22話 立て直し
闇のギャング組織「ラウファ」の侵略にあったアルセリア王国。一度は王国が闇に堕ちるも、オルネイアたちは謎の協力者「ルシエル」の協力により、勇者族へと進化。ラウファを倒すことができたのだった。
<魔界>
「ソム達の反応が消えた。まさか、失敗したんじゃないだろうね?」
ロザルクが少し震えた声でアビゴルに問うた。
「心配いらないのネ。ソムクロスには自爆魔法もあるし、ノクサリアだって、あんなに配下を集めてたのネ」
「そうだけど、じゃあなんで反応がないんだい?」
イグゾルの言葉にマリスカが反応する。
「それも含めて、アビスに聞こうじゃないか」
「アビス?」
一同が混乱する。しかし、そこに現れたのは、紛れもない、潜入に行っていたアビスであった。
「アビス!!戻ってきてたのかい?ソムやノクサリアは?」
ロザルクが嬉々として聞く。しかし、アビスの口から発せられたのは残酷な一言であった。
「ソムクロスやノクサリアは死んだ」
一同は唖然とした。それが現実として受け入れられなかったのだ。
「何でなのネ?何で......」
「皆んながやってくるまで、いや、あの王国を完全に堕とすまで待機していた時に、奴らに殺られた。奴ら、勇者族や英雄族にまで覚醒していた」
「勇者族や英雄族だって!?そんなバカな話があるかい!あたしらの計画は完璧だったはずだ!!それなのに、また......どうして」
マリスカの絶望の声であった。そんな最悪の空気をこの男が変えた。
「何はともあれ、アビスが無事で良かったよ。よく戻ってきてくれたね」
「アビゴル......」
「お兄ちゃん......でも」
「そんなことより、いつまでも悲しんでちゃ、ソムやノクサリアに笑われちゃうだろ?僕たちは世界で有名にならなくちゃいけない。楽園を目指すために。そうだろう?なら、英雄族という脅威が現れた今、僕らがそれを倒してしまえばいいんじゃないか?」
その言葉にアビスは少し悲しくなった。それと共に安堵の気持ちが込み上げる。
「そうだね、皆んなの敵討も込めて奴らを殺すとしようか」
アビゴルの鼓舞により、ロザルクだけじゃなくその場のラウファが動き出した。
「そうと決まれば、もう一度、計画を練り直すのネ。今度は全員で乗り込むのネ!」
「それはまだ決まったわけじゃないでしょう?まだ、早いわよ」
「何を!ボクの作戦は完璧なのネ!」
少しだけ場に明るさが戻った。アビスは少し嬉しいと共に、再び悲しさを感じてしまったのだった。
世界には魔界以外にも精神世界が複数ある。そのうちの一つ、天使族やその系統のものが暮らす場所を「天界」という。天界には、闇はない。すなわち、暗い場所はない。至る場所に光源があり、すべての場所に光が届くようになっている。天界の中層部に純白の城があった。これが、光の覇王の城である。ルシエルはその城に入るや否や、部下達に問い詰められた。
「いったい今までどこに居たのですか!こちらは大変だったというのに!」
それは、獣王族の「フェンリス」の言葉である。
「ごめんなさい。それで、状況は?」
「全く、頼みますよ。で、その状況ですが、倒されたという3人の魔王が『ソラリス』に『ラグディオス』、『ラグナ』なんですよ」
「それは困ったわね」
今挙げられた3名の魔王は、光の魔王団の中で最も好戦的なもの達であり、主戦力であった。それが、負けたというような報告は、悪報の他になかったのである。
「分かったわ。一度、対策を練りましょう。それと、ちょっとこのままだと、私の美貌が見せられないから、少し待っていてちょうだい。話はそれからよ」
「はいはい、いつも見てますよ」
天界にも悪意は迫っていたのである。
<アルセリア王国>
「さて、今後に向けて対策を練りましょう!」
レグナが仕切る。今、ここにはアルセリア王国の主力が揃っていると思われたのだが、
「あれ?オルネイアは?」
「今は、城を凍らせちゃって被害を大きくしちゃったから、サリシアの2時間のお説教タイムだよ!」
クラリスが元気に教えてくれた。ということで、話し合いはまだ始まりそうにないのである。
「ところで、レグナ達よ、なぜドームが戦いの最中に壊れたのだ?何かしたのか?」
「ああ、それは俺も気になってたな」
ヴァルカスとガルディアが問う。
「それはな、俺が禍々しい種を見つけたんだが、その種を破壊したら、ドームが消えたってわけさ」
「それ、私もだよ」
「え?」
一同が困惑する。思ったより大事そうな話だったので、後回しになったのだ。こんな中でも、国民は復興を続けている。また、平和な暮らしを取り戻すために。しかしながら、ラウファとの決戦までの時間は刻一刻と迫ってきているのである。
お読みいただき、ありがとうございます。まずはごめんなさい。たいして字数が多くありませんでした。言い訳をさせてください。内容は濃くなりかけてます。あと字数は今後は2000は平均でなると思います。なのでまあ、ギリ嘘はついていないと......いや、見苦しいですね。これから気をつけます。




