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LEGENDS  作者: クライブ
第一章 物語の始まり
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7話 闇と一国の王

どこまでも続く黒い空間に1人の女がいた。漆黒の髪に白い瞳。しかし、その瞳孔はなく意識があるようには思えない。女が空間に手をかざし、空間を切り裂く。そこから溢れるのは無数の光。光は空間だけではなく、外までも覆い尽くした。

どこまでも続く白い空間に1人の男がいた。白銀の髪に翡翠の瞳。男が空間に手を翳し、空間を切り裂く。そこから放たれるのは闇。闇は空間を飲み込み、外までも包み込んだ。


「『闇』だ」

そう言った途端、アビスは戦場に向かった。

「おい!待て!」

兵士が止めるも、それを振り払う。アビスの表情は笑顔ではなかった。


オルネイアは状況の深刻さに気づく。

「苗a垨漢t肩梁?榧z楢簗!ガァァァァァ!!!」

ヴァルカスが叫ぶ。叫べば叫ぶほど彼の妖気は濃くなっていく。

「オル……ネイア?」

いつもの元気なレグナの声は今にも吹っ飛びそうである。

「…………みんな、よく頑張ったわね。あとは、私がやる」

「ま、待って!オルネイアは魔法が………」

「…………」

オルネイアは聞こえなかったふりをした。もう一度振り返ると覚悟が揺らぐ気がしたから。

「炎砲!」

レグナが放つそれよりも大きな火球を避ける。

「命破!」

「ドゴォォォォン!」

ヴァルカスから放たれる豪快な右ストレートが大地にヒビをつけ、その地震と衝撃で足がもつれる。

「ッ!」

「炎撃(ファイア)!」

魔法陣から放たれる炎が大地を焼く。ヴァルカスの魔法の盛り合わせである。対して、オルネイアは魔法が放たず、防戦一方。

(せめて魔法が使えれば……)

「炎砲!」

「命破!」

「風刃!」

レグナたちの加勢。しかし、

「炎壁(ファイアウォール)!」

魔法は完全にかき消され、ヴァルカスが放った炎壁は、オルネイアとヴァルカスの2人を囲む。

「オルネイア!」

レグナたちと分断されてしまった。

「…………ふぅ、ここまでのようね。ヴァルカス、聞こえているなら、最期くらい聞いてちょうだい」

「………………」

「ありがとう。ねえ、ヴァルカス。私も大きな立場になってしまったわ。………私たちが初めて会ったのは、先王、お父様の時代、お父様が貴方と国交を結びことに成功した時だったわね。あの時は、円満な関係を築けると思っていたわ。でも、お父様が亡くなって、私が王という立場になった時、急に怖くなったのよ」

「………………」

「お父様の唯一の贈り物。お父様が人生をかけて築いてきたこの国。それを守る責務が私にある。対して貴方は一国の王としての責務を果たし、私とは比べようもない才を持つ。尊敬と共に畏れていたわ。いつか、貴方たちとの関係が崩れてしまうんじゃないかって。利用されてしまうんじゃないかって。徐々に私は貴方たちと距離を置くようになった。結局、貴方たちと争うようになってしまった。………ごめんなさい。これは私の責任。私の罪。遅くなったけれど、貴方と向き合わせてちょうだい。もう一度チャンスを」

「…………フッ」

ヴァルカスの瞳は妖気によって漆黒に燃えていた。しかし、口元は笑みを浮かべている。

「強く……なっ……た…………な」

ヴァルカスは何かに抗うように口を開く。ヴァルカスの妖気がさらに濃くなる。笑みが消えた。

「炎撃!」

「ボォォォォ!!」

オルネイアは今を受け入れた。


<同刻 アルセリア城>

「ピカッ!!」

とてつもない光が城を包む。

「何!?」

サリシアとクラリスの動揺は隠せない。どこか青みがかった光だ。


<同刻 戦場>

「ピカッ!!」

戦場をアルセリア城と同じ光が包み込む。光はオルネイアに収束した。オルネイアは今を受け入れた。そして、未来に進む。

「氷戒(アイス)!!」

お読みいただき、ありがとうございます。やっと主人公の魔法が使える時が来ました。やっとです!結構珍しいのではないでしょうか(笑)そして、今回、この「...」を多く使いました。これの使い方が難しくて、実際名付けより苦戦しています。何だか読みづらくなっている箇所がちらほらありますが、温かい目で引き続きお願いします。

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