最後のラウンドへ
レン「…完了したよ」
「いつでも放てる」
イカロス「よし。よくやった!」
チェリィ「…どうやら、さっきまでの会話は、レンに誘導されていたらしい」
弥生「どういうこと?」
チェリィ「【感情】が必要だそうだ」
「レンがこれからする技の為に」
弥生「技…?」
チェリィ「レンには最終必殺技が存在する…と、イカロスがいっている。その技の発動条件は『北欧神話』に沿った行動を取ること…」
弥生「ほくおうしんわって何?」
チェリィ「わからない…」
「けど、これは命名魔法に違いない」
「レンの苗字、スルトというのは、炎の魔神の名から取ったものだということだ」
「神話では、スルトの持つ炎の剣を『レーギャルン』という箱に入れ、9つの鍵で施錠したそう…」
弥生「それに沿った行動…」
チェリィ「【レジストバーニング】をレーギャルンの箱とし、9つの【感情】を鍵とする」
弥生「じゃあ、さっきまでの走りながらの作戦会議で、【感情】を集めたってことか…」
チェリィ「やっぱりあの子天才ね」
弥生「だね」
「でも、最大威力っていってたけど」
チェリィ「さあ…?」
「寿命さえ削らなければそれでいいわよ」
弥生「…だね」
バベルの塔玄関に着いた赤い影があった。
フェンリル「あーあ」
「援軍が来っちゃったじゃーん」
レン「イカロス!大丈夫⁉︎」
イカロス「ああ」
「早めに来てくれて助かった」
フェンリル「そだよ」
「いっとっけど何もしてないっからね?」
イカロス「見ての通りうっとうしい女だ」
「レン、やれ。」
レン「降臨奥義【レーヴァテイン】!!!!!」
フェンリル「おやー?いきなりっかなー?」
レン「捕らえろ!」
ゴオオオオオ…
フェンリル「蒼炎とは…珍しいね」
「こんなの見たことなかったよ」
「さぞかし強力なんだろう?」
レン「この技は『攻撃』ではない!」
フェンリル「…?」
「そんなわけないが…まあいいか」
「…だっからって放っておくっとでも?」
「全部撃ち落とす」
レン「もう一回言うぞ…『攻撃』ではない!」
シュルルルルルルルルルルルルル…
フェンリル「!これは…」
イカロス「【ガンドレク・プログラム】」
「『お前だけが行なった』攻撃モーションを、ここら一帯の『まだルシフェルが潰していなかった』鎖の根が感知し…そして気づくころには」
「既に捕らえている」
シュルルルルルルルルルルルルル…ガチッ
フェンリル「ふーん…やっるじゃーん」
レン「会話の主導権はこちらに移った」
イカロス「お前は完全に動けない」
フェンリル「…ふーんこれで満足なんだ」
「はあ…せっかく来ったのに…」
「茶番だね…」
そう言うと、
フェンリルは鎖に触れた。
その時!
「738052158965467788899888885all halberd」
ギュイイアイイイイイイイイイイイン
レン「…⁉︎」
「『魔王が使う数列』‼︎」
鎖は、粘土ように形を変え、
【オール ハルバード】の魔法により、
「ハルバード(斧槍)」に変化した。
そして、今にも飛んで来そうだ。
フェンリル「…で、主導権がなんだって?」
イカロス「…‼︎」
フェンリル「そんな驚いた顔をしないでーよ」
「自慢の鎖はなかっなか強かったよ?」
「誇りを持っていいと思うよ?魔王のお墨付きよ?」
「でも、【オールハルバード】は反則なんだよね」
「生物以外の触った物全てを斧と槍に変える能力…」
「わったしが魔王なのはそういうことなんだよ?」
「会話の主導権なんて取れると思った?」
…と、フェンリルは自慢気に語る。
イカロス「…あはは」
「確かに驚いたさ」
「それと、技の改良が必要だな」
フェンリル「だしょ」
イカロス「でも…」
フェンリル「?」
イカロス「コンビネーションは別だな」
フェンリル「…!」
〔レーヴァテイン…!〕
レン「うおおおおおお!」
フェンリル「【オールハルバード】」
「…」
「…」
「…?」
レン「何故使えないか解る?」
フェンリル「レン…!」
レン「正解は、【暴走】しているから」
「これが【最終必殺技】ですよ」
……フィールドが凍りついた。
実際にではなく、氣の話である。
フェンリル「まっじですかい」
〔【レーヴァテイン】を罠にし、【ガンドレク・プログラム】を囮にして、真の効果を確実にぶつける〕
〔チームプレー大成功というわけか〕
「…君らも大概反則だねー…」
「…君本当に10歳?」
レン「よく言われます…10歳です」
フェンリル「じゃあ魔法社会のことなんにも知らないんだね…10歳じゃ仕方ないけど」
「お姉さんが教えてあげよう」
「宇宙を滅ぼせるような究極の技っていうのは、まさに双天使ぐらいしか持てないんだけど、【オールマイティな技】とか【君らぐらいの反則技】なんて、いくらでもあるんだよ」
「でもね、君は【蒼炎】を出すじゃーん?」
レン「はい」
フェンリル「…それ大切にしなよ?」
レン「え?…あ、はい」
イカロス「おい何仲良くなってんだ」
「こいつは【皇帝】を操ってたんだぞ?」
「完全に敵じゃないか…もっと物理的に距離をおけ」
フェンリル「おお…君はかしこさんかな?」
イカロス「黙れ」
フェンリル「つめたいなー」
「あ!」
「【レーヴァテイン】で暴走したってことは…」
「そうだその【皇帝】落とされたんだった!」
「どっしよっかな〜?♫」
レン「…気楽ですね」
フェンリル「気楽だよ」
「なんせ、今は魔王私だけなんだから」
「世界は私の物…会議もなくなる…」
「老後も仕事も楽…ってね?」
「私不老不死だから老後なんてないけどね」
2人「⁉︎」
フェンリル「…あれ?気づいてなかった?」
「私は【魔力無限】を発現させたんだよ?」
「ルシフェルが寿命100000年になったように、私も魔力によって寿命が増えたんだよ」
「そんなに驚かなくていいよ」
「それともルシフェルが特別だと思ってた?」
「あはははははははははははは」
「でも、それだけじゃないんだ」
「【魔力無限】による【寿命無限】…このサイクルを生み出したのは私が初めてだからって」
「【絶対魔法】に昇華したんだよね」
「【確定された生命】っていうんだ」
「総合魔法を使うたび、蘇生が自分に発動する」
イカロス〔絶対魔法…⁉︎〕
レン「昇華…」
フェンリル「でも…暇になってんだよね…人生」
2人「…」
「強い奴と戦ったってさ、楽しくないんだよね…どうせ勝つんだよ」
「時々負けても…結局は相手の葬式にでる」
「で、適当に暮らしてたら魔王になってた」
「でも、その地位のおかげで気づいたんだよ」
レン「何を…?」
フェンリル「【世界を滅ぼす究極】なら死ねると」
2人〔パラレル…!〕
イカロス「お前…死にたいのか⁉︎」
フェンリル「ああそーだよ」
「こんなに長く生きてたらねえ」
「うんざりしってくるよ」
「…君、【天使と鬼】のハーフだね?」
イカロス「…‼︎」
フェンリル「そして君は『蒼炎のスルト』の子孫か」
レン「!ご先祖様の名を知ってるの…?」
フェンリル「なんでも知ってるさ」
「なんせ、人生を100度繰り返せるような時間を生きてきたんだから…この私は…」
〜チェリィ&弥生〜
弥生「!失速…してる?」
チェリィ「……!してる!」
2人「今だ!!!!!!!!!!!!」
弥生「【破壊水バーストレイン】!!!!!」
チェリィ「【ウェポングロウ:シャイニング】!!!!!」
2人「でやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
閃光と雨が石を挟む!
バキッ…!
チェリィ「やったか⁉︎」
弥生「いやまだだ!」
「見えるか⁉︎あれが‼︎」
チェリィ「あれって…?」
「…台風‼︎」
「なんで…こんな所に⁉︎」
弥生「そんなの決まってる!」
「『台風が何故来たかなんて』‼︎」
「ひとつしかない!」
チェリィ「…!」
「『ルシフェルとダイヤ』か…‼︎」
弥生「まずい…‼︎」
「村に落ちるぞおおおおおおおおおお‼︎」
チェリィ「弥生下がって!」
「『あたしがやるっ‼︎』」
「【ゼロアタック】ブースト‼︎」
「ここら一帯の空気を固定する‼︎」
ガギ…ギ…
「止ま…れえええええ!」
ギギ…ガ…ガッ‼︎
「‼︎…しまっ…⁈」
ドガアアアアアアアアアアアアアアアン‼︎
弥生「墜落した……急ぐよチェリィ‼︎」
チェリィ「…ごめんなさい‼︎」
弥生「いいのよ」
「『私にはもっと無理だった』」
チェリィ「…」
ああ神様…
何故嵐が起きたのでしょう。
私の息子たちは無事でしょうか…
もし【皇帝】が何かしたら…
それは誰のせいなのでしょう。
【皇帝】を生み出したルシフェル…?
【皇帝】を運んだフェンリル…?
【皇帝】を嵐で飛ばしたダイヤ…?
…止められなかった私…?
“あと5人、名前は何にしようか”
“8人もいると大変だな”
“ミカエルはなんかある?”
“…いいのか?”
“もちろんだ。お前も家族だろ?”
“…なら、名前の最後に『ヤ』をつけよう。”
“ダイ『ヤ』みたいな感じだな”
“何とか『ヤ』ねえ…”
“【チュウヤ】はどうだろう”
“いいねえ。意味は?”
“私の捨てた故郷に、そんな名前の花があった。”
“花言葉は、【真実】と【若い力】”
“よし採用!”
“あとは…”
“【ミュウヤ】はどうかしら?”
“意味は?”
“わかんない…でも、この星にある花の名前よ”
“…素敵だな”
“こんなに幸福に名前をつける時が来るなんてな…”
“これから訓練だから、弥生、ちょっと考えといて”
“はいはーい”
あの子たちにもし何かあったら…
弥生の不安そうな表情をみて、
チェリィも不安になる。
そして、戦場の混乱が止まらないまま、
世界の観測者・フェンリルは語り始める。
【宿命の歯車】について。
全部教えてあげよう。私は全てを見てきた。




