12 all halberd
地球が出来た。
その時、後の天国にいた11人の旅団は、
すごく湧いたものだ。
【12 all halberd】それは、
世界で12番目に出来た魔法。
その時のフェンリルは、旅団の看板娘だった。
旅団は世界中を歩き、見つけた珍しい物を売る。
だが、彼等は普通じゃない。
全員が【古典魔法】を使える。
結界がなかった当時、それを使うことは
『禁忌』とされた。
だから、存在を知っていても使えないので、得体が知れなくて、怖かったのである。
同じような力を持つ者…それが彼等の安心となった。
旅団は今日も旅をする。
旅団の名前は、〈グリフォン〉
あの日までは、平和だった。
私は、ついうっかり昼寝をしてしまったみたいで、
寝ている間に、仲間とともに馬車に揺られながら
知らない街へ来ていた。
なんだか街はガヤガヤしているなぁ。
いけないいけない。
看板娘である私が行かなければ、あいつらは「見たこともない何かを持ってる」ただの不審者だ。
可愛さって大事だよな…!
「よし、行くか…」
設置されてた売り出し用テントの裏側から店へ出た。
おかしい。
商品が全く売れていない。
いや、ない物があるのはいい(良くないけど)
『ある者がない』
みんなはどこいった…?
その直後、
ワアアアアアアアアアアアアアアア‼︎
という歓声が聞こえて来た。
それと同時に、
「化け物なんて殺っちまえー!」
という声も聞こえてきた。
私は何かに気づいたようにかけよった。
『…スルト?』
やはり、人間と人形は分かり合えない。
それが肯定された瞬間だった。
かつて、太陽系の星々は、1つの星だった。
それこそ本当に短い間だったが、
『人形族』が誕生し、惑星が整備され、
『グリフォン』が仲良くなるには十分な時間だった。
だが、ある日『人類(人形のこと)』は分裂した。
人間界、人形界、そして、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星。
それらに『別れる』時がやってきたのだ。
その前触れとして、『大陸崩壊』が起きた。
しかしそこからが長かった。
なんと、後の地球となる大陸にすんでいた人類が、『人形』から『人間』に進化したのだ。
…中には、猿になった奴もいたな。
しかし、それが本当の『人間族』になるわけだが。
そんなことはいいとして…
その日は、分離1日前だった。
その時、星には科学、魔法の両方が存在したため、
とても文明が発展していた。
なので、わかった。
分離した大陸は新たな星になると。
ロケットに乗る前の気分…ということだろう。
下手したら死ぬけど、未知の領域に行ける…!
どっちを選ぶかは人次第…
で、私たちはその大陸のある地域にまだ行ってなかったから、今のうちに行こう、とのことだった。
『蒼炎のスルト』は『人間』だ。
魔法を手にした、最初の人間。
私の大切な仲間だった。
レン「ご先祖様…」
フェンリル「だから驚いたんだ」
あいつは生きているはずがないんだから…
こっからはダイジェストだ。
『蒼炎のスルト』は『何故か』殺されていた。
もちろん、その土地の『人間』達に。
私は逃げた。
その頃の私は未熟だったから、【オールハルバード】もまだうまく扱えない。
だから、戦えなかった。
走っていると、仲間も逃げていた。
合流すると、仲間は言った。
「殺される、もっと本気で走れ」と…
そして、馬車についた。スルトを抜く全員がいた。
みんな赤い。
イカロス「…逃げ切れたのか?」
フェンリル「ああ…午前零時になったんだよ」
離れていく大陸と、出来た大穴を見ながら、
仲間と情報を照らし合わせた。
やつら…『人間』はこういう感じだったらしい。
ドールより、我々は進化したんだ。
ドールなんて、ただの獣だろう。
…食ってしまえ。
そして、さらに驚く情報もあった。
地球部分は、元からある惑星と合体するらしい。
その星にはもう『恐竜』というのがいて、
『人間』はそいつらを食料にするつもりらしい。
ずばり、種族戦争を起こす気だ。
…仲間とスルトの墓を作ったあと、
〈グリフォン〉は解散となった。
死人が出てしまったんだ。仕方がない。
私はその後、【魔力無限】を身につけた。
正式には、【13infinity】という名だ。
そして、地球が誕生した。
恐竜と人間は、お互いに捕食し、
エサと判断されなかった『類人猿』(劣等種)が、
さらに進化することになる。
そして…
ついに11人目が死んだ。
天国にいることだろう。
でも何故だろう?その頃から、
ドールワールドは荒れてきた。
①ドールワールドの衛星が大問題を起こした。
同盟の星を切り捨てたのだ。ミアズマの量は上がる。
ミカエルが、ルシフェルが、成長する。
②善宝石、邪宝石が発掘された。それを保管する特殊な空間、【地獄】が生まれる。
そして、同時に結界やオーラなども開発される。
③神が現れる。だが、その顔は〈グリフォン〉で見たことがあった。神が極悪非道を始める。かつての仲間だったわたしは、刃向かったことにより、不老不死…フェニックスの呪いをかけられる。(神はスルトではない)
④ルシフェルが計画を始めた。彼の幼少期を見ていた者としては、同情出来なくもない。だが、次第に彼の目的は変わっていった。神の自殺を手伝う『神殺し』に。
⑤ミカエルが、気づく。それと同じ時間に、ルシフェルは閻魔王を暗殺し、エリュシオンはその頃の『反』ルシフェル派の隊長、キア『ローズ』を殺害する。
若い男女が、天使の殺し方を勉強しはじめる。
⑥人形と共存する人間、『バイル・アクシア』の存在を知る。見に行ってみると、そこには、『蒼炎のスルト』の子孫レンと、天使と鬼が駆け落ちして生まれたイカロスがいた。少し希望を持てた。これが共生。
⑦「わたしを依り代にして下さい」「早くしないといけないんでしょう?」と言った1人の白ネズミの人形がいた。ここまで命を粗末に出来る人形を、私はもう1人知っている。〈グリフォン〉のメンバーの内の1人だった者だ。白ネズミではないが。
…あの授賞式が、本来ならどれだけ無意味だったか。
それを理解する者は、神、私、ミカエルしかいない。
【宿命の歯車】…いわゆる【運命】
元グリフォンのメンバーの、『2代目の神』でなく、
『初代の神』が天地創造と同時に使った最強の魔法。
絶対魔法すらをもねじ伏せる【運命の力】。
それを、あの【ダイヤモンド】はねじ伏せたのだ。
チェリシュを『拒否』し、『捨てる』という方法で。
誰もが驚いた。
3人以外、いまだ気づく者はいない。
唯一、ルシフェルに勝てる手段を、
ダイヤは『わざと』捨てたのだった。




