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全てが壊れる霧の中で

「うわああああああああああ‼︎」

「来るな‼︎来るなー‼︎」










矢を打つ時は作法として2本目の矢を持つが、

矢を習う時は1本目が『なおざり』になるので、

初心者は矢を持たない。


人間界の古い文書にそんな事が書いてある。


今のエリュシオンはまさに『それ』だった。





「『堕天』があると思って今を犠牲にしていたツケが回って来たなエリュシオン⁉︎」


「このバベルの塔内で『攻撃モーション』をした馬鹿は、油断していたお前だけだ!」


「うおおおおおお‼︎」




攻撃!

…無駄


防御!

…無駄


逃走!

…無駄


剣戟!

…無駄


共闘…これだ!



「ハーハッハッハッハ‼︎」

「残念だったなぁ‼︎」「所詮霧…」

「『魔王』様ならば!この霧を晴らして下さる!」

「炎使いの『魔王』様ならば‼︎」


「ああ。だからもうやってるみたいだぞ?」


「え…」


「水蒸気ミサイルにカメラを取り付けておいたんだよ、逃げながらよく聞け…既に2階に霧は存在しない!」


「…フン‼︎だからどうしたと言うのだ⁉︎私が2階に行けば、2階も霧だらけに戻るはずだ‼︎」



「霧は増えていく…その増えるスピードに普通は追いつけない。だけど『天才児』と『魔王』なら、『完全蒸発』出来る‼︎」


「レンは最初からこの技が『目眩し』で、『攻撃』してはいけないことを知っていた‼︎盗み聞きでもしていたんだろう‼︎」


「だが魔王はそれを知らない…レンが恐らく暗号化してアシュラさんに伝えたから…」


「だから、魔王は自分の安全を守る為にレンと同じ動きをせざるを得なくなった!」


「そしてレンの真似をする形で、2人とも思い切り炎で空間を包んだ!そのはずだ‼︎」


「レンも魔王もアシュラもそうするしかない!」


「何故ならキラーミストは《副作用入り善宝石魔法》だから‼︎この霧の中で選べる選択肢は、魔王であろうと、ルシフェルであろうと、お前だろうと一択ずつしか選べない‼︎お前の場合、それは『死』の道!」


「対象から外れるしか生き延びる方法はない!」


「つまり堕天するしかない!」


「今行けば、『攻撃してはいけない』ことを知らない『魔王』も『断罪対象』になる!魔王は炎使いだから、すぐに霧を晴らそうとするが、既にレンは炎を止めている!」


「だから!レンの協力がないことから霧は晴れずに、『攻撃した』魔王もろともお前はやはり死ぬ!」


「ならルシフェル様…は⁉︎」


〔そうだ、私はレイピアを使うなと言われていたのに、使って窮地にいる…顔が合わせられん!だが…〕


「なんだ?」

「ルシフェルに会えない理由でもあるのか?」

「まあ関係ないが」


「今はそんなことを言ってられん!霧が迷惑なのはルシフェル様も同様!」


「さらばだ!ヤマトよ‼︎」


ブワッ


「…この部屋は霧でいっぱいなんだぜ?」

「翼で上へ飛んでも…」

「この部屋にいる限りは…」

「【リボルバーキラーミスト】の射程距離!」


「フン!死神に翼はついておらん!」

「このまま10階まで…」


「『死神』は追っていく…霧となって…」

「地の果てまで…空中でも一緒だ!」


がし…

と、死神がエリュシオンの首を絞める!!!!


「な、」

「なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ⁉︎」


いつの間に『こんなに近くまで』⁉︎


「ワタシガミエルナラ、アトハシヌダケダ」


「うわああああ‼︎」

〔し、死ぬ⁉︎なんだこのパワーは⁉︎〕

〔い、息がぁぁぁ…出来ん…〕


〔勝機は…ない…〕


〔もう…堕天するしか…〕


「うわああああああ‼︎」


「泣きわめけ!」

「そして、さっさと堕天しろ!」

「そしてメィプルさんとチェリィさんに殺されな!」






「死神!『断罪執行』だ‼︎」






「うわああああああああああああああああああああああああああああああ」



「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ‼︎」




「貴様のようなクズがためにぃぃぃぃぃぃい‼︎」




「堕天なんぞオォぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…」




「してたまる…か…ア…息がっ」




「こんな…くそ…クソがー‼︎‼︎」




「堕天したら貴様の仲間を皆殺しにしてやるっ‼︎」



「うわああああああああああああああ!」

だ…てん…





[エリュシオン]堕天、半日後復活






あの2人には『憎悪』がある…

生まれてこのかたエリュシオンだけが

殺したい目標だった…



あの人たちならエリュシオンに

とどめを刺せる…



ダイヤさん…

皆さん…

ありがとうございました…



後は、頼みます…!




シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…


[ヤマト]死亡。原因は善宝石を体内に埋め込んだことによる寿命の低下。キラーミストの一部となる。

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