う様子で遥香はわたしに対して問答無用で銃を向けていました。

 わたしに銃の知識なんてないが、マグナムとか外力が強いとかと言うことを真矢から聞いたことがあるが、どんな銃でも撃たれたら人が傷つくことには変わらない事実だ。

 銃には奇妙な懐中電灯か何かが付けられているようで赤い光が見え、光はわたしのほうへ向いていた。

「―――――雪乃と言い―――――」

 何にしてもわたしは信用されていないことは確かで、遥香はいらだった様子で言いかける中でわたしと鈴の眼の前で異変が起きた。

「―――やってくれるじゃない?!」

「?!」

「?!」

 あの女性が起き上った。

 考えなくても解ることだが女性の頭には間違いなく遥香の撃った銃弾が命中しているし、床に血や脳や骨と言ったものが落ちているから間違いなく死んでいるが、女性は身体を起こした。

「―――すごい?! わたし生きてる? 頭無いのに生きてる!? あんまり痛くない!?」

 鈴と遥香、加えてわたしが驚愕している中で、女性はと言えば自分に対してもおどろいている様子で、床に大量の血や肉片を巻きながら立ち上がった。

「―――よくも―――」

「―――?!」

「やっ―――て、くれ―――た―――わ―――」

 立ち上がり、一瞬だが遥香のほうへ顔を向けようとしたのか、こちらを向いた顔は間違いなく右半分がなくっていたが、別の異常も起こり始めていた。

 ほかに何の異常も起きないと思うし、よくもやってくれたわねとか言うようなことを言いかける中で、身体が震え始め、眼が白目をむき、だれが見ても異常な動きを始めた。

女性の言ったことが事実ならば女性は不死身になったと言え、一瞬なくなった身体の右側からが再生でもしているのか脳や皮膚が動いている中で、ほほやあごに一瞬だが白いものが見えかけていた時、不意に遥香が女性に向けて発砲した。

「―――――わっ!?」

「―――――いやぁあっ!?」

 問答無用の殺意ありで、改造拳銃か本物かわからないが、遥香は女性の頭部に対して銃弾を連射した。

「こいつ白化するぞ! 下がれ!」

 弾丸は命中しているようで頭部を容赦なく破壊しているが、損傷が高速で回復し、白いものが合わせて身体中に広がり始め、銃弾が聞いてないのか乾いた音を出して弾丸が跳ね返りだしていた。

「―――発火? 燃えちゃうの?!」

「―――違う! 白化だ! ホワイトになる!」

「ホワイ―――」

 白化と発火、似たような言葉をわたしが聞き違えなかで、女性の身体に現れた白い物体は身体中に広がり、身体全体を後少しで覆う状態になっている中で、遥香の撃っている銃弾がなくなった。

「―――――」

「―――――」

 ギリシャの彫刻のようだった。

 だれが見ても同じ意見だと思うが、わたしと涙目になった鈴が見ている中で、あの女性の身体全体を覆った白い物体は女性の姿を変え、ギリシャの白い彫刻の様な姿に姿を変えていた。

 彫刻のようにも見えるが、着ていた服や大体の外観は変わらず、服も身体の動きに合わせて動き柔らかそうに見えた。

本物の彫刻は高い場所から落としたら壊れるし銃弾に耐えられるほど固くないと思うが先ほどの銃弾の跳ね返りと言い、身体が非常に固くなっているようだった。

「―――これならどうだ!?」

「―――」

 魔法と言うよりも神の力と言うべきなのだろうが、わたしと鈴が訳が分からないと見ている中で、遥香の手から先ほど女性が見せた光の球体のようなものが見えたかと思うと光が変形して銃の形に変形し、光が消えると銃になった。

「―――――」

 正確にはマシンガンと言うべきか、細長く大きい銃で、遥香は女性に向けて銃弾を勢いよく連射した。

 どうしろとと言うべきで非常識な事態で、わたしと鈴は眼を反らして閉じ、身を伏せていることしかできませんが、銃弾の跳ね返る音が聞こえ、効果がないように聞こえました。

「―――――」

 何とか目を開けてみてみると女性は痛くもかゆくもないと言うような反応で、遥香に向かって歩き出していました。

 先ほどまで異常にうれしそうな様子だったが表情は感じ取れず、銃を連射している遥香に向かっていきました。

「―――う? く? 弾切れ!?」

 銃の機能についての深い知識はないが、解るのはどんなに威力が強くても無限に弾丸が存在しないことで、遥香の撃っていた銃は弾丸が切れたようで銃声がしなくなっていた。

「――――っぐ?!」

 弾が切れたなら新しく弾丸を入れるのが当然の原理で、遥香が新しい弾丸を取り出そうとする中で、女性は腕を勢いよく振り、遥香を吹き飛ばした。

「―――――」

 格闘漫画やアニメででも見ている光景で、吹き飛ばされた遥香は端の壁に叩き付けられ、破壊され貫通こそしなかったが、壁が勢いで大きな衝突した痕ができていた。

 

 少しずつだが力が眼覚め、使えるようになり始めているとこの時わたし桃子は思っていたが、どうしようもない状態だった。

 手に握られた銃の様な物体が本当に使えるかわからないし、本物が欲しいとは思ったが、本物とも言えず、身体も重く、動けない状態だった。

「―――――!?」

 万能とか、何でもできるとかならテレパシーとかテレポートとかの超能力の様な力が、彼方の近くまでいけないのかと思った時不意に何か違和感を覚えた。

「―――これならどうだ!?」

「?!」

周囲の光景が先ほどまでの場所と変わっていた。

正確には建物の一階のようで地面はまだ舗装されていない砂利道が広がっている状態で、建築途中か、取り壊し途中だと思われた。

 どこかと思う間もなくどこかからだれかの声が聞こえ、調度上方から連続した銃声のような音が聞こえ始めた。

 推測だが、ここは確かに見えプレコグニションで見えた彼方が殺された場所によく似ていると言うよりも間違いなくこの場所だと思われた。

「―――」

 わたしは立ち上がり歩き出した。

 何が起きているかわからないがここに来れたことはいいことだし、手遅れかもしれないが、少しでもいいから彼方の生きている可能性を考えて進みだした。


 このころわたし真矢はあることを考えた。

「―――警察に連絡は?」

「―――」

 2人の顔はしてもいいけど役には立たないと思うと言う顔で、少しして首を数回横に振った。

「あー、もー、わけわかんない!? いったいどうすればいのよ?」

(落ち着いてよ?! とにかく行こう?!)

 一番重要なことで忘れていたが、意味がないと言うような2人の反応に対しわたしはいら立ちを抑えられず、軽くだが暴れた。

「何が神の力ようわさよ?! 全然に役に立たないじゃない!? 瞬間移動とかして彼方のそばに―――――」

(あれ?)

「いけ、ないの………?」

 どうしようもできず意味も解らず悔しくて眼も思いきり閉じ、暴れていたわたしが不意に眼を開けると、わたしの眼の前の光景が変わっていた。

「―――――だ?!」

「―――?!」

 薄暗い場所でセメントか何かでできた壁で周囲を囲まれた場所で、廃墟か建築中の建物のようだった。

 どこかと細かく考える暇もなく、まさか本当にできたのかと思う中で壁が厚くて小さく聞こえたがどこかから人の大声が聞こえると同時に銃声のような音が聞こえた。


 次はお前たちだ。

 遥香を吹き飛ばした女性と言うより、彫刻はわたしたちに対して顔を向け、迫り始めていました。

「―――う、く?」

「―――大丈夫!?」

「―――逃げろ! 鈴! 逃げて!」

 床に倒れ、苦しそうにする遥香に声をかけるが、わたし彼方は無視され、はるかは鈴に対して勢いよく言いました。

「―――あ、あ、あ?」

「―――」

 足は動いているが腰が抜けている状態で足も空回りするようで鈴は逃げられず、わたしは同じように腰が抜けていたが、身体の向きをかえうつぶせに、正確には軍隊とかでする匍匐前進の様な体制で腕を使い前に進み、鈴の前にでた。

「―――――」

 殴られたり蹴られでもしたら骨とか折れたり死にそうだと言う冗談にならない状態だが、わたしは思わずと言うように身体を膝までだが何とか起こし、鈴を守るように手を横に広げた。

「―――鈴ぅ!?」

 動く女性の腕は間違いなくわたしたちを狙っているし、勢いよく振られ命中したら本気で不味い状態で、わたしは涙目にもなっていると思い、歯も震えていたが、膝までだが守ろうと立ちふさがっていた。

 遥香はこんな時でもわたしこと彼方のことなんてと言うような状態で、逃げればよかったのかもしれないが、わたしは先ほどの鈴の突き飛ばしの一件もあり、思わず同じように助けたいと思うように前に出てしまった。

「―――?!」

「―――え?!」

「―――?!」

 この後起きたことは瞬間的なことだが、何とかわたしは順番を把握はできた。

 最初に起きたことは女性の腕がわたしたちに勢いよく向かってきたことで、わたしは思わず目を閉じ、身体を守るように腕を前にした。

 先ほど遥香が受けた衝撃と同じ衝撃が腕と言うよりも身体全体に来るし、ある意味鈴の盾になったわたしは意味がない状態で鈴も巻き込まれるし意味がないと思った瞬間だった。

 この場には似つかわしくない音が最初に聞こえた。

 腕を振り回したような音が聞こえた後のことで、金属系の打楽器の音を大きくしたような音だった。

 一瞬だったので気のせいとも言えるが、同時に何か硬いものが壊れるような乾いた音がわたしの眼の前で聞こえ、眼を開けると床に大量の白い物体が落ちていた。


 光の盾と言うよりも、壁や膜だった。

 何かと言えばわたし鈴が見たものだ。

 わたしの前に立った彼方が、女性の振り下ろされた腕の攻撃を受ける寸前、腕を覆い自分の身を守るような体制となった時だ。

壁と言うよりも半球体の物体で、腕が彼方に衝突する50Cmまで迫った瞬間に壁は見えた。

一瞬だが彼方を守るように姿を表したもので、色は青か緑の様な光だった。

一瞬だが超音波の様な高音を響かせると彼方を守り、女性の腕が振れただけでと言うような状態で簡単に壊れてしまった。

「―――え?」

 眼でも閉じていたのか彼方は少し間を置いたが何が起きたと言うかのような不思議そうな反応で言い、顔を前に向け、わたしも顔を向けると女性は自分の壊れた腕を見ていた。

「―――――ぁ。」

 いったい何事かと思う暇もなく、腕から高速で亀裂が広がり、時間にして10秒と経たない間に女性の身体はわたしと彼方の眼の前で勢いよく大きな音を立てて崩れた。

「―――――あっ?!」

 わたしと彼方は顔を下に向けるとちょうどよく女性の顔の部分があり、何事かと思うように彼方が軽くだが手を触れようと手を近づけ、指の先が触れた瞬間に女性の顔は勢いよく砕けた。

「―――――」

「―――だい、じょう、ぶ?!」

 わたしだって大丈夫ではない状態だが、彼方は本気で腰を抜かし、床に座り込み、上半身が後ろ向きに倒れる中でわたしは彼方を支えた。

 何が起きているか意味が解らないと言う顔を彼方はしていたし、手だけは触れた姿勢を保っていた。


 銃声のような音が聞こえた後聞こえたのは何か硬いものが壊れたような音だった。

 わたし真矢はここがどこかは解らないが、何にしても音の根源を何か気になり聞こえた方向へと足を向けていた。

「―――――?」

 手にはリューも抱え、意味不明な事態に何にしても解らないことをわかるようにしなくてはいけないと行動を起こしていたが、歩く中で、わたしはわたしと異なる足音を聞いた気がした。

 少し遠く、普通とは違う、一定の、変化しない音から判断してわたしは音の主が階段を上っているのだと瞬時に理解した。


 何かわからんが神の力が与えた恩恵のようでここまで来たわたし桃子は階段を上っていた。

 1階ではないことはわたしが見た地面を見れば明らかだし、5、6階まである気がしたが、1つずつ調べて行けばいいとも考えていた。

「―――」

「―――かいるの?」

「―――?」

 息を切らしながら階段を上がっていると、上の階から人の声らしき声が聞こえた。

「―――あ、やっぱり、あのすみませ―――桃子?!」

(何で?!)

「―――真矢!?」

 見上げると人影が見え、女性のようで高い声で、どこか聞き覚えがあると思いながら見ていると階段を駆け下り、わたしの顔を確認するとおどろいた反応を見せ、わたしもおどろいた。

 下りてきたのはなぜか真矢で、真矢から見れば階段を上がっていたのがなぜかわたしで、何でこんなところにいるのと言う言葉がお互いに顔に書いてある状態だった。

「なんで? え? あんた彼方の家で? え?」

「あなたこそ? どうしてここ―――」

「―――?」

 質問したいことは山ほどあると言う状況で、真矢がどうなっていると言う反応の中で、わたしも同じだったが、真矢が不意に顔を上に向け表情を変えた。

「―――聞こえた?」

「いえ? だけど、ここで言い争っている場合じゃない。」

「―――同感!」

 健康体の真矢はほかの人間よりも感覚が鋭いことがあり、ほかの人間が感じられないような第6感のようなものも持っているのか、上の階で何かが起きたことを感じ取ったようだった。

「―――ちょっ、真矢―――」

「いいから! 行くよ?!」

(そうだよ!)

 わたしは聞こえなかったが、真矢の反応を見て返すと真矢は答えを返し、勢いよく上に上がり始めたが、不意に上がるのを止め、わたしのもとへ戻り、肩車して上り始めた。

 わたしのことはいいからと言いかける中で心配するなと言うように真矢は顔で合図し、一緒に階段をのぼり始め、リューも真矢の手に抱えられ元気よく言った。


 何が起きていると言う状態だった。

 わたし遥香は現在の状況に、言わば神の力に眼覚めた後銃火器で武装し手あの恐竜の様な怪物や同じ力を持った人間たちと戦ってきたが、これは理解できない状況だった。

 鈴の近くにいる彼方が能力を部分的ではあるが、覚醒させたことは確かな事実だが、白化した女性を触れることもなく倒した。

白化とは先ほど起きた現象のことで、わたしと雪乃はそう呼んでいる。

この力に目覚めた人間が持つ力は確かに神に等しいが、副作用があるようで、白化はまさしくそれで、見た通り身体全体が白くなってしまうのだ。

白化すれば人間としての意志をなくし、手加減なしに暴れまわる上銃弾が効かなくなることが多く、普通の人間にも戻れないようで破壊するしかない状態になる。

「―――鈴? 大丈夫?!」

「―――うん、大丈夫―――」

 鈴に怪我はなく、鈴は彼方のほうに眼を向けた。

「―――彼方ちゃん? だいじょ―――」

 何にしても鈴は一応助けられたこともあるし、彼方を支え、顔に触れかけた時だった。

「―――っ?!」

「鈴?!」

 一瞬だが鈴の彼方に触れようとした指の近くが先ほどと同じ光が静電気でも起きたかのように見えたかと思うと、鈴の身体から何かが勢いよく砕けたような音が聞こえ、鈴は何か痛みがあったのか顔をゆがめた。

「―――大丈夫?」

「―――どけ?!」

 少しの間気が抜けていたが、彼方が気を取り戻し、鈴に声をかける中でわたしは彼方を突き飛ばし、鈴に触れた。

「大丈夫?」

「―――う、うん。平気。だけど………」

 わたしにも聞こえて当の本人の鈴に聞こえてないこともないが、鈴は何が起きているかわからないと言う様子だった。

「ひどいよ~?」

「黙ってろ!」

 何かわからんが無性に腹が立つと言うのはこう言うのを言うのかと言うようなもので、彼方の言動は少しわたしから見て癪にと言うものに触り、起き上がろうとする彼方をわたしは黙らせた。

「―――遥香ちゃん、落ち着いて、助けてくれた―――ん?」

「―――鈴?」

「―――なんだろ? 服が砂っぽい………?」

 わたしの言葉に対し鈴が反論する中で、鈴は不意に何か服の中にあると言うように顔を服に向け、わたしが何かと声をかける中で、服の袖を下に向け、言葉通りの砂っぽい何かを振り落すような動作を見せた。

「―――――」

「―――なんだろ? さっきまでなかったのに? 入っちゃったのかな?」

 服の袖からは大きくて5、6mほどだが白い砂の様な物体が落ちた。

 白化した女性は人間としての原形を残しておらず砂と化し風に吹かれ、鈴の袖から落ちた砂のような物体と同化するように目立たなかった。

「―――鈴! お前白化しかけてるぞ!?」

「え?」

「服を脱げ!?」

 思わずと言うようにわたしは鈴の服を脱がした。

 原因不明だが白化は一気に侵攻する場合もあれば徐々に進行する場合もあるしで力を使い切り取る以外対処ができず、あの女性と同じ状態にしたくないと思っての行動だった。

 突然の事態だし、命の危機と言う最悪の事態も回避し、わたしたちは女性が死んだと言うことをすぐに蚊帳の外へと置いた。

「―――――ない?!」

 事情を知らない彼方が見ている前で鈴の服を脱がし、上半身を下着だけの状態にした。

最初は肌の染みかと思ったら徐々に広がりいずれ身体全体を覆い、鈴の白化の侵攻を調べるが、鈴は確かに先ほど白化したと思われる砂が落ちてきたのに、白化した部分が一切なかった。

「―――白化って、なんのこと? あの人と関係あるの?」

「―――――お前? 何をした?」

「―――――え?」

 不意な事態で鈴も恥ずかしがっているが、どうなっているかと思う中で彼方がわたしに向かって聞いてきたが、意味が解らないのはこちらも同じで聞き返すが、彼方も解らないと言う様子だった。

「白化が止まっ―――――」

「―――うわっ?!」

 あの女性が不意に壊れたことと言い、鈴が白化したと思われる砂を出したことと言い、わたしは問いただそうとする中で思わず彼方を引き寄せようと彼方の服の首元を引っ張った時だった。

 あの女性が彼方に殴り掛かろうとした時と鈴が彼方に触れた時と同様に周囲に何かが砕ける乾いた音が勢いよく響き渡った。

「―――う、く?」

 音の根源はわたしの身体からで、激しい痛みが走った後思わずわたしは彼方から手を離し、痛みで地面に倒れた。

「―――いったいなんなの~?」

「―――――」

「って?! 遥香ちゃん!?」

 状況がわからないのはこちらも同じだが、わたしは状況的にある推測が浮び、服を着直している鈴とは反対に自分の服を脱ぎ始めた。

 彼方が白化した人間の白化した部分を破壊することができるのではないかと言う推測が浮かんだからだ。

「―――――ない? 白化が、なくなっている………?!」

 服を脱いで下着姿で身体中を調べるが、最近までできていた白化したと思われる部分が一切存在せず、服から白い砂のようなものが落ちた。

「―――――」

「―――服を脱げ!?」

「―――っえ?!」

 原理は不明だが何にしても彼方が白化の侵攻を破壊したことは確かで、彼方の身体はどうなっているか気になり、彼方の服を脱がそうと服を手に引っ張った。

「あ? あの? いや?!」

「駄目だよ!? 遥香ちゃん!?」

 当然だが彼方は嫌がり、鈴は止めるようにわたしと彼方の間に割って入った。

「いいから脱げ! こいつの白化がどうなっているか―――」

「―――――?!」

 彼方の身体がどうなっているか確かめようとする中で、不意にわたしは少し遠くの壁際に先ほどまではなかった金属の様な光を確認した。

 ある程度戦い慣れ、神の力の感覚かすぐに銃だと理解したわたしは勢いよく飛び去り、銃弾を回避した。

「バースト!?」

 飛んできた銃弾は正確にはわたしを狙ったのではなく、引き金を引いてわたしをその場から離れさせようとしたようで、銃弾の撃ち込まれた場所はどう見てもわたしたちには命中しない場所に命中していた。

「―――――まだ知られると困るんだよね?」

 不意に撃った人間と思われる低く、少しため息交じりな物言いが聞こえた。

 バーストとは銃のメカニズムの1つで、多くは3発だが、引き金を引くと一定量の弾丸を発射する仕組みだ。

 単発、バースト、連射の順で発射速度が高上する仕組みで、遅ければ命中精度が高く弾消費が少ない、早ければ命中精度が低下し弾の消費も早いが、集団戦などでは有利になるそうだ。

「―――あなた、いったい?」

 わたし以外に銃を持っているなんてふつうは考えられないが、姿を表し、足を進めながら口を開いた人間の両手には間違いなく本物だと思われる銃が握られていた。

 ベレッタM93R、3連射が可能な拳銃で、姿を表した人間片手に1丁ずつ、言わば2丁拳銃持ちだった。

「―――――敵でも味方でもない―――」

「―――?」

「―――正義でも悪でもない―――」

 性別は男で2、30代ほど、フライトジャケットにカーゴパンツと言うアウトドアスタイルな格好をしていた。

「たとえて言うと―――」

「―――たとえ?!」

調節者(バランサー)だ。」

 まるで漫画やアニメに出てくるヒーローの様な言い回しで男は言葉を続け、最後に自分の名前ではなく、何を意味して本当かどうかわからないが、身分と言うものを明かした。

「ばらんさー?」

「ばらんさー?」

 鈴と彼方はいったい何者だと言うような、言葉の意味すら理解できないと言うような様子だった。

「バランサー? バランス、調節(バラン)する(サ)()?」

「―――その通りだ。」

 男は言いながら銃を服の中に戻した。

「調節? いったい何を―――」

「ここから去れ。」

「―――」

 何を調節するのかと聞く暇もなく、男はわたしに対して口を開いた。

「これは警告ではない、脅迫だ。」

「―――」

「反抗する場合武力行使に移行し最悪殺害する。」

 現れた時は少し穏やかな物言いだったが、まるで被っていた猫を捨てたかのような冷めた物言いで言い、わたしを見下ろすような目線だった。

 確かにわたしの身長は彼方や鈴たちと比べると高いが、大人の男と、特に彼の身長は175Cmほどあり、距離的にも見下ろすには十分な距離だった。

「―――どこのだれか知らないけど―――」

「パール。」

「―――?!」

 神の力なんて持っているし、能力で調べてみたが大した力も持ってないと判断し、反撃しようとする中で、男が誰かを呼ぶように口を開くと、不意に背後から人の気配がした。

「―――っぐ?!」

「―――去れと言ったんだ。」

 振り返る間もなく手を後ろ手に回され、銃を振り落され、拘束された。

 後ろにはパールと言う人間がいるようだった。

「―――?」

 力を一気に解放すれば照明弾のようになるし、身体を高温化して手を離させることができると思った時だった。

 背中に何か、中央あたりにだが鋭利な、とがった何かを突き当てられた。

 ナイフか銃だと思われるが、感触的に両手で手を抑えていることを考えるとどうやって突きつけているのかわからない状態だ。

「気づいたか? お前にオレたちは倒せないよ?」

「―――――っ?!」

 何事かと思う中で、パールと呼ばれた後ろの人間はわたしを突き飛ばし、地面に倒した。

「―――ここから去―――」

「―――――」

「―――言うとおりにするの?」

 地面に倒されたが、わたしはすぐに逃げ出した。

 力を使えば高速で移動できるし、距離をとることは簡単で、男が言う中で、無視するよう銃を拾いつつ距離を取った。

「―――――?」

 この場は不利で逃げると言うような状況だが、何にしてもパールと言われた方を見ておこうと眼と銃を向けると異常な光景がわたしの視界に映った。

「―――――ック?!」

 パールと言う名前で先ほど触れた背中の感触と言い、女性だと思い、女性だったのは事実だが、背が高く180Cmほどと男よりも高いことも変わっているが、最大の奇妙な点は眼だった。

 いったいどういう原理だと聞きたい状況で、左右の眼の部分が青白く発光している状況で、わたしと同じ能力者に見えず、原因は解らないが、わたしは逃げるしかできなかった。

 不意打ちを受けたし、何にしても鈴は助けられたし、謎は多いが長居はしたくなかった。


 突然あらわれバランサーと名乗ったがいったい何者なのかと言う状況の中で、男とパールと言われた背の高い女性は顔を合わせた後、わたし彼方と鈴に目を向けた。

「大丈夫? 怪我ない?」

「―――」

 銃を服の中に戻し、愛層がいいと言うべきかわたしたちに対して心配そうな眼を向けて話しかけてきました。

「―――怪我な―――」

「彼方!?」

「―――――?」

 こんな状況だし動揺するし、危なそうに見えるよなと言うような顔で男は言いかける中で、少し遠くから聞きなれた声が聞こえた。

(彼方ちゃん!)

「―――真矢ちゃん? 桃子ちゃんも?!」

 声を聞きわたしと鈴、男の人が顔を向ける中で、顔を向けた方向にはどうやってここに来たのかわからないが、真矢と真矢に肩車された桃子の姿が見え、家に帰った時聞こえた奇妙な声も聞こえた。


 テレポートでもしたのかと言う状況だった。

 桃子を肩車して進んでいったわたし真矢は彼方たちと再会した。

 見覚えのない男女の姿が見えるが、何にしても無事のようだった。

「動くな!」

「―――って? 桃子? あんた何持ってんのよ?!」

「―――お前たちは何者だ?!」

 何が起きているかわからないと言う状況の中で、肩車されていた桃子が右手を前に出すと手には銃のような物が握られていた。

 銃は銀色でスタームルガー マーク1に似ているが、実銃には見えず、円筒と握り手があるだけの金属の塊に見え、本物かと言う以前に桃子は本気で撃とうとしていた。

「―――勇、ここは引くぞ?」

「―――リョーカイ。」

 2人は桃子を見ての反応か逃げるように言い後ろに下がり始めた。

「撃つぞ!?」

「―――勘弁し―――、パール!?」

「―――目と耳を塞げ!」

 桃子が脅す中で勇と言われた男が両手を見せて許してくれと言うかのようにそぶりを見せる中で、パールと言われた女性が床に向かって何かを放り投げながら言葉を放った。

「―――」

(え?)

「―――伏せ―――」

 閃光手榴弾だとわたしはすぐに判断し、リューも何事と言う反応でもあり、桃子を倒し、伏せて彼方もと言う時間もなく爆発し、光が広がりかける中で、桃子が持っていた銃のような物体の引き金を引いたと思われる乾いた音が響いた。

「―――――」

 銃のような物だと言ったが、銃ではないが銃のような物なのは確かで、巨大な光が発射され、わたしは何事かと見ているしかなく、彼方と鈴は壁の端でお互いを守るように伏せつつ壁に張り付くような姿勢になっていた。


 匂いを手掛かりに近い場所まで僕道が来ると、鉄筋コンクリートがむき出しになっている建物が見え、5、6階ほどの場所から光が見えたかと思うと、光が建物から飛び出した。

「―――いったい何が―――」

「―――?!」

「―――あら?」

 間違いなくあの建物の中に彼方がいると思う中での光景で、僕は建物の真下に足を下し、何事かと思い口を開きかけ、枝葉も着地した時だった。

 上から何かが落ちてきたかと思うと、2人の人影で、1人は男で僕と枝葉を見て見つかったと言う反応だった。

「―――もう一丁!」

「―――無駄遣―――」

「―――」

 カップルとかで僕の姿でも見れば卒倒するかもなと思う中で、もう一人が僕らに向かって何かを勢いよく放り投げた。

「―――――?!」

 男が無駄遣いするなと言うようなことを言いかけた中で、近くに円筒形の物体が見えたかと思うと、激しい光が起きた。


 全員生きているかと聞きたい状況です。

「―――桃子ちゃん? 真矢ちゃん? 桃子ちゃん?!」

 もう大丈夫かとわたし彼方が顔を上げ桃子の方を見て大丈夫かと聞きかける中で、真矢が伏せさせたのか上に乗っかった桃子が見えたが、桃子の両手が何か異常が起きている様子だった。

「―――うわわ? 危ない!? と?!」

 あの2人が投げた爆弾か、桃子の撃った銃かわからないが、近くの床と天井が壊れ、わたしは落ちないように気を付けて小走りに進み、桃子と真矢のもとに向かった。

(彼方ちゃん!)

「―――え?! リュー?!」

 連れてきたの真矢と言う雰囲気だが、謎の声が聞こえる中でリューがわたしの眼の前に飛んできた。

(よかったー! 無事だったんだー!)

「リュー? 話せるの? この声?! あなたなの?!」

(うん、なんかわかんないけど話せるんだ! 彼方ちゃんとも話せてうれしいよ!)

 飛んできたので受け止めると、心配するような声が聞こえ、リューが言っているように聞こえ、本当にリューが言っているようだった。

「―――」

「―――も~? まったく、何よ~? あ、彼方大丈夫?!」

「うん、大丈夫、だけど、桃子ちゃん? 大丈夫?」

 何にしても動揺している時間もなく真矢は起き上がり、わたしを確認すると大丈夫かと聞く中でわたしはすぐに答え、桃子の方へと眼を向けた。

手のひらを震わし、やけどでもしたのか赤くなり、少しだけだが血も出ているし床にはあの銃のような物体が壊れたのか、溶けたような黒い塊が落ちていた。


 実際にあれほどの威力を持った銃はないだろうし、仮に銃が壊れて爆発したとしてもこの程度では済まされないとわたし真矢は思った。

 推測だが神の力が事実だとして、あの銃のような物体は桃子の造った銃ではないかと思えた。

 わたしは少しは知識はあるが、桃子に銃の知識があるとは思えないし、言葉通りの創造の副産物の武器が招いた惨事なのかとわたしは思いながら桃子を見ていた。

「あ、そうだ。鈴ちゃんも? お願い!」

「あ? 彼方?」

 不測の事態と言うかイレギュラーと言うべきか、不意に彼方が言うと元いた方向に走り出した。

 先ほどの場所に向けるとこれも説明できない事態で、鈴の姿が見えた。

「―――ほら、立って? もう大丈夫だから?」

 リューを小脇に抱えながらだが、起き上がらせると言うよりも引っ張り起こすと言う感じで起き上がらせ、彼方は鈴の手を半場強引に握るような感じで引っ張ってすぐに戻って来た。


 彼方に強引に起こされたわたし鈴は手を握られ、桃子と鈴の前に連れて行かれた。

 彼方はわたしの近くにいたが、すぐに2人のもとに向かい、わたしは放置されたかと思ったが、彼方は強くわたしの手を握り締めて2人のもとに連れて行った。

「何であんたがいんの鈴?!」

「―――」

「そんなことはいいから、と―――」

 不思議そうに真矢が聞きかけ、言えないと言うよう雰囲気の中で、先ほど2人が逃げて行った場所から何かが落ちたような大きい音が聞こえた。

(何?)

「―――?!」

 先ほどから変な声も聞こえるし、なんだこれはと言う光景で、全員が音の方向に眼を向けると黒くて巨大な4本足の生き物のような何かが見え、後ろには飼い主か女性らしき人影見えた。

「―――」

「―――道?」

「―――え?」

 熊か何かで、新しい敵かと思いわたしが腰を抜かす中で、半信半疑な口調だが口を開いたのは真矢だった。


 彼方と言うよりも、彼方たちを僕道は見つけた。

 狼化した身体の眼は闇を見るのに適し、4人の姿を明確に映し出していた。

「―――道なの?! 枝葉さんも?!」

「―――真矢ちゃん? 何言っているの?!」

 だれがこの姿を見て僕を神宮寺道だと判別できるかと言うと不可能で、真矢には軽くだが見られたし、桃子は何かわからないが知っているが、鈴は恐怖で腰を抜かし、彼方は真矢の言葉に異論を唱えていた。

「―――道なんて―――――」

「彼方―――」

「え?!」

 どこから説明するにしても長い話なるだろうが、僕は彼方に対し口を開いた。

「―――そうだよ。信じてもらえないけど。僕だよ。」

「―――」

(言った通りだったろ? 真矢ちゃん?)

 声が聞こえおどろいている彼方に対し、僕は言葉を続け、前に進み出た。

 ちょうどよくと言うように外の光が差し込んだ場所があり、僕が立つと人間ではない姿に変貌した姿が多少暗くなり始めているが外の確かに光に照らされ映し出された。

「―――待ってて、戻るから。枝葉さん、服を。」

 言葉を彼方が失う中で、リューは元気よく言い、何にしても僕だと言う事実を証明しないといけないが、眼の前に姿を変えれば変態そのものになるので、僕は近くの物陰に入り、枝葉も服を投げてくれた。


 ホラー映画でも見ているような光景だった。

 物陰にこそ隠れたが道だと思われる大きい生き物の影が見える中で、影が急速に姿形を変え、人型へと変貌した。

「―――」

「道!?」

「―――信じて、くれる? と言うか服着るから待ってて?」

 影を見ていたが、本当かと物陰にわたし彼方と言うよりも全員だが眼を向けると、道の恥ずかしそうにしている顔が見え、わたしが声をかける中で、道は待つように言い、物陰に隠れた。

 物陰から少しだけ見えた身体は上半身裸に見え、隠れると服を着替える乾いた音と、寒いのか道のくしゃみする声が聞こえた。

 昨日も何が起きたかよくわからないのに次の日もわけのわからないこと続きだったが、何にしてもわたしたちは地面に腰を下ろしていた。

 地面が汚れていて汚いが、構っていられないと言う状態で、1つ確かなのは、これからのこういうことが続くことがありえることだった。

 変わらないことはと言えば、見上げた空に見える光で、夜空に変わっていたが、変わらない夜の到来を伝えていた。


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