9話 始まり
戦争終結の後は目まぐるしかった。救護班が負傷者を助け出し、治癒魔法を施した。さらに、ヴァルセリア軍の処置も行い、同時に拘束。一度アルセリア王国へ連れ帰った。幸い、アルセリア軍の被害はヴァルセリア軍よりも少なく済み、ヴァルセリア軍も死者は数十名であったという。しかし、死者がいないわけではなく、かけがえのない命が多く消えてしまった。
「かけがえのない多くの命よ。私からの感謝を受け取りください。英傑たちに勲章を」
オルネイアたちは戦地に祈る。
「終わったわね」
「ええ」
「ゼファルの賭けが外れたな」
「なっ?!覚えていたのか?!」
「賭け?」
「ゼファルがな今回の戦いは一月はかかるだろうと言っていたんだ。俺は3日も経たずに終わらせてやると言ったから、一週間、飯を奢るっていうことで賭けたんだよ。ってことで俺の勝ちだな!ゼ・ファ・ル」
「ああ、クソ!!」
「ヒュン!」
「逃げやがった!待て!!」
「ちょっとまだ傷が完治してないんだから」
「フフッ」
(楽しいな)
そう思うオルネイアの背中は広く大きかった。
戦争から三日後。ヴァルセリア王国の処遇について話し合いが行われた。
「やっぱり、ヴァルカスには何らかの責任を取らせる必要があるぜ」
「死刑?もしくは、王の退任?」
ガルディアとゼファルが言う。
「死刑はちょっと重すぎるんじゃない?結果として、私たちに被害は少なかったんだし」
サリシアが言う。
「でも、ヴァルセリア王国に何の処罰がないことに不満を抱く民達もいるだろう。オルネイアはどう思う?」
レグナが問いかける。
「私は………………………でいいと思う。みんなは?」
「わっちはオルネイアに賛成!」
「私もそれでいいと思う」
ヴァルカスが拘束されたまま謁見の間に連れて来られる。
「オルネイア様、私はあってはならない罪を犯しました。どのような罰もお受けします」
「敬称はいらないわ、ヴァルカス。それと私の罪でもあるもの」
「……………しかし…」
「それでヴァルセリア王国の処遇についてだけど………アルセリア王国の属国を命じます」
「……………………………………………?えっ?」
「ヴァルセリア王国とアルセリア王国の両国の利益を鑑みた決断です。ヴァルカスは幹部になってもらいます」
「しかし、それは許されないのでは?」
「確かに、この決断に不満を示すものは多数いるでしょう。私が甘いというように言うものも増えるかと思います。貴方がたをよくないものに思うものもいると思います。しかし、いつまでも憎み合い、歪みあうのは嫌なのです。私も努力します。民達にわかってもらえるように。綺麗事であることも………しかし、その綺麗事が正しかったと思ってもらえるように、私は信じたい」
「皆さんはよろしいのですか?」
「ああ。俺たちはオルネイアが間違ったことは言ってねえと思う」
「そうですね。彼女がいうことはいつも正しいですから」
(カッコつけてるけど、ゼファル、ガルディアに三日もご飯を奢っているせいかすごく悲しそうね)
「………ありがとう」
サリシアが切り出す。
「それと属国にする理由はこちらの方が大きいですね。『闇』と言うものに対抗することです」
「『闇』だと?」
「ああガルディアたちには言っていなかったわね。詳しいことは彼女が」
「失礼します」
「紹介するわ。私の命の恩人アビスよ。早速だけど、闇について知ってることを話してくれるかしら」
「…………はい。ではまず、ヴァルカスさん。闇について何か知っていることは?」
「闇?そのようなものは知らないが…………」
「そうですか………」
「闇?初めて聞いた言葉だね。城を襲ってきたイグゾルのこわーい感じとは違うの?」
クラリスが問う。
「イグゾル?さんはちょっとわかりませんが、闇は邪悪なものです。話せば少し長くなりますが……」
「ちょっと待ってくれ、そのイグゾルというのは新手の敵なのか?それともこの国の連中か?」
「ッ!?」
ヴァルカスの問いに、全員が驚愕する。
「イグゾルを知らないの?半年も前からヴァルセリア王国の指揮官をしていて」
「この前も休戦協定を持ちかけた…」
「なにを言っている。イグゾルなんて奴、『私の国にはいないが』……」
ある森を必死に走る一人の老婆。
「クソッたれが!計画が狂った。ヴァルセリア軍が想定以上に弱かったせいだ!」
そして立ち止まると、老婆の頭から角が生え、口が耳元まで裂け、瞳は赤黒い悍ましい姿に。
「このイグゾル様、いや『闇の支配者』を敵に回したこと、後悔させてやる!!」
こんな感じでどうでしょうか
いいんじゃない?
ここから始まりって感じで
でもちょっとセリフが少ないんじゃない?
わかりました
では修正を
いいよこれはこのままで
次からよろしくね
御意
お読みいただき、ありがとうございます。遂に第一章が完結いたしました。まずは近隣国との戦争というような話の流れでしたがいかがでしたでしょうか。「よくある話だよ」そう思われても致し方ないです。ですが、新しい敵も出てきて、これからより面白い作品に仕上げたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。え?待たせすぎ?ちょっと待てて、おっと失礼。それでは第二章もどうぞよろしくお願いいたします。




